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JP2895155B2 - アルキル亜ホスホン酸ジエステル類および/またはジアルキル亜ホスフィン酸エステル類の製造方法 - Google Patents
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JP2895155B2 - アルキル亜ホスホン酸ジエステル類および/またはジアルキル亜ホスフィン酸エステル類の製造方法 - Google Patents

アルキル亜ホスホン酸ジエステル類および/またはジアルキル亜ホスフィン酸エステル類の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の利用分野] 本発明は、ジアルキル−アルキルホスホニット(dial
kyl−alkylphosphonite)類および/またはモノアルキ
ル−ジアルキルホスフィニット(monoalkyl−dialkylph
osphinite)類を相応するジアルキル−クロロホスホニ
ット類またはモノアルキル−ジクロロホスフィニット類
からそれぞれ製造する方法に関する。
[従来技術] クロロ亜ホスホン酸ジエステル類またはジクロロ亜ホ
スフィン酸モノエステル類を、三塩化燐と上記各エステ
ル類を生じるのに必要な量の対称性トリアルキルホスフ
ィットとの反応によって製造することは公知である。米
国特許第4,032,602号明細書によれば、この反応を−15
〜+75℃で窒素または燐の水含有四級化合物の存在下に
実施している。米国特許第4,079,103号明細書による
と、この反応を同じ温度範囲において極性の非プロトン
性溶剤の存在下に実施している。米国特許第4,118,405
号明細書に従う方法も同様であるが、対称性トリアルキ
ルホスフィットの代わりにジアルキル−クロロ亜ホスホ
ニットと三塩化燐とを反応させることも可能である。
M.I.KabachnikおよびE.N.Tsvetkov、“Doklady Akad.
Nauk.S.S.S.R.117(1957)、第817〜820頁(C.A.52/807
0c)は、クロロ亜ホスホン酸ジエステルとハロゲン化ア
ルキルマグネシウム、例えばメチルマグネシウム−沃化
物と、−60〜−65℃でジエチルエーテル中で反応させる
ことによるアルキル亜ホスホン酸ジエステルの製法が開
示されている。
M.Sander、Ber.93、第1220頁以降(C.A.54/18340g)
によれば、ジアルキル亜ホスフィン酸モノエステルが、
ジクロロ亜ホスフィン酸モノエステルと2モルのアルキ
ルマグネシウム−クロライドとをジエチルエーテル中で
−50〜+35℃で反応させることによって得られ、その際
にアルキルマグネシウム−クロライドのエーテル溶液を
添加し且つその添加速度がその添加の間に過剰のジクロ
ロ亜ホスフィン酸モノエステルが反応容器中に存在する
程であることが重要である。アルキルマグネシウムブロ
マイドでは収率が悪いかまたは少しもない。
アルキルマグネシウム−クロライド類との反応の為に
は、非常に純粋なクロロ亜ホスホン酸ジエステル類また
はジクロロ亜ホスフィン酸モノエステル類を用いること
が重要であり、これらの物質の精製には三回〜四回の蒸
留が必要とされ、それ故に時間を浪費し且つ不経済であ
る(Ber.93、第1222頁、第2章)。
M.I.KabachnikおよびE.N.Tsvetkov、“Doklady Akad.
Nauk.S.S.S.R.135(1960)、第323〜326頁(C.A.55/142
88f)では、反応をアルキルマグネシウム−ブロマイド
または−クロライドを用いてピリジンの存在下で実施し
て、収率の改善を達成している。しかしながらこの文献
では、ジメチル亜ホスフィン酸モノエステル類がこの方
法で製造できないと報告している。
[発明が解決しようとする課題] 本発明の課題は、対称性トリアルキル−ホスフィット
から、ジクロロ亜ホスフィン酸モノエステル類または三
塩化リンまたはこれら両者の混合物と反応させそして次
いでアルキルマグネシウム−クロライドまたは−ブロマ
イドと、中間体の煩わし精製をせずに反応させ、ジアル
キル−アルキル亜ホスホニット類またはモノアルキル−
ジアルキル亜ホスフィニットまたはこれら両方の化合物
の混合物を製造することを可能とし、その際にジアルキ
ル−メチル亜ホスホニット類またはモノアルキル−ジメ
チル亜ホスフィニットまたはこれら両者の混合物の製造
も可能とする方法を提供することである。
[発明の構成] 本発明は、式 PCl3 (2) または Cl2POR′ (3) [式中、R′は炭素原子数1〜4のアルキル基、炭素原
子数2〜4のクロロアルキル基または炭素原子数2〜4
のブロモアルキル基である。] の少なくとも一種類の化合物または式(2)および
(3)の化合物の混合物と式 P(OR′) (4) [式中、R′は上述の意味を有する]。
と反応させ、この反応の終了後に式 ClnP(OR′)3-n (5) [式中、R′は上述の意味を有し、 nは1または2である。] で表されるその反応生成物またはその複数の反応生成物
を式 XMgR (6) [式中、XはClまたはBrでありそして Rは炭素原子数1〜4のアルキル基、ビニル基または
アリル基である。] で表される化合物と反応させ、次いで得られる下記式
(1)の化合物を反応混合物から蒸留によって分離する
ことによって、式 RnP(OR′)3-n (1) [式中、R、R′およびnは上述の意味を有する。] で表される少なくとも一種類の化合物を製造するに当た
って、 1モルの化合物(2)当たり0.5〜2.1モルの化合物
(4)および/または1モルの化合物(3)当たり0.1
〜1.1モルの化合物(4)を−20〜+100℃で反応させ、
反応終了後に温度を−60〜+50℃に調節し、反応生成物
を予め分離精製せずに、この反応混合物を実質的に溶液
状態で存在する1〜1.1モル(化合物(4)と化合物
(2)または化合物(3)または後者の二つの化合物の
混合物との反応による反応混合物中に存在する燐に結合
する塩素1g原子当たり)の化合物(6)と、設定温度を
維持し且つ激しく混合しながら接触させ、0〜3時間の
間、設定温度を維持するかまたは10〜30℃に調節し、次
いで生じた化合物(1)を分離することを特徴とする、
上記化合物(1)の製造方法に関する。
この新規の方法は、同じ反応域で前後して実施される
二つの異なる反応より成る。最初の反応は、1モルの三
塩化燐当たり0.5〜2.1モルの式(4)のトリアルキル−
ホスフィットを反応させる。2.1モルより多いトリアル
キル−ホスフィットを用いることもできるが、これは一
般にその後に蒸留経費を増加させる。トリアルキル−ホ
スフィットは各アルキル基に1〜4個の炭素原子を有
し、炭素原子数2〜4のクロロアルキル基または炭素原
子数2〜4のブロモアルキル基を有していてもよい。各
アルキル基がそれぞれ1〜4個の炭素原子を含有してい
るかまたは2−クロロエチル基を有しているトリアルキ
ル−ホスフィットを用いるのが有利である。アルキル基
は直鎖状でもまたは枝分かれしていてもよい。トリアル
キル−ホスフィットがハロアルキル基を有している場合
には、ハロゲンは酸素に結合している炭素原子は別とし
て、あらゆる炭素原子に結合し得る。式(4)の種々の
トリアルキル−ホスフィットの混合物を用いることも、
また三塩化リンとジクロロ亜ホスフィン酸モノエステル
との混合物を用いることも可能であるけれども、二種類
の反応成分の一方だけをそれぞれの場合に用いるのが有
利である。
三塩化リンの代わりに、式(3)のモノアルキル−ジ
クロロホスフィニットを有利に用いることができ、この
場合には式(3)のモノアルキル−ジクロロホスフィニ
ット1モル当たりに、上で詳細に説明したような式
(4)トリアルキル−ホスフィット0.1〜1.1モルを反応
させる。本発明の方法の有利な実施形態においては、1
モルの三塩化リンと1〜1.5モル、殊に1〜1.2モルの式
R′OHのアルカノールとを反応させ、生じる塩化水素
を、圧力を下げることによっておよび/または不活性ガ
ス、例えば窒素にて除くかまたは例えば第三アミンで塩
を形成することによって除くことにより製造される上記
のモノアルキル−ジクロロホスフィニット類(3)を用
いる。
1モルの三塩化リン当たり0.5モルまで過剰のアルカ
ノールを、クロロ亜ホスホン酸ジエステルをバランスよ
く形成する為に供給し、その割合はトリアルキル−ホス
フィットとの後続の反応において有利であるよう考慮す
る。式R′OHにおいて、R′は炭素原子数1〜4のアル
キル基、炭素原子数2〜4のクロロアルキル基または炭
素原子数2〜4のブロモアルキル基であり、その際ハロ
ゲン原子はOH基を担う炭素原子に結合していない。
n=2の式(1)の化合物であるモノアルキル−ジア
ルキルホスフィニットを製造しようとする場合には、1
モルの三塩化リン(2)当たり0.5モルのトリアルキル
−ホスフィット(4)を反応させるのが有利である。n
=1の式(1)の化合物であるジアルキル−アルキルホ
スフィニットを製造しようとする場合には、1モルの三
塩化リン(2)当たり2〜2.1モルのトリアルキル−ホ
スフィット(4)または1モルのジクロロ亜ホスフィン
酸エステル(3)当たり1〜1.1モルのトリアルキル−
ホスフィット(4)を反応させるのが有利である。1モ
ルの三塩化リン当たりに0.5〜2.0モルのトリアルキル−
ホスフィットなる量のトリアルキル−ホスフィットを用
いる場合には、モノアルキル−ジクロロホスフィニット
とジアルキル−クロロホスホニットとの混合物が得られ
る。その混合比は用いたトリアルキル−ホスフィトの量
から得られる。1モルのモノアルキル−ジクロロホスフ
ィニット当たり0.1〜1モルの間にあるトリアルキル−
ホスフィットの量を用いる場合も同じことが言える。こ
の種の混合物を最初に製造し、次いでこれを後に記すよ
うに相応する量の式XMgR(6)の化合物と反応させ、次
にこの反応で得られるモノアルキル−ジアルキルホスフ
ィニットとジアルキル−アルキルホスホニットとの混合
物を個々の成分に例えば分別蒸留によって分離するのが
有利であり得る。
トリアルキル−ホスフィニット(4)と三塩化リン
(2)および/またはモノアルキル−ジクロロホスフィ
ニット類(3)との反応は、−20〜+100℃の温度で実
施する。100℃より上では、煩わしい副反応が一般に多
く生じ過ぎ、その副反応が不所望の生成物をもたらし且
つ収率損失をもたらす。−20℃より下では一般に反応速
度が不必要に遅い。R′がメチル基またはエチル基であ
る化合物を用いる場合には、R′が3〜4の炭素原子数
のアルキルである化合物を用いる場合よりも比較的に低
い反応温度を選択するのが有利である。特に20〜50℃の
反応温度を用いるのが好ましい。米国特許第4,079,103
号明細書に記載されている如く、極性の非プロトン性溶
剤を反応の間に添加した場合に良好な結果が得られる。
本発明の方法の有利な実施形態においては、式PCl
3(2)またはCl2POR′(3)の化合物またはこれら両
化合物の混合物と式P(OR′)(4)の化合物との反
応を、PCl3+Cl2POR′+P(OR′)の各化合物の合計
を基準として1〜10重量%の少なくとも一種類の式 [式中、Yは炭素原子数1〜6のアルキル基、フェニル
基またはNR2基でありそしてRは炭素原子数1〜4のア
ルキル基であり、ただし、R2は1,4−ブチレン基でもよ
い。] で表される化合物の存在下に実施する。
特に有利なのは、3〜6重量%の上記化合物を用いる
場合である。トリ−(ジメチルアミド)−燐酸を用いる
と特に良好な結果が得られる。
式PCl3またはCl2POR′の化合物並びにそれらの混合物
を一成分としてそしてP(OR′)を別の成分として用
いることの順序は制限されないが、非プロトン性極性溶
剤は最初に導入される成分と混合状態で存在しているべ
きであり且つ他の成分の添加は、選択された反応温度が
例えば突発的な局所的加熱によって実質的に逸れないよ
うに、例えば撹拌機で混合しながら実施するべきであ
る。二つの反応成分を一緒にした後に、5〜60分の後反
応期間が必要とされ得るが、これは全ての場合に必要な
のではない。
PCl3(2)またはCl2POR′(3)またはこれら両化合
物の混合物と式P(OR′)(4)との−上の文節で説
明したように製造される−反応混合物は、本発明に従っ
て、式 ClnP(OR′)3-n (5) [式中、R′およびnは上述の意味を有する。] で表される反応生成物を単離することなしに、 式 XMgR (6) [式中、XはClまたはBrでありそしてRは上述の意味を
有する。] で表される化合物と反応させる。式XMgR(6)の化合物
を添加する前に、製造しようとする高沸点の化合物RnP
(OR′)3-n(1)の沸点より少なくとも20℃上に沸点
がある2〜15重量部の水不含非プロトン性溶剤を、1重
量部のリン含有化合物の反応混合物当たり該混合物に添
加する。無水非プロトン性溶剤は+50℃、特に+15℃で
液体であるべきである。非プロトン性溶剤の沸点の上限
は、式(1)の化合物を蒸留によって後で除く際にボト
ム温度がこれら化合物の熱許容能力を超えるべきでない
という事実によって決まる。一般に、133Paでの非プロ
トン性溶剤の沸点は、生じる式(1)の化合物に依存し
て60〜150℃を超えるべきでない。溶剤は、リン含有化
合物の反応の終了後に添加するのが有利であるが、特に
懸濁液の撹拌性を維持する必要がある場合には、この反
応の間または前に全部または一部分を添加してもよい。
特に、1重量部の反応生成物当たり4〜10重量部の無水
非プロトン性溶剤を用いるのが有利である。
適する非プロトン性溶剤には例えば比較的に高い沸点
の炭化水素およびエーテル類、例えばトルエン、キシレ
ン、テトラリン、デカリン、ジ−n−プロピルエーテ
ル、ジブチルエーテル、エチレングリコールおよびジエ
チレングリコールのジメチル−およびジエチルエーテル
類、トリエチレングリコール−ジメチルエーテルおよび
テトラエチレングリコール−ジメチルエーテルがある。
適する非プロトン性溶剤の選択は以下の例によって説明
することができる:即ち、本発明に従って製造できる全
ての生成物の最も低い沸点(98kPaで56.7℃)を持つメ
チルジメチル−ホスフィニットを製造しようとする場合
には、ジ−n−プロピルエーテル(98kPaで90℃の沸
点)が非プロトン性溶剤として適している。この溶剤
は、上記の亜ホスフィン酸エステルの製造に必要とされ
るメチルマグネシウム−クロライドまたは−ブロマイド
にも適している。イソブチル−ジメチルホスフィニット
(98kPaで132℃の沸点)を製造しようとする場合には、
添加すべき非プロトン性溶剤として例えばジエチレング
リコール−ジメチルエーテル(98kPaで162℃の沸点)が
適しており、蒸留は蒸留ボトムの熱負荷をできるだけ少
なく保つ為に減圧下に実施するのが合目的的である。ジ
イソブチル−メチルホスホニット(133kPaで39〜40℃の
沸点)を製造するには、例えばテトラエチレングリコー
ル−ジメチルエーテル(133kPaで78℃の沸点)が適して
いる。
リン含有化合物の反応混合物は、式XMgR(6)の化合
物と接触させる前に、−60〜+50℃の温度に調節する。
−60℃より下では、後続の反応の進行が一般にゆっくり
過ぎる。+50℃より上では所望の不副反応が、例えば炭
素原子数に依存して生じ、エステル結合が分解する可能
性があり、その際に五価のリンの化合物およびホスフィ
ン類が生じる。リン含有反応混合物を−20〜+20℃の温
度にするのが有利であり、その際この温度をメチル−お
よびエチルエステルの場合には比較的低い温度に調整す
るのが有利である。化合物(4)と化合物(2)または
化合物(3)との反応混合物中に存在するリンと結合す
る塩素1グラム原子当たり、実質的に溶液状態で存在す
る1〜1.1モルの式(6)の化合物を反応混合物と接触
させる。実質的に溶液状態で存在する1〜1.05モルの式
XMgR(6)の化合物を用いるのが特に有利である。反応
の間に、予め設定した温度は適当な添加速度および冷却
によって大体、維持すべきである。例えば迅速な乱流撹
拌による反応成分の強い混合は、式RnP(OR′)
3-n(1)の所望の化合物の収率を実質的に増加させ
る。
一般に、化合物XMgR(6)の溶液は燐含有化合物の混
合物中にゆっくり導入するが、逆に化合物XMgR(6)の
溶液を最初に導入して、次いでリン含有化合物の反応混
合物を導入することも可能である。化合物XMgRに適する
溶剤は、第一にエーテル類、例えばジエチルエーテル、
ジイソプロピルエーテル、ジ−n−プロピルエーテルま
たはジブチルエーテルであるが、溶解性およびその作用
が良好であるのでテトラヒドロフランの溶液を用いるの
が有利である。更に、Rがメチル基またはエチル基であ
る式XMgRの化合物も特に有利である。Xが塩素である式
XMgRの化合物も有利である。
低級アルキル基、例えばメチル基またはエチル基であ
るRおよび/またはR′を有する式RnP(OR′)
3-n(1)の化合物を製造しようとする場合には、式XMg
Rの化合物との反応を−60〜+20℃の比較的低い温度範
囲で実施するのが有利である。高級のアルキル基を持つ
式(1)の化合物を製造しようとする場合には、約0〜
+50℃の比較的高い温度範囲を選択するのが有利であ
る。
化合物XMgRの全量を燐含有反応混合物と接触させた後
に、式(1)の所望の化合物の分離を開始する。しばし
ば、これら化合物を分離する前に、追加的に3時間ま
で、殊に1時間までの後反応時間を使うのが有利であ
る。この後反応時間の間、温度は初めから設定した値に
維持するかまたは10〜30℃に調整する。
若干の場合には、化合物XMgRの添加後に、反応の間に
化合物MgX2と錯塩を形成する別の化合物、例えばピリジ
ンまたはジオキサンを添加するのが有利であり得る。特
にアルキルマグネシウム−ブロマイドを用いる場合に、
この化合物が所望の化合物のRnP(OR′)3-n(1)の収
率の向上に寄与し得る。
化合物XMgRと燐含有反応混合物との間の反応および、
あるいは有る後反応時間の終了後に、揮発性物質全てを
反応混合物から好ましくは蒸留によって最初に除き、そ
の際に用いる反応成分次第で+60〜+150℃のボトム温
度を超えるべきでないし、また低級アルキル基を持つ化
合物の場合には低いボトム温度を再び選択するべきであ
る。できるだけ低いボトム温度で反応混合物から式
(1)の化合物をできるだけ全て分別除去する為には、
比較的高い沸点の式(1)の化合物の蒸留の際に減圧を
用いるのが有利である。若干の場合には、蒸留によって
揮発性成分を除き始める前に、反応混合物から沈澱する
固体成分を例えば濾過によって分離するのが有利であり
得る。蒸留後に得られる全ての揮発性成分の混合物を、
次いで、慣用の方法で分別蒸留することによって個々の
成分に分離し、その際に得られる未反応の反応成分、化
合物XMgRの為の溶剤および、化合物XMgRを添加する前に
燐含有化合物の反応混合物に添加される非プロトン性溶
剤を再利用することができる。原則としてモノアルキル
−ジアルキルホスフィニット類、ジアルキル−アルキル
ホスホニット類またはこれら両者を含有する一つまたは
二つの分別留分が得られる。これらは、必要ならば、新
たな分別蒸留によって更に精製してもよい。若干の場合
には、蒸留によって除かれる、溶剤と燐含有化合物との
混合物は精製せずに別の反応に使用することができる。
二つの反応は、本発明に従い同じ反応空間で相前後し
て、酸素の排除および水(湿気)の十分な排除のもとで
できるだけ乾燥した薬品を用いて乾燥雰囲気、例えば窒
素雰囲気で実施する。同じことが、反応混合物の後処理
にも当て嵌まる。
本発明に従って製造されるジアルキル−アルキルホス
ホニット類またはモノアルキル−ジアルキルホスフィニ
ット類は、例えば防炎剤または植物保護剤を製造する為
の価値ある中間生成物である。
既に上述した通り、本発明の方法はジアルキル−アル
キルホスホニット類およびモノアルキル−ジアルキルホ
スフィニット類を煩わしい費用の掛かる中間精製処理な
しに製造することを可能とし、特に工業的に重要なメチ
ル化合物を良好な収率で得ることができる。
以下の実施例によって本発明を更に詳細に説明する。
実施例1 温度計、撹拌機、ガス導入管および、滴下ロートおよ
びガス排出管を含む付着部位を備えた4つ口フラスコ
を、乾燥窒素でフラッシュ洗浄しそして下記の各反応の
間、窒素の静かな流れを維持する。次いで47.4g(0.28m
ol)のトリエチル−ホスフィット(98%の純度)および
2.2gのヘキサメチル−燐酸トリスアミドを最初に導入す
る。19.6gの三塩化リン(98%の純度、0.14mol)を、反
応の間に上昇する温度を冷却によって+40℃に維持しな
がら撹拌下に20分の間にフラスコから滴下する。この混
合物を更に1時間撹拌し、フラスコ内容物を+20℃に冷
却する。1molの三塩化リン当たり2molのトリエチルホス
フィットおよび、三塩化リンとトリエチル−ホスフィッ
トとの合計を基準として3.3重量%のヘキサメチル燐酸
トリスアミドを使用する。
フラスコの内容物の温度を−20℃に下げる。金属ナト
リウムで乾燥し且つ蒸留した283gのジエチレングリコー
ル−ジメチルエーテルを添加し、滴下ロートを交換しそ
して減圧操作に適する蒸留装置を付着部位に連結し、上
記装置の受け器をアセトンと固体二酸化炭素との混合物
で冷却する。−20℃に維持する間、25.4重量%のメチル
マグネシウム−クロライドをテトラヒドロフランに溶解
した溶液129gを乱流撹拌下に滴下導入し、沈澱する塩化
マグネシウムを反応混合物中に分散させたままにする。
滴加の終了後に、フラスコの冷却を止めそしてフラスコ
を1時間の間、+20℃に加温しながら撹拌する。−トリ
エチルホスフィットと三塩化リンとの1重量部の反応混
合物当たりに4.3重量部のジエチレングリコール−ジエ
チルエーテル(98kPaで約162℃の沸点)および、燐に結
合した塩素1グラム原子当たり1.05molのメチルマグネ
シウム−クロライドを用いる。
後反応時間の経過後に、反応容器内の圧力を2kPaに下
げ、フラスコの内容物の最も低い沸点の成分が蒸留用受
け器に移る。フラスコ内容物の温度を次いでゆっくりと
65℃(用いた圧力においてジエチレングリコール−ジメ
チルエーテルの沸点)に高めそしてこの温度を、フラス
コの内容物が未だ撹拌可能のままである間維持する。次
に蒸留を終える。
核磁気共鳴スペクトル分析(NMR)によると以下の組
成を持つ300.9gの蒸留液が得られる: 50.1gのCH3P(OC2H5(98kPaで約116℃の沸点) 3.8gのP(OC2H5 0.8gの(CH32P(OC2H5) 0.2gの(CH33P 96.0gのテトラヒドロフラン 150.0gのジエチレングリコール−ジメチルエーテル 用いた化合物P(OC2H5およびPCl3中に含まれる
三価の燐を基準として、CH3P(OC2H5の収率は87.1
%である。
得られる蒸留液は、顕著な損失もなく分別することが
でき、その際P(OC2H5が回収される。回収される
原料を考慮すると、CH3P(OC2H5の収率は用いた三
価の燐を基準として92.1%である。
蒸留液は更に精製することなしに、例えば植物保護剤
または防炎剤の製造の為の化学反応に用いることができ
る。
実施例2 操作は以下の点を変えた他は、実施例1に記載した通
りである: 52.5gのP(OCH3(98%の純度、0.415mol)およ
び3.4gのヘキサメチル燐酸トリスアミドを最初に導入
し、73.5gのジクロロイソブトキシホスホファンCl2POC4
H9−iso(98%の純度、0.422mol)を+50℃に一定に維
持しながら滴加する。混合物を撹拌しながら1時間の
間、+50℃に維持しそして−20℃に冷却し、325gのジエ
チレングリコール−ジメチルエーテルを添加し、テトラ
ヒドロフランに25.4重量%のCH3MgCl(63.88g、0.854mo
l)を溶解した溶液251.5gを−20℃で滴加し、この混合
物を、+20℃に加温しながら更に1時間撹拌しそして実
施例1に記載した如く蒸留する。
以下のものが使用される: 0.98molのP(OCH3(1molのCl2POC4H9−iso当た
り) 2.7重量%のヘキサメチル燐酸トリスアミドCl2−POC4H9
−iso+P(OCH3混合物を基準とする) 2.6重量部のジエチレングリコール−ジメチルエーテル
(上記混合物1重量部当たり)および 1.01molのCH3MgCl(燐に結合した塩素1g原子当たり) 以下の組成を持つ471gの蒸留液が得られる: 32.9gのCH3P(OCH3(98kPaで約88℃の沸点) 45.0gのCH3P(OCH3)(OC4H9−iso) 12.3gのP(OCH3 1.9gの(CH32P(OCH3) 2.8gの(CH32POC4H9−iso 187.0gのテトラヒドロフラン 190.0gのジエチレングリコール−ジメチルエーテル CH3P(OCH3+CH3P(OCH3)(OC4H9−iso)の収率
は、用いた三価の燐を基準として:72.2% 回収されるP(OCH3を考慮に入れると:81.9% 実施例3 操作は以下の点を変えた他は、実施例1に記載した通
りである: 52.5gのP(OCH3(98%の純度、0.415mol)およ
び2.3gのヘキサメチル燐酸トリスアミドを最初に導入
し、28.4gのPCl3(98%の純度、0.203mol)を+40℃に
一定に維持しながら滴加し、この混合物を撹拌しなが
ら、1時間の間、+40℃に維持しそして+20℃に冷却
し、307gのトリエチレングリコール−ジエチルエーテル
(98kPaで約226℃の沸点)を添加し、テトラヒドロフラ
ンに24.7重量%のC4H9MgCl(72.49g、0.6202mol)を溶
解した溶液293.5gを+20℃で滴加し、この混合物を、更
に2時間撹拌しそして実施例1に記載した如く蒸留し、
フラスコ内容物を110℃(226Paの圧力でのトリエチレン
グリコール−ジメチルエーテルの沸点)に加熱する。
以下のものが使用される: 2.045molのP(OCH3(1molのPCl3当たり) 2.7重量%のヘキサメチル燐酸トリスアミドPCl3+P(O
CH3混合物を基準とする) 3.8重量部のトリエチレングリコール−ジメチルエーテ
ル(上記混合物1重量部当たり) および 1.02molのC4H9MgCl(燐に結合した塩素1g原子当たり) 以下の組成の337.3gの蒸留液が得られる: 71.4gのC4H9P(OCH3(98kPaで約157℃の沸点) 13.2gの(C4H92POCH3(98kPaで約201℃の沸点) 221.0gのテトラヒドロフラン 31.9gのトリエチレングリコール−ジメチルエーテル C4H9P(OCH3の収率は用いた三価の燐を基準とし
て:76.9% 同様に使用できる(C4H92POCH3を考慮に入れると:8
9.0% 実施例4 操作は以下の点を変えた他は、実施例1に記載した通
りである: PCl3とCH3OHとの反応からHClの排除下に得られた15.3
gのCl2POCH3(97.5%の純度、0.112mol)および1gのヘ
キサメチル燐酸トリスアミドを最初に導入し、14.2gの
P(OCH3(98%の純度、0.112mol)を+40℃に一定
に維持しながら滴加する。この混合物を撹拌しながら1
時間の間、+40℃に維持しそして−20℃に冷却し、100g
のジエチレングリコール−ジメチルエーテルを添加し、
テトラヒドロフランに30重量%のCH3MgBr(27.43g、0.2
3mol)を溶解した溶液91.4gを−20℃で1時間に渡って
滴加し、そしてこの混合物を、+20℃に加温しながら更
に1時間撹拌しそして実施例1に記載した如く蒸留す
る。
以下のものが使用される: 1molのP(OCH3(1molのCl2POCH3当たり) 3.4重量%のヘキサメチル燐酸トリスアミド(Cl2POCH3
+P(OCH3混合物を基準とする) 3.4重量部のジエチレングリコール−ジメチルエーテル
(上記混合物1重量部当たり) および 1.025molのCH3MgBr(燐に結合した塩素1g原子当たり) 以下の組成を持つ122gの蒸留液が得られる: 15.2gのCH3P(OCH3(98kPaで約88℃の沸点) 1.8gの(CH32POCH3(98kPaで約57℃の沸点) 0.25gのP(OCH3 1.1gの(CH33P 1.6gの(CH33PO 63.5gのテトラヒドロフラン 38.5gのジエチレングリコール−ジメチルエーテル CH3P(OCH3の収率は、用いた三価の燐を基準とし
て:73.8% 回収されるP(COH3を考慮すると:74.5% 実施例5 操作は以下の点を変えた他は、実施例1に記載した通
りである: 56.0gのPCl3(98%の純度、0.4mol)および3.5gのヘ
キサメチル燐酸トリスアミドを最初に導入し、43.8gの
P(OC3H7−iso)(95%の純度、0.2mol)を+40℃に
一定に維持しながら滴加し、この混合物を撹拌しながら
全部で2時間の間、+40℃に維持しそして−40℃に冷却
し、300gのジエチレングリコール−ジメチルエーテルを
添加し、テトラヒドロフランに26.4重量%のCH3MgCl(9
0g、1.2mol)を溶解した溶液341gを−40℃で滴加し、次
いで258gのジオキサンを添加し、この混合物を撹拌下に
+20℃に加温し、得られる塩化マグネシウム−ジオキサ
ン付加化合物の細かい結晶質沈澱物を空気および湿気の
排除下に濾過し、濾過ケーキ状物を52gのジオキナンで
洗浄しそして濾液を実施例1に記載の如く蒸留する。
以下のものが使用される: 0.5molのP(OC3H7−iso)(1molのPCl3当たり) 3.5重量%のヘキサメチル燐酸トリスアミドPCl3+P(O
C3H7−iso)混合物を基準とする) 3重量部のジエチレングリコール−ジメチルエーテル
(上記混合物1重量部当たり) および 1molのCH3MgCl(燐に結合した塩素1g原子当たり) 以下の組成の573.5gの蒸留液が得られる: 52.6gの(CH32POC3H7−iso(98kPaで約90℃の沸点) 10.0gのCH3PO(OC3H7−iso)(98kPaで約139℃の沸
点) 1.9gの(CH33P 1.5gの(CH33PO 88.5gのジオキサン 251.0gのテトラヒドロフラン 168.0gのジエチレングリコール−ジメチルエーテル (CH32POC3H7−isoの収率は用いた三価の燐を基準
として:73.1% 同様に使用できるCH3PO(OC3H7−iso)を一緒にす
ると、三価の燐を基準として:83.3% 実施例6 操作は以下の点を変えた他は、実施例1に記載した通
りである: 26.2gのP(OCH3(98%の純度、0.207mol)およ
び1.6gのヘキサメチレン燐酸トリスアミドを最初に導入
し、29.0gのPCl3(98%の純度、0.207mol)を+40℃に
一定に維持しながら0.25時間の間に滴加し、この混合物
を更に1時間の間、+40℃で撹拌しそして−60℃に冷却
し、472gのジエチレングリコール−ジメチルエーテルを
添加し、テトラヒドロフランに26重量%のCH3MgCl(72.
49g、0.6202mol)を溶解した溶液183gを−60℃で滴加
し、そしてこの混合物を、+20℃に加温しながら更に撹
拌し(全部で2時間)そして実施例1に記載した如く蒸
留する。
以下のものが使用される: 1molのP(OCH3(1molのPCl3当たり) 2.9重量%のヘキサメチル燐酸トリスアミドPCl3+P(O
CH3混合物を基準とする) 8.5重量部のジエチレングリコール−ジメチルエーテル
(上記混合物1重量部当たり) および 1.02molのCH3MgCl(燐に結合した塩素1g原子当たり) 以下の組成を持つ487gの蒸留液が得られる: 22.0gのCH3P(OCH3(98kPaで約88℃の沸点) 12.6gの(CH32POCH3 1.4gのP(OCH3 1.3gの(CH33P 135.0gのテトラヒドロフラン 314.7gのジエチレングリコール−ジメチルエーテル CH3P(OCH3+(CH32POCH3の収率は、用いた三
価の燐を基準として:81.9% 回収されるP(OCH3を考慮すると:84.3%
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07F 9/48

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式 PCl3 (2) または Cl2POR′ (3) [式中、R′は炭素原子数1〜4のアルキル基、炭素原
    子数2〜4のクロロアルキル基または炭素原子数2〜4
    のブロモアルキル基である。] の少なくとも一種類の化合物または式(2)および
    (3)の化合物の混合物と式 P(OR′) (4) [式中、R′は上述の意味を有する。] と反応させ、この反応の終了後に式 ClnP(OR′)3-n (5) [式中、R′は上述の意味を有し、 nは1または2である。] で表されるその反応生成物またはその複数の反応生成物
    を式 XMgR (6) [式中、XはClまたはBrでありそして Rは炭素原子数1〜4のアルキル基、ビニル基またはア
    リル基である。] で表される化合物と反応させ、次いで得られる下記式
    (1)の化合物を反応混合物から蒸留によって分離する
    ことによって、式 RnP(OR′)3-n (1) [式中、R、R′およびnは上述の意味を有する。] で表される少なくとも一種類の化合物を製造するに当た
    って、 1モルの化合物(2)当たり0.5〜2.1モルの化合物
    (4)および/または1モルの化合物(3)当たり0.1
    〜1.1モルの化合物(4)を−20〜+100℃で反応させ、
    反応終了後に温度を−60〜+50℃に調節し、反応生成物
    を予め分離精製せずに、この反応混合物を実質的に溶液
    状態で存在する1〜1.1モル(化合物(4)と化合物
    (2)または化合物(3)または後者の二つの化合物の
    混合物との反応による反応混合物中に存在する燐に結合
    する塩素1g原子当たり)の化合物(6)と、設定温度を
    維持し且つ激しく混合しながら接触させ、0〜3時間の
    間、設定温度を維持するかまたは10〜30℃に調節し、次
    いで生じた化合物(1)を分離することを特徴とする、
    上記化合物(1)の製造方法。
  2. 【請求項2】式PCl3またはCl2POR′の少なくとも一種類
    の化合物またはこれら相互の混合物と化合物P(OR′)
    との反応混合物1重量部当たりに、該反応混合物と化
    合物XMgRとの接触前に、製造すべき最高沸点化合物RnP
    (OR′)3-nの沸点より少なくとも20℃だけ沸点が高い
    水不含非プロトン性溶剤2〜15重量部を加える請求項1
    に記載の方法。
  3. 【請求項3】式PCl3またはCl2POR′の少なくとも一種類
    の化合物またはこれら両化合物の混合物と式P(OR′)
    の化合物との反応を、PCl3+Cl2POR′+P(OR′)
    の合計を基準として1〜10重量%の少なくとも一種類
    の、式 [式中、Yは炭素原子数1〜6のアルキル基、フェニル
    基またはNR2基でありそしてRは炭素原子数1〜4のア
    ルキル基であり、ただし、R2は1,4−ブチレン基でもよ
    い。] で表される化合物の存在下に実施する請求項1または2
    に記載の方法。
  4. 【請求項4】式 P(OR′) [式中、R′は炭素原子数1〜4のアルキル基または2
    −クロロエチル基である。] で表される化合物を用いる請求項1〜3のいずれか一つ
    に記載の方法。
  5. 【請求項5】式XMgR(式中、XはClまたはBrでありそし
    てRはメチル基またはエチル基である。)で表される化
    合物を用いる請求項1〜4のいずれか一つに記載の方
    法。
  6. 【請求項6】式XMgRで表される化合物をテトラヒドロフ
    ランに溶解させる請求項1〜5のいずれか一つに記載の
    方法。
  7. 【請求項7】式PCl3またはCl2POR′の少なくとも一種類
    の化合物またはこれら相互の混合物とP(OR′)との
    反応を+20〜+50℃の温度で実施する請求項1〜6のい
    ずれか一つに記載の方法。
  8. 【請求項8】式XMgRで表される化合物と、式PCl3または
    Cl2POR′の少なくとも一種類の化合物またはこれら相互
    の混合物と式P(OR′)の化合物との反応混合物との
    反応を−20〜+20℃の温度で実施する請求項1〜7のい
    ずれか一つに記載の方法。
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