JP2901936B2 - 金属及び無機絶縁物質からなる多層薄膜 - Google Patents
金属及び無機絶縁物質からなる多層薄膜Info
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属及び無機絶縁物質
からなる多層薄膜、殊に、熱電対用の材料として好適で
ある、金属薄膜と無機絶縁物質薄層とが交互になるよう
に、基板上に、厚さ30Å以上のコンスタンタン金属薄層
及び厚さ50Å以上の無機絶縁物質薄層からなる第一層と
厚さ30Å以上の鉄又は銅の金属薄層及び厚さ50Å以上の
無機絶縁物質薄層からなる第二層とが交互に積層されて
いる金属及び無機絶縁物質からなる多層薄膜に係るもの
である。 【0002】本発明に係る金属及び無機絶縁物質からな
る多層薄膜は、絶縁層を介し隣接した異種の金属薄層の
一端を接合することにより一対の熱電対を形成する。 【0003】このようにして形成された熱電対を多層に
亘り直列に接続することにより、高感度の熱電対温度計
や高出力の熱電池として使用することができる。 【0004】 【従来技術】近年、機器の小型軽量化に伴い、各種部品
の小型化及び機能性の改良、向上に関する開発が盛んで
ある。 【0005】熱電対温度計や熱電池等の分野においても
同様であり、温度差を感知する為の熱電対としては、出
来るだけ容積が小さく、しかも、低い常用温度、殊に、
100℃以下の温度で僅かな温度差でも感知できる高感度
なものが要求されている。 【0006】熱電対は、熱起電力を利用する為に直径0.
5mm 程度以上の異種の金属線の一端を接合したものであ
り、異種の金属線としては、従来から、鉄−コンスタン
タン( Cu 60%と Ni 40%からなる合金) 、銅−コンス
タンタン等が用いられている。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】熱電対は、前述した通
り、出来るだけ容積が小さく、しかも、低い常用温度、
殊に、 100℃以下の温度で微小温度変化が検出できる高
感度なものであることが必要であるが、前出した公知の
金属線による場合には、直径数mm程度以上であり、しか
も、常用温度は 200℃以上、殊に、 600℃程度と高く、
感度も低いものである。また、感度を高める為に熱電対
を多数直列に接続した場合には、更に大型化するという
欠点があった。 【0008】即ち、熱起電力は、組み合わせる金属線の
種類と熱接点と冷接点との両接点の温度差によって定ま
るものであり、鉄−コンスタンタンでは、冷接点が0
℃、熱接点が 100℃の場合、両接点の温度差における熱
起電力は、5.32mV程度であり、感度を高める為には、鉄
−コンスタンタンの熱電対を多数直列に接続して束ねな
ければならず、また、実用上、金属の周囲を硝子等の絶
縁物質で被覆しなければならない為、必然的に容積が増
大し、実用化に際しての大きな障害となっていた。 【0009】また、銅−コンスタンタンでは、冷接点が
0℃、熱接点が 100℃の場合、両接点の温度差における
熱起電力は4.27mV程度であり、鉄−コンスタンタンの場
合と同様の欠点を有するものであった。 【0010】そこで、熱電対用の材料として、低い常用
温度、殊に、 100℃以下の温度で熱起電力が大きくその
結果、高感度であり、且つ、容積の小さい材料が強く要
望されている。 【0011】 【課題を解決する為の手段】本発明者は、低い常用温
度、殊に、 100℃以下の温度で、熱起電力が大きく、そ
の結果高感度であり、且つ、容積の小さい材料を得るべ
く種々検討を重ねた結果、本発明に到達したのである。 【0012】即ち、本発明は、金属薄層と無機絶縁物質
薄層である MgO薄層又は SiO薄層とが交互になるよう
に、基板上に、厚さ30〜100 Åのコンスタンタン金属薄
膜及び厚さ50〜200 Åの無機絶縁物質薄層からなる第一
層と厚さ30〜100 Åの鉄又は銅の金属薄層及び厚さ50〜
200 Åの無機絶縁物質薄層からなる第二層とが交互に積
層されており、且つ、前記無機絶縁物質薄層の相対する
側面の一端を下部金属薄層より交互に短くすることによ
って前記無機絶縁物質薄層を介して隣接する前記金属薄
層が連続して接合されている金属及び無機絶縁物質から
なる多層薄膜である。 【0013】 【作用】先ず、本発明において最も重要な点は、基板上
に、厚さ30Å以上のコンスタンタン金属薄層及び厚さ50
Å以上の無機絶縁物質薄層からなる第一層と厚さ30Å以
上の鉄又は銅の金属薄層及び厚さ50Å以上の無機絶縁物
質薄層からなる第二層とが交互に薄層状に積層されてい
ることに起因して多層構造を形成している為、容積が小
さくても大きな熱起電力が得られる点である。 【0014】本発明においては、絶縁物質薄層を含む多
層薄膜の厚さが 600Å程度の一対の熱電対の場合、0℃
と 100℃との両接点の温度差で5.32mV程度の熱起電力を
得ることができるので絶縁物質薄層を含む多層薄膜の厚
さが0.6 mm程度の薄いものであっても0℃と 100℃との
両接点の温度差で53200mV 程度の熱起電力を得ることが
できる。 【0015】本発明において、金属及び無機絶縁物質か
らなる多層薄膜を無機絶縁物質薄層を介して隣接する金
属薄層が連続して接合されるように形成することによ
り、金属が接続している側面に対して直角方向に切断す
るのみで多層に亘り直列結線した細線が得られる。 【0016】次に本発明実施にあたっての諸条件につい
て述べる。 【0017】本発明における金属及び無機絶縁物質から
なる薄膜は、真空槽中で蒸発材料を蒸発させ、蒸発源に
対向して設置されている基板上に蒸着させる、所謂、真
空蒸着法により得ることができる。 【0018】本発明における基板の種類としては、耐熱
性及び絶縁性を有する、例えば、ポリエチレンテレフタ
レート等のプラスチックの薄板を使用することができ
る。 【0019】本発明における基板は、温度が常温付近〜
200℃の温度範囲で使用することができるが、本発明に
おける金属を蒸着する場合の密着性を考慮すれば0〜10
0 ℃の範囲が好適である。 【0020】本発明におけるコンスタンタン薄層は、 C
u 60原子%、 Ni 40原子%の組成の合金を蒸発材料とし
て蒸発させ、基板上に蒸着させることにより得ることが
できる。 【0021】コンスタンタン薄層の厚さは、30Å以上で
ある。薄層の厚さが30Å未満である場合には、均質な連
続膜を作成することが困難である。容積の小型化を考慮
すれば、その上限は 100Åである。 【0022】本発明における無機絶縁物質薄層は、絶縁
性を有する無機物質、例えばMgO 又はSiO を蒸発材料と
して蒸発させ、基板上に蒸着させることにより得ること
ができる。 【0023】無機絶縁物質薄層の厚さは、50Å以上であ
る。薄層の厚さが50Å未満である場合には、ピンホール
等が生起し、絶縁性が不十分である。容積の小型化を考
慮すれば、その上限は 200Åである。 【0024】本発明における鉄又は銅の金属薄層は、鉄
又は銅を蒸発材料として蒸発させ、基板上に蒸着させる
ことにより得ることができる。 【0025】鉄又は銅の金属薄膜の厚さは、30Å以上で
ある。薄層の厚さが30Å未満である場合には、均質な連
続膜を作成することが困難である。容積の小型化を考慮
すればその上限は 100Åである。 【0026】 【実施例】次に、実施例並びに使用例により、本発明を
説明する。 【0027】実施例1 10-10torr 台の真空装置内で、コンスタンタン(60Cu-40
Ni) 、SiO 及びFeを電子銃加熱により蒸発させ、水晶発
振式膜厚計と連動し、互いに独立に働くステンレス製の
自動シャッターによって蒸着膜厚を制御しながら、ポリ
エチレンテレフタレートフィルム (厚さ1mm 80mm×80m
m) の基板上にコンスタンタン−SiO −Fe−SiO の順に
交互に蒸着させて金属薄膜及び絶縁物質薄層からなる薄
膜を作製した。 【0028】蒸着速度約 0.1A/sec 、蒸着中の真空度1
×10-8Torr程度、蒸着基板の温度を35℃に保持した条件
下で、コンスタンタン薄層 100Å、SiO 薄層 200Å、Fe
薄層100Å及びSiO 200 Åの一周期の厚さ600 Åの薄膜
を得た。 【0029】実施例2〜5 金属薄層の種類及び厚み、絶縁物質薄層の種類及び厚
み、多層薄膜の周期数及び厚みを種々変化させた以外
は、実施例1と同様にして金属薄層及び絶縁物質薄層か
らなる多層薄膜を作製した。 【0030】この時の主要特性を表1に示した。 【0031】 【表1】 【0032】実施例6 絶縁物質薄層を介して交互蒸着してなる隣接金属薄層の
相対する側面の一端が蒸着接合するように絶縁物質薄層
の蒸着を短くした以外は、実施例3と同様の条件で1000
対直列結線しているFe−コンスタンタンの膜厚 30 μm
の多層薄膜を作製した。 【0033】使用例1 実施例1で作製した薄膜を用いて、幅 1mm、長さ80mmの
細線を切り出し、側面を絶縁性フィルムでコートして一
端のFe薄層とコンスタンタン薄層とを溶接して熱接点と
した。他端は、エナメル被覆銅細線を用い、Fe層及びコ
ンスタンタン薄層に接続して冷接点とし、接点を氷水に
入れたデュワァービン中に設置した。 【0034】Fe薄層側をプラス端子、コンスタンタン薄
層側をマイナス端子として直流電圧計に接続した。熱接
点をガラスチューブに入れ、沸騰水中に差し入れたとこ
ろ 5.3mVを示した。 【0035】使用例2 実施例6で作製した多層膜を用いて、幅10mm、長さ50mm
のFe−コンスタンタンが1000対直列に結線している細線
を切り出し、側面を絶縁性フィルムでコートして、最外
層のFe薄層とコンスタンタン薄層にエナメル被覆銅線を
接続して冷接点とし、他端を熱接点とした。 【0036】熱接点の温度を80℃、冷接点の温度を20℃
とした時、使用例1と同様にして電圧を測定したところ
3.1V であった。ワットメーターによる出力が 2.4mWの
熱電池であった。 【0037】使用例3 使用例2で作製したものをユニットとし、Fe薄層をプラ
ス極、コンスタンタン層をマイナス極として5ユニット
を直列に接続し、ユニットの合体を作った。 【0038】このものは、両接点の温度が各々15℃と10
℃の時測定電圧は、1.25V であった。ワットメーターに
よる出力が 0.4mWの熱電池であった。 【0039】 【発明の効果】本発明に係る金属及び無機絶縁物質から
なる多層薄膜は、前出実施例に示した通り、基板上に、
コンスタンタン金属薄層及び無機絶縁物質薄層からなる
第一層と鉄又は銅の金属薄層及び無機絶縁物質薄層から
なる第二層とが交互に薄層状に積層されていることに起
因して多層構造を形成している為、容積が小さくても大
きな熱起電力が得られるので、高感度の熱電対温度計や
高出力の熱電池用の材料として好適である。
からなる多層薄膜、殊に、熱電対用の材料として好適で
ある、金属薄膜と無機絶縁物質薄層とが交互になるよう
に、基板上に、厚さ30Å以上のコンスタンタン金属薄層
及び厚さ50Å以上の無機絶縁物質薄層からなる第一層と
厚さ30Å以上の鉄又は銅の金属薄層及び厚さ50Å以上の
無機絶縁物質薄層からなる第二層とが交互に積層されて
いる金属及び無機絶縁物質からなる多層薄膜に係るもの
である。 【0002】本発明に係る金属及び無機絶縁物質からな
る多層薄膜は、絶縁層を介し隣接した異種の金属薄層の
一端を接合することにより一対の熱電対を形成する。 【0003】このようにして形成された熱電対を多層に
亘り直列に接続することにより、高感度の熱電対温度計
や高出力の熱電池として使用することができる。 【0004】 【従来技術】近年、機器の小型軽量化に伴い、各種部品
の小型化及び機能性の改良、向上に関する開発が盛んで
ある。 【0005】熱電対温度計や熱電池等の分野においても
同様であり、温度差を感知する為の熱電対としては、出
来るだけ容積が小さく、しかも、低い常用温度、殊に、
100℃以下の温度で僅かな温度差でも感知できる高感度
なものが要求されている。 【0006】熱電対は、熱起電力を利用する為に直径0.
5mm 程度以上の異種の金属線の一端を接合したものであ
り、異種の金属線としては、従来から、鉄−コンスタン
タン( Cu 60%と Ni 40%からなる合金) 、銅−コンス
タンタン等が用いられている。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】熱電対は、前述した通
り、出来るだけ容積が小さく、しかも、低い常用温度、
殊に、 100℃以下の温度で微小温度変化が検出できる高
感度なものであることが必要であるが、前出した公知の
金属線による場合には、直径数mm程度以上であり、しか
も、常用温度は 200℃以上、殊に、 600℃程度と高く、
感度も低いものである。また、感度を高める為に熱電対
を多数直列に接続した場合には、更に大型化するという
欠点があった。 【0008】即ち、熱起電力は、組み合わせる金属線の
種類と熱接点と冷接点との両接点の温度差によって定ま
るものであり、鉄−コンスタンタンでは、冷接点が0
℃、熱接点が 100℃の場合、両接点の温度差における熱
起電力は、5.32mV程度であり、感度を高める為には、鉄
−コンスタンタンの熱電対を多数直列に接続して束ねな
ければならず、また、実用上、金属の周囲を硝子等の絶
縁物質で被覆しなければならない為、必然的に容積が増
大し、実用化に際しての大きな障害となっていた。 【0009】また、銅−コンスタンタンでは、冷接点が
0℃、熱接点が 100℃の場合、両接点の温度差における
熱起電力は4.27mV程度であり、鉄−コンスタンタンの場
合と同様の欠点を有するものであった。 【0010】そこで、熱電対用の材料として、低い常用
温度、殊に、 100℃以下の温度で熱起電力が大きくその
結果、高感度であり、且つ、容積の小さい材料が強く要
望されている。 【0011】 【課題を解決する為の手段】本発明者は、低い常用温
度、殊に、 100℃以下の温度で、熱起電力が大きく、そ
の結果高感度であり、且つ、容積の小さい材料を得るべ
く種々検討を重ねた結果、本発明に到達したのである。 【0012】即ち、本発明は、金属薄層と無機絶縁物質
薄層である MgO薄層又は SiO薄層とが交互になるよう
に、基板上に、厚さ30〜100 Åのコンスタンタン金属薄
膜及び厚さ50〜200 Åの無機絶縁物質薄層からなる第一
層と厚さ30〜100 Åの鉄又は銅の金属薄層及び厚さ50〜
200 Åの無機絶縁物質薄層からなる第二層とが交互に積
層されており、且つ、前記無機絶縁物質薄層の相対する
側面の一端を下部金属薄層より交互に短くすることによ
って前記無機絶縁物質薄層を介して隣接する前記金属薄
層が連続して接合されている金属及び無機絶縁物質から
なる多層薄膜である。 【0013】 【作用】先ず、本発明において最も重要な点は、基板上
に、厚さ30Å以上のコンスタンタン金属薄層及び厚さ50
Å以上の無機絶縁物質薄層からなる第一層と厚さ30Å以
上の鉄又は銅の金属薄層及び厚さ50Å以上の無機絶縁物
質薄層からなる第二層とが交互に薄層状に積層されてい
ることに起因して多層構造を形成している為、容積が小
さくても大きな熱起電力が得られる点である。 【0014】本発明においては、絶縁物質薄層を含む多
層薄膜の厚さが 600Å程度の一対の熱電対の場合、0℃
と 100℃との両接点の温度差で5.32mV程度の熱起電力を
得ることができるので絶縁物質薄層を含む多層薄膜の厚
さが0.6 mm程度の薄いものであっても0℃と 100℃との
両接点の温度差で53200mV 程度の熱起電力を得ることが
できる。 【0015】本発明において、金属及び無機絶縁物質か
らなる多層薄膜を無機絶縁物質薄層を介して隣接する金
属薄層が連続して接合されるように形成することによ
り、金属が接続している側面に対して直角方向に切断す
るのみで多層に亘り直列結線した細線が得られる。 【0016】次に本発明実施にあたっての諸条件につい
て述べる。 【0017】本発明における金属及び無機絶縁物質から
なる薄膜は、真空槽中で蒸発材料を蒸発させ、蒸発源に
対向して設置されている基板上に蒸着させる、所謂、真
空蒸着法により得ることができる。 【0018】本発明における基板の種類としては、耐熱
性及び絶縁性を有する、例えば、ポリエチレンテレフタ
レート等のプラスチックの薄板を使用することができ
る。 【0019】本発明における基板は、温度が常温付近〜
200℃の温度範囲で使用することができるが、本発明に
おける金属を蒸着する場合の密着性を考慮すれば0〜10
0 ℃の範囲が好適である。 【0020】本発明におけるコンスタンタン薄層は、 C
u 60原子%、 Ni 40原子%の組成の合金を蒸発材料とし
て蒸発させ、基板上に蒸着させることにより得ることが
できる。 【0021】コンスタンタン薄層の厚さは、30Å以上で
ある。薄層の厚さが30Å未満である場合には、均質な連
続膜を作成することが困難である。容積の小型化を考慮
すれば、その上限は 100Åである。 【0022】本発明における無機絶縁物質薄層は、絶縁
性を有する無機物質、例えばMgO 又はSiO を蒸発材料と
して蒸発させ、基板上に蒸着させることにより得ること
ができる。 【0023】無機絶縁物質薄層の厚さは、50Å以上であ
る。薄層の厚さが50Å未満である場合には、ピンホール
等が生起し、絶縁性が不十分である。容積の小型化を考
慮すれば、その上限は 200Åである。 【0024】本発明における鉄又は銅の金属薄層は、鉄
又は銅を蒸発材料として蒸発させ、基板上に蒸着させる
ことにより得ることができる。 【0025】鉄又は銅の金属薄膜の厚さは、30Å以上で
ある。薄層の厚さが30Å未満である場合には、均質な連
続膜を作成することが困難である。容積の小型化を考慮
すればその上限は 100Åである。 【0026】 【実施例】次に、実施例並びに使用例により、本発明を
説明する。 【0027】実施例1 10-10torr 台の真空装置内で、コンスタンタン(60Cu-40
Ni) 、SiO 及びFeを電子銃加熱により蒸発させ、水晶発
振式膜厚計と連動し、互いに独立に働くステンレス製の
自動シャッターによって蒸着膜厚を制御しながら、ポリ
エチレンテレフタレートフィルム (厚さ1mm 80mm×80m
m) の基板上にコンスタンタン−SiO −Fe−SiO の順に
交互に蒸着させて金属薄膜及び絶縁物質薄層からなる薄
膜を作製した。 【0028】蒸着速度約 0.1A/sec 、蒸着中の真空度1
×10-8Torr程度、蒸着基板の温度を35℃に保持した条件
下で、コンスタンタン薄層 100Å、SiO 薄層 200Å、Fe
薄層100Å及びSiO 200 Åの一周期の厚さ600 Åの薄膜
を得た。 【0029】実施例2〜5 金属薄層の種類及び厚み、絶縁物質薄層の種類及び厚
み、多層薄膜の周期数及び厚みを種々変化させた以外
は、実施例1と同様にして金属薄層及び絶縁物質薄層か
らなる多層薄膜を作製した。 【0030】この時の主要特性を表1に示した。 【0031】 【表1】 【0032】実施例6 絶縁物質薄層を介して交互蒸着してなる隣接金属薄層の
相対する側面の一端が蒸着接合するように絶縁物質薄層
の蒸着を短くした以外は、実施例3と同様の条件で1000
対直列結線しているFe−コンスタンタンの膜厚 30 μm
の多層薄膜を作製した。 【0033】使用例1 実施例1で作製した薄膜を用いて、幅 1mm、長さ80mmの
細線を切り出し、側面を絶縁性フィルムでコートして一
端のFe薄層とコンスタンタン薄層とを溶接して熱接点と
した。他端は、エナメル被覆銅細線を用い、Fe層及びコ
ンスタンタン薄層に接続して冷接点とし、接点を氷水に
入れたデュワァービン中に設置した。 【0034】Fe薄層側をプラス端子、コンスタンタン薄
層側をマイナス端子として直流電圧計に接続した。熱接
点をガラスチューブに入れ、沸騰水中に差し入れたとこ
ろ 5.3mVを示した。 【0035】使用例2 実施例6で作製した多層膜を用いて、幅10mm、長さ50mm
のFe−コンスタンタンが1000対直列に結線している細線
を切り出し、側面を絶縁性フィルムでコートして、最外
層のFe薄層とコンスタンタン薄層にエナメル被覆銅線を
接続して冷接点とし、他端を熱接点とした。 【0036】熱接点の温度を80℃、冷接点の温度を20℃
とした時、使用例1と同様にして電圧を測定したところ
3.1V であった。ワットメーターによる出力が 2.4mWの
熱電池であった。 【0037】使用例3 使用例2で作製したものをユニットとし、Fe薄層をプラ
ス極、コンスタンタン層をマイナス極として5ユニット
を直列に接続し、ユニットの合体を作った。 【0038】このものは、両接点の温度が各々15℃と10
℃の時測定電圧は、1.25V であった。ワットメーターに
よる出力が 0.4mWの熱電池であった。 【0039】 【発明の効果】本発明に係る金属及び無機絶縁物質から
なる多層薄膜は、前出実施例に示した通り、基板上に、
コンスタンタン金属薄層及び無機絶縁物質薄層からなる
第一層と鉄又は銅の金属薄層及び無機絶縁物質薄層から
なる第二層とが交互に薄層状に積層されていることに起
因して多層構造を形成している為、容積が小さくても大
きな熱起電力が得られるので、高感度の熱電対温度計や
高出力の熱電池用の材料として好適である。
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 1.金属薄層と無機絶縁物質薄層である MgO薄層又は S
iO薄層とが交互になるように、基板上に、厚さ30〜100
Åのコンスタンタン金属薄層及び厚さ50〜200 Åの無機
絶縁物質薄層からなる第一層と厚さ30〜100 Åの鉄又は
銅の金属薄層及び厚さ50〜200 Åの無機絶縁物質薄層か
らなる第二層とが交互に積層されており、且つ、前記無
機絶縁物質薄層の相対する側面の一端を下部金属薄層よ
り交互に短くすることによって前記無機絶縁物質薄層を
介して隣接する前記金属薄層が連続して接合されている
金属及び無機絶縁物質からなる多層薄膜。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9123168A JP2901936B2 (ja) | 1997-04-25 | 1997-04-25 | 金属及び無機絶縁物質からなる多層薄膜 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9123168A JP2901936B2 (ja) | 1997-04-25 | 1997-04-25 | 金属及び無機絶縁物質からなる多層薄膜 |
Related Parent Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP61090880A Division JP2840737B2 (ja) | 1986-04-19 | 1986-04-19 | 金属及び無機絶縁物質からなる多層薄膜 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1070314A JPH1070314A (ja) | 1998-03-10 |
| JP2901936B2 true JP2901936B2 (ja) | 1999-06-07 |
Family
ID=14853875
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9123168A Expired - Fee Related JP2901936B2 (ja) | 1997-04-25 | 1997-04-25 | 金属及び無機絶縁物質からなる多層薄膜 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2901936B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP5865614B2 (ja) * | 2011-06-27 | 2016-02-17 | 株式会社東芝 | 原子力発電所の水位温度検出装置 |
Citations (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2840737B2 (ja) | 1986-04-19 | 1998-12-24 | 戸田工業株式会社 | 金属及び無機絶縁物質からなる多層薄膜 |
-
1997
- 1997-04-25 JP JP9123168A patent/JP2901936B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2840737B2 (ja) | 1986-04-19 | 1998-12-24 | 戸田工業株式会社 | 金属及び無機絶縁物質からなる多層薄膜 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH1070314A (ja) | 1998-03-10 |
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