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JP2927466B2 - 吸水性成形体 - Google Patents
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JP2927466B2 - 吸水性成形体 - Google Patents

吸水性成形体

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JP2927466B2
JP2927466B2 JP28482889A JP28482889A JP2927466B2 JP 2927466 B2 JP2927466 B2 JP 2927466B2 JP 28482889 A JP28482889 A JP 28482889A JP 28482889 A JP28482889 A JP 28482889A JP 2927466 B2 JP2927466 B2 JP 2927466B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は例えば、洗髪等で濡れた毛髪をタオル等でお
およその水分を除去したあとの大部分の水を吸収する、
吸水性に優れ、吸水時の形状変化、強度変化のない櫛の
歯状物またはブラシのピン状物を複数有する成形体に関
する。
〔従来の技術〕
従来、洗髪後の髪の乾燥にはヘアードライヤーが主に
使用されてきたが、近年、ヘアードライヤーによる毛髪
の傷みが取り沙太されるに至って、へアードライヤーの
使用は最少限におさえられる傾向にある。そこで最近は
毛髪の水分の大部分を吸収可能な吸水性タオルが提案さ
れている。ところが、吸水性タオルのみでは毛髪の一本
一本との接触が不十分のため、水分を完全に除去するこ
とは困難であり、ヘアードライヤーの使用を軽減するに
とどまっている。毛髪の水分を取り除くには、水分とタ
オル等の吸収材との接触を良くすると同時に、吸水材は
接触した水を速やかにその内部に取り込むことが必要で
ある。毛髪との接触を良くするには、タオル等の平面状
のものより、櫛あるいはブラシの形状に成形されたほう
が良い。
米国特許第4421129号には澱粉をベースにした高吸水
性樹脂を配合した組成物で成型した櫛またはブラシが提
案されているが、水と接触した時の吸水速度が小さい、
吸水による膨潤或いは表面のネバリの発生等がある等の
問題がある。また、実開昭62−69910号公報には紙製の
櫛が提案されているが、紙では剛性が足りない、吸水時
の強度がない等の問題があり、満足なものは得られてい
なかった。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は上述の課題を解決し、吸水性に優れ、吸水時
の形状変化、強度変化の無い櫛またはブラシの役目を果
す成形体を提供することを目的とする。
〔課題解決の手段〕
本発明は5〜2000μmの熱可塑性樹脂粉末を親水化処
理し、焼結成形した空孔率10〜80容量%の親水性多孔質
焼結体からなる、櫛の歯状物またはブラシのピン状物を
複数有する成形体に関する。
本発明において、水分を除去される対象物は毛髪が代
表的な例であり、親水性多孔質焼結体の歯状又はピン状
物を有する成形体は櫛またはブラシが代表的な例であ
る。
しかし、本発明はこれらのものに限定されない。水分
除去の対象物は、人、動物、植物、人造物などの毛、繊
維状、糸状、篠状物又はこれらの加工物等であればよ
く、また本発明の成形体の形状としては、これらを櫛削
ることが可能な平行、非平行、放射状などに並んだ歯状
ないしピン状物を複数有する成形体であればよくいかな
る形状、大きさのものであってもよい。単に櫛またはブ
ラシの形状に限定されるものではない。
本発明において親水性多孔質体とは、熱可塑性樹脂粉
末を公知の方法で親水化処理し、焼結成形により多孔質
体としたものである。
熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、エチレン・ブテン−1共重合体、エチレン・4−メ
チルペンテン−1共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重
合体等のポリオレフィン、ポリスチレン、アクリロニト
リル・スチレン共重合体、アクリロニトリル・ブタジエ
ン・スチレン共重合体、ポリカーボネート、ポリメチル
メタアクリレート、ポリアミド、ポリエステル、ポリフ
ェニレンオキサイド、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化
ビニル、ポリ塩化ビニリデンなどが挙げられる。なかで
も、耐薬品性に優れ、吸水による寸法変化を起こさない
こと、吸水による強度低下を起こさないこと、多量安価
に安定的に入手可能なこと、焼結成形体として十分な強
度を有すること等よりポリオレフィン樹脂が好ましく用
いられる。
粉末としては、重合により得られた粉末をそのまま用
いることも可能であるし、一度粉末以外の形状に成形し
たものを、機械粉砕、冷凍粉砕、化学粉砕等の公知の方
法をもって粉末にしたものを使用することも可能であ
る。粉末の平均粒径は5〜2000μmの範囲にあるものが
好ましく、更に好ましくは50〜1000μmである。粉末の
平均粒径が5μm未満では焼結体とした時に全体が密に
なり過ぎ、たとえ吸水したとしても吸水量が著しく小さ
いものとなる。粉末の平均粒径が2000μmを超えると櫛
の歯状物あるいはブラシのピン状物の細部を成形するこ
とが困難になるし、毛細管現象による吸水を期待できな
くなる。尚、本発明でいう平均粒径とは、JIS Z8801の
櫛を使用し、残分試験法JIS K0069によって規定される
方法により累積分布曲線を求め、この累積分布の50%粒
径を平均粒径と定義する。
これらの粉末を親水化するには、スルフォン化による
方法、特定の界面活性剤を配合する方法、表面に親水性
のモノマーをグラフトする方法、表面に親水性の層を設
ける方法等の種々の公知の親水化方法が挙げられる。な
かでも特開昭57−167330号公報に開示されたスルフォン
化ポリオレフィン、特開昭63−061981号明細書に記載さ
れた特定の非イオン界面活性剤により親水化処理したポ
リオレフィンなどが好適に使用できる。また、疏水性の
粉末を焼結成形したのちに、上記の公知の方法をもって
親水化することも可能である。
こうして得られた親水性粉末を例えば櫛あるいはブラ
シの形状の空間を持った金型に充填し焼結成形する。ま
たは連続的に焼結成形した板から打ち抜きまたは切削し
て例えば櫛あるいはブラシの形状にすることも可能であ
る。更には、焼結成形体で例えば毛髪に接する部分を成
形し、それに金属あるいはプラスチック等で成形した
柄、取っ手等を組み合わせることも何等差支えない。
焼結成形体の空孔率は10〜80容量%のものが好まし
い。空孔率が10%未満ではたとえ吸水したとしてもすぐ
に飽和してしまい、実用的でない。また、空孔率が80%
を超えると吸水能力は優れるものの、焼結体としての強
度が低くなる。
尚、本発明において空孔率は以下の様に定義される。
但し、上式において ρ0 =原料粉末の真比重 ρ1 =多孔質焼結体の見掛け比重 W =多孔質焼結体の重量(g) V =多孔質焼結体の体積(cm3)である。
また、本発明における櫛またはブラシの寸法は特に制
約を受けるものではないが、水と接触し、吸水の機能を
もたせる部分(即ち、接の歯あるいはブラシのピンの部
分)の厚みまたは直径は0.5mm以上10mm以下であること
が好ましい。厚みまたは直径が0.5mm未満では毛髪等と
接触した時に折れたり曲がったりして実用的でない。厚
みまたは直径が10mmを越えると熱が均一に行き渡らず良
好な焼結成形体が得られない。即ち、中心部まで焼結さ
せようとすると外部は過焼結になって空孔が潰れてしま
い吸水速度が遅くなったり、吸水しなくなる。逆に外部
を適当な空孔率に保とうとすると、中心部は未焼結にな
り、実用的な強度が出ない。
また、必要に応じて、熱安定剤、紫外線吸収剤、防黴
剤、香料、整髪剤、養毛剤等を添加することは親水性を
損なわない限り、何等差支えない。
〔実施例〕 次に、実施例により本発明を具体的に説明する。
実施例1 ASTMD1238(条件;荷重2.16kg、温度190℃)によって
測定したメルトインデックスが0.1g/10min、密度が0.96
0g/cm3、平均粒径が105μmの高密度ポリエチレン粉末
(商品名;サンファインSH−800、旭化成工業株式会社
製)を発煙硫酸(遊離SO320%)で3分間処理し、交換
当量0.02ミリ当量/グラムのスルフォン化ポリエチレン
粉末を得た。交換当量はスルフォン化された、スルフォ
ン酸(−SO3H)型の樹脂粉末をW(g)採取し、1N−塩
化カルシウム水溶液中に浸漬して平衡状態とし、その水
溶液中に発生した塩化水素を0.1N−苛性ソーダ水溶液
(力価;f)にて滴定する。指示薬フェノールフタレイン
による当量点(滴定量;x(cc))を求め、次式により算
出する。
得られたスルフォン化ポリエチレン粉末を苛性ソーダ
水溶液で処理し、スルフォン酸ナトリウム型の親水性ポ
リエチレン粉末を得た。該粉末をアルミニウム製の金型
に充填し、金型の表面温度が155℃になるまで加熱し、
第1図に示す櫛型の焼結成形体を得た。得られた成形体
は空孔率が40%であった。該成形体にスポイトで水を約
0.5cc滴下させたところ、約10秒で全量成形体内部に吸
収された。また、全体を水中に1時間浸漬して取り出
し、濡れたままの状態で寸法および引張強度を測定した
結果を第1表に示す。
実施例2 実施例1で用いた高密度ポリエチレン粉末100重量部
にポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート0.3重
量部を高速ミキサー(三井三池製ヘンシェルミキサー)
にて85℃に加温しつつ乾式混合し、親水性粉末を得た。
該粉末をアルミニウム製の金型に充填し、金型の表面温
度が155℃になるまで加熱し、櫛型の焼結成形体を得
た。第1図はその正面図、第2図はその歯の部分の側面
図である。第2図のAは寸法測定位置を示す。得られた
成形体は空孔率が40%であった。該成形体にスポイトで
水を約0.5cc滴下させたところ、約10秒で全量成形体内
部に吸収された。また、全体を水中に1時間浸漬して取
り出し、濡れたままの状態で寸法および引張強度を測定
した結果を第1表に示す。
比較例1 実施例1に用いたポリエチレン粉末をそのまま用い
て、実施例1と同一の金型に充填し、金型の表面温度が
155℃になるまで加熱し、第1図に示す櫛型の焼結成形
体を得た。得られた成形体は空孔率が40%であった。該
成形体にスポイトで水を約0.5cc滴下させたところ、1
時間後においても水滴はそのまま残っていた。
比較例2 市販されている吸水性櫛〔商品名;アブソープ・ア・
コーム(ABSORB−A−COMB)、米国製、USP 4,421,12
9、日本総代理店;株式会社セラインターナショナル〕
にスポイトで水を約0.5cc滴下させたところ、5分後に
おいても表面に水が残っていた。また、濡れた部分はベ
トついていた。
実施例3 実施例1で使用した高密度ポリエチレン粉末75重量部
と、粘度平均分子量が約330万、密度が0.942g/cm3、平
均粒径が100μmの超高分子量ポリエチレン粉末(商品
名;サンファインUH−900、旭化成工業株式会社製)25
重量部とに、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレ
ート0.3重量部を実施例1と同様に混合し、親水性粉末
を得た。該粉末をアルミニウム製の金型に充填し、金型
の表面温度が160℃になるまで加熱し、ブラシ型の焼結
成形体を得た。第3図はその平面図、第4図はその側面
図、第5図はブラシのピンの部分の側面図である。Aは
寸法の測定位置を示す。このものの空孔率は55%であっ
た。このものの表面にスポイトで水を約0.5cc滴下させ
たところ約10秒で成形体内部に吸収された。また、全体
を水中に1時間浸漬して取り出し、濡れたままの状態で
寸法および引張強度を測定した結果を第1表に示す。
〔発明の効果〕
本発明の親水性多孔質焼結体からなる櫛またはブラシ
は、素材その物は吸水せず、粒子間の空孔に水を取り込
むので第1表にも明らかな様に吸水時の寸法変化もな
く、強度低下も起こさない。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例1および2で得た櫛型の焼結成形体の正
面図、第2図は櫛の歯の部分の側面図である。第3図は
実施例3で得たブラシ型の焼結成形体の平面図、第4図
は側面図、第5図はブラシのピンの部分の側面図であ
る。第2図、第5図に記載の記号Aは寸法測定位置を示
す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A45D 24/00 - 24/46 A46D 1/00 A46B 15/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】5〜2000μmの熱可塑性樹脂粉末を親水化
    処理し、焼結成形した空孔率10〜80容量%の親水性多孔
    質焼結体からなる、櫛の歯状物またはブラシのピン状物
    を複数有する成形体。
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