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JP2931266B2 - ガラスボールの製法およびそれに用いる装置 - Google Patents
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JP2931266B2 - ガラスボールの製法およびそれに用いる装置 - Google Patents

ガラスボールの製法およびそれに用いる装置

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JP2931266B2 JP9064666A JP6466697A JP2931266B2 JP 2931266 B2 JP2931266 B2 JP 2931266B2 JP 9064666 A JP9064666 A JP 9064666A JP 6466697 A JP6466697 A JP 6466697A JP 2931266 B2 JP2931266 B2 JP 2931266B2
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  • Re-Forming, After-Treatment, Cutting And Transporting Of Glass Products (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、その表面が鏡面化
されたガラスボールの製法およびそれに用いる製造装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光学機器に内蔵される光学用非球面レン
ズ等の成形材料としては、従来から、一定の特性を備え
た光学ガラスが用いられてきたが、これを複雑なレンズ
形状に成形するには、多大な労力を伴う研磨加工が必要
であり、そのために生産性が悪くコストがかかることが
問題となっていた。例えば金型を用いて光学ガラスを所
定のレンズ形状に賦形する場合、金型内でこれを歪みな
く賦形するには、予め光学ガラスを、真球状で、しかも
その表面が鏡面仕上げされた状態にしておかなければな
らない。そのためには、光学ガラスを、粒径の揃った真
球体に成形し、さらにその各粒子の表面を鏡面に研磨仕
上げする必要がある。これには複雑な工程が必要で、膨
大な時間もかかる。そこで、最近は、成形しやすいプラ
スチック材料を用いた安価なレンズが普及し、従来のガ
ラスレンズに代わってその需要が伸びている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記プ
ラスチックレンズは、透明度や光学歪み等の性能におい
て、ガラスレンズに及ばない品質のものが多い。また、
使い捨てカメラやDVD(デジタルビデオディスク)に
大量に用いられているものの、プラスチックは再生利用
できず、ごみとして処理することも容易でないため、環
境汚染の原因となることが指摘されている。このため、
回収して再利用に供することのできる光学ガラスを、安
価に加工する技術の確立が強く望まれている。また、一
般的なガラスにおいても、その表面がきれいな鏡面とな
った球状体を安価に得る方法の確立が強く望まれてい
る。
【0004】本発明は、このような事情に鑑みなされた
もので、その表面が鏡面化された球状ガラス(ガラスボ
ール)を、簡単かつ安価に得る方法およびそれに用いる
装置の提供をその目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、ガラス溶融炉に設けられた吐出口から溶
融ガラスを一滴ずつ下方に落下させる工程と、上記溶融
ガラスの滴下粒子を,上下方向に同軸的に設けられた複
数の冷却筒内を順次通過させることにより球状に硬化さ
せる工程とを備え、上記複数の冷却筒内に、その上縁部
から冷却液をそれぞれ流入させ、少なくとも最上段の冷
却筒内に流入する冷却液の流下速度が、その冷却筒内を
通過する溶融ガラスの滴下粒子の通過速度と略同一にな
るよう設定するとともに、各冷却筒に用いる冷却液の液
温を、上の冷却筒から下の冷却筒にいくほど低くなるよ
う設定したガラスボールの製法を第1の要旨とする。
【0006】また、本発明は、溶融ガラスを一滴ずつ下
方に落下させる吐出口を有するガラス溶融炉と、上記溶
融ガラスの滴下粒子の落下軌跡を中心軸として上下方向
に同軸的に設けられる複数の冷却筒と、各冷却筒の上縁
部から冷却筒内に冷却液を流入させる冷却用液体流入手
段とを備え、少なくとも最上段の冷却筒内に流入する冷
却液の流下速度が、その冷却筒内を通過する溶融ガラス
の滴下粒子の通過速度と略同一になるよう設定されてい
るとともに、各冷却筒内に流入される冷却液の液温が、
上の冷却筒から下の冷却筒にいくほど低くなるよう設定
されているガラスボールの製造装置を第2の要旨とす
る。
【0007】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明の実施の形態を説
明する。
【0008】図1は、本発明の一実施の形態であるガラ
スボールの製造装置を示している。図において、1は、
原料ガラスを融点以上に加熱して液状に溶融するガラス
溶融炉で、その下部中央に、溶融ガラスを一滴ずつ下方
に落下させる吐出口2が設けられている。そして、上記
溶融炉1の下には、溶融ガラスの滴下粒子(以下「滴下
粒子」と略す)3の落下軌跡を中心軸として、上下方向
に同軸的に、4個の冷却筒4〜7が設けられている。
【0009】上記冷却筒4〜7の各周囲には、冷却槽8
〜11が設けられており、各冷却槽8〜11内に、滴下
粒子3を冷却硬化させるための冷却液12が連続的に供
給される。そして、冷却槽8〜11内に供給された冷却
液12は、上記冷却筒4〜7の各上縁部からオーバーフ
ローして冷却筒4〜7内を流下し、この部分を通過する
滴下粒子3ととともに下方に落下するようになってい
る。
【0010】なお、上記各冷却筒4〜7の上部は、漏斗
状に開いており、その開いた部分の傾斜面が垂直面とな
す角度(以下「傾斜角」という)θは、上の冷却筒4か
ら下の冷却筒7にいくほど大きくなるよう設定されてい
る。このように傾斜面が設けられているのは、各冷却筒
4〜7内を流下する冷却液12の流下速度を、傾斜角θ
の大小によって調整するためである。すなわち、他の条
件が同一であれば、上記傾斜角θが大きければ大きい
程、その部分を流下する冷却液12の流下速度が遅くな
るのであり、傾斜角の異なる複数種類の冷却筒を準備し
ておき、適宜選択して用いることにより、簡単に冷却液
12の流下速度を調整することができる。
【0011】そして、上記最上段の冷却筒4内を流下す
る冷却液12の流下速度は、この冷却筒4内を通過する
滴下粒子3の落下速度と略同一に設定されている。すな
わち、液体状の滴下粒子3を、冷却液12の溜まった槽
に直接落とすと、余程落下距離を設けない限り、滴下粒
子3が未硬化のまま液面から衝撃を受けるため、液面に
おいて滴下粒子3が偏平に変形する。そこで、滴下粒子
3が冷却液12から衝撃を受けないようにするには、冷
却液12を、静止した液層とせず、自由落下する滴下粒
子3の落下速度と略同一速度で流下させながら滴下粒子
3と接触させるのがよい、と考えたからである。実際、
このようにすると、滴下粒子3は、吐出口2から最上段
の冷却筒4までの落下距離が1mと短くても、表面張力
による真球形状を保ったまま、冷却液12と接触し冷却
硬化しながら落下していくのである。ただし、その下の
冷却筒5以下においては、滴下粒子3の硬化が進むの
で、徐々に冷却液12の流下速度を遅くして、滴下粒子
3に対しややブレーキを与え気味に接触するようにして
いる。これにより、滴下粒子3が、最下段の冷却筒7の
さらに下に設けられた落下槽13内に突入する際の勢い
が弱められ、落下槽13内に先に沈んでいる滴下粒子3
と衝突して表面に傷がついたりすることがない。
【0012】上記の例のように、その傾斜角θを、上の
冷却筒4から下の冷却筒7にいくほど大きくなるよう設
定する場合、各傾斜角θ(θ1 〜θ4 )の大きさは、冷
却液12の流量および流下時の流路断面積等にもよる
が、通常、冷却筒4の傾斜角θ 1 を5〜15°、冷却筒
5の傾斜角θ2 を15〜25°、冷却筒7の傾斜角θ3
を25〜35°、冷却筒8の傾斜角θ4 を35〜50°
に設定することが好適である。
【0013】また、各冷却筒4〜7において、冷却液1
2の温度は、上の冷却筒4から下の冷却筒4にいくほど
低くなるように設定されている。すなわち、落下する滴
下粒子3と接触してこれを硬化させる際、急激な温度変
化を与えるのではなく、段階的に冷却することにより、
より真球に近い形状で硬化させることができるからであ
る。例えば光学用ガラスボール(軟化点750℃)を製
造する場合、光学ガラスの溶融液は、その材料組成にも
よるが、通常、900〜1500℃に設定される。そこ
で、これを図1に示すように、冷却筒4〜7により4段
階で冷却する場合、冷却筒4に供給する冷却液12の温
度は650〜500℃に設定することが好適であり、冷
却筒5に供給する冷却液12の温度は500〜350
℃、冷却筒6に供給する冷却液12の温度は350〜2
00℃、冷却筒7に供給する冷却液12の温度は200
〜50℃に設定することが好適である。
【0014】なお、上記冷却液12としては、焼入用不
燃性油等の耐高温特性を有する不燃性油が好適である。
【0015】そして、各冷却筒4〜7から流下する冷却
液12は、滴下粒子3とともに、落下槽13内に落下す
る。滴下粒子3は、すでに述べたように、上記冷却筒4
〜7によって4段階にわたって冷却され略完全に球状に
硬化しており、また多少速度が減速された状態で落下す
るため、液面から衝撃を受けても球状が保たれる。そし
て、落下槽13の下部にある程度堆積した時点で、側方
から外に取り出される。なお、14は落下槽13内に貼
りわたされるクッション材で、落下槽13内において滴
下粒子3が衝撃を受けないようにしたものである。
【0016】一方、落下槽13内の冷却液12は、落下
槽13の側方に接続された還流配管15によって還流さ
れ、ポンプ16〜19および調温手段20〜23を経由
して、適宜の流量および液温に調整された状態で各冷却
筒4〜7に繰り返し供給されるようになっている。
【0017】このように、上記装置によれば、ガラス溶
融液を一滴一滴落下させ、その表面張力を利用して略真
球の形状のまま冷却硬化させることができる。しかも、
上記真球を形成する際、何ら外から傷つけられることが
ないため、その表面がきれいな鏡面を保っており、硬化
後に、研磨等を仕上げ加工を施す必要がない。そして、
その屈折率も、材料組成にもよるが、例えば1.58〜
2.2という優れた値のものを得ることができる。この
ため、製造コストを低く抑えることができ、高品質のガ
ラスボールを、極めて安価かつ大量に提供することがで
きる。したがって、光学レンズ等の成形に用いられる光
学用ガラスボールを得るのに最適である。また、上記ガ
ラスボールは、上記光学用以外にも各種分野に広く用い
ることができ、使用後は、これを回収して再利用に供す
ることができるため、環境保全の点においても、省資源
の点においても、非常に有利なものとなる。
【0018】なお、このようにして得られるガラスボー
ルの球形度は、ワーデルの球形度で0.7〜1.0の範
囲内であり、金型等にかける成形材料として充分な球形
をしていることがわかる。そして、ガラスボールの直径
は、特に制限されないが、通常1〜10mmのものを製
造することが好適である。
【0019】ここで、ワーデルの球形度(化学工学便
覧、丸善株式会社発行参照)とは、粒子の球形度を、
〔粒子の投影面積に等しい円の直径〕/〔粒子の投影像
に外接する最小円の直径)で測る指数であり、この指数
が1.0に近いほど真球体に近い形状であることを意味
する。
【0020】また、このようにして得られるガラスボー
ル表面は、面粗度(Rmax)が0.8〜1.0μmと
いう滑らかさであり、非常にきれいな鏡面であることが
わかる。
【0021】なお、上記装置において、冷却筒4〜7の
形状は、必ずしも傾斜面を有したものである必要はな
い。すなわち、冷却筒4〜7内を流下する冷却液12の
流下速度を、流量や流入口の形状等、他の要因によって
制御する場合には、図1に示すような傾斜面付きの形状
にする必要はない。そして、各冷却液12の流下速度
も、最上段の冷却筒4については、自然落下してくる滴
下粒子3の落下速度に合わせる必要から、厳密に調整す
る必要があるが、その下の冷却筒5〜7における冷却液
12の流下速度は、必ずしも上記の例のように、その上
の段の速度よりも遅くする必要はなく、適宜に設定され
る。
【0022】もちろん、冷却筒4〜7の数は、4個に限
らず、複数であれば何個であっても差し支えはない。
【0023】また、落下槽13の形状や、その内面にク
ッション材14を設けるか否かについても、適宜に設定
することができる。そして、冷却筒4〜7を通過させる
ことにより、滴下粒子3を完全に硬化させることができ
る場合には、必ずしも落下槽13を設ける必要はなく、
ネット等で冷却液12と分離させてながら直接滴下粒子
3を取り出すようにしても差し支えはない。
【0024】さらに、図2に示すように、ガラス溶融炉
1の吐出口2と、最上段の冷却筒4の間に、冷却気体が
充満する冷却気体雰囲気部30を設け、この部分を通過
させることにより、滴下粒子3の硬化をある程度進めた
状態で、冷却筒4に導入するようにしても差し支えはな
い。
【0025】つぎに、実施例について説明する。
【0026】
〔ガラス材の組成〕
SiO2 68 重量% Na2 O 3.8 〃 K2 O 10 〃 MgO 0.2 〃 PbO 15 〃 B2 3 2.0 〃 Al2 3 1 〃 〔ガラス材の軟化点〕 730℃
【0027】この光学用ガラス材を、図1に示す装置の
ガラス溶融炉1に投入し、1300℃の溶融液とした。
そして、下記の条件で装置を稼働させ、直径5mmのガ
ラスボールを、1000個/時間の割合で製造した。
【0028】〔冷却筒4〜7の設定〕 冷却筒4の傾斜角θ1 15° 冷却筒5の傾斜角θ2 20° 冷却筒4の傾斜角θ3 30° 冷却筒5の傾斜角θ4 40°
【0029】〔冷却液12の設定〕 冷却筒4に流入するものの液温 650℃ 冷却筒5に流入するものの液温 500℃ 冷却筒6に流入するものの液温 300℃ 冷却筒7に流入するものの液温 100℃
【0030】このようにして得られたガラスボールは、
ワーデルの球形度が0.8〜0.9であり、その面粗度
(Rmax)も0.8〜0.9μmで、そのまま、光学
用非球面レンズ用の成形材料として用いることのできる
ものであった。そして、このガラスボールの生産コスト
は、従来の、研磨仕上げを必要とするものと比べ、50
〜60%安価になることがわかった。
【0031】
【発明の効果】以上のように、本発明は、ガラス溶融液
を一滴一滴滴下し、その滴下粒子を、表面張力により球
形に保ったまま硬化させるようにしたものである。した
がって、このようにして得られたガラスボールは、略真
球の球形をしており、しかもその表面がきれいな鏡面に
なっている。そして、その屈折率も、材料組成にもよる
が、例えば1.58〜2.2という優れた値のものを得
ることができる。このため、硬化後に、研磨等を仕上げ
加工を施す必要がなく、高品質のガラスボールを、極め
て安価かつ大量に提供することができる。そして、上記
ガラスボールは、光学用、あるいはそれ以外の各種分野
に広く用いることができ、使用後は、これを回収して再
利用に供することができるため、環境保全の点において
も、省資源の点においても、プラスチック成形品に比べ
て非常に有利なものとなる。そして、本発明のガラスボ
ールの製造装置によれば、上記本発明の製法を、効率よ
く実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の構成を示す説明図である。
【図2】本発明の他の実施例の部分的な構成を示す説明
図である。
【符号の説明】
1 ガラス溶融炉 2 吐出口 3 滴下粒子 4〜7 冷却筒 12 冷却液

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラス溶融炉に設けられた吐出口から溶
    融ガラスを一滴ずつ下方に落下させる工程と、上記溶融
    ガラスの滴下粒子を,上下方向に同軸的に設けられた複
    数の冷却筒内を順次通過させることにより球状に硬化さ
    せる工程とを備え、上記複数の冷却筒内に、その上縁部
    から冷却液をそれぞれ流入させ、少なくとも最上段の冷
    却筒内に流入する冷却液の流下速度が、その冷却筒内を
    通過する溶融ガラスの滴下粒子の通過速度と略同一にな
    るよう設定するとともに、各冷却筒に用いる冷却液の液
    温を、上の冷却筒から下の冷却筒にいくほど低くなるよ
    う設定したことを特徴とするガラスボールの製法。
  2. 【請求項2】 溶融ガラスを一滴ずつ下方に落下させる
    吐出口を有するガラス溶融炉と、上記溶融ガラスの滴下
    粒子の落下軌跡を中心軸として上下方向に同軸的に設け
    られる複数の冷却筒と、各冷却筒の上縁部から冷却筒内
    に冷却液を流入させる冷却用液体流入手段とを備え、少
    なくとも最上段の冷却筒内に流入する冷却液の流下速度
    が、その冷却筒内を通過する溶融ガラスの滴下粒子の通
    過速度と略同一になるよう設定されているとともに、各
    冷却筒内に流入される冷却液の液温が、上の冷却筒から
    下の冷却筒にいくほど低くなるよう設定されていること
    を特徴とするガラスボールの製造装置。
  3. 【請求項3】 上記各冷却筒の周壁上部が漏斗状に開い
    ており、その傾斜面が垂直面となす角度が、上の冷却筒
    から下の冷却筒にいくほど大きくなるよう設定されてい
    る請求項2記載のガラスボールの製造装置。
  4. 【請求項4】 上記ガラス溶融炉の吐出口と、最上段の
    冷却筒との間に、冷却気体雰囲気部が設けられている請
    求項2または3記載のガラスボールの製造装置。
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JP2009179528A (ja) * 2008-01-31 2009-08-13 Ohara Inc ガラス塊の製造方法及びガラス塊製造装置
JP2009179529A (ja) * 2008-01-31 2009-08-13 Ohara Inc ガラス塊の製造方法及びガラス塊回収装置

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