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JP2944792B2 - 積層材の製造方法 - Google Patents
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JP2944792B2 - 積層材の製造方法 - Google Patents

積層材の製造方法

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JP2944792B2
JP2944792B2 JP18680691A JP18680691A JP2944792B2 JP 2944792 B2 JP2944792 B2 JP 2944792B2 JP 18680691 A JP18680691 A JP 18680691A JP 18680691 A JP18680691 A JP 18680691A JP 2944792 B2 JP2944792 B2 JP 2944792B2
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  • Chemical And Physical Treatments For Wood And The Like (AREA)
  • Dry Formation Of Fiberboard And The Like (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高りゃん、とうもろこ
し、砂糖きび等のイネ科の植物茎を主な原料とする強化
された積層材の製造方法に関する。更に詳しくは建築用
材、家具用材、断熱材、吸音材、ディスプレイ用材、各
種工作用材に利用される積層材の製造方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、木質系建築用材、家具用材、ディ
スプレイ用材、吸音材、各種工作用材には、挽材、合
板、集成材の他にパーティクルボード、ファイバボード
等が用いられる。またディスプレイ用材、吸音材、断熱
材等には、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリウレタ
ン、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂等の合
成樹脂の中実体又は発泡体が使用されている。これらの
用途に用いられる材料は、いずれも木材資源や石油資源
に依存するものである。挽材や合板は木材そのものであ
り、高い材料強度と寸法安定性を有するが、木材中でこ
うした特性のある部分は限られるために木材利用率(歩
留り)が低いという問題点がある。
【0003】一方、パーティクルボードやファイバボー
ドは、木材の細片や繊維に、合成樹脂接着剤を混合して
熱圧硬化させて板状に成形したものである。これらのボ
ードは木材などを細片或いは繊維状にしているために木
材等の原料を有効に利用することができるが、反面、セ
ルロース繊維を細かく切っているためにボードの力学的
強度と寸法安定性に劣るという欠点がある。建築用材等
に多量に用いられる挽材、合板、集成材、パーティクル
ボードやファイバボード等の木質材料は、いずれも天然
木材を主原料としているために、近年の木材資源の枯渇
化の進行とともにその供給量に限界が見られ、将来、旺
盛な需要を十分に満たすことが不可能になり、価格が著
しく高騰する恐れが生じてきている。また、ポリスチレ
ン、ポリエチレン、ポリウレタンやフェノール樹脂等の
合成樹脂発泡体は、軽量で加工性が良く、断熱性にも優
れているためディスプレイ用材や断熱材として広範囲の
用途に利用されているが、これらの樹脂は石油資源に依
存するため、資源の有限化問題から将来的な量的確保が
危ぶまれている。
【0004】このような情勢に対応するために、本発明
者らは世界的に豊富に存在し、かつ一年毎に再生産され
て廃棄処分すら困難である高りゃん、とうもろこし、砂
糖きび等のイネ科の植物茎の直線部分を利用した積層材
及びその製造方法を特許出願した(特開昭63−107
505,特開平1−280538)。特開昭63−10
7505号公報に記載の方法は、高りゃん、とうもろこ
し、砂糖きび等のイネ科の植物茎を繊維方向に切開き、
必要により除芯を行ってから切開いた状態で圧延し、複
数の圧延茎を互いに平行に配列してシート状物を形成
し、複数のシート状物に公知の接着剤を塗布した後、こ
れらを積層して加圧成形する方法である。また特開平1
−280538号公報に記載の方法は、高りゃん茎を切
開かずにそのまま、或いは圧縮により扁平にして扁平茎
を形成し、複数の扁平茎を配列して扁平茎層を形成し、
複数の扁平茎層に公知の接着剤を塗布した後、これらを
積層して加圧成形する方法である。これらの方法により
作られた積層材は任意の比重、厚さ、寸法の板材にな
り、力学的強度に優れた性能を有する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前者の方法
は、極めて高い力学的強度と寸法安定性が得られる反
面、植物茎の切開き、除芯、圧延等の工程が多く、所定
の厚さの積層材を1枚得るために多くの工数と原料であ
る植物茎を要し、製造コストが高価になる問題点があっ
た。また、後者の方法は、製造コストが安価である反
面、前者の方法により製造された積層材より力学的強度
が高くなく、しかも積層材を水に浸漬させたり、積層材
が水分を含むと、積層材が膨潤して厚くなる不具合があ
った。本発明の目的は、製造コストが安価で済み、力学
的強度及び寸法安定性が極めて高く、軽量で、水により
膨潤しない、用途に富んだ積層材の製造方法を提供する
ことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、図1〜図4に示すように、本発明の積層材の製造方
法は、リグノセルロースを主体とする皮部10aと多孔
性の髄部10bとを有する直線部分の植物茎10にリグ
ノセルロースの液化液又はリグノセルロースの樹脂化液
である加熱硬化液14を含浸処理し、前記植物茎を複数
互いに平行に配列し、配列した前記植物茎を熱圧成形し
て前記加熱硬化液を加熱硬化させる方法である。
【0007】以下、本発明を詳述する。 (a) 出発原料 図2に示すように、本発明の積層材に用いられる材料
は、表面にリグノセルロースを主体とする皮部10aと
芯に多孔性の髄部10bを有する構造の植物茎10であ
る。高りゃん、とうもろこし、砂糖きびなどの茎はその
代表的なものである。これ以外に、葦、稲、むぎ等のご
とき他のイネ科の植物の茎を使用することもできる。植
物茎は葉又は袴の部分を切除した直線部分を細片に切断
せずに用いる。これにより細片に切断してボード状に成
板した従来のバガスボードやストローボードに比べて、
軽量でありながら極めて高い曲げ強度を有する積層材が
僅かな工数で得られる。加熱硬化液を含浸する前に、図
3に示すように植物茎10を繊維方向に切開かずにその
まま圧縮ローラ11,12等により圧縮して皮部に割れ
目13を発生させておくか、或いは図示しないが植物茎
を繊維方向に2分割しておくと、含浸時に加熱硬化液が
数分という極めて短時間のうちに植物茎の内部に浸透す
るため好ましい。この割れ目を設けて積層した積層材の
力学的強度、寸法安定性等の諸物性は割れ目を設けない
ものと比較して劣らない。
【0008】(b) 加熱硬化液 図4に示すように、前処理した植物茎10に加熱硬化液
14を含浸する。この加熱硬化液は加熱によって植物茎
を硬化させる液状物である。加熱硬化液には、リグノセ
ルロースの液化液又はリグノセルロースの樹脂化液が挙
げられる。ここでリグノセルロースの液化液とは、リグ
ノセルロースにフェノール類、ポリオール類などを加え
てリグノセルロースを液化した溶液をいう。このリグノ
セルロースの液化液は、例えば高りゃん茎のような植物
茎のうち、廃棄処分する葉又は袴の部分、或いは使用に
適しない湾曲茎や端材部分をフェノール類等の存在下で
150〜300℃、1〜100気圧の高温高圧下で溶解
して調製される。硫酸、塩酸、フェノールスルホン酸、
パラフィンスルフォン酸等の酸触媒を用いることによ
り、150〜200℃、大気圧下での溶解が可能とな
る。また、リグノセルロースの樹脂化液とは、リグノセ
ルロースの液化液をアルデヒト化合物やイソシアネート
化合物等で樹脂化し、水や溶剤に溶解させた樹脂液をい
う。
【0009】(c) 加熱硬化液の含浸 本発明の加熱硬化液は植物茎の全乾重量に対して5〜2
00重量%含浸する。室温大気圧下で植物茎に十分含浸
するが、加熱硬化液を特別に加熱して又は加圧もしくは
減圧して含浸させてもよい。加熱硬化液の含浸量が50
重量%を越えると、シート状物を積層するときに加熱硬
化液が滲み出て接着作用を生じ、本来の接着剤の使用量
を大幅に削減することができる。加熱硬化液に高分子量
成分が含まれていない場合には、加熱硬化液の含浸量を
50重量%以上にするか、或いは接着剤を使用する必要
がある。加熱硬化液の含浸量が5重量%未満になると、
本発明の目的の1つである積層材の増強効果が十分得ら
れず、特に寸法安定性に著しく劣る。また200重量%
を越えると、含浸が困難になり、たとえ加圧注入等の操
作で強制的に含浸させても、積層材の強度はそれ以上は
向上せず、寸法安定性もそれ以上の改善効果はない。図
5に示すように、この余剰の加熱硬化液を除去するため
に、加熱硬化液を含浸した植物茎を絞りロール16,1
7を通して所望量含浸した植物茎20にしておくことが
好ましい。室温〜200℃で乾燥した後、複数の植物茎
20はそれぞれ互いに平行に配列され、例えば板状又は
柱状の積層材が形成される。
【0010】(d) 板状積層材の製造 図1に示すように、板状の積層材を製造するときは、植
物茎20を一本ずつ並べてシート状物30にする。この
シート状物を複数重ね合わせる。シート状物にするに際
して、各植物茎が分散しないように、配列した全ての茎
の端部を糸21で結束するか、図示しないが粘着テープ
や再湿テープで仮止めするか、或いは糸状又は帯状に接
着剤を塗布して全ての茎を結束する。シート状物の積層
の仕方は、板状の積層材の使用目的に応じて適宜決めら
れる。全ての方向に均一な曲げ強度をもたせ、積層材の
反りを防止する場合には、図1及び図8に示すように構
成する植物茎20がシート状物毎に交差するようにシー
ト状物30を複数重ね合わせた積層体40にする。また
特定の方向の曲げ強度を極めて高くする場合には、図6
に示すように構成する植物茎20がそれぞれ同一方向に
なるようにしてシート状物30を複数重ね合わせた積層
体40にする。図7に示すように一部のシート状物31
を構成する植物茎を他のシート状物30を構成する植物
茎と交差させた積層体40にしてもよい。後述する板状
積層材の曲げ強度が特定の方向にだけ大きくならないよ
うに、シート状物毎に植物茎が直交するように重ね合わ
せることが好ましい。また板状積層材を構成する植物茎
全てに加熱硬化液を含浸することが、積層材の強度及び
寸法安定性の観点から好ましいが、製造コストをより一
層低減するために、板状積層材を構成する植物茎の一部
に加熱硬化液を含浸しなくてもよい。例えば、重ね合わ
せる複数のシート状物のうち一部のシート状物を構成す
る全ての植物茎に加熱硬化液を含浸しなくても、又はシ
ート状物を構成する植物茎の一部に加熱硬化液を含浸し
なくてもよい。
【0011】植物茎に含浸した加熱硬化液の量が少ない
場合、或いは加熱硬化液の種類によって、シート状物の
表面に接着剤を塗布して積層する。その際に使用する接
着剤は公知のものでよく、例えばユリア樹脂、メラミン
・ユリア共縮合樹脂、フェノール・メラミン樹脂、フェ
ノール樹脂、フェノール・レゾルシノール樹脂、レゾル
シノール樹脂、水性高分子イソシアネート接着剤を含む
イソシアネート系接着剤、タンニン樹脂等がある。また
前述したリグノセルロースの樹脂化液を本発明の接着剤
として用いれば、植物茎との高い親和力から接着性能が
向上するとともに、植物茎の使用比率を高め植物茎を有
効利用できるため、好ましい。これらの接着剤は上記樹
脂を単独で、又は組合せて用いてもよい。接着剤の使用
量はシート状物の全乾重量に対して1〜50重量%であ
る。接着剤使用量が1%重量%未満のときには積層材の
力学的強度が著しく低下し、またその使用量が50重量
%を越えるときには積層材の性能に比べてコストが著し
く上昇する。
【0012】図8〜図10に示すように、積層されたシ
ート状物30は必要に応じて仮圧締を施し積層体40に
した後、この積層体40の両面を金属板43で挟み、ホ
ットプレス42により、50〜250℃の温度下、2〜
30kg/cm2の圧力で成形する。成形時にスペーサ
41を配置すれば、積層体40を所定の厚さの板状積層
材50にすることができる。また積層材の平滑度を上げ
るため、又は高い精度の厚みを得るために、成形後、必
要により積層材はスクレイパー、プレーナー、サンダー
等により表面加工される。また、表面に単板、MDF(M
edium DensityFiber Board)、パーティクルボード、金
属板、フィルム等の表面材を積層することもできる。
【0013】(e) 柱状積層材の製造 柱状積層材の第一の製法は、直線部分の複数の植物茎を
互いに平行に配列して束にし、この束を熱圧成形して柱
状に一体化するバッチ式の方法である。図11に示すよ
うに、先ず複数の植物茎20をそれぞれ同一方向にして
長細い樋状の雌型44の底面一杯に敷き詰め、第1層5
1を形成する。植物茎20より雌型44が長い場合には
植物茎をその長さ方向に連続して並べ、雌型44に収ま
るように切り揃える。第1層51を形成した後、雌型4
4内の第1層51の上面に同様に複数の植物茎20を敷
き詰め、第2層52を形成する。以下、同様に第3層5
3、第4層54等を形成する。植物茎20を継ぎ足して
並べる場合、柱状積層材の曲げ強度を高めるために、下
層の植物茎20の継ぎ目と上層の植物茎20の継ぎ目と
をずらして積層する。図12及び図13に示すように、
雌型44内に植物茎20を積層した後、雄型45を雌型
44内に挿入し、積層した植物茎20を圧縮成形する。
この圧縮成形により柱状積層材60が作られる。植物茎
に含浸した加熱硬化液の量が少ない場合、或いは加熱硬
化液の種類によって、板状積層材の製造時と同様に層表
面に接着剤を塗布して複数の層を積み重ねる。
【0014】また柱状積層材の第二の製法は、図14〜
図16に示すように板状積層材50を複数枚重ね合わせ
て接着した後、植物茎の配列方向に切断する方法であ
る。この方法では複数枚の板状積層材50はその両面に
接着剤を塗布した後、熱圧成形される。予め接着剤を両
面に塗布した単板、プラスチックシート等の薄いシート
56を積層材50の間に挟んで熱圧成形すると、接着剤
の塗布が容易になり好ましい。この成形で得られた多重
積層材57は図15の矢印Pに示す箇所で切断され柱状
積層材60になる。この方法は角柱体しか製造できない
けれども、成形型を用いる前記第一の製法よりも簡易で
ある。また得られた柱状積層材60は寸法安定性及び曲
げ強度に優れており、建築構造材として好適に用いられ
る。
【0015】更に柱状積層材の第三の製法は、図17及
び図18に示すように連続的に製造する方法である。こ
の製造装置は上段及び下段にそれぞれ被動ローラ71,
72及び駆動ローラ73,74が設けられる。これらの
ローラ71,73及びローラ72,74にはそれぞれ無
端のスチールベルト75及び76が掛け渡される。ベル
ト75とベルト76の間には間隙が設けられる。ローラ
73,74側の間隙は柱状積層材の厚みに相当する程度
に設けられ、ローラ71,72側の間隙はこれより広く
設けられる。ベルト75,76の両側には側壁78,7
9が固設される。下段のローラ72,74の間には軸が
定位置で回転する多数の加熱用のアイドルローラ81が
配設され、上段のローラ71,73の間には軸が上下動
可能な多数の加熱加圧用のローラ82が配設される。ベ
ルト75,76の幅及びローラ81,82の幅は最終的
に得られる柱状積層材の幅にほぼ等しい。
【0016】スチールベルト76の上に直線部分の多数
の植物茎20を束ねて連続的に供給する。ベルト75と
76の間隙に導入された多数の植物茎20はベルト7
5,76により移動し、ローラ81と82により加熱さ
れながら圧縮成形され、柱状積層材60になる。植物茎
に含浸した加熱硬化液の量が少ない場合、或いは加熱硬
化液の種類によって、第一の製法と同様に植物茎表面に
接着剤を塗布してからベルト76上に供給する。この方
法によれば、極めて長い柱状積層材を容易に量産するこ
とができる。なお、上述した板状又は柱状積層材の他
に、熱圧成形時の金型の形状を種々選択することによ
り、任意の形状を有する積層材が得られる。
【0017】
【作用】植物茎に加熱硬化液を含浸すると、加熱硬化液
が容易に植物茎の皮部のみならず、芯の多孔性の髄部に
まで均一に浸透する。加熱硬化液のリグノセルロースの
液化液又はその樹脂化液にはリグノセルロースの加水分
解等の分解の際に広範囲の分子量成分が生成されている
ために、髄部には低分子量成分及び高分子量成分がとも
に浸透する。それと同時に皮部には低分子量成分が皮層
内部へ浸透して皮部の増強効果を示し、また高分子量成
分は皮部表層にて樹脂層を形成し、皮部の増強と同時に
接着作用を示す。リグノセルロースの液化液またはその
樹脂化液を使用することにより、積層に際して使用する
接着剤の使用量を減らすか或いは全く使用せずに済む効
果も得られる。配列した複数の植物茎を熱圧成形すると
接着剤が乾燥し、かつ加熱硬化液が硬化して樹脂化合物
に変わり、強化された積層材となる。
【0020】
【実施例】次に本発明の実施例を比較例とともに図面に
基づいて詳しく説明する。 <実施例積層材の製造の前に、加熱硬化液である高りゃん茎の樹
脂化液を調製した。即ち、高りゃん茎の端材の細片70
0gとフェノール300gとを1リットル容積のオート
クレーブに詰め、ゆっくり撹拌しながら250℃まで昇
温した。オートクレーブ内の圧力が45気圧まで高ま
り、この状態を約3時間維持し、高りゃん茎の細片をフ
ェノールに溶解した。次にこの高りゃん茎の液化液80
0gと37%ホルマリン1000gとを1リットル容積
の3つ口フラスコに入れ、撹拌しながら40%苛性ソー
ダ水溶液160gを加えて、80℃の温度下で30分反
応させた。反応後、この反応生成物を急冷して水を加
え、10%濃度に希釈した加熱硬化液を調製した。 図2
〜図5に示すように、長さ約30cmにカットした直線
部分の高りゃん茎10を切開かずに丸のままの状態で茎
10の直径の約60%の間隔を保ったピンチローラ1
1,12により圧縮し、茎10の皮部10aに細かい割
れ目13を設けた。この高りゃん茎を前記加熱硬化液に
5分間浸漬した。加熱硬化液は皮部10aは勿論、割れ
目13を介して髄部10bに浸透した。この高りゃん茎
を茎10の直径の約60%の間隔を保った絞りロール1
6,17に通して余剰の加熱硬化液を除去して3日間室
温で乾燥し、加熱硬化液が含浸した高りゃん茎20を得
た。 図1及び図8に示すように、加熱硬化液を含浸した
高りゃん茎20を17本ずつ互いに平行にかつ密接に配
列し、茎端部を糸21で結束して幅約30cmのシート
状物30を3枚作製した。次に3枚のシート状物30の
片面に接着剤としてイソシアネート系樹脂(三井東圧製
UR−4000)の50%水分散液を10gずつスプレ
ーコーティングした後、構成する高りゃん茎20がシー
ト状物毎に直交するように3枚のシート状物30を重ね
合わせて3層からなる積層体40を作製した。次いで図
9に示すように、この積層体40を厚さ12mmのスペ
ーサ4 1を設置した温度150℃に維持したホットプレ
ス42に入れ、積層体40の両面を金属板43で挾み、
約4kg/cm 2 の圧力で10分間熱圧成形して板状積
層材50を得た。
【0021】<比較例1> 実施例1の加熱硬化液を用いない以外は、実施例1と同
様にして板状積層材を得た。
【0022】実施例1及び比較例1で得られた板状積層
材を室内に7日間放置した後、JIS A 5908に規
定されたパーティクルボードの試験方法に準じて常態曲
げ強さ、曲げヤング率、厚さ膨潤率等をそれぞれ測定し
た。その結果を表1に示す。
【0023】表1より、高りゃん茎からなる板状積層材
に関して、実施例1は比較例1のものより曲げ強度が約
1.5倍、ヤング率が約1.7倍高いことが判明した。
また実施例1の吸水率及び厚さ膨潤率は比較例1より極
めて小さい値を示した。以上のことから、実施例1の積
層板は工業的に優れた特性を有することが判った。
【0024】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシート状物毎に植物茎を交差して複数
のシート状物を重ね合わせる状況を示す斜視図。
【図2】その出発原料である植物茎の斜視図。
【図3】その植物茎を圧縮して皮部に割れ目を発生させ
る圧縮ローラの斜視図。
【図4】植物茎に加熱硬化液を含浸する図。
【図5】含浸した植物茎から余剰の加熱硬化液を除去す
る絞りローラの側面図。
【図6】複数のシート状物を構成する植物茎の配列方向
を全て同一にして重ね合わせた積層体の側面図。
【図7】複数のシート状物のうち一部のシート状物を構
成する植物茎の配列方向を他のシート状物を構成する植
物茎の配列方向と異ならせて重ね合わせた積層体の側面
図。
【図8】図1の重ね合わせたシート状物を仮圧締した積
層体の側面図。
【図9】図8の積層体を熱圧成形する図。
【図10】図9の熱圧成形後の板状積層材の斜視図。
【図11】柱状積層材を作るために雌型内に植物茎を配
列した状況を示す要部斜視図。
【図12】柱状積層材を第一の製法により作るために雌
型内に雄型を挿入して熱圧成形する図。
【図13】図12の熱圧成形後の柱状積層材の斜視図。
【図14】柱状積層材の第二の製法により作るために複
数枚の板状積層材を重ね合わせている状況を示す斜視
図。
【図15】複数枚の板状積層材を接着した斜視図。
【図16】多重積層材から切断された柱状積層材の斜視
図。
【図17】第三の製法に基づく柱状積層材の製造装置の
図18のA−A線断面図。
【図18】図17のB−B線断面図。
【符号の説明】
10,20 高りゃん茎(植物茎) 10a 皮部 10b 髄部 13 割れ目 14 フェノール樹脂水溶液(加熱硬化液) 30 シート状物 40 積層体 42 ホットプレス 44 雌型 45 雄型 50 板状積層材 56 薄いシート 60 柱状積層材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B32B 1/00 - 35/00 B27N 3/00 - 3/28

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リグノセルロースを主体とする皮部(10
    a)と多孔性の髄部(10b)とを有する直線部分の植物茎(1
    0)にリグノセルロースの液化液又はリグノセルロースの
    樹脂化液である加熱硬化液(14)を含浸処理し、前記植物
    茎を複数互いに平行に配列し、配列した前記植物茎を熱
    圧成形して前記加熱硬化液を加熱硬化させる積層材の製
    造方法。
  2. 【請求項2】 植物茎を圧縮して皮部(10a)に割れ目(1
    3)を発生させた後、 加熱硬化液を含浸処理する請求項記載の積層材の製造
    方法。
  3. 【請求項3】 植物茎を複数互いに平行に配列してシー
    ト状物(30)を形成し、前記シート状物を複数重ね合わ
    せ、前記重ね合わされたシート状物を熱圧成形して加熱
    硬化液(14)を加熱硬化させる請求項記載の積層材の製
    造方法。
  4. 【請求項4】 全シート状物のうち一部のシート状物を
    構成する植物茎が他のシート状物を構成する植物茎と交
    差するように重ね合わせる請求項記載の積層材の製造
    方法。
  5. 【請求項5】 シート状物毎にシート状物を構成する植
    物茎が互いに交差するように重ね合わせる請求項記載
    の積層材の製造方法。
  6. 【請求項6】 全ての植物茎が同一方向に配列するよう
    に全シート状物を重ね合わせる請求項記載の積層材の
    製造方法。
  7. 【請求項7】 シート状物に接着剤を塗布した後、前記
    シート状物を熱圧成形する請求項記載の積層材の製造
    方法。
  8. 【請求項8】 接着剤の主成分がリグノセルロースの樹
    脂化液である請求項記載の積層材の製造方法。
  9. 【請求項9】 全ての植物茎を同一方向に配列して束に
    した後、熱圧成形して柱状に一体化して柱状積層材(60)
    を得る請求項記載の積層材の製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項記載の方法により製造された
    積層材(50)を植物茎の配列方向が同一になるように複数
    枚重ね合わせて接着した後、前記植物茎の配列方向に切
    断して柱状積層材(60)を得る積層材の製造方法。
  11. 【請求項11】 両面に接着剤を塗布した薄いシート(5
    6)を複数枚の積層材(50)の間に介装して前記複数枚の積
    層材を接着する請求項10記載の積層材の製造方法。
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