JP2948066B2 - 熱応力緩和型セラミックス被覆耐熱部材及びその製造法 - Google Patents
熱応力緩和型セラミックス被覆耐熱部材及びその製造法Info
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Description
材に係り、特に熱応力緩和型のセラミックス被覆耐熱部
材及びその製造法に関する。
部品は効率向上を目的として運転温度が高くなってきて
おり、その結果、耐熱部品であるタービン静翼・動翼の
高温耐久性の向上が強く要望されている。このような背
景のもとで、高温強度が高く信頼性に優れた耐熱合金の
開発が進んでいるが、その耐熱温度に限界がある。高温
条件下で使用される部品の基板のメタル温度を低減する
方法として、熱伝導率の小さいセラミックス(例えばZ
rO2 系)を被覆する熱遮へいコーティング(Thermal
Barrier Coating :TBCと略す)がある。TBCでは
部品の基材メタル温度を50〜100℃低減できる。
BCはセラミックス層等の被覆層のはく離等の損傷が生
じ易くなる。特に、効率向上を目的とした運転温度の高
いガスタービン等では熱負荷条件が非常に過酷になり、
より損傷が生じ易くなる。
ス被覆を有した耐熱部品の公知例がある(例えばUS PAT
4,503,130、4,095,003、4,321,311)。これらの技術で
は多孔質なセラミックス層と緻密なセラミックス層を積
層した構造のセラミックス被覆層、或いは、柱状晶セラ
ミックスからなる被覆層が提案されている。
は、成膜時の基材の温度制御とセラミックス粉末とポリ
エステルとの混合物の溶射による多孔質セラミックス層
の形成により、積層セラミックス被覆層内の残留歪の制
御をしたものであり、非常に過酷な熱負荷条件ではセラ
ミックス被覆層内に損傷が生じてしまう。一方、柱状晶
セラミックスからなる被覆層では熱応力緩和作用によ
り、耐久性の向上が認められるが、やはり非常に過酷な
熱負荷条件ではセラミックス被覆層とその下部層との境
界部からはく離してしまう。
クス被覆層を設けた耐熱部品では、運転温度の高い厳し
い熱負荷条件下でセラミックス被覆層の損傷が生じ、本
来の目的である遮熱効果を十分に発揮しなくなってしま
う。
熱応力緩和機能を有したセラミックス被覆層が提案され
ているが、いずれの場合も運転温度が高い熱負荷条件の
厳しい部品に用いた際に、必ずしも十分な耐熱性を示さ
ないことが判明した。
膨張の大きい耐熱合金製基材の表面に設けた熱膨張の小
さいZrO2 系セラミックス被覆層では運転温度が高い
過酷な熱負荷条件では、熱応力解析でセラミックス層中
に引張り応力が生じる。この引張り応力はセラミックス
被覆層とその下部層(例えば合金被覆層)との境界部近
傍のセラミックス被覆層中で最大となる分布を示す。こ
の最大応力値が、セラミックス被覆層の強度を越えた場
合、セラミックス層の破壊を招く。
異なり、その組織は種々な構造を有する。このような組
織の相違はセラミックス層の破壊形態に大きな差を生じ
ることになる。すなわち、粒子間の結合力が弱い多孔質
な粒子積層組織では粒子の脱落現象によるセラミックス
被覆層の損耗損失となる。このような組織は例えば公知
技術であるZrO2 系セラミックス粒子とポリエステル
系粉末の混合物を溶射することによって作製できる。
の内部欠陥を有する粒子積層組織では、被覆層の縦方向
に破壊が生じクラックが生じる。これはこの組織構造で
はセラミックス被覆層の強度が数kg/mm2 と小さいた
め、破壊が生じる。また、このような粒子積層組織では
被覆層の横方向に粒子の積層欠陥が多数存在するので、
せん断力が生じる応力状態(例えば温度分布があり局部
加熱になった場合)では横方向にも破壊によるクラック
が生じ、被覆層ははく離することになる。このような積
層組織はZrO2 系粒子を溶射することによって作製で
きる。
の被覆層ではその強度が焼結材と同等もしくはそれ以上
になるため、引張り応力以上の強度以上の被覆層は、被
覆層内での縦方向、あるいは横方向の破壊によるクラッ
クは生じない。むしろ、このセラミックス被覆層とその
下部の被覆層(例えば合金被覆層)との密着力の方が小
さいため、せん断応力により境界部からのはく離を招
く。このような組織の被覆層はZrO2 系材料を電子ビ
ームで蒸着し、かつ、その場合の基材(部品に相当)温
度が500℃以下の条件で作製できる。一方、緻密なセ
ラミックスで構成され、かつその緻密なセラミックスが
柱状組織の場合ではそのセラミックス被覆層の強度はそ
れぞれの柱状組織体の境界部(粒界)が小さくなってい
る。従って、引張応力によりそれらの粒界に沿って被覆
層の縦方向に破壊が生じ非常に多数のマイクロクラック
が生じる。このような組織は、ZrO2 材料を電子ビー
ムで蒸着し、かつ、その場合の基材温度を500℃以
上、望ましくは700℃以上の条件で作製できることが
公知である。
ックス被覆層はその組織によって特有の破壊形態を示
す。このような各種の破壊形態を比べた場合、TBC用
のセラミックス被覆層としては柱状型の組織が最も有利
である。この場合では、セラミックス被覆層のマイクロ
クラックによりセラミックス被覆層に発生する熱応力が
緩和されてしまうため、損耗,はく離が生じ難くなり、
TBCの遮熱効果が長時間維持できると予想される。こ
のような事実はASME meeting 資料('91−GT−
40)で公開されている。
ン、或いは航空機エンジンの耐熱部品を対象としたTB
Cとして上記の柱状組織セラミックス被覆層を検討した
結果、本発明者らはこの柱状組織セラミックス被覆層が
必ずしも十分な耐熱性を有したものでないことを明らか
にした。すなわち、熱負荷条件の厳しい条件である熱流
束が2〜4MW/m2 の加熱条件では上記柱状組織セラ
ミックス被覆層を設けたTBCは、ZrO2 系柱状組織
セラミックス層の下部に設けた厚さ数μmのAl2O3層
とその下部の合金被覆層との境界部近傍のAl2O3層か
らはく離した。このような破壊現象は上記の公開資
料('91−GT−40)の損傷形態と一致する。そし
て、本発明者らの高熱流束加熱条件でははく離に至るま
でのくり返し加熱,冷却数は数十回であった。このよう
に、非常に過酷な加熱条件下では、熱応力緩和作用を有
していると予想された柱状組織セラミックス被覆層は必
ずしも十分なものではなかった。
明者らの検討結果を以下に説明する。柱状組織セラミッ
クス被覆層では1回の加熱により、柱状組織の各粒界に
沿って縦方向のミクロクラックが均一に生じていた。従
って、耐熱部品のTBCとして用いる場合、このような
ミクロクラックを通じての高温腐食,酸化を防止するた
め環境遮断のバリヤー層として緻密なAl2O3層を設け
ることが必須となる。Al2O3とZrO2 とは若干の固
溶限を有するため高温加熱状態で相互拡散し、ZrO2
系セラミックス被覆層とAl2O3層とは強度に密着す
る。しかし、Al2O3とその下部の合金層とでは、固溶
限はなく、それらの密着力は弱い。
厚膜の柱状組織被覆層とAl2O3からなる非常に薄い環
境遮断層とは熱応力を考えるときに一体化したものとみ
なすことができる。このような被覆層では柱状組織の境
界にミクロクラックが存在し熱応力緩和型セラミックス
被覆層となっているにもかかわらず、熱負荷が大きい場
合、損傷した理由として以下のように考えられる。熱負
荷によって生じた熱応力はセラミックス被覆層の破壊の
駆動力となるが、損傷を支配するのは破壊現象であり、
熱応力による破壊のメカニズムが大きな要因となる。従
って、破壊のメカニズムを考える上で破壊起点がどこに
あるかが重要になる。柱状組織型のZrO2系セラミックス
被覆層では、柱状組織の境界に沿ったミクロクラックは
ZrO2系被覆層とAl2O3層との境界まで達してい
る。
結果、熱応力はZrO2 系被覆層とAl2O3層との境界
部近傍部で引張応力が最大値となる。また、その最大値
は熱負荷条件が厳しくなるにつれて大きくなる。一方、
破壊メカニズムを考えた場合、このような構造の被覆層
ではミクロクラックの先端部、すなわちAl2O3層との
境界部でのセグメント化されたZrO2 系被覆層の個々
の柱状体の端部が破壊起点となる。そしてこの破壊起点
部周辺での熱応力が最も大きくなっている。その結果、
熱負荷が厳しい条件の場合、破壊起点での熱応力が材料
強度を超えて破壊現象が生じ損傷に至ったと考えられ
る。そして、この構造の被覆層ではミクロクラックによ
り熱応力の緩和作用があるにもかかわらず、熱負荷が厳
しい条件で損傷した原因として、破壊起点周辺の材料構
成に問題があったと推察される。すなわち、破壊起点の
下部に熱衝撃に弱いAl2O3層が存在すること、また、
Al2O3層は数μmと薄くAl2O3層にクラックが生じ
た場合、強度的に最も弱いAl2O3層と合金被覆層との
境界部があることがあげられる。
O,CaO等の相変態防止の為の安定化剤が加えられ耐
熱衝撃性に優れたセラミックスであるが、Al2O3の場
合、α⇔γの相変態により耐熱衝撃性は非常に悪い。従
って、熱負荷のON/OFF等に対してAl2O3層は破
壊し易い材料である。この構造の被覆層では熱応力の緩
和という点でその有効性が認められるが、破壊メカニズ
ムからは破壊起点にAl2O3層があること、及びそのA
l2O3層の直下に合金被覆層との境界部があることが、
熱負荷の大きい過酷な条件下で十分な耐久性を示さない
理由である。なお、Al2O3層は前述したように耐食性
を得る上で必須なバリヤー層であり、Al2O3層を省略
することは柱状組織型ZrO2 系セラミックス被覆層で
は不可能なものである。
熱応力を駆動力とした被覆層の破壊を支配する破壊起点
というものに注目し、本発明を得るに至った。すなわ
ち、熱応力を緩和し、その最大引張応力を低減化する上
で柱状組織型ZrO2 系セラミックス被覆層で柱状組織
の境界に沿ってミクロクラックを生じせしめるのは非常
に有効である。しかるに、破壊メカニズムを考えた場
合、そのミクロクラック先端部の材料及びその周辺の材
料構成が非常に重要になる。
ZrO2 系セラミックス被覆層の形成法として、基材の
温度を538〜816℃に維持した状態でZrO2 系セ
ラミックス材料を電子ビーム蒸着する方法が明らかにさ
れている(US AT 4095003)。また、同様に538℃以下
では緻密な組織のZrO2 系セラミックス被覆層が得ら
れる。従って、数μmの厚さのAl2O3層を最表面に有
した合金被覆層の上に、まず538℃以下の基材予熱温
度でZrO2 系材料を蒸着させ、しかる後、基材温度を
538〜816℃に予熱した状態でZrO2 系材料を蒸
発させて、緻密な組織と柱状組織とからなる異なった組
成からなるZrO2 系被覆層を形成することができる。
しかるに、この場合、緻密組織からなる下部ZrO2 被
覆層を形成後、基材温度を高くして上部の柱状組織のZ
rO2 被覆層を形成する際、基材の高温予熱の際の加熱
で、緻密な組織からなる下部ZrO2 被覆層に熱応力
(引張り)が発生し、下部ZrO2 被覆層に縦方向のク
ラックが発生してしまう。そして、その上に柱状組織か
らなる上部ZrO2 被覆層を形成することになる。
O2 系被覆層を有したTBCでは、後処理としての加熱
あるいはタービン部品として使用時に、柱状組織のZr
O2被覆層の柱状境界に沿って縦方向クラックが生じる
が、その下部の緻密なZrO2系被覆層中にも縦方向クラ
ックがあり、本発明の二層構造のZrO2 系被覆層とし
ては十分なものではない。すなわち数μm厚さのAl2
O3層及びその下部の合金被覆層との境界部近傍までク
ラックの先端が生じており、熱応力による破壊の起点が
ZrO2 系被覆層の損傷(はく離等)が発生し易い部分
にある。
果に基づき、運転温度が高い熱負荷の厳しい条件下での
十分な耐久性を有する熱応力緩和型セラミックス被覆耐
熱部材及びその製造法とセラミックス被覆ガスタービン
動翼及び静翼を提供することにある。
に、本発明では、Ni,Coを主成分とする耐熱合金基
材の表面に耐熱被覆層を設けた耐熱部材において、該耐
熱被覆層の構成が前記基材の上に、前記基材に比べ高温
耐食耐酸化性に優れた合金からなるメタル層を設け、そ
の上に順次、Al2O3系セラミックス薄膜層,緻密な組
織からなるZrO2系セラミックス被覆層及び柱状組織のZ
rO2 系セラミックス被覆層を設け、かつ、前記柱状組
織のZrO2 系セラミックス層内にのみ柱状組織の境界
に沿って膜厚方向にクラックが生じているセラミックス
被覆耐熱部材としたものである。前記セラミックス被覆
耐熱部材において基材とメタル層との間に、基材に比べ
高温耐食耐酸化性に優れたメタルとZrO2 系セラミッ
クスの混合層を設けるか、又は基材側のメタルからメタ
ル層側のZrO2 系セラミックスへとその混合比が連続
的に変化した混合層を設けるのがよく、また、前記基材
と混合層との間に、さらにメタル層を設けるのがよい。
成分とし、Cr,Al,Yから選ばれた1種以上を含有
する合金とするのがよく、前記ZrO2 系セラミックス
は、ZrO2 を主成分とし、Y2O3,MgO,CaOか
ら選ばれた1種以上を含むのがよい。
厚さが10〜60μmの範囲で、かつ、(柱状組織のZ
rO2 系セラミックス層の厚さ)/(緻密なZrO2 系
セラミックス層の厚さ)の値が1.5以上15以下の関
係を満し、更に緻密なZrO2系と柱状組織のZrO2
系セラミックス層の総和が400μm以下の範囲内がよ
く、また、前記柱状組織のZrO2 系セラミックス被覆
層内に生じているクラックは、開孔幅が5〜20μmの
範囲であり、かつ、柱状組織を構成する柱状の個々の大
きさが20〜200μmの範囲内がよい。
る耐熱合金基材の表面に耐熱被覆層を設けた前記耐熱部
材の製造法において、該基材の表面に前記基材に比べ高
温耐食耐酸化性に優れた合金からなるメタル層をプラズ
マ溶射で形成する工程と、その上に順次、Al2O3系セ
ラミックス薄膜層を形成する工程と、緻密な組織のZr
O2 系セラミックス層を電子ビーム蒸着法で形成する工
程と、柱状組織ZrO2系セラミックス層を電子ビーム蒸着
とイオンビーム照射とを同時に行なう方法で形成する工
程とを行なった後、加熱により柱状組織ZrO2 系セラ
ミックス層内に柱状組織の境界に沿って膜厚方向にクラ
ックを形成することとしたものである。
ムは、加速電圧が1〜50kVの範囲内であり、イオン
ビームを構成する主たる元素が酸素であるのがよい。
発明では、Ni,Coを主成分とする耐熱合金からなる
ガスタービン動翼及び静翼部品において、燃焼ガスに曝
される部分の全面或いはその一部に、前記耐熱合金に比
べ高温耐食耐酸化性に優れた合金からなるメタル層を設
け、その上に順次、Al2O3系のセラミックス薄膜層,
緻密な組織からなるZrO2 系セラミックス被覆層、及
び柱状組織のZrO2系セラミックス層を設け、かつ、
該柱状組織ZrO2 系セラミックス層内にのみ柱状組織
の境界に沿って膜厚方向にクラックが生じているセラミ
ックス被覆ガスタービン動翼及び静翼としたものであ
る。
び静翼の燃焼ガスに曝される部分の一部は翼前縁部であ
り、そして、その他の燃焼ガスに曝される部分に、耐熱
合金に比べ高温耐食耐酸化性に優れた合金からなるメタ
ル層を設け、該メタル層の上にZrO2 系セラミックス
層を設けることができ、また、ガスタービン動翼及び静
翼を構成する基材メタルが、多結晶材,一方向凝固材、
又は単結晶材とするのがよい。
する耐熱合金基材の表面に耐熱被覆層を設けた耐熱部材
において、最外層となるZrO2 系セラミックス被覆層
がZrO2 セラミックスの柱状組織(一次柱状組織と呼
ぶ)の集合体からなる柱状組織(二次柱状組織と呼ぶ)
が一つ或いは複数個集合した柱状組織(三次柱状組織と
呼ぶ)で構成されたハイブリッド化柱状組織の熱応力緩
和型耐熱被覆部材を得るに至った。ZrO2 系セラミッ
クスとしてはZrO2 を主成分とし、CdO,MgO,
Y2O3から選ばれた1種以上を含むものがよい。
織であり、これらが集合して20〜200μmの幅の柱
状体となっているのが二次柱状組織であり、更に二次柱
状組織が一つ、或いは複数個集合したものが微小空隙
(ミクロクラック:幅5〜20μm)で分離したものが
三次柱状組織である。三次柱状の幅は20〜600μm
である。いずれの柱状組織も被覆層の厚さ方向にほぼ平
行な方向になっている。このような構造のセラミックス
被覆層では、被覆層の厚さ方向の垂直方向に発生するセ
ラミックス被覆層と基材との熱膨張差による熱応力を著
しく緩和するものとなる。その理由として、一次から三
次までのそれぞれの柱状組織の役割は一次では多数の結
晶の成長方向が一方向にほぼそろっているので、成長方
向の強度が大きくなっており、成長方向に垂直な方向で
は強度が小さい。いわゆる繊維強化構造になっており、
熱応力等による外力が加わった際、強度の弱い方向に微
小な損傷を生じ、その結果、外力(熱応力)の緩和効果
を生じる。二次柱状組織は、一次柱状組織の集合体であ
り、このような集合体は組織の成長方向や一方向にそろ
っており、それぞれの二次柱状組織の境界の結合力は成
長方向の強度に比べ小さい。従って、外力(熱応力)が
加わった際、結合力の小さい二次柱状組織の境界に微小
に空隙(ミクロクラック)を生じ、外力の緩和効果を発
揮する。三次柱状組織は、一つ、或いは複数個の二次柱
状組織の集合体で、その境界には微小な空隙(ミクロク
ラック)があり、形状的には三次柱状組織はそれぞれ独
立したものであるため、被覆層が三次柱状組織の大きさ
に微小分割されたことによる寸法効果により、熱応力を
低減(熱応力の緩和)することになる。以上のように、
本発明のセラミックス被覆層を設けた耐熱部材では、運
転温度の高い熱負荷条件の厳しい耐熱部品に用いても、
第一次,第二次,第三次のそれぞれの柱状組織がハイブ
リッド化した熱応力緩和効果により、公知の種々のセラ
ミックス被覆層が損傷する条件でも使用可能になる。図
1はこのような本発明のハイブリッド化柱状組織セラミ
ックス被覆層を設けた熱遮へいコーティングの断面模式
図を示す。セラミックス被覆層の下部の層構成について
は特に制約はないが、図1に示すように本発明のセラミ
ックス被覆層の下部にはAl2O3層,Al2O3層の下部
にはMCrAlY(MはCo又はNiのいずれか一方、
もしくは組合わせ)層があるのが望ましい。Al2O
3層、及びMCrAlY層はミクロクラックを通じての
外部からの酸化,高温腐食を防止する作用がある。
る上で重要なことは、以下に示すように成膜中のセラミ
ックス層にエネルギーを付与しながら成膜すること、及
び、セラミックス層とその下部層との密着力を強固にす
ることがあげられる。このような手段を用いない場合、
本発明のセラミックス被覆層を得ることができない。先
ず、成膜中にセラミックス層にエネルギーを付与する方
法として一般的なものとして、基材の加熱による熱エネ
ルギーがあげられる。ZrO2 系セラミックスを電子ビ
ーム等で溶融し、ZrO2 系セラミックスの蒸発粒子を
基材表面に付着させ成膜を行なう物理的成膜法(Physic
al Vapor Deposition:PVD)では蒸発粒子の持つエネ
ルギーの他に付着基材の温度を高くすることにより、基
材に付着した粒子を結晶成長させ、その成長方法を制御
する方法がある。この場合、基材温度が低い場合、成膜
したセラミックス層は蒸発粒子の付着後の結晶成長が進
み難いため、その組織は微細な結晶粒からなるものとな
る。本発明者らも同様の検討を行なった結果、セラミッ
クス被覆層の透過型電子顕微鏡による電子線回折実験
で、結晶成長を示す特定の回折点を示さず、ほぼリング
状の回折線が得られ、結晶粒が微細なものであることが
判った。すなわち柱状組織が得られない。一方、700
℃以上の基材温度条件で成膜した場合、蒸発粒子の付着
後の結晶成長のため、セラミックス被覆層は数μmの柱
状組織からなるものが得られた。しかし、この場合、セ
ラミックス被覆層はほぼ均一な大きさ(数μm)の柱状
組織のみであった。更に、基材温度を高くし(1000
℃)成膜した場合、700℃成膜に比べ柱状組織の大き
さが若干大きくなるだけであった。また、1000℃の
成膜では、成膜後の冷却の際にセラミックス被覆層の表
面が数mmオーダーの大きさに分割されるクラックが生
じ、一部ではセラミックス被覆層のはく離が認められ
た。このように、PVDによるZrO2 系セラミックス
の成膜のエネルギー付与手法として用いられる基材の加
熱では、数μmの柱状セラミックス組織が得られるにす
ぎない。また、成膜後の加熱処理では、セラミックス被
覆層が数μmの幅の柱状からなる均一な組織のため、ク
ラックの幅が大きく(0.1〜0.5mm)、かつ、クラッ
クで分割される大きさも大きくなる。
でのハイブリッド柱状組織セラミックス被覆層を得る方
法として注目したのは、成膜中のセラミックス被覆層に
エネルギーを付与する手段としてイオンビームエネルギ
ーである。イオンビームエネルギーはその加速電圧によ
って、イオンビームの注入深さが決まってくる。本発明
者らが注目した加速電圧は1〜50kVであり、このよ
うな加速電圧では数百Åの注入効果が期待でき得る。ま
た、蒸発とイオンビーム照射とを同時に行なうことによ
り、数十Å/sec の蒸発速度で成膜する場合、成膜表面
から下部に数百Å範囲の深さまでイオンビームのエネル
ギーを与えることができる。注入されたイオンビームの
エネルギーの大部分は熱エネルギーに変化することか
ら、成膜表面から数百Åの範囲の深さまでが加熱された
状態となる。なお、ここで重要な点は、本発明者らが対
象としたZrO2 系セラミックスは熱伝導率が小さいた
め、注入イオンビームの熱エネルギーが、成膜表面近傍
のみに集中し易いことがあげられる。従って、ZrO2
系セラミックスの成膜において、蒸着とイオンビーム照
射とを同時に行なうPVDでは、成膜面近傍に大きな熱
エネルギーを付与することができる。
密着力の向上においてもイオンビームは特異な作用を有
する。すなわち、イオンビームによるスパッタリング作
用により、下部層と成膜セラミックス層との混合層が境
界に形成される。イオンビームを用いた場合の混合層の
形成は密着力の強化となる。イオンビームを構成する主
たる元素が酸素であるのが望ましい。その理由として、
ZrO2 系セラミックスの蒸着に際しての酸素欠損をお
ぎない化学量論セラミックスを得ることができる。
かつ、セラミックス被覆層の下地層のあらさをあらくす
る(表面あらさRmax.50〜80μm)ことにより、下
記のようにして本発明のハイブリッド化柱状セラミック
ス被覆層が得られる。蒸着のみによるPVD法では基材
の温度を高くすることにより(600〜800℃)、数
μmオーダーの柱状組織からなる均一組織が得られる。
しかし、数μmオーダーの柱状組織(一次柱状)の集合
体からなる20〜200μmオーダーの柱状組織(二次
柱状)を得ることが困難である。その理由として、二次
柱状を得るために、セラミックス被覆層の下部層の表面
あらさをあらくした場合、セラミックス被覆層がはく離
し易くなる。また、はく離しなかった場合でも、その組
織は数μmの柱状がほとんどで、数μmの柱状(一次柱
状)の集合体である20〜200μmの柱状(二次柱
状)はほとんど形成されない。また、基材温度を100
0℃と更に高くした場合においても明確な二次柱状が生
じ難く、前述のように成膜後の冷却において、セラミッ
クス被覆層のはく離が生じてしまう。
織を構成する二次柱状組織は、従来の蒸着のみによるP
VDでは、被覆層の欠陥と見なされ、むしろ、このよう
な組織を形成しないように配慮されていた。そして、数
μmオーダーの柱状(本発明者らが第一次柱状と呼ぶ)
のみからなる均一なセラミックス被覆層を形成し、その
熱応力緩和作用のみによって信頼性の高い熱遮へいコー
ティングを得ていた(US PAT 4321310)。このような背
景としては、成膜時の付与エネルギー、及び下部層との
密着力がいずれも小さいプロセスを用いていたからであ
る。本発明者らは、従来の成膜方法では形成できなかっ
た。或いは形成を試みても得られる被覆層が逆に欠陥と
なってしまうことに対し、イオンビームと蒸着とを組み
合わせ、かつ、下部層のあらさをあらくすることによ
り、従来形成できなかった数μmの一次柱状とそれらの
集合体である20〜200μmの二次柱状からなる熱応
力緩和特性に優れたハイブリッド化柱状組織セラミック
ス被覆層を得る方法を見い出した。
ラミックス被覆層を有した部材を均一加熱処理を行なう
ことにより、基材とセラミックス被覆層との熱膨張差に
よる熱応力で、二次柱状の境界の一部にミクロクラック
を形成させ、一ケ或いは複数の二次柱状の集合体からな
る三次柱状組織を得ることができる。この場合において
も、本発明者らの方法では、一次柱状組織間に比べ、二
次柱状組織間の方が強度が弱いので、熱応力による破壊
は二次柱状の境界の一部に沿って発生する。このように
して形成した三次柱状組織間のミクロクラックの幅は5
〜20μmであり、このミクロクラックも熱応力緩和の
作用を有する。また、ミクロクラックによって分割され
る三次柱状は1ケあるいは複数個の二次柱状で構成され
その大きさは20〜600μmである。なお、このよう
な本発明の方法において、加熱温度としては熱応力によ
るミクロクラックの発生を行なう上で850〜1200
℃が望ましい。このような温度範囲での均一加熱で、基
材とセラミックス被覆層の熱膨張差による熱応力によ
り、三次柱状組織が得られる。また、加熱温度は、基材
として用いる超合金の熱処理温度に合わすのが望まし
い。
形成した、一次柱状組織からなるセラミックス被覆層を
有した部材を均一加熱処理を行なった。その結果、熱応
力によるセラミックス被覆層の破壊によりクラックの発
生が認められたが、一次柱状組織のみからなる場合、セ
ラミックス被覆層内の強度もほぼ均一であるため、ミク
ロクラックによって分割される大きさは数百μm〜数mm
と大きくなり、かつ、ミクロクラックの幅も0.1〜0.
5μmと大きくなった。このように大きな単位に分割さ
れたセラミックス被覆層は若干の熱応力緩和の期待もあ
るが、その効果は本発明のハイブリッド化柱状セラミッ
クス被覆層に比べて小さい。
する元素としては特に制限がないが、蒸着の際のZrO
2 系セラミックスの酸素欠損をおぎない化学量論組成の
ZrO2を得る上で酸素が望ましい。なお、N2 ,Ar等の
イオンビームを用いても特に支障はない。
次〜第三次の柱状組織からなる本発明のハイブリッド化
柱状セラミックス被覆層が得られる。また、本発明の被
覆層を設けた部材は熱応力緩和特性が優れるため、燃焼
ガス温度の高いガスタービンの高温部品の熱遮へいコー
ティングとして用いた場合、ガスタービンの起動・停止
のくり返し、或いは長時間の使用においてもセラミック
ス被覆層のはく離等の損傷が生じ難く、熱遮へいコーテ
ィングの目的である基材の温度低減の効果を維持するこ
とができる。
を有するプラットフォームと、該プラットフォームに連
なるシャンク部と、該シャンク部の両側に設けられた突
起からなるフィンと、前記シャンク部に連なるダブティ
ルとを有するガスタービン用動翼において、前記翼部表
面に耐熱被覆層を設けられ、該耐熱被覆層の構成が前記
基材の上に、前記基材に比べ高温耐食耐酸化性に優れた
合金からなるメタル層を設け、その上に順次、Al2O3
系セラミックス薄膜層,緻密な粒状組織からなるZrO
2 系セラミックス被覆層及び柱状組織のZrO2 系セラ
ミックス被覆層を設け、かつ、前記柱状組織のZrO2
系セラミックス層内にのみ柱状組織の境界に沿って膜厚
方向にクラックが生じていることを特徴とする。
られ、該耐熱被覆層を構成するZrO2系セラミックス層が
ZrO2 系セラミックスの柱状組織(一次柱状組織)の
多数の集合体からなる柱状組織(二次柱状組織)の一つ
以上が集合した柱状組織(三次柱状組織)で形成された
ものから成り、三次柱状組織が微細なクラックによって
分割されていることを特徴とする。
燃料ガスを静翼を通してディスクに植設された動翼に衝
突させて該動翼を回転させるガスタービンにおいて、前
記動翼及び静翼は3段以上有し、該動翼の少なくとも初
段が翼部と、該翼部に連なる平坦部を有するプラットフ
ォームと、該プラットフォームに連なるシャンクと、該
シャンクの両側に設けられた突起からなるフィンと、前
記シャンクに連なるダブティルとを有し、前記動翼及び
静翼の少なくとも一方の翼部表面に前述の耐熱被覆層を
有することを特徴とする。
た燃焼ガスを静翼を通してディスクに植設された動翼に
衝突させて該動翼を回転させるガスタービンにおいて、
前記燃焼ガス温度が1500℃以上であり、前記動翼を
3段以上有し、該動翼の初段入口での前記燃焼ガス温度
が1300℃以上であり、前記動翼の初段は全長が20
0mm以上で、前記動翼の初段は翼部と、該翼部に連なる
平坦部を有するプラットフォームと、該プラットフォー
ムに連なるシャンク部と、該シャンク部の両側に設けら
れた突起からなるフィンと、前記シャンク部に連なるダ
ブティルとを有するガスタービン用動翼及び静翼の少な
くとも一方の翼部表面に前述の耐熱被覆層を有すること
を特徴とする。
駆動するガスタービンと、該ガスタービンの燃焼排ガス
によって水蒸気を得る排熱回収ボイラと、前記水蒸気に
よって駆動する蒸気タービンと、前記ガスタービン及び
蒸気タービンによって駆動する発電機とを備えた複合発
電プラントシステムにおいて、前記ガスタービンは動翼
を3段以上有し、前記燃焼ガスの前記動翼初段入口温度
が1300℃以上で、タービン出口の燃焼排ガス温度が
560℃以上であり、前記排熱回収ボイラによって53
0℃以上の水蒸気を得、前記蒸気タービンは高低圧一体
型であり、該蒸気タービン動翼の初段への前記蒸気温度
が530℃以上であり、前記ガスタービンの発電容量が
5万KW以上及び蒸気タービンの発電容量が3万kW以
上であり、総合熱効率が45%以上であり、前記動翼の
初段は全長が200mm以上であり、前記動翼の初段は翼
部と、該翼部に連なる平坦部を有するプラットフォーム
と、該プラットフォームに連なるシャンク部と、該シャ
ンク部の両側に設けられた突起からなるフィンと、前記
シャンク部に連なるダブティルとを有し、前記動翼及び
静翼の少なくとも一方の翼部表面に前述の耐熱被覆層を
有することを特徴とする。
O2 系)被覆層について、運転温度が高い過酷な熱負荷
条件を模擬した高温熱負荷試験を行ない、種々の目的及
び作用を有した熱応力緩和型セラミックス被覆層である
ZrO2 系セラミックス被覆層を柱状組織と緻密な組織
の二層体化した耐熱部品を見い出した。このような二層
体化したZrO2 系セラミックス被覆層では、同一厚さ
の場合、ミクロクラックを有した柱状組織型単一層のも
のに比べ、ZrO2 系セラミックス層に生じる熱応力は
大きくなる。しかるに、熱応力が駆動力となって生じる
破壊の起点周辺の強度を大きくすることにより、破壊が
生じ難くすることができ、セラミックス被覆層の損傷を
防止することが可能になる。
した柱状組織型ZrO2 系セラミックス被覆層の下部に
緻密な組織のZrO2 系被覆層を設けた構成にすること
により、破壊の起点となる部分をZrO2 系被覆層の内
部にした。このような本発明の構成の被覆層では、熱応
力による破壊起点がAl2O3に比べ耐熱衝撃性に優れた
ZrO2 系セラミックスであり、かつ、緻密な組織であ
るためその強度も大きい。更に数μmの薄いAl2O3層
の場合と異なり、密着力が弱い合金被覆層との境界部も
ミクロクラック先端部周辺にはない構成となる。従って
本発明の被覆層ではZrO2 系被覆層がミクロクラック
を有した柱状組織構造の単一層からなるものに比べ、よ
り大きな熱負荷に耐えうることが可能になる。
ミックス被覆層を形成する方法も重要になる。すなわ
ち、ZrO2 系被覆層の成膜時での被覆層の組織制御法
として、基材の温度に代り、成膜と同時にその部分にエ
ネルギーを与える方法に着目した。そのエネルギー源と
して蒸着プロセスとの整合性について種々検討した結
果、イオンビームが最も適していることを見い出した。
ZrO2 系材料の蒸着自体は公知の方法である電子ビー
ム蒸着を用い、基材にイオンビームを照射する方法であ
る。イオンビームは高密度エネルギー源であるが、その
エネルギーは照射した材料の最表面部にのみ与えるもの
である。従って、イオンビーム照射と蒸着を同時に行な
うことにより、基材温度が低い状態で成膜しても、イオ
ンビームのエネルギーが十分大きい場合、成膜される被
覆層は柱状組織になる。
ギーが、蒸着のみの場合の基材余熱と同じ効果を有する
ことに寄因している。更に、本法ではイオンビームの照
射による注入効果により、ZrO2 被覆層とその下部被
覆層との間にそれぞれの被覆層の成分が混合したミキシ
ング層も形成でき、非常に優れた密着力が得られる。従
って、本発明の製造法として、数μmのAl2O3層を最
表面に有した合金被覆層の上に、先ず、イオンビーム照
射とZrO2 系材料の蒸着を同時に行ない、上記のミキ
シング層を形成する。しかる後、イオンビームのエネル
ギーを小さくする、もしくはエネルギーをゼロにしてZ
rO2 系材料の蒸着を行ない、基材温度が低い状態で緻
密な組織のZrO2 系被覆層を形成する。
きくし、ZrO2 系材料の蒸着と併用することにより、
成膜している被覆層の下部近傍のみにエネルギーを与
え、基材自体の温度が500℃以下の状態で、柱状組織
のZrO2 系被覆層を形成する。このような本発明の製
造法により、緻密なZrO2 系被覆層及び柱状組織のい
ずれの被覆層の成膜時においても基材温度が低いため、
特に、下部層となる緻密なZrO2 系被覆層にクラック
が生じない。そしてこれらの組織の異なる二層構造の被
覆層を最表面に有したTBCを後処理として加熱処理す
ることにより、上部被覆層にのみ柱状組織の境界に沿っ
て縦方向のクラックを生じせしめることができる。
BCは、ZrO2 系被覆層は熱応力の緩和作用ととも
に、熱応力によって生じる破壊の起点の周辺の材料の信
頼性が高く、破壊によるはく離が生じ難いものとなる。
なお、上記の本発明の製造法において、イオンビームと
して酸素イオンを用いるのが望ましい。その理由とし
て、ZrO2系材料の蒸着の場合、ZrO2-xとなり易
く、化学量論値に近いZrO2を得る上で酸素イオンビー
ムが望ましい。なお、N2 あるいはAr等のイオンビー
ムを用いても特に支障はない。更に、イオンビームを用
いる理由として、ZrO2系被覆層の組織制御を行なう上
で、イオンビームの照射によるエネルギーの応答性の速
さがあげられる。すなわち、イオンビームをONにする
と直ちにそのエネルギーが成膜状態に反映し、一方、O
FFあるいは小さくするとそのエネルギーは直ちに消滅
してしまう。このような応答性の速さは例えば翼のよう
な大型形状品の真空中加熱によって実現するのは非常に
難しい。
る。
のZrO2 系被覆層を最表面に有したTBCを作製し、
その耐熱特性について調べた。試験片基材としてNi基
超合金(Rene′−80:Ni−14%Cr−4%Mo−
4%W−3%Al−5%Ti−9.5%Co )を用い、
その表面にMCrAlY合金(Co−32%Ni−21
%Cr−8%Al−0.5%Y )粉末を用いて減圧雰囲
気中プラズマ溶射にて結合層を形成した。その条件はA
r−7%H2 混合ガスを用いて形成したプラズマジェッ
ト(50kW)中に前記の合金粉末を投入し、溶射する
もので、溶射中の雰囲気圧力は約50Torrである。な
お、この前処理として試験片基材の脱脂洗浄さらにAl
2O3製グリットによるブラステングを行なっている。形
成した結合層の厚さは100μmである。
面に、蒸着源とイオンビーム源を有した成膜装置を用い
て本発明の二層構造のZrO2 系被覆層を作製した。蒸
着源の材料としてZrO2 −6%Y2O3を用い、イオン
ビームとして酸素イオンを用いた。成膜方法としては、
先ず、結合層の表面に酸素イオンビーム(加速電圧10
keV)を照射し、酸素イオンによる結合層表面のスパ
ッタークリーニングと結合層表面の酸素イオン注入によ
る表面酸化を行なった。この場合、成膜チェンバーの圧
力は10-5Torrで、基材温度は約50℃である。その結
果、結合層表面は清浄化されるとともに、約0.1μm
程のAl2O3が形成された。
ZrO2 −6%Y2O3の蒸着を行なった。蒸着源の出力
は10kWであり、膜厚モニターで測定し約0.5μm
の厚さまでイオン照射を行なったままで蒸着を行なっ
た。この場合、成膜チェンバーの圧力は5×10-5Torr
で、基材温度は約50℃である。その結果、結合層の表
面のAl2O3と蒸着材料のZrO2−6%Y2O3の混合
した層(ミキシング層)が形成された。この層の厚さは
分析結果、約0.1μm であり、その上に約0.4μm
のZrO2 −6%Y2O3被覆層が形成されていた。
O2 −6%Y2O3の蒸着のみを実施した。
0-5Torrであり、基材温度は約100℃である。その結
果、ZrO2 −6%Y2O3からなる緻密な被覆層が形成
され、その厚さは膜厚モニターで制御し、20μmとし
た。しかる後、ZrO2 −6%Y2O3の蒸着を継続し、
さらに酸素イオンビーム(加速電圧10keV)の照射
を行ない、蒸着と照射を同時に行なった。この場合の成
膜チェンバーの圧力は7×10-5Torrであり、基材温度
は約150℃である。この状態で成膜を続け前記の緻密
なZrO2 −6%Y2O3被覆層の上に約130μmの被
覆層を形成した。この場合、ZrO2 −6%Y2O3被覆
層は柱状組織になっており、柱状組織を構成する個々の
柱状の大きさは20〜200μmである。
て、イオン照射があげられ、照射イオンビームのエネル
ギーにより、高融点材料であるZrO2 −6%Y2O3に
おいても、エピタキシャル成長により柱状組織が得られ
る。前述のような各成膜プロセスにより形成した被覆層
を有したTBCについて、次の工程として加熱処理を行
ない、熱応力を与えることにより、セラミックス被覆層
に熱応力緩和を目的としたミクロクラックを発生させ
た。加熱処理は大気中加熱で、1000℃,1hであ
る。
ZrO2 −6%Y2O3被覆層の柱状組織の境界に沿って
5〜20μm幅のクラックが生じ柱状組織は個々の柱状
に分断されたものとなった。また、このミクロクラック
は柱状組織の下部の緻密なZrO2 −6%Y2O3被覆層
中には生じておらず、柱状組織と緻密な組織との境界部
で止まっていた。このようなミクロクラックの状態は、
本発明の二層構造のセラミックス被覆層では、それぞれ
の組織の被覆層の強度が大きく異なるためである。
2 系被覆層を最表面に有したTBCの断面模式図を図1
に示す。また、その表面のSEM観察を行なった。本発
明の製作したTBCでは、ZrO2 系セラミックス被覆
層は二層構造であり、最表面層は柱状組織で20〜20
0μmの柱状組織の境界に5〜20μmの幅の開孔クラ
ックを有しており、その下部層であるZrO2 系被覆層
は緻密な組織でクラック等はない。また、この緻密なZ
rO2 系被覆層の下部にはAl2O3層があり、その下部
にはCoNiCrAlY合金被覆層があり、合金被覆層
の下部はNi基耐熱合金となっている。
ZrO2 −6%Y2O3セラミックス被覆層を作製した、
本発明のTBCの断面模式図である。図2の本発明のT
BCでは、Ni基耐熱合金(Rene′80)の前処理を行な
った後、前記と同様の条件で減圧雰囲気中溶射によりC
o−32%Ni−21%Cr−8%Al−0.5%Yと
ZrO2 −6%Y2O3の混合粉末(混合比1/1)を溶
射し、100μm厚さの被覆層を形成し、しかる後、前
記と同様の条件で減圧雰囲気中溶射によりCo−32%
Ni−21%Cr−8%Al−0.5%Y を溶射し、5
0μm厚さの被覆層を形成した。しかる後、前記と同様
の方法,条件で、Al2O3層、その上に緻密な組織のZ
rO2 −6%Y2O3被覆層を20μm、その上に、柱状
組織のZrO2−6%Y2O3被覆層を130μm形成
し、しかる後、前記と同様の方法,条件で加熱処理を行
なった。その結果、最表面の柱状組織のZrO2−6%Y
2O3被覆層は、20〜200μmの大きさの柱状組織と
なり、その柱状境界に5〜20μmの開孔クラックが生
じたものが形成された。
作製法において、Ni基耐熱合金の上の被覆層の形成の
際、最初はCo−32%Ni−21%Cr−8%Al−
0.5%Y合金粉末のみを溶射し、しかる後ZrO2 −6
%Y2O3粉末の量を徐々に増加させ最終的には合金とセ
ラミックスの混合比を1/1とした。しかる後、図3の
本発明と同様にして本発明のTBCを作製した。図4の
本発明のTBCでは、Ni基耐熱合金の表面に前記と同
様の減圧雰囲気中溶射によりCo−32%Ni−21%C
r−8%Al−0.5%Y 合金粉末を溶射し、50μm
厚さの被覆層を形成した後、その上に図2のTBCと同
様に各被覆層を作製したものである。図5の本発明のT
BCではNi基耐熱合金の表面に前記と同様の減圧雰囲
気中溶射によりCo−32%Ni−21%Cr−8%A
l−0.5%Y 合金粉末を溶射し、50μm厚さの被覆
層を形成した後、その上に図4のTBCと同様に各被覆
層を作製したものである。
その最表面に柱状組織のZrO2 系セラミックス被覆層
を有したもので、20〜200μmの大きさの柱状組織
で、その柱状境界に5〜20μmの開孔クラックが生じ
ている。またその下部のZrO2系被覆層は緻密な組織でク
ラックはない。以上の、図1〜図5に示した本発明のT
BCを設けた試験片を表1に示す。試験片No.1〜9は
図1に示す本発明のTBCで、柱状組織と緻密な組織の
それぞれのZrO2 系被覆層の厚さを種々変えたもので
ある。試験片No.10〜16は図2〜図5に示す本発明
のTBCを示す。
した。図6は結合層と柱状組織のZrO2 系セラミック
ス被覆層とから成り、その境界に約2μmのAl2O3層
を有したTBCである。このTBCは、Ni基耐熱合金
の表面に減圧雰囲気中溶射によりCo−32%Ni−2
1%Cr−8%Al−0.5%Y 合金を溶射し、100
μmの結合層を形成し、しかる後、その上にZrO2 −
6%Y2O3を蒸着し、150μmの被覆層を形成したも
のである。その蒸着条件は、成膜チェンバーの圧力は5
×10-5Torrで、基材温度を700℃に加熱した状態
で、10kWのE.Bにより蒸着した。この場合、得ら
れた柱状組織は50〜200μmの大きさの柱状であ
り、蒸着成膜後、1000℃,1hの大気中加熱処理に
より、柱状境界に1〜5μmの開孔クラックが生じ、そ
のクラックはセラミックス被覆層を貫通して、結合層と
の境界部まで達していた。また、セラミックス被覆層と
結合層との境界部の結合層表面に2μm厚さのAl2O3
層が形成されていた。
TBCであり、試験片No.18,19は図6に示す比較
のTBCにおいて、柱状組織のZrO2 系セラミックス
被覆層の厚さを変えたものである。図8のTBCも比較
のために作製したTBCであり、Ni基耐熱合金の上に
減圧雰囲気中溶射によりCo−32%Ni−21%Cr−8
%Al−0.5%Y 合金粉末を溶射し、100μm厚さ
の被覆層を形成した後、蒸着により二層構造のZrO2
系セラミックス被覆層を形成し、しかる後、加熱処理を
行なったものである。蒸着はZrO2 −6%Y2O3を原
料とし、成膜チェンバー内の圧力が5×10-5Torrで、
基材温度50℃で、E.B.出力10kWで20μmの
被覆層を形成した後、基材温度を700℃とし、引き続
き蒸着を行ない更に130μmの被覆層を形成した。
2 系被覆層は緻密な組織であり、その上の130μmの
ZrO2 系被覆層は柱状組織からなる。1000℃,1
hの加熱処理後、50〜200μmの大きさの柱状組織
の境界に沿って5〜10μmの幅の開孔クラックが生じ
ており、そのクラックは緻密な組織のZrO2 系被覆層
をも貫通し、結合層との境界部にまで達していた。な
お、この場合でも、加熱処理により、ZrO2 系被覆層
と結合層との境界部には2μmのAl2O3層が形成され
ていた。試験片No.20はこのようにして作製したTB
Cである。
のTBCのそれぞれについて、高熱負荷条件での使用を
想定した熱負荷試験を実施した。図8は試験方法の概略
図を示す。本試験では高周波誘導熱プラズマを加熱源と
してTBCを設けた試験片表面を加熱するとともに、試
験片裏面を冷却するものであり、試験片(Ni基耐熱合
金)の板厚方向に2ケ所熱電対を埋め込むことにより熱
負荷のパラメーターである熱流束を算出した。またTB
Cの表面のZrO2 系セラミックス被覆層の温度を放射
温度計で測定した。
ターを作動させ加熱,加熱保持,冷却を繰り返した。熱
流束は加熱保持状態で求めた。また、高周波誘導熱プラ
ズマの出力は10kWで、プラズマガスとしては空気を
用いた。加熱時の容器内圧力は100Torrである。試験
片基材の寸法はφ20×3mmでその表面に表1に示した
各種のTBCを設けた。試験は繰り返しサイクルを加え
た際のTBCの損傷状況で判定した。表2はその結果を
示す。
返しサイクル試験を行ない、200回の繰り返しで損傷
の無い場合、耐熱性に優れていると判断した(表2で〇
で示す)。表2で示したように、本発明の二層構造のZ
rO2 系セラミックス被覆層を有したTBCで、特に下
部層である緻密なZrO2 系セラミックス被覆層の厚さ
が10μm以上60μm以下の範囲では3.0〜4.5M
W/m2 の過酷な熱負荷環境下でもTBCの損傷は認め
られなかった。緻密なセラミックス被覆層の厚さが10
μm以下の場合、柱状組織セラミックス被覆層の柱状境
界に生じているクラックの先端を起点とする破壊のメカ
ニズムが従来例の場合と変らなかったものと考えられ
る。
と結合層(メタル層)との境界に沿って損傷が進行し、
はく離に至ったものと推察される。一方、その厚さが6
0μm以上の場合、緻密な組織のZrO2 系被覆層自体
での熱応力が大きくなり、高い熱負荷条件ではその被覆
層が損傷してはく離に至ったと考えられる。このよう
に、本発明の二層構造のZrO2 系セラミックス被覆層
では下部層である緻密な組織のZrO2 系セラミックス
被覆層の厚さは10μm以上60μm以下の範囲が望ま
しい。更に上記範囲の緻密な組織のZrO2 系セラミッ
クス被覆層を有した本発明の被覆層で、(柱状組織)/
(緻密な組織)の厚さの比も重要であり、その比が1.
5 以上,15以下が望ましく、かつ、柱状組織と緻密
な組織の厚さの総和が400μm以下が望ましい。
においても、いずれの場合とも、3MW/m2 の大きい
熱流束条件下でもTBCの損傷は認められず、優れた耐
熱性を有することが判った。一方、比較のために作製し
たTBCでは0.8〜1.0MW/m2 以上の熱流束条件
下で100回以下の繰り返しサイクル数でTBCの損傷
が生じ、その耐熱性は良くないことが判った。
のZrO2 系セラミックス被覆層の厚さに特に制約はな
いが、セラミックス被覆層の厚さは遮熱効果と関連して
おり、厚い程遮熱効果が大きくなり、また熱流束が大き
い程遮熱効果も大きくなる。1〜4.5MW/m2という
大きい熱流束条件下では柱状組織と緻密な組織のZrO2系
セラミックス被覆層の厚さの合計が約300μmで、9
0〜200℃の遮熱効果が得られる。従って、本発明の
TBCにおいて、表面層となる柱状組織のZrO2系セ
ラミックス被覆層の厚さは最大300μm程度が望まし
い。
0%Cr−10%Ni−7%W−1%Mn−1%Si−
0.2%C)を用いて実施例1の表1中の試験片No.2
の試験片を同様の方法,条件で作製し、図8に示す熱負
荷試験を実施した。その結果、熱流束が4.5MW/m2
の熱負荷条件でも本発明のTBCは200回の繰り返し
サイクル試験後も何ら損傷なく健全であり、実施例1中
の従来のTBCに比べ優れた耐熱性を示すことが判っ
た。
−M247,Ni−16%Cr−1.8%Mo−2.6%
W−3.4%Al−3.4%Ti−1.7%Ta−8.5%
Co−0.1%C)を用いて実施例1の表1中の試験片
No.1の試験片を同様の方法,条件で作製し、図8に示
す熱負荷試験を実施した。その結果、熱流束が4.5M
W/m2の熱負荷条件でも本発明のTBCは200回の
繰り返しサイクル試験後も何ら損傷なく健全であり、実
施例1中の従来のTBCに比べ優れた耐熱性を示すこと
が判った。
4,Ni−6.6%Cr−0.6%Mo−6.4%W−3.
0%Re−5.6%Al−1.0%Ti−6.5%Ta−
9.6%Co)を用いて実施例1と同様の方法,条件で作
製した。なお、この場合、結合層合金としてNi−20
%Cr−8%Al−1%Y合金を用い、セラミックス被
覆層としてZrO2 −8%Y2O3を用いた。TBCの各
層の厚さは表1中の試験片No.5と同様である。図8に
示す熱負荷試験の結果では、本発明のTBCは4.5M
W/m2の熱流束の熱負荷条件でも200回の繰り返し
サイクル試験後も何ら損傷なく健全であり、実施例1中
の従来のTBCに比べ優れた耐熱性を示すことが判っ
た。
4)の燃焼ガスに曝される部分である翼面及びプラット
フォーム部に本発明のTBCを施した本発明のTBC動
翼を作製した。その方法は実施例1と同様で、結合層と
して先ずNi−20%Cr−8%Al−1%Y合金を1
00μmの厚さ設け、しかる後、緻密な組織のZrO2
系セラミックス被覆層を30μm、更に、柱状組織のZ
rO2 系セラミックス被覆層を150μm設けた。それ
らの材質はZrO2 −8%Y2O3である。その後、加熱
処理として1100℃,4hの加熱を実施し、柱状組織
の被覆層に実施例1と同様の大きさのクラックを形成す
るとともにZrO2 系セラミックス被覆層と結合層との
境界に3μm厚さのAl2O3層を形成した。
翼を用いて、図10に示す実機模擬加熱試験で熱負荷試
験を実施した。試験条件は燃焼ガス温度が最大1500
℃で、冷却空気温度が170℃、圧力は8気圧である。
この試験では予め翼前縁部に熱電対を埋め込んだ動翼で
加熱保持状態での翼基材温度を測定し、熱流束を求めた
結果最大3.2MW/m2であった。また、比較の為、実
施例1の表1中の試験片No.17と同様の方法,条件
で、柱状組織のZrO2 系セラミックス被覆層(180
μm)と結合層(100μm)を設けた動翼も作製し
た。被覆層の材質はNi−20%Cr−8%Al−1%
YとZrO2 −8%Y2O3である。
0.8MW/m2)、本発明のタービン翼及び比較のター
ビン翼ともいずれも10回の起動,定常保持,停止の繰
り返しサイクルでもTBCに何ら損傷が認められなかっ
た。しかし、燃焼ガス温度が1300℃の場合(熱流束
1.5MW/m2)、10回の繰り返しサイクル後本発明
のタービン翼は健全であったが、比較のタービン翼では
翼前縁部でセラミックス被覆層のはく離損傷を生じてい
た。更に、燃焼ガス温度が1500℃の場合(熱流束
3.2MW/m2)、10回の繰り返し後、本発明のター
ビン翼は全く健全であった。比較のタービン翼では13
00℃加熱に比べ前縁部の損傷範囲が更に大きくなって
いた。
−247)の燃焼ガスに曝される部分である翼前縁部
(図11中a−aで示す範囲)に本発明のTBCを設け
た本発明のTBC動翼を作製した。その方法は実施例5
と同様で、翼面全面及びプラットフォーム部に結合層と
して先ずNi−30%Co−20%Cr−8%Al−
0.5%Y 合金を50μmの厚さ設け、しかる後、翼前
縁部のみに緻密な組織のZrO2 系セラミックス被覆層
を20μm、更に翼面全面及びプラットフォーム部に柱
状組織のZrO2 系セラミックス被覆層を130μm設
けた。それらのZrO2 系セラミックスの材質はZrO
2 −6%Y2O3である。本発明のTBC動翼では熱負荷
の最も厳しい翼前縁部にセラミックス被覆層が二層構造
で、その他の熱負荷の緩やかな部分は柱状組織のセラミ
ックス被覆層のみとなる。
の厚さが150μmで、翼腹側,翼背側,プラットフォ
ーム部では130μmとなり、それらの厚さの異なる部
分は図12に示すように厚さが連続的に変化している。
なお、本発明のTBC動翼では前縁部のみの緻密な被覆
層の形成の際は酸素イオン照射がなく、柱状組織の被覆
層の形成の際のみ酸素イオン照射を加えた。その照射条
件は実施例1と同様である。なお全面にセラミックス被
覆層を設けた後、実施例5と同様の加熱処理を行なっ
た。このようにして作製した本発明のTBC動翼を用い
て実施例5と同様の実機模擬加熱試験を行なった結果、
燃焼ガス温度が1500℃の場合(熱流束3.2MW/
m2)、本発明のTBC動翼ではセラミックス被覆層の
はく離等の損傷は無く健全であった。
−939、Ni−23%Cr−2%W−2%Al−3.
7%Ti−1.4%Ta−19%Co−0.15%C)の
燃焼ガスに曝される部分である翼前縁部(図13中a−
aで示す範囲)に本発明のTBCを設けたTBC静翼を
作製した。その方法は実施例5と同様で翼全面及び上下
のガスパス部に結合層として先ずNi−25%Cr−1
0%Al−1.2%Y 合金を50μmの厚さを設け、
しかる後、翼前縁部にのみ実施例5と同様にして30μ
m厚さの緻密なセラミックス被覆層、更に150μm厚
さの柱状組織のセラミックス被覆層を設けた。しかる
後、本発明のTBC静翼ではセラミックス被覆層を設け
た前縁部及びフィルム冷却孔の部分にSUS製のマスキ
ング治具を装着し、翼腹側,翼背側及びプラットフォー
ム部にプラズマ溶射法によりZrO2 系セラミックス被
覆層を180μm形成した。
%H2 の混合ガスで、混合ガスの流量は45リットル/
min.プラズマ出力は50kWである。原料は10〜44
μmのZrO2 系セラミックス粉末であり、プラズマジ
ェット中に55g/min.の量を投入し、溶射距離75〜
85mmで被覆層を形成した。このようにして、翼前縁
部,翼腹側,翼背側及びプラットフォーム部にTBCを
設けた後、実施例5と同様の加熱処理を行なった。な
お、本発明のTBC動翼でのセラミックス被覆材はZr
O2−8%Y2O3 である。本発明のTBC静翼を用い
て、実施例5と同様の実機模擬加熱試験を行なった結
果、燃焼ガス温度が1500℃の場合(熱流束3.2M
W/m2)、本発明のTBC静翼ではセラミックス被覆
層のはく離等の損傷がなく健全であった。
したTBCを作製し、その耐熱特性について調べた。試
験片基材としてNi基超合金(Rene′−80:Ni−1
4%Cr−4%Mo−4%W−3%Al−5%Ti−
9.5%Co )を用い、その表面にMCrAlY合金
(Co−32%Ni−21%Cr−8%Al−0.5%
Y )粉末を用いて減圧雰囲気中プラズマ溶射にて結合
層を形成した。その条件はAr−7%H2 混合ガスを用
いて形成したプラズマジェット(50kW)中に前記の
合金粉末を投入し、溶射するもので、溶射中の雰囲気圧
力は約50Torrである。なお、この前処理として試験片
基材の脱脂洗浄さらにAl2O3製グリットによるブラス
テングを行なっている。形成した結合層の厚さは100
μmである。また、結合層の表面あらさはRmax.65μ
mである。
面に、蒸着源とイオンビーム源を有した成膜装置を用い
て本発明のハイブリッド化柱状セラミックス被覆層を作
製した。蒸着源の材料としてZrO2 −6%Y2O3を用
い、イオンビームとして酸素イオンを用いた。成膜方法
としては、先ず、結合層の表面に酸素イオンビーム(加
速電圧10keV)を照射し、酸素イオンによる結合層
表面のスパッタークリーニングと結合層表面の酸素イオ
ン注入による表面酸化を行なった。この場合、成膜チェ
ンバーの圧力は10-5Torrで、基材温度は約50℃であ
る。なお、基材温度の測定は基材裏面に熱電対を設けて
行なった。その結果、結合層表面は清浄化されるととも
に、約0.1μm 程のAl2O3が形成された。
ZrO2 −6%Y2O3の蒸着を行なった。蒸着源の出力
は10kWであり、膜厚モニターで測定し約0.5μm
の厚さまでイオン照射を行なったままで蒸着を行なっ
た。この場合、成膜チェンバーの圧力は5×10-5Torr
で、基材温度は約50℃である。その結果、結合層の表
面のAl2O3と蒸着材料のZrO2 −6%Y2O3の混合
した層(ミキシング層)が形成された。この層の厚さは
分析結果、約0.1μmであり、その上に約0.4μmの
ZrO2 −6%Y2O3被覆層が形成されていた。
継続しながら酸素イオンビーム(加速電圧10keV)
の照射を行ない、蒸着と照射を同時に行なった。この場
合の成膜チェンバーの圧力は7×10-5Torrであり、基
材温度は約150℃である。この状態で成膜を続け前記
の緻密なZrO2 −6%Y2O3被覆層の上に約150μ
mの被覆層を形成した。この場合、ZrO2 −6%Y2
O3被覆層は一次と二次の柱状組織になっており、一次
柱状組織を構成する個々の柱状の幅が2〜5μmで、一
次柱状組織からなる二次柱状組織の幅は50〜100μ
mである。
れる理由として、イオン照射があげられ、照射イオンビ
ームのエネルギーにより、高融点材料であるZrO2 −
6%Y2O3においても、エピタキシャル成長により柱状
組織が得られる。前述のような各成膜プロセスにより形
成した被覆層を有したTBCについて、次の工程として
加熱処理を行ない、熱応力を与えることにより、セラミ
ックス被覆層に三次柱状組織を形成した。加熱処理は大
気中加熱で、1050℃,4hである。
ZrO2 −6%Y2O3被覆層の二次柱状組織の境界に沿
って5〜20μm幅のクラックが生じ柱状組織は個々の
柱状に分断されたものとなった。
状セラミックス被覆層を最表面に有したTBCの断面模
式図を図14に示す。また、その表面及び破断面のSE
M観察を行なった。本発明の製作したTBCでは、Zr
O2 系セラミックス被覆層は一次〜三次までの柱状組織
で構成されるもので、2〜5μm幅の一次柱状組織の集
合体で構成される50〜100μm幅の二次柱状組織と
1ケあるいは複数の二次柱状の集合体で構成される三次
柱状組織で、三次柱状の境界のクラックの幅は5〜20
μmである。
リッド化柱状セラミックス被覆層を作製した、本発明の
TBCの断面模式図である。図15の本発明のTBCで
は、Ni基耐熱合金(Rene′80)の前処理を行なった
後、前記と同様の条件で減圧雰囲気中溶射によりCo−
32%Ni−21%Cr−8%Al−0.5%Y とZr
O2−6%Y2O3 の混合粉末(混合比1/1)を溶射
し、100μm厚さの被覆層を形成し、しかる後、前記
と同様の条件で減圧雰囲気中溶射によりCo−32%N
i−21%Cr−8%Al−0.5%Y を溶射し、50
μm厚さの被覆層を形成した。しかる後、前記と同様の
方法,条件でハイブリッド化柱状セラミックス被覆層を
作製した。セラミックスはZrO2 −6%Y2O3でその
厚さも前記と同様である。得られたハイブリッド化柱状
セラミックス被覆層の組織も前記と同様である。
の作製法において、Ni基耐熱合金の上の被覆層の形成
の際、最初はCo−32%Ni−21%Cr−8%Al
−0.5%Y 合金粉末のみを溶射し、しかる後ZrO2
−6%Y2O3粉末の量を徐々に増加させ最終的には合金
とセラミックスの混合比を1/1とした。しかる後、図
15の本発明と同様にして本発明のTBCを作製した。
図17の本発明のTBCでは、Ni基耐熱合金の表面に
前記と同様の減圧雰囲気中溶射によりCo−32%Ni
−21%Cr−8%Al−0.5%Y 合金粉末を溶射
し、50μm厚さの被覆層を形成した後、その上に図3
のTBCと同様に各被覆層を作製したものである。図1
8の本発明のTBCではNi基耐熱合金の表面に前記と
同様の減圧雰囲気中溶射によりCo−32%Ni−21
%Cr−8%Al−0.5%Y合金粉末を溶射し、50
μm厚さの被覆層を形成した後、その上に図16のTBC
と同様に各被覆層を作製したものである。
TBCを設けた試験片を表3に示す。
明のTBCで、柱状組織と緻密な組織のそれぞれのZr
O2 系被覆層の厚さを種々変えたものである。試験片N
o.26〜29は図15〜図18に示す本発明のTBCを
示す。
した。図19は結合層と柱状組織のZrO2 系セラミッ
クス被覆層とから成り、その境界に約2μmのAl2O3
層を有したTBCである。このTBCは、Ni基耐熱合
金の表面に減圧雰囲気中溶射によりCo−32%Ni−
21%Cr−8%Al−0.5%Y 合金を溶射し、10
0μmの結合層を形成し、しかる後、その表面を研摩し
Rmax.10μmのあらさにした。その後その上にZrO
2 −6%Y2O3を蒸着し、150μmの被覆層を形成し
たものである。その蒸着条件は、成膜チェンバーの圧力
は5×10-5Torrで、基材温度を700℃に加熱した状
態で、10kWのE.Bにより蒸着した。この場合、得
られた柱状組織は3〜6μmの大きさの柱状(一次柱
状)であり、蒸着成膜後、1050℃,4hの大気中加
熱処理により、0.1〜0.5μmの開孔クラックが生
じ、セラミックス被覆層はクラックにより0.5 〜1μ
mの大きさに分割されていた。
TBCであり、試験片No.31,32は図19に示す比
較のTBCにおいて、ZrO2 系セラミックス被覆層の
厚さを変えたものである。
のTBCのそれぞれについて、高熱負荷条件での使用を
想定した熱負荷試験を図8と同様に実施した。表4はそ
の結果を示す。
返しサイクル試験を行ない、300回の繰り返しで損傷
の無い場合、耐熱性に優れていると判断した(表4で○
で示す)。表4で示したように、本発明のハイブリッド
化柱状セラミックス被覆層を有したTBCでは3.0〜
4.5MW/m2 の過酷な熱負荷環境下でもTBCの損
傷が認められなかった。
BCにおいても、いずれの場合とも、3MW/m2 の大
きい熱流束条件下でもTBCの損傷は認められず、優れ
た耐熱性を有することが判った。一方、比較のために作
製したTBCでは0.8〜1.0MW/m2 以上の熱流束条
件下で100回以下の繰り返しサイクル数でTBCの損
傷が生じ、その耐熱性は良くないことが判った。
のZrO2 系セラミックス被覆層の厚さに特に制約はな
いが、セラミックス被覆層の厚さは遮熱効果と関連して
おり、厚い程遮熱効果が大きくなり、また熱流束が大き
い程遮熱効果も大きくなる。1〜4.5MW/m2という
大きな熱流束条件下ではハイブリッド化セラミックス被
覆層の厚さが約300μmで、90〜200℃の遮熱効
果が得られる。従って、本発明のTBCにおいて、ハイ
ブリッド化柱状組織のZrO2 系セラミックス被覆層の
厚さは最大300μm程度が望ましい。
0%Cr−10%Ni−7%W−1%Mn−1%Si−
0.2%C)を用いて実施例8の表3中の試験片No.21
の試験片を同様の方法,条件で作製し、図8に示す熱負
荷試験を実施した。その結果、熱流束が4.5MW/m2
の熱負荷条件でも本発明のTBCは300回の繰り返しサ
イクル試験後も何ら損傷なく健全であり、実施例8中の
従来のTBCに比べ優れた耐熱性を示すことが判った。
−M247,Ni−16%Cr−1.8%Mo−2.6%
W−3.4%Al−3.4%Ti−1.7%Ta−8.5%
Co−0.1%C)を用いて実施例1の表1中の試験片
No.1の試験片を同様の方法,条件で作製し、図8に示
す熱負荷試験を実施した。その結果、熱流束が4.5M
W/m2の熱負荷条件でも本発明のTBCは300回の
繰り返しサイクル試験後も何ら損傷なく健全であり、実
施例8中の従来のTBCに比べ優れた耐熱性を示すこと
が判った。
4,Ni−6.6%Cr−0.6%Mo−6.4%W−3.
0%Re−5.6%Al−1.0%Ti−6.5%Ta−
9.6%Co)を用いて実施例1と同様の方法,条件で作
製した。なお、この場合、結合層合金としてNi−20
%Cr−8%Al−1%Y合金を用い、セラミックス被
覆層としてZrO2 −8%Y2O3を用いた。TBCの各
層の厚さは表1中の試験片No.21と同様である。図8
に示す熱負荷試験の結果では、本発明のTBCは4.5
MW/m2の熱流束の熱負荷条件でも300回の繰り返
しサイクル試験後も何ら損傷なく健全であり、実施例8
中の従来のTBCに比べ優れた耐熱性を示すことが判っ
た。
4)の燃焼ガスに曝される部分である翼面及びプラット
フォーム部に本発明のTBCを施した本発明のTBC動
翼を作製した。その方法は実施例1と同様で、結合層と
して先ずNi−20%Cr−8%Al−1%Y合金を1
00μmの厚さ設け、しかる後、一次柱状と二次柱状の
ハイブリッド化柱状組織のZrO2 系セラミックス被覆
層を150μm設けた。その材質はZrO2 −8%Y2O3
である。その後、加熱処理として1100℃,4hの加
熱を実施し、1ケの二次柱状及び複数の二次柱状で構成
される三次柱状組織の被覆層を形成した。
翼を用いて、図10に示す実機模擬加熱試験で熱負荷試
験を実施した。試験条件は燃焼ガス温度が最大1500
℃で、冷却空気温度が170℃,圧力は8気圧である。
この試験では予め翼前縁部に熱電対を埋め込んだ動翼で
加熱保持状態での翼基材温度を測定し、熱流束を求めた
結果最大3.2MW/m2であった。また、比較の為、実
施例8の表3中の試験片No.30と同様の方法,条件
で、3〜6μm幅の柱状組織のZrO2 系セラミックス
被覆層(150μm)と結合層(100μm)を設けた
動翼も作製した。被覆層の材質はNi−20%Cr−8
%Al−1%YとZrO2 −8%Y2O3である。
0.8MW/m2)、本発明のタービン翼及び比較のター
ビン翼ともいずれも10回の起動,定常保持,停止の繰
り返しサイクルでもTBCに何ら損傷が認められなかっ
た。しかし、燃焼ガス温度が1300℃の場合(熱流束
1.5MW/m2)、10回の繰り返しサイクル後本発明
のタービン翼は健全であったが、比較のタービン翼では
翼前縁部でセラミックス被覆層のはく離損傷を生じてい
た。更に、燃焼ガス温度が1500℃の場合(熱流束
3.2MW/m2)、10回の繰り返し後、本発明のター
ビン翼は全く健全であった。比較のタービン翼では13
00℃加熱に比べ前縁部の損傷範囲が更に大きくなって
いた。
−247)の燃焼ガスに曝される部分である翼前縁部
(図11中a−aで示す範囲)に本発明のTBCを設け
た本発明のTBC動翼を作製した。その方法は実施例5
と同様で、翼面全面及びプラットフォーム部に結合層と
して先ずNi−30%Co−20%Cr−8%Al−
0.5%Y 合金を50μmの厚さ設け、しかる後、翼前
縁部のみにハイブリッド化柱状組織のZrO2 系セラミ
ックス被覆層を200μm設けた。その他の前縁部以外
の翼面及びプラットフォーム部にはプラズマ溶射法によ
りZrO2−8%Y2O3を溶射し、200μmの被覆層を形
成した。
%H2 の混合ガスで、混合ガスの流量は45リットル/
min 、プラズマ出力は50kWである。原料は10〜4
4μmのZrO2 系セラミックス粉末であり、プラズマ
ジェット中に55g/minの量を投入し、溶射距離75
〜85mmで被覆量を形成した。
後、実施例12と同様の加熱処理を行なった。このよう
にして作製した本発明のTBC動翼を用いて実施例12
と同様の実機模擬加熱試験を行なった結果、燃焼ガス温
度が1500℃の場合(熱流束3.2MW/m2)、本発
明のTBC動翼ではセラミックス被覆層のはく離等の損
傷は無く健全であった。
−939,Ni−23%Cr−2%W−2%Al−3.
7%Ti−1.4%Ta−19%Co−0.15%C)の
燃焼ガスに曝される部分である翼前縁部(図13中a−
aで示す範囲)に本発明のTBCを設けたTBC静翼を
作製した。その方法は実施例5と同様で翼全面及び上下
のガスバス部に結合層として先ずNi−25%Cr−1
0%Al−1.2 %Y合金を50μmの厚さを設け、し
かる後、翼前縁部にのみ実施例5と同様にして150μ
m厚さのハイブリッド化柱状組織のセラミックス被覆層
を設けた。しかる後、本発明のTBC静翼ではセラミッ
クス被覆層を設けた前縁部及びフィルム冷却孔の部分に
SUS製のマスキング治具を装着し、翼腹側,翼背側及
びプラットフォーム部にプラズマ溶射法によりZrO2
系セラミックス被覆層を180μm形成した。
%H2 の混合ガスで、混合ガスの流量は45リットル/
min 、プラズマ出力は50kWである。原料は10〜4
4μmのZrO2 系セラミックス粉末であり、プラズマ
ジェット中に55g/minの量を投入し、溶射距離75
〜85mmで被覆層を形成した。このようにして、翼前縁
部,翼腹側,翼背側及びプラットフォーム部にTBCを
設けた後、実施例12と同様の加熱処理を行なった。な
お、本発明のTBC動翼でのセラミックス被覆材はZr
O2 −8%Y2O3である。本発明のTBC静翼を用い
て、実施例12と同様の実機模擬加熱試験を行なった結
果、燃焼ガス温度が1500℃の場合(熱流束3.2M
W/m2)、本発明のTBC静翼ではセラミックス被覆
層のはく離等の損傷がなく健全であった。
ガスタービン動翼及び静翼を有するガスタービンの回転
部分の断面図である。図21は具体的な動翼の構造及び
図22は静翼の構造を示すものである。動翼は実施例8
及び静翼は実施例14に記載の合金を用いた。
するダブティル40,翼部51,シャンク59,プラッ
トフォーム55,シールフィン54を有し、53はトレ
ーリング部、57は凹部を示すものである。
56及び外周側58を有する。ガスタービン用ノズル及
びブレードは図に示す形状のワックス模型をメチルエチ
ルケトンにアクリル樹脂を溶解した液に浸漬し、通風乾
燥した後、スラリー(ジルコンフラワー+コロイダルシ
リカ+アルコール)に浸漬してスタック(初層ジルコン
サンド,2層以降シャモットサンド)を吹き付け、これ
を何回か繰返して鋳型を形成した。鋳型は脱ろうした後
に900℃で焼成した。次に、この鋳型を真空炉に設け
るとともに、真空溶解によって合金を溶解し、真空中で
鋳型に鋳込んだ。このノズルはサイドウォール間の翼部
の幅が約74mm、長さ110mm、最も厚い部分で25m
m、肉厚が3〜4mmでシールフィン冷却孔59,先端で
約0.7mmの空気通路のスリット60が設けられている
鋳物である。
ォーム以降の長さを120mmのものとした。本実施例に
おけるブレードは内部から冷却できるように冷却媒体、
特に空気又は水蒸気が通るように冷却孔がダブティル部
から翼部を通して設けられている。また、トレーリング
エッジ部では冷媒の排出口がスリット状に設けられてい
る。
ント冷却及びフィルム冷却用の穴が設けられている。先
端のスリット部の肉厚は約1mmである。ノズルは溶体化
処理を時効処理が非酸化性雰囲気中で行なわれる。
適しているが、2段目,3段目にも設けることができ、
特にノズルでは2段及び3段目にはCo基合金からなる
一つの翼部からなるノズルが設けられる。1段ノズルは
両端が拘束されるが、2段,3段目は片側拘束である。
2段目,3段目は1段のものより翼部幅が大きくなる。
ンレス管は本体に全周にわたってTIG溶接され、その
部分より冷却空気が流入され、溶接部からの空気もれの
ないようにする。燃焼ガス出口側の内側にも冷却空気が
出る穴が設けられている。1段ノズルはサイドウォール
両端で拘束される構造を有するが、2段目以降はサイド
ウォール外周側の片側で拘束される構造を有する。
ルはγ相マトリックスにγ′相が析出している。
ービン動翼、43はタービンスタッキングボルト、38
はタービンスペーサ、49はディスタントピース、40
はノズル、36はコンプレッサディスク、37はコンプ
レッサブレード、38はコンプレッサスタッキングボル
ト、39はコンプレッサスタブシャフト、34はタービ
ンディスク、41は穴である。本発明はガスタービンは
コンプレッサディスク36が17段あり、又タービン動
翼33が3段のものである。タービン動翼33は4段の
場合もあり、いずれにも本発明が適用できる。
式がヘビーテューティ形,一軸形,水平分割ケーシン
グ,スタッキング式ロータからなり、圧縮機が17段軸
流形,タービンが3段インパルス形,1,2段空気冷却
による静動翼,燃焼器がバースフロー形,16缶,スロ
ットクール方式を有するものである。
ク34,スペーサ38,コンプレッサスタッキングボル
ト35を重量で、C0.06〜0.15%,Si1%以
下,Mn1.5% 以下,Cr9.5〜12.5%,Ni
1.5〜2.5%,Mo1.5 〜3.0% ,V0.1〜0.
3%,Nb0.03〜0.15%,N0.04〜0.15
%,残部Feからなる全焼戻しマルテンサイト鋼が用い
られる。本実施例における特性として、引張強さが90
〜120kg/mm2,0.2%耐力70〜90kg/mm2,伸び
率10〜25%,絞り率50〜70%,Vノッチ衝撃値
5〜9.5kg−m/cm2,450℃105hクリープ破断
強度45〜55kg/mm2であった。
例8で製造したものを用い、圧縮機の圧縮圧を14.7
,温度400℃,初段動翼入口温度を1,300℃ ,
燃焼器による燃焼ガス温度を1450℃級とした。ま
た、タービン動翼33の2段目には同じ合金組成からな
る翼長280mm(翼部160mm,プラットフォーム部以
降長さ120mm)及び、第3段目を同じく同等の合金組
成を用い、翼長350mm(翼部230mm,他120mm)
の中実翼を製造した。製法は従来のロストワックス法に
よる精密鋳造法によった。
金及び2,3段に既知のCo基合金が用いられ、初段か
ら3段までを真空精密鋳造によって翼部1ケからなるも
のを形成されたものを用いる。翼部の長さは動翼の長さ
に相当する長さを有し、ピンフィン冷却,インピンジメ
ント冷却及びフィルム冷却構造を有する。1段ノズルは
サイドウォール両側で拘束されるが、2段目及び3段目
はサイドウォール外周側の片側で拘束される。ガスター
ビンにはインタークーラーが設けられる。
MWが得られ、その熱効率は33%以上の高いものが得
られる。
い、蒸気タービンと併用した一軸型コンバインドサイク
ル発電システムを示す概略図である。
合、近年では液化天然ガス(LNG)を燃料としてガス
タービンを駆動するとともにガスタービンの排ガスエネ
ルギーを回収して得た水蒸気で蒸気タービンを駆動し、
この蒸気タービンをガスタービンとで発電機を駆動する
ようにした、いわゆる複合発電方式を採用する傾向にあ
る。この複合発電方式において以下のシステム構成によ
って従来の蒸気タービン単独の場合の熱効率40%に比
べ約45%以上の高熱効率が可能となる。このような複
合発電プラントにおいて、最近ではさらに、液化天然ガ
ス(LNG)専焼から液化石油ガス(LPG)との両用
を図ったり、LNG,LPGの混焼の実現によって、プ
ラント運用の円滑化,経済性の向上を図ろうとするもの
である。
通ってガスタービンの空気圧縮機に入り空気圧縮機は、
空気を圧縮し圧縮空気を低NOx燃焼器へ送る。そし
て、燃焼器では、この圧縮空気の中に燃料が噴射され燃
焼して1400℃以上の高温ガスを作りこの高温ガス
は、タービンで仕事をし動力が発生する。
気は、排気消音装置を通って排熱回収ボイラへ送られ、
ガスタービン排気中の熱エネルギーを回収して530℃
以上の高圧水蒸気を発生する。このボイラには乾式アン
モニア接触還元による脱硝装置が設けられている。排ガ
スは3脚集合型の数百mもある煙突から外部に排出され
る。発生した高圧および低圧の蒸気は高低圧一体ロータ
からなる蒸気タービンに送られる。
に流入し、真空脱気されて復水になり、復水は、復水ポ
ンプで昇圧され給水となってボイラへ送られる。そし
て、ガスタービンと蒸気タービンは夫々、発電機をその
両軸端から駆動して、発電が行なわれる。このような複
合発電に用いられるガスタービン翼の冷却には、冷却媒
体として空気の他に蒸気タービンで利用される蒸気を用
いることもある。一般には翼の冷却媒体としては空気が
用いられているが、蒸気は空気と比較して比熱が格段に
大きく、また重量が軽いため冷却効果は大きい。
タービンが5万kW,蒸気タービンにより3万kWのト
ータルで8万kWの発電を得ることができ、本実施例に
おける蒸気タービンはコンパクトとなるので、大型蒸気
タービンに比べ同じ発電容量に対し経済的に製造可能と
なり、発電量の変動に対して経済的に運転できる大きな
メリットが得られる。
型蒸気タービンとし、この高低圧一体型蒸気タービンの
主蒸気入口部の蒸気圧力100atg ,温度538℃で上
昇させることによりタービンの単機出力の増大を図るこ
とができる。単機出力の増加は、最終段動翼の翼長を3
0インチ以上に増大し、蒸気流量を増す必要がある。本
発明に係る蒸気タービンは高低圧一体型ロータシャフト
に植設されたブレードが13段以上備えており、蒸気は
蒸気コントロールバルブを通って蒸気入口より前述の如
く538℃,88atg の高温高圧で流入する。蒸気は入
口より一方向に流れ、蒸気温度33℃,722mmHgと
なって最終段のブレードの出口より排出される。本発明
に係る高低圧一体型ロータシャフトはNi−Cr−Mo
−V低合金鋼の鍛鋼が用いられる。ロータシャフトのブ
レードの植込み部はディスク状になっており、ロータシ
ャフトより一体に切削されて製造される。ディスク部の
長さはブレードの長さが短いほど長くなり、振動を少な
くするようになっている。
トはC0.18〜0.30%,Si0.1%以下,Mn0.
3%以下,Ni1.0〜2.0%,Cr1.0〜1.7%,
Mo1.0〜2.0%,V0.20〜0.3%,残部Feより
なり、900〜1050℃で水噴霧冷却によって焼入れ
後、650〜680℃で焼戻しが施される。
収ボイラ,蒸気タービン,発電機各1基からなる1組の
発電システムを6組組み合わせた1軸型に配列するもの
のほか、ガスタービン1基に対し発電機1基組み合わ
せ、これらを6組組み合わせた後の排ガスによって蒸気
を得、1台の蒸気タービンと1台の発電機とする多軸型
とすることができる。
スタービンと小型で単純な蒸気タービンの組み合わせで
成立っており、このため、出力調整が容易に出来、需要
の変化に即応した中間負荷火力として最適である。
展により飛躍的に増大しており、また、複合発電プラン
トは、小容量機の組み合わせでシステムを構成している
ので、万一故障が発生してもその影響を局部にとどめる
ことが出来、信頼性の高い電源である。
は、熱応力緩和作用を有した柱状組織セラミックス層と
熱応力による破壊の起点となるクラックを有さない緻密
な組織のセラミッスク層との二層構造体であるがゆえ
に、セラミックス被覆層内に大きな温度勾配が生じる場
合、すなわち熱流束が大きい熱条件下、例えばタービン
部品では燃焼ガス温度が高い場合の高性能冷却翼等に用
いた結果、その優れた耐久性によってセラミックス被覆
層のはく離等の損傷が生じ難く、セラミックス被覆層の
本来の目的である遮熱効果を十分維持することができ、
部品を構成する基材メタル温度の低減により部品の信頼
性が向上し、その寿命を長くすることが可能になる。ま
た、遮熱効果が安定して得られるため、ガスタービン翼
では翼冷却用の空気量を少くすることができ、タービン
の発電効率を高くすることが可能になる。
ス被覆層においては、一次から三次までのそれぞれの大
きさの異なる柱状組織のセラミックスで構成されたもの
であるがゆえ、熱遮へいコーティングとして用いた場
合、セラミックス被覆層と基材との熱膨張差によって生
じる熱応力を緩和する能力が大きく、セラミックス被覆
層内に大きな温度勾配が生じる場合、すなわち熱流束が
大きい熱件条下、例えばタービン部品では燃焼ガス温度
が高い動・静翼等に用いた結果、その優れた耐久性によ
ってセラミックス被覆層のはく離等の損傷が生じ難く、
セラミックス被覆層の本来の目的である遮蔽効果を十分
維持することができ、部品を構成する基材メタル温度の
低減により部品の信頼性が向上し、その寿命を長くする
ことが可能になる。また、遮熱効果が安定して得られる
ため、ガスタービン翼では翼冷却用の空気量を少なくす
ることができ、タービンの発電効率を高くすることがで
きる。
テム図である。
層、3…緻密な組織ZrO2系セラミックス層、4…Al2
O3層、5…メタル層、6…基材、7…セラミックスと
メタルの混合層、8…メタルからセラミックスへ組成が
変化する層、11…高周波コイル、12…高周波電源、
13…ガス源、14…反応容器、15…高周波誘導熱プ
ラズマ、16…試験片、17…水冷試験片ホルダー、1
8…開閉シャッター、21…燃焼ノズル、22…燃焼
筒、23…試験翼、24…翼保持台、25…排熱ダク
ト、26…燃焼炎、31…一次柱状組織、32…二次柱
状組織、33…三次柱状組織、34…ハイブリッド化柱
状セラミックス層、35…ミクロクラック、36…Al
2O3層、37…メタル層、38…基材、39…メタルと
セラミックスの混合層、40…メタルからセラミックス
へ組成が変化する層、41…柱状セラミックス層、43
…タービンスタッキングボルト、49…ディスタントピ
ース、50…タブティル、51,52…翼部、53…ト
レーリングエッヂ、54…シールフィン、55…プラッ
トフォーム、56,58…サイドウォール、59…シャ
ンク、130…タービンスタブシャフト、133…動
翼、134…タービンディスク、135…コンプレッサ
スタッキングボルト、136…コンプレッサディスク、
137…コンプレッサブレード、138…スペーサ、1
40…静翼。
Claims (13)
- 【請求項1】Ni又はCoを主成分とする耐熱合金基材
の表面に耐熱被覆層を設けた耐熱部材において、該耐熱
被覆層の構成が前記基材の上に、前記基材に比べ高温耐
食耐酸化性に優れた合金からなるメタル層を設け、その
上に順次、Al2O3系セラミックス薄膜層,緻密な粒状
組織からなるZrO2 系セラミックス被覆層及び柱状組
織のZrO2 系セラミックス被覆層を設け、かつ、前記
柱状組織のZrO2 系セラミックス層内の膜厚方向にク
ラックが生じていることを特徴とするセラミックス被覆
耐熱部材。 - 【請求項2】Ni又はCoを主成分とする耐熱合金基材
の表面に耐熱被覆層を設けた耐熱部材の製造法におい
て、該基材の表面に前記基材に比べ高温耐食耐酸化性に
優れた合金からなるメタル層をプラズマ溶射で形成する
工程と、その上に順次、Al 2 O 3 系セラミックス薄膜層を
形成する工程と、緻密な組織のZrO 2 系セラミックス
層を電子ビーム蒸着法で形成する工程と、柱状組織Zr
O 2 系セラミックス層を電子ビーム蒸着とイオンビーム
照射とを同時に行なう方法で形成する工程とを行なった
後、加熱により柱状組織ZrO 2 系セラミックス層の膜
厚方向にクラックを形成することを特徴とするセラミッ
クス被覆耐熱部材の製造法。 - 【請求項3】Ni又はCoを主成分とする耐熱合金から
なるガスタービン動翼において、燃焼ガスに曝される部
分の全面或いはその一部に、前記耐熱合金に比べ高温耐
食耐酸化性に優れた合金からなるメタル層を設け、その
上に順次、Al 2 O 3 系のセラミックス薄膜層,緻密な組
織からなるZrO 2 系セラミックス被覆層、及び柱状組
織のZrO 2 系セラミックス層を設け、かつ、該柱状組
織ZrO 2 系セラミックス層の膜厚方向にクラックが生
じていることを特徴とするセラミックス被覆ガスタービ
ン動翼。 - 【請求項4】Ni又はCoを主成分とする耐熱合金から
なるガスタービン静翼において、燃焼ガスに曝される部
分の全面或いはその一部に、前記耐熱合金に比べ高温耐
食耐 酸化性に優れた合金からなるメタル層を設け、その
上に順次、Al 2 O 3 系のセラミックス薄膜層,緻密な組
織からなるZrO 2 系セラミックス被覆層、及び柱状組
織のZrO 2 系セラミックス層を設け、かつ、該柱状組
織ZrO 2 系セラミックス層の膜厚方向にクラックが生
じていることを特徴とするセラミックス被覆ガスタービ
ン静翼。 - 【請求項5】Ni又はCoを主成分とする耐熱合金基材
の表面に耐熱被覆層を設けた耐熱部材において、該耐熱
被覆層を構成するZrO 2 系セラミックス層がZrO 2
系セラミックスの最小柱状組織(一次柱状組織)の多数
の集合体からなる柱状組織(二次柱状組織)の一つ又は
複数個が集合し膜厚方向に生じたクラックによって分割
された柱状組織(三次柱状組織)を有することを特徴と
する熱応力緩和型セラミックス被覆部材。 - 【請求項6】Ni又はCoを主成分とする耐熱合金基材
の表面に耐熱被覆層を設けた耐熱部材の製造法におい
て、該基材の表面に前記基材に比べ高温耐食耐酸化性に
優れた合金からなるメタル層をプラズマ溶射で形成する
工程と、その上に順次、イオンビーム照射でAl 2 O 3 系
セラミックス薄膜層を形成する工程と、1〜10μmの
幅の一次柱状組織とその集合体からなる20〜200μ
mの間の二次柱状組織のZrO 2 系セラミックス層を電
子ビーム蒸着とイオンビーム照射とを同時に行なう方法
で形成する工程とを行なった後、加熱によりZrO 2 系
セラミックス層内に二次柱状組織の膜厚方向にクラック
を形成し、クラックで分割された三次柱状組織を形成す
ることを特徴とする熱応力緩和型セラミックス被覆耐熱
部材の製造法。 - 【請求項7】Ni又はCoを主成分とする耐熱合金から
なるガスタービン動翼において、燃焼ガスに曝される部
分の全面或いはその一部に、前記耐熱合金に比べ高温耐
食耐酸化性に優れた合金からなるメタル層を設け、その
上に順次、Al 2 O 3 系セラミックス薄膜層、一次,二次
及び三次の柱状組織のZrO 2 系セラミックス層を有
し、前記一次柱状組織は最小の柱状組織を有し、前記二
次柱状組織は前記一次柱 状組織の複数個の集合体であ
り、前記三次柱状組織は前記二次柱状組織の膜厚方向に
生じたクラックによって分割された柱状組織からなるこ
とを特徴とする熱応力緩和型セラミックス被覆ガスター
ビン動翼。 - 【請求項8】Ni又はCoを主成分とする耐熱合金から
なるガスタービン静翼において、燃焼ガスに曝される部
分の全面或いはその一部に、前記耐熱合金に比べ高温耐
食耐酸化性に優れた合金からなるメタル層を設け、その
上に順次、Al 2 O 3 系セラミックス薄膜層、一次,二次
及び三次の柱状組織ZrO 2 系セラミックス層を有し、
前記一次柱状組織は最小の柱状組織を有し、前記二次柱
状組織は前記一次柱状組織の複数個の集合体であり、前
記三次柱状組織は前記二次柱状組織の膜厚方向に生じた
クラックによって分割された柱状組織からなることを特
徴とする熱応力緩和型セラミックス被覆ガスタービン静
翼。 - 【請求項9】翼部と、該翼部に連なる平坦部を有するプ
ラットフォームと、該プラットフォームに連なるシャン
ク部と、該シャンク部の両側に設けられた突起からなる
フィンと、前記シャンク部に連なるダブティルとを有す
るガスタービン用動翼において、前記翼部表面に耐熱被
覆層が設けられ、該耐熱被覆層の構成が前記基材の上
に、前記基材に比べ高温耐食耐酸化性に優れた合金から
なるメタル層を設け、その上に順次、Al 2 O 3 系セラミ
ックス薄膜層,緻密な粒状組織からなるZrO 2 系セラ
ミックス被覆層及び柱状組織のZrO 2 系セラミックス
被覆層を設け、かつ、前記柱状組織のZrO 2 系セラミ
ックス層内にのみ柱状組織の境界に沿って膜厚方向にク
ラックが生じていることを特徴とするガスタービン用動
翼。 - 【請求項10】翼部と、該翼部に連なる平坦部を有する
プラットフォームと、該プラットフォームに連なるシャ
ンク部と、該シャンク部の両側に設けられた突起からな
るフィンと、前記シャンク部に連なるダブティルとを有
するガスタービン用動翼の前記翼部の表面に耐熱被覆層
が設けられ、該耐熱被覆層を構成するZrO 2 系セラミ
ックス層がZrO 2 系セラミックスの最小柱状組織(一
次柱状組織)の多数の集合体からなる柱状組織(二次柱
状組織)の一つ以上が集合し膜厚方向に、微細な クラッ
クによって分割された柱状組織(三次柱状組織)で形成
されたものからなることを特徴とするガスタービン動
翼。 - 【請求項11】コンプレッサによって圧縮された燃料ガ
スを静翼を通してディスクに植設された動翼に衝突させ
て該動翼を回転させるガスタービンにおいて、前記静翼
及び動翼は3段以上有し、該動翼の少なくとも初段が翼
部と、該翼部に連なる平坦部を有するプラットフォーム
と、該プラットフォームに連なるシャンクと、該シャン
クの両側に設けられた突起からなるフィンと、前記シャ
ンクに連なるダブティルとを有し、動翼及び静翼の少な
くとも一方の翼部表面に耐熱被覆層が設けられ、該耐熱
被覆層の構成が前記基材の上に、前記基材に比べ高温耐
食耐酸化性に優れた合金からなるメタル層を設け、その
上に順次、Al 2 O 3 系セラミックス薄膜層,緻密な粒状
組織からなるZrO 2 系セラミックス被覆層及び柱状組
織のZrO 2 系セラミックス被覆層を設け、かつ、前記
柱状組織のZrO 2 系セラミックス層の膜厚方向にクラ
ックが生じていることを特徴とするガスタービン。 - 【請求項12】コンプレッサによって圧縮された燃焼ガ
スを静翼を通してディスクに植設された動翼に衝突させ
て該動翼を回転させるガスタービンにおいて、前記燃焼
ガス温度が1500℃以上であり、前記動翼を3段以上
有し、該動翼の初段入口での前記燃焼ガス温度が130
0℃以上であり、前記動翼の初段は全長が200mm以上
で、前記動翼の初段は翼部と、該翼部に連なる平坦部を
有するプラットフォームと、該プラットフォームに連な
るシャンク部と、該シャンク部の両側に設けられた突起
からなるフィンと、前記シャンク部に連なるダブティル
とを有するガスタービン用動翼及び静翼の少なくとも一
方の翼部表面に耐熱被覆層が設けられ、該耐熱被覆層を
構成するZrO 2 系セラミックス層がZrO 2 系セラミ
ックスの最小柱状組織(一次柱状組織)の多数の集合体
からなる柱状組織(二次柱状組織)の一つ以上が集合し
膜厚方向にクラックによって分割された柱状組織(三次
柱状組織)で形成されたものからなることを特徴とする
ガスタービン。 - 【請求項13】高速で流れる燃焼ガスによって駆動する
ガスタービンと、該ガスタービンの燃 焼排ガスによって
水蒸気を得る排熱回収ボイラと、前記水蒸気によって駆
動する蒸気タービンと、前記ガスタービン及び蒸気ター
ビンによって駆動する発電機とを備えた複合発電プラン
トシステムにおいて、前記ガスタービンは動翼及び静翼
を3段以上有し、前記燃焼ガスの前記動翼初段入口温度
が1300℃以上で、タービン出口の燃焼排ガス温度が
560℃以上であり、前記排熱回収ボイラによって53
0℃以上の水蒸気を得、前記蒸気タービンは高低圧一体
型であり、該蒸気タービン動翼の初段への前記蒸気温度
が530℃以上であり、前記ガスタービンの発電容量が
5万KW以上及び蒸気タービンの発電容量が3万KW以
上であり、総合熱効率が45%以上であり、前記動翼の
初段は全長が200mm以上であり、前記動翼の初段は翼
部と、該翼部に連なる平坦を有するプラットフォーム
と、該プラットフォームに連なるシャンク部と、該シャ
ンク部の両側に設けられた突起からなるフィンと、前記
シャンク部に連なるダブティルとを有し、前記動翼及び
静翼の少なくとも一方の翼部表面に耐熱被覆層が設けら
れ、該耐熱被覆層を構成するZrO2 系セラミックス層
がZrO2 系セラミックスの最小柱状組織(一次柱状組
織)の多数の集合体からなる柱状組織(二次柱状組織)
の一つ以上が集合し膜厚方向にクラックによって分割さ
れた柱状組織(三次柱状組織)で形成されたものからな
ることを特徴とする複合発電プラントシステム。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5224203A JP2948066B2 (ja) | 1992-09-10 | 1993-09-09 | 熱応力緩和型セラミックス被覆耐熱部材及びその製造法 |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP26688992 | 1992-09-10 | ||
| JP4-266889 | 1992-09-10 | ||
| JP5224203A JP2948066B2 (ja) | 1992-09-10 | 1993-09-09 | 熱応力緩和型セラミックス被覆耐熱部材及びその製造法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06184767A JPH06184767A (ja) | 1994-07-05 |
| JP2948066B2 true JP2948066B2 (ja) | 1999-09-13 |
Family
ID=26525912
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5224203A Expired - Lifetime JP2948066B2 (ja) | 1992-09-10 | 1993-09-09 | 熱応力緩和型セラミックス被覆耐熱部材及びその製造法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
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| JP4645030B2 (ja) * | 2003-12-18 | 2011-03-09 | 株式会社日立製作所 | 遮熱被膜を有する耐熱部材 |
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| KR101451909B1 (ko) * | 2011-10-21 | 2014-10-23 | 창원대학교 산학협력단 | 계면 안정성을 갖는 두꺼운 열차폐 코팅층 및 이에 대한 제조방법 |
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-
1993
- 1993-09-09 JP JP5224203A patent/JP2948066B2/ja not_active Expired - Lifetime
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