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JP2954058B2 - 廃水処理装置とその廃水処理方法 - Google Patents
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JP2954058B2 - 廃水処理装置とその廃水処理方法 - Google Patents

廃水処理装置とその廃水処理方法

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JP2954058B2
JP2954058B2 JP107597A JP107597A JP2954058B2 JP 2954058 B2 JP2954058 B2 JP 2954058B2 JP 107597 A JP107597 A JP 107597A JP 107597 A JP107597 A JP 107597A JP 2954058 B2 JP2954058 B2 JP 2954058B2
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勝広 佐藤
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は油含有水の廃水処理
装置とその処理方法に関し、特に微細な乳化油を含む油
含有水の処理に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より油含有水中の油の処理には、薬
品による凝集沈殿法,蒸留法,遠心分離法,加圧式浮上
分離法,ろ過法,凝集加圧沈澱法等が提案されている
が、最も広く利用されている方式としてコアレッセンス
法がある(参考文献:工業洗浄技術ハンドブック,平成
6年8月31日,リアライズ社発行,第14章関連付帯
技術,第296頁〜第300頁)。
【0003】図面を参照してコアレッセンス法を説明す
る。図3はコアレッセンス法を用いた油含有水の廃水処
理装置の構成例である。貯蔵槽1内の油含有水2はポン
プ3により油処理タンク4に供給される。油処理タンク
4内にはコアレッサーフィルター5が装着されており、
このフィルター5の内側から外側へ水平方向に油含有水
が通過することで油処理が行われる。処理された処理液
6は油処理タンク底部の出口から再び貯蔵槽1へ戻され
る。
【0004】次に図4にてコアレッサーフィルター5に
よる油除去の原理を説明する。液体流による攪拌等の物
理力により油含有水中の油の多くは微細な分散油7(粒
径およそ10μm以上)となって混在している。この分
散油7がコアレッサーフィルター5に対しA方向に供給
されると、コアレッサーフィルター5を形成する極細繊
維に分散油7が捕獲され、次にその油同志の凝集・粗大
化により油粒子が大きく成長し、最後に油粒子径が1m
m程度に成長すると水圧によりコアレッサーフィルター
5から押し出される。押し出された粗大油滴8は、水と
の比重差があるため(水比重>油比重)短時間で水面ま
で浮上し水中から分離される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
油含有水の廃水処理方式は、乳化油の粒径があまりにも
微細であるため、機械的な繊維構造だけでは油凝集機能
を十分に発揮できないため、油含有水中に分散油(粒径
およそ10μm以上)より粒径の小さい乳化油(直径1
μm以下)が混入している場合、その乳化油除去が行え
ず、結果的に油含有水中に含まれる油分と除去効率が悪
くなる。
【0006】また、処理液を水平方向に流すフィルター
構造であるため、粗大油滴が容易に浮上しにくく、油処
理タンクの出口付近で処理された粗大油滴は、流出する
処理液の流れに巻込まれてしまい、浮上できなくなる。
【0007】従って、上方に浮上できず処理液の流れに
巻込まれてしまった粗大油滴は、再びもとの貯蔵槽に戻
されてしまい、その結果油水分離効率低下につながる。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の廃水処理方法
は、油含有水の廃水処理方法において;貯蔵曹から油含
有水をポンプを介して油処理タンク(下部または底面
部)へ圧送し、前記油処理タンク内部に設けられたフィ
ルタ部に充填した、立体的な網目構造で且つ表面に突状
に多数配置され水中で正の電荷を帯びる無機化合物の微
粒子を備えた樹脂繊維から成る油水分離材により、前記
圧送された前記油含有水の油滴を強制的に凝集して油滴
の粗大化をはかり、水との比重差により油分を分離させ
ることを特徴とする。
【0009】また、圧送された前記油含有水は、前記フ
ィルタ部の下部から供給され、前記フィルタ内部に鉛直
に積層された前記油水分離材を下方から上方へ通過して
前記フィルタの上部から排出されることを特徴とする。
【0010】本発明の廃水処理装置は、油含有水の廃水
処理装置において;油含有水を貯蔵する貯蔵槽と;所定
の高さの円筒形状または多角形状で筒状の上面部が少な
くとも1つ以上の所定の大きさ孔を備えた着脱可能な蓋
で覆われ、底面部の中央部に前記油含有水を供給する第
1の注入口を備え、内部に立体的網目構造で且つ表面に
突状に多数配置され水中で正の電荷を帯びる無機化合物
の微粒子を備えた樹脂繊維から成る油水分離材を前記筒
状の内部に充填したフィルタ部と;所定の高さの円筒形
状または多角形状で筒状の上面部が開放され、底面部の
中央部に前記油含有水を供給する第2の注入口と、前記
筒状の上部に分離された油分を排出する油分排泄口と、
前記円筒形状または多角形状で筒状の下部に油分が分離
された処理液を前記貯蔵槽へ循環する処理液循環口とを
備え、且つ前記フィルタ部の底面部中央の第1の注入口
を前記第2の注入口に係合して(接合,着座,係止,装
着)した油処理タンクと;前記貯蔵槽に貯蔵された前記
油含有水を第1および第2の注入口を介してフイルタ部
内に圧送するポンプと;を有することを特徴とする。
【0011】また、前記油水分離材は、予め定められた
厚さの前記樹脂繊維を前記フィルタ部内に鉛直に積層充
填されていることを特徴とする。
【0012】このように、本発明はフィルタ内部に充填
した、立体的な網目構造をなす樹脂繊維と、この樹脂繊
維表面に突状に多数配置され油含有水中で正の電荷を帯
びる無機化合物の微粒子とを備えた油水分離材を用い
て、水との界面摩擦により負の電荷を帯びる乳化油を無
機化合物の微粒子にて捕獲することができ、乳化油を含
む油含有水処理が行う。
【0013】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態について
図面を参照して説明する。図1は本発明の廃水処理装置
の主要構成を示す図である。図2は油水分離材による油
処理の原理を説明するための図である。
【0014】図1に示す廃水処理装置は、油含有水を貯
蔵する貯蔵槽1と、油処理タンク4と、油含有水を貯蔵
槽から油処理タンクへ圧送するポンプ3と、圧力計21
と、処理油液循環弁20とから成り、油処理タンクは内
部にポンプにより圧送された油含有水から油分を分離す
るためのフィルタ15と、油含有水を供給する油含有水
注入口16と、油分が分離された分散液を貯蔵槽へ循環
するための処理液循環口17と、分離された油分を外部
へ排泄する油分排泄口18とを備えている。
【0015】貯蔵槽1内の油含有水2はポンプ3により
油処理タンク4油含有水注入口16に供給される。油処
理タンク4内には立体的な網目構造を成す樹脂繊維と、
この樹脂繊維表面に突状に多数配置され油含有水中で正
の電荷を帯びる無機化合物の微粒子とを備えた油水分離
材9が積層装着されたフィルタ15を備え、フィルタ1
5内部の油水分離材の中を油含有水2が下方から上方に
向けて通過することで、水との界面摩擦により負の電荷
を帯びている乳化油が無機化合物の微粒子にて捕獲さ
れ、乳化油が処理される。油処理された処理液6は、油
処理タンク4底部にある処理液循環口17から貯蔵槽1
に戻される。
【0016】図2に示す油水分離材9は、立体的な網目
構造を有する不織布状の樹脂繊維10からなり、その表
面には多数の無機化合物11の微粒子を突起状に配置し
ている。樹脂繊維10は公知のバーストファイバー法等
により製造でき、樹脂繊維材料に微粒子材料を混合する
前工程が必要である。
【0017】樹脂繊維10としては親油性があり疎水性
の高い材料を使用し、中でもポリオレフィン系の樹脂繊
維が製造面、価格面で優れている。また、微細な乳化油
12との接触面積を大きくするために、繊維径は30μ
m以下が適当であり、繊維そのものの構造が多孔質であ
る中空糸繊維であれば更によい。
【0018】微粒子を形成する無機化合物11として
は、水中でその表面の解離による帯電またはネルンスト
(Nernst)型帯電により正の電荷を帯びる物質、
例えば硫酸バリウムBaSO4 ( 参考文献:1994年
10月20日,槙書店発行,化学工学の進歩第28集,
第33頁〜第35頁)や、酸化アルミニウムAl2
3,酸化マグネシウムMgO,水酸化マグネシウムM
g(OH)2 等が良い。
【0019】微粒子の粒径は樹脂繊維10の繊維径との
バランスが重要で、例えば20μmの繊維に20μmを
越える粒径の無機化合物を含有させると、繊維の機械的
強度低下の原因となるため、繊維径未満の粒径に抑える
ことが必要である。
【0020】この油水分離材9の使用状態において、直
径1μm程度の乳化油12が図2(B)に示すように矢
印A方向に供給されると、乳化油12は立体的な網目構
造を形成する樹脂繊維10の間隙を通過していく。この
際、乳化油12は交錯する樹脂繊維10に接触または衝
突しながら進むため、無機化合物11の微粒子とも接触
する。
【0021】この無機化合物11の微粒子はネルンスト
(Nernst)型帯電または表面の解離によりその表
面は正に帯電しており、図2(B)に示すように一方の
乳化油12は周囲を取りまく水との界面摩擦によりゼー
タ電位が発生し負に帯電しているため、電気的に無機化
合物11の微粒子に引きつけられて捕獲される。
【0022】この無機化合物11の微粒子は樹脂繊維1
0の間隙に突きだしているため、繊維間隔を狭め、乳化
油12と樹脂繊維の接触機会の向上も担っている。油水
分離材9はフィルタ15内に鉛直に積層されており、充
填した油水分離材9の量分だけ本原理にて油水分離が行
われることになる。
【0023】無機化合物11の微粒子の表面は時間の経
過とともに油にて覆いつくされ、ある一定期間で電気力
による乳化油吸着効果は薄れるが、捕獲した油により形
成される油膜が引続き供給される乳化油12処理に利用
される。
【0024】この現象は油水分離材9内部が油飽和する
まで続けられ、油過飽和状態となった後、乳化油12よ
りも凝集・粗大化され大きくなった粗大油滴8が水圧に
より押しだされ油水分離材9から離脱する。粗大油滴8
は水との比重差(水比重>油比重)により水面に上昇し
層状に蓄積し、図1に示すように層状油13となる。
【0025】油含有水は図2(A)に示すようにフィル
タ15の下方から上方に供給されているため、粗大油滴
8が上方に排出しやすい液の流れとなっている。溜った
層状油13は油分排泄口18を介して油回収弁14によ
り油処理タンク4の外部に抜取られ油除去が完了する。
なお、分散油や他の形態の油分もこの処理方法により従
来と同様に分離することができる。
【0026】油水分離材9はフィルタ部15内に充填し
使用するが、フィルタ部15の底面積と同様の形状に裁
断し、フィルタ部15内に鉛直に複数枚積層して使用す
ることもできるし、また、短冊状に裁断し任意の充填か
さ密度にて積層充填し使用することも可能である。 (実施例1)無機化合物としてBaSO4 を選択し、そ
の含有率が35wt%の油水分離材をフィルタ部15の
断面積と同じ形状に裁断した後、フィルタ部15の内部
に鉛直に100枚積層する。
【0027】そしてフィルタ部15の下方にある油含有
水注入口16から、超音波と攪拌機にて30分間混合し
乳化状態とした表1に示す各油の油含有水(油分濃度:
500ppm)を、体積流量10L/minにて通水
し、油水分離処理を行った。
【0028】
【表1】
【0029】なお、油水分離材は油付着のない新規品
と、油を人工的に吸収させ油飽和状態とした油飽和品を
用意し、前者は油水分離フィルター使用初期の油水分離
力を、後者は長時間使用し油水分離材が油飽和状態とな
った場合での油水分離力を確認した。
【0030】油水分離処理の結果、表1右欄に示すよう
に、全ての油種類において油分濃度は当初の1/50未
満まで減少した。 (実施例2)無機化合物としてBaSO4 を選択し、そ
の含有率が35wt%の油水分離材を幅20mm,流さ
1000mmの短冊状に形成し、フィルタ部1立方メー
トル当り0.10gの割合でフィルタ部15に充填す
る。次にフィルタ部15の下方にある油含有水注入口1
6から超音波と攪拌機にて30分間混合し乳化状態とし
た表2に示す油の油含有水(500ppm)を、体積流
量10L/minにて通水し、油水分離処理を行った。
【0031】
【表2】
【0032】なお、油水分離材は油付着のない新規品
と、油を人工的に吸収させ油飽和状態とした油飽和品を
用意し、前者は油水分離フィルター使用初期の油水分離
力を、後者は長時間使用し油水分離材が油飽和状態とな
った場合での油水分離力を確認した。
【0033】油水分離処理の結果、表2に右欄に示すよ
うに全ての油種類において、油分濃度は当初1/50程
度およびそれ未満まで減少した。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、油処理タ
ンク内に、立体的な網目構造を成す樹脂繊維と、この樹
脂繊維表面に突状に多数配置され油含有水中で正の電荷
を帯びる無機化合物の微粒子とを備えた油水分離材を装
着することにより、水との界面摩擦により負の電荷を帯
びる乳化油を無機化合物の微粒子にて捕獲することがで
きるので、油含有水中に含まれる微細な乳化油を除去す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の廃水処理装置の主要構成を示す図であ
る。
【図2】油水分離材による油処理の原理を説明するため
の図である。
【図3】従来のコアレッセンス法を用いた油含有水の廃
水処理装置の構成例を示す図である。
【図4】従来のコアレッセンス法による油処理の原理を
説明するための図である。
【符号の説明】
1 貯蔵槽 2 油含有水 3 ポンプ 4 油処理タンク 5 コアレッサーフィルター 6 処理液 7 分散油 8 粗大油滴 9 油水分離材 10 樹脂繊維 11 無機化合物 12 乳化油 13 層状油 14 油回収弁 15 フィルタ部 16 油含有水注入口 17 処理液循環口 18 油分排泄口 19 油含有水注入弁 20 処理液循環弁 21 圧力計
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C02F 1/40 B01D 17/04 C02F 1/28

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油含有水の廃水処理方法において;貯蔵
    曹から油含有水をポンプを介して油処理タンク(下部ま
    たは底面部)へ圧送し、前記油処理タンク内部に設けら
    れたフィルタ部に充填した、立体的な網目構造で且つ表
    面に突状に多数配置され水中で正の電荷を帯びる無機化
    合物の微粒子を備えた樹脂繊維から成る油水分離材によ
    り、前記圧送された前記油含有水の油滴を強制的に凝集
    して油滴の粗大化をはかり、水との比重差により油分を
    分離させることを特徴とする廃水処理方法。
  2. 【請求項2】 圧送された前記油含有水は、前記フィル
    タ部の下部から供給され、前記フィルタ内部に鉛直に積
    層された前記油水分離材を下方から上方へ通過して前記
    フィルタの上部から排出されることを特徴とする請求項
    1記載の廃水処理方法。
  3. 【請求項3】 油含有水の廃水処理装置において;油含
    有水を貯蔵する貯蔵槽と;所定の高さの円筒形状または
    多角形状で筒状の上面部が少なくとも1つ以上の所定の
    大きさの孔を備えた着脱可能な蓋で覆われ、底面部の中
    央部に前記油含有水を供給する第1の注入口を備え、内
    部に立体的網目構造で且つ表面に突状に多数配置され水
    中で正の電荷を帯びる無機化合物の微粒子を備えた樹脂
    繊維から成る油水分離材を前記筒状の内部に充填したフ
    ィルタ部と;所定の高さの円筒形状または多角形状で筒
    状の上面部が開放され、底面部の中央部に前記油含有水
    を供給する第2の注入口と、前記筒状の上部に分離され
    た油分を排出する油分排泄口と、前記円筒形状または多
    角形状で筒状の下部に油分が分離された処理液を前記貯
    蔵槽へ循環する処理液循環口とを備え、且つ前記フィル
    タ部の底面部中央の第1の注入口を前記第2の注入口に
    係合して(接合,着座,係止,装着)した油処理タンク
    と;前記貯蔵槽に貯蔵された前記油含有水を第1および
    第2の注入口を介してフイルタ部内に圧送するポンプ
    と;を有することを特徴とする廃水処理装置。
  4. 【請求項4】 前記油水分離材は、予め定められた厚さ
    の前記樹脂繊維を前記フィルタ部内に鉛直に積層充填さ
    れていることを特徴とする請求項3記載の廃水処理装
    置。
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