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JP2968566B2 - 走査型電子顕微鏡の非点低減方法 - Google Patents
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JP2968566B2 - 走査型電子顕微鏡の非点低減方法 - Google Patents

走査型電子顕微鏡の非点低減方法

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JP2968566B2
JP2968566B2 JP2181892A JP18189290A JP2968566B2 JP 2968566 B2 JP2968566 B2 JP 2968566B2 JP 2181892 A JP2181892 A JP 2181892A JP 18189290 A JP18189290 A JP 18189290A JP 2968566 B2 JP2968566 B2 JP 2968566B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、対物レンズによって収束した電子ビームを
被観察試料に照射する際に、非点低減を行う走査型電子
顕微鏡の非点低減方法に関するものである。
〔従来の技術〕
一般に、走査型電子顕微鏡は、第9図に示す対物レン
ズを持っている。この対物レンズは、通常、電子ビーム
の通路43を共通の軸とした円筒対称の形状をしている。
磁極41−1、41−2をつなぐ磁路41は純鉄などの磁性体
で構成され、起磁力を与えるコイル44に電流を流して磁
極41−1と磁極41−2との間に磁場を発生させている。
この磁場を通過する電子ビームは、収束作用を受けて観
察対象であるウエハ(半導体基板)42の観察面46に衝突
し、2次電子を発生させている。このようにして発生し
た2次電子は、対物レンズにより発生した縦磁場と軸方
向に印加された電界の両方の作用(ローレンツ力)を受
け、軸方向に沿って、ら旋運動をしながらウエハから離
脱し、検出器に捕獲される。検出器に捕獲された2次電
子は、画像処理されブラウン管に表示される。
また、第10図は、本発明者らが出願(特許願平成1年
第244392号)した走査型電子顕微鏡の概略構成図を示
す。
第10図の走査型電子顕微鏡を用いて詳細に基本動作を
説明する。
第10図において、電子銃11から放射した電子ビーム12
は、軸合せコイル13によって軸合せし、集束レンズ14に
よって収束し、絞り16を経由して対物レンズ17に入射す
る。対物レンズ17によって更に収束された電子ビームは
ウエハ22を照射すると共にこの照射点を偏向コイル25に
よって走査し、ウエハ22から放出された2次電子を2次
電子検出器24によって検出し、図示外のディスプレイ上
で輝度変調していわゆる2次電子像を表示する。
次に、従来の走査型電子顕微鏡の構成および動作につ
いて詳細に説明する。
第10図において、磁極19は、平板磁極21に対する磁気
ループを構成するための磁極である。
コイル20は、電流を流して対物レンズ17に起磁力を与
え、レンズ作用を生成するものである。
平板磁極21は、対向する磁極18に平行に移動可能な平
板状の磁極である。
ウエハ22は、平板磁極21に裁置された被観察試料であ
る。
保持台23は、平板磁極21を平行に保持する台である。
2次電子検出器24は、電子ビームをウエハ22に照射し
て発生させた2次電子を補集して検出するものである。
偏向コイル25は、電子ビームをウエハ22上に走査する
ものである。
調整ネジ26、26′は、保持台23上に固定具31、31′で
ウエハを固定した平板磁極21の磁極18に対する平行度
(即ち、対物レンズの軸方向に垂直な平面に対する平行
度)を調整する機構である。
移動台27、28は、保持台23を対物レンズの軸方向に垂
直な平面に平行な面内で移動可能な台である。
試料室30は、ウエハ22などを収める真空の室である。
第10図において、対物レンズ17を構成するコイル20に
電流を流すことにより、起磁力が発生し、図中に点線で
示されるようにループ状に磁気回路が構成される。その
結果、磁極の内側間隔(磁極18と平板磁極21の間)と外
側間隔(磁極19と平板磁極21の間)に磁場が発生する。
電子ビームに対して対物レンズとして有効に作用する磁
場は、磁極18と、平板磁極21の間に発生する軸対称のも
のだけである。磁極19と、平板磁極21の間の間隙は、磁
気回路を構成するためのものである。ここで、平板磁極
21は、当該平板磁極21上に搭載したウエハ22を平行移動
して電子ビームの照射位置を移動させて観察する際に、
磁極18と当該平板磁極21との間の電子ビームに作用する
磁場が変化しないように、ウエハ22のサイズよりも十分
大きなサイズを持つように構成されている。
また、平板磁極21上には、被観察対象のウエハ22が密
着して置かれ、固定具31、31′によって固定されてい
る。更に、当該平板磁極21には、平面度を保つために十
分な厚さと強度を持つ保持台23に密着する構成となって
いる。保持台23は、磁極18に対する平行磁極21の平行性
を調整するために、調整ネジ26、26′によって調整可能
な態様で移動台27、28(X、Y2軸の移動が可能)を固定
している。調整ネジ26、26′は、26および26′を結ぶ直
線と直角方向にも設けられており、X、Y2軸の調整が可
能である。調整ネジ26、26′は、移動台27、28を移動さ
せたときに、観察点の高さが変化しないように、2次電
子像を観察しながら、あるいは光学顕微鏡を使用して調
整している。また、調整ネジ26、26′は、移動台の移動
によって、非点歪が大きくならないように調整固定され
ている。なぜなら対物レンズの非点歪は、電子ビーム軌
道の近軸における対物レンズ磁界の不均一性により生じ
るからである。そのため、磁極18、19と平板磁極21の平
行度を保ち、均一磁場を形成することは、非常に重要で
ある。
以上説明したように、走査型電子顕微鏡において、本
来その走査型電子顕微鏡が有する最良の画像を安定に得
るためには、第1の磁極18、19と、第2の平板磁極21の
平行度向上を対物レンズの非点低減が必要不可欠であ
る。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら上記構成では、自動的に非点低減を行う
機構が無いために、作業者がディスプレイ上に表示され
た画像を目で確認しながら非点を補正する以外に方法が
無いという問題があった。また、第1の磁極18、19と、
第2の平板磁極21の平行度は、機械的な加工精度と組み
上げ精度によるところが大きく、手作業による合わせ込
みによって調整する以外になかった。
本発明は、かかる点に鑑み、自動的な非点低減を行う
ことが可能な走査型電子顕微鏡を提供することを目的と
している。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、軸対称で中心に電子ビームを通過させる穴
を持ち、かつ円錐状で先端を平坦とした第1の磁極18
と、この第1の磁極18に対向して軸と垂直な面内に移動
可能な第2の平板磁極21とを持つ対物レンズ17と、この
対物レンズ17が発生する非点収差を補正する非点補正コ
イル5と、移動台(ステージ)の高さおよび傾斜を制御
するためのステージ高制御モータ40〜43とを備え、移動
台に装着した第2の平板磁極21上に被観察試料を搭載
し、当該移動台を移動してこの被観察試料の任意の複数
の点(例えば座標値(x、y))について予め非点補正
を行ったときの非点補正コイル5、対物レンズ17のコイ
ル20に流れる電流値(電圧値)およびステージ高制御モ
ータ40〜43の指示値をそれぞれ記憶しておき、被観察試
料を移動して観察する時に、当該記憶しておいた電流値
(電圧値)を非点補正コイル5(あるいは非点補正コイ
ル5と対物レンズ17のコイル20)に供給、および当該記
憶しておいた指示値に対応する信号をステージ高制御モ
ータ40〜43に供給する走査型電子顕微鏡である。また、
磁場センサを設けて対物レンズ17の磁場の非対称性を検
出して補正信号をステージ高制御モータ40〜43に供給す
る走査型電子顕微鏡である。
〔作用〕
本発明は、上述した構成により、被観察試料の位置に
対応づけて予め求めて記憶しておいた電流値(電圧値)
を非点補正コイル5(あるいは非点補正コイル5と対物
レンズ17のコイル20)に供給、および指示値に対応する
信号をステージ高制御モータ40〜43に供給して非点低減
を行うと共に、必要に応じて更に磁場センサ1ないし4
によって検出した磁場のずれ量を求め、このずれ量をも
とに生成した補正信号をステージ高制御モータ40〜43に
供給して非点低減を行うようにしている。これらの非点
低減により、常に最良の状態で被観察試料を観察するこ
とが可能となる。
〔実施例〕
次に、第1図から第8図を用いて本発明の1実施例の
構成および動作を順次詳細に説明する。
第1図は本発明の走査型電子顕微鏡の概略構成断面図
を示し、第2図は本発明の主要構成断面図を示す。
第1図および第2図において、磁場センサ1ないし4
は、対物レンズ17の磁極18と平板磁極21との間に発生す
る磁場強度を計測するためのセンサ(例えばホール素
子、第8図参照)である。これら磁場センサ1ないし4
は、第2図に示すように、直交座標系のX、Y方向にそ
れぞれ2個づつ設け、Z軸(レンズの中心軸)方向成分
の磁場強度を計測する。
非点補正コイル5は、対物レンズ17によって発生する
非点を補正するコイルであって、例えば8極の空芯(磁
性体を持たない)コイルであって、N極とN極(あるい
はS極とS極)、S極とS極(あるいはN極とN極)と
いうように相対する極が向かい合ったコイルである。
磁場センサ6ないし9は、対物レンズ17の外側の磁極
19と平板磁極21との間に発生する磁場強度を計測するた
めのセンサ(例えばホール素子)である。これら磁場セ
ンサ6ないし9は、直交座標系のX、Y方向にそれぞれ
2個づつ設け、Z軸(レンズの中心軸)方向成分の磁場
強度を計測し、磁極19と平板磁極21との平行度を調整す
るためのものである。
ステージ高制御モータ40ないし43は、移動台27に搭載
した移動台27′の高さを調整(X、Y方向に任意に調
整)するためのものである。
次に、第3図を用いて非点低減方法について詳細に説
明する。ここで、初期調整時にないしを1回のみ行
い、像観察時にないしをその都度行う。
第3図において、は、ウエハ22を9エリアに分割す
る。これは、被観察試料であるウエア22の観察可能な範
囲を例えば3×3のマトリックスからなる9エリアにス
テージ座標を用いて分割する。
は、各エリアの中心で作業者による非点補正を行
う。これは、作業者が、9分割した各エリアの中心で手
作業により非点補正をそれぞれ行う。
は、磁場情報を磁場センサで検知し、メモリに保存
する。これは、で作業者が9分割した各エリアで手作
業により非点補正したときに、磁場センサ1ないし4で
測定した磁場強度を予め各エリア毎に用意したメモリ
(メモリ領域)に保存する。
は、コイル20、非点補正コイル5、ステージ高制御
モータ40ないし43の指示値、ステージ座標(x、y)を
メモリに保存する。これにより、分割した全てのエリア
について、非点補正した状態の非点補正コイル5に流す
電流値、磁場センサ1ないし4によって測定した磁場強
度、コイル20の電流値(対物レンズ17の電流値)、およ
びステージ高制御モータ40ないし43の指示値をメモリに
保存する。
以上の処理によって初期調整を終わる。
次に、像観察時の処理を説明する。
第3図において、は、ステージを移動する。これ
は、観察者が所望の位置の像を観察するためにステージ
を移動する。
は、ステージ座標からエリアを判定する。これは、
のステージの移動に対応して、その座標値から分割し
たいずれのエリアかを判定する。
は、エリアは移動前と同じか否かを判別する。YES
の場合には、で像観察作業を行い、を行う。一方、
NOの場合(エリアが移動前と異なる場合)には、で該
当エリアの保存しておいた電流値あるいは電圧値を非点
補正コイル5、コイル20、ステージ高制御モータ40〜43
に供給して再現し、更に再現したときに磁場センサ1な
いし4によって測定した磁場と保存しておいた磁場との
差が規定値以上となるときにこの差に対応する補正信号
(補正電圧)をステージ高制御モータ40〜43に供給する
磁場再現シーケンス(第4図を用いて後述する)を行
い、を行う。
は、像観察作業を行う。
は、観察終了か否かを判別する。YESの場合には、
像観察を終了する。NOの場合には、以降を繰り返し行
う。
以上の処理によって、ステージ移動に伴い予め保存し
ておいた状態に非点補正コイル5、コイル20に流す電流
値、およびステージ高制御モータ40〜43に印加する電圧
値を自動的に補正し、更に再現したときの磁場センサ1
ないし4によって検出した差が規定値以上のときに当該
差に対応する補正電圧をステージ高制御モータ40〜43に
供給して非点低減することにより、被観察試料の移動に
伴って自動的に非点低減を行うことが可能となる。
第4図を用いて第3図の磁場再現シーケンス例につ
いて詳細に説明する。
第4図において、は、メモリからそのエリアの情報
をCPU上のメモリに呼び出す。ここでは、メモリに保存
しておいた該当エリアの磁場Bzi0(i=1、2、3、
4)などをCPU上のメモリに取り出す。
は、コイル20、非点補正コイル5、及びステージ高
制御モータ40ないし43を制御し、再現する。これは、
で呼び出した初期状態()の値を、コイル20、非点補
正コイル5、ステージ高制御モータ40ないし43に供給
し、初期状態を再現する。
は、磁場センサ1ないし4により磁場情報を検知
し、メモリに保存する。これは、ステージの現在の状態
のときに、磁場センサ1ないし4によって検知した磁場
Bzi(i=1、2、3、4)をメモリに保存する。
は、初期調整時の磁場情報と、最新情報を比較し、
ΔBziを算出する。これは、 ΔBzi=Bzi−Bzoi(i=1、2、3、4) を算出する。
は、ΔBzi<ΔBs(規格値)か否かを判別する。こ
れは、初期調整時の磁場情報Bzoiと現在の磁場情報Bzi
との差ΔBziが規格値ΔBsよりも小さいか否かを判別す
る。YESの場合には、差ΔBziが規格値ΔBsよりも小さい
と判定されたので、非点が低減されているとみなして終
了し、第3図に進む。一方、NOの場合には、差ΔBzi
が規格値ΔBsよりも大きいと判定されたので、非点補正
されていないとみなし、、を行う。
は、ΔBX=ΔBz2−ΔBz1 ΔBY=ΔBz3−ΔBz4 を算出する。これは、第2図(ロ)に示す磁場センサ1
と磁場センサ2によるX方向の磁場のずれ量の差をΔBX
として算出、および同様に磁場センサ3と磁場センサ4
によるY方向の磁場のずれ量の差をΔBYとして算出す
る。
は、ΔBX、ΔBYを低減する方向にステージ高制御モ
ータ40〜43の電圧を補正(ΔBX、ΔBYとステージ高制御
モータ40〜43の供給電圧との関係を予め測定して求めて
おく)し、この補正した状態でないしを繰り返し行
う。
以上の処理によって、ステージの移動に対応して、初
期調整時に非点補正した状態に再現、更に初期調整時か
ら現在の磁場のずれ量ΔBX、ΔBYが規定値Δ以上のと
きに予め測定して求めておいた補正電圧をステージ高制
御モータ40〜43に供給して非点低減することにより、ス
テージの移動に対応して自動的に非点低減を行うことが
可能となる。
次に、第5図を用いて他の非点低減方法について説明
する。
第5図において、は、ウエハを9エリアに分割す
る。これは、第3図と同様に、被観察試料であるウエ
ハ22の観察可能な範囲を例えば3×3のマトリックスか
らなる9エリアにステージ座標を用いて分割する。
は、各エリアの中心で作業者による非点補正を行
う。これは、第3図と同様に、作業者が、9分割した
各エリアの中心で手作業により非点補正をそれぞれ行
う。
、は磁場情報を磁場センサで検知し、メモリに保
存する。これは、で作業者が9分割した各エリアで手
作業により非点補正したときに、磁場センサ1ないし4
で測定した磁場強度を予め各エリア毎に用意したメモリ
(メモリ領域)に保存する。
は、ステージの座標系で磁場強度を曲線近似する。
例えば右側に記載したように、 Bzi≒fi(x、y)(i=1、2) ……(1) Bzj≒fj(x、y)(j=3、4) ……(2) と、磁場強度Bzi、Bzjをそれぞれ曲線近似する。ここ
で、磁場強度Bziは磁場センサiおよびjの示す磁場強
度を示しており、いずれも(x、y)座標の関数であ
る。
は、近似式をメモリに保存する。これは、で曲線
近似した式(1)、(2)をメモリに保存する。
以上の処理によって初期調整を終わる。
次に、像観察時の処理を説明する。
第5図において、は、ステージを移動する。これ
は、観察者が所望の位置の像を観察するためにステージ
を移動する。
は、ステージ座標と近似式からその位置における磁
場情報を算出する。これは、現在のステージの座標
(x、y)と、近似式(1)、(2)とから現在位置に
おける磁場情報を算出する。
は、ステージ高制御モータ40〜43の電圧を制御し、
その位置の磁場を再現する。これは、で算出した磁場
情報と、現位置で磁場センサ1ないし4で測定した磁場
情報とが等しくなるようにステージ高制御モータ40〜43
を制御し、初期調整時の磁場を再現する。
は、像観察作業を行う。
は、観察終了か否かを判別する。YESの場合には、
像観察終了する。NOの場合には、以降を行う。
以上の処理によって、ステージ移動に伴い予め求めて
保存しておいた近似式をもとに算出した磁場情報の状態
を再現するようにステージ高制御モータ40〜43の電圧を
制御することにより、被観察試料の移動に伴って自動的
に非点低減を行うことが可能となる。
以上の実施例において、予め非点補正後の磁場情報を
保存し、その保存した磁場状態をできる限り再現するこ
とにより、非点を低減する方法について説明してきた。
これは、通常、軸方向の均一な対称磁場を形成するだけ
では完全に非点を補正できないからである。ところが、
加工、組み立て精度の向上により、均一な軸方向対称磁
場を形成するだけで、非点が実用上十分に低減可能な場
合は、第6図に示す非点低減方法が非常に実用的かつ有
益な方法になってくる。以下第6図を用いて説明する。
第6図は、本発明の非点低減動作フローチャートを示
す。
第6図において、は、ステージ組立調整時に、調整
ネジ26、26′による平行度調整を行う。これは、第1図
調整ネジ26、26′によって、保持台23に搭載した平板磁
極21と、磁極18、19とが平行となるように調整する。
以上の調整をステージ組立時に行うことにより、磁極
18と平板磁極21との間が平行となり、磁場の空間的な位
置関係から生じる非点が最小となる。
次に、は、実際に観察している時に、磁場センサに
よる磁場強度計測を行う。これは、ステージを移動して
所望の位置に被観察試料を位置づけたときに、第2図
(ロ)磁場センサ1ないし4によって磁場Bzi(i=
1、2、3、4)を計測する。
は、軸対称成分Bzoからのずれ量を計算する。
ここで、軸対称成分Bzoは、 ずれ量ΔBzi(i=1、2、3、4)は、 ΔBzi=Bzi−Bzo(i=1、2、3、4) (4) である。
は、Bzo及びΔBzi(i=1、2、3、4)が規格内
であるか否かを判別する。YESの場合には、自動非点低
減作業を終了する。NOの場合には、で補正動作(ステ
ージ制御モータなどによる補正)を行い、以降を行
う。
以上の処理によって、実際に観察しているときに、第
2図(ロ)磁場センサ1ないし4によって計測した軸対
称成分からのずれ量が規格内になるようにステージ制御
用モータを制御し、高精度に均一かつ軸対称な軸方向磁
場Bzを形成することができ、自動的に非点を低減するこ
とが可能となる。均一かつ軸対称な一様磁場を形成する
ということは、巨視的には磁極18、19と第2の平板磁極
21の平行度を向上させることに他ならない。従って、第
7図に示す以下の動作を第6図のとの間に入れるこ
とにより、大きく平行度がずれている場合の非点低減動
作を迅速に行うことができる。
第7図は、本発明の磁極平行度の補正説明図を示す。
第7図(イ)は、平行補正前の状態を示し、平板磁極
21が図示のように右下がりになっている様子を示す。こ
の状態では、Bzo′=Bz8=Bz9、Bz6>Bz7となる。ここ
で、添字の6、7は磁極19のX方向の2つの磁場を表
し、添字の8、9は磁極19のY方向の2つの磁場を表
す。
第7図(ロ)は、平行補正後の状態を示し、平板磁極
21が図示のように平行になっている様子を示す。この状
態では、Bzo′=Bz6=Bz7=Bz8=Bz9となる。ここで、 である。
尚、以上で述べてきた、非点低減方法において、説明
を簡略化するために、9エリアに分割して4個の磁場セ
ンサを用いた場合について説明してきたが、本発明はこ
れに限られるものではなく、任意の複数にエリアを分割
し、更に多数の磁場センサを用いてもよい。
第8図は、本発明に係る磁場センサ例を示す。
第8図(イ)は、対物レンズに磁極18に磁場センサ32
を設けた様子を示す。
第8図(ロ)は、磁場センサ32を拡大した様子を示
す。この磁場センサ32は、半導体の基板上にホール素子
を円形状に複数(例えば256個)設け、これらのホール
素子を1個づつ、あるいは所定個数まとめ(例えば第2
図(ロ)の場合には4つにまとめ)て作成する。このよ
うに半導体の基板上にLSI技術によってホール素子を作
成するため、磁場検出特性の均一な磁場センサ32を容易
に作成できる。この作成した磁場センサ32は、例えば磁
極18と平板磁極21との間の軸方向の磁場(縦磁場)や更
に軸方向から直角方向の磁場を測定するものも容易に作
成できる。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明によれば、対物レンズを
構成する磁極のうちの1つを移動可能な平板磁極とし、
予め非点補正を行って非点補正コイル5とコイル20に流
れる電流、およびステージ高制御モータ40〜43に印加さ
れる電圧を保存しておき、ステージ移動に伴いこの保存
しておいた電流を非点補正コイル5(あるいは非点補正
コイル5とコイル20)に流すと共に保存しておいた電圧
をステージ高制御モータ40〜43に印加して非点補正(作
業者による調整)のとれた初期状態の磁場を再現するこ
とにより、非点補正、更に必要に応じて磁場センサによ
って検出した磁場のずれ量をもとに再現磁場補正を行う
構成を採用しているため、非点による歪を最小限に抑
え、本来走査型電子顕微鏡の有する最良の画質で安定に
観察することができる。したがって、本発明の実用的効
果は非常に大きなものがある。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の走査型電子顕微鏡の概念構成断面図
を示す。 第2図は、本発明の主要構成断面図を示す。 第3図は、本発明に係る非点低減方法フローチャート
(その1)を示す。 第4図は、本発明に係る磁場再現シーケンス例を示す。 第5図は、本発明に係る非点低減方法フローチャート
(その2)を示す。 第6図は、本発明の非点低減主要動作フローチャートを
示す。 第7図は、本発明の磁極平行度の補正説明図を示す。 第8図は、本発明に係る磁場センサ例を示す。 第9図、第10図は、従来技術の説明図を示す。 図中、1ないし4は磁極18の磁場を測定する磁場セン
サ、5は非点補正コイル、6ないし9は磁極19の磁場を
測定する磁場センサ、17は対物レンズ、18、19は磁極、
20はコイル、21は平板磁極、22はウエハ、23は保持台、
24は2次電子検出器、26、26′は調整ネジ、27、27′、
28は移動台、31、31′は固定具、40ないし43はステージ
高制御モータを表す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 服藤 憲司 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 小泉 太一 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 穴澤 紀道 東京都新宿区新宿2丁目2番1号 株式 会社ホロン内 (56)参考文献 特開 平1−197951(JP,A) 特開 昭54−122970(JP,A) 特開 昭57−66637(JP,A) 特開 昭57−50756(JP,A) 特開 昭63−200444(JP,A) 特開 昭61−2249(JP,A) 実開 昭61−156172(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01J 37/00 - 37/36

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】対物レンズによって収束した電子ビームを
    被観察試料に照射してこれの像を観察する走査型電子顕
    微鏡において、 軸対称で中心に電子ビームを通過させる穴を持ち、かつ
    円錐状で先端を平坦とした第1の磁極と、 この第1の磁極に対向して軸と垂直な面内に移動可能な
    第2の平板磁極とを持つ対物レンズと、 この対物レンズが発生する非点収差を補正する非点補正
    コイルと、 移動台の高さおよび傾斜を制御するためのステージ高制
    御機構とを備え、 移動台に装着した上記第2の平板磁極上に被観察試料を
    搭載し、当該移動台を移動してこの被観察試料の任意の
    複数の点(例えば座標値(x、y))について予め非点
    補正を行ったときの上記非点補正コイル(5)、対物レ
    ンズのコイルに流れる電流値(電圧値)およびステージ
    高制御機構の指示値をそれぞれ記憶しておき、被観察試
    料を移動して観察する時に、当該記憶しておいた電流値
    (電圧値)を上記非点補正コイル(あるいは非点補正コ
    イルと対物レンズのコイル)に供給、および当該記憶し
    ておいた指示値に対応する信号を上記ステージ高制御機
    構に供給するように構成したことを特徴とする走査型電
    子顕微鏡。
  2. 【請求項2】上記対物レンズの軸の近傍に当該対物レン
    ズの磁場の非対称性を検出する磁場センサを設け、 上記移動台に装着した上記第2の平板磁極上に被観察試
    料を搭載し、当該移動台を移動してこの被観察試料の任
    意の複数の点(例えば座標値(x、y))について予め
    非点補正を行ったときに上記非点補正コイル(5)、上
    記対物レンズのコイルに流れる電流値、ステージ高制御
    機構の指示値、および上記磁場センサによって検出した
    対物レンズの磁場をそれぞれ記憶しておき、被観察試料
    を移動して観察する際に当該記憶しておいた電流値を非
    点補正コイル(5)(あるいは非点補正コイル(5)と
    対物レンズのコイル)に供給、および当該記憶しておい
    た指示値に対応する信号を上記ステージ高制御機構に供
    給したときに、上記磁場センサによって検出した磁場
    と、記憶しておいた磁場との差が所定値以上のときにそ
    の差に対応した補正信号をステージ高制御機構に供給す
    るように構成したことを特徴とする請求項第(1)項記
    載の走査型電子顕微鏡。
  3. 【請求項3】上記任意の複数の点として、被観察試料の
    観察可能な範囲をメッシュ状に複数に分割してそのほぼ
    中心について予め非点補正を行って非点補正コイル
    (5)、対物レンズのコイルに流れる電流値、ステージ
    高制御機構の指示値、更に必要に応じて上記磁場センサ
    によって検出した対物レンズの磁場をそれぞれ記憶し、
    観察時にこのメッシュ内の位置のときに当該記憶した値
    (電流値、電圧値、磁場)を用いる、あるいは観察時に
    予め記憶した値から定めた近似曲線をもとに現在位置に
    ついて算出した値(電流値、電圧値、磁場)を用いるよ
    うに構成したことを特徴とする請求項第(1)項、第
    (2)項記載の走査型電子顕微鏡。
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