JP2973804B2 - コンデンサ分圧器 - Google Patents
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Description
ガス絶縁電気機器に装着されて、機器に課電されている
電圧を検出する電圧検出装置のコンデンサ分圧器に関す
るものである。
て、内部導体が中心部に収納された金属容器の内周面近
くに、金属容器とは電気的に絶縁して装着された電極に
誘起される電圧を外部に導出し、誘起電圧に比例した二
次電圧を出力するいわゆるコンデンサ分圧器による方法
がよく知られている。図9はガス絶縁電気機器に装着さ
れた従来のコンデンサ分圧器の一例を示す断面図であ
る。図において1は内部に絶縁ガスが充填されている金
属容器、2は金属容器の中心部に収納されている内部導
体、3は金属容器1の内周面に近接して装着された主電
極である。金属容器1の内周面には主電極3を装着する
取付座1aが所定の位置に固着されており、主電極3の
外周には金属容器1に装着する取付金3aが設けられて
いる。4は主電極3を金属容器1と電気的に絶縁して装
着するための絶縁環である。6は主電極3に誘起する電
圧を外部に導出する絶縁端子、7は主電極3と絶縁端子
6との間を電気的に接続する接続リードである。主電極
3は取付金具3aと金属容器1に固着された取付座1a
との間に絶縁環4を間挿して取付ボルト8にて金属容器
1に装着され、主電極3と絶縁端子6とは接続リード7
で電気的に接続されており誘起電圧が外部に導出される
ようになっている。
は内部導体2と主電極3との間の主静電容量C1 と主電
極3と金属容器1との間の主電極対地静電容量C21とが
直列となった状態であり、内部導体2と金属容器1との
間に加わっている電圧V0 は主静電容量C1 と主電極対
地静電容量C21とによって分圧されて主電極3に式1に
示す分圧電圧Vt が誘起される。
は高すぎるので主電極3に誘起する電圧を適正な電圧値
とするために外部に調整コンデンサ10と、主電極対地静
電容量C21と並列に接続して適正な電圧値に調整して使
用される。調整コンデンサ10の静電容量をC22とすると
分圧タップの静電容量C2 はC21+C22となり分圧タッ
プの分圧電圧Vt は式2のとおりとなる。
10のとおりとなる。
静電容量としては小さく、出力側の二次負担がとれない
ので検出電圧をデジタル信号、あるいは光信号に変換し
て伝送し、制御盤等で電圧値に変換する方式が採用され
る。変電所等において計測あるいは制御に用いられる検
出電圧に要求される精度は通常は1.0 級が要求され、時
には0.5 級が要求されることがある。このような場合、
コンデンサ分圧器に対する要求精度は、信号変換手段の
精度を考慮して0.2%以下の精度が要求される。
体2と主電極3との間の主静電容量C1 と主電極3と
金属容器1との間の主電極対地静電容量C21と主電極3
の分圧電圧を適正値に調整する調整コンデンサ10の静電
容量C22とで分圧タップ静電容量C2 が構成され、分圧
電圧Vt は主静電容量C1 を正確に把握し、調整コンデ
ンサ10の静電容量C22の適正な値を選択して分圧タップ
静電容量C2 を設定することによってきまる。調整コン
デンサ10を並列に接続した分圧タップ静電容量C2 は大
きく、その値も精度よく把握できるのでコンデンサ分圧
器の電圧検出精度は主静電容量の精度に左右される。機
器が運転されている状態で内部導体2,主電極3に温度
上昇があるとそれぞれが熱膨張して寸法が変り主静電容
量C1 ,分圧タップ静電容量C2 が変化して検出電圧が
変化することも考慮する必要がある。
C1 は円心円筒コンデンサの静電容量の計算式の式3で
求めることができる。
り、有限長の場合は主電極3の端部に電界の広がりがあ
るため実際の静電容量は計算された主静電容量よりも小
さい値となる。主電極3の端部の電界の広がりは内部導
体2の直径D1と主電極3の直径D2 との関係あるいは
周囲の金属容器1の形状、例えば屈曲部が近い場合等に
よって変るため、正確な静電容量を把握することは困難
であり、設計時点では静電容量は目安をつける程度であ
り、製作時点で実際に電圧を印加して検出電圧を測定し
て調整コンデンサ10を適正値とする方法で検出電圧が調
整される。
る部分の温度変化によって内部導体2および主電極3の
寸法変化が生じて主静電容量C1 が変化し、検出電圧の
誤差が生じる。ガス絶縁電気機器において、内部導体2
に生じた発熱は、周囲に充填されている絶縁ガスの対流
によって金属容器1の部分に伝達され、金属容器1の表
面より外気に放熱される。したがってガス絶縁電気機器
の温度分布は内部導体2の部分が最も高く、充填絶縁ガ
スの温度勾配、金属容器1の部分の温度勾配、外表面か
ら外気に伝達される境界の温度勾配等の温度分布とな
る。コンデンサ分圧器の主電極3は金属容器2の内面に
近接して装着されており、この主電極3の温度は、充填
されている絶縁ガス中となり、この絶縁ガスは対流して
いるので中心部と外壁部との温度差は少なく、内部導体
2と金属容器1の内壁の温度との中間にあり、主電極3
の温度は絶縁ガスの温度近くになると推定され、実際の
ガス絶縁電気機器では定格電圧,定格電流によって差異
はあるが、内部導体2の温度上昇値のほぼ70〜80%と推
定される。
記のとおりであり、運転中の静電容量C1■は式4によ
って変化する。
す。
としてα=βとすると式4は式5のようになる。
αt2 ,αt1 が1に対して十分小さいので式6,式7
を用いて近似値が算出できる。 ln(1+αt2 )≒αt2 …………………………………………… 式6 ln(1+αt1 )≒αt1 …………………………………………… 式7 式6,式7を式5に代入して式8が得られる。
に対して十分小さいので近似式を用いて式9のようにな
る。
いので0とすると式10のようになる。
容量の増加分となりこれが検出電圧の精度に関係する。
器は以上のように構成されており、内部導体と主電極と
の間の主電極端部において電界の広がりがあり、実際の
主静電容量は式3で求めた値よりも小さな値となり、ま
た内部導体と主電極との間の距離によってもその程度が
変るので設計時点から正確な主静電容量の値を把握する
ことが困難であり、製品組立後に電圧を印加して検出電
圧を調整するという煩雑な調整作業が必要であった。ま
た、コンデンサ分圧器が装着されている本体機器の温度
上昇によって主静電容量が変化して検出電圧の精度が悪
くなる問題点もあった。
なされたものであり、設計時点から正確な主静電容量が
把握できるコンデンサ分圧器を提供するものであり、さ
らに本体機器の運転中の温度上昇があっても主静電容量
の変化が少く、使用温度範囲について所望の電圧検出精
度が得られるコンデンサ分圧器を提供することも目的と
するものである。
るコンデンサ分圧器は、金属容器の内壁に近接して装着
された主電極の両端部に主電極と同一内径であり、一端
が主電極と連結するフランジがあり他端は電界集中を緩
和するために所定の曲率半径で外周に向けて広がる形状
に形成された一対の補助電極を主電極に絶縁して連結し
た構成とし、補助電極は金属容器と電気的に接続したも
のである。
器は、主電極の両端部に連結する一対の補助電極の内の
1個を金属容器の内壁に直接固着して主電極を装着する
金具として兼用し、主電極を装着するための金具を省略
したものである。
器は、主電極は円筒形として円周の1箇所の軸方向にス
リットを入れた形状とし、内径が主電極の内径と同一内
径であり、その一端は主電極がはめこまれる段付形状と
し、他端は金属容器壁に向けて広がる形状の一対の補助
電極が対向して所定の間隔を保って金属容器の内周面に
固着され、この補助電極の内周に円筒形の主電極を電気
的に絶縁して装着したものである。
器は、内部導体の線膨張率は主静電容量の許容変化率を
内部導体の最高温度上昇値で除した値より小さな線膨張
率の材料とし、主電極の材料は内部導体の線膨張率と最
高温度上昇値との積を主電極に想定される最高温度上昇
値で除した値に近い線膨張率を有する材料としたもので
ある。
器は、内部導体材料を銅とし、主電極の材料をアルミニ
ウムまたはアルミニウムを主成分とするアルミ合金を用
いて形成したものである。
器は電極部を樹脂材料で形成された電極ボデーの内周面
の所定の位置に主電極、この主電極の端部とは所定の間
隔を置いた位置から端部を経て外周面に補助電極となる
導電膜を付着させて形成したものである。
おいては、金属容器の内壁に近接して装着された主電極
の両端部に主電極の内径と同一内径の補助電極を絶縁し
て連結したことにより、主電極端部の電界の広がりがな
くなり、主電極と内部導体との間の主静電容量が設計時
点において正確に把握することができる。
器においては、主電極の両端に連結する一対の補助電極
の一個を金属容器の内壁に直接固着して主電極を装着す
る構造としたので装着するための部品点数が少なく製作
コストを低くすることができる。
器においては、主電極を円筒形状とし、円周の一箇所、
軸方向にスリットを設けたものとし、一対の補助電極は
金属容器に直接固着し、主電極を一対の補助電極の間に
絶縁して装着したので、主電極を装着するための部品点
数が少なく、簡単に装着できることに加えて、主電極を
装着するスペースを小さくすることができる。
器においては、内部導体は内部導体と主電極との間の主
静電容量の許容変化率を内部導体の線膨張率と最高温度
上昇値との積で除した値よりも小さな線膨張率を有する
材料とし、主電極の材料は内部導体材料の線膨張率と内
部導体の最高温度上昇値との積を主電極に想定される最
高温度上昇値で除した値に近い線膨張率としたものとし
たので温度上昇があっても主静電容量が許容変化率の範
囲とすることができる。
器においては、内部導体材料を銅とし主電極の材料をア
ルミニウムまたはアルミニウムを主成分とするアルミ合
金で形成したので内部導体及び主電極に温度上昇があっ
ても主静電容量は許容範囲内であるコンデンサ分圧器と
することができる。
器においては、主電極及び補助電極の電極部を樹脂材料
で所定の形状に形成した電極ボデーの内周の所定の位置
に主電極、主電極端と間隔を置いた位置から内周面端部
に補助電極となる導電膜を付着させて形成したので、主
静電容量を設計当初から正確に把握することができ、さ
らに電極部を装着するための部品点数の少ないコンデン
サ分圧器とすることができる。
よって説明する。図1において1,2,4,6,7は図
9に示す従来例と同一または同一機能を有するものであ
るので説明は省略する。13は主電極であり、外周部に金
属容器1に装着するための取付金13a、両端部には下記
の補助電極が連結されるフランジ13bがそれぞれ設けら
れている。15は、主電極13の両端に連結される一対の補
助電極であり、内径は主電極13の内径と同一であり、一
端は主電極13と連結するためのフランジ15aが設けられ
ており、他端は所定の曲率半径で外周に向けて広がる形
状に形成されている。14は主電極13と補助電極15との間
を絶縁するための絶縁環である。17は補助電極15を金属
容器1と同電位にするための接続リードである。コンデ
ンサ分圧器は、主電極13の両端に一対の補助電極15を絶
縁環14を間挿して電気的に絶縁し、ボルト18で連結して
電極部を形成し、主電極13の外周部に設けられた取付金
13aと金属容器1の内周面に固着された取付座1aとの
間に絶縁環4を間挿して電気的に絶縁して装着し、主電
極13と絶縁端子6とを接続リード7で接続し、一対の補
助電極15は金属容器1と接続リード17でそれぞれ接続
し、絶縁端子6と金属容器1との間に検出電圧値を調整
する調整コンデンサ(図示していない)が接続されて構
成される。
おいては、主電極13と内部導体2との間の主静電容量C
1 と、主電極13と金属容器1との間の静電容量C21に調
整コンデンサの静電容量C22との和の分圧タップ静電容
量C2 が直列となった、従来例と同じ図10に示す等価回
路となり、分圧電圧Vt は式2に示す値となる。この分
圧電圧Vt は通常は信号変換または計測に適するように
100 Vまたは100 /√3Vに調整されており、補助電極
15は金属容器1に接続され、主電極13とは分圧電圧Vt
(100 Vまたは100 /√3V)の電位差があるが内部導
体2の電圧が数十〜数百KVであり、これに対して十分
小さく、主電極13と補助電極15の連結部の電界分布は、
分圧電圧Vt に影響されることはなく、主電極15の端部
の電界の広がりがなくなり、内部導体2と主電極13との
間主静電容量C1 は前記式3によって設計当初から正確
に把握することができる。
精度(誤差階級)は、その用途にもよるが、通常使用さ
れている電圧計測または送電系統の制御用としては1.0
級が要求される。電圧検出装置として誤差階級を1.0 級
と要求された場合、本発明に係るコンデンサ分圧器では
静電容量が小さくて、二次負担をとることはできないの
で、コンデンサ分圧器からは電圧値のみを検出して、そ
の検出値をデジタル光信号等に変換して伝送し、制御盤
等の受信側で逆変換して計測、制御に供されるものであ
る。このような方式において出力端の誤差階級を1.0 級
と要求された場合は信号変換器,逆変換器等の誤差が集
積されるのでコンデンサ分圧器に対しては0.1 〜0.2 %
程度が要求される。
を要求された場合、従来例のように補助電極を用いない
でコンデンサ分圧器を構成すると、主静電容量は設計段
階においては目安程度にしか把握できないので調整コン
デンサの種類を多く準備し、製品の組立後に実際に電圧
を印加して静電容量を実測し、種々の値の調整コンデン
サを入替えて行わねばならず、煩雑で長時間の調整とな
るがこの第1の実施例では、電極部に補助電極15を付属
したので、静電容量C1 の算出精度を阻害している電界
の広がり部分が主静電容量C1 に関係しない補助電極15
の端部に移動して、主電極13の部分の電界はほぼ平等と
なり主静電容量C1 を設計当初から正確に把握できるの
で準備する調整コンデンサの種類は少なく、組立後の検
出電圧の調整作業が簡単になる効果が得られる。さらに
補助電極15を用いたことにより、コンデンサ分圧器を金
属容器の屈曲部近くに装着する場合においても、屈曲し
たことによる電界が乱れが主電極13の部分まで影響する
こともなくなるので金属容器1の屈曲部への取付る場合
でも主静電容量C1 の精度は確保できる。
2によって説明する。この実施例は上記の実施例1と基
本的な部分は同一であるが、一対の補助電極の一方を、
主電極13の金属容器1への装着用金具を兼用したもので
ある。図2、1,2,6,7,13,14,15,17は従来例
を示す図9及び第1の実施例を示す図1と同一または同
一機能を備えるものであり説明は省略する。5は内径を
主電極13と同一内径として、一端の開放端が外周に向け
て所定の曲率半径で広がるように形成した補助電極と該
補助電極の開放端の反対側に主電極13を連結するフラン
ジ5aが外周に向けて設けられ、フランジ5aの外周が
金属容器1に固着された固定補助電極である。電極部分
は固定補助電極5に主電極13の一端を絶縁環14を間挿し
てボルト18にて電気的に絶縁して連結し、主電極13の他
端に絶縁環14を間挿して電気的に絶縁して補助電極15を
ボルト18にて連結して構成され、主電極13は接続リード
7によって絶縁端子6に電気的に接続され、補助電極15
は接続リード17によって金属容器1に接続されている。
絶縁端子6には図示していない調整コンデンサを接続し
て分圧電圧が調整される。
は、一対の補助電極の一方が主電極13を装着する金具を
兼用するので、装着する部品点数が少なくなり、実施例
1と同様の効果に加えて、電極部分の組立作業が容易と
なる効果も得られる。
3によって説明する。図3の23は所定の長さで円筒形に
形成され円周の1箇所に軸方向に切込みを入れた主電
極、25は一対の補助電極であり、内径は主電極23と同一
内径であり、それぞれの一端の開放端は所定の曲率半径
で金属容器1の内周面に向けて広がるように形成し、反
対側の一端は主電極23が装着可能な段付形状に形成し、
開放端が外側になるように所定の間隔を保って金属容器
1に固着されている。24は補助電極25と主電極23とを電
気的に絶縁するための絶縁環である。主電極23は図3中
に1点鎖線で示すように切込み部を重ね合せるようにし
て外形を小さくし、端部に絶縁環24を補助電極25との間
に間挿して一対の補助電極25の間に挿入し、切込み部の
重ね合せを広げて所定の直径にして装着することにより
電極部が形成される。主電極23と絶縁端子6とは接続リ
ード7によって電気的に接続される。
と、電極部の部品点数が少なくなり、実施例1及び実施
例2と同様に設計段階から主静電容量を正確に把握でき
る効果に加えて、主電極23の装着スペースが小さくなり
金属容器1の直径を小さくすることができるとともに組
立作業も簡単になる。
明する。第4の実施例はコンデンサ分圧器が運転時の温
度上昇によって主静電容量が変化して検出電圧の誤差が
大きくなることに対応するものであり、図1,図2,図
3を参照して説明する。図1,図2,図3に示す主電極
13または23の材質を内部導体2の材料と同じ材質を選定
した場合、運転時に温度上昇があると前記の式10に示す
ように主静電容量C1 が増加する、この主静電容量C1
が増加すると検出電圧の誤差が大きくなる。
のときは温度上昇によって主静電容量C1 が前記した式
5によって変化する。内部導体2と主電極13または23の
材質を異る材質とした場合の温度変化による主静電容量
C1■の変化は前記した式4によって変化する。式4を
式9,式10に整理した場合と同様にして近似式を導くと
式11のようになる。
求める式3と同一であり、第2項が温度上昇による主静
電容量の増加分となる。
なくすることができれば、電圧検出精度を良くすること
ができる。その条件としては式11の第2項を零とするこ
とで可能である。その条件を求めると、式12,13のとお
りとなる。
する主電極13または23の温度上昇値の比であり通常のコ
ンデンサ分圧器においては0.7 〜0.8 程度の値である。
t2 /t1 =0.7 として、温度変化があっても主静電容
量C1 が変化しない内部導体2と主電極13または23の直
径比D2 /D1 と、それぞれの線膨張率の比β/αとの
関係は図4に示す点線で示したS=0の曲線である。こ
の曲線より内部導体2と主電極13または23との直径比D
2 /D1 に対応してそれぞれの線膨張率の比β/αが満
足するようにそれぞれの材質を選択することにより負荷
電流による温度変化があっても主静電容量C1 が変化し
ないコンデンサ分圧器を得ることはできる。
温度は運転条件,周囲温度の変化によって変化するので
たとえ式15の条件を満足する内部導体2及び主電極13ま
たは23の材料の線膨張率を満足するものを選定しても、
主静電容量C1 の変化量を零にすることは不可能であ
る。そこで、コンデンサ分圧器に許容される主静電容量
C1 の変化量を運転される温度範囲において満足する条
件を求める。この種のコンデンサ分圧器を用いて構成す
る電圧検出手段は、分圧電圧の信号変換手段の誤差を考
慮すると、主静電容量の許容変化量は前記したとおり0.
1 〜0.2 %程度が要求される。コンデンサ分圧器の主静
電容量C1 の変化量は式11の第2項であり、許容変化率
をSとすると許容変化率Sは式14のとおりとなる。
率α,βの比を求めると式15となる。
より内部導体2と主電極13または23の直径比D2 /D1
に係りなく、主電極13または23の材料が選択できるもの
であり、この値によって、式15により主電極13または23
の材料の必要な線膨張率βを求めることができる。
度上昇による変化量を許容変化率Sよりも小さくするつ
ぎの式16の条件を満足させることにより許容値以下にす
ることができる。
βの条件を導くと式17のようになる。
線膨張率αと最高温度上昇値t1 との積αt1 との関係
をS/αt1 >1の条件を満足する内部導体2の材質を
選択することにより内部導体2と主電極13または23の直
径比D2 /D1が大きくなっても主電極13または23の線
膨張率βを大きくする必要がなくなる。S/αt1 >1
の条件を満足させる内部導体2の材質を選択して主電極
13または23の材質を式17の条件を満すように主電極13ま
たは23の材質を選択することにより、内部導体2と主電
極13または23の直径比D2 /D1 の値に係わらず主静電
容量C1 の温度上昇による主静電容量C1 の許容変化量
S以下となるコンデンサ分圧器が得られる。
値に対する主電極13または23の温度上昇値の比である。
ガス絶縁電気機器のコンデンサ分圧器が装着される部分
の温度分布は、内部導体2において負荷電流によって発
生した熱が、金属容器1内に充填されている絶縁ガスの
対流によって金属容器1の内面に移動し、金属容器1の
壁を伝達して金属容器1の表面より、外気に放熱される
ものであり、熱伝達系路の各部の温度は、内部導体2の
部分が最高点であり、各部の熱抵抗に比例して分割され
た温度勾配となり、内部導体2の温度が変化しても、各
部の熱抵抗は変化しないので各部の温度上昇値は内部導
体2の温度上昇値に熱抵抗によって分割された分割比を
乗じた値となるものである。
填された絶縁ガス中に装着されており、その温度は充填
された絶縁ガス温度の金属容器1の内面近くの温度に等
しくなっている。この種のコンデンサ分圧器の内部導体
2の直径D1 は、定格電流より必要となる直径は小さく
ても、内部の電界を平均化するために、電圧階級に応じ
て直径を大きくするものであり、主電極13または23との
直径比D2 /D1 は電圧階級によって大きく変るもので
はなく、狭い範囲に設定され、そのD2 /D1の範囲は
大略1.4 〜2.0 程度の範囲である。したがって熱分布的
にほぼ相似形と考えてよく、t2 /t1 は電圧階級に関
係なくほぼ一定となると考えてよい。実際のガス絶縁電
気機器の温度試験では、構成の差異により若干の差はあ
るが内部導体2の温度上昇値と、金属容器1の表面温度
上昇値との比は、0.6 〜0.7の範囲にあり、主電極13ま
たは23の温度を熱抵抗比から推定するとt2 /t1 =0.
7 〜0.8 の範囲にある。
によって差異はあるがほとんど15〜30℃の範囲にあると
考えてよく、この範囲の温度で製作されたコンデンサ分
圧器は規格(JEC−181 )に規定された最高周囲温度
40℃で使用され、そのときの内部導体の最高温度は105
℃と規定されており、温度上昇値t1 は65℃となる。コ
ンデンサ分圧器を製作したときの温度を15℃とし最高気
温40℃で使用されるときを最悪条件とすると製作時の温
度に対する最高気温40℃の時の内部導体2の温度105 ℃
との差90℃を内部導体2の最高温度上昇値と設定し、主
電極13または23の温度上昇値と内部導体2の温度上昇値
との比t2 /t1 を0.7 〜0.8 の条件が悪くなる0.7 と
して内部導体2及び主電極13または23に必要となる線膨
張率を有する材料を選択することにより、使用中の温度
変化に対して、主静電容量C1 の許容範囲以内に収める
ことができる。
電容量C1 の許容変化率Sは前記のとおり0.1 〜0.2 %
程度であり、設計目標値をS=0.0015(0.15%)として
検討する。上記で検討した設定条件を再記述するとつぎ
のとおりである。 S=0.0015,t1 =90℃,t2 /t1 =0.7 この条件において式15が内部導体2および主電極13また
は23の直径比D2 /D1 に関係しなくなる条件、S=α
t1 を満足するαの値はつぎのようになる。 α=S/t1 =0.0015/90=16.7×10-6 αを式15に代入して内部導体2及び主電極13または23の
それぞれの線膨張率の比β/αを求めると、1.429 とな
りこれよりβを求めると、23.8×10-6となり、内部導体
2及び主電極13または23のそれぞれの線膨張率をα=1
6.7×10-6,β=23.8×10-6とすることにより上記温度
条件t1 =90℃,t2 /t1 =0.7 の条件において直径
に関係なく主静電容量C1 の許容変化率S=0.0015(0.
15%)にすることができる。
内部導体2と主電極13または23の線膨張率α,βにすば
り適合する材料は少なく、実際にはこれに近い線膨張率
を有する材料を選定し、選定した材料の線膨張率によっ
て実製品の主静電容量C1 の変化量を求め、求めた変化
量が許容変化率Sの範囲内にある条件において適用がで
きる。上記で求めたα=16.7×10-6,β=23.8×10-6に
最も近い材料としては、銅{線膨張率16.5×10-6(at20
℃)},アルミニウム{線膨張率23.8×10-6(at20
℃)}がある。内部導体2の材料に銅、主電極13または
23の材料にアルミニウムまたはアルミニウムを主成分と
するアルミ合金を選定することができる。この場合の内
部導体2の直径と主電極13または23の直径比D2 /D1
に対応する主静電容量C1 の変化率を、中心導体2の温
度が90℃,80℃,70℃のときについて図5に示す。図5
に示すとおり最高温度90℃において許容変化率Sは0.00
15(0.15%)以下であり、温度が低くなるにつれて変化
率は小さくなっており運転中の温度範囲において主静電
容量C1 が許容変化率Sの範囲内とすることができる。
は主電極及び補助電極を金属材料で構成する場合を示し
たが、実施例5は主電極及び補助電極を一体として樹脂
材料を成型して電極部を形成するものである。図7,図
8にその実施例を示す。図において30は電極部であり、
エポキシ注型樹脂等の樹脂材料を所定の形状に成型した
電極ボデー31の内周面の所定の位置に主電極膜32を、こ
の主電極膜32の端部とは所定の絶縁間隔31aを隔だてた
位置から電極ボデー31の端部を経て外周面に補助電極膜
33を形成するように導電膜が付着されている。主電極膜
32及び補助電極膜33は導電性塗料の塗布または金属の溶
射、あるいは蒸着により容易に形成できる。主電極膜32
は絶縁端子6と接続リード7により接続されて分圧電圧
が外部に導出される。補助電極33は接続リード17により
金属容器1と直接接続されている。
32の端部の電界分布はほぼ均一な電界となり設計時点か
ら実施例1,2と同様に主静電容量が把握することがで
き、さらに電極部を装着するための部品点数が少なくな
り、装着作業が容易となる。
張率を内部導体2と主電極膜32との直径比D2 /D1 及
び最高温度上昇比t2 /t1 、及び主静電容量C1 の許
容変化率Sとの関係から、前記式17を用いて主電極ボデ
ー32の樹脂材料に必要となる線膨張率βに調整した材料
を用いると主静電容量C1 を許容変化率S以内とするこ
とができる。
れる樹脂材料を用いると、主静電容量C1 の許容変化率
Sが小さい値を必要とする場合においても温度上昇があ
っても主静電容量C1 の精度が確保されたコンデンサ分
圧器を得ることができる。内部導体2の材質を銅として
許容変化率S=0,S=0.001 及びS=0.0015の場合の
主電極13または23に必要となる線膨張率βの関係を図6
に示す。
圧器は、内部導体が金属容器の中心部に収容され、絶縁
ガスが充填されたガス絶縁電気機器の金属容器の内周近
くに、両端部に絶縁支持された補助電極を設けた主電極
を装着したものであって、主電極の両端に絶縁支持され
た補助電極を設けたことにより、主電極端部の電界の広
がりがなくなり、主電極と内部導体との間の主静電容量
が設計時点から正確な値が把握できるので組立後に行な
う分圧電圧の調整に必要な調整コンデンサの準備する種
類が少なくなり、調整作業が簡単になり、また主電極部
に対する周囲電極の影響を受けにくくなったのでガス絶
縁電気機器へのコンデンサ分圧器の装着位置の自由度が
大きくなる効果を奏するものである。
器は、電極部を金属容器の内周に装着するための取付座
として補助電極一対のうちの一方を金属容器に固着する
構成としたので、コンデンサ分圧器をガス絶縁電気機器
へ装着するための部品点数が少なくなり、装着する作業
も簡単に行える効果を有するとともに請求項1と同様に
設計時点から主静電容量が正確に把握でき、分圧電圧を
調整する調整コンデンサの種類が少なくなり、調整作業
に要する作業時間も短かくなる効果を奏する。
器は、主電極を円筒形とし、円周の一箇所に軸方向にス
リットを設け、一対の補助電極は金属容器に所定の間隔
を保って固着され、補助電極の間に絶縁環を間挿して装
着した構成としたので、請求項1,2と同様に設計時点
から主静電容量が正確に把握できるとともに、電極部を
装着するためのスペースが小さくなったので金属容器の
直径も小さくでき、装着作業も簡単になる効果を奏す
る。
器は、内部導体は主静電容量の許容変化率を内部導体の
最高温度上昇値で除した値より小さな線膨張率を有する
材料とし、主電極は内部導体材料の線膨張率と内部導体
の最高温度上昇値との積を主電極の最高温度上昇値で除
した値よりも大きな線膨張率を有する材料としたので、
内部導体及び主電極の直径に関係なく使用温度範囲にお
いて主静電容量の変化率が許容範囲を越えることがない
コンデンサ分圧器となる。
器は内部導体の材料を銅とし、主電極の材料をアルミニ
ウムまたはアルミニウムを主成分とするアルミ合金で構
成したものである。このように構成したことにより、製
作時の温度から最高温度上昇した状態までの温度範囲で
主静電容量の変化率が0.15%以内のコンデンサ分圧器が
得られる。
器は、電極部を樹脂材料で形成された電極ボデーの内周
面の所定の位置に主電極、この主電極の端部とは所定の
間隔を置いた位置から、端部をこえて外周面に補助電極
となる導電膜を付着させて形成したので、主電極端部の
電界の広がりがなくなり、設計時点から正確な主静電容
量が把握できるので分圧を調整する調整コンデンサの準
備する種類が少なくてよくなり、簡単に調整することが
できるとともに電極部の装着する部品点数が少く、組立
作業も簡単になる効果がある。
の実施例を示す断面図である。
の実施例を示す断面図である。
の実施例を示す断面図である。
中の温度変化範囲において主静電容量の許容変化率とす
るための内部導体と主電極の直径比に対応する主電極材
料の必要な線膨張率を求める曲線を示す図である。
導体材料を銅、主電極材料をアルミニウムまたはアルミ
ニウムを主成分とするアルミ合金とした場合の内部導体
と主電極の直径比に対応した主静電容量の変化率を運転
温度毎に示す図である。
導体材料を銅とした場合の内部導体と主電極の直径比に
対応して主静電容量の許容変化率が0,0.001 及び0.00
15にするための主電極材料の線膨張率を求める曲線を示
す図である。
の実施例を示す断面図である。
のコンデンサ分圧器を示す断面図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 中心部に内部導体が収容され、絶縁ガス
が充填された金属容器の内部に設けられ上記金属容器に
絶縁支持された所定長さを有する上記内部導体と同心状
に配設された主電極と、該主電極の両端部に絶縁部材を
介して上記主電極の延長上に連結された補助電極と、上
記主電極に接続され、上記金属容器の外部に導出された
端子を備え、上記主電極の両端部に連結された補助電極
は上記金属容器と電気的に接続されたことを特徴とする
コンデンサ分圧器。 - 【請求項2】 一方の補助電極は金属容器の内壁に固着
され、主電極はこの補助電極に絶縁部材を介して固着さ
れていることを特徴とする請求項1に記載のコンデンサ
分圧器。 - 【請求項3】 中心部に内部導体が収容され、絶縁ガス
が充填された金属容器の内壁に所定の間隔を保って固着
された一対の補助電極と、円筒状に形成され、円周の一
箇所に軸方向のスリットが設けられ、上記一対の補助電
極の間に絶縁支持された主電極と、上記主電極に接続さ
れ、上記金属容器の外部に導出された端子とを備えたこ
とを特徴とするコンデンサ分圧器。 - 【請求項4】 中心部に内部導体が収容され、絶縁ガス
が充填された金属容器の内部に設けられ、上記金属容器
に絶縁支持され、上記内部導体と同心状に配置された所
定の長さの主電極と該主電極に接続され、外部に導出さ
れた端子を備え、内部導体は内部導体と主電極との間の
主静電容量の許容変化率を内部導体の最高温度上昇値で
除した値より小さな線膨張率を有する材料とし、主電極
は内部導体材料の線膨張率と内部導体の最高温度上昇値
との積を主電極の最高温度上昇値で除した値より大きな
線膨張率を有する材料としたことを特徴とするコンデン
サ分圧器。 - 【請求項5】 中心部に内部導体が収容され、絶縁ガス
が充填された金属容器の内部に設けられ、金属容器に絶
縁支持され、上記内部導体と同心状に配置された主電極
と、該主電極に接続され、上記金属容器の外部に導出さ
れた端子を備え、上記内部導体の材質を銅、上記主電極
の材質をアルミニウムまたはアルミニウムを主成分とす
るアルミニウム合金としたことを特徴とするコンデンサ
分圧器。 - 【請求項6】 中心部に内部導体が収容され、絶縁ガス
が充填された金属容器の内部に設けられ、金属容器に上
記内部導体と同心状に支持され、主要部が樹脂材料で円
筒状に成型され、内周面の中央部に主電極、内周面端部
に補助電極となる導電膜が形成された電極部と、上記主
電極に接続され上記金属容器の外部に導出された絶縁端
子とを備え、上記補助電極は金属容器に電気的に接続さ
れていることを特徴とするコンデンサ分圧器。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5293460A JP2973804B2 (ja) | 1993-11-24 | 1993-11-24 | コンデンサ分圧器 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5293460A JP2973804B2 (ja) | 1993-11-24 | 1993-11-24 | コンデンサ分圧器 |
Publications (2)
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|---|---|
| JPH07146313A JPH07146313A (ja) | 1995-06-06 |
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Family
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Family Applications (1)
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Families Citing this family (3)
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1993
- 1993-11-24 JP JP5293460A patent/JP2973804B2/ja not_active Expired - Fee Related
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