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JP2993782B2 - 放電加工機の加工槽のシール装置 - Google Patents
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JP2993782B2 - 放電加工機の加工槽のシール装置 - Google Patents

放電加工機の加工槽のシール装置

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JP2993782B2 JP3260675A JP26067591A JP2993782B2 JP 2993782 B2 JP2993782 B2 JP 2993782B2 JP 3260675 A JP3260675 A JP 3260675A JP 26067591 A JP26067591 A JP 26067591A JP 2993782 B2 JP2993782 B2 JP 2993782B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、放電加工機の加工槽の
シール装置に関し、特に、加工槽内におけるワーク載置
用テーブルの上方に設けられる放電加工用の加工液溜め
領域とテーブル下方に配置される排液槽の槽内との間を
放電加工時には閉鎖して加工液溜め領域と排液槽との間
を確実に封止すると共に、放電加工の中断や終了時等の
必要時には加工液溜めから排液槽へ充分な排液通路を確
保して加工液を迅速に排出可能にする放電加工機の加工
槽のシール装置に関する。
【0002】
【従来の技術】放電加工機においては、ワークをテーブ
ル上に載置すると共に、そのテーブル上方の領域に放電
加工用の加工液を充満させる加工液溜め領域を確保する
ことが必要であり、従って、従来より、テーブル周囲を
囲繞する加工槽を同テーブルに対して固定配置又は上下
動可能に設け、加工槽の内壁面で囲まれた所定深さの領
域を加工液溜め領域として用いる構成が採られている。
ここで、加工槽を固定配置としたときには、ワーク載置
用テーブル側を上下動可能とし、テーブルを固定配置と
したときは、加工槽側を上下動可能に設けた構成が採ら
れ、テーブルに対して作業者が容易にワークの着脱を行
えるようにしている。そして、放電加工時には、別に設
けられた加工液タンクからポンプ、切粉ろ過フィルタ、
配管路等から成る加工液供給系を経て加工槽内に放電加
工用の加工液を充満させ、放電加工電極によるワークの
放電加工を加工槽内に溜められた加工液中で遂行させ、
放電加工の終了時や加工途中の放電加工状況の検査時に
は、加工粉が混入した加工液をワーク載置用テーブルの
下方に配設した排液槽へ排出させて加工液溜め領域を空
にし、加工液は、排液槽から加工液タンクへ還流させる
構成になっている。上述した従来の放電加工機の加工槽
では、加工液溜め領域から加工液が漏出するのを防止す
るシール手段としては、テーブルと加工槽の内壁面との
間に固定配置のシール材を設けてテーブルと加工槽との
相対的上下動を可能にしながら液封し、かつ、別にテー
ブル面を貫通させた排液孔を設け、その排液孔を、支点
中心にフラッパ式に開閉するシール蓋で被い、同シール
蓋の開閉を例えば、ベローズ式アクチュエータで制御す
ることにより、排液孔の閉塞と、排液孔の開口による排
液を行う構成が採られていた。
【0003】また、排液用のフレキシブル管やドレンパ
イプを設けた排液機構を構成したものも有った。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】然しながら、上述した
従来の加工槽のシール手段では、前者の場合、シール材
とシール蓋との2つの要素を異なる位置に設ける必要が
あり、しかもシール材はテーブルと加工槽との相対上下
動により徐々に摩滅するため、定期的な交換を必要と
し、また、シール蓋で閉塞した排液孔は、高速排液を可
能にするためには、極端に大きな孔径をテーブル面に穿
孔、確保しなければならないことから、限界があると言
う問題点があった。更に、シール材とシール蓋との2つ
のシール手段を設けることはコスト高をもたらす原因に
も成っていた。
【0005】また、後者のフレキシブル管やドレンパイ
プを用いた排液機構では、管やパイプの孔径に限界があ
り、やはり、高速排液が困難になる問題があり、余り大
きな孔径を有した管やパイプを用いると、重量の増大
で、そのモーメントがワーク載置用テーブルに過大作用
して放電加工精度に悪影響を与える場合も発生するとい
う問題があった。
【0006】依って、本発明の目的は、上述した従来の
放電加工機の加工槽のシール装置における問題点を解決
し得ると共に、単一のシール手段を用いて加工液の漏出
防止を確実に図ることができ、同時に排液時には高速排
液を可能として放電加工における加工能率の向上を得る
ことも可能な放電加工機の加工槽のシール装置を提供せ
んとするものである。
【0007】本発明の他の目的は、シール手段の単一化
とシール手段の摩滅防止構造により放電加工機の加工槽
のシール装置におけるコスト低減を図ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上述の発明の目
的に鑑みて、放電加工機のワーク載置用テーブルと加工
槽との間の所定幅の間隙に下垂するようにテーブルに固
定した膜状部と、その膜状部の下縁に延設され、加工槽
の内壁面側へ向けて膨らんだ隆起面を有した柱状のシー
ル作用部とを備えた単一の弾性シール体を配設し、その
弾性シール体のシール作用部を加工槽の内壁面に制御手
段の作動で圧接したときに加工槽が囲繞する加工液溜め
領域を封止し、また、同制御手段による圧接作動を解除
したときには、上記膜状部に作用する液圧で弾性シール
体のシール作用部を加工槽の内壁面から迅速に離間させ
てテーブルと加工槽間の上記間隙を開口して、加工液溜
め領域からテーブル下方の排液槽へ高速排液させる構成
としたものである。
【0009】即ち、本発明によれば、放電加工機のワー
ク載置用テーブルの上方空間を囲繞して加工液溜め領域
を形成する加工槽と前記ワーク載置用テーブルの下方に
設けられた排液槽との間を放電加工時に封止し、非放電
加工時には封止を解除して加工液を前記排液槽へ排液可
能にする放電加工機の加工槽のシール装置において、前
記ワーク載置用テーブルの側面と前記加工槽の内壁面と
の間の排液用間隙に下垂、張設された膜状部と該膜状部
の下縁に一体形成で延設され、前記膜状部から前記加工
槽の内壁面に向けて膨出する隆起面を有した柱状シール
作用部とを備えてなる弾性シール体と、前記弾性シール
体の柱状シール作用部を前記加工槽の内壁面に向けて押
圧、圧接し、前記加工液溜め領域を前記排液槽に対して
閉塞する前進位置と、前記弾性シール体の柱状シール作
用部を前記加工槽の内壁面から後退させて前記ワーク載
置用テーブルの側面と前記加工槽の内壁面との前記排液
用間隙を介して前記加工液溜め領域を排液槽へ連通させ
る後退位置との間を移動する押圧部材と、前記押圧部材
の前進、後退を制御する封止・排液制御手段と、を具備
して構成された放電加工機の加工槽のシール装置が提供
される。
【0010】
【作用】上述した構成を有する本発明の放電加工機の加
工槽のシール装置は、封止、排液制御手段を前進作動さ
せて弾性シール体の柱状シール作用部を加工槽の内壁面
に圧接すると、ワーク載置用テーブルの上方の加工液溜
め領域を排液槽に対して封止し、また、封止、排液制御
手段を前進位置から後退位置へ後退作動させると、弾性
シール体の膜状部に上方の加工液に依って掛かる圧力の
合成力により、同弾性シール体の柱状シール作用部は迅
速に加工槽の内壁面から離れ、テーブルと加工槽との間
の間隙を排液路として開放するから、加工液を高速排液
させることができる。つまり、単一の弾性シール体の変
位に従って、封止と排液とを切換えることができるので
ある。また、加工槽とテーブル間の相対上下動時にも弾
性シール体のシール作用部は放電加工機の装置部分と非
接触状態に維持されるから、摩滅を来すことはなく、弾
性シール体の長寿命が確保でき、かつ、長寿命の単一部
品を用いる点でコスト低減も可能となる。以下、本発明
を添付図面に示す実施例に従って、更に、詳細に説明す
る。
【0011】
【実施例】図1は、本発明による放電加工機の加工槽の
シール装置の全体構成における主要部を示した断面図、
図2は、本発明による放電加工機の加工槽のシール装置
の全体構成における上記主要部と結合される他の部分、
即ち、作動流体供給装置の構成例を示した断面図、図3
は、同シール装置の弾性シール体が加工液溜め領域を加
工槽の内壁面で封止した状態を示す部分拡大断面図、図
4は弾性シール体の構造を示す部分斜視図である。
【0012】図1、図2を参照すると、放電加工機は、
加工現場の床面等に固定されるベッド8の頂面に搭載さ
れたワーク載置用テーブル10を有し、このワーク載置
用テーブル10は、その頂面をワーク載置面12とし、
一般的には、方形をした金属テーブルによって形成さ
れ、後述する加工液供給装置からの加工液を吐出する1
つ又は適数個の吐出口14を備えている。また、ワーク
載置用テーブル10の下方には、ベッド8に支持された
排液槽20が設けられており、この排液槽20は内部に
放電加工用の加工液が排液された時に貯留する排液容積
部を形成している。
【0013】また、ワーク載置用テーブル10の周囲を
所定の寸法幅の間隙を介して囲繞するように加工槽30
が設けられている。本実施例では、加工槽30はテーブ
ル四囲を囲繞すると共に、図示されていない駆動機構に
より、ワーク載置用テーブル10に対して上下に移動可
能な上下両端開口した箱状体として形成され、下端32
は上記の排液槽20内に常時、位置するように配置さ
れ、箱状体の周囲壁面34が上動時に、テーブル10の
上方領域に所定深さの加工液溜め領域36を形成するよ
うに設けられている。この加工槽の上方開口は、放電加
工機の加工電極を有した加工主軸(図示なし)と上下に
対向し、放電加工時には、同加工主軸が、この開口を介
して加工液溜め領域36内に降下し、ワークに放電加工
を施すのである。
【0014】さて、ワーク載置用テーブル10と、それ
を囲繞した加工槽30とに対して別設位置に加工液供給
装置50が設けられている。この加工液供給装置50
は、放電加工用の加工液を貯留する加工液タンク52を
備え、この加工液タンク52から加工槽30の加工液溜
め領域36へ加工液を供給するために、電動モータMで
駆動される送液ポンプ54、送液ポンプ54から送液さ
れる加工液中に混入した加工粉等の異物を除去するフィ
ルタ56、同フィルタ56からワーク載置用テーブル1
0に形成された前述の加工液吐出口14へ配管された送
液管58、送液ポンプ54の過大負荷が掛かるのを防止
するバイパス弁60を有したパイパス管62、加工液タ
ンク52内から送液ポンプ54へ加工液を吸引させるス
トレーナ64を有した加工液吸引管66等を具備した加
工液供給系が設けられている。
【0015】また、上記加工液タンク52は前述した排
液槽20と適宜の管路68を介して連通しており、排液
槽20から加工排液を回収して、上述した加工液供給系
へ送液する構成となっている。ここで、本発明による
と、上述したワーク載置用テーブル10の各側面16と
加工槽30の内壁面34との間に設けられた間隙領域に
は、弾性シール体40が配設されている。この弾性シー
ル体40は、一例として一端42がテーブル10の表面
領域に固定材と固定ボルト等の適宜の固定手段で固定さ
れる共に上記の間隙領域に垂れ下げられた弾性材でなる
膜状部44と、その膜状部44の下縁に一体形成で、丁
度、その下縁に沿って延設された構造で設けられた丸棒
状または柱状の弾性隆起部46とを具備したシール手段
であり、上記の弾性隆起部46は膜状部44から、図示
例では、加工槽30の内壁面34側とこれとは反対側へ
膨出して恰も円柱状の長尺棒体を成し、この弾性隆起部
46が加工槽30の内壁面34に圧接されると、間隙領
域を封止するから、加工液溜め領域36とテーブル10
の下方の排液槽20の排液容積部とは、この間隙領域を
膜状部44が閉鎖し、従って、完全に遮断され、加工液
溜め領域36から排液槽20の内部への加工液の漏出を
阻止し得るのである。即ち、弾性隆起部46は弾性を有
したシール作用部として機能する部分である。
【0016】他方、このように加工液溜め領域36と排
液槽20の排液容積部との間が弾性シール体40で遮断
された状態のとき、同弾性シール体40の上記弾性隆起
部46が加工槽30の内壁面34から離れると、再び、
加工槽30とワーク載置用テーブル10の各側面16と
の間の間隙領域が大きく開かれ、従って、加工槽30の
加工液溜め領域36と排液槽20の内部の排液容積部と
が連通状態になる。つまり、加工液溜め領域36に加工
液が充満されている場合であれば、直ちに、同間隙領域
を経て排液槽20へ加工液が流出可能になる。なお、上
記弾性シール体40は図4に図示の如く、弾性膜状部4
4と弾性隆起部46とを具備した一体形成品として製造
され、例えば、周知のニトリルゴム材料を用いて成形法
により比較的容易に製造することができるのである。ま
た、このとき、弾性隆起部46は図4の図示のごとく、
内部を中実状態に形成しても良く、また内部に中空部を
設けた構造でも良く、適正な弾性を有し、シール効果を
充分に発揮し、かつ、原形復帰機能を有すれば良い。
【0017】また、上記弾性シール体40は、ワーク載
置用テーブル10の全周に加工槽30との間で間隙領域
が形成されているときは、全ての間隙領域内に配設さ
れ、例えば、テーブル四周の中、一辺には加工液を流出
させる間隙領域が形成されていない構成の加工槽が用い
られたときは、3つの間隙領域内に弾性シール体40を
張設すれば良い。更に、箱形加工槽30の各隅部とテー
ブル10の直角隅部との間隙では、加工槽30の隅部形
状を工夫したり、又は、弾性シール体40を製作する金
型形状を弾性隆起部46が加工槽30の隅部で密着する
構成にすれば良い。
【0018】さて、上記の弾性シール体40を加工槽3
0の内壁面34へ圧接し、また、同内壁面34から離間
させる手段、つまり、加工槽30の加工液溜め領域36
と排液槽20の内部の排液容積部との間の密封遮断状態
と連通による排液状態とを要時に切換え制御する手段と
して、本発明によれば、封止、排液制御手段70が設け
られている。この封止、排液制御手段70は、弾性シー
ル体40の弾性隆起部46をテーブル10側から加工槽
30の内壁面34側へ均等に前進、押動させることが可
能なように、押圧板72を備え、この押圧板72は、ベ
ッド8の上部側面に固定した配液ブロック76から供給
される適正圧の作動流体によって伸縮作動するベローズ
74によって前進と後退とが可能に構成されている。つ
まり、同ベローズ74の一端は押圧板72に固着され、
反対側の他端は、配液ブロック76に固着されているた
め、ベローズ内部に上記作動流体の供給を受けると伸長
して押圧板72を押圧し、従って、図1における円形領
域“C”を中心として取出し図示した図3の封止状態図
に明示のごとく、弾性シール体40の弾性隆起部46を
テーブル側から加工槽30の内壁面34側へ圧接して封
止作用を行わせるものである。
【0019】他方、ベローズ74の内部から作動流体が
排出されるとき、図3に示すように、弾性シール体40
の膜状部44の全面には加工槽30の加工液溜め領域3
6に充満された加工液の液圧が作用し、この液圧の合成
力は、弾性隆起部46に付与される押圧、圧接力の減少
に従って急速に同弾性隆起部46を加工槽30の内壁面
34から後退させる作用力として働き、故に、テーブル
10の側面16と加工槽30の内壁面34との間の間隙
領域が迅速に開口され、加工液溜め領域36と排液槽2
0の内部とを連通状態に形成する。この結果、加工液の
高速排出が促進される。
【0020】ここで、上述した各封止、排液制御手段7
0を作動させる上記作動流体は、図2に明示されるよう
に、別に設けられた作動流体槽82を備えた作動流体供
給機構80によって供給、又は回収される構成が設けら
れている。図2を参照すると、この作動流体供給機構8
0は、作動流体槽82から作動流体を圧送するためのモ
ータ駆動の作動流体供給ポンプ84、パイロット管を有
した2位置切換え形の流体切換弁85、同流体切換弁8
5から上記の各配液ブロック76へ配管された作動流体
管路86、流体切換弁85が作動流体回収位置へ切換え
られたとき、作動流体管路86からの作動液を作動流体
槽82へ回収、帰還させる回収管路88とを具備して構
成されている。なお、図2は、上記の流体切換弁85が
作動流体回収位置へ切換えられ、従って、作動流体は、
各封止、排液制御手段70のベローズ74の内部から配
液ブロック76、作動流体管路86、回収管路88等を
経て作動液槽82に回収されている状態を図示してい
る。故に図4に図示する弾性シール体40の弾性隆起部
46を封止位置へ圧接させる場合には再び、流体切換弁
85が回収位置から作動流体切換位置へ切換えられるこ
とにより、各封止、排液制御手段70の押圧板72をベ
ローズ74の伸長動作に応動して押圧作動させるのであ
る。
【0021】なお、上述した構成における封止、排液制
御手段70は、本発明の一実施例であり、ベローズ74
を伸縮させて押圧板72を前進又は後退させる構成に替
えて例えば、周知の油圧又は空気圧シリンダ装置を押圧
板の前進、後退用の駆動手段として設け、ワーク載置用
テーブル10の各側面16毎に配設される弾性シール体
40の弾性隆起部46を押圧する押圧板72を1ないし
複数本のシリンダ装置で同期的に前進、後退させる構成
としても良い。
【0022】なお、本実施例におけるベローズ74もテ
ーブル10の各側面16に張設された弾性シール体40
の弾性隆起部46に対して、ベローズ74を有した押圧
機構を複数に分離配置した構成としても良いし、また、
押圧板72の長さ方向の略中央領域に1ないし2つのベ
ローズ74を配設し、押圧板72を作動させても良く、
要するに、押圧板72が常に、加工槽30の内壁面34
に対して並行を維持しながら、均一押圧力で弾性シール
体40の弾性隆起部46を内壁面34に対して圧接し、
封止作用を遂行させれば良いのである。
【0023】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
は、放電加工機のワーク載置用テーブルと加工槽との間
の所定幅の間隙に下垂するようにテーブルに固定した膜
状部と、その膜状部の下縁に延設され、加工槽の内壁面
側へ向けて膨らんだ隆起面を有した柱状のシール作用部
とを備えた単一の弾性シール体を配設し、その弾性シー
ル体のシール作用部を加工槽の内壁面に制御手段の作動
で圧接したときに加工槽が囲繞する加工液溜め領域を封
止し、また、同制御手段による圧接作動を解除したとき
には、上記膜状部に作用する液圧で弾性シール体のシー
ル作用部を加工槽の内壁面から迅速に解離させてテーブ
ルと加工槽間の上記間隙を開口して加工液溜め領域から
テーブル下方の排液槽へ排液させる構成としたものであ
るから、ドレン孔を設けて排液する従来の構成に対比し
て大きな間隙開口を介して高速排液が可能となり、従っ
て、放電加工の中断時間や1つのワークの放電加工の終
了に伴う次加工の開始までの段取り時間を短縮でき、放
電加工能率を著しく向上させ得る効果が有る。
【0024】更に、本発明によれば、一体成形の弾性要
素である単一の弾性シール体を用いて放電加工機におけ
る加工槽の加工液溜め領域を密封する作用と、放電加工
の終了時や中断時等に加工液を加工槽から排出させる排
液作用との両作用を遂行可能でありしかも、弾性シール
体は加工槽とワーク載置用テーブルとの相対上下動時に
も摩耗作用を受ける構造でないため、長寿命と、放電加
工機の部品点数の削減によるコスト低減効果も期待する
ことができるのである。
【0025】しかも、本発明によるシール装置によれ
ば、封止、排液は弾性シール体の前進動作と流体圧を利
用した後退動作で安定に遂行されるから、テーブルに不
均一なモーメント力を受けることがなく、放電加工精度
を高精度に維持することも可能となるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による放電加工機の加工槽のシール装置
の全体構成における主要部を示した断面図である。
【図2】本発明による放電加工機の加工槽のシール装置
の全体構成における上記主要部と結合される作動流体供
給装置の構成例を示した断面図である。
【図3】同シール装置の弾性シール体が加工液溜め領域
を加工槽の内壁面で封止した状態を示す図1の“C”部
分を中心とする拡大部分断面図である。
【図4】弾性シール体の構造を示す部分斜視図である。
【符号の説明】
10…ワーク載置用テーブル 14…加工液吐出口 16…テーブル側面 20…排液槽 30…加工槽 34…内壁面 36…加工液溜め領域 40…弾性シール体 44…膜状部 46…弾性隆起部 50…加工液供給装置 70…密封、排液制御手段 72…押圧板 74…ベローズ 76…配液ブロック 80…作動流体供給装置

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放電加工機のワーク載置用テーブルの上
    方空間を囲繞して加工液溜め領域を形成する加工槽と前
    記ワーク載置用テーブルの下方に設けられた排液槽との
    間を放電加工時に封止し、非放電加工時には封止を解除
    して加工液を前記排液槽へ排液可能にする放電加工機の
    加工槽のシール装置において、 前記ワーク載置用テーブルの側面と前記加工槽の内壁面
    との間の排液用間隙に下垂、張設された膜状部と該膜状
    部の下縁に一体形成で延設され、前記膜状部から前記加
    工槽の内壁面に向けて膨出する隆起面を有した柱状シー
    ル作用部とを備えてなる弾性シール体と、 前記弾性シール体の柱状シール作用部を前記加工槽の内
    壁面に向けて押圧、圧接し、前記加工液溜め領域を前記
    排液槽に対して閉塞する前進位置と、前記弾性シール体
    の柱状シール作用部を前記加工槽の内壁面から後退させ
    て前記ワーク載置用テーブルの側面と前記加工槽の内壁
    面との前記排液用間隙を介して前記加工液溜め領域を前
    記排液槽へ連通させる後退位置との間を移動する押圧部
    材と、 前記押圧部材の前進、後退を制御する封止・排液制御手
    段と、 を具備して構成されたことを特徴とした放電加工機の加
    工槽のシール装置。
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