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JP3000574B2 - 自動車用エアスポイラ - Google Patents
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JP3000574B2 - 自動車用エアスポイラ - Google Patents

自動車用エアスポイラ

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JP3000574B2
JP3000574B2 JP63-85144A JP8514488A JP3000574B2 JP 3000574 B2 JP3000574 B2 JP 3000574B2 JP 8514488 A JP8514488 A JP 8514488A JP 3000574 B2 JP3000574 B2 JP 3000574B2
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は自動車の後部に設けられるエアスポイラに係
り、特に自動車に働くヨーイングモーメントを低減して
走行安定性を向上させるエアスポイラに関する。
[従来の技術] 自動車の走行時に車体へ作用する空気流を利用する装
置として、エアスポイラが知られている。従来の自動車
用エアスポイラとしては、(1)空気抵抗或は揚力を低
減させるもの、(2)前面又は後面窓ガラスの汚れを防
止するためのもの。さらに(3)垂直フイン等を設けて
横風走行時の直進安定性を増加させるものなどが有る。
これ等のエアスポイラは、例えば特公昭57−51581号
公報、特公昭57−95266号公報、或は特開昭60−161276
号や特開昭60−183252号の公報に示されている。
[発明が解決しようとする問題点] 高速走行時に突風或は定常的な横風が自動車に作用す
ると、横力およびヨーイングモーメントが働いてその走
行安定性が著しく損われる。このような高速走行を行う
機会は、近年の高速道路網の発達に伴つて増々多くなつ
ている。
しかしながら、上述の如く従来のエアスポイラは抗力
や揚力の低減、或は窓ガラスの汚れ防止を主眼とするも
ので、横風時の走行安定性向上にあまり効果がない。ま
た、上記(3)のエアスポイラはヨーイングモーメント
の低減効果を有するが、垂直フイン等に働く動圧を利用
するものであるため、充分な効果を得ようとすると非常
に大きな構造になつてしまい、法規制にも適合せず実現
が困難である。
本発明の目的は、簡単かつ小型の構造で横風時の自動
車の直進安定性を向上することの出来るエアスポイラを
提供することである。
[問題点を解決するための手段] 本発明は、横風走行時に作用する合成風が車体後部に
負圧域を作つて同部を風上側へ引くことにより車体重心
回りの偏揺すなわちヨーイングモーメントが増大する点
に着目し、この負圧域を解消若しくは減少してヨーイン
グモーメントを軽減することで走行安定性の改善を計る
ものである。
このため本発明では、車両の後部に左右にそれぞれ分
かれて設けられ、車両の後部側面から後部上面へまわり
込む空気流を遮るよう車両の外部に斜めに延在される自
動車用エアスポイラにおいて、各エアスポイラの、空気
流を遮る面の形状は、空気流が生じる車両の後部側面側
に向けた窪みを有し、この窪みは、前記空気流を遮る面
の、車両後部側面側に曲率中心をもつように湾曲した部
分によって画定されることを特徴とする。
[作用] 上記構成によれば、各エアスポイラは車体後部の側方
面積を増大すると共に、車両の外部に斜めに延在するこ
とによって車両の側面から後部へまわり込む空気流を部
分的に遮る。このため、横風走行時、風上側の車両側面
に沿った空気流は車体後部において遮られてその流速が
低下し、負圧域が減少する。その結果、車体後部の吸引
が弱まるのみならず、増大した側方面積に作用する横風
の動圧と相侯って、車体後部が逆に風下側へ押圧され
る。このため、横風により車体重心回りに生ずるヨーイ
ングモーメントが相殺されて減少し、横風時の自動車の
走行安定性が向上する。この作用は、各エアスポイラの
空気流を遮る面の形状を、空気流が生じる車両の後部側
面側に向けた窪みを有するようにすることにより、空気
流をより効果的に遮って、車体後部の負圧域をより低減
することができるため、一層向上する。
[実施例] 以下、添付図面を参照して、実施例に基づき本発明を
説明する。
第1図は乗用自動車を示し、この自動車1の後部に本
発明の実施例によるエアスポイラが設置されている。本
実施例の場合、自動車後部のトランク2にはその後端上
面にリアスポイラ3が固定されており、リアスポイラ3
の両側前方に一対のウイング状のエアスポイラ104a,104
b(以下ウイングスポイラと称す)を配置している。
これ等のウイングスポイラ104a,104bはほぼ長板状の
形状で、それぞれ自動車の側面に沿って延在するように
左右に分けて装着される。各ウイングスポイラは枢動可
能に取付けられ、展開時に車体より斜め外側方へ突出
し、かつ格納時に車体輪郭に沿って横置される。
各ウイングスポイラは、第1図および第2図に見られ
る通り、車体側面の空気流をより効果的に遮るため断面
がほぼ鉤状となるように、つまり車両外側面側に曲率中
心をもつように湾曲しており、展開時にその先端を車両
側面の空気流横風方向成分にほぼ対向させて車体より斜
め外側方へ突出し、また格納時には車体表面にその曲線
に沿って横置される。
リアスポイラおよびウイングスポイラはいずれもポリ
ウレタン樹脂等の材料で作られ、各ウイングスポイラは
第3図に示す通り格納時にリアスポイラと滑らかに接続
するように成形されている。なお、リアスポイラ3は走
行時に車体後部の浮き上りを防ぐためのもので、公知の
形状で良い。
ウイングスポイラの駆動機構を第3図に示す。リアス
ポイラ3の内部に駆動用の電気モータ6が設けられ、駆
動モータの出力軸にウォームギア7が固定されている。
一方、各ウイングスポイラ(第3図では104aを例示)に
はその長手方向に沿って縁部付近にシャフト9が固設さ
れ、同シャフトはリアスポイラ内のベアリングとトラン
ク上面にボルト等で固定されたベアリングとで回転可能
に支承される。シャフト9の後端にはウォームホイール
ギア8が取付けられ、ウォームギア7と噛合係合してモ
ータ6の回転駆動力をウイングスポイラへ伝達する。
各ウイングスポイラの大きさは装着する自動車等の条
件に応じて変更し得るが、本実施例では長さ600mm、幅2
00mmとしており、通常の乗用自動車の場合この程度の寸
法が適当であろう。なお、ウイングスポイラの取付位置
および角度について、本実施例と同様なウイングスポイ
ラを装着した自動車の1/10縮尺模型を用いた風洞実験の
結果を、第4図および第5図の線図に示す。
これ等の線図では、車体重心回りヨーイングモーメン
トを無次元化したヨーイングモーメント係数CYMを縦軸
とし、横軸にスポイラ間隔比d/wとスポイラ角度θとを
それぞれ取っている。ここで、スポイラ間隔比とは、第
6a図に示す如く左右ウイングスポイラの間隔dと自動車
1の全幅wとの比である。また、スポイラ角度θとは、
第6b図に見られる様に取付面に対する展開時のウイング
スポイラの傾斜角を称している。
第4図の結果はスポイラ角度θを50度に固定し、走行
に伴う相対風と横風との合成風が30度の風向で、すなわ
ち自動車の進行方向に対してヨー角30度で作用するとの
条件のもとに、スポイラ間隔比を変えて得られたもので
ある。一方、第5図はスポイラ間隔比d/wが0.76でかつ
合成風のヨー角が25度との条件で、スポイラ角度θの変
化に対するヨーイングモーメント係数CYMの変化を示し
ている。これ等の結果から、スポイラ間隔比d/wが約0.7
9で、またスポイラ角度θが約60度でそれぞれヨーイン
グモーメント係数は最小となっており、ウイングスポイ
ラの設置条件に制約のあることが判かる。実用的には、
ヨーイングモーメント係数が最小となるそれぞれの条件
点からヨーイングモーメント係数で5%内外の増大を許
容範囲として、ウイングスポイラの設置条件を設定する
ことが好ましい。この場合、スポイラ間隔比d/wは0.75
〜0.83、そしてスポイラ角度θは40度〜70度の範囲とな
る。
第7図は、1/10縮尺模型を用いて、本実施例のエアス
ポイラを装着した自動車の空力特性を測定した結果を示
す線図である。同線図の横軸は合成風のヨー角を、また
縦軸は抵抗係数CD、横力係数CS、揚力係数CLおよびヨー
イングモーメント係数CYMを表している。各係数CD
CS、CLおよびCYMは、CD,S,L=FX,Y,Z/(1/2・ρ・U2
・S)およびCYM=M/(1/2・ρ・U2・S・L)によっ
て、それぞれ車体重心に働く対向方向の空気力FX、横方
向の空気力FY、垂直方向の空気力FZおよびヨーイングモ
ーメントMを無次元化したものである。なお、Sは車体
の前面投影面積、そしてLは自動車のホイールベースで
ある。
第7図に示した結果より、ヨーイングモーメント係数
CYMがいずれのヨー角においても大幅に(例えば、ヨー
角40度では−42.5%)低減されていて、本実施例のエア
スポイラが横風走行時に自動車の直進安定性を向上させ
る効果を有することが明らかである。また、ヨー角0度
すなわち横風を受けずに走行している場合の揚力係数CL
も、リアスポイラの設置によって大幅に低減することが
判る。
なお、本実施例では各ウイングスポイラを湾曲させて
鉤状断面にしているが、同スポイラに1つ以上の折り曲
げを設けても同様な形状となり、同様な機能を得られ
る。
ここで、本発明のエアスポイラの機能を説明する。
前述の様に、横風走行時の自動車には、相対風と横風
との合成風が進行方向に対して角度をもつて作用してい
る。斜め前方から作用する合成風は車体前部を風下側へ
押圧し、このため車体重心回りのヨーイングモーメント
が自動車に生ずる。この風はさらに自動車の風上側側面
に沿つて流れ、車体後部より剥離状に流出する。
上記の様な状況下にある車体後部側面の圧力分布の測
定が行われ、その結果を第8a図に示す。同測定は、ウイ
ングスポイラを装着していない乗用自動車の1/10縮尺模
型について、ヨー角30度と合成風速20m/secの条件で行
われた。第8a図の結果から判る様に、車体後部側面には
中央部分を除いて負圧域が発生しており、この負圧域が
車体後部を風上側へ引張つて車体重心回りのヨーイング
モーメントを増大している。なお、第8a図中の圧力状態
は圧力係数CPで表されており、圧力係数CPはCP=P/(1/
2・ρ・U2)により車体の表面圧力Pを無次元化したも
のである。ここで、ρは空気密度、そしてUは合成風速
である。
一方、本発明の場合、斜め外側方へ突出した風上側の
ウイングスポイラが車体後部より流出する空気流を部分
的に遮り、かつ同スポイラに沿つて空気流を車体後面へ
引き込むように作用する。このため、車体後部側面の圧
力が上昇し、負圧域が解消若しくは減少する。
第8b図は、上記実施例のエアスポイラを縮尺して前述
の自動車模型に装着し、第8a図の場合と同様な条件で車
体後部側面の圧力分布測定を行つた結果を示す。同図と
第8a図とを比較すれば、ウイングスポイラ104bの設置に
より、車体後部側面の負圧域が大幅に減少して正圧域に
転じていることが明らかである。その結果、負圧による
吸引が解消されるのみならず、増大した側方面積に作用
する横風の動圧と相俟つて車体後部が逆に風下側へ押圧
され、ヨーイングモーメントを減少する。
即ち、従来、横風走行時の自動車は、横風により車体
前部を風下側へ押されるのに加えて車体後部も風上側へ
引張られるので、走行安定性が著しく損なわれていた。
しかるに、本発明のエアスポイラを装着すれば、車体後
部が押し戻されることになるため、自動車の走行安定性
を向上させることが出来る。なお、本発明のエアスポイ
ラは従来技術による垂直フインを備えたスポイラの様
に、フインに働く動圧を利用する作用に加え、車体後部
の形状を空力的に改善してその圧力分布を変える作用を
も行うものである。
以上説明した実施例のエアスポイラは、横風に応じて
ウイングスポイラを格納或は展開させるための制御装置
を備えており、続いてこの制御装置を説明する。制御装
置は第9図の回路ブロツク図に示す通り、ウインドセン
サ10と電子制御ユニツト(以下ECUと称す)11を有し、
前述のウイングスポイラ駆動機構に接続されている。
ウインドセンサ10は第10b図に示すような箱状のケー
ス12を備え、同ケースの下部には風用の2つの平行な流
路が上・下に形成されている。風用の流路はケース12の
中間板13および下端板14と、これら両板の間にシヤフト
15によつて所定の間隔で支持された流路板16とで画定さ
れる。なお、ケース12の下端板14は、自動車の屋根中央
部等の適所に取り付けられるようになつている。中間板
13には、上の流路中に突出するように風向測定用円柱17
と2つの左右判別用円柱18および19とが取り付けられ
る。また、流路板16にも下の流路中へ突出するように風
速測定用円筒20が取り付けられる。各円柱或は円筒の下
端とその下側の板との間には、水滴がつまらない程度の
隙間が設けられている。
第10b図に示すごとく、風向測定用円柱17は左右判別
用円柱18および19よりも流路の上流側に配置される。ま
た、円柱17の下流側側面には、雨滴等が侵入し難いよう
に下流側へ向けて開口した切り欠き溝状の圧力導入孔17
aが設けられている。圧力導入孔17aは、ケース12の中間
板13を貫いて延びる圧力取出器21を介して、ケース12内
の半導体圧力検出器22に接続される(第10b図参照)。
一方、風速測定用円筒20にも圧力導入路20aが設けられ
ており、この圧力導入路20aは流路板16、円柱17および
中間板13を通つて圧力検出器22に接続されている。
左右判別用円柱18及び19は、自動車の進行方向に関し
て円柱17を中心として左右対称となるように、円柱17の
下流側に配置されている。各左右判別用円柱は円柱17か
ら所定距離Dだけ隔てられる。円柱18及び19には円柱17
と同様な圧力導入孔18a及び19aが設けられ、それぞれ圧
力取出路(第10b図に円柱18のもののみ表示)を介して
共に圧力検出器23へ接続されている。圧力検出器23は、
圧力導入孔18a及び19aから導かれた圧力の差に応じて電
気信号を発生する。圧力導入孔18a及び19aは、第16b図
に見られるように円柱17と反対側へ開口するように形成
されている。
円柱17,18および19の直径d、円柱17から各左右判別
用円柱までの距離D、そして円柱17の中心を頂点とした
円柱18および19の開き角γ等は、後段で説明する作動に
最適な条件を実験的に求めて設定される。本例では、d
=20mm、D=32.5mm、γ=82度、そして圧力導入孔17
a、18a、19aの幅を直径dの約40%としている。
ウインドセンサ10の作動を次に説明する。第10b図に
示すように、ヨー角θの合成風Uが作用する場合、風向
測定用円柱17の後方で表面圧力Pdが取り出される。な
お、本例では、ヨー角即ち風向θは第10b図において円
柱17より円柱19寄りを正とし、反対側を負とする。ここ
で、仮に左右判別用円柱18及び19がなく、風向測定用円
柱17のみが設置されていると想定すると、圧力導入孔17
aから取り出される負圧Pdは気流の剥離の為に風向θに
関わりなくほぼ一定である。ところが、左右判別用円柱
18、19を置けば、風向θの絶対値が小さい場合には、円
柱18、19に衝突した流れのよどみの影響によつて、円柱
17の後方で圧力が上昇する。一方、風向θの絶対値が大
きい時には、流れが円柱17と各左右判別用円柱との間で
絞られるために、円柱17の後方表面圧力が減少する。そ
の結果、圧力導入孔17aより取り出される風向測定用円
柱17の後方表面圧力Pdは、風向θの絶対値に応じた負の
圧力として第11図のように得られる。第11図の線図は風
向θ=0度を中心として対称であり、この測定だけでは
風向の絶対値が検出できるのみである。
そこで、本例のウインドセンサでは左右判別用円柱18
及び19にそれぞれ圧力導入孔を設けて、風向の判定に用
いている。左右判別用円柱18、19の後方表面圧力P1、P2
を圧力導入孔18a、19aを介して取り出し、その差圧(P1
−P2)を求めると第12図のような結果になる。この図よ
り、左右判別用円柱18、19の後方表面圧力の差圧(P1
P2)が負の場合は、風向θが正つまり第10b図の矢印方
向からの風向で、(P1−P2)が正の場合は風向θが負と
判別できる。従つて、圧力導入孔17a、18a、及び19aよ
り各円柱の後方表面圧力Pd、P1、及びP2をそれぞれ取り
出して圧力検出器23等で計測すれば、これらの計測値と
予め用意した測定データに基づいて、一定風速の場合の
風向判定が可能である。なお、自動車の実際の走行にお
いては、風速が必ずしも一定でないため、風速に対応し
た補正を行う必要がある。
また、第11図には、雨中での測定データも併せて示さ
れており、この測定時の雨量は4.2mm/minである。同図
のデータより明らかな様に、雨中の測定では負圧値が若
干低下するものの実質的な測定結果にほとんど影響しな
い程度であり、本例のウインドセンサが耐候性に優れて
いることが理解されよう。
続いて、本例のウインドセンサにおける風向の判別方
法について説明する。この判別はウインドセンサに組込
まれたマイクロプロセツサによる風向判別演算回路で行
われ、第13図は同回路における演算処理のフローチヤー
トである。なお、ウインドセンサの圧力検出器22、23は
アナログ・デジタル変換処理回路を有し、風速測定用円
筒20並びに円柱17、18、19からの風速、風向、及び左右
判別用の圧力データをそれぞれ変換処理してデジタル信
号で出力する。これらの演算回路および処理回路は従来
の構成によるもので良く、ここでは回路構成の詳細な説
明を省略する。また、第13図には表示していないが、風
向判別演算回路には、予め風向角度0度の場合の圧力検
出器の出力値Mをメモリに記憶させておく。
風向判別演算回路は、ステツプ122より演算を開始す
る。次に、ステツプ123で半導体圧力検出器からの左右
判別出力、即ち左右判別用円柱18、19の後方表面圧力の
差P1−P2に応じた出力値Nを読み込み、ステツプ124へ
進む。ステツプ124では、測定出力値Nが風向角度0度
の場合の出力値と同じであるか否かを判断する。ステツ
プ124で測定出力値Nが設定出力値Mと同じであると判
定した場合には、ステツプ128に進んで風向0度(符号
±)とし、さらにステツプ129へ進む。測定出力値Nが
設定出力値Mと同じでない場合には、ステツプ124から
ステツプ125へ進む。ステツプ125では、測定出力値Nが
風向角度0度の時の値Mより小さいか否かを判断する。
測定出力値Nが設定出力値Aよりも大きい場合には、ス
テツプ125からステツプ126に進んで風向左(符号+)と
し、さらにステツプ129へ進む。ステツプ125で測定出力
値Nが設定出力値Mよりも小さいと判定した場合には、
ステツプ127に進んで風向右(符号−)とし、ステツプ1
29へ進む。ステツプ129では前のステツプの結果を出力
し、その後ステツプ123に戻つて再び演算処理を繰返
す。
上記のごときウインドセンサ10の横風データ信号に基
づいて、ECU11は第14図に示す演算処理を行う。ECU11の
演算はステップ201から開始され、ステップ202でウイン
ドセンサ10からの風向データを読み込む。続いて、ステ
ップ203でこのデータより風向を判断する。左横から風
が吹いている場合には、ステップ204で風上側ウイング
スポイラ104aを展開させる動作信号を出力すると共に、
ステップ205で風下側ウイングスポイラ104bの収納信号
を駆動機構へ出力する。右横から風が吹いている場合に
は、ステップ206で風上側ウイングスポイラ104bを展開
させる動作信号を出力すると共に、ステップ207で風下
側ウイングスポイラ104aの収納信号を駆動機構へ出力す
る。一方、風向角度が0度ならば、ステップ208で両側
のウイングスポイラを収納する動作信号を出力し、ステ
ップ209へ進んで一回の演算を終了する。
ところで、前述の実施例はウイングスポイラ104a,104
bをリアスポイラ3に組合せていたが、リアスポイラを
設置せずに、一対のウイングスポイラのみを自動車の後
部上面の左右に分けて装着することも可能である。ま
た、ウイングスポイラは、自動車の後面の左右に、或い
は、自動車の後部下面に分けて装着しても良い。これら
の場合、スポイラ駆動機構はトランク内若しくは車体下
部内に設置されるが、その他の構成は前述の実施例と同
様で良く、ここでは詳細な説明を省略する。そのような
設置であっても、風上側ウイングスポイラが横風を遮っ
て車体後方へ引き込むような流路を形成する。このた
め、横風走行時に車体後部側面の圧力分布を負圧から正
圧に改善でき、車体後部を押し戻し、自動車に作用する
ヨーイングモーメントを低減して直進走行性を向上させ
る効果が有る。
さらに、ウイングスポイラ駆動機構は、前述の実施例
の電気モータに代えて、形状記憶合金(以下SMAと称
す)を利用したアクチエータを用いても良い。
第15図は、このようなSMAアクチエータ30の構造を示
す。SMAアクチエータ30はハウジングに摺動自在に収容
されたピストン36を備え、同ピストンに出力軸が取付け
られている。ピストン36の一方の側にはコイル形状のSM
A34が、さらにピストン36を挟んでSMA34と対向するよう
に他方の側にコイル状のバイアスばね35が配置される。
SMA34は第15図の展張状態を記憶させておく。即ち、SMA
34を加熱すると第15図に示された状態となり、またSMA3
4が冷めて収縮するとピストン36がバイアスばね35の押
圧力で出力軸と共に図中の左方へ移動する。なお、SMA3
4を加熱するための熱源は、電流の抵抗発熱やエンジン
冷却水など任意である。
前段で説明した制御装置は横風に応じて風上側のウイ
ングスポイラのみを展開させるものであつたが、ECUの
回路構成を変更して第16図に示す如き演算処理を行わせ
ることにより、両側のウイングスポイラを同時に展開若
しくは格納することができる。この場合の演算処理はス
テツプ211から始まり、ステツプ212で前述のECU11の場
合と同様にウインドセンサ10からの風向データを読み込
む。続いて、ステツプ213で風向が零であるか否か、す
なわち横風の有無が判断される。横風がある場合には、
ステツプ213からステツプ214へ進んで、展開動作信号を
両ウイングスポイラの駆動機構へ出力する。横風がなけ
れば、ステツプ215へ進んで両ウイングスポイラを収納
させる動作信号を出力する。いずれの場合にも、次にス
テツプ216へ進み、一回の演算処理を終了する。
さらに、車速に応じて両側のウイングスポイラを同時
に展開若しくは収納する様に、制御装置を構成すること
もできる。この場合には、前述のウインドセンサ10に代
えて車速検出センサを用い、ECUを第17図に示す如き演
算処理を行う回路構成にする。車速検出センサは公知技
術によるもので良く、ここではその構成の説明を省略す
る。
第17図の演算処理はステツプ220より開始され、ステ
ツプ221で車速検出センサからの車速信号Vを読み込
む。続いて、ステツプ222において予め設定してあるス
ポイラ動作開始速度信号Vh(本例では70Km/hに相当)と
車速信号Vとの比較を行う。その結果、V≧Vhである場
合には、ステツプ223へ進んで展開動作信号を両ウイン
グスポイラの駆動機構へ出力し、さらにステツプ225へ
進む。V<Vhの場合には、ステツプ222からステツプ224
へ進んで両ウイングスポイラを収納する動作信号を出力
し、次にステツプ225で一回の演算処理を終了する。こ
のような制御を行うことにより、ウイングスポイラを空
力特性の改善効果のある高速走行時にのみ作動させるこ
とができる。
以上、本発明を特定の実施例に基づいて説明したが、
本発明はこれ等のみに限定されるものでなく種々の変更
が可能である。例えば、制御装置としてウイングスポイ
ラ駆動機構への動力供給を制御する電気スイツチや弁機
構を用い、運転者が必要と判断した時点で手動操作によ
つてウイングスポイラを作動させることも可能である。
[発明の効果] 本発明のエアスポイラは構成が極めて簡単であり、小
型かつ軽量な構造で横風時の自動車の走行安定性を改善
することが出来る。このため、特に高速走行時における
運転者の負担を軽減し、自動車走行の安全性を大きく向
上させるのみならず、その信頼性向上に寄与するもので
ある。また、ウイングスポイラを自動車後部の左右に分
けて装着するため、空気抵抗が著しく増加したり、エア
スポイラの体格が大きくなることもなく、収納式とする
場合でも大がかりな駆動装置を要しない。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例によるエアスポイラを装着した
自動車の斜視図、第2図は第1図のウイングスポイラの
展開・格納状態を示す略図、第3図は第1図のウイング
スポイラの駆動機構を示す要部透視図、第4図および第
5図は本発明によるエアスポイラの設置条件を示す線
図、第6a図および第6b図は第4図および第5図に示され
た設置条件の前提要件を説明するための略図、第7図は
実施例のエアスポイラを装着した自動車の空力特性を示
す線図、第8a図は横風走行時の自動車側面における圧力
分布線図、第8b図は本発明実施例のエアスポイラを装着
した場合の第8a図と同様な圧力分布線図、第9図は実施
例ウイングスポイラの制御装置の回路ブロック図、第10
a図および第10b図は第9図の制御装置に用いられるウイ
ンドセンサの断面側図および平面図、第11図および第12
図は実施例のウインドセンサにおける風向判定動作の原
理を説明するための線図、第13図は実施例のウインドセ
ンサにおける風向判定の演算フローチャート図、第14図
は実施例の制御装置に用いられる電子制御ユニットの演
算フローチャート図、第15図は第3図の駆動機構に使用
可能な代替アクチエータの拡大断面図、第16図は実施例
の電子制御ユニットの変更例の演算フローチャート図、
そして第17図は実施例の電子制御ユニットの他の変更例
の演算フローチャート図である。 図中、1……自動車、2……後部トランク、104a,104b
……ウイングスポイラ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭63−176885(JP,U) 実開 昭63−105578(JP,U) 特公 昭41−15322(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B62D 37/02

Claims (16)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両の後部に左右にそれぞれ分かれて設け
    られ、車両の後部側面から後部上面へまわり込む空気流
    を遮るよう車両の外部に斜めに延在される自動車用エア
    スポイラにおいて、 前記各エアスポイラの前記空気流を遮る面の形状は、前
    記空気流が生じる車両の後部側面側に向けた窪みを有
    し、この窪みは、前記空気流を遮る面の、車両後部側面
    側に曲率中心をもつように湾曲した部分によって画定さ
    れることを特徴とする自動車用エアスポイラ。
  2. 【請求項2】前記窪みは、前記空気流を遮る面を全体的
    に湾曲形状にすることにより形成された請求項1に記載
    の自動車用エアスポイラ。
  3. 【請求項3】前記窪みは、前記空気流を遮る面を少なく
    とも1ケ所折り曲げることにより形成された請求項1に
    記載の自動車用エアスポイラ。
  4. 【請求項4】前記自動車用エアスポイラは、車両の後部
    上面に設けられている請求項1から請求項3のいずれか
    一項に記載の自動車用エアスポイラ。
  5. 【請求項5】前記自動車用エアスポイラは、車両の後部
    下面に設けられている請求項1から請求項3のいずれか
    一項に記載の自動車用エアスポイラ。
  6. 【請求項6】前記自動車用エアスポイラの設置角度は水
    平面に対して40度以上70度以下である請求項4または請
    求項5に記載の自動車用エアスポイラ。
  7. 【請求項7】前記自動車用エアスポイラは車両の後面に
    設けられる請求項1から請求項3のいずれか一項に記載
    の自動車用エアスポイラ。
  8. 【請求項8】前記自動車用エアスポイラの設置角度が車
    両の後面に対して40度以上70度以下である請求項7に記
    載の自動車用エアスポイラ。
  9. 【請求項9】前記自動車用エアスポイラの設置間隔が車
    幅の75%から83%の範囲内である請求項1から請求項8
    のいずれか一項に記載の自動車用エアスポイラ。
  10. 【請求項10】前記自動車用エアスポイラは車両表面に
    沿って収納され、あるいは車両表面から展開するように
    それぞれ可動自在に設置され、かつ前記自動車用エアス
    ポイラに接続された駆動装置と、該駆動装置の作動を制
    御する制御装置を含む請求項1から請求項9のいずれか
    一項に記載の自動車用エアスポイラ。
  11. 【請求項11】収納時に車両の後部に取り付けられたリ
    アスポイラに外形が沿うような形状を有する請求項10に
    記載の自動車用エアスポイラ。
  12. 【請求項12】前記駆動装置は前記リアスポイラ内に設
    置されている請求項11に記載の自動車用エアスポイラ。
  13. 【請求項13】前記制御装置は車速検出装置を有し、車
    速に応じて前記自動車用エアスポイラを収納または展開
    させるように前記駆動装置を制御する請求項10から請求
    項12のいずれか一項に記載の自動車用エアスポイラ。
  14. 【請求項14】前記制御装置は横風検出装置を有し、横
    風に応じて前記自動車用エアスポイラを左右同時に収納
    または展開させるように前記駆動装置を制御する請求項
    10から請求項12のいずれか一項に記載の自動車用エアス
    ポイラ。
  15. 【請求項15】前記制御装置は横風検出装置を有し、横
    風に応じて該横風に関して風上側の自動車用エアスポイ
    ラのみを展開させるように前記駆動装置を制御する請求
    項10から請求項12のいずれか一項に記載の自動車用エア
    スポイラ。
  16. 【請求項16】前記制御装置は前記自動車用エアスポイ
    ラを同時にあるいはそれぞれ単独で収納または展開させ
    るよう手動操作可能である請求項10から請求項15のいず
    れか一項に記載の自動車用エアスポイラ。
JP63-85144A 1987-05-22 1988-04-08 自動車用エアスポイラ Expired - Lifetime JP3000574B2 (ja)

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Applications Claiming Priority (3)

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JP12555587 1987-05-22
JP62-125555 1987-05-22
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JPS6460481A JPS6460481A (en) 1989-03-07
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106945735A (zh) * 2017-04-08 2017-07-14 璧靛嘲 一种汽车风压自平衡调节系统
CN110182266A (zh) * 2018-02-22 2019-08-30 保时捷股份公司 用于机动车辆车身的空气导引装置

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