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JP3001851B2 - 安定液の劣化再生チャート及びそれを用いた再生剤添加方法 - Google Patents
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JP3001851B2 - 安定液の劣化再生チャート及びそれを用いた再生剤添加方法 - Google Patents

安定液の劣化再生チャート及びそれを用いた再生剤添加方法

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JP3001851B2
JP3001851B2 JP10092104A JP9210498A JP3001851B2 JP 3001851 B2 JP3001851 B2 JP 3001851B2 JP 10092104 A JP10092104 A JP 10092104A JP 9210498 A JP9210498 A JP 9210498A JP 3001851 B2 JP3001851 B2 JP 3001851B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地中連続壁工法や
場所打ちコンクリート杭工法に用いる安定液の劣化再生
チャートと、そのチャートを用いた再生剤添加方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】地中連続壁工法や場所打ちコンクリート
杭工法に用いる安定液は、掘削壁面の崩壊防止など多く
の重要な機能を果たしている。従って、その機能を十分
に発揮するためには、安定液の劣化再生を行い、常に所
定の性状を保つように管理しなければならない。安定液
の再生方法としては、管理基準値を越えた項目に対し
て、効果のある材料や薬剤(再生剤)を添加する方法を
採っているのが現状である。
【0003】一般的に、安定液の劣化時の対処方法とし
ては、以下に説明するような各管理項目ごとの調整が挙
げられる(参照文献:1991年8月31日第1刷発行
の「地中連続壁の安定液」平岡成明著、株式会社山海堂
発行)。
【0004】1)比重調整 先ず、安定液に関して比重は、一般に、1.03〜1.
15位までは使用できる。従って、安定液の管理基準値
として、比重は、例えば、1.03〜1.15の範囲で
ある。
【0005】「比重増加対策」比重が1.03よりも低
い場合、比重を上げる目的で、加重材としてベントナイ
トや各種の粘土を用いる。 <ベントナイトで比重を上げる場合>純粋なNaベント
ナイトの場合、膨潤性が高いので、比重は1.07以上
にはならない。また、添加量に比例して粘性も増加する
ので、加重材の添加を考える必要がある。粘性増加を抑
えるため、CMCの量を加減し、かつ、低粘度のCMC
を使用すると良い。
【0006】ここで、ベントナイトは、モンモリロナイ
トという粘土鉱物を主成分とし、そのほか、石英、α−
クリストバライト、長石、フッ石、雲母などの珪酸及び
珪酸塩鉱物や方解石、ドロマイト石膏などのアルカリ土
類金属炭酸塩や硫酸鉛鉱物をも随伴する弱アルカリ性の
粘土岩である。その種類としては、Na−ベントナイ
ト、Caベントナイト、活性化ベントナイト、有機ベン
トナイトがある。そして、ベントナイト安定液は、造
壁性(ろ水量、ケーキ厚)が良く、適度な粘性で、
比重を大きく取れる、といった機能があるので、このよ
うな諸機能を生かした安定液として多く使用されている
(参照文献:1995年11月20日第1刷発行の「地
中連続壁なんでも事典」平岡成明著、株式会社山海堂発
行)。また、CMCは、一般に、Na塩であり、例え
ば、セルロース系低粘度粉末が挙げられ、安定液のろ水
量を減少させ、崩壊を防ぎ、安定液の分散安定性を増加
させるものであり、分散剤としての効果、ろ水量の
減少、造壁性の改善、高温でも安定なので大深度で
も使用できる、といった機能がある。なお、分散剤は、
界面活性剤等の高分子物質、例えば、ポリカルボン酸系
液体が主として使われ、安定液に事前に分散剤を添加し
ておくことで、カルシウムが混入しても、コロイド粒子
の凝集を抑制し、安定した分散性を維持できるといった
機能がある。このような分散剤としては、一価の水酸化
物が有効であり、NaOH、NaCO3、珪酸ナトリウ
ム、ヘキサメタリン酸ナトリウム(NaPO36、カル
ゴン(商品名)などが用いられる。
【0007】<加重材で比重を上げる場合>粘性を上げ
ないで、比重のみを上げる場合に有効であり、高比重安
定液の場合、この加重材で比重の調整を行う。加重材と
してカオリナイトなどの非膨潤性の粘土材を用いると、
ベントナイトのように粘性は上がらず、分散安定性が悪
くなるので、これらの加重材を均一に分散させておくた
めに、CMCや分散剤を加える必要がある。 <その他> 粘性を上げたくない場合 ・加重材はカオリン粘土を使用する。 ・分散剤を添加する。 耐セメント性を保つ場合 ・ベントナイトの添加量を極力少なくする。 懸濁安定性を保持する場合 ・ベントナイトを必要最小限添加する。 現状のろ水量を維持する場合 ・ベントナイト、CMCの含有量を最低限、それぞれ、
1.0%、0.3%とする。
【0008】「比重低減対策」比重が1.15よりも高
い場合、比重を下げる目的で、砂分、シルトを除去し、
または、希釈する。その際、比重の高い原因別に次の手
段で土粒子の分離を行う。 <砂で比重が高い場合> 機械による砂分離 サイクロンを使用したり、デカンタなどの遠心分離機を
使用して砂分を除去する。 沈砂池(重力)による砂分離 <シルトで比重が高い場合> 機械によるシルト分離 デカンタ、マッドセパマシンなどの遠心分離機で砂とシ
ルトを除去する。なお、砂はほぼ100%除去可能であ
るが、シルト分は平均50%程度の除去率である。 化学的処理の組み合わせによるシルト分離 分散剤の添加により安定液の粘性を下げることで、遠心
分離機の除去率を高める。 ただし、現在はあまり使用されていない。 <粘土で比重が高い場合>粘土で比重が高い場合は、現
状の機械式分離は不可能であるため、水で希釈したり、
化学的に凝集させて機械で分離する。なお、水で希釈す
る方法が最もやりやすいが、水だけで希釈すると、比重
は調整できるが、粘性の低下とろ水量の増大が起きるの
で、適度のCMC溶液で希釈することが必要である。
【0009】「比重低減対策−土砂分離システムの機械
では不可能の場合」この場合には、掘削を中止し、一部
廃棄処分としたり、廃棄を前提として凝集剤を用いて沈
殿させ、遠心分離機で除去する。
【0010】2)ろ水量の調整 ろ水量は、安定液によって掘削壁面に形成されるマッド
ケーキによって決まる。このろ水量については、一般
に、20〜30ml(cc)位が使用できる。従って、
安定液の管理基準値として、ろ水量は、20〜30ml
の範囲である。例えば、20〜30mlの範囲を越える
場合は、安定液の調合を実施する。
【0011】「ろ水量低減対策」 <ベントナイト添加によるろ水量の低減>安定液中にマ
ッドケーキを形成するベントナイト粘土成分が不足して
くると、マッドケーキができず、ろ水量が増加してくる
ため、ケーキ形成成分として分散剤と同時にベントナイ
トを0.5〜2%程度添加し、ろ水量の低減を図る。 <CMC添加によるろ水量の低減>ケーキ形成成分であ
るベントナイトや粘土成分が必要量混入していても、増
粘剤が劣化または消耗により不足していて、安定液の粘
性が低い場合、ろ水量は増加し、管理値を越えてしまう
ことがあるため、増粘剤CMCを補充することで、粘性
を上げて、ケーキの透水性を小さくし、ろ水量を低減さ
せる。この場合の補充CMC濃度は、対象安定液に対し
て、0.05〜0.3%程度必要である。 <分散剤添加によるろ水量の低減>安定液に分散剤を添
加すれば、各種イオンの混入に対しても凝集しにくくで
きるため、効果的であり、一旦凝集した土粒子を分散さ
せるにも有効である。ただし、一旦凝集した土粒子を効
果的に分散させるには、炭酸ソーダや炭酸ガスなどを併
用した方がよい。これらは、凝集の程度(見かけの粘
度)に応じて使い分ける。 <pH調整剤添加によるろ水量の低減>原因物質との中
和を図るようにするためにpH調整剤を用いるものであ
り、例えば、炭酸ソーダや炭酸ガスは粘土粒子を凝集さ
せるカルシウムイオン(Ca2+)と反応させることで、
不溶性の炭酸カルシウムにして除去する。また、Ca2+
の他に、Al3+、Fe3+などの凝集作用を持った陽イオ
ンが混入する場合には、アルカリ性にすることで、各々
を、Al(OH)3、Fe(OH)3とし、影響を少なく
する。 <過剰土粒子除去によるろ水量の低減> 機械処理 ・サイクロンによる細砂分の除去 ・デカンタによるシルト分の除去 自然沈降処理 ・安定液槽による方法 ・沈砂池による方法
【0012】3)pH調整 pHは、安定液中に含まれるイオンにより影響し、一般
に、安定液の劣化に影響するのは、Ca++イオンであ
る。pHについては、一般に、7.0〜11.5位が使
用できる。従って、安定液の管理基準値として、pH
は、7.0〜11.5の範囲である。なお、pHが高い
と、特に、ベントナイトを多く含む場合に劣化しやすい
ので、注意が必要である。
【0013】「pHを上げる処置」 <苛性ソーダ添加によるpHの上昇>酸性度が強い地盤
で安定液のpHが8以下の場合には、少量の添加で高p
Hにできることから、苛性ソーダを添加することが有効
である。その添加方法としては、安定液に直接添加する
方法とポンプで定量添加する方法がある。ただし、添加
量を間違えると、極度にpHを高めてしまい、ベントナ
イトを凝集させるばかりか、CMCに対しても分散低下
をきたし、安定液を劣化させることがあるので、十分注
意する。従って、通常は、苛性ソーダを用いずに、炭酸
ソーダを用いるのが望ましい。 <炭酸ソーダ添加によるpHの上昇>炭酸ソーダ(炭酸
ナトリウム)の場合には、アルカリ度が低いので、0.
3%程度の添加でも、pH10.5〜11.0位で、腐
敗防止からも望ましいpHの範囲に設定しやすく、好都
合である。
【0014】「pHを下げる処置」 <炭酸ガス注入によるpHの低減>非常に効果のあるこ
とが確認されており、必要な炭酸ガスの量は、劣化安定
液のpHと見かけ粘度の状態により変化し、予備試験結
果に基づいて必要量を設定することが大切である。 <希硫酸などの添加によるpHの低減>希硫酸などの酸
を添加することで、安定液のpHを下げることはできる
が、取り扱いに危険を伴うこと、pHのゆり戻し現象に
よりpHの調整がしにくいことなどにより、実施工で行
われるケースは殆どない。 <水の希釈によるpHの低減>原理的には可能である
が、pHを1下げるためには、安定液量の約10倍の水
を加えて希釈することが必要であり、実用性は全くな
い。 <重炭酸ソーダ添加によるpHの低減>重炭酸ソーダで
は、添加量を増やしても、pH8.0程度である。
【0015】4)粘性の調整 粘性は、安定液中の粘土やベントナイト、CMCの量に
依存し、溝壁の安定には直接関係ないが、微粒子の懸濁
性の保持やマッドケーキを作る物質の存在量を判定する
代用特性として使用可能である。粘性については、一般
に、ファンネル粘度で、20〜36sec位が使用でき
る。従って、安定液の管理基準値として、ファンネル粘
度は、20〜36secの範囲である。
【0016】「粘性を上げる処置」 <ベントナイト添加による粘性の増加>ベントナイトを
添加することは、粘性のみならず、比重も増加するの
で、両者の管理値を参考にして添加量を決定する必要が
あり、再生用に使用するベントナイトの添加量は2%を
目安とする。 <CMC添加による粘性の増加>比重を上げずに、粘性
のみを増加させたい場合には、CMCの添加が有効であ
り、その添加量は、安定液について予備試験をして、C
MC添加量と粘性の関係を確かめておき、目標粘性が得
られる量を設定する。
【0017】「粘性を下げる処置」 <水の希釈による粘性の低減>水で希釈すると、粘性ば
かりでなく、比重の低下やろ水量の増大をきたすので、
単に水のみで希釈するのでなく、希釈で不足するベント
ナイトやCMCを補充添加する必要がある。これらにつ
いても、予備試験を行い、適正な水量とベントナイト、
CMC量を決める。 <低粘度CMCによる粘性の低減>低粘度のCMC、例
えば、テルポリマー30Lは、テルポリマー30の10
分の1の粘性であり、中粘度CMCの量を減じて、低粘
度のCMCを用いることは、安定液の粘性調整に有効で
ある。セメントなどによる改良地盤を掘削するには、こ
の方法が適している。 <分散剤による粘性の低減>分散剤で粘性を調整する場
合は、ろ水量の調整と同じ考えで実施する。なお、分散
剤としては、有機系分散剤(テルフロー、マーゼル)、
有機無機複合剤(サンキャリア)、無機系分散剤(ST
P、炭酸ソーダ、重炭酸ソーダ、炭酸ガス)が挙げられ
る。
【0018】以上の通り、安定液劣化時の対処方法は数
々あり、安定液の劣化再生を適切に行うには、ある程度
の熟練を必要とする。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】そのため、未経験者や
経験の浅い者が安定液の品質管理を行った場合、管理基
準値を外れた比重、粘性、ろ過水量、pHなどの各項目
に対してどのような再生剤が効果あるのか、また、どれ
くらいの量を添加したらよいのか不明であった。即ち、
管理基準については、上述のように、その項目が複数
(比重、ろ水量、pH、粘度の4項目)にわたるもので
あり、基準値(範囲)を越えた場合、従来は、その時点
でどのような再生剤を添加すればよいのか、また、どれ
くらいの量を添加したらよいのか不明瞭なものとなって
いた。
【0020】そこで、本発明の目的は、地中連続壁工法
や場所打ちコンクリート杭工法に用いる安定液の劣化と
してあり得るパターンを各管理基準ごとに数値化し、現
在の安定液が何処に属するか、また、その安定液を再生
するにはどのような再生剤を添加すればよいのか、さら
に、その劣化要因は何であるのかを、未経験者や経験の
浅い者でも容易に判断できるようにした、安定液の劣化
再生チャートを提供することにある。さらに、本発明
は、再生剤の添加量も分かり、また、劣化要因から対策
が判るようにすることも目的としている。そして、本発
明の目的は、そのようなチャートを用いて行うようにし
た、安定液の再生剤添加方法を提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決すべく
請求項1記載の発明は、地中連続壁工法や場所打ちコン
クリート杭工法に用いる安定液の劣化再生チャートであ
って、安定液の劣化としてあり得るパターンを管理項目
ごとに、例えば、比重、ろ水量、pH、粘度等を数値で
表示する管理項目表示部と、前記管理項目が予め設定さ
れた基準値内に収まるようにするために添加する再生
剤、例えば、混合添加方式における再生剤の添加パター
ンを表示する再生剤添加パターン表示部と、を並べて形
成してなる構成、を特徴としている。
【0022】ここで、管理項目表示部としては、例え
ば、比重、ろ水量、pH、ファンネル粘度の4項目が挙
げられる。また、再生剤添加パターン表示部としては、
例えば、混合添加方式における再生剤の添加パターンを
印を付けて表示したもので、清水、ベントナイト、粘
土、CMC、分散剤、ソーダ灰、重曹の7種類が挙げら
れる。
【0023】以上のように、請求項1記載の発明によれ
ば、安定液の劣化としてあり得るパターンを管理項目ご
とに数値で表示する管理項目表示部と、各管理項目が予
め設定された基準値内に収まるようにするために添加す
る再生剤の添加パターンを表示する再生剤添加パターン
表示部と、を並べて形成した劣化再生なので、管理項目
表示部に表示された数値により現在の劣化安定液が何処
に属するかが直ぐに判り、しかも、その劣化安定液の属
する部分から再生剤添加パターン表示部に表示された再
生剤を選択することによって、その劣化安定液を再生す
るにはどのような再生剤を添加すればよいのかが直ぐに
判る。従って、地中連続壁工法や場所打ちコンクリート
杭工法において、未経験者や経験の浅い者でも、劣化安
定液に応じて適切な再生剤を添加して、安定液を再生で
きる。
【0024】そして、前記管理項目表示部は、比重を範
囲ごと、例えば、1.03未満、1.03以上で1.1
5以下、1.15を越える等に分けて表示した比重範囲
表示部と、この比重表示部の各比重範囲に対応してファ
ンネル粘度を範囲ごと、例えば、23sec.未満、23se
c.以上で35sec.以下、35sec.を越える等に分けて表
示した粘度範囲表示部と、この粘度範囲表示部の各ファ
ンネル粘度範囲に対応してろ水量を範囲ごと、例えば、
25ml以上、25ml未満等に分けて表示したろ水量範囲
表示部と、このろ水量範囲表示部の各ろ水量範囲に対応
してpHを範囲ごと、例えば、8.0以下、10.5以
上等に分けて表示したpH範囲表示部と、からなる構
成、を特徴としている。例えば、安定液の比重、ファン
ネル粘度、ろ水量、pHの範囲分けは、一例であり、実
際には、現場の地盤状況や安定液の初期配合によって異
なるものであり、それに応じて適切に範囲分けを行う。
【0025】このように、管理項目表示部が、各範囲ご
とに分けて表示した比重範囲表示部とファンネル粘度範
囲表示部とろ水量範囲表示部とpH範囲表示部からなる
劣化再生チャートなので、管理項目表示部に表示された
比重、ファンネル粘度、ろ水量及びpHの4項目の数値
から劣化安定液が何処に属するかが直ぐに判る。そし
て、その比重、ファンネル粘度、ろ水量及びpHの4項
目に細分化された範囲から劣化安定液の属する部分に基
づいて、再生剤添加パターン表示部に表示された適切な
再生剤を直ぐに選択できる。
【0026】さらに、前記再生剤添加パターン表示部
は、前記管理項目表示部に対応して設けられるもので、
例えば、清水の添加を表示する清水表示部と、ベントナ
イトの添加を表示するベントナイト表示部と、粘土の添
加を表示する粘土表示部と、CMCの添加を表示するC
MC表示部と、分散剤の添加を表示する分散剤表示部
と、ソーダ灰の添加を表示するソーダ灰表示部と、重曹
の添加を表示する重曹表示部と、からなる構成、を特徴
としている。
【0027】ここで、清水は、希釈により比重を低減さ
せるもので、粘性の低下とろ水量の増大が起きるので、
適度のCMC溶液で希釈することが必要である。ベント
ナイトは、比重と粘性を上昇させる効果がある。粘土
は、比重を上昇させる効果がある。CMCは、ろ水量を
減少させる効果がある。分散剤は、カルシウムが混入し
ても、コロイド粒子の凝集を抑制し、安定した分散性を
維持できる効果がある。ソーダ灰は、カルシウムイオン
を不活性化する効果を持つものであるが、pHを上昇さ
せる効果がある。重曹は、ソーダ灰と同様に、カルシウ
ムイオンを不活性化する効果を持つものであるが、pH
を低下させる効果がある。
【0028】以上のように、再生剤添加パターン表示部
が、管理項目表示部に対応して添加を表示した清水表示
部とベントナイト表示部と粘土表示部とCMC表示部と
分散剤表示部とソーダ灰表示部と重曹表示部からなる劣
化再生チャートなので、管理項目表示部に表示された数
値、具体的には、比重、ファンネル粘度、ろ水量及びp
Hの4項目に細分化された範囲から劣化安定液の属する
部分に基づいて、再生剤添加パターン表示部に表示され
た清水とベントナイトと粘土とCMCと分散剤とソーダ
灰と重曹のうちから、適切な再生剤を直ぐに選択でき
る。
【0029】しかも、前記再生剤添加パターン表示部に
は、添加すべき再生剤の添加量が、例えば、劣化安定液
に対する重量比等により表示されていること、を特徴と
している。
【0030】このように、再生剤添加パターン表示部に
再生剤の添加量が表示されている劣化再生チャートなの
で、再生剤を適切量だけ添加できる。
【0031】そして、請求項記載の発明は、地中連続
壁工法や場所打ちコンクリート杭工法に用いる安定液の
再生剤添加方法であって、請求項記載の前記安定液の
劣化再生チャートを用い、前記再生剤添加パターンの表
示に基づいて該当する再生剤、例えば、清水、ベントナ
イト、粘土、CMC、分散剤、ソーダ灰、重曹等を前記
安定液に混合添加することにより、前記安定液の性状を
予め設定した管理基準値内に再生するようにしたこと、
を特徴としている。
【0032】このように、請求項記載の発明によれ
ば、請求項記載の安定液の劣化再生チャートを用い、
その再生剤添加パターンの表示に基づいて該当する再生
剤を安定液に混合添加することにより、安定液の性状を
予め設定した管理基準値内に再生するようにした再生剤
添加方法なので、劣化安定液に応じて適切な再生剤、具
体的には、清水、ベントナイト、粘土、CMC、分散
剤、ソーダ灰、重曹を複数種混合添加して、例えば、劣
化要因が何であるのかを判断しながら、安定液を再生で
きる。
【0033】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係る地中連続壁
工法や場所打ちコンクリート杭工法に用いる安定液の劣
化再生チャート及びそれを用いた再生剤添加方法の実施
の形態例を図1から図6に基づいて説明する。
【0034】先ず、図1は本発明を適用した一例として
の地中連続壁工法や場所打ちコンクリート杭工法に用い
る安定液の劣化再生チャートを示すもので、安定液の比
重が低い場合の管理項目表示部と再生剤添加パターン表
示部を示した図表であり、図2はその管理項目表示部と
再生剤添加パターン表示部に対応する主劣化要因表示部
を示した図表である。なお、実際には、これら図1の図
表と図2の図表が連続して、劣化再生チャートが表示さ
れた第1の管理シートとなっているが、ここでは、図面
の制約上、図1と図2に分けて示している。
【0035】この第1の管理シート(図1及び図2の図
表)において、10は管理項目表示部、20は再生剤添
加パターン表示部、30は主劣化要因表示部である。即
ち、管理項目表示部10が左側に形成され、その右側で
チャートの中央部に再生剤添加パターン表示部20が形
成されており、さらに、その右側に主劣化要因表示部3
0が形成されている。そして、図1の管理項目表示部1
0について、11は比重範囲表示部、12は粘度範囲表
示部、13はろ水量範囲表示部、14はpH範囲表示部
である。また、図1の再生剤添加パターン表示部20に
ついて、21は清水表示部、22はベントナイト表示
部、23は粘土表示部、24はCMC表示部、25は分
散剤表示部、26はソーダ灰表示部、27は重曹表示部
である。さらに、図2の主劣化要因表示部30につい
て、31は要因表示欄、32は対策表示欄である。
【0036】また、図3は安定液の比重が普通の場合の
管理項目表示部と再生剤添加パターン表示部を示した図
表で、図4はその管理項目表示部と再生剤添加パターン
表示部に対応する主劣化要因表示部を示した図表であ
り、実際には、これら図3の図表と図4の図表が連続し
て、劣化再生チャートが表示された第2の管理シートと
なっているが、ここでは、図面の制約上、図3と図4に
分けて示している。
【0037】この第2の管理シート(図3及び図4の図
表)において、40は管理項目表示部、50は再生剤添
加パターン表示部、60は主劣化要因表示部であり、第
1の管理シートと同様、管理項目表示部40が左側に形
成され、その右側でチャートの中央部に再生剤添加パタ
ーン表示部50が形成されており、さらに、その右側に
主劣化要因表示部60が形成されている。そして、図3
の管理項目表示部40について、41は比重範囲表示
部、42は粘度範囲表示部、43はろ水量範囲表示部、
44はpH範囲表示部である。また、図3の再生剤添加
パターン表示部50について、51は清水表示部、52
はベントナイト表示部、53は粘土表示部、54はCM
C表示部、55は分散剤表示部、56はソーダ灰表示
部、57は重曹表示部である。さらに、図4の主劣化要
因表示部60について、61は要因表示欄、62は対策
表示欄である。
【0038】また、図5は安定液の比重が高い場合の管
理項目表示部と再生剤添加パターン表示部を示した図表
で、図6はその管理項目表示部と再生剤添加パターン表
示部に対応する主劣化要因表示部を示した図表であり、
実際には、これら図5の図表と図6の図表が連続して、
劣化再生チャートが表示された第3の管理シートとなっ
ているが、ここでは、図面の制約上、図5と図6に分け
て示している。
【0039】この第3の管理シート(図5及び図6の図
表)において、70は管理項目表示部、80は再生剤添
加パターン表示部、90は主劣化要因表示部であり、第
1及び第2の管理シートと同様、管理項目表示部70が
左側に形成され、その右側でチャートの中央部に再生剤
添加パターン表示部80が形成されており、さらに、そ
の右側に主劣化要因表示部90が形成されている。そし
て、図5の管理項目表示部70について、71は比重範
囲表示部、72は粘度範囲表示部、73はろ水量範囲表
示部、74はpH範囲表示部である。また、図5の再生
剤添加パターン表示部80について、81は清水表示
部、82はベントナイト表示部、83は粘土表示部、8
4はCMC表示部、85は分散剤表示部、86はソーダ
灰表示部、87は重曹表示部である。さらに、図6の主
劣化要因表示部90について、91は要因表示欄、92
は対策表示欄である。
【0040】ここで、再生の対象となる劣化安定液の初
期配合としては、ベントナイト3〜5%、CMC0.1
〜0.3%程度、分散剤0.1〜0.3%程度のもので
あり、また、管理基準値としては、比重が1.03〜
1.15の範囲内、ファンネル粘度が20〜36sec.の
範囲内、ろ水量が30ml以下の範囲内、pHが7.0〜
11.5の範囲内である。
【0041】この実施の形態例において、劣化再生チャ
ートは、図1、図3、図5に示す通り、先ず、管理項目
表示部10,40,70については以下の構成となって
いる。比重範囲表示部11,41,71に表示される比
重:Hについては、図1の比重範囲表示部11のよう
に、H<1.03、図3の比重範囲表示部41のよう
に、1.03≦H≦1.15、図5の比重範囲表示部7
1のように、H>1.15の3領域範囲に分けている。
粘度範囲表示部12,42,72に表示されるファンネ
ル粘度:F(sec.)については、図1、図3の比重範囲
表示部11,41の2つの領域、H<1.03、1.0
3≦H≦1.15に各々対応して、図1、図3の粘度範
囲表示部12,42のように、F<23、23≦F≦3
5、F>35の3領域範囲にそれぞれに分けるととも
に、図5の比重範囲表示部71の領域、H>1.15に
対応しては、図5の粘度範囲表示部72のように、23
≦F≦35、F>35の2領域範囲に分けている。
【0042】ろ水量範囲表示部13,43,73に表示
される濾過水量:R(ml)については、図1、図3、図5
の粘度範囲表示部12,42,72の3つまたは4つの
領域、F<23、23≦F≦35、F>35に各々対応
して、図1、図3、図5のろ水量範囲表示部13,4
3,73のように、R<25、R≧25の2領域範囲に
分けている。pH範囲表示部14,44,74に表示さ
れるpHについては、図1、図3、図5のろ水量範囲表
示部13,43,73の2つずつの領域、R<25、R
≧25に各々対応して、8.0≧pH、8.0<pH<
10.5、pH≧10.5の3領域範囲にそれぞれ分け
ている。ただし、図3の粘度範囲表示部42の1つの領
域、23≦F≦35に対応するろ水量範囲表示部43の
1つの領域、R<25に対応しては、8.0≧pH、p
H≧10.5の2領域範囲に分けている。
【0043】そして、図1、図3、図5の再生剤添加パ
ターン表示部20,50,80については、混合添加方
式であり、pH範囲表示部14,44,74の各領域、
8.0≧pH、8.0<pH<10.5、pH≧10.
5に各々に対応して、以下の構成となっている。なお、
以下の各再生剤の添加量については、図2、図4、図6
の各図表下部の注意書きにあるように、劣化安定液に対
する重量比(%)で表している。
【0044】先ず、清水表示部21,51,81は、清
水の添加の要否を表示するもので、清水添加不要の場合
が空欄となっており、清水添加の場合は、図5の清水表
示部81のように、添加量「20」%がそれぞれ表示さ
れている。ベントナイト表示部22,52,82は、ベ
ントナイトの添加の要否を表示するもので、ベントナイ
ト添加不要の場合が空欄となっており、ベントナイト添
加の場合は、図1のベントナイト表示部22では、添加
量「3」%または「1」%が、図3のベントナイト表示
部52では、添加量「1」%が、それぞれ表示されてい
る。粘土表示部23,53,83は、粘土の添加の要否
を表示するもので、粘土添加不要の場合が空欄となって
おり、粘土添加の場合は、図1の粘土表示部23のよう
に、添加量「2」%がそれぞれ表示されている。
【0045】そして、CMC表示部24,54,84
は、CMCの添加の要否を表示するもので、CMC添加
不要の場合はなく、図1のCMC表示部24では、添加
量「0.05」%、「0.2」%または「0.1」%
が、図3のCMC表示部54も、「0.05」%、
「0.2」%または「0.1」%が、図5のCMC表示
部84では、「0.05」%または「0.1」%が、そ
れぞれ表示されている。分散剤表示部25,55,85
は、分散剤の添加の要否を表示するもので、分散剤添加
不要の場合が空欄となっており、図1の分散剤表示部2
5では、添加量「0.05」%が、図3の分散剤表示部
55も、添加量「0.05」%が、図5の分散剤表示部
85では、添加量「0.1」%が、それぞれ表示されて
いる。ソーダ灰表示部26,56,86は、ソーダ灰の
添加の要否を表示するもので、ソーダ灰添加不要の場合
が空欄となっており、図1、図3、図5の何れにおいて
も、添加量「0.1」%がそれぞれ表示されている。最
後に、重曹表示部27,57,87は、重曹の添加の要
否を表示するもので、重曹添加不要の場合が空欄となっ
ており、図1、図3、図5の何れにおいても、添加量
「0.2」%がそれぞれ表示されている。
【0046】ここで、清水は、希釈により比重を低減さ
せるために使用しているが、水だけで希釈すると、粘性
の低下とろ水量の増大が起きるので、適度のCMC溶液
で希釈することが必要である。ベントナイトは、比重と
粘性を上昇させるために使用している。粘土は、比重を
上昇させるために使用している。CMCは、ろ水量を減
少させるために使用している。分散剤は、カルシウムが
混入しても、コロイド粒子の凝集を抑制し、安定した分
散性を維持できるために使用している。ソーダ灰は、カ
ルシウムイオンの不活性化効果およびpHを上昇させる
効果があるために使用している。重曹は、ソーダ灰と同
様に、カルシウムイオンを不活性化する効果を持つもの
であるが、pHを低下させる効果があるために使用して
いる。このようにソーダ灰と重曹はカルシウムイオンを
不活性化する効果を持っているが、pHの変動が異なる
ためにソーダ灰と重曹を使い分けている。
【0047】さらに、図2、図4、図6の主劣化要因表
示部30,60,90については、図1、図3、図5の
管理項目表示部10,40,70のpH範囲表示部1
4,44,74の各領域、8.0≧pH、8.0<pH
<10.5、pH≧10.5に各々対応して、以下の構
成となっている。即ち、主劣化要因表示部30,60,
90は、図1、図3、図5の各図表右側部に付した大文
字アルファベットと対応する大文字アルファベットを各
図表左側部に付した図2、図4、図6に示したように、
要因表示欄31,61,91と対策表示欄32,62,
92が上下対をなして表示されている。
【0048】具体的には、安定液の比重が低い場合であ
る図1の管理項目表示部10及び再生剤添加パターン表
示部20のA〜Rに各々対応して、図2の主劣化要因表
示部30の要因表示欄31及び対策表示欄32に文章が
それぞれ記載されている。例えば、Aのように、比重H
<1.03で、ファンネル粘度F<23、濾過水量R<
25、8.0≧pHに対応して、要因表示欄31には、
「(要因)ベントナイトの不足による比重と粘性の低
下、地山掘削によるpHの低下」と文章表示されて、そ
の下の対策表示欄32には、「(対策)ベントナイト+
CMC+ソーダ灰の添加(懸濁安定性を保持するために
CMCを添加する)」と文章表示されている。
【0049】また、安定液の比重が普通の場合である図
3の管理項目表示部40及び再生剤添加パターン表示部
50のA〜Qに各々対応して、図4の主劣化要因表示部
60の要因表示欄61及び対策表示欄62に文章がそれ
ぞれ記載されている。例えば、Aのように、1.03≦
比重H≦1.15で、ファンネル粘度F<23、濾過水
量R<25、8.0≧pHに対応して、要因表示欄61
には、「(要因)ベントナイト・CMCの不足による比
重と粘性の低下、地山掘削によるpHの低下」と文章表
示されて、その下の対策表示欄62には、「(対策)ベ
ントナイト+CMC+ソーダ灰の添加」と文章表示され
ている。
【0050】そして、安定液の比重が高い場合である図
5の管理項目表示部70及び再生剤添加パターン表示部
80のA〜Lに各々対応して、図6の主劣化要因表示部
90の要因表示欄91及び対策表示欄92に文章がそれ
ぞれ記載されている。例えば、Aのように、比重H>
1.15で、23≦ファンネル粘度F≦35、濾過水量
R<25、8.0≧pHに対応して、要因表示欄91に
は、「(要因)掘削土の過剰混入による比重の増大、地
山掘削によるpHの低下」と文章表示されて、その下の
対策表示欄92には、「(対策)清水+CMC+ソーダ
灰+土砂分離機の稼働(懸濁安定性を保持するためにC
MCを添加する)」と文章表示されている。
【0051】以上のような表示内容による劣化再生チャ
ートは、その時の安定液の性状から各管理項目が基準値
内に収まるようにするための再生パターンを決定するも
のである。そして、この劣化再生チャートに表示してい
ない劣化パターン、即ち、安定液の比重が普通の場合で
ある図3の管理項目表示部40に表示が唯一ないパター
ンで、1.03≦H(比重)≦1.15、23≦F(フ
ァンネル粘度)≦35、濾過水量R<25、8.0<p
H<10.5の範囲については、安定液が管理基準値内
の性状であり、劣化再生する必要のない場合である。ま
た、安定液の比重が高い場合である図5の管理項目表示
部70に表示がないパターンで、比重H>1.15、フ
ァンネル粘度F<23の範囲については、安定液の性状
として実際には起こり得ない場合である。なお、比重H
が1.15以下の場合、再生剤は掘削液に添加する。し
かし、比重Hが1.15を越える場合、再生剤は、清水
に添加した後、掘削液に加えるため、掘削液の希釈を同
時に行うものとなる。
【0052】次に、以上の劣化再生チャートを用いて行
う再生剤添加方法について説明する。先ず、劣化した安
定液から測定した比重Hについて、その比重Hが、低い
場合(H<1.03)か、良好な場合(1.03≦H≦
1.15)か、または、高い場合(H>1.15)か、
何れに当てはまるかを選択する。続いて、劣化安定液の
測定したファンネル粘度Fについて、そのファンネル粘
度Fが、低い場合(F<23(sec.))か、良好な場合
(23≦F≦35(sec.))か、または、高い場合
(F>35(sec.))か、何れに当てはまるかを選
択する。そして、劣化安定液の測定した濾過水量Rにつ
いて、その濾過水量Rが、高い場合(R≧25)か、低
い場合(R<25)か、何れに当てはまるかを選択す
る。また、最後に、劣化安定液の測定したpHについ
て、そのpHが、低い場合(pH≦8.0)か、良好な
場合(8.0<pH<10.5)か、高い場合(pH≧
10.5)か、何れに当てはまるかを選択する。
【0053】以上のようにして、対象となる劣化安定液
の比重H、ファンネル粘度F、濾過水量R、pHの各測
定値を、第1から第3の管理シートから各々の劣化再生
チャートの管理項目表示部10,40,70(比重範囲
表示部11,41,71、粘度範囲表示部12,42,
72、ろ水量範囲表示部13,43,73、pH範囲表
示部14,44,74)に当てはめることによって、再
生剤添加パターン表示部20,50,80(清水表示部
21,51,81、ベントナイト表示部22,52,8
2、粘土表示部23,53,83、CMC表示部24,
54,84、分散剤表示部25,55,85、ソーダ灰
表示部26,56,86、重曹表示部27,57,8
7)の対応箇所から、混合添加方式での再生剤の添加パ
ターンが直ぐに判るものとなる。しかも、併せて、主劣
化要因表示部30,60,90から、上段の要因表示欄
31,61,91の表示内容を見て、主な劣化要因が判
ると同時に、下段の対策表示欄32,62,92を見
て、その対策が判るものとなる。
【0054】即ち、図1及び図2からなる第1の管理シ
ートの劣化再生チャートに表示される通り、H<1.0
3の場合において、以下のように、主な劣化原因とその
対策が判る。F<23、R<25、8.0≧pHの場
合、主な劣化要因が「ベントナイトの不足による比重と
粘性の低下、地山掘削によるpHの低下」であることが
判るともに、Aのように、ベントナイト「3」%+CM
C「0.05」%+ソーダ灰「0.1」%を添加すれば
良いことが判る。F<23、R≧25、8.0<pH<
10.5の場合、Eのように、主な劣化要因が「ベント
ナイトの不足による比重の低下、ベントナイト・CMC
の不足による粘性の低下とろ過水量の増大」であること
が判るとともに、ベントナイト「3」%+CMC「0.
2」%を添加すれば良いことが判る。23≦F≦35、
R<25、pH≧10.5の場合、Iのように、主な劣
化要因が「ベントナイトの不足による比重の低下、セメ
ント分混入によるpHの増大」であることが判るととも
に、ベントナイト「3」%+CMC「0.05」%+重
曹「0.2」%を添加すれば良いことが判る。
【0055】23≦F≦35、R≧25、8.0≧pH
の場合、Jのように、主な劣化要因が「ベントナイトの
不足による比重の低下、ベントナイト・CMCの不足に
よるろ過水量の増大、地山掘削によるpHの低下」であ
ることが判るとともに、ベントナイト「3」%+CMC
「0.1」%+ソーダ灰「0.1」%を添加すれば良い
ことが判る。F>35、R<25、8.0<pH<1
0.5の場合、Nのように、主な劣化要因が「ベントナ
イトの不足による比重の低下、安定液中の細粒分の凝集
による粘性の増大、セメント分混入によるpHの増大」
であることが判るとともに、ベントナイト「1」%+粘
土「2」%+CMC「0.05」%+分散剤「0.0
5」%を添加すれば良いことが判る。F>35、R≧2
5、pH≧10.5の場合、Rのように、主な劣化要因
が「ベントナイトの不足による比重の低下、安定液中の
細粒分の凝集による粘性の増大、ベントナイト・CMC
の不足・細粒分の凝集によるろ過水量の増大」であるこ
とが判るとともに、ベントナイト「1」%+粘土「2」
%+CMC「0.1」%+分散剤「0.05」%+重曹
「0.2」%を添加すれば良いことが判る。
【0056】そして、図3及び図4からなる第2の管理
シートの劣化再生チャートに表示される通り、1.03
≦H≦1.15の場合において、以下のように、主な劣
化原因とその対策が判る。F<23、R<25で、8.
0<pH<10.5の場合、Bのように、主な劣化要因
が「ベントナイトの不足による比重と粘性の低下」であ
ることが判るとともに、ベントナイト「1」%+CMC
「0.1」%を添加すれば良いことが判る。F<23、
R≧25、pH≧10.5の場合、Fのように、主な劣
化要因が「ベントナイト・CMCの不足による粘性の低
下とろ過水量の増大、セメント分混入によるpHの増
大」であることが判るとともに、ベントナイト「1」%
+CMC「0.2」%+重曹「0.2」%を添加すれば
良いことが判る。23≦F≦35、R<25で、8.0
≧pHの場合、Gのように、主な劣化要因が「地山掘削
によるpHの低下」であることが判るとともに、CMC
「0.05」%+ソーダ灰「0.1」%を添加すれば良
いことが判る。
【0057】23≦F≦35、R≧25、8.0<pH
<10.5の場合、Jのように、主な劣化要因が「CM
Cの不足によるろ過水量の増大」であることが判るとと
もに、CMC「0.1」%を添加すれば良いことが判
る。F>35、R<25、pH≧10.5の場合、Nの
ように、主な劣化要因が「安定液中の細粒分の凝集によ
る粘性の増大」であることが判るとともに、CMC
「0.05」%+分散剤「0.05」%+重曹「0.
2」%を添加すれば良いことが判る。F>35、R≧2
5、8.0≧pHの場合、Oのように、主な劣化要因が
「安定液中の細粒分の凝集による粘性の増大、細粒分の
凝集とCMCの不足によるろ過水量の増大、地山掘削に
よるpHの低下」であることが判るとともに、CMC
「0.1」%+分散剤「0.05」%+ソーダ灰「0.
1」%を添加すれば良いことが判る。
【0058】さらに、図5及び図6からなる第3の管理
シートの劣化再生チャートに表示される通り、H>1.
15の場合において、以下のように、主な劣化原因とそ
の対策が判る。23≦F≦35、R<25、pH≧1
0.5の場合、Cのように、主な劣化要因が「掘削土の
過剰混入による比重の増大、セメント分混入によるpH
の増大」であることが判るとともに、清水「20」%+
CMC「0.05」%+重曹「0.2」%の添加に加え
て、土砂分離機を稼働すれば良いことが判るとともに、
23≦F≦35、R≧25、8.0≧pHの場合、Dの
ように、主な劣化要因が「掘削土の過剰混入による比重
の増大、CMCの不足によるろ過水量の増大、地山掘削
によるpHの低下」であることが判るとともに、清水
「20」%+CMC「0.1」%+ソーダ灰「0.1」
%の添加に加えて、土砂分離機を稼働すれば良いことが
判る。
【0059】F>35、R<25、8.0<pH<1
0.5の場合、Hのように、主な劣化要因が「掘削土の
過剰混入による比重の増大、安定液中の細粒分の凝集に
よる粘性の増大」であることが判るとともに、清水「2
0」%+CMC「0.05」%+分散剤「0.1」%の
添加に加えて、土砂分離機を稼働すれば良いとが判る。
F>35、R≧25、pH≧10.5の場合、Lのよう
に、主な劣化要因が「掘削土の過剰混入による比重の増
大、安定液中の細粒分の凝集による粘性の増大、細粒分
の凝集とCMCの不足によるろ過水量の増大、セメント
分混入によるpHの増大」であることが判るとともに、
清水「20」%+CMC「0.1」%+分散剤「0.
1」%+重曹「0.2」%の添加に加えて、土砂分離機
を稼働すれば良いことが判る。
【0060】以上の通り、本発明に係る劣化再生チャー
トを用いることによって、地中連続壁工法や場所打ちコ
ンクリート杭工法において、未経験者や経験の浅い者で
も、劣化安定液の再生のために適正な再生剤を複数種選
択して混合添加することができ、該当する安定液の性状
を予め設定した管理基準値内に再生することができる。
【0061】なお、以上の実施の形態例においては、安
定液の初期配合をベントナイト3〜5%、CMC0.1
〜0.3%、分散剤0.1〜0.3%として、管理基準
値を比重1.03〜1.15、ファンネル粘度20〜3
6sec.、ろ水量30ml以下、pH7.0〜11.5とし
たが、安定液の初期配合や管理基準値は現場によって異
なるため、本発明はこれに限定されるものではなく、他
の初期配合や管理基準値であってもよい。また、ファン
ネル粘度、ろ水量及びpHの各しきい値の設定について
も任意であり、その他、具体的な再生剤の添加パターン
についても適宜に変更可能であることは勿論である。
【0062】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載の発明に係
る安定液の劣化再生チャートによれば、管理項目表示部
に表示された数値により現在の劣化安定液が何処に属す
るかが直ぐに判ることに加え、その劣化安定液の属する
部分から再生剤添加パターン表示部に表示された再生剤
を選択することによって、その劣化安定液を再生するに
はどのような再生剤を添加すればよいのかが直ぐに判る
ため、地中連続壁工法や場所打ちコンクリート杭工法に
おいて、未経験者や経験の浅い者でも、劣化安定液に応
じて適切な再生剤を添加して、安定液を再生することが
できる。
【0063】そして、管理項目表示部に表示された比
重、ファンネル粘度、ろ水量及びpHの4項目の数値か
ら劣化安定液が何処に属するかが直ぐに判るとともに、
比重、ファンネル粘度、ろ水量及びpHの4項目に細分
化された範囲から劣化安定液の属する部分に基づいて、
再生剤添加パターン表示部に表示された適切な再生剤を
直ぐに選択することができる。従って、劣化安定液に応
じて適切な再生剤を添加して、安定液を再生することが
できる。
【0064】さらに、管理項目表示部に表示された数
値、即ち、比重、ファンネル粘度、ろ水量及びpHの4
項目に細分化された範囲から劣化安定液の属する部分に
基づいて、再生剤添加パターン表示部に表示された清水
とベントナイトと粘土とCMCと分散剤とソーダ灰と重
曹のうちから、適切な再生剤を直ぐに選択することがで
きる。従って、劣化安定液に応じて適切な再生剤を混合
添加して、安定液を再生することができるといった利点
が得られる。
【0065】しかも、再生剤添加パターン表示部に再生
剤の添加量が表示されているため、再生剤を適切量だけ
添加することができるといった利点が得られる。
【0066】そして、請求項記載の発明に係る安定液
の再生剤添加方法によれば、地中連続壁工法や場所打ち
コンクリート杭工法において、劣化安定液に応じて適切
な再生剤、具体的には、清水、ベントナイト、粘土、C
MC、分散剤、ソーダ灰、重曹を複数種混合添加して、
その際、適切量を添加して、例えば、劣化要因が何であ
るのか、さらに、その対策は何なのかを判断しながら、
安定液を再生することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した一例としての地中連続壁工法
や場所打ちコンクリート杭工法に用いる安定液の劣化再
生チャートを示すもので、安定液の比重が低い場合の管
理項目表示部と再生剤添加パターン表示部を示した図表
である。
【図2】図1の管理項目表示部と再生剤添加パターン表
示部に対応する主劣化要因表示部を示した図表である。
【図3】本発明を適用した一例としての地中連続壁工法
や場所打ちコンクリート杭工法に用いる安定液の劣化再
生チャートを示すもので、安定液の比重が普通の場合の
管理項目表示部と再生剤添加パターン表示部を示した図
表である。
【図4】図3の管理項目表示部と再生剤添加パターン表
示部に対応する主劣化要因表示部を示した図表である。
【図5】本発明を適用した一例としての地中連続壁工法
や場所打ちコンクリート杭工法に用いる安定液の劣化再
生チャートを示すもので、安定液の比重が高い場合の管
理項目表示部と再生剤添加パターン表示部を示した図表
である。
【図6】図3の管理項目表示部と再生剤添加パターン表
示部に対応する主劣化要因表示部を示した図表である。
【符号の説明】
10,40,70 管理項目表示部 11,41,71 比重範囲表示部 12,42,72 粘度範囲表示部 13,43,73 ろ水量範囲表示部 14,44,74 pH範囲表示部 20,50,80 再生剤添加パターン表示部 21,51,81 清水表示部 22,52,82 ベントナイト表示部 23,53,83 粘土表示部 24,54,84 CMC表示部 25,55,85 分散剤表示部 26,56,86 ソーダ灰表示部 27,57,87 重曹表示部 30,60,90 主劣化要因表示部 31,61,91 要因表示欄 32,62,92 対策表示欄
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 平6−45758(JP,U) 実公 昭39−15553(JP,Y1) 平岡成明、地中連続壁の安定液、初版 第1刷、株式会社山海堂、1991年8月31 日発行 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E02D 5/18 - 5/20 B42D 15/00 321 - 331 E21B 21/00 - 21/14

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】安定液の劣化としてあり得るパターンを管
    理項目ごとに数値で表示する管理項目表示部と、 前記管理項目が予め設定された基準値内に収まるように
    するために添加する再生剤の添加パターンを表示する再
    生剤添加パターン表示部と、 を並べて形成してなる安定液の劣化再生チャートであっ
    て、 前記管理項目表示部は、 比重を範囲ごとに分けて表示した比重範囲表示部と、 この比重表示部の各比重範囲に対応してファンネル粘度
    を範囲ごとに分けて表示した粘度範囲表示部と、 この粘度範囲表示部の各ファンネル粘度範囲に対応して
    ろ水量を範囲ごとに分けて表示したろ水量範囲表示部
    と、 このろ水量範囲表示部の各ろ水量範囲に対応してpHを
    範囲ごとに分けて表示したpH範囲表示部と、 からなり、 また、前記再生剤添加パターン表示部は、前記管理項目
    表示部に対応して設けられるもので、 清水の添加を表示する清水表示部と、 ベントナイトの添加を表示するベントナイト表示部と、 粘土の添加を表示する粘土表示部と、 CMCの添加を表示するCMC表示部と、 分散剤の添加を表示する分散剤表示部と、 ソーダ灰の添加を表示するソーダ灰表示部と、 重曹の添加を表示する重曹表示部と、 からなり、 さらに、前記再生剤添加パターン表示部には、添加すべ
    き再生剤の添加量が表示されていること 、 を特徴とする安定液の劣化再生チャート。
  2. 【請求項2】請求項1記載の安定液の劣化再生チャート
    を用い、 前記再生剤添加パターンの表示に基づいて該当する再生
    剤を前記安定液に混合添加することにより、前記安定液
    の性状を予め設定した管理基準値内に再生すること、 を特徴とする安定液の再生剤添加方法
JP10092104A 1998-04-03 1998-04-03 安定液の劣化再生チャート及びそれを用いた再生剤添加方法 Expired - Fee Related JP3001851B2 (ja)

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