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JP3002001B2 - ナトリウム−硫黄電池における火災の消火装置 - Google Patents
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JP3002001B2 - ナトリウム−硫黄電池における火災の消火装置 - Google Patents

ナトリウム−硫黄電池における火災の消火装置

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JP3002001B2 JP3057440A JP5744091A JP3002001B2 JP 3002001 B2 JP3002001 B2 JP 3002001B2 JP 3057440 A JP3057440 A JP 3057440A JP 5744091 A JP5744091 A JP 5744091A JP 3002001 B2 JP3002001 B2 JP 3002001B2
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battery
slurry
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    • Y02E60/10Energy storage using batteries

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ナトリウム−硫黄電
池における火災の消火装置に関わり、詳しくはナトリウ
ム−硫黄電池に異常が生じて、電池内部の陽極及び陰極
の活物質の化学反応により発生した火災を消火する火災
の消火装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電気自動車や夜間電力貯蔵用の二
次電池として、300〜350℃で動作するナトリウム
−硫黄電池の研究開発が進められている。このナトリウ
ム−硫黄電池は性能及び経済の両面で優れた特徴を有す
るもので、性能面では鉛蓄電池に比較して理論エネルギ
密度が高く、充放電時における水素や酸素の発生といっ
た副作用もなく、両極活物質の利用率も高い。さらに、
経済面では金属ナトリウム及び硫黄が安価であるという
利点を有している。
【0003】又、このナトリウム−硫黄電池は単体とし
て使用されることが少なく、複数個を直列に接続すると
共に、この直列接続した電池を複数集合した状態でケー
スに収容されている。そして、この集合電池をケース内
で300〜350℃に加熱することにより、活物質とな
る金属ナトリウム及び硫黄を溶融して、その溶融状態で
活物質のイオンを移動させ、互いに電気化学反応を行わ
せて所定の電気エネルギを得るようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この従来の
ナトリウム−硫黄電池においては、事故短絡電流による
過電流が流れる等、何らかの事情により電池内部の固体
電解質管が破壊されることがある。この破壊時には固体
電解質管により内外に区分されていた溶融金属ナトリウ
ムと溶融硫黄とが直接接触し、それらが互いに混合して
化学反応を起こす。そして、この反応熱により電池自体
のカバーが破壊されて、電池を収容したケース内で火災
が発生するという問題があった。なお、この火災の発生
時に、消火剤として水を使用することは、溶融金属ナト
リウムが水と激しく反応するため適当でない。
【0005】この発明は、このような従来の技術に存在
する問題点に着目してなされたものであって、その目的
とするところは、ナトリウム−硫黄電池に発生した火災
を迅速かつ確実に消火することができるナトリウム−硫
黄電池における火災の消火装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明では、不活性液体及び粒状消火剤を収容す
るタンクと、そのタンク内の不活性液体及び粒状消火剤
を撹拌してスラリー状消火剤を作る撹拌手段と、ナトリ
ウム−硫黄電池よりなる集合電池を収納したケース内
に、前記タンクからスラリー状消火剤を圧送供給する圧
送手段とを設けたことを特徴とするものである。
【0007】
【作用】上記のように構成されたナトリウム−硫黄電池
の火災消火装置において、ナトリウム−硫黄電池に異常
反応が生じてケース内で火災が発生すると、タンク内で
不活性液体と粒状消火剤とが撹拌されてスラリー状消火
剤が作られる。そして、このスラリー状消火剤がタンク
から集合電池のケース内に圧送供給され、集合電池相互
間の間隙に充填される。このようにスラリー状消火剤が
充填されると、不活性液体の蒸発潜熱による冷却作用、
不活性液体の蒸発に伴って発生する不活性ガスによるナ
トリウムと硫黄の反応抑制作用、粒状消火剤による断熱
作用、及び粒状消火剤による熱分散作用の相乗効果に
て、電池の異常反応が抑制されると同時に隣接する健全
電池への類焼を防止できる。従って、電池の火災を迅速
かつ確実に消火することができる。
【0008】
【実施例】以下、この発明を具体化したナトリウム−硫
黄電池における火災の消火装置の一実施例を、図面に基
づいて詳細に説明する。まず、ナトリウム−硫黄電池の
構成について述べると、図1〜図3に示すように、ケー
ス1は内外二重の壁構造を有する四角箱型に形成され、
その内外の壁間には断熱材2が介装されている。載置台
3はケース1の内底部から所定間隔をおいて位置するよ
うに、そのケース1の内底部に支持部材4を介して配設
されている。
【0009】電池5は前記載置台3の上面に立設配置さ
れ、複数個が直,並列に接続されている。電気ヒータ6
はケース1の底部と載置台3との間に配置され、この電
気ヒータ6によりケース1内の温度が約300〜350
℃に加熱されて、電池5内の金属ナトリウム及び硫黄が
溶融される。給気パイプ7は外部の空気等をケース1内
に供給するものである。排気パイプ8は給気パイプ7に
隣接して設けられ、この排気パイプ8を介してケース1
内の空気が外部に排出される。そして、この両パイプ
7,8による空気の循環作用と、前記電気ヒータ6の温
度制御とによって、ケース1内の温度が約300〜35
0℃に保持される。
【0010】供給パイプ9は前記ケース1の側壁の上部
に設けられ、その内端には二叉状の供給口9aが分岐形
成されている。そして、後述するスラリー状消火剤S
が、この供給パイプ9を介してケース1内に供給され
る。排出パイプ10は供給パイプ9から側方へ所定間隔
をおいて位置するように、ケース1の側壁の上部に設け
られ、その内端の排出口10aが供給パイプ9の供給口
9aと同一高さ位置、又はそれよりも若干低い位置に配
置されている。そして、ケース1内にスラリー状消火剤
Sが所定量を越えて供給されたとき、余分なスラリー状
消火剤Sがこの排出パイプ10から外部に排出される。
【0011】次に、消火装置の構成について述べると、
図1及び図2に示すように、貯蔵タンク11は密閉円筒
状に形成され、その内部には不活性液体L及び粒状消火
剤Saが貯蔵されている。撹拌手段を構成するガスボン
ベ12は貯蔵タンク11の近傍に配設され、その内部に
はN2 ガスが収容されている。そして、ガス弁13が開
放されたとき、ガスボンベ12からガス導入パイプ14
を介して貯蔵タンク11内にN2 ガスが供給され、貯蔵
タンク11の内部圧力が上昇されると共に、貯蔵タンク
11内の不活性液体L及び粒状消火剤Saが撹拌されて
スラリー状消火剤Sが作られる。
【0012】送液パイプ15は前記貯蔵タンク11の外
側下部に接続され、その途中には各ナトリウム−硫黄電
池のケース1から延びる供給パイプ9が連結されてい
る。圧送手段を構成するポンプ16は貯蔵タンク11に
近接して送液パイプ15上に設けられ、主弁17を開放
した状態でこのポンプ16が駆動されることにより、ス
ラリー状消火剤Sが貯蔵タンク11内から送液パイプ1
5に圧送される。区画弁18は供給パイプ9上に設けら
れ、この区画弁18を開放することにより、スラリー状
消火剤Sが送液パイプ15から供給パイプ9を介して電
池のケース1内に圧送供給される。
【0013】次に、前記スラリー状消火剤Sについて詳
細に説明すると、この実施例ではスラリー状消火剤S中
の不活性液体Lと粒状消火剤Saとの混合率が、50〜
80%:50〜20%の体積比の範囲内で設定されてい
る。又、不活性液体Lとしては、不燃性及び非導電性を
有して、沸点が250〜300℃のフッ素系不活性液体
が使用されている。そして、火災の発生時にスラリー状
消火剤Sが電池のケース1内に供給されたとき、スラリ
ー状消火剤S中の不活性液体L分が250〜300℃で
殆ど蒸発して、その蒸発潜熱により冷却効果を発揮する
と共に、蒸発に伴って発生する不活性ガスによりナトリ
ウムと硫黄の反応抑制効果を発揮するようになってい
る。
【0014】さらに、前記粒状消火剤Saとしては、電
池の活物質及び火災発生時の生成物に対して非反応性を
有すると共に、吸湿性がなくて絶縁性を有する多数の球
状粒子が使用されている。具体的にはセラミック材料や
砂等を単独若しくは複数種組み合わせて構成され、この
実施例ではセラミック粒が使用されている。そこで、こ
のセラミック粒について詳述すると、セラミック粒の粒
径は0.05〜1.0mmの範囲のものが好ましく、こ
の実施例では0.1mmのものが使用されている。又、
セラミック粒の表面は、摩擦係数を小さくして電池5の
相互間の間隙に流れ込み易くするために平滑に形成され
ている。さらに、材料としては、普通磁器をベースとす
る長石質普通磁器、アルミナ含有磁器、クリストバライ
ト磁器、アルミナ磁器、ジルコン磁器、コージェライト
磁器等が適しており、この実施例では長石質普通磁器が
使用されている。又、これらの材料の体積抵抗率は温度
上昇に伴って若干低下するが、少なくとも1MΩ−cm
の体積抵抗率を有している。
【0015】そして、前記電池5内の金属ナトリウムは
凝固状態であっても、フッ化水素(HF)、塩化水素
(HCl)、硫化水素(H2 S)、水素(H)、臭素
(Br)、フッ素(F)、塩素(Cl)、硫黄(S)、
水銀(Hg)、水(H2 O)等と反応するため、これら
の物質が含まれないセラミック粒を選択して使用する必
要がある。
【0016】又、電池5内の金属ナトリウム及び硫黄が
酸化反応して生成される反応生成物質として、二酸化硫
黄(SO2 )、水酸化ナトリウム(NaOH)、酸化ナ
トリウム(Na2 O)、過酸化ナトリウム(Na
2 3 )、硫化ナトリウム(Na2 3 )、二硫化炭
素(CS2 )等がある。さらに、前記金属ナトリウム及
び硫黄の酸化反応時に、その酸化反応熱に起因して空気
中の窒素が酸化されて窒素酸化物(NOx)が生成され
る。従って、これらの反応生成物質と反応しないセラミ
ック粒を選択して使用する必要もある。
【0017】次に、前記のように構成されたナトリウム
−硫黄電池における火災の消火装置について動作を説明
する。さて、通常は電池のケース1内が電気ヒータ6に
より約300〜350℃に加熱保持されて、電池5を構
成する単体のナトリウム−硫黄電池内の金属ナトリウム
及び硫黄が溶融した状態になっている。この状態におい
て、ナトリウム−硫黄電池に異常反応等が生じて内部の
固定電解質管が破損すると、固定電解質管内の溶融した
金属ナトリウムが陽極容器内の溶融した硫黄と直接接触
して混合される。これにより、主たる反応として次のよ
うな化学反応が行われ、多硫化ナトリウム、特に最終的
には三硫化ナトリウムが生成される。
【0018】
【化1】2Na+XS→Na2 Sx このとき、化学反応熱が多量に発生して電池5自体のカ
バーが熱破壊され、金属ナトリウム及び硫黄がケース1
内に流出する。それにより、金属ナトリウムが空気中の
酸素等とさらに反応して高温状態になり、他の電池5を
も順に類焼していくことになる。
【0019】このようにケース1内で火災が発生する
と、図示しない熱センサやガスセンサにより火災事故が
検出され、ケース1内の電気ヒータ6への通電が停止さ
れる。その後、ガス弁13が開放されて、ガスボンベ1
2からガス導入パイプ14を介して貯蔵タンク11内に
2 ガスが供給される。これにより、貯蔵タンク11の
内部圧力が上昇されると共に、貯蔵タンク11内の不活
性液体L及び粒状消火剤Saが撹拌されてスラリー状消
火剤Sが作られる。
【0020】そして、前記貯蔵タンク11の内部圧力が
所定値に達すると、主弁17が開放されると共にポンプ
16が駆動され、スラリー状消火剤Sが貯蔵タンク11
内から送液パイプ15に圧送される。その後、火災の発
生した電池のケース1に対応する区画弁18が開放さ
れ、スラリー状消火剤Sが送液パイプ15から供給パイ
プ9を介してケース1内に圧送供給されて、集合電池5
の相互間の間隙に充填される。
【0021】このとき、スラリー状消火剤S中の粒状消
火剤Saは、不活性液体Lに混合撹拌されて流動性を有
するスラリー状になっているため、パイプ15,9内で
滞留することなくケース1内へスムーズに供給される。
又、図3に示すように、供給パイプ9の供給口9aが二
叉状に分岐形成されているため、スラリー状消火剤Sは
この二叉状の供給口9aからケース1内の広範囲に亘っ
て均一かつ迅速に充填供給される。そして、図3に示す
ように、ケース1内にスラリー状消火剤Sが所定量充填
されて、スラリー状消火剤Sの液面が集合電池5の上端
から上方へ所定距離(例えば10mm程度)おいた位置
に達すると、その後に供給されるスラリー状消火剤Sは
排出パイプ10からケース1の外部に排出される。
【0022】このようにスラリー状消火剤Sがケース1
内に充填されると、そのスラリー状消火剤S中の不活性
液体L分が250〜300℃で殆ど蒸発して、その蒸発
潜熱により冷却効果を発揮すると共に、蒸発に伴って発
生する不活性ガスによりナトリウムと硫黄の反応が抑制
される。又、不活性液体Lの蒸発後に粒状消火剤Saが
ケース1内に残って、その粒状消火剤Saにより各電池
5が遮蔽され、これにより断熱効果及び熱分散効果が発
揮される。従って、この不活性液体Lの蒸発潜熱による
冷却効果、不活性液体Lの蒸発時に発生する不活性ガス
による反応抑制効果、粒状消火剤Saによる断熱効果、
及び粒状消火剤Saによる熱分散効果の相乗作用にて、
電池の異常反応が抑制されるとともに、隣接電池への類
焼を防止して電池の火災を迅速かつ確実に消火すること
ができる。
【0023】なお、この発明は前記実施例の構成に限定
されるものではなく、例えば、前記不活性液体として沸
点が電池の異常加熱温度の約400℃のものを使用し、
高温電池にのみ選択的に蒸発潜熱を奪うようにしたり、
消火装置における撹拌手段や圧送手段として別の構成を
採用する等、この発明の趣旨から逸脱しない範囲で、各
部の構成を任意に変更して具体化することも可能であ
る。
【0024】
【発明の効果】この発明は、撹拌手段によりタンク内で
不活性液体と粒状消火剤とを撹拌してスラリー状消火剤
を作り、そのスラリー状消火剤を圧送手段により電池の
ケース内に圧送供給するように構成したので、粒状消火
剤Saを不活性液体Lに混合撹拌して流動性を有するス
ラリー状にした状態で、パイプ内等に滞留することなく
ケース内へ円滑かつ迅速に供給することができ、電池の
異常反応を抑制して電池内の火災を確実に消火すること
ができるという優れた効果を奏する。
【0025】
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を具体化したナトリウム−硫黄電池に
おける火災の消火装置の一実施例を示す概要図である。
【図2】その消火装置の斜視図である。
【図3】電池のケースを拡大して示す断面図である。
【符号の説明】
1 ケース、5 電池、9 供給パイプ、11 貯蔵タ
ンク、12 撹拌手段としてのガスボンベ、16 圧送
手段としてのポンプ、S スラリー状消火剤、L 不活
性液体、Sa 粒状消火剤。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A62C 3/06 H01M 10/39

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不活性液体及び粒状消火剤を収容するタ
    ンクと、 そのタンク内の不活性液体及び粒状消火剤を撹拌してス
    ラリー状消火剤を作る撹拌手段と、 ナトリウム−硫黄電池よりなる集合電池を収納したケー
    ス内に、前記タンクからスラリー状消火剤を圧送供給す
    る圧送手段とを設けたことを特徴とするナトリウム−硫
    黄電池における火災の消火装置。
JP3057440A 1991-03-20 1991-03-20 ナトリウム−硫黄電池における火災の消火装置 Expired - Lifetime JP3002001B2 (ja)

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