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JP3002524B2 - 事象同定装置及び方法 - Google Patents
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JP3002524B2 - 事象同定装置及び方法 - Google Patents

事象同定装置及び方法

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JP3002524B2
JP3002524B2 JP2313906A JP31390690A JP3002524B2 JP 3002524 B2 JP3002524 B2 JP 3002524B2 JP 2313906 A JP2313906 A JP 2313906A JP 31390690 A JP31390690 A JP 31390690A JP 3002524 B2 JP3002524 B2 JP 3002524B2
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幸治 大賀
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、プラントで発生した事象の種別を同定する
事象同定装置及び方法に関する。
〔従来の技術〕
プラントもしくは機械を健全に保つため、各種の機器
の故障や誤動作、あるいは運転員の誤操作、外乱などを
原因とする異常事象に対しては早期に対策をたてる必要
がある。このためには早期に異常事象を検出し、同定し
なければならない。プラントもしくは機械の各種状態量
から異常事象を同定するためには、例えば、パターン認
識の技術が用いられる。
最近、生物の神経回路網を模擬したニューラルネット
ワークのパターン認識への有効性が確認されている。こ
のニューラルネットワークは処理が高速で、入力信号に
多少の雑音が混入されていてもパターン認識が可能であ
るという優れた特徴を持っている。
ニューラルネットワークの原子力プラントの過渡異常
事象同定への応用について、エス・ピー・アイ・イー・
1095巻,アプリケーションズ オブ アーティフィシャ
ル インテジェンス7(1989年)第851項から第856項
(SPIE,Vol.1095,Applications of Artificial Intelli
gence VII(1989)pp851−856)において論じられてい
る。
この論文では、プラントの各検出器の出力のパターン
が各異常事象毎にユニークに定まるので、それは任意の
時刻におけるプラントの状態を同定する情報として使え
る。
また、異常診断へのニューラルネットワークの応用に
ついて、ノイズ耐性、実時間処理が可能である等の点か
らその有効性を確認したと著者らは述べている。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記のように、ニューラルネットワークを用いて、事
象の同定が可能である。しかし、プラントの検出器の出
力のパターンから事象を同定する場合に、限られた個数
の検出器の出力しか使用できず、また全ての事象につい
て、ニューラルネットワークをあらかじめ学習させてお
くことは現実的には不可能なために、使用する検出器出
力の変化が、学習済の事象に類似する未学習の事象が、
学習済の事象に誤って同定される可能性がある。
事象の同定結果は、プラントあるいは機械などの運転
方針等その安全性に影響を与えるために、その信頼性を
高くする必要がある。しかし上記従来技術ではこの点に
ついての配慮がなされていない。
本発明の目的は、事象同定結果の信頼性を高めること
にある。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成する本発明の特徴は、入力された複数
のプラントデータに基づいてプラントで発生した事象の
種別を同定するニューラルネットワークと、前記プラン
トで発生する事象の種別とその事象の発生時に必ず発生
する信号とを対応づけて記憶する記憶手段と、前記ニュ
ーラルネットワークにより同定された事象の種別を入力
し、入力した事象の種別に対応づけて前記記憶手段に記
憶されている信号が発生しているかを確認して、その信
号の発生が確認された場合に前記入力した事象の種別を
出力する事象確認手段とを備えたことにある。
〔作用〕
本発明によれば、ニューラルネットワークが同定した
事象の種別に対し、その事象の発生時に必ず発生する信
号が実際に発生しているかを確認する事象確認手段を備
えるため、ニューラルネットワークにおいて学習済みの
事象に類似した未学習の事象が発生した場合に、ニュー
ラルネットワークが事象を誤同定したとしても、事象確
認手段によりその誤同定を確認することができ、誤った
同定結果の出力を防止できる。よって、事象同定結果の
信頼性を高めることができる。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を図面により説明する。
第1図は、実施例になる装置の構成を示すブロック図
である。図において、10はプラント、20は実施例になる
装置、21はプラントデータをとり込み記憶するデータと
り込み・記憶部、22はデータ記憶のための記憶装置、23
はニューラルネットワークを用いてプラントで発生した
事象を同定する事象候補決定部、24は事象候補決定部か
ら出力された事象が実際に発生しているか否かを確認す
る事象確認部、25は事象確認部で使用する確認用デー
タ、30は実施例になる装置で同定された事象の種別、及
び同定に使用したプラントデータ等の関連データを表示
する表示装置である。
第2図は、本実施例になる装置の動作を示す流れ図で
ある。本実施例になる装置は、事象発生を示す信号が入
ったか否かを周期的に判定する(ステップ41)。ここで
は、プラントとして原子力発電プラントを考え、同定す
べ事象として、原子炉スクラムの要因となった事象を対
象とする場合について説明する。この場合には、事象発
生信号は、原子炉スクラム信号となる。
原子炉スクラム信号が発生すると、あらかじめ定めた
時間TDの経過を待った後に(ステップ42)、以下の処理
を実施する。まず、データとり込み・記憶部21でのデー
タとり込み処理を終了する。データとり込み・記憶部21
は、記憶装置22にあらかじめ定めた時間Tの間のプラン
トデータを記録する。従って、データとり込み終了時に
は、記憶装置22には、スクラク信号発生時刻tsの以前
(T−T0)、以後T0の間のプラントデータが記憶される
ことになる。
次いで、記憶されたプラントデータをとり込み、事象
候補決定部23で、ニューラルネットワークを使用した事
象候補の設定を実施する(ステップ44)。さらに、その
事象候補として出力された事象が、実際に発生している
か否かを事象確認部24で確認する(ステップ45)。その
結果を表示装置30に出力する(ステップ46)。ここで
は、事象同定結果の出力先として表示装置30を示した
が、本実施例になる装置の出力は、運転ガイド装置など
の一般の運転支援に係る装置の有効な情報として幅広く
利用することが可能である。
第3図は事象候補決定部23での処理を詳細に示す流れ
図である。事象候補決定部は、起動すると、まず、デー
タとり込み・記憶部から、あらかじめ定めたプラントデ
ータの時間変化に係るデータをとり込む(ステップ5
1)。ここでは、スクラムの要因となった事象の同定の
ためのプラントデータとして、原子炉出力,原子炉水
位,中性子束,主蒸気流量、及び給水流量の五つを使用
している。これらのプラントデータについて、スクラム
発生時点tsを基準として、その前後のデータをあらかじ
め定めたタイムステップでとり込み使用する。ここで、
ニューラルネットワークは、あらかじめシミュレータ及
び実験などにより得た。プラントデータの変化を入力層
に与え、一方、後で述べる事象コード(三ビットで構成
される)を出力層に教師データとして与えて、学習する
ことにより各々のユニット間の結合計数などを決定して
おく。
次に、上述のプラントデータの時間変化を入力層の各
々のユニットに入力する(ステップ52)。例えば、第一
ユニットには、原子炉圧力の時刻(ts−5Δt)の値、
第二ユニットには時刻(ts−4Δt)の値が入力され
る。
この入力値に従って、あらかじめ学習により定めた結
合係数等を用いて、ニューラルネットワークの出力O
j(j=1,2)を計算する(ステップ53)。出力Ojとして
は、0から1の間の値が得られる。ここで、学習時には
教師データとして0あるいは1を与えるが、入力層への
入力に含まれるプラントデータの雑音、あるいは学習に
使用したシミュレータ出力と実際のプラントデータの差
違、あるいは、学習していない事象の発生などのため
に、出力値は0と1の間で連続的に変化する。
出力Ojが計算されると、Ojの値から事象コードを計算
する(ステップ54)。この処理は、あらかじめ定めたし
きい値ε、及びεを用いて第3図のように実施す
る。即ち、三つの出力Oj(j=1,3)について、 Ojε …(1) の場合には、Oj=1に設定、 Ojε …(2) の場合には、Oj=0に設定、それ以外の場合にはOj=x
に設定する。
次いで、Ojの中に“x"が含まれるか否かを判定する
(ステップ55)。この結果、“x"が含まれる場合には、
出力Ojが学習に使用した“1"または“0"と大きく異な
る、つまり、プラントデータの変化が学習済の事象発生
時の変化と大きく異なると判断し、事象同定不可能であ
る旨を表示装置30に出力する(ステップ57)。
逆に、Ojの中に“x"が含まれない場合には、事象候補
に対する事象コード(“0"あるいは“1"で構成される)
を事象確認部24に出力する(ステップ56)。この場合に
は、学習済のある事象発生時の前記五つのプラントデー
タのスクラム信号発生前後の時間変化(スクラム時点を
基準にしたあらかじめ定めた時点での値)が、入力され
たプラントデータの変化と類似していると考えられる。
しかし、特定のプラントデータの変化が類似する事象が
複数個、プラントで発生する可能性もある。従って、プ
ラントデータの変化のパターンが類似することだけか
ら、発生した事象を決定することはできない。このた
め、本実施例になる装置では、事象候補決定部で得られ
た事象コードに対応する事象が発生しているか否かを、
事象確認部において、次のように確認する。
第4図は、確認用データ25の内容を示す図表である。
確認用データは、事象コードと確認すべき信号とその
値、及び事象名称から構成される。確認すべき信号とそ
の値は、事象名称に与えられた事象発生時に必ず発生す
る信号とその値を与えたものである。例えば、主蒸気隔
離弁閉事象が発生した場合には、スクラム発生時刻ts
らTD時間後までの間に、原子炉圧力高信号は“1"に、蒸
気隔離弁閉信号は“1"になる。このデータをもとに、ニ
ューラルネットワークによる同定結果の確認を実施す
る。なお、確認すべき信号は、本実施例になる装置で
は、系統・機器状態に係る二値の論理信号と複数個の論
理信号の“and"及び“or"信号などが使用されている。
二値の論理信号を使用したのは、信号の値の確認処理が
アナログ信号を使用する場合にくらべて、簡単かつ確実
であることによる。
第5図は、事象確認部24での処理を示す流れ図であ
る。図のように、事象確認部では、まず、事象候補決定
部23から出力された事象コードをよみ込む(ステップ6
1)。次に、この事象コードに対応するデータを、確認
用データ25からよみ込む(ステップ62)。そのデータに
用意された、確認すべき信号について、データとり込み
・記憶部21に記憶されたプラントデータをよみ込んで、
確認用データに与えられた値と一致するか否かを確認す
る(ステップ63)。例えば、事象コードが“001"の場合
には、原子炉圧力高信号が“1"、主蒸気隔離弁閉信号が
“1"となっていることを確認する。
その結果、信号の値が全て、確認用データに与えられ
たものと一致すれば(ステップ64)、その事象コードに
対応して用意されている事象名称を出力する(ステップ
65)。一方、一致しなければ、事象同定ができなかった
旨を、表示装置に出力する(ステップ66)。
なお、本実施例になる装置では、事象確認用の信号と
して、二値の論理(ディジタル)信号を用いたが、例え
ば、復水器真空度などのアナログ信号を用いることも可
能である。この場合、アナログ信号の値が、確認用デー
タに与えた値に等しい、あるいはそれ以上あるいは以下
であることを確認することになる。
また、ここでは確認用データを表形式で与えている
が、これをフレーム形式などで表現し、一般の知識処理
手法を用いて処理を実施することも可能である。
本実施例になる装置によれば、ニューラルネットワー
クにより、プラントデータの変化パターンから同定され
た事象が、実際に発生しているか否かを確認することが
可能となる。これにより、ニューラルネットワークで学
習済の事象と、プラントデータの変化が類似する未学習
事象が発生した場合の、事象の誤同定を防止することが
できる。
また、事象の同定は、高速なニューラルネットワーク
の処理と、それから出力された事象コードに対応して確
認用データに用意された、少数の限定されたプラントデ
ータの値の確認処理により実施されるため、その処理は
高速であり、早期に信頼性の高い事象同定結果を得るこ
とが可能となる。
〔発明の効果〕
本発明によれば、ニューラルネットワークにおいて学
習済みの事象に類似した未学習の事象が発生した場合
に、ニューラルネットワークが事象を誤同定したとして
も、事象確認手段によりその誤同定を確認することがで
き、誤った同定結果の出力を防止できる。よって、事象
同定結果の信頼性を高めることができ、従って、運転員
の負担が軽減され、誤操作の可能性も低減される。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例になる装置の構成を示すブロック図、第
2図は装置の動作を示すフローチャート、第3図は事象
候補決定部での処理を示すフローチャート、第4図は確
認用データの内容を示す説明図、第5図は事象確認部で
の処理を示すフローチャートである。 10……プラント、20……実施例になる装置、21……デー
タとり込み・記憶部、22……記憶装置、23……事象候補
決定部、24……事象確認部、25……確認用データ、30…
…表示装置、41〜46,51〜57,61〜66……処理のステッ
プ。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01D 21/00 G05B 23/02 302

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力された複数のプラントデータに基づい
    てプラントで発生した事象の種別を同定するニューラル
    ネットワークと、前記プラントで発生する事象の種別と
    その事象の発生時に必ず発生する信号とを対応づけて記
    憶する記憶手段と、前記ニューラルネットワークにより
    同定された事象の種別を入力し、入力した事象の種別に
    対応づけて前記記憶手段に記憶されている信号が発生し
    ているかを確認して、その信号の発生が確認された場合
    に前記入力した事象の種別を出力する事象確認手段とを
    備えたことを特徴とする事象同定装置。
  2. 【請求項2】前記記憶手段に記憶されている信号は、二
    値の論理信号であることを特徴とする請求項1記載の事
    象同定装置。
  3. 【請求項3】ニューラルネットワークを用いて複数のプ
    ラントデータからプラントで発生した事象の種別を同定
    し、同定された事象が発生したときに必ず発生する信号
    が発生しているかを確認し、その信号の発生が確認され
    た場合に前記同定した事象の種別を出力することを特徴
    とする事象同定方法。
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