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JP3014855B2 - 記録情報再生装置 - Google Patents
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JP3014855B2 - 記録情報再生装置 - Google Patents

記録情報再生装置

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JP3014855B2
JP3014855B2 JP4120660A JP12066092A JP3014855B2 JP 3014855 B2 JP3014855 B2 JP 3014855B2 JP 4120660 A JP4120660 A JP 4120660A JP 12066092 A JP12066092 A JP 12066092A JP 3014855 B2 JP3014855 B2 JP 3014855B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、探針と試料とを接近さ
せることによって生じる物理現象を利用して記録媒体に
記録された情報を再生する記録情報再生装置に関し、特
に、再生時に、往復両走査時のデータを抽出して比較す
る機構を有する記録情報再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、探針と試料とを接近させ、そのと
きに生じる物理現象(トンネル現象等)を利用して物質
表面および表面近傍の電子構造を直接観察できる走査型
トンネル顕微鏡(以後STMと略す)が開発され[G.Bi
nning et al.,Helvetica Physica Acta, 55,726(198
2)]単結晶、非晶質を問わず実空間像を高い分解能で測
定できるようになった。またSTMは、媒体に対して電
流による損傷を与えずに低電力で観測できる利点をも有
し、更には超高真空中のみならず大気中、溶液中でも動
作し種々の材料に対して用いることができ、学術的ある
いは研究分野での広範囲な応用が期待されている。
【0003】また、産業分野においても、近年、原子あ
るいは分子サイズの空間分解能を有する原理に着目し、
特開昭63−161552号公報および特開昭63−1
61553号公報媒体に開示されているように、媒体に
記録層(例えば、π電子系有機化合物やカルコゲン化合
物類の薄膜層等)を用いることによる記録再生装置への
応用、実用化が精力的に進められている。
【0004】係る情報処理装置においては、探針を試料
面と平行に掃引しながら、何らかの電気的な方法によっ
て試料媒体の表面に情報を記録し、探針と試料との接近
によって生じる物理現象(トンネル電流等)を測定する
ことによって記録された情報を正確に再生することが主
たる目的である。このような場合、記録媒体や下地電極
等の表面構造が再生の正確さに大きく影響する。このた
め、記録媒体や下地電極等には原子オーダー平滑性が求
められ、下地電極として例えばAuを用いる場合には、
MBE等の技術によってエピタキシャル成長させたAu
薄膜を用いることが考えられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述した記録再生装置
では記録媒体や下地電極等の表面を原子オーダーの平滑
性とするためにMBE等の技術を用いた薄膜形成が行わ
れるが、エピタキシャル成長させた薄膜であっても、実
際には表面に原子オーダの結晶ステップ(以下、原子ス
テップと称する)が生じてしまうことを避けられない。
このような原子ステップであってもトンネル電流の値は
大きく変化してしまうため、記録情報を正確に再生する
うえで大きな霜害となり、より高精度データ再生を行う
ことができないという問題点がある。
【0006】本発明は上述したような従来の技術が有す
る問題点に鑑みてなされたものであって、原子ステップ
が再生データに及ぼす影響を削減し、高精度な情報読み
出しが可能な記録情報再生装置を提供することを目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の記録情報再生装
置は、探針と記録媒体を該記録媒体の同一領域に往復し
て平行に走査する走査機構と、前記走査機構による平行
走査時に探針と記録媒体との間に流れるトンネル電流値
が一定となるように両者間の位置制御を行う位置制御機
構と、前記トンネル電流値を所定値と比較する比較手段
と、前記比較手段による比較結果を記憶する記憶手段
と、前記走査機構による走査が行われると、前記記憶手
段の記憶内容より往走査時および復走査時の各比較結果
論理積を求めて前記記録媒体に記録された内容を再生
する再生手段とを有する。
【0008】この場合、記憶手段は往走査時および復走
査時の各比較結果をそれぞれ記憶するバッファメモリに
よって構成されてもよい。
【0009】また、記憶手段は往走査時の比較結果を記
憶するバッファメモリによって構成され、再生手段は、
復走査時に比較手段が出力する比較結果と前記バッファ
メモリの出力内容からリアルタイムで記録媒体に記録さ
れた内容を再生するものとしてもよい。
【0010】
【作用】トンネル電流値は所定値と比較されることによ
って2値化される。探針と記録媒体とは位置制御機構に
よってトンネル電流値が一定となるように位置制御され
ているため、原子ステップによるトンネル電流の増加
は、原子ステップにより探針と記録媒体とが近付く方向
に走査されたときに発生することになる。
【0011】本発明では、往復走査を行ったときの各比
較結果の論理積を再生信号としているので、往走査時ま
たは復走査時に生じた原子ステップによるノイズが除去
される。
【0012】
【実施例】次に、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。
【0013】図1は本発明の一実施例の構成を示すブロ
ック図である。
【0014】本実施例は、マイカ基板上にエピタキシャ
ル成長させたAu薄膜を電極基板とし、LB超薄膜を記
録媒体として記録情報の再生を行う記録情報再生装置を
示すものである。
【0015】ステージ4上に載置される記録媒体2には
バイアス回路5によって所定のバイアス電圧が印加され
ている。Z方向位置制御機構3は探針1のZ方向(図面
上下方向)の位置制御を行うもので、探針1と記録媒体
2の間に上記のバイアス電圧によって流れるトンネル電
流を検出し、この値が一定となるように両者間の距離を
制御している。また、試料面に平行な方向の走査を行う
走査機構は、X方向走査制御回路6、Y方向走査制御回
路7によって構成されており、走査はこれらによってス
テージ4を動かすことにより行なわれる。
【0016】探針1によって検出されたトンネル電流
は、Z方向位置制御機構3とコンパレータ8とに送られ
る。比較手段であるコンパレータ8は送られてきたトン
ネル電流値と予め定められたリファレンス電流値とを比
較し、トンネル電流値がリファレンス電流値より大きい
場合に出力値としてHレベルを出力、それ以外はLレベ
ルを出力する。バッファメモリ9,10はクロック11
によって発生する読み取りクロック信号に同期してコン
パレータ8の出力レベルを取り込み保存する。取り込ま
れた両バッファメモリのデータは往復1走査終了後にA
ND回路12によって記録媒体1上で対応する部分が
理積演算を受け、再生データとして後段に設けられた信
号処理回路系13に出力される。AND回路12ととも
に信号処理回路系13では、例えばHレベルを1、Lレ
ベルを0としてデジタル信号として処理するように構成
されている。
【0017】上述したX方向走査制御回路6、Y方向走
査制御回路7等による位置制御動作やバッファメモリ
9,10でのコンパレータ8の出力レベルを取り込む動
作は不図示の制御装置によって行われている。
【0018】本実施例では上記の制御装置は、コンパレ
ータ8の出力レベルを、往走査時にはバッファメモリ9
に取り込み、復走査時にはバッファメモリ10に取り込
むように構成されているが、実際には往走査時の信号の
みを保存できれば良く、復走査時にリアルタイムで往走
査信号と比較することも可能であり、このような制御を
行うものとしてもよい。
【0019】次に、この情報処理装置を使用して再生し
た例を示す。
【0020】なお、本実施例に用いられる記録媒体は、
詳述すると、特開昭63−161552号公報および特
開昭63−161553号公報に開示されているAu電
極上に積層されたSOAZ・LB膜(2層膜)を記録媒
体とし、電極にはマイカ上にエピタキシャル成長させた
Au薄膜を用いている。
【0021】記録媒体2には、バイアス回路5によりバ
イアス電圧として波高値−6Vおよび+1.5Vの連続
したパルス波を重畳した電圧を試料・探針間にクロック
回路11から出力されるクロック信号と同期させて印加
することで電気的な情報の書き込みがなされている。書
き込み領域はX方向1μm幅、Y方向10μmで、X方
向走査周波数は600Hz、書き込みクロックは120
kHzである。なお、この時のビット径は5nm、ビッ
ト間隔は10nmである。
【0022】図2はこのような書き込みがなされた記録
媒体2の状態を模式的に示す断面図、図3(a)および
図3(b)のそれぞれは、図2のA方向およびB方向に
探針を走査したときのトンネル電流信号を示す図であ
る。
【0023】図2中の斜線部分が記録によって導電率が
上昇した部分である。図示される記録媒体2の中心付近
にはAuのエピタキシャル成長時に生成された1〜3Å
の高さを持つ原子ステップが存在している。この状態で
信号を再生する場合には原子ステップの位置で探針1と
記録媒体2を構成する電極とが近付いてトンネル電流が
増加するために図のA方向に探針を走査すると図3
(a)に示すようなトンネル電流信号が観測される。
【0024】これをそのままコンパレータ8でのリファ
レンス電流値であるレベルαによって2値化し、0・1
データとして取り出した場合、原子ステップによるノイ
ズ信号もデータとして扱われてしまうことになる。つま
り、本来は(01100110)というデータが、(0
1101110)と判断されてしまい、謝りビットが混
入することになる。ところが図2中のB方向から走査
し、データ抽出を行なった場合、トンネル電流信号は図
3(b)に示すように(01100110)という信号
として正確に認識することができる。これは、トンネル
電流値がコンパレータ8にてリファレンス電流値(レベ
ルα)と比較されて2値化されるため、原子ステップの
位置で探針1と記録媒体2を構成する電極とが物理的に
離れる場合には原子ステップによるノイズが発生しない
ためである。
【0025】本実施例ではA方向に走査する往走査時の
データをバッファメモリ9に保存し、B方向に走査する
復走査時のデータをバッファメモリ10に保存し、これ
らの保存データの論理積をAND回路12にて生成し、
これを再生データとするため、原子ステップによって発
生したノイズ成分によるエラーが再生信号に生じること
を防止することができた。
【0026】なお、図2には原子ステップが図面右方向
に存在する例を示し、A方向に走査したときに原子ステ
ップによるノイズ成分が生じる場合について示したが、
原子ステップが図面左方向に存在する場合には当然B方
向に走査するときにノイズ成分が生じることになる。本
実施例では、往走査時と復走査時のデータの論理積が再
生データとされるため、走査方向に関わらずに正確な再
生データを得ることができる。
【0027】以上の構成によって実際に、書き込み信号
と再生信号とを比較したところ、原子ステップによるエ
ラー発生率(0を1と認識してしまう割合)を0.01
%以下に抑えることが可能となった。
【0028】なお、本発明は結晶表面のステップ状の構
造に起因する誤りを除去するものである。上記実施例で
はLB膜の導電性変化を記録ビットとして用いた場合で
あるために記録媒体表面に形成されるステップについて
は述べていないが、記録媒体表面を結晶表面として物理
的な凹凸を形成して記録ビットとするものについても全
く同様に適用できるものである。
【0029】また、以上説明した実施例では、記録情報
の再生についてのみ記したが、特開昭63−16155
2号公報および特開昭63−161553号公報に開示
されているような記録媒体に書き込みを行う機能を備え
た記録再生装置についても当然適用できるものである。
【0030】
【発明の効果】本発明は以上説明したように構成されて
いるので、以下に記載するような効果を奏する。
【0031】原子ステップによって再生時に生じるエラ
ーを簡単に除去することができ、より精度の高いデータ
再生を行うことができる効果がある。また、精度の高い
データ再生を行うことができることから高速に走査する
ことができ、記録内容を高速に再生することができる効
果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の構成を示すブロック図であ
る。
【図2】図1に示した実施例において、記録情報が再生
される記録媒体2の状態を模式的に示す断面図である。
【図3】(a)および(b)のそれぞれは、図2のA方
向およびB方向に探針を走査したときのトンネル電流信
号を示す図である。
【符号の説明】
1 探針 2 記録媒体 3 Z方向位置制御機構 4 ステージ 5 バイアス回路 6 X方向走査制御回路 7 Y方向走査制御回路 8 コンパレータ 9,10 バッファメモリ 11 クロック 12 AND回路 13 信号処理回路系
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山野 明彦 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 畑中 勝則 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−31143(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 9/14

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 探針と記録媒体を該記録媒体の同一領域
    に往復して平行に走査する走査機構と、 前記走査機構による平行走査時に探針と記録媒体との間
    に流れるトンネル電流値が一定となるように両者間の位
    置制御を行う位置制御機構と、 前記トンネル電流値を所定値と比較する比較手段と、 前記比較手段による比較結果を記憶する記憶手段と、 前記走査機構による走査が行われると、前記記憶手段の
    記憶内容より往走査時および復走査時の各比較結果の
    理積を求めて前記記録媒体に記録された内容を再生する
    再生手段とを有することを特徴とする記録情報再生装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の記録情報再生装置におい
    て、 記憶手段が往走査時および復走査時の各比較結果をそれ
    ぞれ記憶するバッファメモリによって構成されているこ
    とを特徴とする記録情報再生装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の記録情報再生装置におい
    て、 記憶手段が往走査時の比較結果を記憶するバッファメモ
    リによって構成され、再生手段は、復走査時に比較手段
    が出力する比較結果と前記バッファメモリの出力内容か
    らリアルタイムで記録媒体に記録された内容を再生する
    ことを特徴とする記録情報再生装置。
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