JP3016465B2 - 水溶性フェノール樹脂組成物 - Google Patents
水溶性フェノール樹脂組成物Info
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Description
の粘結剤として使用する含水の水溶性フェノール樹脂組
成物に関する。より詳しくは、有機エステル硬化剤によ
る水溶性フェノール樹脂の硬化に伴って発生する特有の
異臭(主としてホルムアルデヒド臭)を低減させること
のできる水溶性フェノール樹脂組成物に関する。
るが、鋳型の作製方法の主流は有機自硬性鋳型造型法で
あり、これは、鋳物砂と有機粘結剤とその粘結剤を硬化
させるための硬化剤組成物とを混練し、抜型するという
ものである。この方法においては、有機粘結剤は硬化剤
組成物と混練開始とともに硬化する。
る有機粘結剤の主成分としては、水溶性フェノール樹脂
が広く用いられており、また、このときの硬化剤組成物
としてはγ−ブチロラクトンなどの有機エステル類が広
く用いられている(特開昭50−130627号公報、
特開昭58−154433号公報、特開昭58−154
434号公報等)。
テル類で硬化させると必然的にホルムアルデヒドが副成
するため、鋳型を作製するに際し、その造型工程(混練
工程から抜型工程)においてホルムアルデヒド臭が発生
し、更に、鋳型に銑鉄などの溶融金属を流し込む注湯工
程時においてもホルムアルデヒド臭が発生し、作業環境
の悪化、公害問題の発生という問題があった。
として含有する有機粘結剤に、尿素やアミン類などの有
機含窒素化合物をホルムアルデヒド捕捉剤として添加す
ることが提案されている(特開平5ー192737号公
報)。これによれば、有機含窒素化合物は発生したホル
ムアルデヒドと反応してシッフベースを形成し、それに
より鋳型の外へ飛散するホルムアルデヒド量を大幅に抑
制することができる。
デヒド臭が作業者に感知されないようにするためには、
作業環境中のホルムアルデヒド濃度を、その臭気閾値以
下の濃度とすることが必要となる。
値は非常に低いため、特開平5ー192737号公報に
開示されているように有機粘結剤にホルムアルデヒド捕
捉剤を添加したとしても、作業環境中のホルムアルデヒ
ド濃度をその臭気閾値以下となるように、十分にホルム
アルデヒドを捕捉することができないという問題があっ
た。
ド臭をマスキングするための香料を添加することが考え
られる。
℃)は非常に高い揮発性を有し、しかも上述のように非
常に低い臭気閾値を有し、その臭いは特有の異臭である
ために、ホルムアルデヒドよりも揮発性が高く且つ低い
臭気閾値を有し、特有の異臭をマスキングできるような
香料物質は存在しないという問題がある。また、粘結剤
としての水溶性フェノール樹脂組成物のpHが12程度
とアルカリ性となっており、そのようなアルカリ条件下
で安定な香料は非常に少ないという問題があった。
使用する粘結剤としての水溶性フェノール樹脂組成物
に、どのような香料を添加することによりホルムアルデ
ヒド臭を効果的にマスキングできるかということは、こ
れまでにまったく考慮されておらず、従って、ホルムア
ルデヒド臭をマスキングするための香料を配合すること
も行われていなかった。
を解決しようとするものであり、有機粘結剤として水溶
性フェノール樹脂を使用する自硬性鋳型造型法におい
て、混練工程から抜型工程、更に、鋳型燃焼工程に発生
する特有の異臭(主としてホルムアルデヒド臭)を効果
的にマスキングできる香料成分を含有する水溶性フェノ
ール樹脂組成物を提供することを目的とする。
ェノール樹脂組成物に、特定の香料成分と界面活性剤と
を含有させることにより上述の目的が達成できることを
見出し、本発明を完成させるに至った。
成分(A)特定の香料成分と成分(B)ポリオキシエチ
レン付加型の陰イオン型又は非イオン界面活性剤とを含
有する水溶性フェノール樹脂組成物を提供する。
γ−ブチロラクトンなどの有機エステル硬化剤により硬
化する水溶性フェノール樹脂を水に溶解した状態で含有
し、そのpHが12程度のアルカリ性を示すものであ
る。
しては特に限定はなく、従来より自硬性鋳型造型法にお
いて用いられているものを使用することができる。例え
ば、フェノール、クレゾール、レゾルシノール、3,5
−キシレノール、ビスフェノールA、その他の置換フェ
ノールを含めたフェノール類を、アルカリ金属水酸化物
水溶液中で、特に好ましくは水酸化カリウム水溶液中
で、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、フルフラー
ルアルデヒドなどのアルデヒド類と、特に好ましくはホ
ルムアルデヒド単独と反応させることによって得られる
樹脂を用いることができる。
含有量には、とくに制限はないが、取扱い性の観点か
ら、粘度が一般に1000cps以下であれば好ましい
が、特に500cps以下となるような含有量とする。
成分としては、以下に示すアルコール類、ケトン類、エ
ステル類、エーテル類の中から選択される少なくとも一
種を使用する。これらの香料成分は、pH12程度のア
ルカリ条件下において、比較的安定であり、ホルムアル
デヒド臭を効果的にマスキングすることができるもので
ある。
yl-1,3-cyclo-hexadiene) カンファー (Camphor/1,7,7-Trimethyl-bicyclo(2,2,1)-2-heptanon
e) セレストライド (Celestlide/4-Acetyl-6-tert-buthyl-1,1-dimethylind
an) テンタローム (Tentarome/6-Acethyl-1,1,2,4,4,7-hexamethyltetrahy
dro-naphtalene) ムスクケトン (Musk ketone/2,6-Dinitro-3,5-dimethyl-4-acethyl-te
rt-buthylbenzene)エステル類 フルーテイト (Fruitate/Tricyclo[5,2,1,02,6 ]-decane-2-carboxyli
c acidalkyl(C1-4)ester) o−t−ブチルシクロヘキシルアセテート p−t−ブチルシクロヘキシルアセテート セドリルアセテート (Cedryl acetate) ジメチルベンジルカルビニルアセテートエーテル類 アンブロキサン (Ambroxan/8-α-12-Oxide-13,14,15,16-tetranorlabdan
e) セドリルメチルエーテル (Cedryl methyl ether) ユーカリプトール (Eucalyptol/1,8-Epoxy-p-menthane) ジフェニルオキサイド ガラクソリド (Galaxolide/1,3,4,6,7,8-Hexahydro-4,6,6,7,8-hexame
thyl-cyclopenta-2-benzopyran) ネロリンプロメリア (Nerolin bromeria/β-Naphthol ethyl ether) ネロリンヤラヤラ (Nerolin yara yara/β-Naphthol methyl ether) ハーボキサン (Herboxane/2-Buthyl-4,4,6-trimethyl-1,3-dioxane) ライムオキサイド (Lime oxide/2-Isopropenyl-5-methyl-5-vinyltetrahyd
ro-furan) リメトール (Limetol/2,5,5-Trimethyl-2-vinyltetrahydro-pyran) リナロールオキサイド (Linalool oxide/2-Hydroxyisopropyl-5-methyl-vinylt
etrahydro-furan) ローズオキサイド (Rose oxide/2-(2-Methyl-1-propenyl)-4-methyl-tetra
hydro-pyran) アセタールE (Acetal E./Mixed acetal(2-phenylethyl)-1-ethoxyeth
ane) フェニルアセトアルデヒドジメチルアセタール。
0°以下のテトラハイドロリナロール、カンファー、ユ
ーカリプトール、ハーボキサン、ライムオキサイド、リ
メトール、リナロールオキサイド及びローズオキサイド
は、強く且つ拡散性の高い香気を有しており、このた
め、良好なホルムアルデヒド臭マスキング能を発揮す
る。特に、鋳型への注湯前の比較的低温の鋳型(特に混
練時)におけるホルムアルデヒド臭のマスキングに効果
がある。
又はβ−ダマセノン及びテンタロームは、特有の香気を
有し且つ高い反応性を有するために、高いホルムアルデ
ヒド臭マスキング能を発揮する。これらは、沸点210
℃以下の脂肪族エステルよりも高い沸点を有するものが
多いために、鋳型の混練工程や抜型工程、更には注湯工
程にわたってホルムアルデヒド臭を持続的にマスキング
する効果がある。この理由は現在のところ明確にはなっ
ていないが、水溶性フェノール樹脂との相互作用による
ものと推測される。
(A)の香料成分の含有量は、少なすぎるとホルムアル
デヒド臭を十分にマスキングできなくなる傾向があり、
多すぎると香料の香気が強くなりすぎて作業環境の低下
が生ずるおそれがあるので、水溶性フェノール樹脂組成
物中の水溶性フェノール樹脂100重量部に対して、好
ましくは、0.0001〜5.0重量部、より好ましく
は0.001〜2.0重量部とする。
を水溶性フェノール樹脂組成物に可溶化させるために、
成分(B)としてポリオキシエチレン付加型の陰イオン
型又は非イオン型界面活性剤を使用する。このような界
面活性剤を併用することにより、pHが12程度のアル
カリ性の含水組成物に効率的に成分(A)の香料成分を
可溶化することができる。
イオン型界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアル
キルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアル
キルフェニル硫酸エステル塩などを好ましく例示するこ
とができ、また、ポリオキシエチレン付加型の非イオン
型界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエ
ーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテ
ル、ポリオキシエチレンアルキルナフチルエーテル、ポ
リオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンア
ビエチニルアルコール、ポリオキシエチレンアルキルチ
オエーテル、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレ
ングリコールなどを好ましく例示することができる。
あってもポリオキシエチレン付加型ではないものは香料
成分を可溶化することが不十分であるので単独で使用す
べきではない。また、陽イオンあるいは両イオン界面活
性剤は、高アルカリ条件下では有効に界面活性を示さな
いので単独で使用することは困難である。
(B)の界面活性剤の含有量は、少なすぎると成分
(A)の香料成分の可溶化が不十分となり、多すぎる
と、混練砂の流動性の低下や鋳型への充填性の低下が生
じ、また、界面活性剤自体からの異臭の発生が予想され
る。従って、水溶性フェノール樹脂組成物中の水溶性フ
ェノール樹脂100重量部に対して、成分(B)の界面
活性剤を、好ましくは0.01〜10.0重量部、より
好ましくは0.1〜5.0重量部とする。
水溶性フェノール樹脂、成分(A)の香料成分及び成分
(B)の界面活性剤の他に、水、水溶性有機溶媒、有機
粘結剤に通常添加できる種々の添加剤を必要に応じて添
加することができる。
水溶性フェノール樹脂水溶液に成分(A)の香料成分と
成分(B)の界面活性剤とを添加し、公知の方法により
均一に混合することにより製造することができる。
いて鋳型を作製する方法としては、いわゆる自硬性鋳型
造型法を採用することが好ましい。具体的には、鋳物砂
と本発明の水溶性フェノール樹脂組成物と有機エステル
型硬化剤とを均一に混練し、抜型することにより鋳型を
作製することができる。この場合、特開平5−1927
37号公報に開示されているように、有機含窒素化合物
を混練時に存在させることが好ましい。
来より水溶性フェノール樹脂の硬化剤として用いられて
いるものを使用することができ、例えば、ラクトン類又
は炭素数1〜10の一価もしくは多価アルコールと炭素
数1〜10の有機カルボン酸とから誘導される有機エス
テルの一種以上を使用することができる。中でも、自硬
性鋳型造型法においては、γ−ブチロラクトン、プロピ
オラクトン、ε−カプロラクトン、ギ酸エチル、エチレ
ングリコールジアセテート、エチレングリコールモノア
セテート、トリアセチン等を特に好ましく使用すること
ができる。
や炭酸ガスを使用するガス硬化性鋳型造型法において用
いる水溶性フェノール樹脂にも適用することができる。
(A)として特定の香料成分と成分(B)としてポリオ
キシエチレン型の陰イオン型又は非イオン型界面活性剤
とを含有する。このため、この組成物を有機粘結剤とし
て自硬性鋳型造型法に適用した場合には、混練工程から
抜型工程、更に、鋳型燃焼工程に発生する特有の異臭
(主としてホルムアルデヒド臭)を効果的且つ持続的に
マスキングすることが可能となる。
る。なお、以下の実施例中で「部」は重量部を示してい
る。
分を均一に混練し抜型して鋳型を造型した。但し、比較
例3は、香料を使用しなかった例である。
この一連の操作の中で、混練時及び抜型時並びに注湯時
のホルムアルデヒド臭のマスキングの程度を以下の評価
方法と評価基準に従って官能的に評価した。その結果を
表7に示す。
り、以下の評価基準に従って総合評価した。
題のない程度にマスキングした場合 △: ホルムアルデヒド臭がやや強く感じる場合又は劣
化した香料の匂いがする場合 ×: ホルムアルデヒド臭を非常に強く感じる場合
ール樹脂組成物を使用した場合、鋳型の混練時及び抜型
時並びに鋳型への注湯時に発生する異臭(主としてホル
ムアルデヒド臭)を大幅に抑制し、作業環境を著しく改
善することができた。
方Dを使用した比較例1の水溶性フェノール樹脂組成物
は、鋳型の混練時及び抜型時のマスキングは不十分であ
り、特に鋳型への注湯時のマスキングは非常に不十分な
ものであった。また、香料処方Eを使用した比較例2の
水溶性フェノール樹脂組成物についても、鋳型の混練時
のマスキングは不十分であり、特に、鋳型の抜型時と鋳
型への注湯時とにおけるマスキングは非常に不十分なも
のであった。さらに、香料をまったく使用しない比較例
3の水溶性フェノール樹脂組成物は、いずれの場合でも
マスキングが非常に不十分なものであった。
を、鋳型の有機粘結剤として使用すると、鋳型の造型時
及び鋳型への注湯時に発生する異臭(主としてホルムア
ルデヒド臭)をマスキングにより大幅に抑制し、作業環
境を著しく改善することができる。
Claims (4)
- 【請求項1】 水溶性フェノール樹脂; (A) 以下の群より選択された少なくとも一種の香料
成分;テトラハイドロリナロール、ジメチルベンジルカ
ルビノール、フェニルエチルジメチルカルビノール、α
−及びβ−ダマセノン、カンファー、セレストライド、
テンタローム、ムスクケトン、フルーテイト、o−t−
ブチルシクロヘキシルアセテート、p−t−ブチルシク
ロヘキシルアセテート、セドリルアセテート、ジメチル
ベンジルカルビニルアセテート、アンブロキサン、セド
リルメチルエーテル、ユーカリプトール、ジフェニルオ
キサイド、ガラクソリド、ネロリンプロメリア、ネロリ
ンヤラヤラ、ハーボキサン、ライムオキサイド、リメト
ール、リナロールオキサイド、ローズオキサイド、アセ
タールE及びフェニルアセトアルデヒドジメチルアセタ
ール;及び (B) ポリオキシエチレン付加型の陰イオン型又は非
イオン型界面活性剤を含有することを特徴とする水溶性
フェノール樹脂組成物。 - 【請求項2】 成分(A)が、テトラハイドロリナロー
ル、α−及びβ−ダマセノン、カンファー、テンタロー
ム、ユーカリプトール、ハーボキサン、ライムオキサイ
ド、リメトール、リナロールオキサイド及びローズオキ
サイドからなる群より選択される少なくとも一種である
請求項1記載の水溶性フェノール樹脂組成物。 - 【請求項3】 成分(B)のポリオキシエチレン付加型
の陰イオン又は非イオン界面活性剤が、ポリオキシエチ
レンアルキルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチ
レンアルキルフェニル硫酸エステル塩、ポリオキシエチ
レンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフ
ェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルナフチル
エーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキ
シエチレンアビエチニルアルコール、ポリオキシエチレ
ンアルキルチオエーテル及びポリオキシエチレン−ポリ
オキシプロピレングリコールからなる群より選択される
少なくとも一種である請求項1又は2記載の水溶性フェ
ノール樹脂組成物。 - 【請求項4】 水溶性フェノール樹脂100重量部に対
し、成分(A)の含量が0.0001〜5.0重量部で
あり、成分(B)の含量が0.01〜10.0重量部で
ある請求項1〜3のいずれかに記載の水溶性フェノール
樹脂組成物。
Priority Applications (1)
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|---|---|---|---|
| JP6188820A JP3016465B2 (ja) | 1994-07-19 | 1994-07-19 | 水溶性フェノール樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6188820A JP3016465B2 (ja) | 1994-07-19 | 1994-07-19 | 水溶性フェノール樹脂組成物 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0833943A JPH0833943A (ja) | 1996-02-06 |
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Family Applications (1)
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Country Status (1)
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2504672B2 (ja) * | 1991-09-10 | 1996-06-05 | 花王株式会社 | 鋳物砂用粘結剤組成物及び鋳型組成物 |
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-
1994
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