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JP3016546B2 - アシナガコガネ誘引剤 - Google Patents
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JP3016546B2 - アシナガコガネ誘引剤 - Google Patents

アシナガコガネ誘引剤

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JP3016546B2
JP3016546B2 JP7177227A JP17722795A JP3016546B2 JP 3016546 B2 JP3016546 B2 JP 3016546B2 JP 7177227 A JP7177227 A JP 7177227A JP 17722795 A JP17722795 A JP 17722795A JP 3016546 B2 JP3016546 B2 JP 3016546B2
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attractant
phenethyl
phenethylamine
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anethole
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利宏 今井
道栄 前川
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アシナガコガネの
成虫に対し、優れた誘引性を示すフェネチル基を有する
化合物を有効成分として含有する誘引剤に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】アシナガコガネ(学名:Hoplia communi
s Waterhouse)は、幼虫が芝の根部を、成虫がピラカン
サス、シャクナゲ、ウツギなどの花を食害する農業害虫
であり、食害による直接的な被害に加えて、白いものに
強く惹かれる成虫の習性のために、白色系の衣類を着た
ゴルファーや屋外で干してある洗濯物に集るなどの現象
も認められ、不快害虫としても問題となっている。この
害虫の成虫は活発に飛翔移動するため、また幼虫は土壌
中に生息するため、いずれについても殺虫剤を直接に接
触処理することが難しく、薬剤による防除は極めて困難
である。さらに、現在コガネムシ類幼虫を対象に一般的
に実施されているダイアジノン、MEP乳剤などの土壌
潅注処理においては、土壌中の幼虫に有効量の薬剤を浸
透させるために、散布量が極めて多くなることから、環
境上の問題も生じやすい。
【0003】そこで、近年、従来の殺虫剤とはタイプの
異なる誘引剤を用いた防除方法が研究されるようにな
り、主に種々の植物の精油成分について検索がなされて
きた。これまでに特定の種類のコガネムシに対して活性
が明らかになっている化合物としては、オイゲノール、
アネトールなどのフェニルプロパノイド類、リナロー
ル、ゲラニオール、ゲラニルアセテートなどのテルペン
類、青葉アルコール、青葉アセテートなどのC6化合物
類、フェネチルプロピオネート、フェネチルブチレー
ト、酢酸フェニルなどのフェニル化合物のエステル類な
どが知られている(特開平6−234602号公報、特
願平6−66355号公報、R. L. Metcalf &E. R. Met
calf著 Plant Kairomones in Insect Ecology and Cont
rol, Chapmanand Hall社刊)。アシナガコガネに対して
は、アネトールや、アネトール、オイゲノール、ゲラニ
オール、フェネチルプロピオネートの配合物の誘引効果
が明らかにされており(植物防疫第38巻第9号9〜1
2ページ)、現在すでに、これらを誘引剤に用いたトラ
ップが発生予察に利用されている。しかしながら、その
誘引効果は防除手段として利用するためには充分とは言
えず、これらの誘引剤の利用は、発生調査を可能にして
も、大量捕殺による直接防除を実現することはできなか
った。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
背景のもとになされたものであり、その目的とするとこ
ろは、アシナガコガネを効率よく捕獲し、アシナガコガ
ネの安全かつ環境保全的な防除手段を提供することであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく、アシナガコガネの成虫に対してさらに強
力な誘引効果を持つ物質の検索を、これまでに活性の知
られていなかった化合物群を含む多種多様の化合物類に
ついて行った結果、新たに極めて誘引効果の高い化合物
群を見出した。本発明は、かかる知見に基づいてなされ
たものである。即ち、本発明は、一般式(I)
【0006】
【化2】
【0007】で表される化合物から選択される少なくと
も1種の化合物を有効成分として含有することを特徴と
するアシナガコガネの成虫に対する誘引剤である。以
下、本発明を詳細に説明する。本発明の誘引剤の有効成
分となる化合物としては、一般式(I)
【0008】
【化3】
【0009】で表される化合物、即ち、フェネチルアル
コール、メチルフェネチルエーテル、エチルフェネチル
エーテル、フェネチルアミン、N−メチルフェネチルア
ミン、N,N−ジメチルフェネチルアミンを挙げること
ができる。これらの中でも特にフェネチルアルコール、
フェネチルアミンを好ましい化合物として挙げることが
できる。
【0010】なお、上記化合物のうち、フェネチルアル
コールは、そのエステル類と共に多くの植物の花の匂い
成分として知られた化合物であるが、コガネムシ類に対
する強い誘引活性は、そのエステル類、例えば、フェネ
チルプロピオネート、フェネチルブチレート等では知ら
れているものの、アルコールでは全く認められていな
い。例外的に、マメコガネに対する誘引性が報告されて
いるものの、その活性はエステルと比較して問題になら
ないほど弱く、実用化には至っていない。また、メチル
フェネチルエーテル及びエチルフェネチルエーテルにつ
いては、昆虫類に対する誘引活性は全く知られていな
い。また、フェネチルアミンは、動物の尿中に代謝産物
として含まれる成分であり、その類縁化合物であるN−
メチルフェネチルアミン、N,N−ジメチルフェネチル
アミンを含めてこれまで昆虫類に対する誘引活性は全く
知られていない。これらの化合物類は香料素材や試薬と
して極めて安価に入手可能であるか、あるいはそれらの
試薬から常法によって容易に合成が可能な物質である。
【0011】本発明に係る誘引剤の調製は、これらの化
合物を用いて通常誘引剤の調製に際し適用されている製
剤化技術を利用して行うことができる。例えば、これら
の化合物をそのまま、或いはエーテル、エタノールなど
の適切な溶媒で希釈した後に、適当な担体、例えば、各
種合成高分子体、ゴムなどの担体に吸着させたり、綿、
不織布、紙、ガラス繊維などに含浸させたり、さらに適
当な高分子材料の成形物に封入するなど、使用態様に応
じた適切な形状の材料あるいは器具を用いて実用的な形
態の製剤とすることができる。本発明に係る誘引剤にお
いては、これらの化合物を単独で使用するほかに、2種
以上の化合物を組合せて使用することも可能であり、さ
らには他のコガネムシ類に対して誘引活性が知られてい
るオイゲノール、アネトール、アントラニル酸メチル、
フェネチルプロピオネート、フェネチルブチレート、酢
酸フェニルなどのフェニルプロパノイド及びその類縁化
合物類、リナロール、ゲラニオール、ゲラニルアセテー
トなどのテルペン類、青葉アルコール、青葉アセテート
などのC6化合物から選ばれた化合物類を任意の比率に
おいて配合することも可能である。有効成分の含有量は
使用環境に応じて適宜定めることができるが、経済性の
面から通常製剤あたり有効成分量を、0.1 から 5 g添加
することが好ましい。また、この誘引剤には、ブチルヒ
ドロキシルトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、α
−トコフェロールなどの適当な抗酸化剤を適量加えても
よい。本発明の誘引剤は水盤式、滑落式、粘着式等の任
意の形態の捕虫器の誘引源として利用できるほか、既知
の方法により蔗糖、小麦粉、コーンスターチ等各種の摂
食刺激物質とヒドラメチルノン、フェニトロチオン、ほ
う酸等の食毒性物質とを組み合わせて成型し、ベイト剤
にすることも可能である。次に実施例を示し本発明をさ
らに具体的に説明する。
【0012】
【実施例】
〔実施例1〕フェネチルアルコール、メチルフェネチル
エーテル、フェネチルアミン、N−メチルフェネチルア
ミン、アネトール、フェネチルプロピオネート、オイゲ
ノール+ゲラニオール+アネトール(0.5:0.5:9)、
アネトール+フェネチルプロピオネート(1:1)の8試
料について、その誘引作用を調べた。
【0013】まず、上記の8試料各1gをグラスウール
に含浸させ、これを厚さ 0.04 mmの低密度ポリエチレン
袋に封入した。次いで、このポリエチレン袋を、乾式の
滑落式トラップ(商標名ウィンズパック、日本たばこ産
業株式会社製)の誘引剤容器(白色)に入れ、高麗芝生
産圃場に約10 m 間隔で設置した。調査は4回反復実施
した。その結果、表1に示した通り、本発明に係るフェ
ネチルアルコール、メチルフェネチルエーテル、フェネ
チルアミン及びN−メチルフェネチルアミンは、従来か
ら知られている誘引物質類より明らかに高い誘引作用が
認められた。
【0014】 表1 アシナガコガネ平均捕虫数(1日1トラップ当たり) ─────────────────────────────────── 誘引剤 アシナガコガネ捕虫数 ─────────────────────────────────── フェネチルアルコール 132.00 メチルフェネチルエーテル 67.50 フェネチルアミン 96.00 N−メチルフェネチルアミン 41.25 アネトール(対照) 9.75 フェネチルプロピオネート(対照) 5.50 オイゲノール+ゲラニオール+アネトール(対照) 8.00 (0.5:0.5:9) アネトール+フェネチルプロピオネート(対照) 11.75 (1:1) なし 0.25 ───────────────────────────────────
【0015】〔実施例2〕白色に塗装した乾式の滑落式
トラップ(商標名ウィンズパック、日本たばこ産業株式
会社製)の誘引剤容器に、酢酸ビニル・ポリエチレン共
重合体ビーズに吸着させたフェネチルアルコール製剤を
入れ、アシナガコガネが多発している高麗芝圃場に設置
した。なお、対照としてアネトールを同様に製剤化した
白色トラップと誘引剤なしの白色トラップを同様に設置
した。調査は5日間にわたり毎日午後0時から1時の間
に実施し、その際トラップ位置のローテーションを行っ
た。なお、捕虫個体が1000個体以下の場合は全数を
数え、それ以上の場合は重量を量り個体数に換算した。
結果を表2に示した。この結果から、本発明の化合物の
1種フェネチルアルコールは、アシナガコガネの成虫に
対して極めて強い誘引作用を発現することが認められ
た。
【0016】 表2 アシナガコガネの日別捕虫数 ─────────────────────────────────── 誘引剤 調査日 5月19日 20日 21日 22日 23日 天 候 快晴 快晴 曇 雨 快晴 ─────────────────────────────────── フェネチルアルコール 22,200 17,900 76 21 23,500 アネトール(対照) 845 374 17 2 533 な し 111 71 3 0 58 ───────────────────────────────────
【0017】〔製剤例1〕1gのグラスウールを詰めた
プラスチックボトルにフェネチルアルコール1gを注入
し、誘引剤とした。 〔製剤例2〕8gのポリエチレン・酢酸ビニル共重合体
ペレットに1gのフェネチルアルコールを注ぎ、24時
間放置して吸着させた後にボトルに入れ、誘引剤とし
た。
【0018】〔製剤例3〕1gのグラスウールを詰めた
プラスチックボトルにフェネチルアミン1gを注入し、
誘引剤とした。 〔製剤例4〕8gのポリエチレン・酢酸ビニル共重合体
ペレットに1gのフェネチルアミンを注ぎ、24時間放
置して吸着させた後にボトルに入れ、誘引剤とした。
【0019】〔実施例3〕上記製剤例記載の誘引剤製剤
を野外に設置し、4週間にわたって1週間ごとに重量を
測定し、誘引成分の蒸散量を調査した。結果は表3に示
した通り、製剤法を変えることにより、任意の蒸散量を
得ることができ、経済性と残効期間から適当な製剤法を
選択することが可能であることが示された。
【0020】 表3 フェネチルアルコール及びフェネチルアミンの週当たり蒸散量(mg) ───────────────────────────────── 製 剤 有効成分 1週目 2週目 3週目 4週目 ───────────────────────────────── 製剤例1 フェネチルアルコール 121 101 109 86 製剤例2 フェネチルアルコール 32 22 18 21 製剤例3 フェネチルアミン 335 188 41 59 製剤例4 フェネチルアミン 84 65 55 68 ─────────────────────────────────
【0021】
【発明の効果】本発明に係る誘引剤は、重要な芝草害虫
・不快害虫であるアシナガコガネを効率よく捕獲するこ
とができる。これにより、発生予察の誘引源として用い
た場合にはより精度の高い調査が可能となり、さらには
大量捕殺用トラップの誘引源とすることによって農薬に
よる防除が困難であったアシナガコガネの安全かつ環境
保全的な防除も可能になる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−167503(JP,A) 特開 昭59−62504(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01N 31/04 A01N 33/04

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 で表される化合物から選択される少なくとも1種の化合
    物を有効成分として含有することを特徴とするアシナガ
    コガネの成虫に対する誘引剤。
  2. 【請求項2】 フェネチルアルコール及び/又はフェネ
    チルアミンを有効成分として含有することを特徴とする
    アシナガコガネの成虫に対する誘引剤。
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