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JP3022007B2 - コーナリングパワ検出方法および後輪操舵方法 - Google Patents
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JP3022007B2 - コーナリングパワ検出方法および後輪操舵方法 - Google Patents

コーナリングパワ検出方法および後輪操舵方法

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JP3022007B2
JP3022007B2 JP29999892A JP29999892A JP3022007B2 JP 3022007 B2 JP3022007 B2 JP 3022007B2 JP 29999892 A JP29999892 A JP 29999892A JP 29999892 A JP29999892 A JP 29999892A JP 3022007 B2 JP3022007 B2 JP 3022007B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車のハンドル操舵
時にタイヤと路面の間に働くコーナリングパワを検出す
る方法に関し、さらには、検出したコーナリングパワを
使用する前後輪操舵車の後輪操舵方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】スリップ角が1°で横滑りしながら転動
するタイヤに働く力で、進行方向に直角成分に働く力の
大きさをコーナリングパワという。このコーナリングパ
ワの値の大小は、車両の横方向の運動に大きな影響を与
える。コーナリングパワは路面摩擦係数および輪荷重に
より変化し、実車両に装着されたタイヤでは走行環境・
走行状態に応じて時々刻々変動していると考えられる。
一般に、このコーナリングパワの測定には車両六分力計
と対地車速計が用いられる。一方、前輪に対する後輪の
操舵比を車速によって定めるという後輪操舵方法が特公
平2−20472号公報等で公知となっている。これ
は、車両の旋回運動中に旋回軌跡の接線と車体軸線を一
致せしめ(これを「横すべり角零」という)操作性の向
上をめざすものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記のコーナリングパ
ワを車両六分力計と対地車速計により測定する測定方法
は、大変に手間のかかるものである。この点に鑑み本発
明は、より安価で簡易なコーナリングパワの測定方法を
得ることを目的とするものである。
【0004】さらに、線形領域での運動方程式に基づく
と定常的な横すべり角零の舵角比kは、
【0005】
【数1】
【0006】で与えられる。ここで、Vは車速、Mは車
重、a,bはそれぞれ前後軸から車両重心点までの距
離、lはホイールベース長、Cf ,Cr はそれぞれ前後
輪のコーナリングパワである。
【0007】上記〔数1〕において、a,b,lは車両
に応じて一意に決まる値であるが、Mは人荷の積載量、
f ,Cr は路面摩擦係数によって大きく変化する。し
たがって、前記公知例のように、横すべり角零の舵角比
kを対車速マップとして持つ場合には低摩擦係数の路面
においては横すべり角零の後輪制御にならないという問
題がある。本発明は、前記の簡易な方法によりコーナリ
ングパワを検出し、検出した値に応じて後輪操舵量を決
めることで、あらゆる摩擦係数の路面で車両の操作性・
安定性を向上させることを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため、ハンドル操舵時に車両に発生するヨーレート
あるいは横加速度を伝達関数に基づいてハンドル角、車
両諸元から計算し、この値とヨーレートセンサからの実
ヨーレートあるいは横加速度センサからの実横加速度と
を比較し、差があれば計算式の中の変数Cf ,Cr を差
のなくなる方に適応的に変化させ、差がなくなった時の
変数Cf ,Cr を前後輪のコーナリングパワとして検出
する。さらに本発明は上記目的を達成するため、検出さ
れたコーナリングパワの値を用いて横すべり角零の舵角
比kを決め、後輪の操舵量を決定する。
【0009】
【作用】本発明によれば、コーナリングパワの検出に車
軸六分力計による横力や対地車速計によるタイヤ横すべ
り角を計測する必要がなく、ハンドル操舵時の車両挙動
を表すヨーレートの信号あるいは横加速度の信号からコ
ーナリングパワが適応的に導き出され、より安価で簡易
にコーナリングパワを検出できる。さらに本発明は、前
記方法で検出したコーナリングパワ値に応じて後輪操舵
量を決めることで、あらゆる摩擦係数の路面で車両の操
作性・安定性を向上させることができる。
【0010】
【実施例】
〔実施例1〕本発明のコーナリングパワの検出方法の例
および、さらにその検出値を用いて後輪の操舵量を決め
る例を、実施例として図1、図2を用いて説明する。始
めに、コーナリングパワ検出の原理について説明をす
る。ハンドル角からの信号Δf 、後輪舵角センサからの
信号Δr および、車速センサからの信号Vと、記憶部に
記憶していた定数M(車重),a(前軸から車両重心点
までの距離),b(後軸から車両重心点までの距離),
l(ホイールベース長),Iz (ヨー慣性モーメント)
および変数Cf ,Cr を用いて、次の〔数2〕により、
計算ヨーレートを計算する。
【0011】
【数2】
【0012】次に、ヨーレートセンサからの実ヨーレー
トと計算ヨーレートとの比較を行い、前記〔数2〕で使
用されている変数Cf ,Cr を変更すべきか否かを判断
し、変更する必要があれば、〔数2〕における変数
f ,Cr の調整量を決定し、演算部1の中の変数
f ,Cr を変更する(〔数2〕においては、変数Gを
変化させることによりCf ,Cr を変更している。)。
この変化ロジックと変化量は、次の〔数3〕〔数4〕
〔数5〕のいずれの方法によって行う。
【0013】
【数3】
【0014】
【数4】
【0015】
【数5】
【0016】
【0017】なお、〔数3〕は、センサヨーレートと計
算ヨーレートのハンドル操舵に対するゲインのみに着目
した調整ロジックである。〔数4〕は、ハンドル操舵に
対するゲインに加え、位相遅れも考慮に入れた調整ロジ
ックである。〔数5〕は、〔数4〕においてヨーレート
信号の微分を用いる代わりに、操舵角の微分を用いるも
のである。
【0018】変数Cf ,Cr の調整量は、調整ロジック
を実行する周期に応じて変えるべきであり、周期が大で
ある程調整量も大きくすべきで、例えば、5msec周期な
らGの調整量は 0.01(基準値の1%)程度が適当であ
る。そして、計算値と実信号値が一致した時、この時点
の変数Cf ,Cr が現時点のタイヤ−路面間の真のコー
ナリングパワCf ,Cr であると判断される。
【0019】具体的実施装置を図1を用いて説明する。
1は計算ヨーレート演算部であり、ハンドル角センサ2
からの信号Δf と、後輪舵角センサ3からの信号Δ
r と、車速センサ4からの信号Vが入力される。また、
演算部1は、定数M(車重),a(前軸から車両重心点
までの距離),b(後軸から車両重心点までの距離),
l(ホイールベース長),Iz (ヨー慣性モーメント)
と変数Cf ,Cr を記憶部に記憶している。
【0020】演算部1は、これらの値から線形の伝達関
数に基づいて車両に発生すべき計算ヨーレートを前記の
〔数2〕を用いて時々刻々演算し、計算ヨーレートをコ
ーナリングパワ調整判断部7へ出力する。コーナリング
パワ調整判断部7では、ヨーレートセンサ5からの信号
と計算ヨーレートとの比較を行い、演算部1で現在演算
に使用されている変数Cf ,Crを変更すべきか否かを
判断する。変更すべきなら、コーナリングパワ調整量決
定部8で前記〔数4〕〜〔数6〕のいずれかの式によ
り、変数Cf ,Cr の調整量を決定し演算部1の中の変
数C f ,Cr を変更する。演算部1は、変更された変数
f ,Cr により再度計算ヨーレートを前記の〔数2〕
を用いて演算する。
【0021】変更する必要がない時は、その時点の変数
f ,Cr を出力し、コーナリングパワ決定部9でフィ
ルタ処理を施した後、最終的なコーナリングパワの検出
値とする。コーナリングパワ決定部9で得られた最終的
なコーナリングパワは、本例においては、さらに舵角比
決定部10により横すべり角零の舵角比kが前述の〔数
1〕を用いて計算され、後輪操舵量決定部11によりハ
ンドル角2センサから得られた信号にkをかけて、後輪
の操舵量として出力する。
【0022】このコーナリングパワの検出手順について
の基本フローを図2に基づいて説明する。ステップ21
において、計算ヨーレート演算部1に、ハンドル角2セ
ンサからの信号Δf 、後輪舵角センサからの信号Δr
よび、車速センサからの信号Vを読み込む。
【0023】ステップ22において、演算部1は、ステ
ップ21により得られた各信号の値と、記憶部に記憶し
ていた定数M(車重),a(前軸から車両重心点までの
距離),b(後軸から車両重心点までの距離),l(ホ
イールベース長),Iz (ヨー慣性モーメント)および
変数Cf ,Cr を用いて、前記〔数2〕により、計算ヨ
ーレートを計算する。
【0024】そして、計算結果の計算ヨーレートをコー
ナリングパワ調整判断部7へ出力する。ステップ23に
おいて、ヨーレートセンサ4からの信号をコーナリング
パワ調整判断部7に読み込む。ステップ24において、
コーナリングパワ調整判断部7は、ヨーレートセンサ5
からの信号と計算ヨーレートとの比較を行い、演算部1
で現在演算に使用されている変数Cf ,Cr を前記〔数
3〕〜〔数5〕の変化ロジックにより変更すべきか否か
を判断し、変更する必要があれば、ステップ25に進
む。
【0025】ステップ25においては、コーナリングパ
ワ調整量決定部8で前記〔数2〕における変数Cf ,C
r の調整量を決定し、演算部1の中の変数Cf ,Cr
変更し(〔数2〕においては、変数Gを変化させること
によりCf ,Cr を変更している。)、ステップ22に
戻り、再度ヨーレートの計算を行う。
【0026】ステップ24において、計算値がセンサの
信号値と一致すると、変数の変更の必要なしと判断して
ステップ26に進む。ステップ26において、コーナリ
ングパワ決定部9により、この時点の変数C f ,Cr
現時点のタイヤ−路面間の真のコーナリングパワCf
r であるとしてフィルタ処理を施した後、最終的なコ
ーナリングパワの検出値とされる。
【0027】本例においてはさらにステップ27に進
み、舵角比決定部10により次の〔数7〕を用いて、横
すべり角零の舵角比kが計算される。
【0028】
【数7】 (前記の〔数1〕と同じ)
【0029】ステップ28において、後輪操舵量決定部
11によりハンドル角2から得られた信号Δf にステッ
プ27で得られたkをかけて、後輪の操舵量を決定す
る。
【0030】〔実施例2〕 上記実施例1では、ヨーレートを用いてコーナリングパ
ワを求めているが、ヨーレートの代わりに横加速度を用
いてもコーナリングパワを求めることができる。具体的
には、まず実施例1と同様に次の〔数6〕により計算横
加速度を計算し、この値と横加速度センサからの値とを
比較し、差があれば計算式中の変数の差のなくなる方に
適応的に変化させ、差がなくなったときの変数を前後輪
のコーナリングパワとして検出する。
【数6】
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、コーナリングパワの検
出に車軸六分力計による横力や対地車速計によるタイヤ
横すべり角を計測する必要がなく、ハンドル操舵時の車
両挙動を表すヨーレート、あるいは横加速度の信号から
適応的に導き出され、より安価で簡易なコーナリングパ
ワ検出方法が得られる。さらに本発明は、後輪操舵量を
タイヤ−路面間のコーナリングパワに応じて決めること
で、あらゆる摩擦係数の路面での車両の操作性・安定性
を向上させる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例のブロック図。
【図2】図1のブロックの動作を説明するフローチャー
ト。
【符号の説明】
1…計算ヨーレート・計算横加速度演算部 2…ハンドル角センサ 3…後輪舵角センサ 4…車速センサ 5…ヨーレートセンサ 6…横加速度センサ 7…コーナリングパワ調整判断部 8…コーナリングパワ調整量決定部 9…コーナリングパワ決定部 10…舵角比決定部 11…後輪操舵量決定部

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハンドル操舵時に車両に発生するヨーレ
    ートあるいは横加速度を、伝達関数に基づいて、ハンド
    ル角およびコーナリングパワを変数として含む車両諸元
    から計算し、この計算により得られた計算ヨーレートあ
    るいは計算横加速度とヨーレートセンサからのヨーレー
    ト値あるいは横加速度センサからの横加速度値とを比較
    し、差があれば計算式の車両諸元中のコーナリングパワ
    に関する変数を前記差のなくなる方向に適応的に変化さ
    せ、前記差がなくなった時点の前記変数を前後輪のコー
    ナリングパワとして検出することを特徴とするコーナリ
    ングパワ検出方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のコーナリングパワ検出方
    法により検出されたコーナリングパワの値を用いて横す
    べり角零の舵角比kを決め、前後輪操舵車における後輪
    の操舵量を決定することを特徴とする前後輪操舵車にお
    ける後輪操舵方法。
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