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JP3028595B2 - 金属―ハロゲン電池の正極電極 - Google Patents
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JP3028595B2 - 金属―ハロゲン電池の正極電極 - Google Patents

金属―ハロゲン電池の正極電極

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JP3028595B2
JP3028595B2 JP2314532A JP31453290A JP3028595B2 JP 3028595 B2 JP3028595 B2 JP 3028595B2 JP 2314532 A JP2314532 A JP 2314532A JP 31453290 A JP31453290 A JP 31453290A JP 3028595 B2 JP3028595 B2 JP 3028595B2
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Description

【発明の詳細な説明】 A.産業上の利用分野 本発明は金属−ハロゲン電池の正極電極に関し、特に
安価な正極活性層を有し、かつ従来の正極電極とほぼ同
等の性能を有する金属−ハロゲン電池の正極電極に関す
る。
B.発明の概要 本発明は金属−ハロゲン電池の正極電極において、 活性炭素繊維の短繊維をポリオレフィン系の不織布に
固定することにより 安価な正極活性層を形成でき、しかも従来のカーボン
クロスを用いた正極電極とほとんど同等の性能を保持す
ることを可能とする。
C.従来の技術 近年、電池電力貯蔵システムの開発が促進されてお
り、その一環として亜鉛−臭素電池が開発されている。
この電池は臭化亜鉛水溶液を電解液とし、カーボンプ
ラスチックシートをバイポーラ電極板とし、単セルを複
数電気的に直列に積層して構成したコンパクトな液循環
型の積層電池である。充電時は負極でZn2++2e-→Zn
(1)の反応により負極板上に亜鉛が析出し、正極で2B
r-+Q+・Br-→Q+・Br3 -+2e-(2)の反応により臭素が
発生すると同時に臭素錯化物(Q+・Br-)と結合して臭
素錯化合物(Q+・Br3 -)を生成する。
一方、放電時は負極で上記(1)の逆反応により亜鉛
が酸化されて亜鉛イオンとなって電解液に溶解し、正極
で上記(2)の逆反応により臭素錯化合物が臭素イオン
と臭素錯化物に分離する。
このようにして亜鉛−臭素電池は正極電極上では、臭
素錯化剤による臭素の結合・解離を、負極電極上では、
亜鉛の析出・溶解を通じて高い電気エネルギーを放出し
うる。
ところで、この電池の正極電極はバインダーとしてポ
リエチレンを、導電性を与える物質としてカーボンブラ
ック及びグラファイトをそれぞれ6:3:1に混合しシート
状に成形したカーボンプラスチックを電極材料として構
成されている。このカーボンプラスチックを成形する
際、活性炭素繊維を片側にラミネーションによる熱圧着
することにより正極での臭素発生過電圧を減少させてい
る。現在、この活性炭素繊維はクロス状にしたものを用
いることで目付量,比表面ともに良い特性が得られ、目
標の電池性能を達成し得ること及びその寿命が長いこと
等の理由から本電池用正極材の原料として有望と言え
る。
一方、ラミネーションによる方法はプレスによる熱圧
着に比し工程は短縮できることから、簡易な方法として
採用されている。
D.発明が解決しようとする課題 しかしながら、上記活性炭素繊維はクロス状にしたも
のを用いるため、上記ラミネーション法による熱圧着す
る際にしわが生じやすく歩留まりの低下を招き、そのた
め原材料以外にクロス状に仕上げる部分のコストアップ
に加えて歩留まりの低下によるコストアップをも招き、
本電池の商品化を大きく妨げていた。従って本発明はこ
の問題を解決するために創案されたものであって、 活性炭素繊維の短繊維をポリオレフィン系の不織布に
固定することにより、 原料として活性炭素繊維をクロス状で用いる必要がな
いことから、原料の使用量を低減できると共に、不織布
のこしの強さによりラミネーションによるしわを防止で
き、しかも従来のカーボンクロスを用いた正極電極とほ
とんど同等の性能を保持しうる金属−ハロゲン電池の正
極電極を提供することを目的とする。
E.課題を解決するための手段及び作用 本発明者らは上記問題点を解決すべく鋭意研究した結
果、活性炭素繊維の短繊維をポリオレフィン系の不織布
に固定することにより、従来のカーボンクロスを用いた
正極電極とほとんど同等の性能を保持しつつ原料として
活性炭素繊維のコストダウンに成功し、本発明に係る金
属−ハロゲン電池の正極電極を完成した。
即ち、本発明に係る金属−ハロゲン電池の正極電極
は、活性炭素繊維の短繊維をポリオレフィン系の不織布
に固定させて正極活性層を得、ポリオレフィン系樹脂に
導電性物質を混合してシート状に形成した電極を、前記
正極活性層に熱圧着により一体に成形したことを、その
解決手段としている。
以下、本発明について更に詳細に説明する。
まず本発明に係る正極電極の原料として使用する活性
炭素繊維の短繊維としては例えばフェノール系,アクリ
ル系,PAN系及びピッチ系などが挙げられ、好ましくはピ
ッチ系活性炭素繊維、より好ましくは繊維長120〜150μ
m(比表面積1500m2,2×10-3Ω・cm)のピッチ系活性炭
素繊維を用いる。これにより活性炭素が有するミクロポ
アを反応活性点として電解液中で有効に作用して過電圧
を減少できる。
次にこの活性炭素繊維の短繊維をポリオレフィン系の
不織布に固定させ正極活性層を得る。
ここで「ポリオレフィン系の不織布」としては例えば
ポリエチレン系,ポリプロピレン系の不織布などが挙げ
られ、好ましくはポリエチレン系の不織布を活性炭素繊
維を固定化させるためのバインダーとして用いる。
また「固定」は例えばポリビニルアルコール(以下、
PVAをいう)溶液に不織布と共に活性炭素繊維の短繊維
を溶解させることにより行う。
更に本発明に使用する導電性物質としては例えばカー
ボンブラック及びグラファイトなどが挙げられる。
上記で炭素繊維を固定した不織布をポリオレフィン、
カーボンブラック、及びグラファイトをそれぞれ50〜6
0,20〜40,20〜40重量%、好ましくは50,15,35重量%の
割合で混合してシート状にしたカーボンプラスチック電
極に熱圧着などにより一体として成形し、本発明に係る
金属−ハロゲン電池の正極電極を得る。
なお、本発明に係る正極電極を使用しうる金属−ハロ
ゲン電池としては例えば亜鉛−臭素電池などが挙げられ
る。
F.実施例 以下、本発明に係る金属−ハロゲン電池の正極電極の
詳細な説明を実施例に基づいて説明する。
実施例1 金属−ハロゲン電池の正極電極の製造法 原料としてピッチ系炭素繊維120〜150μm(比表面積
1500m2,2×10-3Ω・cm,日本カイノール社製,商品名ACC
シリーズ)、ポリエチレン系不織布(日本バイリーン社
製,FTシリーズ)、PVA、カーボンブラック(ライオンア
クゾー社製,ケッチェンブラックEC)及びグラファイト
(光和精鉱社製,キッシュ黒鉛)を用いて次のように亜
鉛−臭素電池の正極電極を製造した。
(1)まず、ビーカーに水1を入れ、その中にPVA10g
を入れて、バーナーで60℃に温めPVAを溶解した。
(2)次に溶解したPVAを縦11cm×横11cm×高さ2cmのポ
リ容器の中に移し入れ、ピッチ系炭素繊維を1m2当たり1
00gとして、100cm2に換算し約1gを容器中に添加し撹拌
した。次にその中に目付け量17.0g/m2の不織布を10cm×
10cmの大きさに切断して入れ、PVA溶液中に十分しみこ
ませ、しばらく放置した。更に、ポリ容器を恒温槽で10
0℃,30分放置し水分を蒸発させた。
(3)更にこの乾燥させた炭素繊維を固定した不織布を
ポリエチレン50wt%,カーボン15wt%,グラファイト35
wt%の混合比で構成される厚さ1mmのカーボンプラスチ
ック電極にヒートプレス機を用いてほとんど圧力をかけ
ないで(0〜5kg/m2),約120℃,3分間保持させて熱圧
着し、その後冷却して取り出した。
(4)次に取り出した電極を60℃の温水に30分浸せきさ
せて、不織布についたPVAを除去し、亜鉛−臭素電池用
正極電極を得た。
実施例2 亜鉛−臭素電池の正極電極の電気特性試験 実施例1で得られた正極電極を1cm×10cmの小片に
し、電解液として3molZnBr2及び0.1molBr2を用いて、サ
イクリックボルタンメトリー法で±50mA/cm2の挙動を5m
A/secの走引速度で調べた。同様に比較例として従来か
ら用いているカーボンクロス(比表面積1500m2,2×10-3
Ω・cm)を用いた正極電極についても調べた。それぞれ
の結果を第1図に示す。
第1図に示すように本発明に係る正極電極は実際に本
電池で使用する10〜20mA/cm2の範囲で従来のカーボンク
ロスを用いた正極電極に比し5mV程度の過電圧増加であ
る。このことは従来のカーボンクロスに代えてポリエチ
レン系不織布に固定した活性炭素繊維の短繊維を用いて
も亜鉛−臭素電池の正極電極の電気特性に大きな変化は
なく、十分使用可能であることを意味している。
実施例3 亜鉛−臭素電池の正極電極の電池試験 実施例1と同様にして、40cm×5cm程度の炭素繊維を
固定化した不織布を作りカーボンプラスチック電極にラ
ミネーションして800cm2サイズの電極を作成し、電解液
として3mol/ZnBr2,2mol/NH4Cl,1mol/臭素錯化剤
及びデンドライト抑制剤(Pb,Sn,四級アンモニウム塩)
を用いて、液温30℃,15mA/cm2で8時間充電し、15mA/cm
2で放電し、充放電試験を行った。同様に従来のカーボ
ンクロスを用いた正極電極についても調べた。それぞれ
の結果を表1に示す。表1に示すように本発明に係る正
極電極は従来のカーボンクロスを用いた正極電極に比し
電圧効率(%),クーロン効率(%)及びエネルギー効
率(%)のいずれについてもほぼ同様な値であることが
わかる。
このことは本発明に係る正極電極は従来のカーボンク
ロスを用いた正極電極に比べてほぼ同等の電池特性を有
し、十分使用可能であることを意味している。
G.発明の効果 本発明は活性炭素繊維の短繊維をポリオレフィン系の
不織布に固定することにより、安価な正極活性層を形成
でき、しかも従来のカーボンクロスを用いた正極電極と
ほとんど同等の性能を保持しうる。従って本発明に係る
正極電極によれば安価な金属−ハロゲン電池の製造を可
能とし、これにより金属−ハロゲン電池の製品化に大き
く寄与できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る活性炭素繊維及び不織布を用いた
正極電池と従来のカーボンクロスを用いた正極電極との
過電圧評価試験の結果を示すグラフである。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】活性炭素繊維の短繊維をポリオレフィン系
    の不織布に固定させて正極活性層を得、ポリオレフィン
    系樹脂に導電性物質を混合してシート状に形成した電極
    を、前記正極活性層に熱圧着により一体に成形したこと
    を特徴とする金属−ハロゲン電池の正極電極。
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