JP3033669B2 - 超電導ケーブルおよび超電導コイル - Google Patents
超電導ケーブルおよび超電導コイルInfo
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- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E40/00—Technologies for an efficient electrical power generation, transmission or distribution
- Y02E40/60—Superconducting electric elements or equipment; Power systems integrating superconducting elements or equipment
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- Superconductors And Manufacturing Methods Therefor (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は超電導マグネット等に用
いる超電導ケーブルおよび、これらが卷回されてなる超
電導コイルに関する。
いる超電導ケーブルおよび、これらが卷回されてなる超
電導コイルに関する。
【0002】
【従来の技術】超電導導体により形成された超電導コイ
ルは、近年素粒子実験用の加速器やその他各種測定器等
に使用されることが増加しつつある。また実験用発電機
やヴィグラーマグネット等にも、超電導コイルの使用が
検討されている。通常、超電導導体としてはモノリス導
体の他、撚線形態の集合導体が使われる。超電導体とし
てはNbTi系等の金属超電導体、Nb3 Sn系等の化
合物超電導体の他、Y系、Bi系等の酸化物系の超電導
体があるが、特に酸化物系超電導線等、加工性が悪い超
電導体を用いた超電導線の場合、集合導体として撚線形
態に加工することが難しい。
ルは、近年素粒子実験用の加速器やその他各種測定器等
に使用されることが増加しつつある。また実験用発電機
やヴィグラーマグネット等にも、超電導コイルの使用が
検討されている。通常、超電導導体としてはモノリス導
体の他、撚線形態の集合導体が使われる。超電導体とし
てはNbTi系等の金属超電導体、Nb3 Sn系等の化
合物超電導体の他、Y系、Bi系等の酸化物系の超電導
体があるが、特に酸化物系超電導線等、加工性が悪い超
電導体を用いた超電導線の場合、集合導体として撚線形
態に加工することが難しい。
【0003】超電導コイルを組み立てるには、通常、モ
ノリス導体である超電導線を所定のコイル状に卷回する
方法の他、集合導体である超電導撚線を卷回する方法が
採用されている。絶縁体としては例えばセミキュア樹脂
を含ませた絶縁テープ等を用い、これをモノリス導体若
しくは超電導撚線の外周に巻き、コイル状に卷回後、成
形加熱して硬化させることが多い。この方法は主にNb
Ti等の金属超電導線でコイルを組み立てる際に適用さ
れる。Nb3 Sn等化合物超電導線の場合は化合物が脆
いので、通常はコイル状に組み立てた後に化合物を生成
させる熱処理を施す。この熱処理は概ね600℃程度か
それ以上の高温で行うので、Nb3 Sn等化合物超電導
線でコイルを組み立てる場合は、上記絶縁テープに換え
ガラスクロス等の絶縁材を用い、コイル状に卷回後、当
該超電導コイルにセミキュア樹脂を含浸させ成形加熱し
てこれを硬化させることが多い。いずれの場合も生成加
熱してセミキュア樹脂等を硬化させるのは、組み立てた
超電導コイルの形状を保持すると共に超電導線の線占積
率を向上させ、更には超電導線のワイヤムーブメントの
抑制をすることが目的である。
ノリス導体である超電導線を所定のコイル状に卷回する
方法の他、集合導体である超電導撚線を卷回する方法が
採用されている。絶縁体としては例えばセミキュア樹脂
を含ませた絶縁テープ等を用い、これをモノリス導体若
しくは超電導撚線の外周に巻き、コイル状に卷回後、成
形加熱して硬化させることが多い。この方法は主にNb
Ti等の金属超電導線でコイルを組み立てる際に適用さ
れる。Nb3 Sn等化合物超電導線の場合は化合物が脆
いので、通常はコイル状に組み立てた後に化合物を生成
させる熱処理を施す。この熱処理は概ね600℃程度か
それ以上の高温で行うので、Nb3 Sn等化合物超電導
線でコイルを組み立てる場合は、上記絶縁テープに換え
ガラスクロス等の絶縁材を用い、コイル状に卷回後、当
該超電導コイルにセミキュア樹脂を含浸させ成形加熱し
てこれを硬化させることが多い。いずれの場合も生成加
熱してセミキュア樹脂等を硬化させるのは、組み立てた
超電導コイルの形状を保持すると共に超電導線の線占積
率を向上させ、更には超電導線のワイヤムーブメントの
抑制をすることが目的である。
【0004】ところで絶縁テープ等を巻いた超電導撚線
を卷回して超電導コイルを組み立てる方法は、モノリス
導体を卷回する場合より卷回数が少なくて済み、従って
超電導コイルの組み立て工程上有利である。またモノリ
ス導体を用いて超電導コイルを組み立てるには、所定の
巻き数が得られる程度に長尺な導体を用意する必要があ
るが、集合導体を用いる場合は、超電導撚線を構成する
各々の超電導線の長さが比較的短くてもよいので、モノ
リス導体では達成しにくい長尺・大電流効果が工業的に
得られる利点がある。このような理由により超電導コイ
ルの組み立てには集合導体が多用されている。
を卷回して超電導コイルを組み立てる方法は、モノリス
導体を卷回する場合より卷回数が少なくて済み、従って
超電導コイルの組み立て工程上有利である。またモノリ
ス導体を用いて超電導コイルを組み立てるには、所定の
巻き数が得られる程度に長尺な導体を用意する必要があ
るが、集合導体を用いる場合は、超電導撚線を構成する
各々の超電導線の長さが比較的短くてもよいので、モノ
リス導体では達成しにくい長尺・大電流効果が工業的に
得られる利点がある。このような理由により超電導コイ
ルの組み立てには集合導体が多用されている。
【0005】前述の超電導撚線等の外周に巻く絶縁体と
しては、例えばカプトンやガラスクロスのテープ(厚さ
は25〜100μm程度が普通)にセミキュア樹脂を塗
布、含浸させたものが使用される場合が多い。また絶縁
体の巻き付け方としては、ラップ巻き、ハーフラップ巻
き、ギャップ巻き、或いはこれらの組み合わせ等が適用
される。ギャップ巻きは冷媒通路を得るために敢えてギ
ャップを持たせる巻き方である。
しては、例えばカプトンやガラスクロスのテープ(厚さ
は25〜100μm程度が普通)にセミキュア樹脂を塗
布、含浸させたものが使用される場合が多い。また絶縁
体の巻き付け方としては、ラップ巻き、ハーフラップ巻
き、ギャップ巻き、或いはこれらの組み合わせ等が適用
される。ギャップ巻きは冷媒通路を得るために敢えてギ
ャップを持たせる巻き方である。
【0006】ここでワイヤムーブメントについて若干の
説明を加えておく。超電導コイルはその使用中に強力な
磁場を発生し、コイルを形成する超電導線には強力なロ
ーレンツ力が作用する。また電動機や発電機の回転子に
超電導コイルを用いた場合は、その回転による遠心力も
作用する。このような電磁力や慣性力が超電導線の微小
なずれを引き起こすことが知られており、ワイヤムーブ
メントと呼ばれている。このようなワイヤムーブメント
は通常微小なものと思われるものの、それが原因で超電
導コイルの通電安定性が阻害されたり、超電導線の安定
性が悪くなったりすることがある。具体的には、超電導
コイル運転中の超電導線のずれ移動は、たとえそれが小
さな移動であっても、超電導体内に存在する磁界が急激
に変動し、その磁界が発生磁界を乱したり、また電界を
励起して通電電流を乱したりするからである。そしてそ
の結果、超電導体の中で固定されていた磁束が移動し
(フラックスフローと称される)たりして、超電導線の
安定性が阻害されるのである。また、超電導線の急激な
ずれ移動は、その摩擦によって熱も発生し、そのため部
分的に臨界温度を越える可能性があり、最悪の場合、ク
エンチに至ることもあるのである。
説明を加えておく。超電導コイルはその使用中に強力な
磁場を発生し、コイルを形成する超電導線には強力なロ
ーレンツ力が作用する。また電動機や発電機の回転子に
超電導コイルを用いた場合は、その回転による遠心力も
作用する。このような電磁力や慣性力が超電導線の微小
なずれを引き起こすことが知られており、ワイヤムーブ
メントと呼ばれている。このようなワイヤムーブメント
は通常微小なものと思われるものの、それが原因で超電
導コイルの通電安定性が阻害されたり、超電導線の安定
性が悪くなったりすることがある。具体的には、超電導
コイル運転中の超電導線のずれ移動は、たとえそれが小
さな移動であっても、超電導体内に存在する磁界が急激
に変動し、その磁界が発生磁界を乱したり、また電界を
励起して通電電流を乱したりするからである。そしてそ
の結果、超電導体の中で固定されていた磁束が移動し
(フラックスフローと称される)たりして、超電導線の
安定性が阻害されるのである。また、超電導線の急激な
ずれ移動は、その摩擦によって熱も発生し、そのため部
分的に臨界温度を越える可能性があり、最悪の場合、ク
エンチに至ることもあるのである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、超電
導撚線(集合導体)を用いて超電導コイルを組み立てれ
ば、モノリス導体では達成しにくい長尺・大電流効果が
工業的に得られる利点がある。集合導体の場合、当然モ
ノリス導体の場合より電流容量が大きくなる。しかし例
えば7本の超電導線からなる集合導体の場合、1本1本
の超電導線には供給電流の7分の1程度の電流が流れる
ことになる(直流の場合)。換言すれば、集合導体を卷
回して組み立てた超電導コイルに通電するには、その端
部に当該集合導体を構成する超電導線の本数分の電流を
供給しなければならないのである。
導撚線(集合導体)を用いて超電導コイルを組み立てれ
ば、モノリス導体では達成しにくい長尺・大電流効果が
工業的に得られる利点がある。集合導体の場合、当然モ
ノリス導体の場合より電流容量が大きくなる。しかし例
えば7本の超電導線からなる集合導体の場合、1本1本
の超電導線には供給電流の7分の1程度の電流が流れる
ことになる(直流の場合)。換言すれば、集合導体を卷
回して組み立てた超電導コイルに通電するには、その端
部に当該集合導体を構成する超電導線の本数分の電流を
供給しなければならないのである。
【0008】一方、モノリス導体を卷回して組み立てた
超電導コイルに通電するには、その端部の1本の超電導
線に通電する分の電流供給でよい。この際、電流が流れ
るループは集合導体を用いた場合より長くなるが、超電
導線の場合、理想的には電気抵抗による電流減衰の問題
はない。従って、通電に際し供給電流が少なくて済み、
また電源設備もより小型なもので済むので運転コストや
設備費の観点で有利である。
超電導コイルに通電するには、その端部の1本の超電導
線に通電する分の電流供給でよい。この際、電流が流れ
るループは集合導体を用いた場合より長くなるが、超電
導線の場合、理想的には電気抵抗による電流減衰の問題
はない。従って、通電に際し供給電流が少なくて済み、
また電源設備もより小型なもので済むので運転コストや
設備費の観点で有利である。
【0009】以上の理由により、集合導体を卷回して組
み立てた超電導コイルは、モノリス導体を用いる場合に
比べ、長尺・大電流効果が工業的に得られる利点および
コイルの組み立て工程数が少ない利点があるものの、運
転コストや設備費の観点で不利であった。そこで超電導
撚線等の集合導体を用いながらも、少ない電流供給で通
電できる方法として、超電導撚線を形成する各々の超電
導線(ストランド)を絶縁して、各々の超電導線に流れ
る電流の方向が一致するように直列に接続して通電する
方法が考えられる。この方法であれば、各々の超電導線
の接続抵抗分の電流減衰は避けられないものの、理想的
には、超電導撚線を形成する超電導線の本数分の電流を
供給すればよいからである。しかしながら、超電導撚線
または超電導成形撚線を製造する際、加工前に各超電導
線が絶縁されていても、撚線加工中に受ける圧縮力やせ
ん断力等により絶縁被覆層が部分的に破れてしまうこと
が多い。圧縮成形加工を受ける成形撚線の場合はなお更
である。このように絶縁被覆層が例え部分的であっても
破れると、直列に接続した超電導線同士が短絡し、所定
の電流が流れなくなる、という問題が発生する。従って
超電導撚線を用いたコイルの場合、通電に際し供給電流
が多く必要となる等、運転コストや設備費の観点で不利
であった。
み立てた超電導コイルは、モノリス導体を用いる場合に
比べ、長尺・大電流効果が工業的に得られる利点および
コイルの組み立て工程数が少ない利点があるものの、運
転コストや設備費の観点で不利であった。そこで超電導
撚線等の集合導体を用いながらも、少ない電流供給で通
電できる方法として、超電導撚線を形成する各々の超電
導線(ストランド)を絶縁して、各々の超電導線に流れ
る電流の方向が一致するように直列に接続して通電する
方法が考えられる。この方法であれば、各々の超電導線
の接続抵抗分の電流減衰は避けられないものの、理想的
には、超電導撚線を形成する超電導線の本数分の電流を
供給すればよいからである。しかしながら、超電導撚線
または超電導成形撚線を製造する際、加工前に各超電導
線が絶縁されていても、撚線加工中に受ける圧縮力やせ
ん断力等により絶縁被覆層が部分的に破れてしまうこと
が多い。圧縮成形加工を受ける成形撚線の場合はなお更
である。このように絶縁被覆層が例え部分的であっても
破れると、直列に接続した超電導線同士が短絡し、所定
の電流が流れなくなる、という問題が発生する。従って
超電導撚線を用いたコイルの場合、通電に際し供給電流
が多く必要となる等、運転コストや設備費の観点で不利
であった。
【0010】そこで集合導体である超電導ケーブルを用
いて超電導コイルを組み立てた場合であって、モノリス
導体を用いて組み立てた超電導コイルの場合と同様、少
ない電流供給で通電を行う場合については、当該集合導
体を構成する各々の超電導線の絶縁被覆が確実であるこ
とが望まれていた。
いて超電導コイルを組み立てた場合であって、モノリス
導体を用いて組み立てた超電導コイルの場合と同様、少
ない電流供給で通電を行う場合については、当該集合導
体を構成する各々の超電導線の絶縁被覆が確実であるこ
とが望まれていた。
【0011】また集合導体である超電導ケーブルを用い
て超電導コイルを組み立てた場合であって、モノリス導
体を用いて組み立てた超電導コイルの場合と同様の少な
い電流供給で通電を行う必要がない場合であっても、従
来の超電導ケーブルには次のような問題があった。例え
ば酸化物系の超電導線等、加工性が極めて悪い超電導線
の場合、撚線加工が困難であるため撚線形態の集合導体
を用いることが実用的に難しい、という問題である。
て超電導コイルを組み立てた場合であって、モノリス導
体を用いて組み立てた超電導コイルの場合と同様の少な
い電流供給で通電を行う必要がない場合であっても、従
来の超電導ケーブルには次のような問題があった。例え
ば酸化物系の超電導線等、加工性が極めて悪い超電導線
の場合、撚線加工が困難であるため撚線形態の集合導体
を用いることが実用的に難しい、という問題である。
【0012】また交流用途に使用する場合、超電導撚線
を構成する超電導線(ストランド)間の結合損失(交流
損失の一つ)を低減することを目的として、ストランド
にCrめっき層を形成したり、表面を酸化させたりする
ことがある。しかしこうして形成した高抵抗層は、撚線
加工の際、せん断力等を受けて部分的に破れてしまうと
いう問題である。こうなると結合損失の低減が不十分に
なってしまう。そこで撚線加工が困難である超電導線に
好適に適用可能である超電導ケーブルが望まれ、また当
該超電導ケーブルを構成する各々の超電導線の外周に結
合損失の低減を目的する高抵抗層を形成した場合にあっ
ては、その高抵抗層の損傷が少なく、効果的に結合損失
を低減させることが可能な超電導ケーブルが望まれてい
た。
を構成する超電導線(ストランド)間の結合損失(交流
損失の一つ)を低減することを目的として、ストランド
にCrめっき層を形成したり、表面を酸化させたりする
ことがある。しかしこうして形成した高抵抗層は、撚線
加工の際、せん断力等を受けて部分的に破れてしまうと
いう問題である。こうなると結合損失の低減が不十分に
なってしまう。そこで撚線加工が困難である超電導線に
好適に適用可能である超電導ケーブルが望まれ、また当
該超電導ケーブルを構成する各々の超電導線の外周に結
合損失の低減を目的する高抵抗層を形成した場合にあっ
ては、その高抵抗層の損傷が少なく、効果的に結合損失
を低減させることが可能な超電導ケーブルが望まれてい
た。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は上述のような問
題に鑑みてなされたものである。即ちこの発明による第
1の超電導ケーブルは、複数本の超電導線が平行に配列
され、細線が横添えされて一体化された超電導ケーブル
である。
題に鑑みてなされたものである。即ちこの発明による第
1の超電導ケーブルは、複数本の超電導線が平行に配列
され、細線が横添えされて一体化された超電導ケーブル
である。
【0014】またこの発明による第2の超電導ケーブル
は、絶縁被覆された複数本の超電導線が平行に配列さ
れ、細線が横添えされて一体化された超電導ケーブルで
ある。
は、絶縁被覆された複数本の超電導線が平行に配列さ
れ、細線が横添えされて一体化された超電導ケーブルで
ある。
【0015】更に本発明の第3の超電導ケーブルとし
て、断面形状の異なる少なくとも2種以上の超電導線が
略くさび型形状に平行配列され、細線が横添えされて一
体化された超電導ケーブルを提供する。
て、断面形状の異なる少なくとも2種以上の超電導線が
略くさび型形状に平行配列され、細線が横添えされて一
体化された超電導ケーブルを提供する。
【0016】本発明の超電導ケーブルを用いた本発明の
第1の超電導コイルとして、上記本発明の第1乃至第3
の何れかの超電導ケーブルであって、前記細線がセミキ
ュア線である超電導ケーブルを用いて、これを所定形状
に卷回した後、前記セミキュア線のキュア温度以上に加
熱することで硬化させてなる超電導コイルを提供する。
また本発明の第2の超電導コイルとして、上記本発明の
第1乃至第3の超電導ケーブルが所定形状に卷回された
後、加熱して当該超電導ケーブルに巻かれた絶縁材を硬
化させてなる超電導コイルを提供する。
第1の超電導コイルとして、上記本発明の第1乃至第3
の何れかの超電導ケーブルであって、前記細線がセミキ
ュア線である超電導ケーブルを用いて、これを所定形状
に卷回した後、前記セミキュア線のキュア温度以上に加
熱することで硬化させてなる超電導コイルを提供する。
また本発明の第2の超電導コイルとして、上記本発明の
第1乃至第3の超電導ケーブルが所定形状に卷回された
後、加熱して当該超電導ケーブルに巻かれた絶縁材を硬
化させてなる超電導コイルを提供する。
【0017】
【作用】この発明による第1の超電導ケーブルは、複数
本の超電導線が平行に配列され、細線が横添えされて一
体化されることで、撚線加工等が施されることなく形成
された集合導体である。従って酸化物系等、撚線加工が
困難である超電導線に好適に適用可能であるが、金属超
電導線にも好適に適用できることはもちろんである。ま
た結合損失の低減を目的する高抵抗層を超電導線の外周
に設けた場合は、その高抵抗層の損傷が少ないので、効
果的に結合損失を低減させることができる。またこの発
明による第2、第3の超電導ケーブルは当該超電導ケー
ブルを形成する各々の超電導線が絶縁されている。その
絶縁方法は常法に従えばよい。例えばポリビニルホルマ
ール、ポリアミドイミド、ポリエステル、ポリエステル
イミド等、通常の有機絶縁被覆層を焼き付け塗装する方
法の他、これらの樹脂テープを超電導線に巻き付ける方
法等が採用できる。その厚さはあまり薄いと破れやすい
ので、厚さ5μm以上あることが望ましい。
本の超電導線が平行に配列され、細線が横添えされて一
体化されることで、撚線加工等が施されることなく形成
された集合導体である。従って酸化物系等、撚線加工が
困難である超電導線に好適に適用可能であるが、金属超
電導線にも好適に適用できることはもちろんである。ま
た結合損失の低減を目的する高抵抗層を超電導線の外周
に設けた場合は、その高抵抗層の損傷が少ないので、効
果的に結合損失を低減させることができる。またこの発
明による第2、第3の超電導ケーブルは当該超電導ケー
ブルを形成する各々の超電導線が絶縁されている。その
絶縁方法は常法に従えばよい。例えばポリビニルホルマ
ール、ポリアミドイミド、ポリエステル、ポリエステル
イミド等、通常の有機絶縁被覆層を焼き付け塗装する方
法の他、これらの樹脂テープを超電導線に巻き付ける方
法等が採用できる。その厚さはあまり薄いと破れやすい
ので、厚さ5μm以上あることが望ましい。
【0018】この発明による第2の超電導ケーブルによ
れば、図1に示すように超電導線10の外周に絶縁被覆
層20が形成された絶縁被覆超電導線30が複数平行に
配列され、細線40が横添えされて一体化されているこ
とで、各々の絶縁被覆超電導線30が相互に拘束され、
超電導コイルを組み立てる際、集合導体として卷回する
ことが可能になる。また細線40がセミキュア線である
場合は、所定形状に卷回した後にキュア温度以上に加熱
することにより硬化させることで各々の超電導線10の
拘束がより強固になるので、ワイアムーブメント等が抑
制される効果もある。なお図1では見やすいように、細
線40の本数を少な目に描いてある。また図1の超電導
ケーブル50は、7本の絶縁被覆超電導線30が配列さ
れた例であるが、この本数はもちろん任意である。
れば、図1に示すように超電導線10の外周に絶縁被覆
層20が形成された絶縁被覆超電導線30が複数平行に
配列され、細線40が横添えされて一体化されているこ
とで、各々の絶縁被覆超電導線30が相互に拘束され、
超電導コイルを組み立てる際、集合導体として卷回する
ことが可能になる。また細線40がセミキュア線である
場合は、所定形状に卷回した後にキュア温度以上に加熱
することにより硬化させることで各々の超電導線10の
拘束がより強固になるので、ワイアムーブメント等が抑
制される効果もある。なお図1では見やすいように、細
線40の本数を少な目に描いてある。また図1の超電導
ケーブル50は、7本の絶縁被覆超電導線30が配列さ
れた例であるが、この本数はもちろん任意である。
【0019】また上記第2の超電導ケーブルの外周には
絶縁材を巻くことが望ましい。絶縁材を巻くことで卷回
後の成形加熱により、当該コイルの形状保持と、絶縁被
覆超電導線30のワイヤムーブメントの抑制がより確実
になるからである。また絶縁材を巻くことで配列された
超電導線が崩れにくくなるので超電導コイルの組み立て
工程がより容易になることも期待できる。
絶縁材を巻くことが望ましい。絶縁材を巻くことで卷回
後の成形加熱により、当該コイルの形状保持と、絶縁被
覆超電導線30のワイヤムーブメントの抑制がより確実
になるからである。また絶縁材を巻くことで配列された
超電導線が崩れにくくなるので超電導コイルの組み立て
工程がより容易になることも期待できる。
【0020】ところで上記第2の超電導ケーブルの外周
に絶縁材を巻いてからコイルを組み立てる場合は、配列
された超電導線の固定には主に絶縁材が寄与するので、
細線による固定は簡略に済ませても構わない。この場合
は、細線は絶縁材が巻かれるまでの仮止めの役割をも兼
ねる訳であるが、隣接する超電導線同士の間に添えられ
る細線が超電導線の拘束の役目を失う訳ではない。
に絶縁材を巻いてからコイルを組み立てる場合は、配列
された超電導線の固定には主に絶縁材が寄与するので、
細線による固定は簡略に済ませても構わない。この場合
は、細線は絶縁材が巻かれるまでの仮止めの役割をも兼
ねる訳であるが、隣接する超電導線同士の間に添えられ
る細線が超電導線の拘束の役目を失う訳ではない。
【0021】図1に示す超電導ケーブル50は、断面丸
形の超電導線10を用いた場合であるが、その他、例え
ば図2に示すように断面矩形の超電導線11を用いても
よい。また図1、2では絶縁被覆超電導線30、31が
1列に配列された例が示されているが、図3、4に示す
ように絶縁被覆超電導線33を複数列に配列してもよ
い。
形の超電導線10を用いた場合であるが、その他、例え
ば図2に示すように断面矩形の超電導線11を用いても
よい。また図1、2では絶縁被覆超電導線30、31が
1列に配列された例が示されているが、図3、4に示す
ように絶縁被覆超電導線33を複数列に配列してもよ
い。
【0022】この発明による第3の超電導ケーブルは、
断面形状の異なる少なくとも2種以上の超電導線を、略
くさび型形状に平行配列し、細線を横添えして一体化し
たものである。図5には、半径の異なる5種類の超電導
線14a、14b、14c、14d、14eを用い、絶
縁後、その大きさ順に配列した例が示されている。この
ように大きさ順に配列すれば、超電導ケーブル54の略
断面形状は、略扇形のくさび型形状になる。なお配列す
る超電導線の断面形状や本数は任意であり、また配列は
1列でも複数列でもよい。
断面形状の異なる少なくとも2種以上の超電導線を、略
くさび型形状に平行配列し、細線を横添えして一体化し
たものである。図5には、半径の異なる5種類の超電導
線14a、14b、14c、14d、14eを用い、絶
縁後、その大きさ順に配列した例が示されている。この
ように大きさ順に配列すれば、超電導ケーブル54の略
断面形状は、略扇形のくさび型形状になる。なお配列す
る超電導線の断面形状や本数は任意であり、また配列は
1列でも複数列でもよい。
【0023】この第3の超電導ケーブルはその断面の形
状が略くさび型であるので、線密度高くコイルを組み立
てることが可能になる。特に粒子加速器用超電導コイル
等、高い巻線密度と高い巻き精度が要求され、かつ運転
時に発生する電磁力等による巻線変位の防止が要求され
る場合には、断面略形状の上記第3の超電導ケーブルが
好適に用いられる。この第3の超電導ケーブルの場合、
各々の超電導線の臨界電流密度をほぼ揃えておくことが
望ましい。
状が略くさび型であるので、線密度高くコイルを組み立
てることが可能になる。特に粒子加速器用超電導コイル
等、高い巻線密度と高い巻き精度が要求され、かつ運転
時に発生する電磁力等による巻線変位の防止が要求され
る場合には、断面略形状の上記第3の超電導ケーブルが
好適に用いられる。この第3の超電導ケーブルの場合、
各々の超電導線の臨界電流密度をほぼ揃えておくことが
望ましい。
【0024】またこの第3の超電導ケーブルも、上述し
た第2の超電導ケーブルの場合同様、外周に絶縁材を巻
いてもよい。この絶縁材により各々の超電導線の拘束が
より強固になる等の効果があることは第2の超電導ケー
ブルの場合と同様である。また上述の第2の超電導ケー
ブルの場合と同様、超電導ケーブルの外周に絶縁材を巻
いて用いる場合は、配列された超電導線の固定には主に
絶縁材が寄与するので、細線による固定は簡略に済ませ
ても構わない。この場合は、細線は絶縁材が巻かれるま
での仮止めの役割をも兼ねる訳であるが、隣接する超電
導線同士の間に添えられる細線が超電導線の拘束の役目
を失う訳ではないことも、第2の超電導ケーブルの場合
と同様である。
た第2の超電導ケーブルの場合同様、外周に絶縁材を巻
いてもよい。この絶縁材により各々の超電導線の拘束が
より強固になる等の効果があることは第2の超電導ケー
ブルの場合と同様である。また上述の第2の超電導ケー
ブルの場合と同様、超電導ケーブルの外周に絶縁材を巻
いて用いる場合は、配列された超電導線の固定には主に
絶縁材が寄与するので、細線による固定は簡略に済ませ
ても構わない。この場合は、細線は絶縁材が巻かれるま
での仮止めの役割をも兼ねる訳であるが、隣接する超電
導線同士の間に添えられる細線が超電導線の拘束の役目
を失う訳ではないことも、第2の超電導ケーブルの場合
と同様である。
【0025】次に本発明において用いられる細線につい
て説明する。使用できる細線としては、配列された絶縁
被覆超電導線が相互に拘束できれば特に限定はされな
い。例えばポリアミド、ポリエステル、ポリプロピレ
ン、ポリ塩化ビニル、セミキュアエポキシ樹脂等の有機
樹脂糸の他、木綿糸や麻糸等の天然繊維、スチール線等
の金属繊維、アルミナ繊維、ガラス繊維やSiC繊維等
の無機繊維等が使用できる。但し請求項2記載の超電導
ケーブルに適用する場合は、金属細線を用いると絶縁被
覆層を摩擦等により破る可能性があるので、短絡を防ぐ
意味で金属細線自体にも絶縁被覆しておくことが望まし
い。これら細線の太さは特に限定されないが、余り太い
と隣接する超電導線との間隔が広くなりすぎたり、細線
の柔軟性が低下するので編込み作業上の不都合が生ずる
恐れがあるので、細線の太さは数百μmかそれ以下であ
ることが望ましい。また外周にセミキュアの絶縁材を巻
く場合は、コイル状に卷回後に加熱して前記絶縁材を硬
化させることが多いが、この場合は細線自体は熱硬化す
る必要性はない。もちろん、細線自体も硬化すればより
超電導線の拘束が強固になるので、セミキュア細線若し
くはセミキュア樹脂を含浸させた木綿糸等を用いること
が望ましい。
て説明する。使用できる細線としては、配列された絶縁
被覆超電導線が相互に拘束できれば特に限定はされな
い。例えばポリアミド、ポリエステル、ポリプロピレ
ン、ポリ塩化ビニル、セミキュアエポキシ樹脂等の有機
樹脂糸の他、木綿糸や麻糸等の天然繊維、スチール線等
の金属繊維、アルミナ繊維、ガラス繊維やSiC繊維等
の無機繊維等が使用できる。但し請求項2記載の超電導
ケーブルに適用する場合は、金属細線を用いると絶縁被
覆層を摩擦等により破る可能性があるので、短絡を防ぐ
意味で金属細線自体にも絶縁被覆しておくことが望まし
い。これら細線の太さは特に限定されないが、余り太い
と隣接する超電導線との間隔が広くなりすぎたり、細線
の柔軟性が低下するので編込み作業上の不都合が生ずる
恐れがあるので、細線の太さは数百μmかそれ以下であ
ることが望ましい。また外周にセミキュアの絶縁材を巻
く場合は、コイル状に卷回後に加熱して前記絶縁材を硬
化させることが多いが、この場合は細線自体は熱硬化す
る必要性はない。もちろん、細線自体も硬化すればより
超電導線の拘束が強固になるので、セミキュア細線若し
くはセミキュア樹脂を含浸させた木綿糸等を用いること
が望ましい。
【0026】ところで細線を編込む方法であるが、超電
導線を配列し、従来の製織機を使用して編込む方法が簡
便である。図1では2本の細線で編込んだ例が、また図
2は1本の細線が編込まれた例が示されているが、本発
明では編込む本数は任意である。図1〜7では見やすく
する目的で編みこませた細線の間隔を広く描いてある
が、実際には、編みこませた細線の間隔を狭くしてより
多く編み込ませた方が強固に超電導線が拘束できるので
望ましいことは言うまでもない。
導線を配列し、従来の製織機を使用して編込む方法が簡
便である。図1では2本の細線で編込んだ例が、また図
2は1本の細線が編込まれた例が示されているが、本発
明では編込む本数は任意である。図1〜7では見やすく
する目的で編みこませた細線の間隔を広く描いてある
が、実際には、編みこませた細線の間隔を狭くしてより
多く編み込ませた方が強固に超電導線が拘束できるので
望ましいことは言うまでもない。
【0027】以上説明した本発明の第1乃至第3の何れ
かに記載の超電導ケーブルであって、前記細線がセミキ
ュア線であるものを所定形状に卷回した後、加熱して前
記セミキュア線を硬化させた本発明の第1の超電導コイ
ルは、モノリス導体を卷回して組み立てる場合より工程
上有利である。また細線によって当該超電導ケーブルを
構成する超電導線のワイヤムーブメントが抑制されてい
る。また本発明の第1乃至第3の何れかに記載の超電導
ケーブルの外周に絶縁体を巻き、これを所定形状に卷回
した後、加熱して前記絶縁体を硬化させた本発明の第2
の超電導コイルは、上記同様、モノリス導体を卷回して
組み立てる場合より工程上有利である。また絶縁体が硬
化することによってコイル形状の保持が一層確実にな
り、超電導線のワイヤムーブメントも一層抑制される。
かに記載の超電導ケーブルであって、前記細線がセミキ
ュア線であるものを所定形状に卷回した後、加熱して前
記セミキュア線を硬化させた本発明の第1の超電導コイ
ルは、モノリス導体を卷回して組み立てる場合より工程
上有利である。また細線によって当該超電導ケーブルを
構成する超電導線のワイヤムーブメントが抑制されてい
る。また本発明の第1乃至第3の何れかに記載の超電導
ケーブルの外周に絶縁体を巻き、これを所定形状に卷回
した後、加熱して前記絶縁体を硬化させた本発明の第2
の超電導コイルは、上記同様、モノリス導体を卷回して
組み立てる場合より工程上有利である。また絶縁体が硬
化することによってコイル形状の保持が一層確実にな
り、超電導線のワイヤムーブメントも一層抑制される。
【0028】本発明の第2、第3の超電導ケーブルは、
これを構成する超電導線が絶縁被覆されている。そして
当該超電導ケーブルは撚線加工を経ないので殆ど絶縁被
覆層は損傷を受けない。従って各々の超電導線間の絶縁
は維持され、本発明の第2、第3の超電導ケーブルを卷
回してなる本発明の超電導コイルに通電する際、供給電
流を節約することが可能になる。このことを図1を例に
説明する。図1の超電導ケーブル50を卷回してなる超
電導コイルに電流を供給する場合、この端部全体に絶縁
被覆超電導線30の7本分の電流を供給してもよいが、
各々の絶縁被覆超電導線30に流れる電流の方向が揃う
ように直列に接続して通電すれば1本分の電流供給で済
むことになる。この本発明の超電導ケーブル50の場
合、撚線加工を経ていないので、絶縁被覆層20が部分
的に破れて、隣接する絶縁被覆超電導線30との短絡が
生じない。従って理想的には1本分の電流供給で所定の
電流を流すことが可能になる。もちろん厳密には各々の
絶縁被覆超電導線30を直列に接続する部分の接続抵抗
が存在しているが、その他の部分は超電導状態にある。
このように本発明の第2、第3の超電導ケーブルを用い
た場合は、従来の超電導撚線に通電する場合より供給電
流を節約することが可能である。
これを構成する超電導線が絶縁被覆されている。そして
当該超電導ケーブルは撚線加工を経ないので殆ど絶縁被
覆層は損傷を受けない。従って各々の超電導線間の絶縁
は維持され、本発明の第2、第3の超電導ケーブルを卷
回してなる本発明の超電導コイルに通電する際、供給電
流を節約することが可能になる。このことを図1を例に
説明する。図1の超電導ケーブル50を卷回してなる超
電導コイルに電流を供給する場合、この端部全体に絶縁
被覆超電導線30の7本分の電流を供給してもよいが、
各々の絶縁被覆超電導線30に流れる電流の方向が揃う
ように直列に接続して通電すれば1本分の電流供給で済
むことになる。この本発明の超電導ケーブル50の場
合、撚線加工を経ていないので、絶縁被覆層20が部分
的に破れて、隣接する絶縁被覆超電導線30との短絡が
生じない。従って理想的には1本分の電流供給で所定の
電流を流すことが可能になる。もちろん厳密には各々の
絶縁被覆超電導線30を直列に接続する部分の接続抵抗
が存在しているが、その他の部分は超電導状態にある。
このように本発明の第2、第3の超電導ケーブルを用い
た場合は、従来の超電導撚線に通電する場合より供給電
流を節約することが可能である。
【0029】以上のように本発明の第2、第3の超電導
ケーブルは、モノリス導体を用いる場合に比べ、長尺・
大電流効果が工業的に得られると共にコイルの組み立て
が容易であるという集合導体の利点を維持している。ま
た上記細線や上記絶縁体によって組み立てた超電導コイ
ルの形状保持や、超電導線のワイヤムーブメントが抑制
されている。また本発明の第2、第3の超電導ケーブル
を用いた超電導コイルは少ない電流供給で運転すること
も可能であり、運転コストや設備費の低減も可能であ
る。
ケーブルは、モノリス導体を用いる場合に比べ、長尺・
大電流効果が工業的に得られると共にコイルの組み立て
が容易であるという集合導体の利点を維持している。ま
た上記細線や上記絶縁体によって組み立てた超電導コイ
ルの形状保持や、超電導線のワイヤムーブメントが抑制
されている。また本発明の第2、第3の超電導ケーブル
を用いた超電導コイルは少ない電流供給で運転すること
も可能であり、運転コストや設備費の低減も可能であ
る。
【0030】
【実施例】以下本発明を実施例に基づいて説明する。 本発明例1 図1を参照しながら説明する。断面丸形(径0.8m
m)のNbTi/Cu系の超電導線10にポリビニルホ
ルマール樹脂(PVF)からなる絶縁被覆層20(平均
厚さ25μm)を常法により被覆した絶縁被覆超電導線
30を作製した。次に絶縁被覆超電導線30を7本並べ
て図示する如く細線40(ポリプロピレン繊維、径0.
1mm)を製織機を用いて編込んで超電導ケーブル50
を作製した。なお図1は見やすくなるように、細線40
の本数を粗に描いてあるが、実際には細線40同士が密
接する程度に密に編み込んである。こうして作製した本
発明例1の超電導ケーブルの絶縁被覆超電導線30間の
絶縁破壊電圧は、測定の結果5kVであり、また5T
(テスラ)、4.2K(ケルビン)での通電容量は55
0Aであった。
m)のNbTi/Cu系の超電導線10にポリビニルホ
ルマール樹脂(PVF)からなる絶縁被覆層20(平均
厚さ25μm)を常法により被覆した絶縁被覆超電導線
30を作製した。次に絶縁被覆超電導線30を7本並べ
て図示する如く細線40(ポリプロピレン繊維、径0.
1mm)を製織機を用いて編込んで超電導ケーブル50
を作製した。なお図1は見やすくなるように、細線40
の本数を粗に描いてあるが、実際には細線40同士が密
接する程度に密に編み込んである。こうして作製した本
発明例1の超電導ケーブルの絶縁被覆超電導線30間の
絶縁破壊電圧は、測定の結果5kVであり、また5T
(テスラ)、4.2K(ケルビン)での通電容量は55
0Aであった。
【0031】上記超電導ケーブル50(約1000m使
用)の外周に絶縁体(ポリイミドフィルムにエポキシ樹
脂を塗布含浸させたテープ、厚さ25μm)をハーフラ
ップ巻きで巻き付け、次いでボア径1mの鞍型コイルを
組み立てた。その後、加圧しながら150℃で5時間保
持する成形加熱処理を施して上記絶縁体を硬化させた。
こうして作製した本発明例1の超電導コイルの通電とし
て、7本の絶縁被覆超電導線30に流れる電流の向きが
全て一致するように、絶縁被覆超電導線30同士を直列
に接続し、直列に440Aの直流電流を供給した。本発
明例1の超電導コイルは通電安定性に優れ、途中クエン
チがなく、4Tの安定磁場を発生させることができた。
用)の外周に絶縁体(ポリイミドフィルムにエポキシ樹
脂を塗布含浸させたテープ、厚さ25μm)をハーフラ
ップ巻きで巻き付け、次いでボア径1mの鞍型コイルを
組み立てた。その後、加圧しながら150℃で5時間保
持する成形加熱処理を施して上記絶縁体を硬化させた。
こうして作製した本発明例1の超電導コイルの通電とし
て、7本の絶縁被覆超電導線30に流れる電流の向きが
全て一致するように、絶縁被覆超電導線30同士を直列
に接続し、直列に440Aの直流電流を供給した。本発
明例1の超電導コイルは通電安定性に優れ、途中クエン
チがなく、4Tの安定磁場を発生させることができた。
【0032】従来例1 本発明例1の場合の超電導線10(絶縁被覆層は設けな
い)と同様のものを7本用いて、成形撚線加工すること
で略矩形形状のラザフォード型超電導ケーブル(略形
状:1.4mm×2.05mm)を作製した。この超電
導ケーブルの通電容量は5T、4.2Kで3850Aで
あった。この従来例1の超電導ケーブル(約1000m
使用)の外周に絶縁体(ポリイミドフィルムにエポキシ
樹脂を塗布したテープ、厚さ0.075μm)をハーフ
ラップ巻きして巻き付け、次いでこれを卷回して、本発
明例1と同様の超電導コイルを組み立てた。その後、加
圧しながら150℃で5時間保持する成形加熱処理を施
して上記絶縁体を硬化させた。こうして作製した従来例
1の超電導コイルによって、4Tの安定磁場を発生を3
080Aの直流電流の通電で達成できた。しかし本発明
例1に比べ通電電流が大きく、供給電流を多く必要とし
た。
い)と同様のものを7本用いて、成形撚線加工すること
で略矩形形状のラザフォード型超電導ケーブル(略形
状:1.4mm×2.05mm)を作製した。この超電
導ケーブルの通電容量は5T、4.2Kで3850Aで
あった。この従来例1の超電導ケーブル(約1000m
使用)の外周に絶縁体(ポリイミドフィルムにエポキシ
樹脂を塗布したテープ、厚さ0.075μm)をハーフ
ラップ巻きして巻き付け、次いでこれを卷回して、本発
明例1と同様の超電導コイルを組み立てた。その後、加
圧しながら150℃で5時間保持する成形加熱処理を施
して上記絶縁体を硬化させた。こうして作製した従来例
1の超電導コイルによって、4Tの安定磁場を発生を3
080Aの直流電流の通電で達成できた。しかし本発明
例1に比べ通電電流が大きく、供給電流を多く必要とし
た。
【0033】比較例1 本発明例1の場合の絶縁被覆超電導線30と同様のもの
を7本用いて、成形撚線加工することで略矩形形状のラ
ザフォード型超電導ケーブル(略形状:1.4m×2.
05mmmm)を作製した。この超電導ケーブルは測定
の結果、絶縁被覆超電導線間の絶縁が破れていることを
確認した。これは成形撚線加工の際受けたせん断力によ
って、絶縁被覆層が部分的に破れたためであると推定で
きる。またこの超電導ケーブルの通電容量は5T、4.
2Kで3850Aであった。この比較例1の超電導ケー
ブル(約1000m使用)の外周に絶縁体(ポリイミド
フィルムにエポキシ樹脂を塗布したテープ、厚さ0.0
75μm)をハーフラップ巻きして巻き付け、次いでこ
れを卷回して、本発明例1と同様の超電導コイルを組み
立てた。その後、加圧しながら150℃で5時間保持す
る成形加熱処理を施して上記絶縁体を硬化させた。こう
して作製した従来例1の超電導コイルによって、4Tの
安定磁場を発生するのに3080Aの直流電流の電流供
給を要した。
を7本用いて、成形撚線加工することで略矩形形状のラ
ザフォード型超電導ケーブル(略形状:1.4m×2.
05mmmm)を作製した。この超電導ケーブルは測定
の結果、絶縁被覆超電導線間の絶縁が破れていることを
確認した。これは成形撚線加工の際受けたせん断力によ
って、絶縁被覆層が部分的に破れたためであると推定で
きる。またこの超電導ケーブルの通電容量は5T、4.
2Kで3850Aであった。この比較例1の超電導ケー
ブル(約1000m使用)の外周に絶縁体(ポリイミド
フィルムにエポキシ樹脂を塗布したテープ、厚さ0.0
75μm)をハーフラップ巻きして巻き付け、次いでこ
れを卷回して、本発明例1と同様の超電導コイルを組み
立てた。その後、加圧しながら150℃で5時間保持す
る成形加熱処理を施して上記絶縁体を硬化させた。こう
して作製した従来例1の超電導コイルによって、4Tの
安定磁場を発生するのに3080Aの直流電流の電流供
給を要した。
【0034】本発明例2 図2を参照しながら説明する。断面4角形(0.7×
1.4mm)の超電導線11にポリアミドからなる絶縁
被覆層21(厚さ20μm)を形成して絶縁被覆超電導
線31を作製した。次に絶縁被覆超電導線31を7本並
べて、図示する如く細線41(ポリプロピレン繊維、径
0.1mm)を製織機にて編込んで超電導ケーブル51
を作製した。なお図2は見やすくなるように、細線41
の本数を粗に描いてあるが、本発明例2では細線41同
士が密接する程度に密に編み込んである。こうして作製
した本発明例2の超電導ケーブルの絶縁被覆超電導線3
1間の絶縁破壊電圧は、測定の結果10Vであり、また
5T(テスラ)、4.2K(ケルビン)での通電容量は
800Aであった。
1.4mm)の超電導線11にポリアミドからなる絶縁
被覆層21(厚さ20μm)を形成して絶縁被覆超電導
線31を作製した。次に絶縁被覆超電導線31を7本並
べて、図示する如く細線41(ポリプロピレン繊維、径
0.1mm)を製織機にて編込んで超電導ケーブル51
を作製した。なお図2は見やすくなるように、細線41
の本数を粗に描いてあるが、本発明例2では細線41同
士が密接する程度に密に編み込んである。こうして作製
した本発明例2の超電導ケーブルの絶縁被覆超電導線3
1間の絶縁破壊電圧は、測定の結果10Vであり、また
5T(テスラ)、4.2K(ケルビン)での通電容量は
800Aであった。
【0035】上記超電導ケーブル51(約1000m使
用)の外周に絶縁体(ポリアラミド織布にエポキシ樹脂
を塗布含浸させたテープ、厚さ100μm)をハーフラ
ップ巻きして巻き付け、次いでボア径2mのレーストラ
ック型コイルを組み立てた。その後、加圧しながら15
0℃で5時間保持する成形加熱処理を施して上記絶縁体
を硬化させた。こうして作製した本発明例2の超電導コ
イルの通電として、7本の絶縁被覆超電導線31に流れ
る電流の向きが全て一致するように、絶縁被覆超電導線
31同士を直列に接続し、直列に680Aの直流電流を
供給した。本発明例2の超電導コイルは通電安定性に優
れ、途中クエンチがなく、4.2Tの安定磁場を発生さ
せることができた。
用)の外周に絶縁体(ポリアラミド織布にエポキシ樹脂
を塗布含浸させたテープ、厚さ100μm)をハーフラ
ップ巻きして巻き付け、次いでボア径2mのレーストラ
ック型コイルを組み立てた。その後、加圧しながら15
0℃で5時間保持する成形加熱処理を施して上記絶縁体
を硬化させた。こうして作製した本発明例2の超電導コ
イルの通電として、7本の絶縁被覆超電導線31に流れ
る電流の向きが全て一致するように、絶縁被覆超電導線
31同士を直列に接続し、直列に680Aの直流電流を
供給した。本発明例2の超電導コイルは通電安定性に優
れ、途中クエンチがなく、4.2Tの安定磁場を発生さ
せることができた。
【0036】本発明例3 図5を参照しながら説明する。断面丸形で径が異なる5
種類の超電導線14a、14b、14c、14d、14
e(NbTi/Cu系、径は各々1.0mm、0.98
mm、0.96mm、0.94mm、0.92mm)を
用意した。これら超電導線の臨界電流値は全て850A
(at5T、4.2K)に調整されている。これら超電
導線にポリビニルホルマール樹脂(PVF)からなる絶
縁被覆層24(平均厚さ50μm)を常法により被覆
し、絶縁被覆超電導線34a、34b、34c、34
d、34eを作製した。次にこれら絶縁被覆超電導線を
図示するように、径の大きさ順に配列し、図示する如く
細線44(ポリアラミド繊維、径50mmを製織機を用
いて編込んで超電導ケーブル54を作製した。なお図5
は見やすくなるように、細線44の本数を粗に描いてあ
るが、実際には細線44同士が密接する程度に密に編み
込んである。こうして作製した本発明例3の超電導ケー
ブルの絶縁被覆超電導線間の絶縁破壊電圧は、測定の結
果7kVであり、また5T(テスラ)、4.2K(ケル
ビン)での通電容量は800Aであった。
種類の超電導線14a、14b、14c、14d、14
e(NbTi/Cu系、径は各々1.0mm、0.98
mm、0.96mm、0.94mm、0.92mm)を
用意した。これら超電導線の臨界電流値は全て850A
(at5T、4.2K)に調整されている。これら超電
導線にポリビニルホルマール樹脂(PVF)からなる絶
縁被覆層24(平均厚さ50μm)を常法により被覆
し、絶縁被覆超電導線34a、34b、34c、34
d、34eを作製した。次にこれら絶縁被覆超電導線を
図示するように、径の大きさ順に配列し、図示する如く
細線44(ポリアラミド繊維、径50mmを製織機を用
いて編込んで超電導ケーブル54を作製した。なお図5
は見やすくなるように、細線44の本数を粗に描いてあ
るが、実際には細線44同士が密接する程度に密に編み
込んである。こうして作製した本発明例3の超電導ケー
ブルの絶縁被覆超電導線間の絶縁破壊電圧は、測定の結
果7kVであり、また5T(テスラ)、4.2K(ケル
ビン)での通電容量は800Aであった。
【0037】上記超電導ケーブル54(約1000m使
用)の外周に、本発明例1の場合と同様の絶縁体(ポリ
イミドフィルムにエポキシ樹脂を塗布含浸させたテー
プ、厚さ25μm)をハーフラップ巻きして巻き付け、
次いでボア径1mの鞍型コイルを組み立てた。その後、
加圧しながら150℃で5時間保持する成形加熱処理を
施して上記絶縁体を硬化させた。こうして作製した本発
明例3の超電導コイルの通電として、5本の絶縁被覆超
電導線34a、34b、34c、34d、34eに流れ
る電流の向きが全て一致するように、直列に接続し、6
80Aの直流電流を供給した。本発明例3の超電導コイ
ルは通電安定性に優れ、途中クエンチがなく、4.2T
の安定磁場を発生させることができた。
用)の外周に、本発明例1の場合と同様の絶縁体(ポリ
イミドフィルムにエポキシ樹脂を塗布含浸させたテー
プ、厚さ25μm)をハーフラップ巻きして巻き付け、
次いでボア径1mの鞍型コイルを組み立てた。その後、
加圧しながら150℃で5時間保持する成形加熱処理を
施して上記絶縁体を硬化させた。こうして作製した本発
明例3の超電導コイルの通電として、5本の絶縁被覆超
電導線34a、34b、34c、34d、34eに流れ
る電流の向きが全て一致するように、直列に接続し、6
80Aの直流電流を供給した。本発明例3の超電導コイ
ルは通電安定性に優れ、途中クエンチがなく、4.2T
の安定磁場を発生させることができた。
【0038】本発明例4 図6を参照しながら説明する。断面矩形でサイズが異な
る5種類の超電導線15a、15b、15c、15d、
15e(NbTi/Cu系)を用意した。これらのサイ
ズは、各々1.4×0.7mm、1.38×0.68m
m、1.36×0.66mm、1.34×0.64m
m、1.32×0.62mmである。これら超電導線の
臨界電流値は、何れも550A(7T、4.2K)であ
る。これらの超電導線にポリビニルホルマール樹脂(P
VF)からなる絶縁被覆層25(平均厚さ20μm)を
常法により被覆し、絶縁被覆超電導線35a、35b、
35c、35d、35eを作製した。これら絶縁被覆超
電導線を図示するように、径の大きさ順に配列し、図示
する如く細線45(ポリプロピレン繊維、径50μm
m)を製織機を用いて編込んで超電導ケーブル55を作
製した。なお図6は見やすくなるように、細線45の本
数を粗に描いてあるが、実際には細線45同士が密接す
る程度に密に編み込んである。こうして作製した本発明
例4の超電導ケーブルの絶縁被覆超電導線間の絶縁破壊
電圧は、測定の結果5kVであり、また7T(テス
ラ)、4.2K(ケルビン)での通電容量は500Aで
あった。
る5種類の超電導線15a、15b、15c、15d、
15e(NbTi/Cu系)を用意した。これらのサイ
ズは、各々1.4×0.7mm、1.38×0.68m
m、1.36×0.66mm、1.34×0.64m
m、1.32×0.62mmである。これら超電導線の
臨界電流値は、何れも550A(7T、4.2K)であ
る。これらの超電導線にポリビニルホルマール樹脂(P
VF)からなる絶縁被覆層25(平均厚さ20μm)を
常法により被覆し、絶縁被覆超電導線35a、35b、
35c、35d、35eを作製した。これら絶縁被覆超
電導線を図示するように、径の大きさ順に配列し、図示
する如く細線45(ポリプロピレン繊維、径50μm
m)を製織機を用いて編込んで超電導ケーブル55を作
製した。なお図6は見やすくなるように、細線45の本
数を粗に描いてあるが、実際には細線45同士が密接す
る程度に密に編み込んである。こうして作製した本発明
例4の超電導ケーブルの絶縁被覆超電導線間の絶縁破壊
電圧は、測定の結果5kVであり、また7T(テス
ラ)、4.2K(ケルビン)での通電容量は500Aで
あった。
【0039】上記超電導ケーブル55(約1000m使
用)の外周に絶縁体(ポリプロピレンにエポキシ樹脂を
塗布含浸させたテープ、厚さ100μm)をハーフラッ
プ巻きして巻き付け、次いでボア径1mの鞍型コイルを
組み立てた。その後、加圧しながら180℃で3時間保
持する成形加熱処理を施して細線45および上記絶縁体
を硬化させた。こうして作製した本発明例4の超電導コ
イルに、5本の絶縁被覆超電導線35a、35b、35
c、35d、35eに流れる電流の向きが全て一致する
ように、直列に接続し、350Aの直流電流を通電し
た。本発明例4の超電導コイルは通電安定性に優れ、途
中クエンチの発生が3回で済み、5.6Tの安定磁場を
発生させることができた。
用)の外周に絶縁体(ポリプロピレンにエポキシ樹脂を
塗布含浸させたテープ、厚さ100μm)をハーフラッ
プ巻きして巻き付け、次いでボア径1mの鞍型コイルを
組み立てた。その後、加圧しながら180℃で3時間保
持する成形加熱処理を施して細線45および上記絶縁体
を硬化させた。こうして作製した本発明例4の超電導コ
イルに、5本の絶縁被覆超電導線35a、35b、35
c、35d、35eに流れる電流の向きが全て一致する
ように、直列に接続し、350Aの直流電流を通電し
た。本発明例4の超電導コイルは通電安定性に優れ、途
中クエンチの発生が3回で済み、5.6Tの安定磁場を
発生させることができた。
【0040】本発明例5 図7を参照しながら説明する。断面矩形でサイズ径が異
なる3種類の超電導線16a、16b、16c(NbT
i/Cu系)を用意した。これらのサイズは、各々1.
4×0.7mm、1.36×0.66mm、1.32×
0.62mmである。これら超電導線の臨界電流値は、
何れも1000A(5T、4.2K)である。次にセミ
キュアエポキシ系樹脂からなる絶縁被覆層26(平均厚
さ25μm)を常法により被覆し、絶縁被覆超電導線3
6a、36b、36cを作製した。これら絶縁被覆超電
導線を図示するように、3本づつ径の大きさ順に配列
し、図示する如く細線46(エポキシ含浸ガラス繊維、
径100mm)を製織機を用いて編込んで超電導ケーブ
ル56を作製した。なお図7は見やすくなるように、細
線46の本数を粗に描いてあるが、実際には細線46同
士が密接する程度に密に編み込んである。こうして作製
した本発明例5の超電導ケーブルの絶縁被覆超電導線間
の絶縁破壊電圧は、測定の結果5kVであり、また5T
(テスラ)、4.2K(ケルビン)での通電容量は90
0Aであった。
なる3種類の超電導線16a、16b、16c(NbT
i/Cu系)を用意した。これらのサイズは、各々1.
4×0.7mm、1.36×0.66mm、1.32×
0.62mmである。これら超電導線の臨界電流値は、
何れも1000A(5T、4.2K)である。次にセミ
キュアエポキシ系樹脂からなる絶縁被覆層26(平均厚
さ25μm)を常法により被覆し、絶縁被覆超電導線3
6a、36b、36cを作製した。これら絶縁被覆超電
導線を図示するように、3本づつ径の大きさ順に配列
し、図示する如く細線46(エポキシ含浸ガラス繊維、
径100mm)を製織機を用いて編込んで超電導ケーブ
ル56を作製した。なお図7は見やすくなるように、細
線46の本数を粗に描いてあるが、実際には細線46同
士が密接する程度に密に編み込んである。こうして作製
した本発明例5の超電導ケーブルの絶縁被覆超電導線間
の絶縁破壊電圧は、測定の結果5kVであり、また5T
(テスラ)、4.2K(ケルビン)での通電容量は90
0Aであった。
【0041】上記超電導ケーブル56(約1000m使
用)の外周に絶縁体(Eガラスクロステープにエポキシ
樹脂を塗布含浸させたテープ、厚さ100μm)をハー
フラップ巻きして巻き付け、次いでボア径1mの鞍型コ
イルを組み立てた。その後、加圧しながら170℃で3
時間保持する成形加熱処理を施して上記絶縁体を硬化さ
せた。こうして作製した本発明例5の超電導コイルの通
電として、9本の絶縁被覆超電導線36a、36b、3
6cに流れる電流の向きが全て一致するように、直列に
接続し、720Aの直流電流を供給した。本発明例5の
超電導コイルは通電安定性に優れ、途中クエンチがな
く、4Tの安定磁場を発生させることができた。
用)の外周に絶縁体(Eガラスクロステープにエポキシ
樹脂を塗布含浸させたテープ、厚さ100μm)をハー
フラップ巻きして巻き付け、次いでボア径1mの鞍型コ
イルを組み立てた。その後、加圧しながら170℃で3
時間保持する成形加熱処理を施して上記絶縁体を硬化さ
せた。こうして作製した本発明例5の超電導コイルの通
電として、9本の絶縁被覆超電導線36a、36b、3
6cに流れる電流の向きが全て一致するように、直列に
接続し、720Aの直流電流を供給した。本発明例5の
超電導コイルは通電安定性に優れ、途中クエンチがな
く、4Tの安定磁場を発生させることができた。
【0042】以上説明した本発明例1乃至5の超電導ケ
ーブル集合導体であるからモノリス導体の場合に比べ、
超電導コイルの組み立て工数が少なくて済む利点があ
る。そして超電導ケーブルを構成する超電導線の絶縁が
確実であるので、組み立てた超電導コイルに通電する
際、これらの超電導線を直列に接続することで、モノリ
ス導体を卷回してなる超電導コイルの場合同様、少ない
電流供給で運転することも可能になる。
ーブル集合導体であるからモノリス導体の場合に比べ、
超電導コイルの組み立て工数が少なくて済む利点があ
る。そして超電導ケーブルを構成する超電導線の絶縁が
確実であるので、組み立てた超電導コイルに通電する
際、これらの超電導線を直列に接続することで、モノリ
ス導体を卷回してなる超電導コイルの場合同様、少ない
電流供給で運転することも可能になる。
【0043】本発明例6 本発明例1の絶縁被覆超電導線30に換えて、電気めっ
きによりCrめっき層(厚さ5μm)を設けた同サイズ
のNb3 Sn超電導線を用い、細線45に換え金属細線
(SUS線、径20μm)を用いた以外は本発明例1と
同様にして超電導ケーブルを作製した。こうして作製し
た本発明例6の超電導ケーブルの各々の超電導線間の結
合損失は約5mJ/cm2 と低い値になった。これは従
来の超電導撚線の場合と異なり、撚線加工時にCrめっ
き層が脱落しなかった効果である。
きによりCrめっき層(厚さ5μm)を設けた同サイズ
のNb3 Sn超電導線を用い、細線45に換え金属細線
(SUS線、径20μm)を用いた以外は本発明例1と
同様にして超電導ケーブルを作製した。こうして作製し
た本発明例6の超電導ケーブルの各々の超電導線間の結
合損失は約5mJ/cm2 と低い値になった。これは従
来の超電導撚線の場合と異なり、撚線加工時にCrめっ
き層が脱落しなかった効果である。
【0044】従来例2 本発明例6におけるCrめっき層を設けたNb3 Sn超
電導線と同様のものを用い、これを7本成形撚線加工す
ることで略矩形形状のラザフォード型超電導ケーブル
(略形状:1.4mm×2.05mm)を作製した。こ
の従来例2の超電導ケーブルの各々の超電導線間の結合
損失は約15mJ/cm2 となった。これは成形撚線加
工時にCrめっき層が一部脱落したため、本発明例6に
比べ結合損失が高くなったものと考えられる。このよう
に本発明例6の超電導ケーブルは、結合損失の低減を目
的する高抵抗層の損傷が少なく、効果的に結合損失を低
減させることが可能な超電導ケーブルである。
電導線と同様のものを用い、これを7本成形撚線加工す
ることで略矩形形状のラザフォード型超電導ケーブル
(略形状:1.4mm×2.05mm)を作製した。こ
の従来例2の超電導ケーブルの各々の超電導線間の結合
損失は約15mJ/cm2 となった。これは成形撚線加
工時にCrめっき層が一部脱落したため、本発明例6に
比べ結合損失が高くなったものと考えられる。このよう
に本発明例6の超電導ケーブルは、結合損失の低減を目
的する高抵抗層の損傷が少なく、効果的に結合損失を低
減させることが可能な超電導ケーブルである。
【0045】本発明例7 断面丸形で径が異なる5種類のBi系酸化物超電導線
(径は各々1.0mm、0.98mm、0.96mm、
0.94mm、0.92mm)を用意した。これらを本
発明例3の場合と同様に一本ずつ径の大きさ順に配列し
(図5の超電導線14a〜eを上記径のBi系酸化物超
電導線に読み換える、絶縁被覆層24は形成していな
い)、図5の細線44に換えて金属細線(SUS線、径
30μm)を用いて編込んで超電導ケーブルを作製し
た。この超電導ケーブルの通電容量は5T(テスラ)、
4.2K(ケルビン)で1000Aであった。またこの
超電導ケーブルを用いてボア径1mの円筒型ソレノイド
コイルを作製した。このコイルは中心磁界1Tを発生さ
せることができた。本発明例7の超電導ケーブルは撚線
加工を施しておらず、酸化物系超電導線等、加工性の悪
い超電導線に好適に適用できる。また本発明例7の超電
導ケーブルは断面形状が略扇形であるので、コイルを組
み立てる際、好都合である。
(径は各々1.0mm、0.98mm、0.96mm、
0.94mm、0.92mm)を用意した。これらを本
発明例3の場合と同様に一本ずつ径の大きさ順に配列し
(図5の超電導線14a〜eを上記径のBi系酸化物超
電導線に読み換える、絶縁被覆層24は形成していな
い)、図5の細線44に換えて金属細線(SUS線、径
30μm)を用いて編込んで超電導ケーブルを作製し
た。この超電導ケーブルの通電容量は5T(テスラ)、
4.2K(ケルビン)で1000Aであった。またこの
超電導ケーブルを用いてボア径1mの円筒型ソレノイド
コイルを作製した。このコイルは中心磁界1Tを発生さ
せることができた。本発明例7の超電導ケーブルは撚線
加工を施しておらず、酸化物系超電導線等、加工性の悪
い超電導線に好適に適用できる。また本発明例7の超電
導ケーブルは断面形状が略扇形であるので、コイルを組
み立てる際、好都合である。
【0046】
【効果】以上説明したよう本発明は、超電導ケーブルを
用いて超電導コイルを組み立てた場合であって、モノリ
ス導体を用いて組み立てた超電導コイルの場合と同様、
少ない電流供給で通電を行う場合については、当該集合
導体を構成する各々の超電導線の絶縁被覆が確実で、少
ない電流供給で通電可能である。また交流用途に使用す
る場合で、超電導ケーブルを構成する各々の超電導線の
外周に結合損失の低減を目的する高抵抗層を形成した場
合にあっては、その高抵抗層の損傷が少なく、効果的に
結合損失を低減させることが可能である。また本発明の
超電導ケーブル、超電導コイルは酸化物系の超電導線
等、加工性が極めて悪い超電導線に好適に適用できるも
のである。このように本発明は産業上の寄与が著しいも
のである。
用いて超電導コイルを組み立てた場合であって、モノリ
ス導体を用いて組み立てた超電導コイルの場合と同様、
少ない電流供給で通電を行う場合については、当該集合
導体を構成する各々の超電導線の絶縁被覆が確実で、少
ない電流供給で通電可能である。また交流用途に使用す
る場合で、超電導ケーブルを構成する各々の超電導線の
外周に結合損失の低減を目的する高抵抗層を形成した場
合にあっては、その高抵抗層の損傷が少なく、効果的に
結合損失を低減させることが可能である。また本発明の
超電導ケーブル、超電導コイルは酸化物系の超電導線
等、加工性が極めて悪い超電導線に好適に適用できるも
のである。このように本発明は産業上の寄与が著しいも
のである。
【図1】本発明に係る超電導ケーブルの一部断面斜視図
である。
である。
【図2】本発明に係る超電導ケーブルの一部断面斜視図
である。
である。
【図3】本発明に係る超電導ケーブルの一部断面斜視図
である。
である。
【図4】本発明に係る超電導ケーブルの一部断面斜視図
である。
である。
【図5】本発明に係る超電導ケーブルの一部断面斜視図
である。
である。
【図6】本発明に係る超電導ケーブルの一部断面斜視図
である。
である。
【図7】本発明に係る超電導ケーブルの一部断面斜視図
である。
である。
10、11、12、13 超電導線 14a、14b、14c、14d、14e 超電導線 15a、15b、15c、15d、15e 超電導線 16a、16b、16c 超電導線 20、21、22、23、24、25、26 絶縁被覆
層 30、31、32、33 絶縁被覆超電導線 34a、34b、34c、34d、34e 絶縁被覆超
電導線 35a、35b、35c、35d、35e 絶縁被覆超
電導線 36a、36b、36c 絶縁被覆超電導線 40、41、42、43、44、45、46 細線 50、51、52、53、54、55、56 超電導ケ
ーブル
層 30、31、32、33 絶縁被覆超電導線 34a、34b、34c、34d、34e 絶縁被覆超
電導線 35a、35b、35c、35d、35e 絶縁被覆超
電導線 36a、36b、36c 絶縁被覆超電導線 40、41、42、43、44、45、46 細線 50、51、52、53、54、55、56 超電導ケ
ーブル
Claims (5)
- 【請求項1】 複数本の超電導線が平行に配列され、細
線が横添えされて一体化された超電導ケーブル。 - 【請求項2】 絶縁被覆された複数本の超電導線が平行
に配列され、細線が横添えされて一体化された超電導ケ
ーブル。 - 【請求項3】 断面形状の異なる少なくとも2種以上の
超電導線が略くさび型形状に平行配列され、細線が横添
えされて一体化された超電導ケーブル。 - 【請求項4】 前記細線がセミキュア線である請求項1
乃至3の何れかに記載の超電導ケーブルが所定形状に卷
回された後、前記セミキュア線のキュア温度以上に加熱
することで硬化させてなる超電導コイル。 - 【請求項5】 請求項1乃至3の何れかに記載の超電導
ケーブルが所定形状に卷回された後、加熱して当該超電
導ケーブルに巻かれた絶縁材を硬化させてなる超電導コ
イル。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6307842A JP3033669B2 (ja) | 1993-12-28 | 1994-12-12 | 超電導ケーブルおよび超電導コイル |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP35045893 | 1993-12-28 | ||
| JP5-350458 | 1993-12-28 | ||
| JP6307842A JP3033669B2 (ja) | 1993-12-28 | 1994-12-12 | 超電導ケーブルおよび超電導コイル |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07235227A JPH07235227A (ja) | 1995-09-05 |
| JP3033669B2 true JP3033669B2 (ja) | 2000-04-17 |
Family
ID=26565290
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6307842A Expired - Lifetime JP3033669B2 (ja) | 1993-12-28 | 1994-12-12 | 超電導ケーブルおよび超電導コイル |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3033669B2 (ja) |
Families Citing this family (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002270422A (ja) * | 2001-03-08 | 2002-09-20 | Toshiba Corp | 超電導装置および超電導装置の冷却システム |
| JP4774494B2 (ja) * | 2005-01-14 | 2011-09-14 | 成卓 岩熊 | 超電導コイル |
| KR100945195B1 (ko) * | 2008-08-27 | 2010-03-03 | 한국전기연구원 | 러더퍼드 케이블을 이용한 전류리드 |
| JP2013048125A (ja) * | 2009-11-25 | 2013-03-07 | Fujikura Ltd | 超電導コイル及び超電導コイルの製造方法 |
| WO2011129325A1 (ja) * | 2010-04-16 | 2011-10-20 | 株式会社フジクラ | 超電導コイル及びその製造方法 |
| KR102428722B1 (ko) * | 2020-01-17 | 2022-08-04 | 주식회사 디에스엔프라 | 와이어 하네스용 전선 구조체 |
| NL2037869B1 (en) * | 2024-06-06 | 2026-01-08 | Delft Circuits B V | Flexible superconducting circuit |
-
1994
- 1994-12-12 JP JP6307842A patent/JP3033669B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH07235227A (ja) | 1995-09-05 |
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