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JP3048522B2 - 三層積層体シート - Google Patents
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JP3048522B2 - 三層積層体シート - Google Patents

三層積層体シート

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JP3048522B2
JP3048522B2 JP8119728A JP11972896A JP3048522B2 JP 3048522 B2 JP3048522 B2 JP 3048522B2 JP 8119728 A JP8119728 A JP 8119728A JP 11972896 A JP11972896 A JP 11972896A JP 3048522 B2 JP3048522 B2 JP 3048522B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば車両用座
席、椅子等の表皮材として用いられるクッション性のあ
る三層積層体シートの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば車両用座席、椅子等の表皮
材には、発泡シートの一面に表皮を貼り付けた積層体シ
ートが使用されている。この際、例えば縫製作業を円滑
に行う等のため、裏面側にすべり効果を高める目的等で
裏材を貼り付けて三層構造の積層体にすることが多く、
通常、このような積層体シートはロール状、又は折畳ん
で保管された後、必要な寸法に裁断されて所定の形状に
縫製されている。
【0003】ところで、このような積層体シートを例え
ば図6に示すような複雑な曲面の座席Sの表皮材として
使用すると、製品化した段階でシワeが発生したり、ま
た、使用中に負荷が繰返されて永久的なシワeが発生す
ることがある。そこで、このようなシワを無くすため、
例えば特開昭58−38585号とか、実公平4−46
912号のような技術が提案されている。そして、前者
の場合は、車両用シートにカバリングする際、表材の引
張り応力の最小方向が座席の前後方向になるようにする
ことで、積層体シートを前後方向に伸びやすくしシワを
防止するようにしている。また後者の場合は、裏材を伸
びやすくするとともに、発泡シートの硬さを所定の範囲
にしてシワを防止するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記のよう
な技術は、表材とか裏材とか発泡シートの素材に制約が
あり、特に伸縮性に乏しい表材等を使用することが出来
なかった。また、保管中の積層体シートから裁断して座
席用に縫製し、アッセンブリーするが、折畳みシワや縫
製シワを解消するため、一般的に、熱やスチームをかけ
てシワを解消することが行われる。この際特に裏材が熱
とかスチームによって収縮しやすい素材であれば、積層
体シートが表側を凸にして湾曲する傾向が強まり、これ
を製品の平面的な部分、或いは凹部となる部分に使用す
れば、裏材がつれて表材が弛む状態となり、製品化段階
で表材にシワが発生するという問題があった。
【0005】そこで、表材とか裏材の素材として伸縮性
の乏しい場合であってもシワが発生するのを抑制出来、
しかもスチーム、熱をかけた際でも表側が凸に湾曲して
シワ発生原因となるような不具合がない積層体シートが
望まれていた。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明は、請求項1において、表材、発泡シート、裏材
を積層してなる三層積層体シートにおいて、積層前の少
なくとも一方向に対する発泡シートの長さを表材の長さ
より長くした。また、請求項2では、表材と発泡シート
の所定の一方向の長さの比率を、表材の長さを1とした
場合に、発泡シートの長さを1.1以下とした。そして
より好ましくは1.05以下である。
【0007】そしてこのように、表材より発泡シートを
長くすることで、所定の一方向に対しては、表側を凹む
方向に湾曲(以下、逆反りという。)させるような力が
作用し、製品の平面形状となる部分又は凹部形状となる
部分に使用しても、表材が弛む傾向は少なくなってシワ
の発生防止に効果がある。尚、製品の凸部形状となる部
分では、積層シートが引張り力を受けても表材が弛むこ
とが少ないので製品化段階でのシワの問題は少ない。ま
た、例えばこのような積層体シートを座席等に使用した
場合、荷重がかかると表材側が凹んで、発泡シート側が
凸部となるよう変形するのが一般的であるが、凸部側と
なる発泡シートの方が長いので、荷重がかかっても歪が
出にくく、荷重を解除すればシワが解消する。ここで、
長さを変化させる方向は、例えばラミネート製造時の素
材の送り方向とすれば製造容易である。
【0008】また、請求項3では、表材と裏材の所定の
一方向の長さの比率を、表材の長さを1とした場合に、
裏材の長さを0.95〜1.2とした。裏材の長さを表
材より長くすれば、例えば熱とかスチームによって裏材
が収縮する場合でも、表材が凸に湾曲する傾向を抑える
ことが出来、製品の平面形状となる部分又は凹部形状と
なる部分に使用しても、表材が弛んでシワが発生するよ
うな不具合がない。
【0009】この際、荷重がかかった時に凸部側となる
裏材を長くすると、荷重がかかっても歪が出にくく、荷
重を解除した時にシワが解消しやすくなる点について
は、前記の場合と同様である。もっとも、裏材がスチー
ム等によって収縮しなければ、また収縮しても表材を凸
に湾曲させる作用の度合いが小さければ、裏材を表材よ
り短くしても良い。長くする場合、表材の1に対して裏
材が1.2を越えると積層体として裏側に凹凸が発生す
る場合があり、また、短くする場合、0.95未満では
初期の目的が達成されない場合がある。また、長くする
場合、より好ましくは1.1以下、更に好ましくは1.
06以下であり、また短くする場合、より好ましくは
0.98以上である。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について添付
した図面に基づき説明する。ここで図1は本発明の積層
体シートを縦方向に切出して三層に剥離した時の長さを
示す説明図で、(A)は剥離前の状態図、(B)は剥離
後の状態図、図2は本積層体シートの作用を説明する説
明図、図3は積層体シートの積層工程の一例図、図4は
積層体シートの三層の素材の長さのその他の態様例を示
す説明図、図5は従来の積層体シートのシワ発生状態の
説明図である。
【0011】本発明の三層積層体シートは、例えば車両
用座席、椅子等の表面を覆うクッション性のある表皮材
として構成され、図1(A)に示すように、表材として
の表布2と、発泡シートとしての発泡樹脂シート3と、
裏材としての裏布4とが積層されて三層構造とされてい
る。そして本発明の積層体シート1は、特に複雑な形状
部分に使用されてもシワが生じないように配慮されてお
り、表布2と発泡樹脂シート3の特定方向の長さに差を
持たせてシワの発生を抑制する点に特徴を有している。
【0012】そこで本発明の積層体シート1について説
明する前に、まず積層体シート1の積層工程及び従来の
積層体シートのシワの発生状況等について、図3及び図
5に基づいて説明する。
【0013】積層体シート1の積層例の一例であるフレ
ームラミネート方式では、例えば図3に示すように、発
泡体樹脂シート3を一対の送り出しローラ5a、5bで
送り出して下流の表布積層用ローラ6a、6bに向けて
送り込むとともに、その途中で発泡体樹脂シート3の片
側表面をバーナ7の火炎によって溶融させ、またこれと
別個に表布積層用ローラ6a、6b間に表布2を送り込
んで発泡樹脂シート3の溶融面側に圧着し積層する。
【0014】次にこの二層積層体シートを更に下流の裏
布積層用ローラ8a、8bに送り込むとともに、発泡樹
脂シート3の反対面側をバーナ7で溶融させ、これと別
個に裏布積層用ローラ8a、8b間に裏布4を送り込ん
で裏側溶融面に圧着し積層体シート1を製造する。
【0015】このような積層工程において、積層された
積層体シート1の表布2と発泡樹脂シート3と裏布4の
長さは、一般的に縦方向(積層工程の送り方向)に対し
て、ローラで挟まれた際に厚み方向の変形量が大きい発
泡樹脂シート3が表布2等に較べて僅かに短くなる傾向
となり、積層体シート1を裁断すると、図5(イ)に示
すように、表布2側(上側)がやや凸部となるよう反り
返るような傾向になっていた。
【0016】また、例えば縫製段階で折畳み時のシワを
伸ばすためスチーム等をかけると、裏布4の種類によっ
ては(ロ)に示すように反り返りを助長するような裏布
4の縮みが発生し、表布2側が一層凸となっていた。
【0017】そしてこのように反り返りの程度が大きく
なると、これを製品の平面部とか製品の凹部に使用する
ため反りの方向と反対側に力を加えると、(ハ)に示す
ように、裏布4の引張りに対して表布2が弛む傾向とな
りシワeが発生していた。また、通常、このような積層
体シート1を座席等に使用すると、表布2側が凹となる
方向に荷重がかかるのが一般的であり、図5(ロ)に示
すように、表布2側が凸傾向の積層体シートに荷重をか
けた場合に表布2にシワが発生し、また、荷重が繰返さ
れると永久シワが発生しやすくなっていた。
【0018】そこで、本発明は、積層前の縦方向の長さ
が異なる表布2と発泡樹脂シート3を貼り合わせて積層
体シート1とした。すなわち、図1(A)に示すよう
に、積層体シート1の一部を縦方向に切出した後、
(B)に示すように、三層を剥離した場合に表布2より
発泡樹脂シート3の方が長くなるようにしており、好ま
しくは発泡樹脂シート3より裏布4の方が長くなるよう
にしている。
【0019】そしてこのような積層体シート1を長尺シ
ート材から製造する場合は、例えば表布2と発泡体樹脂
シート2と裏布4のテンションを調整したり、ロール回
転に位相差を与える等によって長さを変えることが出来
る。勿論、この積層方法は、フレームラミネート方式に
限られるものではなく、その他の溶剤系接着剤を用いる
方法、又は水溶性接着剤を用いる方法、又はホットメル
ト接着剤を用いる方法等でも良い。また、積層順序につ
いても特に限定されるものではなく任意である。更に積
層するタイミングも、三層を同時に積層するのでなく、
あらかじめ二層を積層して巻取った後、これを巻き出し
て三層に積層する方法でも良い。
【0020】ところで、表布2より発泡樹脂シート3を
長くすればシワの発生が抑制される理由は、次のように
考えられる。まず、表布2より発泡樹脂シート3を長く
積層すると、積層段階で積層体シート1に表布2側を凹
とする逆反り傾向の湾曲を与えることが出来、このよう
な積層体シート1を製品の平面部又は凹部の部分に使用
しても表布2にシワが発生しにくくなる。また、予め僅
かに逆反り傾向を与えておくことで、表布2に荷重がか
かって凹んだ時にシワになりにくい。しかも荷重を解除
すればシワが解消されやすい。尚、かかる点から積層段
階で表布2側を極端に凸にする反りを発生させないこと
が出来れば、例えば図4(A)に示すように、裏布4の
長さが発泡樹脂シート3と同じ長さか、或いは(B)に
示すように、発泡樹脂シート3より短くなっても構わ
ず、また表布2と同じ長さか僅かに短くなっても構わな
い。
【0021】次に、発泡樹脂シート3より裏布4を長く
する場合の効果は次の通りである。縫製工程等で折畳み
シワ、縫製シワを解消するためスチームをかけた場合に
裏布4が収縮する場合でも、反りが発生しないか、大き
な反りとならずにシワになりにくい。因みに、ナイロン
スパンボンド等では、スチームをかけることによって約
2%程度の収縮が起きるといわれている。
【0022】以上のような理由によって、表布2より発
泡樹脂シート3を、発泡樹脂シート3より裏布4と順に
長さを長くすることがシワ防止上最も有効であるが、こ
の際、長さの比率は、表布2の長さを1とした場合に、
発泡樹脂シート3の長さを1.1以下にし、また裏布4
の長さを0.95〜1.2にするのが効果的である。
【0023】また、表布2の素材としては、天然繊維、
合成繊維等からなる編物、織物が適用出来るが、特に従
来シワが発生しやすいといわれている例えばモケット等
の伸縮性の乏しい織物には効果的であり、表材の所定の
一方向の定荷重伸び率は10%以下が好ましい。ここ
で、定荷重伸び率とは、幅50mm、長さ150mmで、1
00mm間隔で標線が付けられた試験片を所定の荷重(3
kg)で所定時間(5分間)引張った時の伸びδを標線間
の寸法(L=100mm)で割った百分率(δ/L×10
0)である。
【0024】また、発泡樹脂シート3の素材としては、
ポリウレタンフォーム、ポリエチレンフォーム、ポリプ
ロピレンフォーム、ポリ塩化ビニールフォーム等が適用
出来るが、特にポリウレタンフォームが好適である。
尚、発泡樹脂シートに替えてポリエステル綿も使用出来
る。また、裏布4の素材としては、一般天然繊維、合成
繊維等の編物、織物、ナイロン、ポリエステル等のスパ
ンボンド法による長繊維不織布等が適用出来るが、裏材
の素材としては、裏布4のみならず、コーティング層の
ようなものでも良い。
【0025】以上のような積層体シート1のシワの発生
抑止効果を図2に基づいて説明すると、(イ)に示すよ
うに、積層段階では僅かに表布2側が凹む逆反り傾向に
あり、これにスチームをかけて裏布4が縮んでも、
(ロ)に示すように平面程度までは戻っても表布2側に
シワが発生する程の反りを生じることはない。そしてこ
のような積層体シート1が製品化されて、(ハ)に示す
ように荷重がかかって一時的にシワが発生しても、荷重
を抜くと(ニ)に示すようにシワが解消する。
【0026】
【実施例】それでは具体的な実施例について説明する。
【0027】(実施例1)表布2を厚み2.5mmのモケ
ットとし、発泡樹脂シート3を厚み12mmのポリウレタ
ンフォームとし、裏布4を厚み0.3mmのナイロンスパ
ンボンドとして、縦方向の長さを表1のように設定して
シワの発生状況を比較例と比較した。ここで、モケット
の定荷重伸び率は、タテ1%であり、ナイロンスパンボ
ンドの定荷重伸び率は、タテ2%であった。
【0028】
【表1】
【0029】この結果、比較例では、積層体シート1を
積層した段階で表布2側が凸に16mm反り返り、また製
品に使用した場合にシワが発生したが、本実施例では、
積層体シート1を積層した段階で表布2側が凹に−15
mm逆反りし、製品に使用した場合にシワが発生しなかっ
た。
【0030】(実施例2)表布2を厚み1mmのジャガー
ドとし、発泡樹脂シート3を厚み10mmのポリウレタン
フォームとし、裏布4を厚み0.3mmのナイロンスパン
ボンドとして、縦方向の長さを表2のように設定してシ
ワの発生状況を比較例と比較した。ここで、ジャガード
の定荷重伸び率は、2%であった。
【0031】
【表2】
【0032】この結果、比較例では、積層体シート1を
積層した段階で表布2側が凸に5mm反り返り、製品に使
用しようと縫製したが、縫製シワがあったため、スチー
ムをかけて仕上げを行ったところ、裏布4が収縮して凸
反りが増大し、座席に使用したらシワが発生した。本実
施例では、積層体シート1を積層した段階で表布2側が
凹に−12mm逆反りし、製品に使用した場合にシワが発
生しなかった。
【0033】尚、以上のような積層体シート1は、車両
用座席の他、応接セットの椅子、食卓用椅子、事務用椅
子等広く適用出来るものである。
【0034】
【発明の効果】以上のように本発明は、請求項1のよう
に、表材、発泡シート、裏材の三層積層体シートにおい
て、少なくとも一方向に対する発泡シートの長さを表材
の長さより長くしたため、積層体シートに表材が凹とな
るような逆反り傾向を生じさせることが出来、製品の平
面形状となる部分又は凹部形状となる部分に使用して
も、シワが発生しにくくなる。また、荷重がかかっても
歪が生じにくく、荷重を解消すればシワが解消しやすく
なる。この際、請求項2のように、表材と発泡シートの
所定の一方向の長さの比率を、表材の長さを1とした場
合に、発泡シートの長さを1.1以下にすれば特に有効
である。また、請求項3のように、表材と裏材の所定の
一方向の長さの比率を、表材の長さを1とした場合に、
裏材の長さを0.95〜1.2にすればシワの発生防止
に効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の積層体シートを縦方向に切出して三層
に剥離した時の長さを示す説明図で、(A)は剥離前の
状態図、(B)は剥離後の状態図
【図2】本積層体シートの作用を説明する説明図
【図3】積層体シートの積層工程の一例図
【図4】積層体シートの三層の素材の長さのその他の態
様例を示す説明図
【図5】従来の積層体シートのシワ発生状態の説明図
【図6】座席に生じるシワの説明図
【符号の説明】
1…積層体シート、2…表布、3…発泡樹脂シート、4
…裏布。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B32B 1/00 - 35/00 A47C 7/18 - 7/20

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表材、発泡シート、裏材を積層してなる
    三層積層構造であって、積層前の少なくとも一方方向に
    対する発泡シートの長さを表材の長さより長くしたこと
    を特徴とする三層積層体シート。
  2. 【請求項2】 表材、ポリエステル綿、裏材を積層して
    なる三層積層構造であって、積層前の少なくとも一方方
    向に対するポリエステル綿の長さを表材の長さより長く
    ことを特徴とする三層積層体シート。
  3. 【請求項3】 請求項1または、2に記載の三層積層
    シートにおいて、前記表材と発泡シートまたはポリエス
    テル綿の所定の一方向の長さの比率は、表材の長さを1
    とした場合に、発泡シートまたはポリエステル綿の長さ
    が1.1以下であることを特徴とする三層積層体シー
    ト。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の三層積層体シ−トにお
    いて、前記表材と裏材の所定の一方向の長さの比率は、
    表材の長さを1とした場合に、裏材の長さが0.95〜
    1.2であることを特徴とする三層積層体シート。
  5. 【請求項5】 請求項3に記載の三層積層体シートにお
    いて、前記裏材の長さが表材より長くなっていることを
    特徴とする三層積層体シート。
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