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JP3050640B2 - 多気筒エンジンのノック検出方法 - Google Patents
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JP3050640B2 - 多気筒エンジンのノック検出方法 - Google Patents

多気筒エンジンのノック検出方法

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JP3050640B2
JP3050640B2 JP3148876A JP14887691A JP3050640B2 JP 3050640 B2 JP3050640 B2 JP 3050640B2 JP 3148876 A JP3148876 A JP 3148876A JP 14887691 A JP14887691 A JP 14887691A JP 3050640 B2 JP3050640 B2 JP 3050640B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ノックセンサからの検
出出力に基づいてノック発生の有無を判定する多気筒
ンジンのノック検出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、エンジンの混合気の異常
燃焼により発生するノックは、燃焼圧力振動として、あ
るいは、シリンダブロックなどに伝達する機械的振動と
して、ノックセンサにより検出することができる。
【0003】このノックセンサからの信号処理に関して
は、本出願人は、先に提出した特開平2−272327
号公報及び特開平2−272328号公報において、ノ
ックセンサからの信号を燃焼サイクルの特定期間内で連
続して高速にアナログ/デジタル(A/D)変換する、
いわゆるデジタルノック検出処理の技術を提案してお
り、この技術により、アナログ波形処理の経年変化によ
る信頼性低下を伴うことなく、正確にノック発生の有無
を判定することができるようになった。
【0004】一般に、このデジタルノック検出処理にお
いては、所定のサンプル区間でノックセンサからの信号
を高速にA/D変換し、このA/D変換データからノッ
クセンサ信号の振幅の区間内平均値を求める。この区間
内平均値は、ノイズの大きさやノックの有無により変化
し、サイクル間で変動するため、通常、加重平均してエ
ンジン回転数などの運転条件に応じた係数を乗じ、比較
基準レベルであるバックグランドレベルが安定した値と
なるようにしている。
【0005】そして、上記バックグランドレベルを越え
る振幅のA/D変換データを抽出してバックグランドレ
ベルとの差を積分し、この積分値とノック判定レベルを
比較してノック発生の有無を判定するようにしており、
このノック判定レベルは、聴覚や筒内圧センサなどで確
認してノックの大きさが一定になるように設定してい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、多気筒
エンジンで複数のノックセンサを使用するシステムにお
いては、ノックセンサ検出出力中のノイズは、気筒やノ
ックセンサ毎に大きさが異なり、また、バックグランド
レベルは、エンジンが高回転、高負荷のとき大きくな
り、過渡運転時などバックグランドレベルの要求値が急
変する。
【0007】このため、加重平均後のバックグランドレ
ベルが要求値に追いつかなくなるばかりでなく、1つの
気筒で発生したノックにより、他の気筒のバックグラン
ドレベル演算値が変化してしまう。さらに、加重平均を
エンジンサイクル毎に行なうと、低回転時の応答性が著
しく悪化し、逆に、ノックが起こった次のサイクルに
は、振幅の区間内平均値が大きくなるため、バックグラ
ンドレベル演算値が要求値よりも大きくなってしまう。
【0008】従って、すべての気筒から得たノックセン
サの信号あるいはすべてのノックセンサの信号による1
つのバックグランドレベル、1つのノック判定レベルで
は、すべてのエンジンの運転状態、すべての気筒に対し
て、必ずしもノック発生の有無を的確に判定することが
できず、ノック誤検出やノック検出不良を生じるおそれ
があった。
【0009】本発明は上記事情に鑑み、全てのエンジン
運転状態、全ての気筒に対してノック発生の有無を的確
に判定することができ、ノック誤検出やノック検出不良
を防止してノック検出精度を向上させることのできる
気筒エンジンのノック検出方法を提供することを目的と
する。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、各気筒毎にサンプル区間を
設定し、サンプル区間においてノックセンサからの信号
をA/D変換して、このA/D変換データと中心値との
差の絶対値を積算して振幅データ積分値を算出し、上記
A/D変換データと中心値との差の絶対値が該当気筒に
対するバックグランドレベルを越えている時、上記A/
D変換データと中心値との差の絶対値から上記該当気筒
に対するバックグランドレベルを減算して、該減算値を
ノック強度として積算し、サンプル区間の終了時に、上
記振幅データ積分値から上記サンプル区間内における振
幅データの平均値を求め、更にこの平均値を加重平均処
理することにより該当気筒に対するバックグランドレベ
ルを設定すると共に、上記ノック強度と、エンジン運転
状態に基づいて設定されたノック判定レベルとの比較に
より該当気筒のノックを検出する多気筒エンジンのノッ
ク検出方法において、所定時間或いは所定周期毎に、エ
ンジン回転数に基づいてエンジン低回転時に大きい値を
とるノック判定レベル基本データと、エンジン負荷に基
づいて上記ノック判定レベル基本データを補正するため
の補正係数とを設定すると共に、上記ノック判定レベル
基本データを上記補正係数により補正してノック判定レ
ベルを設定し、所定時間或いは所定周期毎に、予め設定
された加重平均回転数比例定数にエンジン回転数を乗算
して、バックグランドレベル設定時に用いるA/D変換
データの振幅平均値を算出する際の、加重平均の重みを
設定すると共に、エンジン回転数に基づいてバックグラ
ンド係数を設定し、前記サンプル区間の終了時に、上記
ノック判定レベル、上記加重平均の重み、及び上記バッ
クグランド係数を読み出して、ノック判定レベルと前記
ノック強度とを比較してノックを検出すると共に、前記
振幅データ積分値から求めたサンプル区間内における振
幅データの平均値を、上記加重平均の重みにより加重平
均し、更にこの加重平均値に上記バックグランド係数を
乗算することにより該当気筒に対するバックグランドレ
ベルを設定することを特徴とする。
【0011】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、上記多気筒エンジンは複数のバンクを有し
て、各バンク毎にノックセンサを配設したエンジンであ
って、上記ノック判定レベル基本データと上記バックグ
ランド係数とを各バンク別に設定し、各バンク毎に配設
されたノックセンサに対応してバンク別に上記ノック判
定レベルを設定すると共に、該当気筒の属するバンクに
対応する上記バックグランド係数を用いて該当気筒に対
するバックグランドレベルを設定することを特徴と
る。
【0012】請求項3記載の発明は、請求項1或いは請
求項2記載の発明において、所定時間或いは所定周期毎
に、予め設定された加重平均回転数比例定数にエンジン
回転数を乗算して、バックグランドレベル設定時に用い
るA/D変換データの振幅平均値を算出する際の、加重
平均の重みの基本値となる変数を設定し、このとき加速
中の場合は、加重平均の重みを減少する加重平均率加速
時係数により上記変数を補正すると共に、このときノッ
クが発生している場合は、更に上記変数を加重平均の重
みを増加するノック発生時係数により補正して、該補正
係数を加重平均の重みとして設定することを特徴とす
る。
【0013】
【0014】
【0015】
【作用】請求項1記載の発明は、所定時間或いは所定周
期毎に、エンジン回転数に基づいてエンジン低回転時に
大きい値をとるノック判定レベル基本データと、エンジ
ン負荷に基づいて上記ノック判定レベル基本データを補
正するための補正係数とを設定すると共に、上記ノック
判定レベル基本データを上記補正係数により補正してノ
ック判定レベルを設定する。さらに、所定時間或いは所
定周期毎に、予め設定された加重平均回転数比例定数に
エンジン回転数を乗算して、バックグランドレベル設定
時に用いるA/D変換データの振幅平均値を算出する際
の、加重平均の重みを設定すると共に、エンジン回転数
に基づいてバックグランド係数を設定する。また、各気
筒毎にサンプル区間を設定し、サンプル区間においてノ
ックセンサからの信号をA/D変換して、このA/D変
換データと中心値との差の絶対値を積算して振幅データ
積分値を算出し、A/D変換データと中心値との差の絶
対値が該当気筒に対するバックグランドレベルを越えて
いる時、上記A/D変換データと中心値との差の絶対値
から該当気筒に対するバックグランドレベルを減算し
て、この減算値をノック強度として積算する。そして、
サンプル区間の終了時に、上記ノック判定レベル、上記
加重平均の重み、及び上記バックグランド係数を読み出
して、ノック判定レベルと前記ノック強度とを比較して
ノックを検出すると共に、振幅データ積分値からサンプ
ル区間内における振幅データの平均値を求める。そし
て、この平均値を上記加重平均の重みにより加重平均
し、更にこの加重平均値に上記バックグランド係数を乗
算することにより該当気筒に対するバックグランドレベ
ルを設定して、該当気筒のノック強度の算出に反映させ
る。
【0016】請求項2記載の発明は、複数のバンクを有
する多気筒エンジンの各バンク毎にノックセンサを配設
して、ノックを検出するに際し、上記ノック判定レベル
基本データと上記バックグランド係数とを各バンク別に
設定する。そして、各バンク毎に配設されたノックセン
サに対応してバンク別にノック判定レベルを設定すると
共に、該当気筒の属するバンクに対応するバックグラン
ド係数を用いて該当気筒に対するバックグランドレベル
を設定する。
【0017】請求項3記載の発明は、バックグランドレ
ベル設定時に用いるA/D変換データの振幅平均値を算
出する際の、加重平均の重みを設定するに際し、所定時
間或いは所定周期毎に、予め設定された加重平均回転数
比例定数にエンジン回転数を乗算して、加重平均の重み
の基本値となる変数を設定する。そして、このとき加速
中の場合は、加重平均率加速時係数により上記変数を減
少補正し、また、このときノックが発生している場合
は、更に上記変数をノック発生時係数により増加補正し
て、この補正後の補正係数を加重平均の重みとして設定
する。
【0018】
【0019】
【0020】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。図面は本発明の一実施例を示し、図1〜図3はノ
ック判定レベル、バックグランドレベル加重平均率、及
び、バックグランド係数の設定ルーチンのフローチャー
ト、図4はエンジン制御系の概略図、図5はクランクロ
ータとクランク角センサの正面図、図6は図5の側面
図、図7は第1のクランクロータと第1のクランク角セ
ンサの正面図、図8は第2のクランクロータと第2のク
ランク角センサの正面図、図9はカムロータとカム角セ
ンサの正面図、図10は制御装置の回路構成図、図11
はサンプル開始設定ルーチンのフローチャート、図12
及び図13はノック検出及びバックグランドレベル設定
ルーチンのフローチャート、図14はメインコンピュー
タにおける処理ルーチンのフローチャート、図15はノ
ック検出の時系列を示す説明図、図16はノック信号の
処理を示す説明図である。
【0021】[エンジン制御系の構成]図4において、
図中の符号1はエンジン本体であり、図においては6気
筒水平対向型エンジンを示す。このエンジン本体1は、
シリンダブロック2がクランクシャフト1aを中心とし
て両側のバンク(図の右側が左バンク、左側が右バン
ク)に2分割されており、例えば、右バンクに#1,#
3,#5気筒の気筒群が配置され、左バンクに#2,#
4,#6気筒の気筒群が配置されている。
【0022】上記各バンクの各シリンダヘッド3には、
それぞれ吸気ポート4が形成され、各吸気ポート4にイ
ンテークマニホルド5が連通されている。また、上記イ
ンテークマニホルド5の上流に、各バンクに対応してス
ロットルチャンバ6a,6bが連通され、さらに、各ス
ロットルチャンバ6a,6bが合流して上流側にエアチ
ャンバ7が連通されている。
【0023】上記エアチャンバ7上流側には、吸気管8
を介してエアクリーナ9が取付けられており、このエア
クリーナ9の直下流に吸入空気量センサ(図において
は、ホットフィルム式エアフローメータ)10が介装さ
れている。
【0024】また、上記各スロットルチャンバ6a,6
bと上記エアチャンバ7との間に、それぞれ、スロット
ルバルブ11a,11bが介装され、一方のスロットル
バルブ11bに、スロットル開度センサ12aとスロッ
トルバルブ全閉を検出するアイドルスイッチ12bとが
連設されている。
【0025】さらに、各スロットルチャンバ6a,6b
を連通する通路6cに可変吸気バルブ11cが介装さ
れ、各スロットルバルブ11a,11bの直下流側が通
路6dによって連通され、この通路6dと上記エアチャ
ンバ7との間に、アイドルスピードコントロールバルブ
(ISCV)13が介装されている。
【0026】また、上記インテークマニホルド5の各気
筒の各吸気ポート4の直上流側にインジェクタ14が配
設され、さらに、上記各シリンダヘッド3の各気筒毎
に、その先端を燃焼室に露呈する点火プラグ15が取付
けられている。この点火プラグ15の端子部には、点火
コイル15aが直接取付けられ、イグナイタ16に接続
されている。
【0027】上記インジェクタ14には、燃料タンク1
7内に設けられたインタンク式の燃料ポンプ18から燃
料フィルタ19を経て燃料が圧送され、プレッシャレギ
ュレータ20にて調圧される。
【0028】また、上記シリンダブロック2に形成され
た冷却水通路(図示せず)に冷却水温センサ21が臨ま
されるとともに、上記シリンダブロック2の各バンク
に、それぞれ、右バンクノックセンサ22a、左バンク
ノックセンサ22bが取付けられており、上記各シリン
ダヘッド3の各排気ポート23から、各バンク毎に設け
た各排気管24a,24bが連通されている。
【0029】上記各排気管24a,24bには、それぞ
れ、右バンクO2 センサ25a,左バンクO2センサ2
5bが臨まされ、各O2 センサ25a,25bの下流側
に、それぞれ、触媒コンバータ26a,26bが介装さ
れ、さらに、各触媒コンバータ26a,26bの下流側
合流部に、触媒コンバータ27が介装されている。
【0030】一方、上記エンジン本体1のクランクシャ
フト1aには、クランクスプロケット1bが軸着され、
このクランクスプロケット1bにタイミングベルト28
が張設されている(図6参照)。そして、上記クランク
シャフト1aの回転が上記タイミングベルト28を介し
てカムシャフト1cに伝達され、このカムシャフト1c
が上記クランクシャフト1aに対し1/2 回転する。
【0031】また、上記クランクシャフト1aにクラン
ク角検出用の第1のクランクロータ29とグループ気筒
判別用の第2のクランクロータ30とが軸着され、第
1,第2のクランクロータ29,30の外周に、被検出
体である突起を検出する電磁ピックアップなどからなる
第1,第2のクランク角センサ31,32が、それぞれ
対設されている。また、上記カムシャフト1cにカムロ
ータ33が軸着され、このカムロータ33の外周に電磁
ピックアップなどからなるカム角センサ34が対設され
ている。
【0032】図6に示すように、上記各クランクロータ
29,30は、所定の間隔L2 をもって互いに近接して
軸着され、各クランクロータ29,30の外周に、上記
各クランク角センサ31,32が所定のクリアランスS
を介して対設されている。
【0033】また、上記各クランクロータ29,30の
間隔L2 は、各クランク角センサ31,32の間隔L1
( 上記クランクシャフト1aの軸方向の間隔)よりも小
さく、従って、上記第1のクランク角センサ31の軸中
心は、上記第1のクランクロータ29(クランク角検出
用クランクロータ)の板厚中心に対して上記クランクス
プロケット1b側へ僅かにオフセットしており、また、
上記第2のクランク角センサ32の軸中心は、上記第2
のクランクロータ30(グループ気筒判別用クランクロ
ータ)の板厚中心に対して上記エンジン本体1側へ僅か
にオフセットしている。
【0034】さらに、図5に示すように、上記各クラン
ク角センサ31,32は、上記クランクシャフト1aの
軸中心に対して所定の開き角θ0 (例えば25°)で配
置され、上記各クランク角センサ31,32を被検出体
が通過する際に生じる磁束変化により互いに影響を受け
てノイズが発生しないよう所定の空間的距離が保たれ
る。
【0035】すなわち、上記各クランクロータ29,3
0の軸方向の取付け長さが最小にされるとともに上記ク
ランク角センサ31,32の相互干渉が防止されてコン
パクト化を図ることができ、上記各クランクロータ2
9,30の構成を簡単にすることができる。
【0036】また、上記クランク角検出用の第1のクラ
ンクロータ29は、図7に示すように、その外周に突起
29aが形成されており、また、上記グループ気筒判別
用の第2のクランクロータ30は、図8に示すように、
その外周にグループ気筒判別用の突起30aが形成され
ている。
【0037】そして、上記各クランク角センサ31,3
2を上記各突起29a,30aが通過する際に磁束を変
化させ、その結果、電磁誘導により上記各クランク角セ
ンサ31,32から交流電圧の信号列が出力され、それ
ぞれ、クランクパルス、グループ判別パルスに変換され
る。
【0038】上記クランク角検出用の第1のクランクロ
ータ29は、詳細には、突起29aが、例えば、各気筒
の圧縮上死点前(BTDC)10°を起点として30°
間隔で等間隔に形成され、この突起29aを検出する上
記第1のクランク角センサ31からの信号が波形整形さ
れ、クランク角30°毎のクランクパルスが得られるよ
うになっている。
【0039】例えば、BTDC70°を示すクランクパ
ルスは、エンジン回転数NEを算出する際の基準クラン
ク角であり、また、点火時期設定、燃料噴射時期設定の
際の基準クランク角となる。さらに、BTDC10°を
示すクランクパルスは、始動時の固定点火時期のクラン
ク角となる。
【0040】また、上記グループ気筒判別用の第2のク
ランクロータ30の突起30aは、例えば、#1,#2
気筒のBTDC55°の位置に1個形成され、#3,#
4気筒のBTDC55°の位置から30°毎に2個、#
5,#6気筒のBTDC55°の位置から30°毎に3
個形成されており、上記突起30aを検出する上記第2
のクランク角センサ32からの信号が同様に波形整形さ
れ、グループ判別パルスが得られる。
【0041】図15に示すように、上記グループ判別パ
ルスは、30°CA毎のクランクパルス間に0個ないし
1個出力され、BTDC100°とBTDC70°との
間には、いずれの気筒においてもグループ判別パルスは
存在せず、上記グループ判別パルスが、無し、有りのパ
ターンの後のクランクパルスは、常にBTDC40°を
示し、次のクランクパルスはBTDC10°を示す。
【0042】一方、図9に示すように、上記カムロータ
33には、特定気筒の圧縮上死点を判別するため、例え
ば#1気筒の圧縮上死点後(ATDC)43.2°の位
置に、突起33aが1個形成されており、カム角センサ
34からのカムパルスと上記グループ判別パルスとによ
り、個々の気筒を判別することができる。
【0043】尚、上記第1,第2のクランクロータ2
9,30、あるいは、上記カムロータ33の外周には、
突起の代わりにスリットを設けても良く、さらには、上
記第1,第2のクランク角センサ31,32、及び、カ
ム角センサ34は、電磁ピックアップなどの磁気センサ
に限らず、光センサなどでも良い。
【0044】[制御装置の回路構成]一方、図10にお
いて、符号40は、マイクロコンピュータからなる制御
装置(ECU)であり、このECU40は、点火時期制
御、燃料噴射制御などを行なうメインコンピュータ41
と、ノック検出処理を行なう専用のサブコンピュータ4
2との2つのコンピュータから構成されている。
【0045】また、上記ECU40内には定電圧回路4
3が内蔵され、この定電圧回路43から各部に安定化電
圧が供給されるようになっている。この定電圧回路43
は、ECUリレー44のリレー接点を介してバッテリ4
5に接続され、上記ECUリレー44のリレーコイルが
キースイッチ46を介して上記バッテリ45に接続され
ている。また、上記バッテリ45に、燃料ポンプリレー
47のリレー接点を介して燃料ポンプ18が接続されて
いる。
【0046】上記メインコンピュータ41は、メインC
PU48、ROM49、RAM50、タイマ51、シリ
アルインターフェース(SCI)52、及び、I/O
インターフェース53がバスライン54を介して互いに
接続されている。
【0047】上記I/O インターフェース53の入力
ポートには、吸入空気量センサ10、スロットル開度セ
ンサ12a、冷却水温センサ21、右バンクO2センサ
25a、及び、左バンクO2センサ25bが、A/D変
換器55aを介して接続されるとともに、アイドルスイ
ッチ12b、第1,第2のクランク角センサ31,3
2、カム角センサ34が接続され、さらに、上記バッテ
リ45が接続されてバッテリ電圧がモニタされる。
【0048】また、上記I/O インターフェース53
の出力ポートには、イグナイタ16が接続され、さら
に、駆動回路55bを介して、ISCV13、インジェ
クタ14、燃料ポンプリレー47のリレーコイルが接続
されている。
【0049】一方、サブコンピュータ42は、サブCP
U56、ROM57、RAM58、タイマ59、SCI
60、及び、I/Oインターフェース61がバスライン
62を介して互いに接続されて構成されている。
【0050】上記I/Oインターフェース61の入力ポ
ートには、第1,第2のクランク角センサ31,32、
及び、カム角センサ34が接続されるとともに、右バン
クノックセンサ22a、左バンクノックセンサ22b
が、それぞれ、アンプ63、周波数フィルタ64、A/
D変換器65を介して接続されている。
【0051】上記各ノックセンサ22a,22bは、例
えばノック振動とほぼ同じ固有周波数を持つ振動子と、
この振動子の振動加速度を検知して電気信号に変換する
圧電素子とから構成される共振形のノックセンサであ
り、エンジンの爆発行程における燃焼圧力波によりシリ
ンダブロックなどに伝わる振動を検出し、その振動波形
をノック信号として出力する。
【0052】このノック信号は上記アンプ63により所
定のレベルに増幅された後、上記周波数フィルタ64に
より必要な周波数成分が抽出され、A/D変換器65で
アナログデータからデジタルデータに変換される。
【0053】上記メインコンピュータ41と上記サブコ
ンピュータ42とは、SCI52,60を介したシリア
ル回線により接続されるとともに、上記サブコンピュー
タ42のI/Oインターフェース61の出力ポートが、
上記メインコンピュータ41のI/Oインターフェース
53の入力ポートに接続されている。
【0054】上記メインコンピュータ41では、クラン
クパルスに基づいて点火時期などを演算し、所定の点火
時期に達すると、該当気筒に点火信号を出力し、一方、
上記サブコンピュータ42では、クランクパルスの入力
間隔からエンジン回転数を算出し、このエンジン回転数
とエンジン負荷(メインコンピュータ41から読込んだ
データ)とに基づいて各ノックセンサ22a,22bか
らのノック信号のサンプル区間を設定し、このサンプル
区間で各ノックセンサ22a,22bからのノック信号
を高速にA/D変換して振動波形を忠実にデジタルデー
タに変換し、ノック発生の有無を判定する。
【0055】このノック発生の有無の判定結果は、サブ
コンピュータ42のI/Oインターフェース61に出力
され、ノック発生の場合には、SCI60,52を介し
たシリアル回線を通じてサブコンピュータ42から上記
メインコンピュータ41にノックデータが読込まれ、上
記メインコンピュータ41では、このノックデータに基
づいて直ちに該当気筒の点火時期を遅らせ、ノックを回
避する。
【0056】[動 作]まず、サブコンピュータ42に
おけるノック判定処理について説明する。サブコンピュ
ータ42では、ノック発生の有無の判定に先立ち、図1
〜図3に示すルーチンが実行される。このルーチンは、
ノック判定レベル、バックグランドレベル加重平均率、
及び、バックグランド係数を設定するルーチンであり、
所定時間あるいは所定周期毎に実行される。
【0057】ステップS101で第1のクランク角センサ3
1からのクランクパルス入力間隔時間T0 をタイマ59
により計測し、この入力間隔時間T0 から求まる周期に
よりエンジン回転数NEを算出する。
【0058】次いで、ステップS102へ進み、上記ステッ
プS101で算出したエンジン回転数NEに基づき、右バン
クノックセンサ用ノック判定レベル基本データテーブル
を参照して右バンクノックセンサ用ノック判定レベル基
本データKNLVLB1を設定すると、ステップS103で、エ
ンジン回転数NEに基づき、左バンクノックセンサ用ノ
ック判定レベル基本データテーブルを参照して左バンク
ノックセンサ用ノック判定レベル基本データKNLVLB2
を設定する。
【0059】上記右バンクノックセンサ用ノック判定レ
ベル基本データKNLVLB1及び左バンクノックセンサ用
ノック判定レベル基本データKNLVLB2は、予めノック
センサ22a,22bの特性及び取付位置を考慮し、ス
テップS102,S103に図示されるように、それぞれ、エン
ジン回転数NEをパラメータとして実験などにより求め
られてROM57のテーブルにストアされており、エン
ジン低回転時はノック以外の振動が大きいため、大きい
値とされ、ノックの誤判定を回避するようになってい
る。
【0060】尚、エンジン低回転時を除く他の領域で
は、エンジン特性によって基本データの傾向が異なり、
一概にはいえない。
【0061】その後、ステップS104へ進むと、SCI6
0,52を介したシリアル回線によりメインコンピュー
タ41にエンジン負荷としての基本燃料噴射量Tpのデ
ータを要求し、ステップS105で基本燃料噴射量Tpのデ
ータを受信し、ステップS106で、基本燃料噴射量Tpに
基づいてテーブルを参照し、上記基本データを補正する
ための補正係数KTPを設定する。
【0062】尚、上記補正係数KTPは、基本燃料噴射量
Tp(エンジン負荷)に応じて上記各ノック判定レベル
基本データKNLVLB1,KNLVLB2を補正するためのもの
であり、予め基本燃料噴射量Tpをパラメータとして実
験などにより最適値を求め、ROM57にテーブルとし
てストアされており、例えば、基本燃料噴射量Tpに応
じ0.5〜2.0に設定されている。
【0063】そして、ステップS107へ進み、上記右バン
クノックセンサ用ノック判定レベル基本データKNLVLB
1に上記補正係数KTPを乗算し、右バンク用ノック判定
レベルKNLVL1を設定して(KNLVL1←KNLVLB1×KT
P)RAM58の所定アドレスにストアすると、ステッ
プS108で、上記左バンクノックセンサ用ノック判定レベ
ル基本データKNLVLB2に上記補正係数KTPを乗算し、
左バンク用ノック判定レベルKNLVL2を設定して(KNLV
L2←KNLVLB2×KTP)RAM58の所定アドレスにス
トアする。
【0064】次いで、ステップS109へ進み、エンジン回
転数NEに加重平均回転数比例係数K0(一定値;例え
ば、K0=1/6.25)を乗算して変数Aとしてストアする
と、ステップS110で、シリアル回線を通して加速判定結
果データをメインコンピュータ41に要求し、ステップ
S111で、加速判定結果データを受信する。
【0065】そして、ステップS112で、加速中か否かを
判別し、加速中でないと判別した場合には、ステップS1
14へジャンプし、加速中と判別した場合には、ステップ
S113へ進んで変数Aを加重平均率加速時係数K1(一定
値;但し、K1<1.0)を乗算した値に更新し(A←K1
×A)、ステップS114で、ノック判定フラグFLAGKN
が”1”にセットされているか否かを判別する。
【0066】このノック判定フラグFLAGKNは、後述
するノック検出及びバックグランドレベル設定ルーチン
にてセット、クリアされるものであり、FLAGKN=1
のときノック発生有り、FLAGKN=0のときノック発
生無しを示し、その値がノック判定データとしてI/O
インターフェース61の出力ポートに出力される。
【0067】上記ステップS114でFLAGKN≠1の場合
には、ノック発生無しのため、ステップS116へジャンプ
し、FLAGKN=1の場合には、ノック発生有りのた
め、変数Aに加重平均率ノック発生時係数K2(一定
値;但し、K2>1.0)を乗算して値を更新し(A←K2
×A)、ステップS116で変数Aをバックグランドレベル
加重平均率(加重平均の重み)Xとする(X←A)。
【0068】すなわち、バックグランドレベル加重平均
率Xは、エンジン回転数NEに比例するとともに、加速
時には値が小さく、さらに、ノック発生時には値が大き
くなるよう、エンジン運転状態に応じて設定されるた
め、低回転時、加速時のバックグランドレベルの応答性
悪化を防止することができ、また、ノック発生時のバッ
クグランドレベルの安定性を向上することができるので
ある。
【0069】次に、ステップS117へ進むと、エンジン回
転数NEに基づき、右バンクノックセンサバックグラン
ド係数テーブルを参照し、右バンクノックセンサ22a
に対する右バンクノックセンサバックグランド係数KBG
1を設定し、また、ステップS118で、エンジン回転数NE
に基づき、左バンクノックセンサバックグランド係数テ
ーブルを参照し、左バンクノックセンサ22bに対する
左バンクノックセンサバックグランド係数KBG2を設定
してルーチンを抜ける。
【0070】上記右バンクノックセンサバックグランド
係数KBG1及び左バンクノックセンサバックグランド係
数KBG2は、それぞれ、ステップS117,S118に図示される
ように、エンジン形式毎に異なる適正値が予め実験など
により求められ、ROM57のテーブルにストアされて
いる。尚、これらのバックグランド係数KBG1,KBG2
は、後述するバックグランドレベル設定の際に用いられ
る。
【0071】一方、基準クランクパルスが入力される度
に、図11に示すサンプル開始設定ルーチンが割込みス
タートし、右バンクノックセンサ22aあるいは左バン
クノックセンサ22bからの信号のサンプル開始タイミ
ングが設定される。
【0072】この基準クランク角は、例えば、BTDC
10°であり、BTDC10°のクランクパルスがサブ
コンピュータ42に入力され、割込み処理が起動される
と、ステップS201で、気筒#iを判別し、判別した気筒
#iに応じてノックセンサを選択する。例えば、判別し
た気筒#iが、#1,#3,#5の場合には右バンクノ
ックセンサ22aを選択し、判別した気筒#iが、#
2,#4,#6の場合には左バンクノックセンサ22b
を選択する。
【0073】この気筒判別は、第2のクランク角センサ
32からのグループ判別パルスが、BTDC100°と
BTDC70°との間には、いずれの気筒においても存
在しないことから、例えば、ある気筒のBTDC100
°を起点として次の気筒のBTDC100°までの間に
存在するグループ判別パルスのパターンを調べることに
より行なうことができ、#1,#2気筒、#3,#4気
筒、#5,#6気筒の各グループに対し、グループ毎の
気筒判別を行ない、さらに、カム角センサ34からのカ
ムパルスにより、個々の気筒を判別する(図15参
照)。
【0074】次いで、ステップS202へ進み、クランクパ
ルス入力間隔時間T0 にサンプル開始角θSTA を乗算し
た値をクランクパルス間の角度θ(例えば、30°)で
除算することにより、サンプル開始角θSTAを基準クラ
ンク角からのサンプル開始時間TSTA に変換する(TST
A ←T0 ×θSTA /θ)。
【0075】上記サンプル開始角θSTA は、予めROM
57に最適な値がストアされている。すなわち、ノック
発生位置は点火時期により影響され、この点火時期は、
エンジン回転数NE、エンジン負荷Lをベースとした運
転条件によって設定されるため、ノック検出の適正なサ
ンプル開始角θSTA を、例えば、エンジン回転数NE、
エンジン負荷Lなどを考慮して実験などにより求め、予
め、ROM57にストアしておくのである。
【0076】その後、ステップS203へ進み、上記ステッ
プS202で変換したサンプル開始時間TSTA をサンプル開
始タイマTM1 にセットすると、ステップS204で、この
サンプル開始タイマTM1 による割込みを許可し、ルー
チンを抜ける。
【0077】このサンプル開始設定ルーチンによりセッ
トされたサンプル開始タイマTM1の計時がサンプル開
始時間TSTA になると、図12及び図13に示すノック
検出及びバックグランドレベル設定ルーチンがタイマ割
込みにより起動する(図15参照)。
【0078】そして、ステップS301で、後述する振幅デ
ータ積分値P1及びノック積分値P2の前回のルーチン実
行時における値をクリアすると(P1←0、P2←0)、
ステップS302で、サンプル区間内でのサンプリング回数
をカウントするためのカウント値Nをクリアし(N←
0)、ステップS303で、エンジン回転数NEをパラメー
タとしてサンプル区間終了時刻をタイマセットする。
【0079】次いで、前述のサンプル開始設定ルーチン
にて設定した該当バンクのノックセンサからの出力をA
/D変換し、全波整流したデータを読込み、このA/D
変換データを、ステップS304でノック判定用データKN
ADとしてRAM58の所定アドレスにストアするととも
に、ステップS305でバックグランドレベル設定用データ
BGADとしてRAM58の所定アドレスにストアする。
【0080】そして、ステップS306で、バックグランド
レベル設定用データBGADとノックセンサ中心電圧AD
CNTとの差(絶対値)を振幅データ積分値P1に加算し
(P1←P1+|BGAD−ADCNT|)、ステップS307
で、カウント値Nをカウントアップし(N←N+1)、
ステップS308で、ノック判定用データKNADとノックセ
ンサ中心電圧ADCNTとの差(絶対値)を、前回までの
該当気筒に対するバックグランドレベルBGLiと比較
し、バックグランドレベルBGLiに対して所定量を越
えているか否かを判別する。
【0081】上記ステップS308で、|KNAD−ADCNT
|<BGLiの場合には、上記ステップS308からステッ
プS311へジャンプし、|KNAD−ADCNT|≧BGLiの
場合には、上記ステップS308からステップS309へ進ん
で、ノック判定用データKNADとノックセンサ中心電圧
ADCNTとの差(絶対値)から、バックグランドレベル
BGLiを減算した値を変数Kとしてストアし(K←|
KNAD−ADCNT|−BGLi)、ステップS310で、この
変数Kの値をノック積分値P2に加算する(P2←P2+
K)。
【0082】次いで、ステップS311で、サンプル区間が
終了したか否かを判別し、サンプル区間が終了していな
い場合には、前述のステップS304へ戻ってノック信号の
A/D変換を継続し、サンプル区間が終了した場合に
は、ステップS312へ進んで、積分値P2をノック強度デ
ータKNPとする(KNP←P2)。
【0083】次に、ステップS313へ進み、該当バンクに
対するノック判定レベルKNLVLjをRAM58から読出
し、このノック判定レベルKNLVLjとノック強度データ
KNPとを比較してノック判定を行なう。すなわち、図
16に示すように、ノックセンサからのノック信号デー
タを中心電圧に対して全波整流した振幅データ|KNAD
−ADCNT|のうち、バックグランドレベルBGLiを越
えるデータを積分し、このノック積分値P2をノック判
定レベルKNLVLjと比較することによってノック発生の
有無を判別するのである。
【0084】その結果、上記ステップS313で、KNP≧
KNLVLjの場合には、ノック発生と判別し、ステップS3
14へ進んで、ノック判定フラグFLAGKNをセットして
(FLAGKN←1)ステップS316へ進み、KNP<KNL
VLjの場合には、ノック発生無しと判別して、ステップS
315で、ノック判定フラグFLAGKNをクリアする(F
LAGKN←0)。
【0085】その後、ステップS316へ進み、振幅データ
積分値P1をカウント値Nで除算してサンプル区間内で
の平均値BGAVEを算出し(BGAVE←P1/N)、ステ
ップS317で、このサンプル区間内での平均値BGAVE
を、前述のルーチンにて設定したバックグランドレベル
加重平均率Xにより加重平均し、RAM58の所定アド
レスにストアされている該当気筒の加重平均後振幅期間
内平均値BGAVEiを更新する(BGAVEi←(BGAVE+
(X−1)×BGAVEi)/X)。
【0086】そして、上記ステップS317からステップS3
18へ進み、上記加重平均後振幅期間内平均値BGAVEiに
該当バンクのバックグランド係数KBGj(右バンクノッ
クセンサバックグランド係数KBG1、あるいは、左バン
クノックセンサバックグランド係数KBG2)乗算して該
当気筒のバックグランドレベルBGLiを設定し(BG
Li←KBGj×BGAVEi)、RAM58の所定アドレス
にストアしてルーチンを抜ける。
【0087】このように、バックグランドレベルがバン
ク毎にエンジン運転状態に応じて設定され、ノック判定
レベルがノックセンサ毎にエンジン運転状態に応じて設
定されているため、ノックの発生した気筒に影響される
ことなく、すべてのエンジンの運転状態、すべての気筒
に対してノック発生の有無を的確に判定することがで
き、ノック誤検出やノック検出不良を防止してノック検
出精度を向上させることができるのである。
【0088】一方、メインコンピュータ41において
は、図14に示す処理手順により、ノック発生の有無に
応じて点火時期を制御する。
【0089】すなわち、図14のステップS401で、サブ
コンピュータ42のI/Oインターフェース61の出力
ポートからノック判定フラグFLAGKNのデータを読込
み、ステップS402で、ノック発生有りか否かを判別す
る。
【0090】上記ステップS402で、FLAGKN=0、す
なわちノック発生無しの場合には、そのままルーチンを
抜け、FLAGKN=1、すなわちノック発生有りの場合
には、上記ステップS402からステップS403へ進んで、サ
ブコンピュータ42へシリアル回線を通してノックデー
タ送信を要求し、ステップS404で、ノックデータKNP
を受信してルーチンを抜ける。
【0091】その結果、上記メインコンピュータ41か
ら出力される該当気筒の点火時期が、上記サブコンピュ
ータ42にてノック発生なしの判定結果が出力されるま
で遅角化される。
【0092】尚、本発明は上述した実施例に限定される
ものではなく、ノックセンサを気筒毎に設け、各ノック
センサに対してノック判定レベル、バックグランドレベ
ルを設定するようにしても良い。
【0093】また、メインコンピュータ41にてノック
判定処理を行っても良く、ノック検出用のECUと点火
時期・燃料噴射制御用のECUと別にしても良い。さら
に、ノックセンサ22a,22bは、共振型のセンサに
限定されることなく、シリンダブロックなどに伝達され
るエンジンの機械的振動のみならず、燃焼圧力、振動音
などを、振動波形として検出するものでも良い。
【0094】
【発明の効果】以上、説明したように請求項1記載の
明によれば、所定時間或いは所定周期毎に、エンジン回
転数に基づいてエンジン低回転時に大きい値をとるノッ
ク判定レベル基本データと、エンジン負荷に基づいて上
記ノック判定レベル基本データを補正するための補正係
数とを設定すると共に、ノック判定レベル基本データを
補正係数により補正してノック判定レベルを設定する。
そして、各気筒毎にサンプル区間の終了時に、ノック判
定レベルを読み出して、このノック判定レベルとノック
強度とを比較してノックを検出するので、ノック判定時
のエンジン運転状態に応じて気筒毎にノック判定レベル
を的確に設定することが可能となり、ノックを判定する
ためのノック判定レベルを、全てのエンジン運転状態に
的確に対応して、全ての気筒に対し適切に設定すること
ができる。 また、ノック判定レベルを設定する際の基本
値となるノック判定レベル基本データをエンジン回転数
に基づいて設定し、ノック以外の振動が大きいエンジン
低回転時には、ノック判定レベルのベース値が大きく設
定されるので、エンジン低回転時においても、ノック以
外の振動の影響を排除してノックの誤判定を回避し、的
確にノックを検出できる。 また、所定時間或いは所定周
期毎に、予め設定された加重平均回転数比例定数にエン
ジン回転数を乗算して、バックグランドレベル設定時に
用いるA/D変換データの振幅平均値を算出する際の、
加重平均の重みを設定すると共に、エンジン回転数に基
づいてバックグランド係数を設定する。そして、各気筒
毎にサンプル区間の終了時に、加重平均の重み、及びバ
ックグランド係数を読み出すと共に、該当気筒のサンプ
ル区間においてノックセンサ信号のA/D変換データと
中心値との差の絶対値を積算して算出した振幅データ積
分値からサンプル区間内における振幅データの平均値を
求める。そして、この平均値を上記加重平均の重みによ
り加重平均し、更にこの加重平均値に上記バックグラン
ド係数を乗算することにより該当気筒に対するバックグ
ランドレベルを設定して、該当気筒のノック強度の算出
に反映させるので、エンジン運転状態に応じて気筒毎に
バックグランドレベルを的確に設定することが可能とな
り、ノック強度算出のベース値となるバ ックグランドレ
ベルを、全てのエンジン運転状態に的確に対応して、全
ての気筒に対し適切に設定することができる。 そして、
エンジン運転状態に応じて気筒毎に的確に設定されたこ
れらノック判定レベル及びバックグランドレベルを用い
てノック検出を行うので、ノックの発生した気筒に影響
されることなく、全てのエンジン運転状態、全ての気筒
に対してノック発生の有無を的確に判定することがで
き、ノック誤検出やノック検出不良を防止してノック検
出精度を著しく向上することができる。 請求項2記載の
発明によれば、複数のバンクを有する多気筒エンジンの
各バンク毎にノックセンサを配設して、ノックを検出す
るに際し、上記ノック判定レベル基本データと上記バッ
クグランド係数とを各バンク別に設定する。そして、各
バンク毎に配設されたノックセンサに対応してバンク別
にノック判定レベルを設定すると共に、該当気筒の属す
るバンクに対応するバックグランド係数を用いて該当気
筒に対するバックグランドレベルを設定するので、上記
請求項1記載の発明の効果に加え、ノック判定レベル基
本データとバックグランド係数とを各バンク毎の特性に
対応して的確に設定することができる。これにより、エ
ンジン運転状態および各バンク毎の特性に対応してノッ
ク判定レベルを適正に設定することができ、且つ、該当
気筒に対するバックグランドレベルを適正に設定するこ
とが可能となり、更なるノック検出精度の向上を図るこ
とができる効果を有する。 請求項3記載の発明によれ
ば、バックグランドレベル設定時に用いるA/D変換デ
ータの振幅平均値を算出する際の、加重平均の重みを設
定するに際し、所定時間或いは所定周期毎に、予め設定
された加重平均回転数比例定数にエンジン回転数を乗算
して、加重平均の重みの基本値となる変数を設定する。
そして、このとき加速中の場合は、加重平均率加速時係
数により上記変数を減少補正し、また、このときノック
が発生している場合は、更に上記変数をノック発生時係
数により増加補正して、この補正後の補正係数を加重平
均の重みとして設定するので、上記請求項1或いは請求
項2記載の発明の効果に加え、加重平均の重みがエンジ
ン回転数に比例して設定され、ノックセンサ出力に対す
るバックグランドレベルの応答性が要求されるエンジン
低回転時は、加重平均の重みの値が小さくなり、これに
より、バックグランドレベルの応答性を向上することが
できる。 また、ノックセンサ出力に対するバックグラン
ドレベルの応答性が要求される加速時においても、加重
平均率加速時係数により加重平均の重みの値が小さくな
るため、バックグランドレベルの応答性を向上すること
ができる。 さらに、バックグランドレベルの安定性が要
求されるノック発生時は、ノック発生時係数により加重
平均の重みの値が大きくなるため、バックグランドレベ
ルの安定性を向上することができる。 従って、何れのエ
ンジン運転状態にも適応して、バックグランドレベルの
応答性と安定性とを両立することができ、よりノック検
出精度を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ノック判定レベル、バックグランドレベル加重
平均率、及び、バックグランド係数の設定ルーチンのフ
ローチャート
【図2】ノック判定レベル、バックグランドレベル加重
平均率、及び、バックグランド係数の設定ルーチンのフ
ローチャート
【図3】ノック判定レベル、バックグランドレベル加重
平均率、及び、バックグランド係数の設定ルーチンのフ
ローチャート
【図4】エンジン制御系の概略図
【図5】クランクロータとクランク角センサの正面図
【図6】図5の側面図
【図7】第1のクランクロータと第1のクランク角セン
サの正面図
【図8】第2のクランクロータと第2のクランク角セン
サの正面図
【図9】カムロータとカム角センサの正面図
【図10】制御装置の回路構成図
【図11】サンプル開始設定ルーチンのフローチャート
【図12】ノック検出及びバックグランドレベル設定ル
ーチンのフローチャート
【図13】ノック検出及びバックグランドレベル設定ル
ーチンのフローチャート
【図14】メインコンピュータにおける処理ルーチンの
フローチャート
【図15】ノック検出の時系列を示す説明図
【図16】ノック信号の処理を示す説明図
【符号の説明】
22a 右バンクノックセンサ 22b 左バンクノックセンサ KNLVL1 右バンク用ノック判定レベル KNLVL2 左バンク用ノック判定レベル X 加重平均率 KBGL1 右バンクバックグランド係数 KBGL2 左バンクバックグランド係数
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−141846(JP,A) 特開 昭64−32070(JP,A) 特開 昭60−256539(JP,A) 特開 昭62−255574(JP,A) 特開 平2−301646(JP,A) 特開 平1−216058(JP,A) 特開 平3−145550(JP,A) 特開 平3−145551(JP,A) 特開 平1−109234(JP,A) 特開 平3−121269(JP,A) 特開 平3−85374(JP,A) 特開 昭63−249035(JP,A) 特開 昭57−32064(JP,A) 特開 平2−272328(JP,A) 実開 平3−56849(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02D 45/00 368

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】各気筒毎にサンプル区間を設定し、サンプ
    ル区間においてノックセンサからの信号をA/D変換し
    て、このA/D変換データと中心値との差の絶対値を積
    算して振幅データ積分値を算出し、上記A/D変換デー
    タと中心値との差の絶対値が該当気筒に対するバックグ
    ランドレベルを越えている時、上記A/D変換データと
    中心値との差の絶対値から上記該当気筒に対するバック
    グランドレベルを減算して、該減算値をノック強度とし
    て積算し、サンプル区間の終了時に、上記振幅データ積
    分値から上記サンプル区間内における振幅データの平均
    値を求め、更にこの平均値を加重平均処理することによ
    り該当気筒に対するバックグランドレベルを設定すると
    共に、上記ノック強度と、エンジン運転状態に基づいて
    設定されたノック判定レベルとの比較により該当気筒の
    ノックを検出する多気筒エンジンのノック検出方法にお
    いて、所定時間或いは所定周期毎に、エンジン回転数に基づい
    てエンジン低回転時に大きい値をとるノック判定レベル
    基本データと、エンジン負荷に基づいて上記ノック判定
    レベル基本データを補正するための補正係数とを設定す
    ると共に、上記ノック判定レベル基本データを上記補正
    係数により補正してノック判定レベルを設定し、 所定時間或いは所定周期毎に、予め設定された加重平均
    回転数比例定数にエンジン回転数を乗算して、バックグ
    ランドレベル設定時に用いるA/D変換データの振幅平
    均値を算出する際の、加重平均の重みを設定すると共
    に、エンジン回転数に基づいてバックグランド係数を設
    定し、 前記サンプル区間の終了時に、上記ノック判定レベル、
    上記加重平均の重み、及び上記バックグランド係数を読
    み出して、ノック判定レベルと前記ノック強度とを比較
    してノックを検出すると共に、前記振幅データ積分値か
    ら求めたサンプル区間内における振幅データの平均値
    を、上記加重平均の重みにより加重平均し、更にこの加
    重平均値に上記バックグランド係数を乗算することによ
    り該当気筒に対するバックグランドレベルを 設定するこ
    とを特徴とする多気筒エンジンのノック検出方法。
  2. 【請求項2】上記多気筒エンジンは複数のバンクを有し
    て、各バンク毎にノッ クセンサを配設したエンジンであ
    って、上記ノック判定レベル基本データと上記バックグ
    ランド係数とを各バンク別に設定し、 各バンク毎に配設されたノックセンサに対応してバンク
    別に上記ノック判定レベルを設定すると共に、該当気筒
    の属するバンクに対応する上記バックグランド係数を用
    いて該当気筒に対するバックグランドレベルを 設定する
    ことを特徴とする請求項1記載の多気筒エンジンのノッ
    ク検出方法。
  3. 【請求項3】所定時間或いは所定周期毎に、予め設定さ
    れた加重平均回転数比例定数にエンジン回転数を乗算し
    て、バックグランドレベル設定時に用いるA/D変換デ
    ータの振幅平均値を算出する際の、加重平均の重みの基
    本値となる変数を設定し、このとき加速中の場合は、加
    重平均の重みを減少する加重平均率加速時係数により上
    記変数を補正すると共に、このときノックが発生してい
    る場合は、更に上記変数を加重平均の重みを増加するノ
    ック発生時係数により補正して、該補正係数を加重平均
    の重みとして設定することを特徴とする請求項1或いは
    請求項2記載の多気筒エンジンのノック検出方法。
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