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JP3058359B2 - ヘドロ処理用バッグ - Google Patents
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JP3058359B2 - ヘドロ処理用バッグ - Google Patents

ヘドロ処理用バッグ

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JP3058359B2
JP3058359B2 JP3146289A JP14628991A JP3058359B2 JP 3058359 B2 JP3058359 B2 JP 3058359B2 JP 3146289 A JP3146289 A JP 3146289A JP 14628991 A JP14628991 A JP 14628991A JP 3058359 B2 JP3058359 B2 JP 3058359B2
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sludge treatment
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英徳 矢ヶ崎
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ヘドロ処理用バッグに
関するものであり、より詳しくは、すぐれた配水能を有
し、かつ、高強度で、ヘドロを充填し、これを多段に積
み上げた際にも、破袋することなく堅固な土嚢として使
用することができるヘドロ処理用バッグに関する。
【0002】
【従来の技術およびその問題点】河川や湖沼に堆積した
ヘドロは、そこに棲息する魚や鳥の生態を著しく変化せ
しめるばかりでなく、人間の生活環境を破壊せしめるこ
とにもなることから、各地でその浚渫が盛んに行われて
いる。ところが、このヘドロ浚渫事業は、回収したヘド
ロを、いかに安く処分することができるかが大きな問題
であり、各業者はその対策に悩まされているところであ
る。従来、このヘドロの処理方法としては、ヘドロに凝
集剤を添加して固め、これを穴に埋める方法や、フラッ
トヤーンの袋に充填し、ほかの場所へ運搬して廃棄する
方法などが行われている。
【0003】しかしながら、凝集剤で固める方法におい
ては、凝集剤を添加してから固化するまでの時間がかか
りすぎることや、その間、悪臭に悩まされることになる
ばかりでなく、固化したヘドロを廃棄するための土地が
必要になり、時間的にも経済的にも不合理であるし、フ
ラットヤーンの袋は、排水性が悪いためにヘドロの水分
の分離が速やかに行われず、それが終了するまで運搬が
できないという時間的な不経済性ばかりでなく、強度が
必ずしも十分でないために、これを多段に積み上げると
破袋してしまい、ヘドロの処理方法としては適切なもの
とはいえない。
【0004】
【発明の目的】そこで、本発明の目的は、多量の水分を
含有するヘドロを充填し、それを多段に積み上げた場合
にも破袋することなく、しかもすぐれた排水能を示すヘ
ドロ処理用バッグを提供することにある。
【0005】
【問題点を解決するための手段】本発明は、前記目的を
達成するために提案されたものであって、特定の重合体
の分子配向成形体からなる編織物の少なくとも一面にポ
リオレフィン系あるいはポリエステル系不織布を積層し
た積層体から構成されたヘドロ処理用バッグを特徴とす
るものである。すなわち、本発明によれば、極限粘度
[η]が少なくとも5dl/gである超高分子量エチレ
ン系重合体の分子配向成形体からなる編織物の少なくと
も一面にポリオレフィン系あるいはポリエステル系不織
布を積層した積層体から構成されたヘドロ処理用バッグ
が提供される。また、本発明によれば、前記不織布が、
ポリプロピレンの不織布であることによって、前記性能
が一層すぐれたヘドロ処理用バッグを提供することがで
きる。さらに、本発明によれば、前記超高分子量エチレ
ン共重合体が、炭素数3個以上のα−オレフィンを、炭
素数1000個あたり平均0.1 ないし20個含有する、エチ
レンとα−オレフィンの共重合体、とくに、α−オレフ
ィンが、ブテン−1、4−メチルペンテン−1、ヘキセ
ン−1およびデセン−1からなる群から選ばれた1種ま
たは2種以上のものであるエチレンとα−オレフィンの
共重合体を使用した場合に、より一層強度のすぐれたヘ
ドロ処理用バッグが提供される。
【0006】
【発明の具体的な説明】本発明は、極限粘度[η]が少
なくとも5dl/gである超高分子量エチレン系重合
体、特に、炭素数3個以上のα−オレフィンを、炭素数
1000個あたり平均0.1 ないし20個含有する、エチレン
とα−オレフィンの共重合体の分子配向成形体からなる
編織物の少なくとも一面にポリオレフィン系あるいはポ
リエステル系不織布を積層した積層体から構成されたバ
ッグが高い強度を有し、かつ優れた排水能を示すという
知見をもとに完成されたものである。本発明にかかるヘ
ドロ処理用バッグは、135℃デカリン溶媒中で測定し
た極限粘度[η]が、少なくとも5dl/g、好ましく
は、6ないし30dl/gである超高分子量エチレン共
重合体の分子配向成形体からなる編織物の少なくとも一
面に、ポリオレフィン系不織布を積層した積層体を袋状
に構成したものである。不織布としては、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートが例
示されるが、強度の点でポリプロピレンが好ましく使用
される。
【0007】超高分子量エチレン系重合体としては、超
高分子量ポリエチレンばかりでなく、前記極限粘度を有
する、エチレンと、炭素数が3個以上のα−オレフィ
ン、例えば、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、
4−メチルペンテン−1、ヘキセン−1、ヘプテン−
1、オクテン−1およびデセン−1からなる群より選ば
れた1種または2種以上との共重合体が好ましく使用さ
れ、そのなかでも、エチレンと、ブテン−1、4−メチ
ルペンテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1およびデ
セン−1からなる群より選ばれた1種または2種以上と
の共重合体が高度の強度を有し、優れた排水能を示すば
かりでなく、耐切創性、耐摩耗性、耐クリープ性、耐薬
品性にもすぐれ、本発明の目的であるヘドロ処理用バッ
グとして好適に使用される。前記超高分子量エチレン系
重合体が、エチレンとα−オレフィンとの共重合体であ
る場合には、α−オレフィンコモノマーは、炭素数1000
個あたり平均0.1 ないし20個、好ましくは平均0.5な
いし10個含有されていることが望ましい。共重合体中
におけるα−オレフィンコモノマーの含有量が前記の範
囲にあることにより、α−オレフィン成分が高破断エネ
ルギーの達成に有効な分子間絡み合い構造を形成し、こ
の構造が、強度や耐切創性をはじめとする前記物性向上
に寄与し、その分子配向成形体からなる編織物の少なく
とも一面に、たとえばポリプロピレンなどのポリオレフ
ィン系不織布あるいはポリエチレンテレフタレートなど
のポリエステル系不織布を積層してこれを袋状に形成し
たヘドロ処理用バッグは、排水能が優れていることに起
因して、充填されたヘドロから速やかに水分を排出し、
水分の排出されたバッグは、埋立地や護岸工事などにお
いてそのまま土嚢としての用途に供することが出来、し
かもこのバッグは強度が高く耐切創性に優れているため
に、多段に積上げても破袋することがなく、安定して堅
固な土嚢を築くことが出来る。
【0008】図1はその構築状態を示す断面図であり、
この土嚢としてのヘドロ処理用バッグ(1)を、埋立地
などにおいて、図に示すようにほぼ水平またはのり面に
向って若干傾斜させて連続して配置すれば、埋め立てた
土砂(2)が降水によって多量に水分を含んでも、この
連続したバッグ(1)が排水溝として機能し、蓄積され
た水分をスムースに外部に流出せしめ(矢印)、土砂崩
れの惨事を未然に防止することが出来るものである。さ
らにバツグを介して排出された水分により、のり面の盛
土部の土砂のエロージョンを防止するためには、本発明
のヘドロ処理用バッグを構成する積層体、またはポリプ
ロピレン、ポリエステル等の不織布、あるいは一般に使
用されている土嚢(3)などでのり面だけを保護すれ
ば、より一層強固な構築をすることが出来る。
【0009】本発明のヘドロ処理用バッグは、前記分子
配向成形体を、平織り、あや織り、からめ織り、朱子織
りなど、自体公知の方法でクロスまたはネット状の編織
物とし、その少なくとも一面、つまり片面または両面の
一部あるいは全部を、ポリオレフィン系の不織布と積層
した積層体を袋状に形成するものであるが、その際、織
り方としては平織りが好ましく、また、該編織物は内層
またはコア層として積層されることが好ましい。両者を
積層する方法としては、ニードルパンチ、ウォータージ
ェットパンチ、超音波ウエルダー、高周波ウエルダー、
ヒートエンボスによる方法等を例示することができる
が、両層の繊維の絡み合いによって強固に接合され、し
かも、えられた積層体が配水能にすぐれている点でニー
ドルパンチによる方法が好ましく採用される。ニードル
パンチは、1cm2 あたり30ないし150回、とくに5
0回以上のものが層間の結合が良好であり、針深度とし
ては8ないし15mm、とくに10ないし14mmのものが
好ましい。
【0010】前記編織物は、前記超高分子量エチレン系
重合体を延伸したモノフィラメントあるいはマルチフィ
ラメントからなるものであるが、マルチフィラメントと
して前記重合体の延伸フイルムまたは延伸テープをカー
ディング機で解繊した解繊糸を使用してもよい。編織物
の目付は、編織物がクロスであるかネットであるかによ
っても異なるが、クロスの場合、通常150ないし50
0g/m2 程度であり、デニールは通常500ないし3
000デニール、とくに1000ないし2000デニー
ルのものが好ましく使用される。
【0011】本発明における超高分子量エチレン・α−
オレフィン共重合体中のα−オレフィン成分の定量は、
赤外分光光度計(日本分光工業製)によって行った。つ
まりエチレン鎖の中に取り込まれたα−オレフィンのメ
チル基の変角振動を表わす1378cm-1の吸光度を測定
し、これからあらかじめ13C核磁気共鳴装置にて、モデ
ル化合物を用いて作成した検査線にて1000炭素原子
当りのメチル分岐数に換算することにより測定した値か
ら算出した。
【0012】超高分子量エチレン系重合体の極限粘度
[η]が5dl/g未満のものは、たとえ延伸倍率を大
きくしても、十分な強度の分子配向成形体が得られず、
逆に[η]が30dl/g以上のものは、高濃度下での
溶融粘度が極めて高く、押出時にメルトフラクチャー等
が発生し、溶融紡糸性に劣るため、好適なマルチフィラ
メントを得ることができない。
【0013】超高分子量エチレン系重合体は、エチレン
またはエチレンと前記コノマーとを、周期律表第IVb,
Vb,VIb,VIII族の遷移金属化合物および周期律表第
IないしIII 族の金属水素化物または有機金属よりなる
触媒の存在下に、たとえば有機溶媒中でスラリー重合さ
せ、その極限粘度[η]を5dl/g以上に調整するこ
とにより得られる。
【0014】かくして得られた超高分子量エチレン系重
合体は、たとえば、溶融成形を可能にするための稀釈剤
を配合したり、常温固体のパラフィン系ワックスを混合
して、溶融押出しされ、ついで延伸されることによっ
て、繊維あるいはテープなどの分子配向成形体となる。
【0015】稀釈剤としては、超高分子量エチレン系重
合体に対する溶剤や、超高分子量エチレン系重合体に対
して分散性を有する各種ワックス状物が使用される。
【0016】溶剤は、好ましくは前記重合体の融点以
上、さらに好ましくは融点+20℃以上の沸点を有する
溶剤である。かかる溶剤としては、具体的にはn−ノナ
ン、n−デカン、n−ウンデカン、n−ドデカン、n−
テトラデカン、n−オクタデカンあるいは流動パラフィ
ン、灯油等の脂肪族炭化水素系溶媒、キシレン、ナフタ
リン、テトラリン、ブチルベンゼン、p−シメン、シク
ロヘキシルベンゼン、ジエチルベンゼン、ベンチルベン
ゼン、ドデシルベンゼン、ビシクロヘキシル、デカリ
ン、メチルナフタリン、エチルナフタリン等の芳香族炭
化水素系溶媒あるいはその水素化誘導体、1,1,2,2 −テ
トラクロロエタン、ペンタクロロエタン、ヘキサクロロ
エタン、1,2,3 −トリクロロプロパン、ジクロロベンゼ
ン、1,2,4 −トリクロロベンゼン、ブロモベンゼン等の
ハロゲン化炭化水素溶媒、パラフィン系プロセスオイ
ル、ナフテン系プロセスオイル、芳香族系プロセスオイ
ル等の鉱油が挙げられる。
【0017】ワックス類としては、脂肪族炭化水素化合
物あるいはその誘導体が使用される。
【0018】脂肪族炭化水素化合物としては、飽和脂肪
族炭化水素化合物を主体とするもので、通常分子量が2
000以下、好ましくは1000以下、さらに好ましく
は800以下のパラフィン系ワックスと呼ばれるもので
ある。これら脂肪族炭化水素化合物としては、具体的に
はドコサン、トリコサン、テトラコサン、トリアコンタ
ン等の炭素数22以上のn−アルカンあるいはこれらを
主成分とした低級n−アルカンとの混合物、石油から分
離精製された所謂パラフィンワックス、エチレンあるい
はエチレンと他のα−オレフィンとを共重合して得られ
る低分子量重合体である中・低圧法ポリエチレンワック
ス、高圧法ポリエチレンワックス、エチレン共重合ワッ
クスあるいは中・低圧法ポリエチレン、高圧法ポリエチ
レン等のポリエチレンを熱減成等により分子量を低下さ
せたワックスおよびそれらのワックスの酸化物あるいは
マレイン酸変性等の酸化ワックス、マレイン酸変性ワッ
クス等が挙げられる。
【0019】脂肪族炭化水素化合物誘導体としては、た
とえば、脂肪族炭化水素基(アルキル基、アルケニル
基)の末端もしくは内部に1個またはそれ以上、好まし
くは1ないし2個、特に好ましくは1個のカルボキシル
基、水酸基、カルバモイル基、エステル基、メルカプト
基、カルボニル基等の官能基を有する化合物である炭素
数8以上、好ましくは炭素数12ないし50または分子
量130ないし2000、好ましくは200ないし80
0の脂肪酸、脂肪族アルコール、脂肪酸アミド、脂肪酸
エステル、脂肪族メルカプタン、脂肪族アルデヒド、脂
肪族ケトン等を挙げることができる。具体的には、脂肪
酸としてカプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パル
ミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、脂肪族アルコー
ルとしてラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、
セチルアルコール、ステアリルアルコール、脂肪酸アミ
ドとしてカプリンアミド、ラウリンアミド、パルミチン
アミド、ステアリルアミド、脂肪酸エステルとしてステ
アリル酢酸エステル等を例示することができる。
【0020】超高分子量エチレン系重合体と稀釈剤との
比率は、これらの種類によっても相違するが、一般的に
言って3:97ないし80:20、特に15:85ない
し60:40の重量比で用いるのがよい。稀釈剤の量が
上記範囲よりも低い場合には、溶融粘度が高くなり過
ぎ、溶融混練や溶融成形が困難となると共に、成形物の
肌荒れが著しく、延伸切れ等を生じ易い。一方、稀釈剤
の量が上記範囲よりも多いと、やはり溶融混練が困難と
なり、また成形品の延伸性が劣るようになる。
【0021】溶融混練は、一般に150ないし300
℃、特に170ないし270℃の温度で行なうのが望ま
しく、上記範囲よりも低い温度では、溶融粘度が高すぎ
て、溶融成形が困難となり、また上記範囲よりも高い場
合には、熱減成により超高分子量ポリエチレンの分子量
が低下して高弾性率および高強度の成形体を得ることが
困難となる。なお、配合はヘンシェルミキサー、V型ブ
レンダー等による乾式ブレンドで行ってもよいし、単軸
あるいは多軸押出機を用いる溶融混合で行ってもよい。
【0022】溶融成形は、一般に溶融押出成形により行
われる。たとえば、紡糸口金を通して溶融押出しするこ
とにより、延伸用フィラメントが得られ、またフラット
ダイあるいはリングダイを通して押出すことによりテー
プが得られる。この際、紡糸口金より押し出された溶融
物に、ドラフト、すなわち溶融状態での引伸しを加える
こともできる。溶融樹脂のダイ・オリフィス内での押出
速度V O と冷却固化した未延伸物の巻き取り速度Vとの
比をドラフト比として次式で定義することができる。 ドラフト比=V/VO このようなドラフト比は、混合物の温度および超高分子
量エチレン系重合体の分子量等により変化するが、通常
は3以上、好ましくは6以上とすることができる。
【0023】次に、このようにして得られた超高分子量
エチレン系重合体の未延伸成形体を延伸処理する。延伸
操作は、一段あるいは二段以上の多段で行うことができ
る。延伸倍率は、所望とする分子配向およびこれに伴な
う融解温度向上の効果にも依存するが、一般に5ないし
80倍、特に10ないし50倍の延伸倍率となるように
延伸操作を行えば満足すべき結果が得られる。一般に
は、二段以上の多段延伸が有利であり、一段目では、8
0ないし120℃の比較的低い温度で押出成形体中の稀
釈剤を抽出しながら延伸操作を行ない、二段目以降で
は、120ないし160℃の温度で、かつ、一段目の延
伸温度よりも高い温度で成形体の延伸操作を続行するこ
とが好ましい。かくして得られる分子配向成形体は、所
望により拘束条件下に熱処理することができる。この熱
処理は、一般に140ないし180℃、特に150ない
し175℃の温度で、1ないし20分間、特に3ないし
10分間行うことができる。熱処理により、配向結晶部
の結晶化が一層進行し、結晶融解温度の高温側移行、強
度および弾性率の向上および高温での耐クリープ性の向
上がもたらされる。この様にして得られる、超高分子量
エチレン系重合体の繊維あるいはテープなどの延伸成形
体は、1.5GPa以上の引張強度と20GPa 以上の引張弾性
率を保持する。
【0024】
【発明の効果】本発明によれば、バッグの素材として、
特定の重合体の分子配向体からなる編織物の少なくとも
一面に、ポリオレフィン系あるいはポリエステル系の不
織布を積層した積層体を使用することにより、排水能に
すぐれ、しかも高強度のヘドロ処理用バッグを提供する
ことができ、このバッグは、ヘドロ中の水分を排出した
後は、そのまま埋立てや護岸工事用の堅固な土嚢として
使用することができるとともに、埋立ての際、並行ある
いは外方に向って低くなるように傾斜をもたせて連接し
た状態で埋設すれば、降水によって土砂中に多量の水が
浸入しても、該土嚢としてのバッグが排水溝として機能
し、内部に蓄積された水分を効果的に外部に排水するた
めに土砂崩れ等の惨事を未然に防止することができる。
【0025】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明する。実施例1超高分子量エチレン・ブテン−1共重合体の重合>チ
ーグラー系触媒を用い、n−デカン1リットルを重合溶媒と
して、超高分子量エチレン・ブテン−1共重合体のスラ
リー重合を行なった。エチレンとブテン−1との組成が
モル比で97.2:2.8 の比率の混合モノマーガスを圧力が
5kg/cm2の一定圧力を保つように反応器に連続供給し
た。重合は反応温度70℃で2時間で終了した。得られ
た超高分子量エチレン・ブテン−1共重合体粉末の収量
は160 gで極限粘度[η](デカリン:135℃)は8.2dl
/g、赤外分光光度計によるブテン−1含量は1000炭素原
子あたり1.5 個であった。
【0026】<超高分子量エチレン・ブテン−1共重合
体延伸配向物の調製>上述の重合により得られた超高分
子量エチレン・ブテン−1共重合体粉末20重量部とパ
ラフィンワックス(融点=69℃、分子量=490)80重量
部との混合物を次の条件で溶融紡糸した。該混合物 100
重量部にプロセス安定剤として3,5 −ジ−tert−ブチル
−4−ハイドロキシトルエンを0.1 重量部配合した。次
いで該混合物をスクリュー式押出機(スクリュー径=25
mm、L/D =25、サーモプラスチックス社製)を用いて、
設定温度 190℃で溶融混練を行なった。引き続き、該混
合溶融物を押出機に付属するオリフィス径2mmの紡糸ダ
イより溶融紡糸した。押出溶融物は 180cmのエアーギャ
ップで36倍のドラフト比で引き取られ、空気中にて冷
却、固化し、未延伸繊維を得た。さらに該未延伸繊維を
次の条件で延伸した。
【0027】三台のゴデットロールを用いて二段延伸を
行なった。このとき第一延伸槽の熱媒はn−デカンであ
り、温度は 110℃、第二延伸槽の熱媒はトリエチレング
リコールであり、温度は 145℃であった。槽の有効長は
それぞれ50cmであった。延伸に際しては、第1ゴデッ
トロールの回転速度を0.5m/分として第3ゴデットロー
ルの回転速度を変更することにより、所望の延伸比の配
向繊維を得た。第2ゴデットロールの回転速度は安定延
伸可能な範囲で適宜選択した。初期に混合されたパラフ
ィンワックスは、ほぼ全量が延伸時n−デカン中に抽出
された。このあと配向繊維は水洗し、減圧下室温にて一
昼夜乾燥し、諸物性の測定に供した。なお延伸比は、第
1ゴデットロールと第3ゴデットロールの回転速度比か
ら計算で求めた。
【0028】[引張特性の測定>弾性率および引張強度
は、島津製作所製DCS-50M 型引張試験機を用い、室温
(23℃)にて測定した。この時クランプ間の試料長は
100mmであり、引張速度 100mm/分(100%/分歪速度)
であった。弾性率は初期弾性率で接線の傾きを用いて計
算した。計算に必要な繊維断面積は密度を0.960g/cc と
して重量から計算で求めた。
【0029】<熱履歴後の引張弾性率、強度保持率>熱
履歴試験は、ギヤーオーブン(パーフェクトオーブン:
田葉井製作所製)内に放置することによって行なった。
試料は約3mの長さでステンレス枠の両端に複数個の滑
車を装置したものに折り返しかけて試料両端を固定し
た。この際試料両端は試料がたるまない程度に固定し、
積極的に試料に張力はかけなかった。熱履歴後の引張特
性は、前述の引張特性の測定の記載に基づいて測定し
た。
【0030】<耐クリープ性の測定>耐クリープ性の測
定は、熱応力歪測定装置TMA/SS10(セイコー電
子工業社製)を用いて、試料長1cm、雰囲気温度70
℃、荷重は室温での破断荷重の30%に相当する重量の
促進条件下で行なった。クリープ量を定量的に評価する
ため以下の二つの値を求めた。すなわち、試料に荷重を
加えて90秒経過時のクリープ伸び(%)CR90の値と、
この90秒経過時から 180秒経過時の平均クリープ速度
(sec-1) εの値である。
【0031】得られた延伸配向繊維を複数本束ねたマル
チフィラメントの引張特性を表1に示す。
【0032】超高分子量エチレン・ブテン−1共重合体
延伸フィラメント(試料−1)の本来の結晶融解ピーク
は126.7 ℃、全結晶融解ピーク面積に対するTp の割合
は33.8%であった。また耐クリープ性はCR90=3.1 %、
ε=3.03×10-5sec-1 であった。さらに 170℃、5分間
の熱履歴後の弾性率保持率は102.2 %、強度保持率は10
2.5 %で熱履歴による性能の低下は見られなかった。ま
た、延伸フィラメントの破断に要する仕事量は10.3kg・m
/gであり、密度は 0.973g/cm3 であり、誘電率は2.2 で
あり、誘電正接は0.024 %であり、インパルス電圧破壊
値は 180kV/mm であった。マルチフィラメントの結節強
度、ループ強度の直線強度に対する低下率は、それぞれ
38%、36%であった。こうして得られた超高分子量
エチレン・ブテン−1共重合体の延伸フィラメント(試
料−1)1000デニール/100フィラメントを用い
R>て、下記の方法により平織りクロスを準備したのち、
このクロスの両面にポリプロピレン系不織布をニードル
パンチの手法で積層した。得られた積層体を材料にして
深さが1.5 m、周囲が3mの円筒型のヘドロ処理バッグ
を加工した。
【0033】(1)コアー材クロスの製織 リング撚糸機を用いて1000デニール/100フィラメン
トの構成より成る試料−1のマルチフィラメントに36
回/mの撚りを加えた。次いでこの撚糸でタテ糸打込み
本数=15本/m、ヨコ糸打込み本数=17本/mの平
織りクロスを製織し積層体のコアー材クロスとした。得
られたクロスの物性を表2に示す。
【0034】(2)ポリプロピレン不織布の貼合せ 上記の方法で準備したコアー材クロスの両面にポリプロ
ピレン製不織布(商品名 タフネルPA1031、目付
150g/m2 、三井石油化学工業社製)をニードルパ
ンチの手法で貼合せ積層体とした。 貼合せ装置:FEHRER社製 NL 12/33 型 NR79 ニードルパンチ針:FOSTER NEEDLE 社製 40HDB 貼合せ条件:針深度 12mm 貼合せ速度:6m/分
【0035】得られた積層体について定速伸長形引張り
試験機を用い積層体の引張り強度およびタフネル剥離強
度を測定した。結果を表3に示す。
【0036】(3) 排水能 JIS A 1218(土質透水試験法)に準じて前記のクロスの
両面にタフネルPA1031をニードルパンチングして
貼合せた積層体の透水係数をダルシーの式を用いて求め
た。この結果、圧縮荷重が40+f/m2加わった場合でも
厚さ方向(垂直方向)が1×10-2cm/sec、面方向(水
平方向)が1×10-1cm/secであり、良質な砂と同等以
上の透水性能があることが認められた。また前記クロ
ス、タフネルとも疎水性が大きく、静電気およびイオン
作用によって表面に水層膜が形成されている泥土粒子と
は親和性がなく、粒子を吸着することがないため、目詰
り現象は認められなかった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のヘドロ処理用バッグを土嚢として用い
た場合の構築状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 ヘドロ処理用バッグ 2 土砂 3 土嚢
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI D03D 1/04 D03D 1/04 D06M 17/00 E02B 3/04 301 E02B 3/04 301 8/00 8/00 D06M 17/00 H (56)参考文献 特開 平2−157099(JP,A) 特開 平4−210203(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C02F 11/00 - 11/20 B01D 29/00 - 29/48 B01D 39/00 - 41/04 B32B 1/00 - 35/00 D01F 6/00 - 6/60 D02J 1/00 - 13/00 D03D 1/00 - 27/18 D06M 17/00 E02B 3/04 E02B 8/00 E02D 17/20

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 極限粘度[η]が少なくとも5dl/g
    である超高分子量エチレン系重合体の分子配向成形体か
    らなる編織物の少なくとも一面にポリオレフィン系ある
    いはポリエステル系不織布を積層した積層体から構成さ
    れたヘドロ処理用バッグ。
  2. 【請求項2】 前記不織布が、ポリプロピレンの不織布
    である請求項1記載のヘドロ処理用バッグ
  3. 【請求項3】 超高分子量エチレン系重合体が、炭素数
    3個以上のα−オレフィンを、炭素数1000個あたり平均
    0.1 ないし20個含有する、エチレンとα−オレフィン
    の共重合体である請求項1または2記載のヘドロ処理用
    バッグ。
  4. 【請求項4】 α−オレフィンが、ブテン−1、4−メ
    チルペンテン−1、ヘキセン−1およびデセン−1から
    なる群より選ばれた1種または2種以上のものである請
    求項3記載のヘドロ処理用バッグ。
  5. 【請求項5】 α−オレフィンの含有量が、炭素数1000
    個あたり平均0.5 ないし10個である請求項3または4
    記載のヘドロ処理用バッグ。
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