JP3066779B2 - 繊維強化シリンダの製造方法 - Google Patents
繊維強化シリンダの製造方法Info
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- JP3066779B2 JP3066779B2 JP4124947A JP12494792A JP3066779B2 JP 3066779 B2 JP3066779 B2 JP 3066779B2 JP 4124947 A JP4124947 A JP 4124947A JP 12494792 A JP12494792 A JP 12494792A JP 3066779 B2 JP3066779 B2 JP 3066779B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シリンダボア回りを繊
維強化複合体で構成した繊維強化シリンダの製造方法に
関する。
維強化複合体で構成した繊維強化シリンダの製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】エンジンのシリンダブロックを製造する
場合に、最近、素材としてアルミニウムを用いることに
よって軽量化を図ることが一般に行われている。ところ
で、このようにシリンダブロックをアルミニウムで形成
する場合、軽量化のためには全体をアルミニウム製とす
ることが望ましいが、そのようにするとシリンダライナ
に要求される耐摩耗性および耐熱性の確保ができないこ
とから、シリンダライナの部分のみは例えば鋳鉄等の別
材料で構成することが必要となる。一方、このようにシ
リンダライナを鋳鉄で構成するについては、燃焼室に面
するシリンダライナ最内周の温度が極度に上昇するのを
抑えるため、シリンダブロックに形成された冷却水通路
とシリンダライナとの間に介在されたアルミニウムの肉
厚を出来るだけ薄くしたいという要求がある。そこで、
このような各条件を満たすために、シリンダボア回りを
筒状繊維強化複合体により構成するようにしたものが、
例えば特開昭62−187562号公報において提案さ
れている。該公報に記載のものでは、内側に被切削性の
良好な金属製補強筒を嵌合した薄肉の筒状繊維成形体を
鋳型内に配設し、溶湯を加圧充填して繊維強化複合体を
得た後、上記補強筒を切削除去するようにし、それによ
って、シリンダボア回りを均一な強度の繊維強化複合体
とするよう構成している。
場合に、最近、素材としてアルミニウムを用いることに
よって軽量化を図ることが一般に行われている。ところ
で、このようにシリンダブロックをアルミニウムで形成
する場合、軽量化のためには全体をアルミニウム製とす
ることが望ましいが、そのようにするとシリンダライナ
に要求される耐摩耗性および耐熱性の確保ができないこ
とから、シリンダライナの部分のみは例えば鋳鉄等の別
材料で構成することが必要となる。一方、このようにシ
リンダライナを鋳鉄で構成するについては、燃焼室に面
するシリンダライナ最内周の温度が極度に上昇するのを
抑えるため、シリンダブロックに形成された冷却水通路
とシリンダライナとの間に介在されたアルミニウムの肉
厚を出来るだけ薄くしたいという要求がある。そこで、
このような各条件を満たすために、シリンダボア回りを
筒状繊維強化複合体により構成するようにしたものが、
例えば特開昭62−187562号公報において提案さ
れている。該公報に記載のものでは、内側に被切削性の
良好な金属製補強筒を嵌合した薄肉の筒状繊維成形体を
鋳型内に配設し、溶湯を加圧充填して繊維強化複合体を
得た後、上記補強筒を切削除去するようにし、それによ
って、シリンダボア回りを均一な強度の繊維強化複合体
とするよう構成している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報に記載の繊維強化複合体では、短繊維で形成され薄肉
で脆弱な筒状繊維成形体が用いられているため、該筒状
繊維成形体の製造が困難であり、また、その製造後の取
り扱い性も極めて悪く、該筒状繊維成形体を金属製補強
筒へ挿入し位置決めする際に負荷がかかるとすぐに崩壊
してしまうという問題があった。
報に記載の繊維強化複合体では、短繊維で形成され薄肉
で脆弱な筒状繊維成形体が用いられているため、該筒状
繊維成形体の製造が困難であり、また、その製造後の取
り扱い性も極めて悪く、該筒状繊維成形体を金属製補強
筒へ挿入し位置決めする際に負荷がかかるとすぐに崩壊
してしまうという問題があった。
【0004】本発明は上記問題点に鑑みてなされたもの
であって、作業効率を向上させて容易に製造することの
できる繊維強化シリンダの製造方法を提供することを目
的とする。
であって、作業効率を向上させて容易に製造することの
できる繊維強化シリンダの製造方法を提供することを目
的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】 本発明に係る繊維強化シ
リンダの製造方法は、シリンダボア回りを繊維強化複合
体で構成する繊維強化シリンダの製造方法であって、外
周面に空気逃し溝を有する熱伝導性の良好な材料からな
る円筒部材の外周に長繊維を巻回して円筒状成形体と
し、この円筒状成形体を鋳型内に配置し溶湯を注湯して
繊維強化シリンダ素材とし、次いで、この繊維強化シリ
ンダ素材から円筒部材を切削によって除去することによ
り長繊維の露出したシリンダボアを形成することを特徴
とする。
リンダの製造方法は、シリンダボア回りを繊維強化複合
体で構成する繊維強化シリンダの製造方法であって、外
周面に空気逃し溝を有する熱伝導性の良好な材料からな
る円筒部材の外周に長繊維を巻回して円筒状成形体と
し、この円筒状成形体を鋳型内に配置し溶湯を注湯して
繊維強化シリンダ素材とし、次いで、この繊維強化シリ
ンダ素材から円筒部材を切削によって除去することによ
り長繊維の露出したシリンダボアを形成することを特徴
とする。
【0006】 ここで、上記空気逃し溝は、円筒部材の軸
方向に延びて該円筒部材の上端まで貫通した縦溝とする
のがよい。
方向に延びて該円筒部材の上端まで貫通した縦溝とする
のがよい。
【0007】 また、上記円筒部材はアルミニウムで形成
すると好適である。
すると好適である。
【0008】
【作用】本発明に係る繊維強化シリンダの製造に際して
は、まず、外周面に空気逃し溝を有する例えばアルミニ
ウム等の熱伝導性の良好な材料からなる円筒部材が用意
され、この円筒部材の外周に長繊維が巻回されて円筒状
成形体が作製される。次いで、この円筒状成形体を鋳型
内に配置した後該鋳型に例えばアルミニウムの溶湯を注
湯すると、該溶湯は長繊維間を円筒部材の外周まで浸透
し、その際、長繊維間の空気は円筒部材の空気逃し溝か
ら上方へ逃がされる。次に、こうして出来た繊維強化シ
リンダ素材から円筒部材を切削によって除去することに
より長繊維の露出したシリンダボアが形成される。
は、まず、外周面に空気逃し溝を有する例えばアルミニ
ウム等の熱伝導性の良好な材料からなる円筒部材が用意
され、この円筒部材の外周に長繊維が巻回されて円筒状
成形体が作製される。次いで、この円筒状成形体を鋳型
内に配置した後該鋳型に例えばアルミニウムの溶湯を注
湯すると、該溶湯は長繊維間を円筒部材の外周まで浸透
し、その際、長繊維間の空気は円筒部材の空気逃し溝か
ら上方へ逃がされる。次に、こうして出来た繊維強化シ
リンダ素材から円筒部材を切削によって除去することに
より長繊維の露出したシリンダボアが形成される。
【0009】
【実施例】以下、実施例を図面に基づいて説明する。
【0010】 図1は本発明の一実施例に係る繊維強化シ
リンダを製造途中の状態で示す部分断面図、図2は同繊
維強化シリンダを製造後の状態で示す断面図、図3は同
繊維強化シリンダの製造時に使用する円筒部材の部分斜
視図である。
リンダを製造途中の状態で示す部分断面図、図2は同繊
維強化シリンダを製造後の状態で示す断面図、図3は同
繊維強化シリンダの製造時に使用する円筒部材の部分斜
視図である。
【0011】 この実施例はエンジンのシリンダブロック
の製造に適用したものであって、その製造に際しては、
図3に示すようなアルミニウム製の薄肉のパイプ1が用
意されるとともに、強化材としてアルミナ長繊維等の長
繊維2が用意される。ここで、パイプ1には、外周面に
該パイプ1の軸方向に延設されて上端まで達する多数の
縦溝(空気逃し溝)3が形成されている。なお、上記長
繊維としては、他にシリコンカーバイト長繊維,シリコ
ンナイトライト長繊維,ボロンナイトライト長繊維等を
用いることができる。
の製造に適用したものであって、その製造に際しては、
図3に示すようなアルミニウム製の薄肉のパイプ1が用
意されるとともに、強化材としてアルミナ長繊維等の長
繊維2が用意される。ここで、パイプ1には、外周面に
該パイプ1の軸方向に延設されて上端まで達する多数の
縦溝(空気逃し溝)3が形成されている。なお、上記長
繊維としては、他にシリコンカーバイト長繊維,シリコ
ンナイトライト長繊維,ボロンナイトライト長繊維等を
用いることができる。
【0012】 そして、まず、上記長繊維2をパイプ1の
外周面に数ミリ程度の厚みになるよう巻き付け、円筒状
成形体4を得る。その場合、パイプ1の外周面に縦溝3
が形成されているため、この円筒状成形体4の縦溝3の
箇所には、長繊維2の内周面とパイプ1の外周面との間
に隙間が形成された状態となる。
外周面に数ミリ程度の厚みになるよう巻き付け、円筒状
成形体4を得る。その場合、パイプ1の外周面に縦溝3
が形成されているため、この円筒状成形体4の縦溝3の
箇所には、長繊維2の内周面とパイプ1の外周面との間
に隙間が形成された状態となる。
【0013】 次に、図1に示すように、上記円筒状成形
体4を鋳型としての金型5a,5b内に配置し、これら
金型5a,5b間に形成されたキャビティ6にアルミニ
ウムの溶湯を注湯する。そうすると、溶湯は長繊維2間
に形成された隙間を通ってパイプ1の外周まで浸透し、
それによって複合化された繊維強化シリンダ素材を得る
ことができる。その際、図4に示すように、長繊維2と
パイプ1との間に存在する空気等のガスはパイプ1の縦
溝3を通って上方へ逃がされる。
体4を鋳型としての金型5a,5b内に配置し、これら
金型5a,5b間に形成されたキャビティ6にアルミニ
ウムの溶湯を注湯する。そうすると、溶湯は長繊維2間
に形成された隙間を通ってパイプ1の外周まで浸透し、
それによって複合化された繊維強化シリンダ素材を得る
ことができる。その際、図4に示すように、長繊維2と
パイプ1との間に存在する空気等のガスはパイプ1の縦
溝3を通って上方へ逃がされる。
【0014】 このようにして得られた繊維強化シリンダ
素材のうち、内周部分であるパイプ1およびその外周に
形成された複合化層の一部を切削によって削除すると、
図2に示すように、内周が長繊維2を含む複合体とされ
た繊維強化シリンダ7を得ることができる。
素材のうち、内周部分であるパイプ1およびその外周に
形成された複合化層の一部を切削によって削除すると、
図2に示すように、内周が長繊維2を含む複合体とされ
た繊維強化シリンダ7を得ることができる。
【0015】 この実施例によれば、製造の困難な円筒状
繊維プリフォームが不必要になるとともに、長繊維2を
金型ではなくパイプ1に巻回せばいいので、製造時の作
業効率の向上を図ることができる。また、鋳物(繊維強
化シリンダ素材)を製造する段階でパイプ1の外周の縦
溝3により長繊維2間の空気を逃がすことができるの
で、欠陥のない複合化層を得ることができ、さらに、パ
イプ1が比熱の小さいアルミニウムで構成されているこ
とによって、アルミニウムの溶湯がパイプ1の外周に達
した際の熱逃げが少なくて湯回り性が維持でき、製品内
周部の欠陥をなくすことができる。
繊維プリフォームが不必要になるとともに、長繊維2を
金型ではなくパイプ1に巻回せばいいので、製造時の作
業効率の向上を図ることができる。また、鋳物(繊維強
化シリンダ素材)を製造する段階でパイプ1の外周の縦
溝3により長繊維2間の空気を逃がすことができるの
で、欠陥のない複合化層を得ることができ、さらに、パ
イプ1が比熱の小さいアルミニウムで構成されているこ
とによって、アルミニウムの溶湯がパイプ1の外周に達
した際の熱逃げが少なくて湯回り性が維持でき、製品内
周部の欠陥をなくすことができる。
【0016】 なお、上記実施例では、パイプの外周面に
長繊維を直接巻き付けるようにしたものを説明したが、
長繊維からなるシートを巻き付けるよう構成することも
可能である。
長繊維を直接巻き付けるようにしたものを説明したが、
長繊維からなるシートを巻き付けるよう構成することも
可能である。
【0017】
【発明の効果】本発明は以上のように構成されており、
長繊維を円筒部材の外周に巻回すことにより繊維強化層
を形成するようにしているので、製造困難な円筒状繊維
プリフォームが不必要となって、製造時における作業効
率の向上を図ることができ、また、円筒部材の外周面に
設けた空気逃し溝によって長繊維間の空気を逃がすこと
ができるので、欠陥のない複合化層を得ることができ
る。また、円筒部材をアルミニウムで形成すると、溶湯
が円筒部材の外周に達した際の熱逃げが少なくて湯回り
性が維持でき、製品内周部の欠陥をなくすことができ
る。
長繊維を円筒部材の外周に巻回すことにより繊維強化層
を形成するようにしているので、製造困難な円筒状繊維
プリフォームが不必要となって、製造時における作業効
率の向上を図ることができ、また、円筒部材の外周面に
設けた空気逃し溝によって長繊維間の空気を逃がすこと
ができるので、欠陥のない複合化層を得ることができ
る。また、円筒部材をアルミニウムで形成すると、溶湯
が円筒部材の外周に達した際の熱逃げが少なくて湯回り
性が維持でき、製品内周部の欠陥をなくすことができ
る。
【図1】本発明の一実施例に係る繊維強化シリンダを製
造途中の状態で示す部分断面図
造途中の状態で示す部分断面図
【図2】本発明の一実施例に係る繊維強化シリンダを製
造後の状態で示す断面図
造後の状態で示す断面図
【図3】本発明の一実施例に係る繊維強化シリンダの製
造時に使用する円筒部材の部分斜視図
造時に使用する円筒部材の部分斜視図
【図4】本発明の一実施例に係る繊維強化シリンダの製
造における注湯時の状態を示す拡大部分断面図
造における注湯時の状態を示す拡大部分断面図
1 パイプ(円筒部材) 2 長繊維 3 縦溝(空気逃し溝) 4 円筒状成形体 5a,5b 金型 7 繊維強化シリンダ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 応本 正 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−251657(JP,A) 特開 平4−158966(JP,A) 特開 昭64−71567(JP,A) 特開 平5−245615(JP,A) 実開 昭63−138447(JP,U) 実開 平3−83347(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B22D 19/08 B22D 19/14 F02F 1/00
Claims (3)
- 【請求項1】 シリンダボア回りを繊維強化複合体で構
成する繊維強化シリンダの製造方法であって、外周面に
空気逃し溝を有する熱伝導性の良好な材料からなる円筒
部材の外周に長繊維を巻回して円筒状成形体とし、該円
筒状成形体を鋳型内に配置し溶湯を注湯して繊維強化シ
リンダ素材とし、次いで、該繊維強化シリンダ素材から
前記円筒部材を切削によって除去することにより前記長
繊維の露出したシリンダボアを形成することを特徴とす
る繊維強化シリンダの製造方法。 - 【請求項2】 空気逃し溝が、円筒部材の軸方向に延び
て該円筒部材の上端まで貫通した縦溝である請求項1記
載の繊維強化シリンダの製造方法。 - 【請求項3】 円筒部材がアルミニウムで形成された請
求項1または2記載の繊維強化シリンダの製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4124947A JP3066779B2 (ja) | 1992-05-18 | 1992-05-18 | 繊維強化シリンダの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4124947A JP3066779B2 (ja) | 1992-05-18 | 1992-05-18 | 繊維強化シリンダの製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05318086A JPH05318086A (ja) | 1993-12-03 |
| JP3066779B2 true JP3066779B2 (ja) | 2000-07-17 |
Family
ID=14898144
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4124947A Expired - Fee Related JP3066779B2 (ja) | 1992-05-18 | 1992-05-18 | 繊維強化シリンダの製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3066779B2 (ja) |
-
1992
- 1992-05-18 JP JP4124947A patent/JP3066779B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH05318086A (ja) | 1993-12-03 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |