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JP3069066B2 - 転写フィルム及びそれを用いたゴルフボールのコーティング方法 - Google Patents
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JP3069066B2 - 転写フィルム及びそれを用いたゴルフボールのコーティング方法 - Google Patents

転写フィルム及びそれを用いたゴルフボールのコーティング方法

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JP3069066B2 JP9257814A JP25781497A JP3069066B2 JP 3069066 B2 JP3069066 B2 JP 3069066B2 JP 9257814 A JP9257814 A JP 9257814A JP 25781497 A JP25781497 A JP 25781497A JP 3069066 B2 JP3069066 B2 JP 3069066B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、物品に所定のパタ
ーンを転写するのに用いられる転写フィルムに関し、特
に、ゴルフボールに対してパターンを熱転写方式で転写
する転写フィルム及びそれを用いたゴルフボールのコー
ティング方法に関する。
【0002】
【従来の技術】各種物品にロゴマークや文字、数字等の
パターンを転写するのに用いられる転写フィルムは、一
般に、帯状のベースフィルムの片面に例えばグラビア印
刷やスクリーン印刷等により所定のパターンを印刷して
インキ層を設けたものであって、このインキ層を物品表
面に位置合わせした状態でベースフィルムの裏面から加
熱したパッドを圧着させることにより上記パターンを物
品側に転写させるものであるが、特に、ゴルフボールに
パターンを転写する場合は、該ゴルフボールが使用され
る状況を考慮すると、転写されたインキ層の剥離し難い
ことが他の被転写物にパターンを転写する場合と比べて
強く要求される。
【0003】一般に、ゴルフボールの場合、パターンの
転写後にその上から2液反応タイプのスプレー塗装でウ
レタンのクリアコートがなされてボールないしパターン
の艶出し及び保護が図られるのが通例であるが、このと
き、転写されたパターンのインキ層とそのトップコート
のウレタン層との間の密着性が弱いと、このパターン転
写部分においてインキの耐衝撃性が低下し、剥げ易くな
る。
【0004】この問題に対処する技術として、特開平7
−89214号公報には、上記インキにビヒクルとして
所定のヒドロキシル価を有するウレタン樹脂を用いるこ
とが開示されている。これによれば、該インキの転写後
のウレタン塗膜の形成を2液反応タイプのスプレー塗装
で行なったときには、その塗液中に存在するイソシアネ
ート基とインキ層のヒドロキシル基とが反応して、該イ
ンキとウレタントップコートとの間に新たなウレタン結
合が生じ、インキとトップコートとの間の密着性ないし
耐衝撃性が強化されてパターンが剥げ難くなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記公報に
は、このインキ層を例えば130°C程度に加熱したシ
リコーン製のパッドを用いてゴルフボールに熱転写する
ことが開示され、転写温度としては低いものであると説
明されている。一般に、この種の転写フィルムにおいて
熱転写方式を採用する場合は、被転写物に与える熱的損
傷、すなわちゴルフボールの場合でいうとディンプルや
ボール自体の熱による変形等の問題や、ポリプロピレン
もしくはこれとグラシン紙とのラミネート箔等で構成さ
れるベースフィルムの熱収縮に起因するパターンの皺の
問題、あるいは転写時の光熱コスト、高速転写性等を考
えると、できるだけ低温度でインキ層を軟化させてパタ
ーンを転写できるようにすることが望まれる。この意味
で、上記公報開示の技術では、軟化温度が比較的高いウ
レタン樹脂をビヒクルとするインキを用いているので、
より低い転写温度を実現するには限界があるものと考え
られる。
【0006】さらには、ゴルフボール用の転写フィルム
の場合は、インキ層が柔軟性を有し、伸びがよく、耐衝
撃性に優れて、パターンの割れや脱落のないこと、イン
キ層とゴルフボールのアイオノマー樹脂表面との密着性
が良好なこと、さらには転写後のウレタンクリア塗装時
にスプレーされる塗液中の溶剤によるパターンの滲みが
ないこと等がさらに要望される。
【0007】本発明者らは、上記現状に鑑み、転写され
たインキ層とウレタントップコート層との間の密着性な
いし耐衝撃性の強化を図りつつ、且つ、上記したような
その他の各種の要望をも満足し得るゴルフボール用転写
フィルム及びそれを用いたゴルフボールのコーティング
方法の開発に鋭意研究を重ねたところ、本発明を完成す
るに至ったものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち、本願の特許請
求の範囲における請求項1に記載された発明(以下「第
1発明」という。)は、イソシアネート基を含むウレタ
ン塗装用の塗液によるトップコートが施されるゴルフボ
ールにパターンを付すための転写フィルムであって、ベ
ースフィルムの片面に、転写すべき所定のパターンを形
成するインキ層が設けられており、且つこのインキ層
が、メトキシメチル基を有するナイロン樹脂を含有する
ことを特徴とする。
【0009】また、請求項2に記載された発明(以下
「第2発明」という。)は、上記第1発明において、ナ
イロン樹脂は、顔料30重量部に対して12〜18重量
部含有されており、且つナイロン樹脂のメトキシメチル
基は、ヒドロキシル価換算で1ないし3含有されている
ことを特徴とする。
【0010】一方、請求項3に記載された発明(以下
「第3発明」という。)は、イソシアネート基を含む
レタン塗装用の塗液によるトップコートが施されるゴル
フボールにパターンを付すための転写フィルムであっ
て、ベースフィルムの片面に、転写すべき所定のパター
ンを形成するインキ層が設けられており、且つこのイン
キ層が、ヒドロキシル基を有する塩化ビニル−酢酸ビニ
ル−ビニルアルコール共重合体を含有することを特徴と
する。
【0011】さらに、請求項4に記載された発明(以下
「第4発明」という。)は、上記第3発明において、塩
化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体は、
顔料20重量部に対して12〜18重量部含有されてお
り、且つ塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共
重合体のヒドロキシル価は1ないし3であることを特徴
とする。
【0012】 そして、請求項5に記載された発明(以下
「第5発明」という。)は、ゴルフボールのコーティン
グ方法において、ベースフィルムの片面にメトキシメチ
ル基 を有するナイロン樹脂を含有するインキ層で所定の
パターンが形成された転写フィルムを用い、ゴルフボー
ルの表面に上記パターンを転写すると共に、その後、こ
のゴルフボールの表面に、イソシアネート基を含むウレ
タン塗装用の塗液でトップコートを施すことを特徴とす
る。
【0013】 また、請求項6に記載された発明(以下
「第6発明」という。)は、ゴルフボールのコーティン
グ方法において、ベースフィルムの片面にヒドロキシル
基を有する塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール
共重合体を含有するインキ層で所定のパターンが形成さ
れた転写フィルムを用い、ゴルフボールの表面に上記パ
ターンを転写すると共に、その後、このゴルフボールの
表面に、イソシアネート基を含むウレタン塗装用の塗液
でトップコートを施すことを特徴とする。
【0014】 このように、本願の第1〜第4発明に係る
転写フィルムにおいては、インキ層にメトキシメチル基
を有するナイロン樹脂又はヒドロキシル基を有する塩化
ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体が含有
されているので、このインキ層の転写後に、ウレタン塗
膜の形成を例えば2液反応タイプのスプレー塗装で行な
ったときに、その塗液中に存在するイソシアネート基
と、インキ層のメトキシメチル基又はヒドロキシル基と
が架橋反応して、該インキとウレタントップコートとの
間に新たなウレタン結合が生じ、インキとトップコート
との間の密着性ないし耐衝撃性が強化されてパターンが
剥げ難くなる。なお、ここでは、インキ層の転写後に、
ウレタン塗膜をスプレー塗装によって形成させている
が、これは本願発明の技術内容を具体的に説明するため
に用いた一例にすぎない。
【0015】 そして、本発明に係る転写フィルムにおい
ては、これに加えて、ビヒクルとしての樹脂が、ウレタ
ン樹脂に比べて軟化点が低く、且つ軟靭性を有するナイ
ロン樹脂や塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール
共重合体とされているから、転写温度を低くすることが
可能となり、被転写物に与える熱的損傷やパターンに発
生する皺の問題、あるいは転写時の光熱コストが低減さ
れると共に、高速転写性を損なうことがなく、また、イ
ンキ層が柔軟性を有して、伸びがよく、耐衝撃性に優れ
て、パターンの割れや脱落が抑制されることが見出され
た。
【0016】 さらには、インキ層とゴルフボールのアイ
オノマー樹脂表面との密着性が良好で、転写後のウレタ
ンクリア塗装時にスプレーされる塗液中の溶剤によるパ
ターンの滲みが殆どないことも見出された。
【0017】 本発明に係る転写フィルムは、上記のよう
なナイロン樹脂又は塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルア
ルコール共重合体と共に、エポキシ樹脂、カーボンブラ
ック等の顔料や各種フィラー、可塑剤等を溶剤で希釈
し、得られたインキを、従来から一般にベースフィルム
として用いられるポリプロピレンフィルムないし二軸延
伸ポリプロピレンフィルムや、これとグラシン紙とのラ
ミネート箔等に、グラビア印刷方式やスクリーン印刷方
式等により印刷して作成される。
【0018】 その場合において、ナイロン樹脂又は塩化
ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体の含有
量としては、第2発明においては顔料30重量部に対し
て12〜18重量部、また第4発明においては顔料20
重量部に対して12〜18重量部とすることが好まし
い。12重量部未満では、ビヒクル(展色剤)としての
機能が充分発揮されず、また、18重量部を越えて含有
させても、転写温度の低下やインキの伸び等の硬化がそ
れほど向上しないからである。
【0019】 また、ナイロン樹脂のメトキシメチル基の
量、及び塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共
重合体のヒドロキシル基の量としては、インキとウレタ
ントップコートとの間に生じるウレタン結合の程度等を
考慮して、それぞれヒドロキシル価換算で1ないし3程
度が好ましい。
【0020】 そして、第5発明又は第6発明によれば、
ベースフィルムの片面にメトキシメチル基を有するナイ
ロン樹脂又はヒドロキシル基を有する塩化ビニル−酢酸
ビニル−ビニルアルコール共重合体を含有するインキ層
で所定のパターンが形成された転写フィルムを用い、ゴ
ルフボールの表面に上記パターンを転写すると共に、
の後、このゴルフボールの表面に、イソシアネート基を
含むウレタン塗装用の塗液でトップコートを施すので、
前述したようなメカニズムによって、インキとトップコ
ートとの間の密着性ないし耐衝撃性が強化されてパター
ンが剥げ難くなったゴルフボールのコーティングが得ら
れる。
【0021】
【実施例】以下、本発明を実施例を通じてさらに詳しく
説明する。
【0022】 転写フィルムの作成 ベースフィルムとして厚さ20ミクロンメータの二軸延
伸ポリプロピレンフィルムを用い、このフィルム上に、
表1に示す組成のインキでグラビア印刷方式により、縦
3mm×横3mmの大きさの「H」の文字を1ミクロン
メータの厚みに印刷し、本発明に係る転写フィルムA,
B,C,Dを作成した。
【0023】
【表1】 図柄の熱転写 これらの転写フィルムA,B,C,Dを用いて、代表的
なプラズマ処理アイオノマー樹脂表面のゴルフボールに
対し、それぞれ「H」の文字のパターンを熱転写した。
転写温度は90°Cとし、シリコンパッドで1秒間圧着
した。次に、この転写した図柄の上からゴルフボール全
体に2液反応タイプのスプレー塗装でウレタンのトップ
コートを施し、乾燥、硬化させた。
【0024】 耐衝撃性試験及び耐摩耗性試験 以上のようにして得られたゴルフボールを時速140k
mで鋼板に200回衝突させて耐衝撃性試験を行ない、
また、砂とともに2時間撹拌して耐摩耗性試験を行なっ
て、それぞれ図柄部分の剥離具合ないし欠損具合を目視
観察したところ、いずれの転写フィルムA,B,C,D
から転写した「H」の文字も解読不能となることなく良
好な密着状態のままゴルフボール表面に表示されてい
た。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る転写
フィルムにおいては、インキ層にメトキシメチル基を有
するナイロン樹脂又はヒドロキシル基を有する塩化ビニ
ル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体が含有され
ているので、このインキ層の転写後に、ウレタン塗膜の
形成を例えば2液反応タイプのスプレー塗装で行なった
ときには、その塗液中に存在するイソシアネート基と、
インキ層のメトキシメチル基又はヒドロキシル基とが反
応して、該インキとウレタントップコートとの間に新た
なウレタン結合が生じ、インキとトップコートとの間の
密着性ないし耐衝撃性が強化されてパターンが剥げ難く
なる。
【0026】 そして、本発明に係る転写フィルムにおい
ては、これに加えて、ビヒクルとしての樹脂が、ウレタ
ン樹脂に比べて軟化点が低く、且つ軟靭性を有するナイ
ロン樹脂や塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール
共重合体とされているから、転写温度を低くすることが
可能となり、被転写物に与える熱的損傷やパターンに発
生する皺の問題、あるいは転写時の光熱コストが低減さ
れると共に、高速転写性を損なうことがなく、また、イ
ンキ層が柔軟性を有して、伸びがよく、耐衝撃性に優れ
て、パターンの割れや脱落が抑制される。
【0027】 さらには、インキ層とゴルフボールのアイ
オノマー樹脂表面との密着性が良好で、転写後のウレタ
ンクリア塗装時にスプレーされる塗液中の溶剤によるパ
ターンの滲みも殆ど見受けられない。
【0028】 また、本発明に係るゴルフボールのコーテ
ィング方法によれば、ベースフィルムの片面にメトキシ
メチル基を有するナイロン樹脂又はヒドロキシル基を有
する塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合
体を含有するインキ層で所定のパターンが形成された転
写フィルムを用い、ゴルフボールの表面に上記パターン
を転写すると共に、その後、このゴルフボールの表面
に、イソシアネート基を含むウレタン塗装用の塗液でト
ップコートを施すので、前述したようなメカニズムによ
って、インキとトップコートとの間の密着性ないし耐衝
撃性が強化されてパターンが剥げ難くなったゴルフボー
ルのコーティングが得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 亀谷 龍平 大阪市阿倍野区播磨町1丁目14番31号 亀谷産業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭51−44007(JP,A) 特開 平5−286256(JP,A) 特開 平1−306286(JP,A) 国際公開97/49562(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41M 5/38 - 5/40

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イソシアネート基を含むウレタン塗装用
    塗液によるトップコートが施されるゴルフボールにパ
    ターンを付すための転写フィルムであって、ベースフィ
    ルムの片面に、転写すべき所定のパターンを形成するイ
    ンキ層が設けられており、且つこのインキ層が、メトキ
    シメチル基を有するナイロン樹脂を含有することを特徴
    とする転写フィルム。
  2. 【請求項2】 ナイロン樹脂は、顔料30重量部に対し
    て12〜18重量部含有されており、且つナイロン樹脂
    のメトキシメチル基は、ヒドロキシル価換算で1ないし
    3含有されていることを特徴とする請求項1に記載の転
    写フィルム。
  3. 【請求項3】 イソシアネート基を含むウレタン塗装用
    塗液によるトップコートが施されるゴルフボールにパ
    ターンを付すための転写フィルムであって、ベースフィ
    ルムの片面に、転写すべき所定のパターンを形成するイ
    ンキ層が設けられており、且つこのインキ層が、ヒドロ
    キシル基を有する塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアル
    コール共重合体を含有することを特徴とする転写フィル
    ム。
  4. 【請求項4】 塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコ
    ール共重合体は、顔料20重量部に対して12〜18重
    量部含有されており、且つ塩化ビニル−酢酸ビニル−ビ
    ニルアルコール共重合体のヒドロキシル価は1ないし3
    であることを特徴とする請求項3に記載の転写フィル
    ム。
  5. 【請求項5】 ベースフィルムの片面にメトキシメチル
    基を有するナイロン樹脂を含有するインキ層で所定のパ
    ターンが形成された転写フィルムを用い、ゴルフボール
    の表面に上記パターンを転写すると共に、その後、この
    ゴルフボールの表面に、イソシアネート基を含むウレタ
    ン塗装用の塗液でトップコートを施すことを特徴とする
    ゴルフボールのコーティング方法。
  6. 【請求項6】 ベースフィルムの片面にヒドロキシル基
    を有する塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共
    重合体を含有するインキ層で所定のパターンが形成され
    た転写フィルムを用い、ゴルフボールの表面に上記パタ
    ーンを転写す ると共に、その後、このゴルフボールの表
    面に、イソシアネート基を含むウレタン塗装用の塗液で
    トップコートを施すことを特徴とするゴルフボールのコ
    ーティング方法。
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