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JP3069982B2 - 高分子ゲルおよびその製造方法 - Google Patents
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JP3069982B2 - 高分子ゲルおよびその製造方法 - Google Patents

高分子ゲルおよびその製造方法

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JP3069982B2 JP3353736A JP35373691A JP3069982B2 JP 3069982 B2 JP3069982 B2 JP 3069982B2 JP 3353736 A JP3353736 A JP 3353736A JP 35373691 A JP35373691 A JP 35373691A JP 3069982 B2 JP3069982 B2 JP 3069982B2
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  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、成形貼付剤、粘着性包
帯、絆創膏、傷絆創膏、サポーター等の貼付剤基剤等に
用いられる高分子ゲルおよびその製造方法に関する。更
に詳しくは、不飽和脂肪族カルボン酸またはその塩をモ
ノマー成分とする水溶性重合体を基剤の主要成分とす
る、従来の方法に比べて著しく製造時間の短縮された高
分子ゲルおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ポリアクリル酸ナトリウム等
の水溶性ポリカルボン酸およびその塩を基剤成分とす
る、いわゆる成形貼付剤が関節痛,筋肉痛等の外科的治
療に汎用されている。これら成形貼付剤の製造方法とし
ては、従来は一般にポリカルボン酸およびその塩と、水
酸化アルミニウム等の難水溶性アルミニウム化合物、並
びにカオリン、ゼラチン等の賦形剤とを水の存在下で混
合し、有機酸を用いてpHを4〜7に調整してゲル化さ
せる方法が用いられている(例えば、特開昭54−10
6598号、同55−90517号、同56−1891
7号、同59−25320号、同59−93012号、
同60−226808号等)。このゲル化反応は、ポリ
カルボン酸中のカルボキシル基とアルミニウムイオンと
の架橋によるものと考えられており、ゲル化速度は難溶
性アルミニウム化合物の溶解速度、すなわち難溶性アル
ミニウム化合物の表面積と溶解積、溶液のpH、および
有機酸とアルミニウムとのキレート生成による溶解促進
作用に依存するとされている(例えば、特公昭61−4
1926号等)。
【0003】しかしながら、難水溶性のアルミニウム化
合物として汎用されている水酸化アルミニウムは、経時
的なオレーションにより高分子量化することが知られて
おり(例えば、上野景平、「入門キレート化学」、p1
3)、高分子化した状態では、酸により溶液のpHを下
げても溶解速度は極めて遅く、上記組成物のゲル化には
数週間を要する。また、ゲル化機構がポリマー中のカル
ボン酸とアルミニウムとの金属架橋に因るとすれば、過
剰量の水素イオンはアルミニウムイオンと競合的に働く
と予想され、単にpHを下げてもゲル化は促進されず、
事実pH3以下では非常に強度の低いゲルしか得られな
い。更に、有機酸が過剰量存在するとアルミニウムとの
キレート生成によるマスキング効果が強くなり、ポリマ
ーとの金属架橋が阻害される。
【0004】このような事情から、従来の成形貼付剤の
処方では強度の低いゲル基剤の成形性を高める手段とし
てカオリン等の無機性賦形剤、あるいはゼラチン等の高
分子賦形剤を配合する方法が用いられている。本発明者
らが検討したところでも、従来の貼付剤処方において
は、成形性に最も寄与するのはこれら賦形剤であり、単
に難水溶性アルミニウム化合物と有機酸のみではゲル化
に数週間を要し、得られるゲルの強度も低いという知見
を得ている。しかし、これら賦形剤を配合しても、ゲル
化には数日を要するため、製品保管による製造コストの
増加は避けられず、また、賦形剤の配合は、製造工程を
複雑化し、同時に原料コストの増加をもたらす難点があ
る。
【0005】更に、本発明者らの知見によれば、カルボ
ン酸(塩)基の存在割合が低い共重合体、例えばアクリ
ル酸モノマー含量が10モル%程度のN−ビニルアセト
アミド/アクリル酸ナトリウム共重合体やアクリルアミ
ド/アクリル酸ナトリウム共重合体等の親アルコール性
ポリマーではアルミニウム化合物を用いる従来の方法で
は殆ど架橋しないが、これはカルボン酸とアルミニウム
の反応の確率が低下することによると考えられる。
【0006】先行技術として、メトキシエチレン/無水
マレイン酸共重合体を水酸化アルミニウムおよび乳酸に
より約1時間で架橋する方法が提案されているが(特開
昭56−18917号)、共重合体の組成比率と架橋性
についての説明はなく、カルボン酸(塩)モノマー成分
の比率が10%程度以下の共重合体の場合についてもこ
の技術が適用可能とは言い切れない。
【0007】また、従来の方法では、ポリアクリル酸ナ
トリウムをグリセリン等の多価アルコールに分散させた
状態でカオリンの水分散液と配合するため、ポリマーが
膨潤する間にほぼ均一に練合することが可能であるが、
上記親アルコール性ポリマーの場合には、それ自体多価
アルコールにより膨潤するためこの方法は適用できず、
仮に配合してもカオリン粒子が凝集し、かえって成形性
を悪化させてしまう。このように、従来の技術は、処方
が複雑であるばかりでなく、適用できるポリマー組成が
限定され、更には十分な凝集力が得られる程度にまでゲ
ル化するのに数日〜数週間の期間を要するという問題が
あった。
【0008】そこで、本発明者らは、カオリン等の賦形
剤を用いなくとも比較的短時間でゲル化できる方法を開
発すべく検討した。まず、従来の技術の項で述べた、水
酸化アルミニウムのオレーションが溶解速度、ひいては
ゲル化速度を支配しているとすれば、水溶性アルミニウ
ム化合物を用時にアルカリ中和し、オレーションが進行
していない状態で配合すれば良いと考え、実験を行なっ
た。その結果、用時アルカリ中和した水溶性アルミニウ
ム化合物を使用すると、従来法では数週間を要してい
た、カルボン酸(塩)モノマー成分の比率が10%程度
の親アルコール性共重合体でも、1〜2日以内に十分な
強度にまでゲル化させることが可能であるという知見を
得た。
【0009】しかし、上記の用時アルカリ中和した水溶
性アルミニウム化合物の使用による方法においても、ゲ
ル化時間が実用上満足し得る程には短くないという問題
がある。すなわち、製剤製造後の製品ストックの問題を
解消するには、工程ならびに製剤の生産性を考慮すれ
ば、基剤の塗布後数10分以内、理想的には数分以内に
ゲル化をほぼ完了させる必要がある。
【0010】そこで、塗布後のゲル化時間を短縮する方
法の1つとして、ポリマー、溶媒、添加剤等の原料を練
合する間にある程度ゲル化を進行させる方法が考えられ
る。例えば、乳酸のようにアルミニウムとのキレート作
用が弱いとされている有機酸を用いれば、練合中の機械
的分散とあいまって水酸化アルミニウムの溶解が促進さ
れ、ゲル化が進行する。しかし、この方法では練合条件
を厳密にコントロールする必要があるばかりか、基剤の
粘性が著しく増加するため、均一な製膜を行なうために
は製造ラインの速度を遅くしなければならず、生産性を
低下させてしまう。そのため、ゲル化速度を短縮するの
と同時に、原料練合時の粘性を抑えて塗布を容易ならし
める方法が必要となる。
【0011】このように、塗布前の基剤の粘性を低く維
持し、かつ塗布後は極めて短時間、好ましくは、数分〜
数10分でゲル化させる技術は、従来技術では非常に困
難なことである。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は上記貼付剤基剤における従来技術の問題点を解消し、
塗布前の基剤の粘性を低く保ち塗布を容易とし、かつ塗
布後は極めて短時間、好ましくは数分〜数10分でゲル
化させることが可能な高分子ゲルおよびその製造方法を
提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、従来の高
分子ゲルの製造方法の問題について鋭意研究を重ねた結
果、難水溶性アルミニウム化合物として水溶性アルミニ
ウム化合物の用時アルカリ中和物、および特定のヒドロ
キシカルボン酸あるいはその酸無水物を使用し、かつ加
熱操作工程を加えることにより、基剤原料を練合する際
のゲル化が殆ど進行せず、反面、塗布後のゲル化時間が
数10分以内に短縮できることを見出した。更に、加熱
処理の熱源として赤外線、特に遠赤外線、あるいはマイ
クロ波を用いることによりゲル化時間を数分以内にまで
短縮し得ることを見出し、本発明を完成させるに至っ
た。
【0014】すなわち、本発明に従えば、 不飽和脂肪族カルボン酸またはその塩をモノマー成分
とする水溶性重合体、 水溶性アルミニウム化合物を用時アルカリ中和して調
製した水酸化アルミニウム、 グルコン酸、グルコノ−δ−ラクトン、グリコール
酸、グリセリン酸、ガラクツロン酸、ガラクトン酸、ガ
ラクトノ−γ−ラクトンからなる群より選ばれる1種ま
たは2種以上のヒドロキシカルボン酸あるいはその酸無
水物、および 水を必須成分とする混合物をゲル化してなる高分子ゲ
ル、並びに 不飽和脂肪族カルボン酸またはその塩をモノマー成分
とする水溶性重合体、 水溶性アルミニウム化合物の用時アルカリ中和物、 グルコン酸、グルコノ−δ−ラクトン、グリコール
酸、グリセリン酸、ガラクツロン酸、ガラクトン酸、ガ
ラクトノ−γ−ラクトンからなる群より選ばれる1種ま
たは2種以上のヒドロキシカルボン酸あるいはその酸無
水物、および 水を必須成分とする混合物を、加熱処理してゲル化さ
せることを特徴とする高分子ゲルの製造方法、および前
記加熱処理の熱源が赤外線、遠赤外線またはマイクロ波
である高分子ゲルの製造方法、高分子ゲルが貼付剤基剤
である前記の製造方法が提供される。
【0015】以下、本発明について更に詳しく説明す
る。本発明で用いる不飽和脂肪族カルボン酸またはその
塩をモノマー成分とする水溶性重合体は、その繰り返し
単位として、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、
マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、シトラコン
酸、イタコン酸、アコニット酸、3−ブテノン酸、4−
ペンテン酸、ω−ウンデセン酸、カルボキシエチルアク
リレート、N−メタクリル−α−アミノ酸およびこれら
のアルカリ金属塩等のカルボキシル基またはその塩を含
むものであれば特に制限されないが、好ましくは、上記
カルボキシル基またはその塩含有モノマー成分を共重合
体組成全体の1モル%以上含み、かつ水を1重量%以上
の濃度で均一に吸収、膨潤し得るポリマーが望ましい。
【0016】この条件を満たすものであれば上記繰返し
単位のみからなる単独重合体、および上記繰返し単位を
一部に含む共重合体のいずれも使用できる。なお、共重
合する相手モノマーの種類は特に制限されず、ランダム
共重合体、交叉共重合体、線状共重合体、部分架橋共重
合体の何れもが含まれる。
【0017】カルボキシル基含有モノマー成分の組成比
が1モル%未満では、金属架橋に関与するカルボキシル
基が少なすぎて十分な強度並びに凝集力のあるゲルが得
られない。また、重合体の水親和性が低く、1重量%以
上の濃度で均一に水を膨潤しない場合は、他の配合成分
と均一に練合することが困難であるばかりか、基剤中に
未膨潤のポリマー粒子が残存したり、ゲル化が部分的に
進行するため成形性が悪化する。
【0018】本発明で好適に使用される水溶性重合体を
具体的に例示すれば、ポリアクリル酸、ポリメタクリル
酸、カルボキシビニルポリマー、アクリル酸/イタコン
酸共重合体、アクリル酸/マレイン酸共重合体、アクリ
ル酸/無水マレイン酸共重合体、アクリル酸/フマル酸
共重合体、
【0019】N−ビニルアセトアミド/アクリル酸共重
合体、N−ビニルセセトアミド/メタクリル酸共重合
体、N−ビニルアセトアミド/マレイン酸共重合体、N
−ビニルアセトアミド/フマル酸共重合体、N−ビニル
アセトアミド/イタコン酸共重合体、N−ビニルホルム
アミド/メタクリル酸共重合体、N−ビニルホルムアミ
ド/マレイン酸共重合体、N−ビニル−N−メチルアセ
トアミド/メタクリル酸共重合体、
【0020】アクリルアミド/アクリル酸共重合体、N
−メチロールメタクリルアミド/マレイン酸共重合体、
N,N−ジイソプロピルアクリルアミド/無水マレイン
酸共重合体、N,N−ジメチルアミノプロピルメタクリ
ルアミド/アクリル酸共重合体、N−ビニル−N,N−
ジメチルアミン/イタコン酸共重合体、メチルビニルエ
ーテル/メタクリル酸共重合体、N−ビニルピロリドン
/アクリル酸共重合体、N−ビニル−3−メチルピロリ
ドン/フマル酸共重合体、
【0021】塩化アリル/アクリル酸共重合体、アリル
アルコール/アクリル酸共重合体、N,N−ジエチルア
リルアミン/クロトン酸共重合体、塩化ビニル/シトラ
コン酸共重合体、酢酸ビニル/アクリル酸共重合体、ア
クリロニトリル/メタクリル酸共重合体、酢酸アリル/
マレイン酸共重合体、メチルビニルケトン/イタコン酸
共重合体、
【0022】アクリル酸メチル/アクリル酸共重合体、
メタクリル酸エチル/イタコン酸共重合体、メタクリル
酸ヒドロキシエチル/アクリル酸共重合体、メタクリル
酸ヒドロキシプロピル/メタクリル酸共重合体、ジエチ
ルアミノエチルメタクリレート/シトラコン酸共重合
体、ジエチルアミノエチルメタクリレート/無水マレイ
ン酸共重合体、メトキシポリエチレングリコール#10
00メタクリレート/アクリル酸共重合体、
【0023】スチレン/メタクリル酸共重合体、ビニル
スルホン酸/イタコン酸共重合体、アリルリン酸/フマ
ル酸共重合体、2−アクリルアミド−2−メチルプロパ
ンスルホン酸/アクリル酸共重合体、N−ビニルアセト
アミド/アクリル酸メチル/メタクリル酸共重合体、N
−ビニルアセトアミド/ヒドロキシエチルメタクリレー
ト/アクリル酸共重合体、N−ビニルアセトアミド/ア
クリルアミド/イタコン酸共重合体、
【0024】N−ビニルアセトアミド/アクリロニトリ
ル/フマル酸共重合体、N−ビニルアセトアミド/N−
メチロールアクリルアミド/アクリル酸共重合体、N−
ビニルアセトアミド/2−アクリルアミド−2−メチル
プロパンスルホン酸/マレイン酸共重合体、N−ビニル
アセトアミド/メトキシポリエチレングリコール#10
00メタクリレート/アクリル酸共重合体、N−ビニル
アセトアミド/アクリル酸/N,N−メチレンビス−N
−ビニルセトアミド共重合体、N−ビニルアセトアミド
/メタクリル酸/N,N−ブチレンビス−N−ビニルア
セトアミド共重合体、
【0025】N−ビニルアセトアミド/アクリル酸/
N,N’−(ジアセチル)−N,N’−(ジビニル)−
1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン共重合
体、N−ビニルアセトアミド/イタコン酸/N,N−メ
チレンビスアクリルアミド、N−ビニルアセトアミド/
アクリル酸/エチレングリコールジメタクリレート共重
合体、およびこれらがナトリウム、カリウム等のアルカ
リ金属、またはカルシウム、バリウム等のアルカリ土類
金属で部分あるいは完全中和された塩類が挙げられる。
【0026】次に、本発明で用いる水溶性アルミニウム
化合物の用時アルカリ中和物とは、塩化アルミニウム、
硫酸アルミニウム、硝酸アルミニウム、硫酸アルミニウ
ムカリウム、硫酸アルミニウムアンモニウム等の水溶性
アルミニウム化合物を、水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウム等のアルカリで用時に中和した水酸化アルミニウム
懸濁液である。
【0027】ここで、用時とは調製してその日のうちに
使用することを意味する。具体的には調製して24時間
以内、好ましくは12時間以内で、出来るだけ短時間の
うちに使うのが好ましい。
【0028】本発明者らの測定によれば、中和直後の水
酸化アルミニウム粒子の平均粒子径は約20μmと大き
く、かさ密度が低く溶解速度が速いが、経時的なオレー
ションの進行とともに平均粒子径が減少し、より緻密で
難水溶性な構造へと変化する。例えば、室温で2日間保
存した場合、平均粒子径は約16μmに減少し、ゲル化
能は低下する。市販の水酸化アルミニウム試薬の平均粒
子径は数μm程度であり、これを使用しても本発明の効
果は殆ど得られない。
【0029】水酸化アルミニウム懸濁液の配合量は、主
として、配合する後述のヒドロキシカルボン酸あるいは
その酸無水物の種類および量により決定される。すなわ
ち、基剤中において重合体中のカルボキシル基とヒドロ
キシカルボン酸(酸無水物の加水分解生成物をも含む)
は、各々アルミニウムイオンとキレート生成の如き相互
作用を行ない、両者は競合関係にあると推察される。従
って、ヒドロキシカルボン酸の相互作用が強ければ、ア
ルミニウムイオンのマスキング作用が増加し、より多量
の水酸化アルミニウム懸濁液を配合する必要がある。
【0030】一般に、後述のヒドロキシカルボン酸ある
いはその酸無水物において、ヒドロキシカルボン酸に対
するアルミニウム換算量でのモル比は0.5 〜2.0 であ
り、アルミニウムイオンとの相互作用が比較的弱いヒド
ロキシカルボン酸(グルコン酸、グルコノ−δ−ラクト
ン、グリコール酸あるいはグリセリン酸)を使用する場
合には、アルミニウム換算量でのモル比は0.5 〜1.0 の
範囲が好ましく、アルミニウムイオンとの相互作用が比
較的弱いヒドロキシカルボン酸(ガラクツロン酸、ガラ
クトン酸あるいはガラクトノ−γ−ラクトン)を使用す
る場合にはモル比は1.0 〜2.0 の範囲が好ましい。これ
らのヒドロキシカルボン酸あるいはその酸無水物の2種
以上を組み合わせて用いることもできるが、その場合に
は、その配合比率に応じて水酸化アルミニウム懸濁液の
配合量を調整すればよい。水酸化アルミニウム懸濁液の
配合量が前記の範囲未満ではゲル化した基剤の強度、凝
集力が低下し、逆にこの範囲を越えると凝集力が強まり
すぎて皮膚への粘着性が低下したり、水酸化アルミニウ
ム粒子が凝集して成形性が悪化する。
【0031】また、重合体のカルボン酸導入率によって
もアルミニウム懸濁液の配合量は影響されるが、金属架
橋に関与するのは重合体中の一部のカルボキシル基と考
えられ、カルボン酸導入率が変化したとしても、架橋点
を大幅に増減させる必要はない。従って、使用するヒド
ロキシカルボン酸あるいはその酸無水物に応じた配合量
を微調整するのみでよい。更に、水酸化アルミニウム懸
濁液の配合量は、成形後のゲルの強度あるいは凝集力に
影響を及ぼすので、所望のゲル強度に応じて適宜微調整
すればよい。
【0032】本発明に於て、水は重合体を膨潤させると
ともに、ヒドロキシカルボン酸あるいはその酸無水物お
よびアルミニウムの溶媒、並びに加熱時の熱媒体として
必要であり、少なくとも溶媒全体の50重量%以上配合
されることが望ましい。溶媒としては、これ以外にも通
常の貼付剤基剤に配合されるものを加えることが可能で
あり、例えば基剤の保水性や薬効成分の溶解性、経皮吸
収性を改善する目的で、グリセリン、1,3−ブタンジ
オール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、ポリプロピレングリコール等の多価アルコールや、
エタノール、イソプロパノール等の低級アルコール等の
1種以上を用いることができる。これらの配合量は、溶
媒を使用する目的、効果並びに重合体の膨潤性、ヒドロ
キシカルボン酸およびアルミニウムの溶解性、および加
熱工程で使用する熱媒体特性等により適宜選択される。
【0033】次に、本発明においては、特定のヒドロキ
シカルボン酸あるいはその酸無水物、すなわち、グルコ
ン酸、グルコノ−δ−ラクトン、グリコール酸、グリセ
リン酸、ガラクツロン酸、ガラクトン酸、ガラクトノ−
γ−ラクトンあるいはその無水物等から選択される1種
または2種以上のヒドロキシカルボン酸あるいはその酸
無水物を配合する。
【0034】前述の如く、ヒドロキシカルボン酸は基剤
pHを低下させると同時に、アルミニウムイオンに対す
るキレート生成により、難水溶性アルミニウム化合物の
溶解を促進するとされている。しかし、キレート生成能
の強すぎるヒドロキシカルボン酸、例えば酒石酸やクエ
ン酸等の多塩基酸においては、恐らくはアルミニウムイ
オンのマスキング作用が強いためゲル化が阻害される。
これを回避するために過剰量の水酸化アルミニウム懸濁
液を加えても、多量に存在する懸濁粒子が凝集し、成形
性を悪化させるばかりでなく、加温しても短時間でのゲ
ル化は行なえない。一方、乳酸のようにキレート生成能
が弱いとされている酸を用いた場合は、加温によるゲル
化は速やかである反面、基剤原料の練合中にゲル化が進
行し、塗布時の製膜性あるいは生産性が低下する。
【0035】このように、本発明の加熱方法の効果が得
られるのは、本発明者等の知るかぎりでは前記特定のヒ
ドロキシカルボン酸あるいはその酸無水物を配合した場
合のみである。なお、本発明者らが詳細に検討した結
果、ヒドロキシカルボン酸の効果はアルミニウムとのキ
レート生成能とは必ずしも相関しておらず、キレート安
定度定数や分子構造から容易に推察することは困難であ
り、従来法で用いられている前述の乳酸、酒石酸、クエ
ン酸のほか、グルクロン酸など上記特定したもの以外の
酸では本発明の効果を達成することはできない。
【0036】これらヒドロキシカルボン酸あるいはその
酸無水物の配合量は、ヒドロキシカルボン酸の酸として
の強さ並びにアルミニウムとの相互作用の大きさ等によ
り異なる。配合量は基剤原料全量に対する重量%で表わ
すと、一般に0.1 〜4.0 である。
【0037】配合量が比較的多いヒドロキシカルボン酸
類としてグルコン酸、グルコノδ−ラクトン、ガラクツ
ロン酸、ガラクトン酸およびガラクトノ−γ−ラクトン
が挙げられ、その配合量は0.5 〜4.0 であり、個々につ
いて好ましい範囲を言えば、グルコン酸およびグルコノ
δ−ラクトンでは0.9 〜3.6 、ガラクツロン酸では0.9
〜3.6 、ガラクトン酸およびガラクトノ−γ−ラクトン
では0.8 〜3.4 である。
【0038】一方、配合量が比較的少ないヒドロキシカ
ルボン酸類としてグリコール酸およびグリセリン酸が挙
げられ、その配合量は0.1 〜2.0 であり、個々の好まし
い範囲を言えば、グリコール酸では0.3 〜1.5 、グリセ
リン酸では0.5 〜2.0 である。
【0039】上記の範囲未満では水酸化アルミニウムの
溶解速度が遅いため、ゲル化時間が長くなりすぎ、逆に
この範囲を越えると基剤pHが低下しすぎたり、アルミ
ニウムへのマスキング作用等が増加するため成形性が悪
化する。
【0040】以上の如く、本発明は、不飽和脂肪族カル
ボン酸およびその塩の水溶性重合体中に、用時中和して
調製した水酸化アルミニウム懸濁液と特定のヒドロキシ
カルボン酸あるいはその酸無水物を配合し、これに加熱
処理を施す点に特徴がある。
【0041】本発明の方法では、練合した基剤混合物を
支持体あるいは剥離体上に公知の方法で一定厚みで塗布
したのちに加熱処理が加えられる。加熱方法としては、
原則的には恒温槽、熱風乾燥機等の空気を熱媒体とした
ものや、熱ロール、赤外線、マイクロ波照射等のように
直接基剤へ熱伝導させる方法等、従来公知の何れの方法
でも適用可能であるが、ゲル化速度の短縮という所期の
目的を達成するにはこれらの中でも基剤を全体的に均一
に加熱でき熱伝達性に優れる赤外線、遠赤外線およびマ
イクロ波等の電磁波の照射が優れた効果を発揮すること
が見出された。これら電磁波の照射方法としては、温熱
ヒーター等の暖房分野、温熱療法や赤外線サウナ等の医
療・健康管理分野、食品の乾燥、解凍、加熱等の食品加
工分野、温室、畜舎の暖房等の農林水産分野、プラスチ
ック成形、塗料や紙の乾燥等の工業分野等において従来
使用されている方法を利用することができる(例えば、
高嶋廣夫、「遠赤外線の利用技術とその応用・例」p1
42等)。
【0042】加熱条件としては、塗布後の基剤温度が6
0〜90℃、好ましくは70〜80℃に維持される条件
が望ましい。この範囲であれば熱源の種類や加熱方法に
制限はなく、遠赤外線、マイクロ波等の電磁波の照射に
ついて言えば、電磁波放射体の種類、材質、放射熱量や
波長パターン、および放射体の位置は任意に設定でき
る。基剤温度が60℃未満ではゲル化時間が長くなりす
ぎ、90℃を越えると水分が蒸発して基剤の変形や気泡
が発生するため好ましくない。加熱時間は温度により異
なるが、例えば熱風加熱の場合、60℃では30〜60
分間、90℃では15〜30分間で、遠赤外線やマイク
ロ波の照射の場合は、60℃では5〜10分間、90℃
では約2分間の照射でほぼゲル化する。
【0043】
【作用】高分子ゲルが短時間で製造できる作用機構は必
ずしも明確ではないが、水溶性アルミニウム塩の用時ア
ルカリ中和物、並びに特定のヒドロキシカルボン酸を配
合し、更に加熱処理を加える方法では、(1) 水酸化アル
ミニウムのオレーションの程度が少ないために、水酸化
アルミニウムの溶解速度が速いこと、(2) ヒドロキシカ
ルボン酸とアルミニウムイオンとの相互作用が適度なた
めに、練合中の基剤粘度が増加せず、加温後のゲル化が
速やかとなること、(3) 加熱処理により水酸化アルミニ
ウムの溶解が促進されること、特に(遠)赤外線、マイ
クロ波は基剤中への透過性が高く、速やかかつ均一に基
剤温度を上昇させ得ること、等により脂肪族カルボン酸
またはその塩の水溶性重合体を含む基剤を、数分〜数1
0分でゲル化させることが可能になったものと考えられ
る。
【0044】
【用途】本発明による高分子ゲルは種々の用途に使用さ
れる。最大の用途分野として成形パップ剤、粘着性包
帯、絆創膏、傷絆創膏、サポーター等の貼付剤基剤があ
るほか、芳香剤、化粧用のパック剤、その他、日用品の
分野でも用いられる。貼付剤基剤の場合には、本発明高
分子ゲルの必須成分に加えて、ヒトあるいは動物の疾患
治療を目的として薬効成分や吸収助剤を配合することが
できるほか、それぞれの用途に合わせた任意の添加剤を
加えることができる。本発明においては前述の如く無機
あるいは高分子の賦形剤の使用は必ずしも必要としない
が、用途、目的に応じてこれらを配合することは勿論任
意であり、それによって本発明の効果が減殺されるもの
ではない。
【0045】
【効果】本発明によれば、難水溶性アルミニウム化合物
として水溶性アルミニウム化合物の用時アルカリ中和物
を使用し、アルミニウムとキレートを形成してアルミニ
ウム化合物の溶解性を高める有機酸として、特定のヒド
ロキシカルボン酸あるいはその酸無水物を使用し、加熱
操作工程を加えることにより、基剤原料を練合する際の
ゲル化が殆ど進行せず貼付剤等の基材に対する塗布が容
易であり、塗布後のゲル化時間は数10分以内に短縮で
き、更に、加熱処理の熱源として赤外線、特に遠赤外
線、あるいはマイクロ波を用いることによりゲル化時間
が数分以内にまで短縮でき、ゲル化に数日間を要してい
た従来法に比し格段に短い時間で高分子ゲルを製造する
ことができる。
【0046】本発明の方法により得られる高分子ゲル
は、貼付剤基剤等として必要な自己保形性、抱水性、熱
安定性、吸水性、放湿性などの特性においても優れてお
り、本発明の製造方法は工業的に極めて有用である。
【0047】
【実施例】以下に参考例、実施例および比較例を挙げて
本発明をさらに詳細に説明するが、本発明の技術範囲を
以下の内容に限定するものでないことは言うまでもな
い。
【0048】参考例1〜14:重合体の製造 後述の基剤製造の実施例において使用した重合体は以下
の方法で製造した。1リットルの4つ口セパラブルフラ
スコに撹拌棒、温度計及び窒素導入管を装着し、これに
第1表に示す原料モノマー混合物100gを280gの
脱イオン水に溶解した水溶液を仕込んだ。窒素ガスを導
入して溶存酸素を追い出したのち30℃に昇温し、重合
開始剤として2,2’−アゾビス−2−アミジノプロパ
ン二塩酸塩の5%水溶液を20g添加し、内温を30℃
に制御しながら10時間重合させた。得られた重合体を
アセトン/水の混合液にあけてろ過し、脱水したのち、
真空乾燥を行ない、乾燥ポリマーを得た。
【0049】乾燥ポリマー1gを蒸留水に溶解して50
0mlとし(0.2 %水溶液)、30℃に加温したのち、
ブルックフィールド型粘度計を用いて20rpmの回転
数で粘度を測定した。粘度の測定結果は第1表に示し
た。なお、第1表に示す記号は次の通りである。
【0050】AA ;アクリル酸 AA−Na;アクリル酸ナトリウム FA ;フマル酸 MA ;マレイン酸 NVA ;N−ビニルアセトアミド AN ;アクリロニトリル HEMA ;ヒドロキシエチルメタクリレート N−MAM;N−メチロールアクリルアミド DAM ;ジメチルアミノエチルメタクリレート AMPS;2−アクリルアミド−2−メチルプロパンス
ルホン酸 CBN ;N,N’−(ジアセチル)−N,N’−(ジ
ビニル)−1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサ
【0051】
【表1】
【0052】実施例1〜11:高分子ゲルの製造例 第2表に示した処方で基剤原料を配合した。蒸留水 2.7
gおよびグリセリン1.0 gの混合溶媒に各ヒドロキシカ
ルボン酸を所定量混和または溶解し、これに参考例1〜
14で製造した重合体0.25gを室温で膨潤させた。な
お、ヒドロキシカルボン酸としてグルコノ−δ−ラクト
ンまたはガラクトノ−γ−ラクトンを用いる場合は、混
合溶媒にこれらを添加したのち室温で一晩放置し、重合
体を配合した。
【0053】別に所定量の塩化アルミニウムを蒸留水約
3mlに溶解し、1N水酸化ナトリウム水溶液でpHを
6.9 〜7.2 の範囲に調整し、得られた懸濁液を蒸留水で
10mlに定容して水酸化アルミニウム懸濁液を調製し
た。次に重合体膨潤液を乳鉢に移し、これに水酸化アル
ミニウム懸濁液を滴下しつつ(全量 1.2ml)30分間
練合した。この練合物を容量5mlのガラス製バイアル
瓶に充填し、熱風恒温槽中にて所定の条件で加熱しゲル
化させた。
【0054】
【表2】
【0055】
【表3】
【0056】なお、第2表に示す記号は次の通りであ
る。 GluA ;グルコン酸 GluL ;グルコノ−δ−ラクトン GlcA ;グリコール酸 GlyA ;グリセリン酸 GTA ;ガラクツロン酸 GalA ;ガラクトン酸 GalL ;ガラクトノ−γ−ラクトン α−HBA ;α−ヒドロキシ酪酸 α−HIBA;α−ヒドロキシイソ酪酸 β−HPrA;β−ヒドロキシプロピオン酸
【0057】β−HBA ;β−ヒドロキシ酪酸 β−HIVA;β−ヒドロキシイソ吉草酸 HPA ;ヒドロキシピバル酸 LacA ;乳酸 TartA ;酒石酸 CitA ;クエン酸 HPA ;ヒドロキシピバル酸 LacA ;乳酸 TartA ;酒石酸 CitA ;クエン酸
【0058】比較例1〜9 実施例5において、ヒドロキシカルボン酸をグルコノ−
δ−ラクトンから各々第2表に示したものに変更した以
外は、実施例5と同様の操作で高分子ゲルを調製した。
【0059】比較例10および11 実施例5において、加熱温度を40℃に変更するか(比
較例10)、加熱操作を行なわず室温放置した(比較例
11)こと以外は、実施例5と同様の操作で高分子ゲル
を調製した。
【0060】比較例12 実施例5において、用時中和した水酸化アルミニウム懸
濁液に代えて、アルミニウム換算量として同量の市販水
酸化アルミニウム試薬の懸濁液を用いた以外は、実施例
5と同様の操作で高分子ゲルを調製した。
【0061】実施例12〜31 後記第4表に示した処方に従い、実施例5と同様の操作
で基剤原料を配合した。水酸化アルミニウム懸濁液配合
後の練合物に熱電対を挿入装着したプラスチック板上に
厚み約0.5 mmで製膜し、厚み50μmのPETフィル
ムを重ねたのち、PETフィルム面より25mm上方か
ら185Wの遠赤外線ランプを所定の条件で照射してゲ
ル化させた。
【0062】比較例13〜21 実施例15において、ヒドロキシカルボン酸をグルコノ
−δ−ラクトンから各々第4表に示したものに変更した
こと以外は、実施例15と同様の操作で高分子ゲルを調
製した。
【0063】比較例22 実施例15おいて、遠赤外線の照射に代えて、室温で1
0時間放置したこと以外は、実施例15と同様に操作し
て高分子ゲルを調製した。
【0064】比較例23 実施例15において、用時中和した水酸化アルミニウム
懸濁液に代えて、アルミニウム換算量として同量の市販
水酸化アルミニウム試薬の懸濁液を用いたこと以外は、
実施例15と同様に操作して高分子ゲルを調製した。
【0065】評価試験例1:高分子ゲルのゲル化状態 実施例1〜11および比較例1〜12で調製した高分子
ゲルの経時的なゲル化状態を、以下のようにして評価し
た。加熱後所定の時刻にバイアル瓶を恒温槽から取り出
し、ほぼ室温となるまで空冷した。目盛り板上に垂直に
固定された内径3mmのガラス管に重量0.94gの挿入針
を通し、挿入針の先端がゲル表面に接触する状態で保持
した。タイマーを作動させると同時に挿入針を垂直方向
から落下させ、60秒間に移動した挿入針の距離を針入
度として評価した。なお、本試験法での針入度の上限値
(挿入針の先端がバイアル底面に接触する状態の値)は
15mmである。評価試験結果を第3表に示す。
【0066】
【表4】
【0067】
【表5】
【0068】実施例1〜11の評価試験結果から明かな
ように、本発明による製造方法では、何れも30〜60
分間でゲル化がほぼ終了していた。一方、本発明以外の
ヒドロキシカルボン酸を用いた場合(比較例1〜9)
は、ゲル化速度が遅かったり、基剤原料の練合中にゲル
化が進行し(比較例7)好ましくなかった。また、加熱
温度を40℃に下げた場合(比較例10)や加熱操作に
代えて室温放置した場合(比較例11)は、温度低下に
依存してゲル化が遅延した。更には、用時中和した水酸
化アルミニウム懸濁液に代えて、市販水酸化アルミニウ
ム試薬の懸濁液を用いた場合(比較例12)には、7日
後においても殆どゲル化は観察されなかった。
【0069】評価試験例2:高分子ゲルのゲル化状態 実施例12〜31および比較例13〜23で調製した高
分子ゲルのゲル化状態を指触並びに外観観察により評価
した。評価結果を第4表に示す。なお、第4表中の記号
は前記第2表中の記号と同じ意味を表わす。
【0070】
【表6】
【0071】
【表7】
【0072】実施例12〜31の評価試験結果から明ら
かなように、本発明による製造方法では、何れもゲル化
状態は良好であった。一方、本発明以外のヒドロキシカ
ルボン酸を用いた場合(比較例13〜21)は、ゲル化
が不十分であったり、基剤原料の練合中にゲル化が進行
し好ましくなかった。また、遠赤外線照射に代えて室温
で10時間放置した場合(比較例22)のゲル化も不良
であった。更には、用時中和した水酸化アルミニウム懸
濁液に代えて、市販水酸化アルミニウム試薬の懸濁液を
用いた場合(比較例23)には、遠赤外線照射にも拘ら
ず殆どゲル化は観察されなかった。
【0073】第4表の結果から、本発明の製造方法によ
れば、カルボン酸導入率の多少にかかわらず、脂肪族カ
ルボン酸またはその塩の水溶性重合体を構成成分とする
高分子ゲルが極めて短時間に得られることがわかる。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−156717(JP,A) 特開 昭63−270741(JP,A) 特開 昭62−262736(JP,A) 特開 昭64−56707(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08F 8/44

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不飽和脂肪族カルボン酸またはその塩
    をモノマー成分とする水溶性重合体、 水溶性アルミニウム化合物を用時アルカリ中和して調
    製した水酸化アルミニウム、 グルコン酸、グルコノ−δ−ラクトン、グリコール
    酸、グリセリン酸、ガラクツロン酸、ガラクトン酸、ガ
    ラクトノ−γ−ラクトンからなる群より選ばれる1種ま
    たは2種以上のヒドロキシカルボン酸あるいはその酸無
    水物、および 水を必須成分とする混合物をゲル化してなる高分子ゲ
    ル。
  2. 【請求項2】 不飽和脂肪族カルボン酸またはその塩
    をモノマー成分とする水溶性重合体、 水溶性アルミニウム化合物の用時アルカリ中和物、 グルコン酸、グルコノ−δ−ラクトン、グリコール
    酸、グリセリン酸、ガラクツロン酸、ガラクトン酸、ガ
    ラクトノ−γ−ラクトンからなる群より選ばれる1種ま
    たは2種以上のヒドロキシカルボン酸あるいはその酸無
    水物、および 水を必須成分とする混合物を、加熱処理してゲル化さ
    せることを特徴とする高分子ゲルの製造方法。
  3. 【請求項3】 加熱処理の熱源が赤外線、遠赤外線また
    はマイクロ波である請求項第2項記載の高分子ゲルの製
    造方法。
  4. 【請求項4】 高分子ゲルが貼付剤基剤である請求項第
    2項または第3項記載の製造方法。
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