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JP3084331B2 - 打撃力制御装置 - Google Patents
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JP3084331B2 - 打撃力制御装置 - Google Patents

打撃力制御装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被打撃物に打撃を与え
た時の打撃力を測定し、一定の打撃力に制御する打撃力
制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】鋳物製品の鋳砂を落とすために、鋳物製
品に打撃を与えるエアハンマー装置は、例えば実開平3
−36357号で提供されている。このようなエアハン
マー装置において、ワークに打撃を与える場合、ハンマ
ー装置の打撃力を測定して適正な打撃力をワークに付与
する必要がある。この適正な打撃力をワークに付与する
ためには、打撃力を測定して制御しており、従来一般の
打撃力の測定は、一旦、エアハンマー装置を停止させ、
ワークの代わりに打撃面上にロードセルを置き、これを
打撃することによってロードセルから出力される値を用
いて計測を行っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のロードセル
による打撃力測定は、実際の加工時にワークを打撃して
測定を行うわけではないため、正確な測定ではない。ま
た、加工中に測定を行わないため、予防的な処理、すな
わち、打撃力の変化をフィードバックして常に適正な打
撃力を保つことができない。
【0004】殊に、近年アルミ鋳物の肉厚が薄くなり、
ワークに過大な打撃力を与えると、ワークに打痕や割れ
が発生して不良となる。このため打撃力を定量的に測定
し、最適な打撃力でワークを打撃しなければならない。
【0005】本発明の目的は、加工中に打撃力の測定を
行い、打撃力の変化をフィードバックして常に適正な打
撃力を保持するようにした打撃力制御装置を提供するこ
とである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明の特徴とする構成は、スプリングにより後退
方向に付勢されたチゼルと、このチゼルの後方に形成さ
れたエアシリンダと、このエアシリンダに供給するエア
圧を制御するエア制御用比例弁と、前記エアシリンダ内
に進退移動可能に嵌装され、前記チゼルを叩打するハン
マーと、前記チゼルが被打撃物を打撃したときの打撃力
を検出する打撃力センサと、この打撃力センサの打撃力
検出信号を入力し、設定値と比較することにより打撃力
が一定になるよう前記エア制御用比例弁を制御するコン
トローラとから構成されたものである。
【0007】
【作用】上記の構成により、打撃力センサで加工中に打
撃力の測定を行ない、打撃力センサの打撃力検出信号を
例えばFFTアナライザで処理した後、設定値と比較
し、この結果から打撃力が一定になるようエア制御用比
例弁を制御し、エアシリンダへ供給するエア圧を変化さ
せ、常に適正な打撃力を保持する。
【0008】
【実施例】以下本発明の実施例を図面に基づいて説明す
る。図1において、1は打撃装置である。この打撃装置
1は、ハウジング2に軸移動可能に、かつスプリング4
によって後退方向に付勢されたチゼル3と、このチゼル
3の後方で、前記ハウジング2に一体に結合したエアシ
リンダ5と、このエアシリンダ5内に進退可能に嵌装さ
れ、前記チゼル3の後端を叩打するハンマー6とから構
成されている。
【0009】前記エアシリンダ5には、その後端部にエ
ア供給口5aが設けられ、このエア供給口5aには、供
給エア圧を制御するエア制御用比例弁8を介してエア供
給装置7と配管接続されている。また、前端部にはエア
放出口5bが設けられている。このエア放出口5bの位
置は、図1の実線で示すように、通常はハンマー6の側
壁で閉鎖するが、ハンマー6が図1の点線で示すように
前進端に移動してチゼル3を叩打したときには開口し、
エアシリンダ5内のエアが大気に放出されるよう設定さ
れている。
【0010】前記打撃装置1にはチゼル3がワークW
(被打撃物)を打撃したときの打撃力を検出する打撃力
センサが設けられている。その具体的な構造としては図
1で示すように、チゼル3の先端部に取付部材9を固着
し、この取付部材9に加速度センサ10を取り付けた構
成である。
【0011】その他の設計変更例としては図2で示すよ
うに、チゼル3の後端部に着磁部18を設け、この着磁
部18と対応する位置のエアシリンダ5に変位センサ1
9を着磁部18と対面して固定してもよい。この図2の
場合は、チゼル3部の衝撃力が非常に強い場合に有効で
ある。さらに、図3で示すように、チゼル3の先端部に
歪ゲージ20を内蔵した歪測定センサ21を取り付けて
もよい。上記加速度センサ10、変位センサ19及び歪
測定センサ21の打撃力センサは、以下の説明上で図1
で示す加速度センサ10によって説明する。
【0012】前記加速度センサ10はコントローラ11
に接続されている。このコントローラ11は、前記加速
度センサ10と接続したセンサ用アンプ13、このセン
サ用アンプ13とフィルタ14を介して接続したFFT
アナライザ15、このFFTアナライザ15が接続した
中央処理装置(CPU)12、この中央処理装置12と
接続したインターフェイス(IF)16とから構成され
ている。
【0013】また、前記エア制御用比例弁8はインター
フェイス(IF)16と接続され、インターフェイス
(IF)には表示装置17も接続されている。
【0014】上記打撃装置1の作動は、エア制御用比例
弁8でエア圧が制御されたエアをエアシリンダ5のエア
供給口5aに供給することによりハンマー6を前進作動
する。これによりチゼル3が叩打され、チゼル3はスプ
リング4を圧縮して前進移動し、チゼル3の先端がワー
クWを打撃する。
【0015】ハンマー6が前進端に作動することによっ
てエア放出口5bが開口し、エアシリンダ5内のエアが
大気に放出する。このエアシリンダ5内のエアが大気に
放出されることによってハンマー6の押圧力が消滅し、
チゼル3はスプリング4によって後退移動して元の位置
に復帰する。従って、エアの供給を繰り返すことによ
り、上記の動作を反復してワークWを連続的に打撃す
る。
【0016】上記の打撃作動で加速度センサ10は打撃
力を検出し、加速度センサ10の出力(打撃力検出信
号)をコントローラ11に入力する。この加速度センサ
10からのデータは図4で示す周波数であり、A矢視部
は打撃時を示す。
【0017】前記図4の周波数による加速度センサ10
の出力はセンサ用アンプ13で増幅し、フィルタ14で
濾波してFFTアナライザ15に入力される。このFF
Tアナライザ15では、前記図4の周波数による加速度
センサ10の出力を高速フーリェ変換処理(以下FFT
処理という)し、図5で示す周波数のデータにする。こ
の図5のデータのBは加速度(打撃力)の1次数項であ
り、Cは2次数項である。
【0018】本発明では上記FFT処理した加速度(打
撃力)の1次数項の周波数の変化を見ることによって打
撃力を一定に保持する。すなわち、打撃力はチゼル3の
摺動面からのエア洩れやチゼル3の先端の摩耗によって
変化する。これによって加速度は図6で示すように、H
の周波数は正常値であるが、上記異常時にはこの正常値
の周波数HがD方向に変位Eして異常値の周波数Iにな
る。図6においてPは正常値の周波数Hにおけるピーク
値である。
【0019】上記変位Eを測定し、変位量に応じてエア
制御用比例弁8を制御してエアシリンダ5に供給するエ
ア圧を変化させることにより異常値の周波数IはD方向
の逆の方向へ変位して正常値の周波数Hになる。
【0020】加速度(打撃力)の変化の原因の多くは図
7で示すように、チゼル3の摺動面のクリヤランス22
が大きくなり、このクリヤランス22からのエア洩れに
よるものである。このエア洩れにより、図6と同じ図で
ある図8の異常値の周波数Iで示すように、ピーク加速
度Jが低下し、同時に打撃周波数Kが低下する。
【0021】従って、ピーク値P又は正常値の周波数H
の何れかを基準にして変位量をなくすようにエアシリン
ダ5に供給するエア圧を上昇させれば低下したピーク値
も異常値の周波数Iも正常に戻るのである。
【0022】前記したようにチゼル3の先端の摩耗によ
っても加速度(打撃力)が変化する。チゼル3の先端の
摩耗は図9で示すように、チゼル3の先端片側23が異
常に摩耗することである。これはチゼル3の極端な摩耗
の特別な場合であるが、このような場合では、FFT処
理した加速度(打撃力)データは図10で示すように、
正常値の周波数Hと異常値の周波数Iのように打撃周波
数は同じで、ピーク値、すなわちピーク加速度Jが低下
する。
【0023】この場合、通常はピーク値の変化のみを基
準にしてエアシリンダ5に供給するエア圧を上昇させ正
常値の周波数Hの波形に戻すが、エア圧の上限を越えて
もピーク値が元に戻らない場合は周波数の変化も測定し
て、若し、周波数が変化していないならばチゼル3が異
常に摩耗していると判断できるため、チゼル3の変換を
指示する。
【0024】それには図11で示すように、正常な周波
数Hのピーク値の設定値Kにおける下限Lと、正常な周
波数Hの設定値Rにおける下限Sを設定し、これを基準
にして判断する。
【0025】これらのデータは上記したように、FFT
アナライザ15で解析し、中央処理装置12によってエ
ア制御用比例弁8を制御して打撃力が一定になるようエ
アシリンダ5に供給するエア圧を変化させ、インライン
で常時一定の打撃力を付与するものである。
【0026】本発明装置による打撃力制御動作を図12
のフローチャートによって説明する。スタート30によ
りエアシリンダ5にエア圧が供給され、エアハンマー6
を下方に押し下げチゼル3を叩打する。これにより、チ
ゼル3はスプリング4の力に抗して下降してワークWを
打撃する。この時ワークWを打撃するエア圧の初期値
は、経験的に得られるワークWを打撃する最適値とする
ことが望ましい。しかし、後述する設定値が、この最適
値に基づいて定められているため、初期値に多少の誤差
があっても、本打撃力制御の作用によりエア圧は適切な
値に補正される。
【0027】ワークWの打撃を開始すると、チゼル3に
取り付けた加速度センサ10によって加速度データを計
測(ステップ31)し、これをコントローラ11のFF
Tアナライザ15で解析(ステップ32)する。ここ
で、1次打撃周波数の振幅、即ちピーク値が設定値内か
否かを判定(ステップ33)し、設定値内では表示装置
17に正常表示(ステップ37)してステップ31に戻
り、設定値内の一定の打撃力で連続的に打撃作動する。
【0028】前記ステップ33で1次打撃周波数のピー
ク値が設定値外の場合は、中央処理装置12によって設
定値からの変化量に比例してエア制御用比例弁8を制御
し、エアシリンダ5に供給する入力エア圧を変化(ステ
ップ34)させる。そして、ステップ35で現在の入力
エア圧が上限を越えているか否かを判定し、越えていな
いときにはステップ31に戻り、ステップ31以下を繰
り返す。即ち、ステップ35で入力エア圧が上限を越え
るまでは、ピーク値と設定値との偏差に応じて入力エア
圧を変化させる。ステップ35において、入力エア圧が
上限を越え、これ以上入力エア圧を上昇させることがで
きないと判断された時にはステップ36に移行する。
【0029】ステップ36では、現在の周波数が設定値
の下限Sよりも小さいかを判断する。若し、下限Sより
も小さいならば上述したように、ピーク値も周波数も変
位しているため、チゼル3の摺動面のクリアランスが大
きい場合と判断でき、ステップ38に移行して打撃装置
1本体を交換するか、または、クリアランスが適切とな
るようなチゼル3に交換するように警告を表示装置17
に表示する。
【0030】また、ステップ36で現在の周波数が設定
値の下限Sよりも大きいならば、周波数は変位していな
いと判断できるため、上述したチゼル3の先端が異常に
摩耗したものと判断でき、ステップ39に移行して、チ
ゼル3を交換するように表示装置17に警告を表示す
る。
【0031】以上述べたように本実施例の打撃力制御装
置は、加速センサ10からの検出値をFFTアナライザ
15によって処理し、ピーク値と周波数を設定値と比較
し、エア制御用比例弁8を調節してエア圧を制御するこ
とにより、打撃装置1の打撃力を一定に保つことができ
る。
【0032】また、入力エア圧が設定値を越えても打撃
力を正常な状態に戻すことができないときは、周波数の
状態から打撃装置1本体または、チゼル3の交換を警告
することができるため、作業者は適切な保守作業を行っ
て、打撃装置1の状態を迅速に正常状態にすることがで
きる。
【0033】
【発明の効果】以上述べたように本発明によると、エア
ハンマーで叩打されワークを打撃するチゼルの打撃力を
打撃力センサで検出した信号(出力)を設定値と比較
し、打撃力が一定になるようエアハンマーのエアシリン
ダに供給する入力エア圧をエア制御比例弁で制御するよ
うにした構成であるから、打撃力加工中に打撃力の測定
を行ない、かつ適性な一定の打撃力を保持するよう打撃
力の制御を可能とする。
【0034】これにより、打撃加工するワークの品質の
向上が図られ、殊に肉厚の薄いワークに対しては、その
ワークに応じた適性な打撃力を付与することができ、ワ
ークの割れを防止する。また、エアハンマーのエアシリ
ンダに供給する入力エア圧をワーク等に対して適性な打
撃力に調整することにより、徒に過分な打撃力を付与す
ることがなくなり、チゼルの寿命を向上させることもで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】コントローラおよびエア制御回路を併図した本
発明装置の断面図
【図2】本発明装置における打撃力センサの他の実施例
を示す断面図
【図3】本発明装置における打撃力センサの他の実施例
を示す断面図
【図4】本発明装置における加速度センサからの出力デ
ータを示す波形図
【図5】本発明装置におけるFFT処理後のデータを示
す波形図
【図6】正常値周波数と異常値の周波数との振幅を示す
波形図
【図7】エア洩れによる加速度(打撃力)の変化の原因
を示す断面図
【図8】エア洩れによる加速度(打撃力)の変化の場合
のFFT処理後のデータを示す波形図
【図9】チゼル先端の異常摩耗による加速度(打撃力)
の変化の原因を示す断面図
【図10】エア洩れによる加速度(打撃力)の変化の場
合のFFT処理後のデータを示す波形図
【図11】正常な周波数のピーク値の設定値における下
限と、正常な周波数の設定値における下限を示す図
【図12】本発明装置の動作を示すフローチャート
【符号の説明】
1 打撃装置 2 ハウジング 3 チゼル 4 スプリング 5 エアシリンダ 6 ハンマー 7 エア供給装置 8 エア制御用比例弁 10 加速度センサ 11 コントローラ 12 中央処理装置 15 FFTアナライザ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 酒井 和也 愛知県刈谷市朝日町1丁目1番地 豊田 工機株式会社内 (72)発明者 古谷 健夫 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 野崎 美紀也 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 西山 智彦 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−104666(JP,A) 特開 昭53−1639(JP,A) 実開 平3−81254(JP,U) 実開 平3−36357(JP,U) 実開 昭56−105374(JP,U) 実開 昭55−116771(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B22D 29/00 G01L 5/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スプリングにより後退方向に付勢された
    チゼルと、このチゼルの後方に形成されたエアシリンダ
    と、このエアシリンダに供給するエア圧を制御するエア
    制御用比例弁と、前記エアシリンダ内に進退移動可能に
    嵌装され、前記チゼルを叩打するハンマーと、前記チゼ
    ルが被打撃物を打撃したときの打撃力を検出する打撃力
    センサと、この打撃力センサの打撃力検出信号を入力
    し、設定値と比較することにより打撃力が一定になるよ
    う前記エア制御用比例弁を制御するコントローラとから
    構成されたことを特徴とする衝撃力制御装置。
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