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JP3092829B2 - 超電導コイル装置 - Google Patents
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JP3092829B2 - 超電導コイル装置 - Google Patents

超電導コイル装置

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JP3092829B2
JP3092829B2 JP12526492A JP12526492A JP3092829B2 JP 3092829 B2 JP3092829 B2 JP 3092829B2 JP 12526492 A JP12526492 A JP 12526492A JP 12526492 A JP12526492 A JP 12526492A JP 3092829 B2 JP3092829 B2 JP 3092829B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、極低温領域に設けられ
た超電導コイルに永久電流を流す超電導コイル装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】超電導の応用分野の1つに直流永久電流
による発生磁界または電磁エネルギを利用した機器やシ
ステムがある。これらの機器やシステムとしては、例え
ば直流超電導マグネットによる磁界を利用して人体の断
層像撮影を行う磁気共鳴イメージング装置(MRI)
や、超電導コイルに電流を出し入れしながら電力を系統
安定等に利用する超電導エネルギ貯蔵(SMES)シス
テム等がある。このような機器やシステムに電流を出し
入れする装置として、従来、図5に示すような超電導コ
イル装置が多用されている。
【0003】図5に示す超電導コイル装置は、低温領域
にある超電導コイル16に対して常温領域にある端子
(以下、常温端子と称する)14a,14bおよび該端
子に接続されている導体(以下、電流リードと称する)
15a,15bを介して電流を注入した後、超電導コイ
ル16に並列に接続されている永久電流スイッチ17を
閉成し、これにより超電導コイル16と永久電流スイッ
チ17からなるループ回路に永久電流を流すものである
が、これは、永久電流スイッチ17を開放状態にしてお
いてから、電源11からの交流電力を遮断器12を介し
て電力変換装置13に供給し、該電力変換装置13から
の直流出力電流を常温端子14a,14bおよび電流リ
ード15a,15bを介して低温領域の超電導コイル1
6に供給することにより行われる。
【0004】超電導コイル16へ注入された電流が所定
値に達した場合に、遮断器12が該注入電流を遮断し、
その直後に永久電流スイッチ17を閉成すると、超電導
コイル16と永久電流スイッチ17とのループ回路に永
久電流が流れる。この永久電流によって必要な磁界を発
生させたり、電磁的にエネルギの貯蔵を行う。
【0005】また、永久電流の値が所定値以下に減衰し
た場合には、電流を再注入したり、または貯蔵した電気
エネルギを電源側に回生するが、これらの動作について
説明する。
【0006】まず、磁気共鳴イメージング装置(MR
I)等の超電導マグネットの場合には、永久電流スイッ
チ17を開放して、流れている永久電流を遮断した後、
上述したと同様に遮断器12を閉成し、電源側から電流
を再注入する。
【0007】また、超電導エネルギ貯蔵(SMES)シ
ステムでは、永久電流スイッチ17を開放した後、電力
変換装置13をインバータモードにして、遮断器12を
閉成し、これにより超電導コイル16に流れていた電流
を電力変換装置12のインバータ運転により交流に変換
し、電源側に戻す。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述した超電導コイル
装置に電流を注入する電源は、超電導コイルの最大運転
電流に相当する電流を流せることが必要であるととも
に、必要な電流上昇率di/dt値にコイルのインダク
タンスLを乗じた出力電圧を有することが必要となり、
高電圧で大容量の電源装置が必要であるという問題があ
る。
【0009】具体的に説明すると、定格運転電流が例え
ば1000Aで10(H)のインダクタンスを有する超
電導コイルに10A/secのレートで電流を注入する
場合、電源の出力電圧としては、L・di/dt=10
0Vが必要であり、通電容量としては、1000Aが必
要となるので、電源の必要容量は、100×1000=
100kVAとなり、かなり大きなものとなる。
【0010】一般に、超電導コイルへの電流注入時間は
極力速い方が好ましいが、従来技術でこれに応えるに
は、電源の出力電圧を増大させるしかなく、超電導コイ
ルのような大きなインダクタンスを有するコイルに対し
ては、電源容量もインダクタンス値(出力電圧)に比例
して増大させなければならないという問題がある。ま
た、従来の超電導コイル装置における別の問題として
は、超電導コイルと常温端子との間を接続する電流リー
ドの断熱性の問題がある。
【0011】上述したように、この種の超電導コイルで
は、kAオーダの電流を数十〜数分間かけて流すので、
その導電路となる電流リードには同様に通電容量が必要
となり、一般の超電導コイルでは、従来、銅のロッドを
使用して電流リードを構成している。
【0012】この銅製電流リードの問題は、その熱伝導
度が極めて高いこと、および電流がリードに流れている
間、リードの抵抗分によってジュール熱が発生するの
で、常温から低温領域への侵入熱量が大きくなり、低温
を維持する冷凍機の大きさおよび電力消費が大きくなる
という問題がある。このような問題に対処するため、従
来、高温酸化物超電導体を応用した超電導電流リードが
考案されている。
【0013】図6は、特願昭62−128804号に記
載されている上述したような高温酸化物超電導体を応用
した超電導電流リードの構成を示す図である。同図にお
いて、81は超電導コイル、82は液体ヘリウム容器、
83は液体ヘリウム、84は真空断熱容器、85はガス
管、87は電流リード、88は酸化物超電導電流リー
ド、89はガスヘリウム、90は液体窒素、91はガス
窒素、92は液体窒素容器である。
【0014】図6に示す従来技術において、常温領域と
液体ヘリウム温度(4.2K)領域との間に液体窒素
(77K)温度領域を設けて、77Kと4.2K領域間
を例えば液体窒素温度以上で超電導となる酸化物超電導
体で接続すると、この超電導体は酸化物のために熱伝導
度が低いため、銅製の電流リードに比較して、77Kか
ら4.2K領域への伝導熱侵入量を大幅に低減すること
ができる。また、超電導体であるので、導体抵抗もない
ため、従来の銅製電流リードのように通電電流によるジ
ュール発熱も生じない。従って、高温酸化物超電導体を
特に液体ヘリウムレベルの超電導コイル装置の電流リー
ドに応用することにより、4.2K領域への侵入熱量を
抑制し、冷凍機等の冷却補機のコンパクト化と省電力化
をはかることができる。
【0015】しかしながら、ヘリウムレベルの超電導コ
イル装置に上述したような技術を適用したとしても、酸
化物超電導電流リードの高温側端子(77K)と常温端
子(300K)との間は、従来と同様に銅製の電流リー
ドを使用するしかなく、上述したと同様な問題がある。
【0016】すなわち、数kA級の電流リードとして
は、例えば約20mmの直径が必要であり、常温端子から
77K端子間のリードの長さLを200mmとったとして
も、その熱伝導度(αcu)は次式に示すように0.5
84W/Kと非常に大きな値となる。 αcu=λ・S/L =372×3.14×10-4/0.2 =0.584(W/K) ここにおいて、λはリード(銅)の熱伝導率372W/
mkであり、Sはリードの断面積πD2 /4=3.14
×10-42 である。この電流リードを使用した場合の
300Kから77K領域への1端子当りの侵入熱量
(Q)を計算すると、次のようになる。 Q=(300−77)×0.584 =130 (W) 現状の冷凍機で77K端子部の温度を一定(77K)に
保持するには、冷凍機効率等から試算して、約5kWの
大きな常時電力が必要となる。上述した問題は、近年実
用化が期待されている液体窒素レベルの高温超電導体を
応用したシステムでも避けられない重要な課題であるこ
とは明らかである。
【0017】上述したように、従来の超電導コイル装置
では、大電流を長時間通電しなければならないことか
ら、超電導機器と常温端子とを接続する電流リードの直
径が大きくなって、低温領域への侵入熱量が増大し、冷
却システムのコンパクト化と省電力化を阻害していると
いう問題がある。また、超電導コイルの電流制御を高速
に行うために、高電圧で大容量の電源装置が必要となる
等の問題がある。従って、小さな電源装置で電力制御時
間を極力短縮できるとともに、低温領域への侵入熱量を
極力低減し得る超電導コイル装置の開発が要望されてい
る。
【0018】本発明は、上記に鑑みてなされたもので、
その目的とするところは、超電導コイルへの電流注入時
間を短縮するとともに、低温領域へ侵入する熱量を大幅
に低減し得る超電導コイル装置を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の超電導コイル装置は、低温領域に設けられ
た超電導コイルと常温領域に設けられた端子との間を接
続する導体内に直列に接続され、前記超電導コイルと直
列共振回路を構成する容量手段と、前記直列共振回路を
直列共振させるべく該直列共振回路に交流電流を注入す
る電流注入手段と、該電流注入手段から注入された交流
電流により前記直列共振回路が直列共振した場合の直列
共振電流を感知し、該直列共振電流が所望の電流になっ
たとき、該電流が永久電流として前記超電導コイルに流
れるべく該超電導コイルを短絡する感知短絡手段とを有
することを要旨とする。
【0020】
【作用】本発明の超電導コイル装置では、超電導コイル
と常温端子との間の接続導体内に直列に容量手段を接続
して、超電導コイルと該容量手段とで直列共振回路を構
成し、該直列共振回路に交流電流を注入して直列共振さ
せ、この注入電流が所望の値になったとき、超電導コイ
ルを短絡して、永久電流を流している。
【0021】
【実施例】以下、図面を用いて本発明の実施例を説明す
る。
【0022】図1は、本発明の一実施例に係わる超電導
コイル装置の構成を示す回路図である。同図において、
低温領域にある超電導コイル7には並列に永久電流スイ
ッチ8が接続されるとともに、常温領域にある常温端子
9a,9bと超電導コイル7の両端との間の電流リード
6a,6bには直列に接続された静電容量が設けられて
いる。
【0023】また、常温端子9a,9bは電力変換装置
3および遮断器2を介して電源1に接続され、電力変換
装置3において所望の周波数および電流に変換された電
源1からの交流電力が常温端子9a,9b、電流リード
6a,6bを介して超電導コイル7に供給されるように
なっている。
【0024】更に、前記常温端子9aと電力変換装置3
との間には変流器4が接続され、該変流器4にはまたス
イッチ操作回路5が接続されている。変流器4は電力変
換装置3から常温端子9aを介して超電導コイル7に供
給される注入電流を感知し、この電流が所定の値になる
と、スイッチ操作回路5を介して永久電流スイッチ8を
閉成するようになっている。
【0025】図1に示す超電導コイル装置は、超電導コ
イルの特異性、すなわち非常に大きく空心で安定したイ
ンダクタンス特性に着目して考案されたものであり、超
電導コイル7と電流リード6a,6b内に設けられた前
記静電容量とにより直列共振回路を構成し、この共振回
路の共振周波数またはその近傍の周波数を前記電力変換
装置3から超電導コイル7に供給し、これにより前記直
列共振回路を直列共振させて、超電導コイル7に電流を
注入するものである。
【0026】更に詳細には、まず、永久電流スイッチ8
を開放状態にした後、電力変換装置3の出力周波数を電
流リード6a,6bの静電容量と超電導コイル7との直
列共振周波数またはその近傍の周波数に設定し、該周波
数の共振電流を前記直列共振回路に通電する。
【0027】この共振電流は、変流器4で検出され、そ
の値が所定値に達すると、変流器4はスイッチ操作回路
5を作動し、これにより超電導コイル7に並列に接続さ
れた永久電流スイッチ8を閉成すると同時に遮断器2を
遮断させる。この結果、永久電流スイッチ8が閉成した
瞬間の電流値が永久電流として、超電導コイル7と永久
電流スイッチ8とからなるループ回路に流れ続けること
になる。なお、スイッチ操作回路5は変流器4からの検
知出力信号が予め設定された極性で、かつ所定の値とな
った時に永久電流スイッチ8を閉成させるように動作す
る。
【0028】なお、この電流注入は、共振周波数の半サ
イクルまたは1サイクル以内の極めて短時間内で完了す
るため、電流リード6a,6bの断面積は従来と比較し
てはるかに小さい。この結果、電流リード6a,6bの
熱伝導度は非常に小さくできるので、常温から低温領域
への侵入熱量を大幅に低減することができる。また、電
源1の負荷が共振回路であるので、極めて低い電源電圧
でも大電流を流すことができ、電源容量も小さくてす
む。
【0029】図2は、前記電流リード6a,6bの構成
を示す図である。同図において、61は絶縁容器、62
は常温側電極、63は誘電体、64は中間電極、65は
リード、66は低温側電極、67は輻射シールドであ
る。
【0030】前記絶縁容器61は、低熱伝導性のセラミ
ック、常温側電極62、中間電極64、低温側電極66
は断面積が0.023m2 の銅電極、誘電体63は断面
積0.023m2 、厚さ0.0005mで比誘電率50
00の誘電材料、リード65は直径0.002mで0.
2m長さの銅線、輻射シールド67は低熱伝導性と低放
射率の絶縁性素材(特殊加工ポリエステル)で構成され
ている。なお、絶縁容器61を真空にすれば、より一層
熱伝導度が低減される。
【0031】以上の構成にすることにより、静電容量2
μF、常温側電極62と低温側電極66との間の熱伝導
度0.013W/K、リード65の抵抗R=1.1×1
-3Ω、その熱容量mc=2.6J/Kの特性を有する
電流リード6a,6bを得ることができる。
【0032】また、図1の実施例において超電導コイル
7のインダクタンスを10Hとすると、図1に示す超電
導コイル装置は10Hのインダクタンスを有する超電導
コイル7と合成静電容量1μFの電流リード6a,6b
とからなるL−C直列共振回路が電力変換装置3に負荷
として接続される構成となっている。従って、このL−
C直列共振回路の共振周波数foは次のようになる。 この時の内部インピーダンスはリード65の抵抗分1.
1×10-3(Ω)のみとなる。
【0033】図3は、図1の超電導コイル装置に使用さ
れている永久電流スイッチ8の具体的構成を示す図であ
る。同図に示す永久電流スイッチ8は、ゲートターンオ
フサイリスタ8aと該サイリスタに並列に接続されたメ
カニカルスイッチ8bとから構成されている。該永久電
流スイッチ8は、前記スイッチ操作回路5からの投入指
令を受けると、数十μ秒以内にゲートターンオフサイリ
スタ8aがオンし、その後数サイクル以内にメカニカル
スイッチ8bも閉成するように設定されている。
【0034】図4は、図1の超電導コイル装置の超電導
コイル7に流れる電流波形を示す図であり、図4(a)
は超電導コイル7の永久電流を正方向に注入する場合を
示し、図4(b)は超電導コイル7の永久電流を負方向
に注入する場合を示している。次に、図1に示す超電導
コイル装置の超電導コイル7に例えば1000Aの永久
電流を注入する場合の作用を図4を参照して説明する。
【0035】まず、永久電流スイッチ8を開放状態にし
て、電力変換装置3の出力周波数を電流リード6a,6
bの静電容量と超電導コイル7との直列共振周波数50
Hzまたはその近傍の周波数に設定する。次に、超電導
コイル7に所定の永久電流1000A以上が流れるよう
に電力変換装置3の出力電圧を設定し、それから遮断器
2を閉成し、これにより電流リード6a,6bと超電導
コイル7に共振電流を通電する。
【0036】このように電流リード6a,6bと超電導
コイル7に共振電流が流されると、この電流は変流器4
によって検出され、その値が1000Aに達すると、ス
イッチ操作回路5が作動し、永久電流スイッチ8を閉成
する。
【0037】この結果、電流リード6a,6bと超電導
コイル7からなるL−C直列共振回路は消滅し、電源側
から見た負荷インピーダンスは、次式に示すように電流
リード6a,6bによる容量性リアクタンスXc=31
83Ωとなる。 Xc=1/(2πf・C) =1/2π×50×1×10-6 =3183Ω このインピーダンスによって共振電流は瞬時に減衰し、
遮断器2が開放し、回路は完全に遮断する。
【0038】この結果、永久電流スイッチ8が閉成した
瞬間の電流値が図4(a)に示すように超電導コイル7
と永久電流スイッチ8とのループ回路を永久電流として
流れ続ける。
【0039】また、超電導コイル7の極性を負にするに
は、共振電流の極性が負となり、その値が1000Aと
なった時、上述したように、永久電流スイッチ8を閉成
し、遮断器2を開放すれば、超電導コイル7には図4
(b)に示すように負極性の永久電流が注入される。
【0040】なお、永久電流の値を変える場合には、ス
イッチ操作回路5による永久電流スイッチ8のオン条件
を所望の変更値に変えることにより、任意の値の永久電
流を瞬時に得ることができる。
【0041】以上説明したように、本実施例の超電導コ
イル装置は、共振電流を利用しているので、超電導コイ
ル7への電流注入が半サイクルまたは1サイクル以内に
完了するとともに、その後電流リード6a,6bを流れ
る電流は電流リード6a,6b自身のリアクタンス作用
と遮断器2の動作によって極めて短時間のうちに完全に
遮断されるので、電流リード6a,6bの断面積は従来
と比較してはるかに小さくてよいものとすることができ
る。
【0042】本実施例によれば、リード65の直径を
0.002mとし、その有効長さを0.2mとした時の
抵抗値は上述した1.1×10-3Ωであるので、例えば
実効値1000Aの電流が1サイクル(0.02秒)間
流れた時の発生損失PL は次式に示すように非常に小さ
くなる。 PL =10002 ×1.1×10-3×0.02 =22 (J) また、この損失によるリード65の温度上昇値θは発生
損失をその熱容量mcで割ることにより次式のように求
めることができる。 θ=PL /mc =22/2.6 =8.5 (K) この温度上昇値θは殆ど無視し得る値である。
【0043】なお、本実施例では、超電導コイル7のイ
ンダクタンス値を各々規定したが、この値が変わって
も、電力変換装置3の周波数をその共振周波数に設定す
ることにより同様の作用を得ることができる。
【0044】上述したように、本実施例によれば、超電
導コイル7への電流注入を短時間で行うことができるの
で、電流リード6a,6bの通電断面積を従来に比較し
て極めて小さくすることができる。具体的には、従来方
式の例えば1000A級の電流リードの直径は0.2m
程度を要していたのに対して、本実施例の電流リードの
直径は0.002mで良く、その熱伝導度を従来の1/
100に低減することができる。この結果、電極間の輻
射伝導度を考慮しても、本実施例の電流リード全体の熱
伝導度αL は従来の電流リードの熱伝導度0.584W
/Kに対して、0.013W/Kと大幅に低減すること
ができる。
【0045】従って、本実施例における常温から低温領
域への侵入熱量Piは上述したとおり、電流リードの両
端の温度差θL とリードの熱伝導度αL に比例し、次式
のようになる。 Pi=θL ・αL =(300−77)×0.013 =2.9 W
【0046】また、これに要する冷却システムの所要電
力は150W程度と従来の約1/30となる。このよう
に超電導コイルのインダクタンスと電流リードの容量と
を組み合せ、このL−C直列共振回路に共振周波数を通
電することにより、低温領域への侵入熱量は大幅に低減
されるとともに、また極めて低い電圧で大電流を流せる
ので、電源装置および冷却システムを小型化することが
できる。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
超電導コイルと常温端子との間の接続導体内に直列に容
量手段を接続して、超電導コイルと該容量手段とで直列
共振回路を構成し、該直列共振回路に交流電流を注入し
て直列共振させ、この注入電流が所望の値になったと
き、超電導コイルを短絡して、永久電流を流しているの
で、超電導コイルへの電流注入時間が短縮され、電流リ
ードの熱伝導度を非常に小さくすることができるため、
低温領域への侵入熱量が抑制され、冷媒の消費量が減少
し、超電導システムを維持するための冷凍機を小型化お
よび省電力化することができるとともに、また電源装置
も小型化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係わる超電導コイル装置の
構成を示す回路図である。
【図2】図1に示す超電導コイル装置に使用されている
電流リードの構成を示す図である。
【図3】図1に示す超電導コイル装置に使用されている
永久電流スイッチの具体的構成を示す図である。
【図4】図1に示す超電導コイル装置の電流制御波形を
示す図である。
【図5】従来の超電導コイル装置の構成を示す回路図で
ある。
【図6】従来の酸化物超電導電流リードの構成を示す図
である。
【符号の説明】
1 電源 3 電力変換装置 4 変流器 5 スイッチ操作回路 6a,6b 電流リード 7 超電導コイル 8 永久電流スイッチ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 低温領域に設けられた超電導コイルと常
    温領域に設けられた端子との間を接続する導体内に直列
    に接続され、前記超電導コイルと直列共振回路を構成す
    る容量手段と、前記直列共振回路を直列共振させるべく
    該直列共振回路に交流電流を注入する電流注入手段と、
    該電流注入手段から注入された交流電流により前記直列
    共振回路が直列共振した場合の直列共振電流を感知し、
    該直列共振電流が所望の電流になったとき、該電流が永
    久電流として前記超電導コイルに流れるべく該超電導コ
    イルを短絡する感知短絡手段とを有することを特徴とす
    る超電導コイル装置。
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