JP3093145B2 - 光照射切り替え方法 - Google Patents
光照射切り替え方法Info
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方法に関するものである。さらに詳しくは、この発明
は、顕微鏡等のレンズ光学系において、照射光の光路を
簡便に切り替え、ミクロの次元と領域での観察を容易と
することのできる新しい光照射切り替え方法に関するも
のである。
顕微鏡の分野においては、落射照明と全反射照明との、
併用やその切り替えを簡単な方法で可能とすることが望
まれていた。それと言うのも、原子間力顕微鏡(AF
M)、トンネル顕微鏡(STM)、フォトンSTM(N
SOM)、微小ガラス針によるナノメートル計測法等
の、ミクロの次元や領域を対象とする場合の照明では、
全体的な像観察とともに、局所的でかつ1分子・原子レ
ベルの観察が必要とされているからである。
般的に使われている落射照明方法についてみると、図1
に示したように、光源(水銀ランプまたはレーザー)か
らの光を投光管を経て、ダイクロイックミラーで照射光
を反射させ(蛍光は透過させる)、対物レンズの中央に
入射させて試料面を照射している。また、ガラス表面近
傍のみを局所的に照明する方法として全反射照明が知ら
れているが、これは、ごく限られた利用のみでほとんど
使われていないが、全反射したガラス表面から試料溶液
側にしみ出す光であるエバネッセント光(深さ100n
m程度)を使って照明するもので、図2に示したように
プリズムを使う方法と、図3のように対物レンズを使う
方法とがある(参考文献:Daniel Axelrod,Meth. Cell.
Biol. 30,245−270(1989))。
開口数(NA)が下記の式を満たす対物レンズにより全
反射照明が可能とされている。 NA>n NA:対物レンズの開口数 n:試料溶液の屈折率 ただし、この方法では、対物レンズ内で光が散乱しない
ように入射することが重要である。
落射蛍光法の改良と、プリズムを使った全反射照明によ
り、蛍光色素1分子の観察が可能となってもいる(参考
文献:T.Funatsu et al., Nature, 374,555−5
59(1995))。また、全反射照明法では、バック
グラウンド・ノイズ(散乱光など)が極めて低く、たと
えば、蛍光色素1分子のような観察にも大変有効である
ことがわかってきている(照明が局所的であるという制
約がある)。
ンズを使った全反射照明は投光管を経由することによる
光学設計の点や、対物レンズ内での散乱が予想され、蛍
光色素1分子の観察に利用できることは考えられていな
かったため、さらには、対物レンズによる全反射照明そ
のものの有用性が認識されていなかったために、特に専
用の対物レンズは存在せず、通常の油浸対物レンズで高
い開口数を有するものが使われているのが現状である。
このため、全反射照明の有用性が高まるにつれ、対物レ
ンズによる全反射照明について適切なレンズや手法等の
光学系を用意することで、その有用性をさらに生かすこ
とが考慮されねばならない状況にある。
特徴と利点を生かして落射照明と組合わせることが試み
られているが、そのための適切な光学系については依然
として多くの改善すべき点が残されている。特に指摘さ
れるべきことは、落射照明とプリズム使用の全反射照明
とを組合わせ、その併用と切り替えにより全体像観察と
局所的な観察を行う従来の試みでは、両者の照射光は顕
微鏡入射前でいったん2つの光に分かれ、別々の光路を
経由して照明され、両者の切り替えには、シャッター・
ミラー等が使われていることである。このような光学系
の構成では、落射照明には投光管、全反射照明にはプリ
ズムと、それぞれ専用の光学系が必要であり、さらに、
2光路分岐および切り替え用の部品も必要とされてい
て、全体的に、かなり複雑で、しかも面倒な操作が必要
とされる態様となっているのである。
技術における問題点を解消し、簡単な光学系と、簡便な
操作で、蛍光顕微鏡等のレンズ光学系に有用な、落射照
明と全反射照明方法との、併用と切り替えをも容易とす
る、新しい照射光光路の切り替え方法を提供することを
目的としている。
解決するものとして、レンズ光学系での光照射の光路切
り替えの方法であって、照射光を反射するミラーの位置
を対物レンズに対して移動させることにより、対物レン
ズへの照射光の入射位置を変えて、落射照明と全反射照
明を切り替えることを特徴とする光照射切り替え方法を
提供する。また、この発明は、複数のミラーにより光照
射光路を形成する光学系において、少なくとも一つのミ
ラーを移動させる方法をも提供する。
り、落射照明と全反射照明との併用と切り換えを行う方
法や、顕微鏡が蛍光顕微鏡である方法、レンズ光学系
が、原子間力顕微鏡、トンネル顕微鏡、フォトントンネ
ル顕微鏡、または微小針によるナノメートル計測系の観
察領域を同時観察するための対物レンズを備えた光学系
である方法等をその態様として提供する。さらにまた、
この発明は、上記のいずれかの方法の実施のための機構
であって、ミラーの直線移動機構を備えていることを特
徴とする光照射切り換え機構も提供する。
と操作で、試料側(レンズの上側)に、何ら光学系を必
要とせずに、探針等を持ち込む作業空間を確保し、落射
照明と全反射照明との併用・切り替えを可能としている
のである。
らにはそのための機構について説明する。まず、この発
明の基本的原理については、たとえば添付の図4により
説明することができる。すなわち、この図4に例示した
ように、この発明の方法では、ミラー(ダイクロイック
ミラー、プリズム等)(7)の移動のみで照射の仕方を
切り替え可能としている。
り、ミラー(7)を移動させることで、図4(c)の全
反射照明の状態に切り替えることができる。ミラー
(7)の移動によって、反射された照射光(6)(5)
は、落射照明から全反射照明へと変化する。図4(a)
の落射照明、そして図4(c)の全反射照明は、蛍光顕
微鏡において特に有用であり(実施例1、2、3参
照)、また、図4(c)の全反射照明や図4(b)の様
な適当な角度の照明は、原子間力顕微鏡のような探針を
使った系において、探針の先端の照明に有用でもある
(実施例4、5参照)。
(7)を直接移動させているが、このようにミラー
(7)を移動させなくとも、ミラー(7)により照明光
(6)が反射される位置を、光源からの照射光の照射位
置の移動によって変えてもよいことは言うまでもない。
実際には、このような反射位置の変更による方法が、実
施例にも示したように光学系の構成としては現実的でも
ある。
しては、開口数(NA)が下記の式を満たしさえすれば
よい。 NA>n NA:レンズの開口数 n:レンズと反対側の媒体(1)の屈折率 ここでの全反射照明を蛍光顕微鏡に用いれば、高いS/
N(像が明るく背景が暗い)の像が得られ、蛍光色素1
分子の観察が可能となる(実施例1、3参照)。
集光用レンズ等の光学部品を切り替えることも考えられ
るが、基本的にミラー(7)の操作によって照明系を変
化させることになる。集光用レンズ等の配置に制約は無
いが、操作するミラー(7)よりも光源側に集光用レン
ズを配置することにより光学系が簡単となる場合が多い
(実施例参照)。
レンズを用いることにより、さらに高いS/Nの全反射
照明を行うことが可能となる(実施例2参照)。この例
では、照明用部分と結像用部分とを区切ることを本質的
な特徴としている。照明の散乱光や迷光が結像側に漏れ
ないため、背景光が減少し高いS/Nを実現する。
わせは、レンズ、ミラー、プリズム等により種々の光学
設計としてよく、照明用のレンズの焦点距離も目的によ
り変えることができる(f=∞、すなわちレンズでない
場合も含めて)。
実施の形態について説明する。 (実施例1)図6は、この発明の照射切り替え方法を蛍
光顕微鏡に適用した例を示したものである。
ンズを介してミラーで反射させ、さらに反射された照射
光をダイクロイックミラーにより反射させ、これにより
全反射を行い、試料からの蛍光をダイクロイックミラー
を介して取出し、カメラにより撮像する。そして、この
例のシステムでは、集光用レンズからの光を反射する光
源側ミラーを移動させることで、ダイクロイックミラー
での照射光の反射位置を変化させ、通常の落射照明と全
反射照明との併用、切り替えを行っている。
全反射照明との切り替えを、ミラーの移動のみで簡単に
行うことができる。このシステムによる全反射照明の使
用により、溶液中の蛍光色素分子1個が通常のビデオ像
として観察できることになる。 (実施例2)図7は、図5に例示した特有のレンズを蛍
光顕微鏡で使用した例を示したものである。
レンズとにより構成された対物レンズを用いて実施例1
と同じ蛍光顕微鏡システムを形成している。対物レンズ
内での照射光の散乱等がないため、実施例1よりも背景
光が少なく、より良い像を与える事ができる。 (実施例3)図8は、この発明の照明切り替え方法を原
子間力顕微鏡に使用した例を示している。
を組み込み、実施例1および2と同様に、ミラーの移動
によりダイクロイックミラーでの照射光の反射位置を移
動させ、落射照明と全反射照明との併用や切換えを行う
ようにしている。これにより、落射照明・全反射照明の
切り替えを可能とし、計測試料の蛍光観察を可能として
いる。
M)、フォトンSTM(NSOM)、ガラス微小針を使
ったナノメートル計測装置などの、原子分子レベルの計
測技術に、同様にこの発明の方法を適用することが可能
である。より具体的には、この例では、ガラス表面上の
計測試料の蛍光観察としては、まず落射照明により一般
的な蛍光像を得る。次に、全反射照明により局所的な
(ガラス表面から約100nmの深さまで)像を、蛍光
色素分子1個が見えるような高いS/N(Signal/Nois
e;像が明るく背景が暗い)で得る。 (実施例4)図9は、探針先端の観察を可能とするシス
テムを例示したものである。
M、NSOM、ナノメートル計測技術など)に、この発
明の方法を適用し、探針先端のみの観察を可能としてい
る。全反射照明によるエバネッセント光は、ガラス表面
から深さ約100nm程度までしかしみ出さないので、
探針先端のみの蛍光像観察が高いS/Nで可能となる。
一方、落射照明では、探針全体が照明されるため先端の
みの観察が難しい。
記載してあるが、次の実施例5のように散乱光の観察シ
ステムを用いることにより、全反射照明による探針先端
からの散乱光の観察が可能となる。そして、上記のいず
れの場合にも、蛍光強度あるいは散乱強度から、探針の
ガラス表面からの距離を知ることもできる。 (実施例5)図10は、斜光照明により探針先端領域の
観察を可能とするシステムを例示したものである。
M、NSOM、ナノメートル計測技術など)に、この発
明の方法を適用し、探針先端領域の観察を可能とした系
である。全反射となる手前の位置にミラーをおいた場
合、照明光は試料溶液中では図の様に斜め方向となり、
先端領域の照射が可能となる。
領域を変えることが可能となる。なお、図10には、散
乱光観察のシステムを記載してあるが、前記実施例4の
ように蛍光観察のシステムとすることも可能である。そ
して、散乱強度あるいは蛍光強度から、探針のガラス表
面からの位置を知ることもできる。
おり、簡単な光学系と、簡単な操作により、顕微鏡技
術、特に蛍光顕微鏡技術に有効な、落射照明と全反射照
明方法との、併用と切り替えが可能となる。さらに、原
子間力顕微鏡(AFM)、トンネル顕微鏡(STM)、
フォトンSTM(NSOM)等ミクロ世界の研究分野で
の新しい展開が可能となる。
る。
法を例示した説明図である。
方法を例示した説明図である。
明図である。
説明図である。
法を示した概略図である。
物レンズの使用例を示した概略図である。
え方法を示した概略図である。
蛍光顕微鏡システムを組み合わせた概略図である。
の照明システムを組み合わせた概略図である。
Claims (7)
- 【請求項1】 レンズ光学系での光照射の光路切り替え
の方法であって、照射光を反射するミラーの位置を対物
レンズに対して移動させることにより、対物レンズへの
照射光の入射位置を変えて、落射照明と全反射照明を切
り替えることを特徴とする光照射切り替え方法。 - 【請求項2】 複数のミラーにより光照射光路を形成す
る光学系において、少なくとも一つのミラーを移動させ
る請求項1の光照射切り替え方法。 - 【請求項3】 光学系が顕微鏡であり、落射照明と全反
射照明との併用と切り替えを行う請求項1または2の光
照射切り替え方法。 - 【請求項4】 顕微鏡が蛍光顕微鏡である請求項3の光
照射切り換え方法。 - 【請求項5】 レンズ光学系が、原子間力顕微鏡、トン
ネル顕微鏡、フォトントンネル顕微鏡または微小針によ
るナノメートル計測系の観察領域を同時観察するための
対物レンズを備えた光学系である請求項1または2の光
照射切り換え方法。 - 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれかの光照射切
り替え方法の実施のための機構であって、ミラーの直線
移動機構を備えていることを特徴とする光照射切り替え
機構。 - 【請求項7】 中央部の結像用レンズの周縁部に全反射
照明用レンズが配置されている請求項1ないし5のいず
れかの光照射切り替え方法のための対物レンズ。
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| JP07324897A JP3093145B2 (ja) | 1995-12-13 | 1995-12-13 | 光照射切り替え方法 |
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