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JP3117635B2 - 重畳波フィルタリング処理方法及び装置 - Google Patents
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JP3117635B2 - 重畳波フィルタリング処理方法及び装置 - Google Patents

重畳波フィルタリング処理方法及び装置

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JP3117635B2 JP08019501A JP1950196A JP3117635B2 JP 3117635 B2 JP3117635 B2 JP 3117635B2 JP 08019501 A JP08019501 A JP 08019501A JP 1950196 A JP1950196 A JP 1950196A JP 3117635 B2 JP3117635 B2 JP 3117635B2
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  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Ultrasonic Waves (AREA)
  • Measurement Of Mechanical Vibrations Or Ultrasonic Waves (AREA)
  • Measurement Of Velocity Or Position Using Acoustic Or Ultrasonic Waves (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コンクリート、土、金
属等を伝搬する弾性波の重畳波フィルタリング処理方法
及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、コンクリートのひび割れの測
定、地中の構造物の位置測定、鉄の厚さ測定及び魚群探
知等は、弾性波を測定することにより実施されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
従来技術には、以下に示す問題点がある。即ち、自然界
に存在する波は、多くの波が重畳されてできたものであ
り、外乱による強制振動波を除外して考えれば、基本振
動数及びその高次項成分からなる波が多数重畳されてで
きたものである。従って、これらの波を重畳波から抽出
することが必要であるものの、この抽出を正確に実施す
ることは極めて困難である。このため、上述の測定を正
確に実施することが極めて困難であるという問題点があ
る。
【0004】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであって、重畳波に含まれる多数の波について、各波
の基本振動数を正確に決定できる重畳波フィルタリング
処理方法及び装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係る重畳波フィ
ルタリング処理方法は、弾性波が伝播する物質に弾性波
発振センサと弾性波受信センサとを配置し、前期弾性波
発振センサが発振した弾性波を前記弾性波受信センサに
より受信し、得られた重畳波をフィルタリング処理する
重畳波フィルタリング処理方法において、前記重畳波の
フーリエスペクトルを掃引することにより、その整数倍
の振動数の位置にスペクトルのピークがある振動数を基
本振動数として特定する工程と、前記重畳波を時間tの
関数f(t)として表し、前記基本振動数をf0とし、
mを所定の正の整数として、Δt=m/2f0とし、a
及びbを、夫々、所定の正の実数とした場合に、数式
{f(t)−af(t+Δt)}/bで表される演算
実施することにより、f0/m及びf0/mの奇数倍振動
数の成分を増幅し、f0/mの偶数倍振動数の成分を削
減又は削除し関数F 1 (t)で表される重畳波を得る工
程と、前記関数F 1 (t)で表される重畳波のフーリエ
スペクトルを導出する工程と、を有することを特徴とす
る。
【0006】本発明に係る他の重畳波フィルタリング処
理方法は、弾性波が伝播する物質に弾性波発振センサと
弾性波受信センサとを配置し、前期弾性波発振センサが
発振した弾性波を前記弾性波受信センサにより受信し、
得られた重畳波をフィルタリング処理する重畳波フィル
タリング処理方法において、前記重畳波のフーリエスペ
クトルを掃引することにより、その整数倍の振動数の位
置にスペクトルのピークがある振動数を基本振動数とし
て特定する工程と、前記重畳波を時間tの関数f(t)
として表し、前記基本振動数をf0とし、mを所定の正
の整数として、Δt=m/2f0とし、a及びbを、夫
々、所定の正の実数とした場合に、数式{f(t)+a
f(t+Δt)}/bで表される演算を実施することに
より、f0/m及びf0/mの奇数倍振動数の成分を削除
又は削減し、f0/mの偶数倍振動数の成分を増幅し関
数F 2 (t)で表される重畳波を得る工程と、前記関数
2 (t)で表される重畳波のフーリエスペクトルを導
出する工程と、を有することを特徴とする。
【0007】なお、前記関数F 1 (t)又はF 2 (t)を
前記弾性波受信センサにより受信した重畳波の関数f
(t)とみなして、前記数式で表される演算を複数回実
施することにより、新たな関数F 1 (t)又はF 2 (t)
を得てもよく、これを複数回繰り返してもよい。
【0008】本発明に係る重畳波フィルタリング装置
は、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の重畳波フィ
ルタリング処理方法の実施に使用する装置であって、弾
性波発振センサと弾性波受信センサと、この受信センサ
により受信された重畳波をフィルタリング処理する信号
解析部とを有する。
【0009】
【作用】本発明に係る重畳波フィルタリング処理方法に
おいては、受信された重畳波のフーリエスペクトルから
特定された基本振動数をf0とし、mを所定の正の整数
として、Δt=m/2f0と定義し、更にa及びbを、
夫々、所定の実数に定めた後、受信された重畳波の関数
f(t)に対し、数式{f(t)−af(t+Δt)}
/bで表される演算を実施することにより、関数F
1 (t)を得る。そうすると、f(t)を構成する波の
成分のうち、f0/m及びf0/mの奇数倍振動数(f0
/m、3f0/m、5f0/m、・・・・・)の成分が増
幅され、f0/mの偶数倍振動数(2f0/m、4f0
m、6f0/m、・・・・・)の成分が削減又は削除さ
れる。この場合に、f0/m及びf0/mの奇数倍振動数
(f0/m、3f0/m、5f0/m、・・・・・)の
分の増幅率をXとし、f0/mの偶数倍振動数(2f0
m、4f0/m、6f0/m、・・・・・)の成分の減衰
率をYとする場合は、a+b=X及びa−b=Yで示さ
れる連立方程式を算出し、a及びbの値を決定すればよ
い。但し、a及びbはこの値に限られるものではない。
また、mも目的に応じて決めればよいが、例えばmが1
の場合は、f0及びf0の奇数倍振動数(f0、3f0、5
0、・・・・・)の成分が増幅され、f0の偶数倍振動
数(2f0、4f0、6f0、・・・・・)の成分が削減
又は削除される。またmを2とした場合は、f0/2の
奇数倍振動数(f0/2、3f0/2、5f0/2、・・
・・・)の成分が増幅され、f0/2の偶数倍振動数
(2f0/2、4f0/2、6f0/2、・・・・・)の
成分が削減又は削除される。即ち、f0の整数倍振動数
(f0、2f0、3f0、・・・・・)の成分を削減又は
削除することができる。
【0010】本発明に係る他の重畳波フィルタリング処
理方法においては、受信された重畳波のフーリエスペク
トルから特定された基本振動数をf0とし、mを所定の
正の整数として、Δt=m/2f0と定義し、更にa及
びbを、夫々、所定の実数に定めた後、受信された重畳
の関数f(t)に対し、数式{f(t)+af(t+
Δt)}/bで表される演算を実施することにより、関
数F 2 (t)を得る。そうすると、f(t)を構成する
波の成分のうち、f0/m及びf0/mの奇数倍振動数
(f0/m、3f0/m、5f0/m、・・・・・)の成
分が削除又は削減され、f0/mの偶数倍振動数(2f0
/m、4f0/m、6f0/m、・・・・・)の成分が増
幅される。この場合に、a及びbの値は、上述のように
連立方程式を算出して、決定することができる。但し、
上述の場合と同様にa及びbはこの値に限られるもので
はない。また、mも目的に応じて決めればよく、mが1
の場合は、f0及びf0の奇数倍振動数(f0、3f0、5
0、・・・・・)の成分が削除又は削減され、f0の偶
数倍振動数(2f0、4f0、6f0、・・・・・)の成
分が増幅される。またmを2とした場合は、f0/2の
奇数倍振動数(f0/2、3f0/2、5f0/2、・・
・・・)の成分が削除又は削減され、f0/2の偶数倍
振動数(2f0/2、4f0/2、6f0/2、・・・・
・)の成分が増幅される。即ち、f0の整数倍振動数
(f0、2f0、3f0、・・・・・)の成分を増幅する
ことができる。
【0011】上述のいずれのフィルタリング処理方法に
おいても、f(t)をフーリエ変換し、得られたフーリ
エスペクトルの各スペクトル値を各振動数毎に所定の割
合で増減させ、フィルタリング処理を実施してもよい。
この場合は、F1(t)又はF2(t)をフーリエ変換
し、得られたスペクトル値から上述の所定の割合を各振
動数毎に予め算出しておく。そうすると、F1(t)又
はF2(t)を直接計算し、フィルタリング処理を実施
する場合に比して、計算時間が短縮される。
【0012】いずれのフィルタリング処理においても、
フィルタリング処理を必要に応じて複数回実施すること
ができる。F1(t)及びF2(t)を複数回使用するこ
とにより、f(t)から不必要な波の成分をより一層除
外したり、f(t)から必要な波の成分をより一層増幅
することができる。
【0013】本発明に係る重畳波フィルタリング処理装
置は、弾性波発振センサと弾性波受信センサと、この受
信センサにより受信された重畳波をフィルタリング処理
する信号解析部とを有し、この信号解析部で、重畳波フ
ィルタリング処理を実施する。そうすると、信号解析部
がコンピュータ等により形成されているため、短時間で
フィルタリング処理が実施される。これにより、複雑な
受信波であっても、短時間のうちに受信波を構成する波
の基本振動数を明確に示すことができる。
【0014】
【実施例】以下、本発明について更に説明する。本願発
明者等が任意の基本振動数を有する波及びその高次振動
数を有する波が多数重畳して形成された波(重畳波)の
性質について鋭意検討した結果、受信した重畳波のフー
リエスペクトルを掃引して基本振動数を特定し、重畳波
から特定の振動数の波を高精度で増幅又は削減若しくは
削除して、重畳波に含まれる多数の波について、多波の
基本振動数を容易に明確に示すことができる重畳波フィ
ルタリング処理方法を見出した。
【0015】重畳波f(t)が極めて複雑な形状のもの
であっても、この重畳波が繰り返し周期T(秒)を有す
るものであれば、下記数式1に示すように、単純な正弦
波の重ね合わせで表すことができる。
【0016】
【数1】f(t)=a0+{Σ(n=1,k)ancos(n
ωt)}+{Σ(n=1,k)bnsin(nωt)} 但し、t:時間(秒) ω:角振動数 a0、an、bn:係数 k、n:正数。
【0017】なお、Σ(n=1,k)は、nを1からkまで
変化させて、和を取ることと定義する。例えば、{Σ
(n=1,k)Xn}は、X1+X2+・・・・・+Xkを表
す。
【0018】上記数式1を使用して、本発明における重
畳波フィルタリング処理方法について説明する。先ず、
議論を単純化するために、繰り返し周期Tが1秒であり
(上記数式1の角振動数ωが2π)、k=9、a0=a1
=・・・・・=a9=0及びb1=b2=・・・・・=b9
=1である場合について、重畳波f(t)及びこの重畳
波f(t)の周期をΔt=0.5秒ずらしたf(t+Δ
t)の性質について説明する。
【0019】図1は、横軸に時間t(秒)をとり、縦軸
に重畳波f(t)をとって両者の関係を示すグラフ図及
び横軸に時間t(秒)をとり、縦軸に重畳波f(t+Δ
t)をとって両者の関係を示すグラフ図である。即ち、
図1の上段はΣ(n=1,k)sin(2nπt)を示す図
である。また、図1の下段は、波の周期Δtを0.5秒
ずらしたΣ(n=1,k)sin{(2nπ(t+Δt)}
を示す図である。
【0020】また、図2は横軸に時間t(秒)をとり、
縦軸に振幅をとって両者の関係を示す図であり、実線は
f(t)を構成する各sin(2nπt)を示し、破線
はf(t+Δt)を構成する各sin{(2nπ(t+
Δt)}を示す。図2に示す各正弦波を下記数式2に代
入して、得られた波G1(t)を図3に示す。
【0021】
【数2】G1(t)=Σ(n=1,k)sin(2nπt)−
Σ(n=1、k)sin{(2nπ(t+Δt)}
【0022】また、G1(t)の各n成分(振動数n)
を図4に示す。なお、図4中の右側の数字は各n成分の
最大振幅を示す。同様に、図2に示す各正弦波を代入し
て、下記数式3に示す数式を計算し、得られた波G
2(t)を図5に示す。
【0023】
【数3】G2(t)=Σ(n=1,k)sin(2nπt)+
Σ(n=1、k)sin{(2nπ(t+Δt)}
【0024】また、G2(t)の各n成分(振動数n)
を図6に示す。なお、図6中の右側の数字は各n成分の
最大振幅を示す。
【0025】図3及び図4から、以下のことがわかる。
即ち、重畳波f(t)と、この重畳波の周期T(T=
1.0秒)を半周期(ΔT=T/2)だけずらした重畳
波f(t+ΔT)との差をとった場合は、基本振動数f
0(=1/T)及びこの基本振動数の奇数倍の振動数
(3/T、5/T、7/T及び9/T)のsin波の振
幅は2倍となり、偶数倍の振動数(2/T、4/T、6
/T及び8/T)のsin波の振幅は0となる。これに
より、上記数式2は、重畳波f(t)から基本振動数f
0の偶数倍振動数の成分を除去し、基本振動数f0の奇数
倍振動数の成分を2倍に増幅するフィルターであるとい
うことができる。そして、図3はf(t)にこのフィル
ターをかけた結果を示す図と解釈することができる。
【0026】一方、図6に示すように、上記数式3は基
本振動数f0の奇数倍振動数の振幅を0とし、基本振動
数f0の偶数倍振動数の振幅を2倍とする。これによ
り、上記数式2は、重畳波f(t)から基本振動数f0
の奇数倍振動数の成分を除去し、偶数倍振動数の成分を
2倍に増幅するフィルターであるということができる。
そして、図5はf(t)にこのフィルターをかけた結果
を示す図と解釈することができる。
【0027】次に、基本振動数f0を4Hzとし、この
場合の周期の増分Δtを1/(2f0)=0.125秒
と決め、更に、k=9、a0=a1=・・・・・=a9
0及びb1=b2=・・・・・=b9=1である場合につ
いて、上記数式1に示す重畳波f(t)及びf(t+Δ
t)の性質について説明する。図7は、横軸に時間t
(秒)をとり、縦軸に重畳波f(t)をとって両者の関
係を示すグラフ図及び横軸に時間t(秒)をとり、縦軸
に重畳波f(t+Δt)をとって両者の関係を示すグラ
フ図である。図8は横軸に時間t(秒)をとり、縦軸に
重畳波f(t)及びf(t+Δt)の各n成分(振動数
n)をとって両者の関係を示す図であり、実線はf
(t)の各n成分sin(2nπt)を示し、破線はf
(t+Δt)の各n成分sin{(2nπ(t+Δ
t)}を示す。上記数式2に示す数式を計算し、得られ
た波G1(t)を図9に示す。また、G1(t)の各n成
分(振動数n)を図10に示す。なお、図10中の右側
の数字は各n成分の最大振幅を示す。図10に示すよう
に、基本振動数f0が4Hzである場合は、上記数式2
は、基本振動数f0の奇数倍振動数の振幅を2倍とし、
偶数倍振動数の振幅を0とする。また、振動数が奇数倍
振動数に近い波については、その波の振幅を増幅し、一
方振動数が偶数倍振動数に近い波については、その波の
振幅を減衰させる。図9は、このようなフィルターがか
けられ、得られた波を示す図である。
【0028】同様に、図8に示す各n成分波を使用し
て、上記数式3に示す数式を計算し、得られた波G
2(t)を図11に示す。G2(t)の各n成分(振動数
n)を図12に示す。なお、図12中の右側の数字は各
n成分の最大振幅を示す。図12に示すように、上記数
式3は基本振動数f0の奇数倍振動数の振幅を0とし、
偶数倍振動数の振幅を2倍とする。また、振動数が奇数
倍振動数に近い波については、その波の振幅を減衰さ
せ、一方振動数が偶数倍振動数に近い波については、そ
の波の振幅を増幅する。図11は、このようなフィルタ
ーがかけられ、得られた波を示す図である。
【0029】なお、以上の考察は、上記数式1につい
て、k=9、a0=a1=・・・・・=a9=0及びb1
2=・・・・・=b9=1である場合のもの、即ちsi
n波についてものであったが、a1=・・・・・=a9
1及びa0=b1=b2=・・・・・=b9=0とし、co
s波についても上述の考察を適用することができる。
【0030】上述のフィルターの性質をフーリエスペク
トルを使用して説明する。図13は、Σ(n=1,k)si
n(2nπt)について、横軸に振動数(Hz)をと
り、縦軸にスペクトル値をとって両者の関係を示すグラ
フ図である。このスペクトルはスペクトル値が1.0と
一定のものとなる。そして、図14は、図13に上記数
式2を適用し、得られたスペクトル値を示す図であり、
横軸に振動数(Hz)をとり、縦軸にスペクトル値をと
って両者の関係を示すグラフ図である。上記数式2は、
Σ(n=1,k)sin(2nπt)で表される波形から、
この波形を周期Δtだけ移動して得られた波形を減算す
る。上記数式2の作用を振動数とスペクトル値との関係
から見てみる。図13に示すように、Δt=1/(2f
0)、即ちf0=1/(2Δt)とした場合に、図14に
示すように、振動数がf0、3f0、5f0、・・・・・
のスペクトル値を2倍に増幅し、振動数が2f0、4
0、6f0、・・・・・のスペクトル値を0とする。ま
た、振動数がf0、3f0、5f0、・・・・・近傍のス
ペクトル値を増幅し、振動数が2f0、4f0、6f0
・・・・・近傍のスペクトル値を減衰させる。上記数式
2は、このようなフィルタリング処理を実施し、基本振
動数の奇数倍のスペクトルを取り出すことを意味してい
る。
【0031】図15は、図13に上記数式3を適用し、
得られたスペクトル値を示す図であり、横軸に振動数
(Hz)をとり、縦軸にスペクトル値をとって両者の関
係を示すグラフ図である。上記数式3は、Σ(n=1,k)
sin(2nπt)で表される波形と、この波形を周期
Δtだけ移動して得られた波形を加算する。上記数式3
の作用を振動数とスペクトル値との関係から見てみる
と、図15に示すように、振動数がf0、3f0、5
0、・・・・・のスペクトル値を0とし、振動数が2
0、4f0、6f0、・・・・・のスペクトル値を2倍
に増幅する。また、振動数がf0、3f0、5f0、・・
・・・近傍のスペクトル値を減衰させ、振動数が2
0、4f0、6f0、・・・・・近傍のスペクトル値を
増幅させる。上記数式3は、このようなフィルタリング
処理を実施し、基本振動数の偶数倍のスペクトルを取り
出すことを意味している。
【0032】上述のフィルタリング処理を、現実の波形
に対して実施する。図16は、横軸に時間t(秒)をと
り、縦軸に振幅をとって両者の関係を示すグラフ図であ
る。Δt=30μ秒、f0=1/(2Δt)≒16.6
kHzとし、図16に示すように、波形を加算及び減算
すると、夫々、F1(t)=f(t)−f(t+Δ
t)、F2(t)=f(t)+f(t+Δt)で表され
る時系列波が得られる。このF1(t)及びF2(t)に
ついて、夫々、フーリエ変換する。
【0033】図17(a)、(b)は、夫々、f
(t)、F1(t)のフーリエスペクトルであり、横軸
に振動数(Hz)をとり、縦軸にスペクトル値をとって
両者の関係を示すグラフ図である。図17(a)の破線
は、フィルターの形状を示す。f(t)は破線で示され
るフィルタにより、f0≒16.6kHz近傍のスペク
トルは増幅され、f0と極めて異なる振動数のスペクト
ルは減衰している。
【0034】図18(a)、(b)は、夫々、f
(t)、F2(t)のフーリエスペクトルであり、横軸
に振動数(Hz)をとり、縦軸にスペクトル値をとって
両者の関係を示すグラフ図である。図18(a)の破線
は、フィルターの形状を示す。f(t)は破線で示され
るフィルターにより、f0≒16.6kHz近傍のスペ
クトルは減衰され、f0と極めて異なる振動数のスペク
トルは増幅されている。
【0035】図17(a)及び図18(a)中のフィル
タが、どのような数式で表せるのかを考察する。上記数
式1のnωがRである成分をf(t)から取り出して考
えてみる。fR(t)並びにこのfR(t)に対するF1
(t)及びF2(t)を下記数式4乃至6に示す。
【0036】
【数4】 fR(t)=aRcos(Rt)+bRsin(Rt)
【0037】
【数5】F1R(t)=fR(t)−fR(t+Δt)
【0038】
【数6】F2R(t)=fR(t)+fR(t+Δt)上記
数式4を数式5に代入して整理する。得られた結果を下
記数式7に示す。
【0039】
【数7】F1R(t)=C1{aRcos(Rt+R・Δt
/2)+bRsin(Rt+R・Δt/2)} 但し、C1は下記数式8にて定義される。
【0040】
【数8】C1=2cos(R・Δt/2) 同様に、上記数式4を数式6に代入して整理する。得ら
れた結果を下記数式9に示す。
【0041】
【数9】F2R(t)=C2{aRsin(Rt+R・Δt
/2)+bRcos(Rt+R・Δt/2)} 但し、C2は下記数式10にて定義される。
【0042】
【数10】C2=2sin(R・Δt/2)
【0043】図17(a)中で破線にて示されるフィル
ターは、上記数式8で示されるものであり、図18
(a)中で破線にて示されるフィルターは、上記数式1
0で示されるものである。
【0044】以上、説明したように、重畳波にこの重畳
波の周期をΔtずらして得られた重畳波を加算又は減算
することにより、重畳波にフィルタリング処理すること
ができる。上記数式8に示すフィルターC1及び上記数
式10に示すフィルターC2が、本発明におけるフィル
ターの基本形であり、このC1及びC2を組み合わせるこ
とにより、より一層有意義なフィルターを得ることがで
きる。
【0045】以下に、このようにして得られたフィルタ
ーを示す。これらのフィルターを使用することにより、
重畳波を構成する波の基本振動数を容易に決定すること
ができる。
【0046】図19乃至22は、横軸に振動数(Hz)
をとり、縦軸にスペクトル値をとって両者の関係を示す
グラフ図である。各フィルター(フィルター1−1、1
−2、1−3及び1−4)は任意振動数(f0)のスペ
クトル成分及びこの振動数の奇数倍振動数(3f0、5
0、・・・・・)のスペクトル成分を増幅する。ま
た、各フィルターは偶数倍振動数(2f0、4f0、・・
・・・)のスペクトル成分を削除するか、又は削減す
る。図19乃至22に示す各フィルターは、上記数式8
のC1を基本に作られたものである。即ち、mを1とし
て、Δt=m/2f0=1/2f0とし、下記数式11に
て示される計算を基本としたフィルターである。
【0047】
【数11】 F1(t)={f(t)−af(t+Δt)}/b
【0048】図19に示すフィルターのうち、フィルタ
ー81aは上述のC1に1/2を乗じて得られたもので
ある。即ち、上記数式11のaを1、bを2としてF1
(t)を計算する。得られたF1(t)はf(t)にフ
ィルタ−81aをかけたものとなる。フィルター82a
は、フィルター81aにフィルター81aを代入して得
られたフィルターであり、フィルター81aを2回かけ
るフィルターである。同様に、フィルター83aはフィ
ルター81aを3回かけるフィルターである。つまり、
このフィルター82aをF 1 2 (t)と表現すると、フィ
ルター82aは以下の数式12で表されるフィルターと
なる。同様に、フィルター83aをF 1 3 (t)と表現す
ると、フィルター83aは以下の数式13で表されるフ
ィルターとなる。
【数12】
【数13】
【0049】図20に示すフィルターのうち、フィルタ
ー81bは、C1そのものである。即ち、上記数式11
のaを1、bを1としてF1(t)を計算する。得られ
たF1(t)はf(t)にフィルター81bをかけたも
のとなる。また、フィルター82bは、フィルター81
bを2回かけるフィルターである。更に、フィルター8
3bは、フィルター81bを3回かけるフィルターであ
る。
【0050】図21に示すフィルターのうち、フィルタ
ー81cは、以下のようにして得た。フィルター81c
の最大値及び最小値が、夫々、1.0、0.5となるよ
うにするため、下記数式14及び15からa及びbを算
出する。
【0051】
【数14】 (1+a)/b=1.0
【0052】
【数15】 (1−a)/b=0.5
【0053】上記数式14及び15より、a、bは、夫
々、a=0.333・・・・・、b=1.333・・・
・・である。このa及びbを上記数式11に代入してF
1(t)を計算する。得られたF1(t)はf(t)にフ
ィルター81cをかけたものとなる。また、フィルター
82cは、フィルター81cを2回かけるフィルターで
ある。更に、フィルター83cは、フィルター81cを
3回かけるフィルターである。
【0054】図22に示すフィルターのうち、フィルタ
ー81dは以下のようにして得た。フィルター81dの
最大値及び最小値が、夫々、2.0、1.0となるよう
にするため、下記数式16及び17からa及びbを算出
する。
【0055】
【数16】 (1+a)/b=2.0
【0056】
【数17】 (1−a)/b=1.0
【0057】上記数式16及び17より、a、bは、夫
々、a=0.333・・・・・、b=0.666・・・
・・となる。このa及びbを上記数式11に代入してF
1(t)を計算する。得られたF1(t)はf(t)にフ
ィルター81dをかけたものとなる。また、フィルター
82dは、フィルター81dを2回かけるフィルターで
ある。更に、フィルター83dは、フィルター81dを
3回かけるフィルターである。
【0058】図23乃至26は、横軸に振動数(Hz)
をとり、縦軸にスペクトル値をとって両者の関係を示す
グラフ図である。各フィルター(フィルター2−1、2
−2、2−3及び2−4)は、任意振動数(f0)のス
ペクトル成分及びこの振動数の奇数倍振動数(3f0
5f0、・・・・・)のスペクトル成分を削除するか、
又は削減する。また各フィルターは、偶数倍振動数(2
0、4f0、・・・・・)のスペクトル成分を増幅す
る。図23乃至26に示す各フィルターは、上記数式8
のC2を基本に作られたものである。即ち、mを1とし
て、Δt=m/2f0=1/2f0とし、下記数式18
て示される計算を基本としたフィルターである。
【0059】
【数18】2(t)={f(t)+af(t+Δt)}/b
【0060】図23に示すフィルターのうち、フィルタ
ー81eはC2に1/2を乗じて得られたものである。
即ち、上記数式18のaを1、bを2としてF2(t)
を計算する。得られたF2(t)はf(t)にフィルタ
ー81eをかけたものとなる。また、フィルター82e
は、フィルター81eを2回かけるフィルターである。
更に、フィルター83eは、フィルター81eを3回か
けるフィルターである。
【0061】図24に示すフィルターのうち、フィルタ
ー81fは、C2そのものである。即ち、上記数式18
のaを1、bを1としてF2(t)を計算する。得られ
たF2(t)はf(t)にフィルター81fをかけたも
のとなる。また、フィルター82fは、フィルター81
fを2回かけるフィルターである。更に、フィルター8
3fは、フィルター81fを3回かけるフィルターであ
る。
【0062】図25に示すフィルター81gは、以下の
ようにして得た。フィルター81gの最大値及び最小値
が、夫々、1.0、0.5となるようにするため、上記
数式14及び15からa及びbを算出すると、a、b
は、夫々、a=0.333・・・・・、b=1.333
・・・・・である。このa及びbを上記数式18に代入
してF2(t)を計算する。得られたF2(t)がf
(t)にフィルター81gをかけたものとなる。また、
フィルター82gは、フィルター81gを2回かけるフ
ィルターである。更に、フィルター83gは、フィルタ
ー81gを3回かけるフィルターである。
【0063】図26に示すフィルターのうち、フィルタ
ー81hは、以下のようにして得た。フィルター81h
の最大値及び最小値が、夫々、2.0、1.0となるよ
うにするため、上記数式16及び17からa及びbを算
出すると、a、bは、夫々、a=0.333・・・・
・、b=0.666・・・・・となる。このa及びbを
上記数式18に代入してF2(t)を計算する。得られ
たF2(t)はf(t)にフィルター81hをかけたも
のとなる。また、フィルター82hは、フィルター81
hを2回かけるフィルターである。更に、フィルター8
3hは、フィルター81hを3回かけるフィルターであ
る。
【0064】図27乃至30は、横軸に振動数(Hz)
をとり、縦軸にスペクトル値をとって両者の関係を示す
グラフ図である。各フィルター(フィルター3−1、3
−2、3−3及び3−4)は、任意振動数(f0)のス
ペクトル成分及びこの振動数の整数倍振動数(2f0
3f0、・・・・・)のスペクトル成分を増幅する。こ
れらのフィルターは、mを2として、Δt=m/2f0
=1/f0とした場合に、上記数式18で表されるフィ
ルターを基本としたものである。
【0065】図27に示すフィルターのうち、フィルタ
ー81iは、mが2である場合のフィルター81eであ
る。また、フィルター82iは、フィルター81iを2
0回かけるフィルターである。更に、フィルター83i
は、フィルター81iを50回かけるフィルターであ
る。
【0066】図28に示すフィルターのうち、フィルタ
ー81jは、mが2である場合のフィルター81fであ
る。また、フィルター82jは、フィルター81jを2
回かけるフィルターである。更に、フィルター83j
は、フィルター81iを3回かけるフィルターである。
【0067】図29に示すフィルターのうち、フィルタ
ー81kは、mが2である場合のフィルター81gであ
る。また、フィルター82kは、フィルター81kを2
回かけるフィルターである。更に、フィルター83k
は、フィルター81kを3回かけるフィルターである。
【0068】図30に示すフィルターのうち、フィルタ
ー81mは、mが2である場合のフィルター81hであ
る。また、フィルター82mは、フィルター81mを2
回かけるフィルターである。更に、フィルター83m
は、フィルター81mを3回かけるフィルターである。
【0069】図31乃至34は、横軸に振動数(Hz)
をとり、縦軸にスペクトル値をとって両者の関係を示す
グラフ図である。各フィルター(フィルター4−1、4
−2、4−3及び4−4)は、任意振動数(f0)のス
ペクトル成分及びこの振動数の整数倍振動数(2f0
3f0、・・・・・)のスペクトル成分を削除するか又
は削減する。図31乃至34は、図19乃至22に示す
フィルター及び図23乃至26に示すフィルターを連続
して使用するか、図19乃至22に示すフィルターにお
いて、2f0をf0と定義しなおすことによって得られた
ものである。即ち、これらのフィルターは、mを2とし
て、Δt=m/2f0=1/f0とした場合に、上記数式
11で表されるフィルターを基本としたものである。
【0070】図31に示すフィルターのうち、フィルタ
ー81nは、mが2である場合のフィルター81aであ
る。また、フィルター82nは、フィルター81nを2
0回かけたフィルターである。更に、フィルター83n
は、フィルター81nを50回かけたフィルターであ
る。
【0071】図32に示すフィルターのうち、フィルタ
ー81pは、mが2である場合のフィルター81bであ
る。また、フィルター82pは、フィルター81pを2
回かけるフィルターである。更に、フィルター83p
は、フィルター81pを3回かけるフィルターである。
【0072】図33に示すフィルターのうち、フィルタ
ー81qは、mが2である場合のフィルター81cであ
る。また、フィルター82qは、フィルター81qを2
回かけるフィルターである。更に、フィルター83q
は、フィルター81qを3回かけるフィルターである。
【0073】図34に示すフィルターのうち、フィルタ
ー81rは、mが2である場合のフィルター81dであ
る。また、フィルター82rは、フィルター81rを2
回かけるフィルターである。更に、フィルター83r
は、フィルター81rを3回かけるフィルターである。
【0074】基本振動数の波及び基本振動数の整数倍の
振動数の波のみを削除するためには、フィルターの立ち
上がりを急峻にすることが好ましい。図35は、横軸に
振動数(Hz)をとり、縦軸にスペクトル値をとって両
者の関係を示すグラフ図であって、実線がこの急峻なフ
ィルター81uを示し、破線は図19に示すフィルター
81n(フィルター4−1)である。図35に示すよう
に、立ち上がりが急峻であると共に最大値が1.0付近
であるフィルターが好ましい。このようなフィルター
を、図19乃至34に示す各フィルターを組み合わせる
ことにより、得ることができる。
【0075】図36に示すフィルター81sは、図37
に示すフィルターを連続してかけることによって得られ
たものである。即ち、フィルター81a、81g及び8
1iをかけ、2f0をf0と読み変えた後(m=2)、フ
ィルター81iを連続的にかけたものである。2f0
0と読み変えた後のフィルター81iは、図中の82
iである。
【0076】また、図36に示すフィルター81sに対
して、m=2とした後に、図26に示すフィルター81
hをかけ、次にm=4とした後に、図25に示すフィル
ター81gをかけ、更にm=4とした後に、図29に示
すフィルター81kをかけると、図38に示すフィルタ
ー81tが得られる。図38に示すように、このフィル
ター81tの立ち上がりは極めて急峻である。
【0077】なお、f(t)の波に81iのフィルタを
n回かけて得られる波をfA(t)として、fB(t)=
f(t)−fA(t)を計算すれば、fB(t)はf
(t)に図35のフィルタそのものをかけたものとな
る。フィルタの急峻度はnの回数が多くなるほど、より
一層高まる。
【0078】次に、本発明の実施例について説明する。
【0079】第1実施例方法 上述のようにして得られた各種のフィルタを使用するこ
とにより、重畳波に含まれる各波の基本振動数を容易且
つ高精度に取り出すことができる。上述の各フィルター
の使用法を具体的に示すために、基本振動数が近接した
6個の波を考え、これらの波を重ね合わせて、得られた
重畳波にフィルタリング処理を実施し、個々の波の振動
数を取り出せることを示す。6個の波の基本振動数は、
夫々、2.5、3.6、4.7、5.8、6.9及び
8.2kHzである。
【0080】先ず、この重畳波のサンプリング間隔Δt
sを1.0μ秒とし、サンプリングポイント数Nを40
96とする。図39は、横軸に振動数(Hz)をとり、
縦軸にスペクトル値をとって両者の関係を示すグラフ図
であり、得られた重畳波のフーリエスペクトルを示す図
である。図39に示すスペクトルに対し、上述の各フィ
ルターを使用して、フィルタリング処理を実施し、重畳
波から夫々の波を取り出し、これらの波の基本振動数を
求める。図39に示すスペクトルでは、低次及び高次振
動数側でスペクトルのピーク値が小さい。そこで、低次
及び高次振動数側のピークを増幅させる。図39に示す
スペクトルに対し、基本振動数f0を26.367kH
zとして、図25に示すフィルター81g(フィルター
2−3)を使用してフィルタリング処理を2回実施し、
次いで基本振動数f0を15.625kHzとして、図
25に示すフィルター81g(フィルター2−3)を使
用してフィルタリング処理を実施し、更に基本振動数f
0を85.499kHzとして、図26に示すフィルタ
ー81h(フィルター2−4)を使用してフィルタリン
グ処理を2回実施した。図40は、横軸に振動数をと
り、縦軸にスペクトル値を取って両者の関係を示すグラ
フ図であり、一連のフィルタリング処理によって得られ
たスペクトルを示す図である。図40に示すように、最
も低次の振動数をそのピーク位置から容易に読み取るこ
とができ、最も低次の振動数は2.5kHzである。図
40中の破線は、2.5kHzの整数倍位置を示してお
り、これらの位置にはスペクトルのピークが存在する。
これにより、振動数2.5kHzは、重畳波に含まれる
波のうち、その基本振動数が最も小さい波の基本振動数
と知ることができる。基本振動数f0を2.5kHzと
し、図27に示すフィルター81i(フィルター3−
1)を使用してフィルタリング処理を100回実施する
ことにより、振動数が2.5kHz及びこの振動数の整
数倍のスペクトルを取り出すことができる。図41は、
このフィルタリング処理によって得られたスペクトルを
示すグラフ図である。なお、このフィルタリング処理
は、1.5kHz以下及び80kHz以上のスペクトル
を削除した後に実施した。また、図41中の点線は、図
40に示す重畳波、即ちフィルタリング処理前の重畳波
を示す。
【0081】更に、2.5kHzから高振動数側に掃引
していくと、スペクトルのピークが存在する位置を知る
ことができ、このピークから重畳波に含まれる他の波の
基本振動数を低振動数のものから順に取り出すことがで
きる。具体的には、3.6、4.7、5.8、6.9及
び8.2kHzの基本振動数を取り出すことができる。
【0082】図42は、基本振動数f0を3.6kHz
とし、図27に示すフィルター81i(フィルター3−
1)を使用し、フィルタリング処理を100回実施して
得られたスペクトルを示すグラフ図である。図43は、
基本振動数f0を4.7kHzとし、図27に示すフィ
ルター81i(フィルター3−1)を使用し、フィルタ
リング処理を50回実施して得られたスペクトルを示す
グラフ図である。図44は、基本振動数f0を5.8k
Hzとし、図27に示すフィルター81i(フィルター
3−1)を使用し、フィルタリング処理を30回実施し
て得られたスペクトルを示すグラフ図である。図45
は、基本振動数f0を6.9kHzとし、図27に示す
フィルター81i(フィルター3−1)を使用し、フィ
ルタリング処理を50回実施して得られたスペクトルを
示すグラフ図である。図46は、基本振動数f0を8.
2kHzとし、図27に示すフィルター81i(フィル
ター3−1)を使用し、フィルタリング処理を50回実
施して得られたスペクトルを示すグラフ図である。いず
れの図においても、振動数1.5kHz以下及び80k
Hz以上のスペクトルを削除した後にフィルタリング処
理を実施して得られたものである。また、各図中の点線
は、図40に示す重畳波、即ちフィルタリング処理前の
重畳波を示す。図41乃至46に示すように、本実施例
方法のフィルタリング処理により、重畳波に含まれる多
数の波について、各波の基本振動数を知ることができ
る。
【0083】第2実施例方法 基本振動数が低い場合(第1実施例方法の2.5kHz
及び3.6kHz等)は、第1実施例方法によって比較
的容易に、重畳波を構成する多数の波について、各波の
基本振動数を取り出すことができる。しかしながら、基
本振動数f0が大きい場合は、他の基本振動数の高次項
スペクトルが多数林立するため、f0のスペクトルがこ
の高次項スペクトルに埋もれてしまい、基本振動数f0
を取り出すことが困難である。第2実施例方法はこのよ
うな場合に適用できるフィルタリング処理方法である。
【0084】第2実施例方法においても、第1実施例方
法と同一の重畳波を使用して説明する。先ず、第1実施
例方法と同様に低次及び高次振動数側のスペクトルを増
幅させる。増幅条件は第1実施例方法と同一である。次
に、第1実施例方法により、予め低振動数の基本振動数
(2.5及び3.6kHz)を見つけだしておく。基本
振動数2.5及び3.6kHzの夫々について、図31
に示すフィルター81n(フィルター4−1)を使用し
てフィルタリング処理を実施した。なお、このフィルタ
リング処理は、1.5kHz以下及び80kHz以上の
スペクトルを削除した後に実施した。図47は、横軸に
振動数(Hz)をとり、縦軸にスペクトル値をとって両
者の関係を示すグラフ図であり、この一連の処理によっ
て得られたスペクトルを示す図である。図47中の点線
は図40に示す重畳波、即ちフィルタリング処理前の重
畳波を示す。図47によれば、振動数が4.7kHzの
位置に高いピークがあり、このピークから4.7kHz
が基本振動数の一つであることがわかる。但し、4.7
kHzの整数倍の位置にピークが存在しないか、又は存
在してもそのピーク値が小さい場合がある。例えば、3
次項(14.1kHz)、6次項(28.2kHz)及
び7次項(32.9kHz)等である。これは以下の理
由による。
【0085】3次項(14.1kHz)は基本振動数
3.6kHzの波の4次項(14.4kHz)に極めて
近く、6次項(28.2kHz)は基本振動数3.6k
Hzの波の8次項(28.8kHz)に極めて近く、7
次項(32.9kHz)は基本振動数2.5kHzの波
の13次項(32.5kHz)及び基本振動数3.6k
Hzの波の9次項(32.4kHz)に極めて近い。こ
のため、基本振動数2.5及び3.6kHzの夫々につ
いて、フィルタリング処理を実施した場合に、2.5及
び3.6kHzの高次項スペクトルと共に、基本振動数
4.7kHzの高次項(3次、6次及び7次項)スペク
トルも削除されてしまう。しかしながら、4.7kHz
の高次項スペクトルの全てが削除されてしまうことはな
いので、図47に示すように、4.7kHz及び上述以
外の高次項スペクトルは、1又は複数の波の基本振動数
が既に求められており、この波を除去した後も、スペク
トル中にそのまま存在する。これにより、4.7kHz
が基本振動数の一つであることを容易に確定することが
できる。
【0086】同様の手順により、低振動数の基本振動数
から順次、その振動数を確定することができる。図48
は、図31に示すフィルター81n(フィルター4−
1)を使用し、2.5、3.6及び4.7kHzの基本
振動数及びその高次項スペクトルによる波を削除したス
ペクトルである。図48に示すように、5.8kHzが
基本振動数の一つであることがわかる。
【0087】図49は、2.5、3.6、4.7及び
5.8kHzの基本振動数及びその高次項スペクトルに
よる波を削除したスペクトルである。2.5、3.6及
び4.7kHzの基本振動数及びその高次項スペクトル
による波を、図31に示すフィルター81n(フィルタ
ー4−1)を使用して削除し、5.8kHzの基本振動
数及びその高次項スペクトルによる波を図36に示すフ
ィルター(フィルター4−5)を使用して削除した。図
49に示すように、6.9kHzが基本振動数の一つで
あることがわかる。
【0088】図50は、2.5、3.6、4.7、5.
8及び6.9kHzの基本振動数及びその高次項スペク
トルによる波を削除したスペクトルである。2.5、
3.6及び4.7kHzの基本振動数及びその高次項ス
ペクトルによる波を、図31に示すフィルター81n
(フィルター4−1)を使用して削除し、次いで5.8
kHzの基本振動数及びその高次項スペクトルによる波
を図36に示すフィルター(フィルター4−5)を使用
して削除し、更に6.9kHzの基本振動数及びその高
次項スペクトルによる波を図35に示すフィルター81
n(フィルター4−1)を使用して削除した。図50に
示すように、8.2kHzが基本振動数の一つであるこ
とがわかる。
【0089】以上のように、順次フィルタリング処理を
実施することにより、重畳波に含まれる波の基本振動数
を確定することできる。また、各基本振動数で図31に
示すフィルター81n(フィルター4−1)を使用し
て、多数回のフィルタリング処理を実施することで、こ
の波の基本振動数及びその高次項スペクトルのみを取り
出し、他の振動数のスペクトルを削除することができ
る。図51は、基本振動数f0を8.2kHzとし、図
50に示す点線のスペクトルに対し、図31に示すフィ
ルター81n(フィルター4−1)を使用してフィルタ
リング処理を100回実施して得られたスペクトルを示
すグラフ図である。図51に示すように、図31に示す
フィルターを多数回使用することによって、基本振動数
(8.2kHz)のスペクトルのみを取り出すことがで
きる。
【0090】なお、図49及び50において、基本振動
数が5.8kHzのスペクトル及びその高次項のスペク
トルの削除に、図36に示すフィルター(フィルター4
−5)を使用した。これは、以下の理由による。図48
に示すように、基本振動数5.8kHz及びこの振動数
の7次項(40.6kHz)の近傍に、スペクトルのピ
ークが多数存在する。このため、基本振動数及びこの振
動数の高次項のスペクトルのみを削除し、近傍のスペク
トルは可及的に残存させる必要がある。しかしながら、
図31に示すフィルター81n(フィルター4−1)で
は、基本振動数及びこの振動数の高次項のスペクトルと
共にこれらの近傍のスペクトルも削除してしまう。そこ
で、図36に示すフィルター81s(フィルター4−
5)を使用した。このフィルターは、急峻であるため、
基本振動数及びこの振動数の高次項のスペクトルのみを
削除し、他の部分のスペクトルを残存させることができ
る。
【0091】以上の2つの実施例方法を説明した。各フ
ィルターの機能を整理して以下に示す。
【0092】図19乃至26に示すフィルター(フィル
ター1−1、1−2、1−3、1−42−1、2−2、
2−3及び2−4) 図19乃至26に示すフィルターは、図40に示すよう
に、ピーク値の小さいスペクトル値を大きくするか、又
はピーク値の大きいスペクトル値を小さくするために使
用される。予めこのようなフィルタリング処理を実施す
ることにより、以後のフィルタリング処理が容易にな
る。
【0093】図27乃至30に示すフィルター(フィル
ター3−1、3−2、3−3及び3−4) 図27乃至30に示すフィルターは図19乃至26に示
すフィルターと同様の目的で使用することができる。こ
れに加え、図27乃至30に示すフィルターは、基本振
動数及びその高次項のスペクトルを取り出すために使用
することができる。
【0094】図31乃至34に示すフィルター(フィル
ター4−1、4−2、4−3及び4−4) 図31乃至34に示すフィルターは、基本振動数及びそ
の高次項のスペクトルを削除又は削減するために使用す
ることができる。
【0095】図35(フィルター4−7)、図36に示
すフィルター(フィルター4−5)及び図38に示すフ
ィルター(フィルター4−6) 図35、図36及び図38に示すフィルターは、図31
乃至34に示すフィルターと殆ど同一の機能を有する。
但し、図35、図36及び図38に示すフィルターは、
基本振動数のスペクトルの近傍に他の基本振動数のスペ
クトル及びこの基本振動数の高次項のスペクトルが存在
する場合であっても、他の基本振動数のスペクトル及び
この基本振動数の高次項のスペクトルが削減されること
を防止しつつ、基本振動数及びその高次項のスペクトル
を削除又は削減することができる。
【0096】なお、図31乃至34に示すフィルターの
機能は上述のようであるが、図16に示すような時系列
波に対して、フィルタリング処理を繰り返し実施するの
ではなく、図35に示すフィルターを人為的に作り出
し、このフィルターを使用して時系列波のフーリエスペ
クトルを直接フィルタリング処理し、図47及び48に
示すスペクトルを得ることができる。このように時系列
波ではなくスペクトルを直接フィルタリング処理するこ
とにより、フィルタリング処理時間を低減することがで
きると共に、フィルター形状を任意に設定することがで
きる。
【0097】また、図41乃至46に示すように、図2
7に示すフィルター81i(フィルター3−1)を使用
し、30乃至150回のフィルタリング処理を連続的に
実施することによって、各基本振動数及びその高次項の
スペクトルを取り出すことができるが、予め図27に示
すフィルター81i(フィルター3−1)又はこれに類
似のフィルターを150回程度かけ合わせて、新たなフ
ィルターを作り出し、このフィルターを使用して、図4
0のスペクトルを直接フィルタリング処理することによ
り、図41乃至46に示すスペクトルと同様のスペクト
ルを得ることができる。この場合は、フィルタリング処
理に必要な演算時間を大きく低減することができる。
【0098】以上、複数の図を使用して、フィルターを
説明したが、フィルターはこれに限られるものではな
く、必要に応じて、種々のものを使用することができ
る。
【0099】次に、上述のフィルタリング処理に使用す
る重畳波フィルタリング処理装置について説明する。図
52は、本発明の実施例に係る重畳波フィルタリング処
理装置を示す模式図である。図52に示すように、弾性
波受信センサ71はA/Dコンバータ72に接続されて
いる。受信センサ71により受信された弾性波は電気信
号に変換され、この電気信号はA/Dコンバータ72に
よりディジタル信号に変換されるようになっている。A
/Dコンバータ72はパーソナルコンピュータ又はEW
S(Engineering Workstation)等のコンピュータ73
に接続されており、コンピュータ73にCRT(表示装
置)74及びDISK(補助記憶装置)75が接続され
ている。これにより、ディジタル信号がコンピュータ7
3に取り込まれ、CRT74に表示されると共に、DI
SK75に記憶されるようになっている。コンピュータ
73はフィルタリング装置76に接続されており、フィ
ルタリング装置76はフィルタリング用CPU77とメ
モリー78とから構成されている。フィルタリング装置
73は、DMA(Direct Memory Access)転送によりコ
ンピュータ73からディジタル信号を取り込み、このデ
ィジタル信号をフィルタリングCPU77により超高速
にフィルタリング処理するようになっている。なお、弾
性波発振センサ(図示せず)は所定の場所に設けられて
いる。
【0100】このように構成された重畳波フィルタリン
グ処理装置において、弾性波発振センサから弾性波が発
振され、この弾性波が目的物等で反射し、反射波を受信
センサ71により受信波79として受信する。受信セン
サ71は得られた受信波79を電気信号に変換し、この
電気信号はA/Dコンバータによりディジタル信号に変
化され、コンピュータ73に送出される。コンピュータ
73はこのディジタル信号を処理して、受信波79をC
RT75に表示すると共にDISK74に受信波79の
データを保存する。また、フィルタリング装置76に受
信波79のデータを送給し、メモリー78にデータを書
き込む。コンピュータ73の制御下で、フィルタリング
用CPU77によりデータを超高速でフィルタリング処
理し、得られた結果をコンピュータ73に戻す。これに
より、受信波79を構成する多数の波について、夫々の
基本振動数が決定される。このように、フィルタリング
処理を実施することで、高速にフィルタリング処理を実
施することができ、多くの受信波79のフィルタリング
処理を実施することができる。
【0101】次に、上述のフィルタリング処理方法を鉄
筋コンクリートに対して適用した場合について説明す
る。図53は鉄筋コンクリートモデルを示す模式図であ
る。図53に示すように、鉄筋コンクリート1の幅は1
000mmであり、上面2からから下面8までの距離は
300mmである。鉄筋コンクリート1の上面2の略中
央部には、ひび割れ3が上面2から深さ方向に向かって
形成されている。ひび割れ3の深さは195mmであ
る。上面2から45mmの深さの位置に、鉄筋4がひび
割れ3に垂直となるように埋め込まれている。また上面
2から250mmの深さの位置に、鉄筋5がひび割れ3
に垂直となるように埋め込まれている。上面2のひび割
れ3の両側には、弾性波発振センサ6及び受信センサ7
が設置されており、発振センサ6及び受信センサ7は上
述のフィルタリング処理装置(図示せず)に接続されて
いる。
【0102】このように構成された鉄筋コンクリートモ
デルにおいて、発振センサ6から弾性波を発振し、この
弾性波に起因する弾性波を受信センサ7で受信し、受信
された弾性波に対しフィルタリング処理を施した。図5
4は、横軸に振動数(Hz)をとり、縦軸にスペクトル
値をとって両者の関係を示すグラフ図であり、発振セン
サ6で発振した発振波及び受信センサ7で得られた重畳
波のフーリエスペクトルを示す図である。発振波を点線
にて示し、重畳波を実線にて示す。図54に示すよう
に、発振波のもっとも大きいピークは、受信波のもっと
も大きいピークと略一致しており、受信された重畳波の
スペクトルは発振波のスペクトルの影響を大きく受けて
いる。上述のフィルタリング処理装置を使用して、低振
動数及び高振動数のスペクトルを増幅するために、図5
4に示すスペクトルにフィルタリング処理を施した。図
55は、フィルタリング処理後の発振波及び受信波を示
すグラフ図である。図54と同様に、発振波を点線にて
示し、受信波を実線にて示す。図55に示すように、点
線にて示される発振波を発振した場合は、実線にて示さ
れる受信波が得られる。このフィルタリング処理の履歴
を下記表1に示す。なお、このフィルタリング処理にお
いて、各フィルタリング処理の順序及びフィルターの種
類は任意である。
【0103】
【表1】 なお、上記表1中の括弧内はフィルターの番号及び符号
を示す。
【0104】次に、図55に示す受信波に対して、フィ
ルタリング処理を施し、受信波を構成する多数の波につ
いて、各波の基本振動数を決定する。先ず、フィルタリ
ング処理を施す前に、低振動数側からフーリエスペクト
ルを掃引し、基本振動数及びその整数倍の振動数の位置
にピークがあるかどうか調査する。図56は、振動数
4.679kHz及びこの振動数の整数倍の振動数の位
置を示すグラフ図である。図56中の破線にて示すよう
に、4.679kHzの整数倍の振動数の位置には、ス
ペクトルのピークが存在する。これにより、4.679
kHzは基本振動数の1つであることがわかる。同様
に、フーリエスペクトルを掃引することにより、6.1
42、6.703及び7.814kHzの振動数並びに
これらの振動数の整数倍の位置にピークを見出すことが
できる。これにより、6.142、6.703及び7.
814kHzが基本振動数であることがわかる。図57
は、振動数6.703kHz及びこの振動数の整数倍の
振動数の位置を示すグラフ図である。図58は、振動数
7.814kHz及びこの振動数の整数倍の振動数の位
置を示すグラフ図である。
【0105】フーリエスペクトルの高振動数側へ更に掃
引した場合は、上述の基本振動数の整数倍の位置に、高
次項スペクトルが林立し、基本振動数が高振動数のスペ
クトルは埋もれてしまう。このため、掃引によって、基
本振動数の全てを見出すことは困難であり、多大な試行
錯誤及び処理時間が必要となってしまう。そこで、実施
例方法2に示したフィルタリング処理により、低振動数
の基本振動数のスペクトル及びその高次項のスペクトル
を削除し、高振動数の基本振動数を決定する。図59
は、基本振動数f0を既に確定した4.679kHzと
し、図31に示すフィルター81n(フィルター4−
1)を使用してフィルタリング処理を実施し、この結果
得られた波のスペクトルを示すグラフ図である。なお、
点線はこのフィルタリング処理を実施する前のスペクト
ルを示す。図59に示すように、振動数4.679kH
zのスペクトル及びその高次項のスペクトルが削除され
ており、フィルタリング処理前のスペクトルに比してフ
ィルタリング処理後のスペクトルは、各ピークの位置が
極めて明確になっている。このため、高振動数側の基本
振動数を見出すことが容易であり、スペクトルの高振動
数側を掃引することによって、振動数が10.094k
Hzの基本振動数を見出すことができる。図60は、振
動数10.094kHz及びこの振動数の整数倍の振動
数の位置を示すグラフ図である。図60に示すように、
振動数10.094kHz及びこの振動数の整数倍の振
動数の位置にスペクトルのピークが存在する。
【0106】上述のように、フィルタリング処理により
低振動数の基本振動数のスペクトル及びその高次項のス
ペクトルを順次削除する。図61乃至64は、この処理
により得られたスペクトル及び基本振動数を示すグラフ
図である。図61乃至64中の各点線にて示すように、
11.721、13.085、35.726及び45.
003kHzは基本振動数の1つであることがわかる。
下記表2に、図61乃至64に示すスペクトルを得るま
でに実施したフィルタリング処理の履歴を示す。
【0107】
【表2】 なお、上記表2中の括弧内はフィルターの番号及び符号を示す。
【0108】また、図27に示すフィルター81i(フ
ィルター3−1)を使用し、各基本振動数のスペクトル
を明確にすることができる。図65は、基本振動数を
4.679kHzとし、フィルタリング処理を50回実
施して得られたスペクトルを示すグラフ図である。図6
6は、基本振動数を6.142kHzとし、フィルタリ
ング処理を50回実施して得られたスペクトルを示すグ
ラフ図である。図67は、基本振動数を6.703kH
zとし、フィルタリング処理を50回実施して得られた
スペクトルを示すグラフ図である。図68は、基本振動
数を7.814kHzとし、フィルタリング処理を50
回実施して得られたスペクトルを示すグラフ図である。
図69は、基本振動数を10.094kHzとし、フィ
ルタリング処理を150回実施して得られたスペクトル
を示すグラフ図である。図70は、基本振動数を11.
721kHzとし、フィルタリング処理を150回実施
して得られたスペクトルを示すグラフ図である。図71
は、基本振動数を13.085kHzとし、フィルタリ
ング処理を150回実施して得られたスペクトルを示す
グラフ図である。また、図72は下記表3に示すフィル
タリング処理を実施して得られたスペクトルを示すグラ
フ図である。
【0109】
【表3】 なお、上記表3中の括弧内はフィルターの番号及び符号
を示す。
【0110】図65乃至71に示すように、各基本振動
数においてフィルタリング処理することにより、各基本
振動数のスペクトルを明確にすることができる。また、
図72に示すように、図27に示すフィルター81i
(フィルター3−1)を使用してフィルタリング処理し
た後、図28に示すフィルター81j(フィルター3−
2)を使用してフィルタリング処理したため、基本振動
数(35.726kHz)のスペクトル値が増幅され、
スペクトルが見やすくなっている。
【0111】上述の実施例方法によって、重畳波に含ま
れる多数の波について、各波の基本振動数を知ることに
より、この振動数から種々の情報を得ることができる。
例えば、図53に示す鉄筋コンクリートモデルの場合
は、基本振動数からコンクリート内の鉄筋の位置を知る
ことができる。発振センサ6から弾性波14が発振さ
れ、この波がコンクリート1内の物体、例えば鉄筋4に
到達すると、この波の一部は鉄筋4により反射され、反
射された波は受信センサ7により受信される。図73
は、受信センサにより反射波が観測される様子を示す模
式図である。図73に示すように、発振センサ6及び受
信センサ7は、物体13から離れた場所に設定されてい
る。発振センサ6及び受信センサ7と物体13との距離
をdとする。発振センサ6から弾性波14が発振され、
弾性波14の一部は、物体13により反射され、反射波
12となる。この反射波12が受信センサ7により受信
される。発振センサ6及び受信センサ7と物体13との
間の媒質が固体である場合に、固体音速(弾性体速度)
をVとし、この反射波の基本振動数をf0とすると、d
は下記数式17にて表される。
【0112】
【数17】2d=V/f0
【0113】上記数式17に、上述の基本振動数(4
5.003、35.726、10.094、7.814
及び6.703kHz)を代入すると、コンクリート内
の鉄筋等の物体の位置を知ることができる。
【0114】図74は、各基本振動数とコンクリート内
の物体の位置との関係を示す模式図である。図74にお
いて、図53と同一物には同一符号を付してその詳細な
説明は省略する。図74中の発振センサ6及び受信セン
サ7を中心とした半円21(21a,21b,21c,
21d,21e)が描かれているが、この半円21は基
本振動数45.00、35.73、10.09、7.8
1及び6.70kHzを、夫々数式17に代入し、得ら
れた距離dを示すものである。半円21a及び21bよ
り、鉄筋4の深さ及び直径を知ることができ、半円21
cよりひび割れ3の先端3aの深さを知ることができ、
半円21dより鉄筋5の深さを知ることができ、そして
半円21eよりコンクリートの下面の位置を知ることが
できる。
【0115】次にフィルタリング処理の他の例として、
地中に埋められた杭の長さを計測するシステムを示す。
図75(a)は、この計測システムを示す模式図であ
る。図75(a)に示すように、地中33には杭31が
埋められている。杭31の上面32は、地表34より上
方に存在する。上面32には発振センサ6及び受信セン
サ7が設置されており、フィルタリング処理装置(図示
せず)に接続されている。
【0116】このように構成された計測システムにおい
て、発振センサ6から、弾性波が発振され、この波が杭
31の先端35に到達すると、この波の一部は先端35
により反射され、反射された波は受信センサ7により受
信される。この受信波(反射波)を上述のフィルタリン
グ処理装置によりフィルタリング処理し、この受信波
(反射波)を構成する多数の波について、これらの基本
振動数を受信波から導出し、この基本振動数を上記数式
17に代入することよって、杭の長さdを知ることがで
きる。
【0117】図75(b)は、地中に埋められた杭が破
断している場合に、この破断面の位置を計測する計測シ
ステムを示す模式図である。図75(b)において、図
75(a)と同一物には同一符号を付してその詳細な説
明は省略する。図75(b)に示すように、杭31に
は、その略中央部に破断部36が形成されており、この
破断部36により、杭31は上側の杭31aと下側の杭
31bとに破断している。この場合に、発振センサ6か
ら、弾性波が発振され、この波が杭31aの破断面36
aに到達すると、この波の一部は破断面36aにより反
射され、反射された波は受信センサ7により受信され
る。この受信波(反射波)を上述のフィルタリング処理
装置によりフィルタリング処理し、この受信波(反射
波)を構成する多数の波について、各波の基本振動数を
導出し、この基本振動数を上記数式17に代入すること
よって、杭31aの長さ、即ち杭31の上面32から破
断面36aまでの長さd′を知ることができる。
【0118】図76は、地中に埋設されている構造物の
形状を計測する計測システムを示す模式図である。図7
6に示すように、地中44には、構造物41が埋められ
ており、地表45には、多数の発振センサ6及び受信セ
ンサ7が設置されている。これらの発振センサ6及び受
信センサ7は、フィルタリング処理装置(図示せず)に
接続されている。
【0119】このように構成された計測システムにおい
て、発振センサ6から、弾性波43が発振され、この波
が構造物41の外面42に到達すると、この波の一部は
外面42により反射され、反射された波は受信センサ7
により受信される。この受信波を上述のフィルタリング
処理装置によりフィルタリング処理し、この反射波の基
本振動数を受信波から導出し、この基本振動数を上記数
式17に代入する。このような、計測を各発振センサ6
及び受信センサ7について実施することにより、構造物
41の形状を知ることができる。
【0120】図77は、鉄骨柱剪断破壊位置の計測シス
テムを示す模式図である。図77に示すように、鉄骨5
1は、溶接部56により、鉄骨52a及び52bに接合
されている。鉄骨52aは、ボルト53aにより板54
aを介して、鉄骨52cに接続されており、鉄骨52b
は、ボルト53bにより板54bを介して、鉄骨52d
に接続されている。鉄骨51は、略中央部において、鉄
骨51aと鉄骨51bとに破断している。但し、図中で
は破断面55が拡大して描かれているが、実際の破断面
55を目視により確認することは困難である。鉄骨51
aの側面には、発振センサ6及び受信センサ7が設置さ
れている。これらの発振センサ6及び受信センサ7は、
フィルタリング処理装置(図示せず)に接続されてい
る。
【0121】このように構成された計測システムにおい
て、発振センサ6から、弾性波が発振され、この波が破
断面55に到達すると、この波の一部は破断面55によ
り反射され、反射された波は受信センサ7により受信さ
れる。この受信波を上述のフィルタリング処理装置によ
りフィルタリング処理し、この反射波の基本振動数を受
信波から導出し、この基本振動数を上記数式17に代入
することよって、発振センサ6及び受信センサ7から破
断面55までの長さd2を知ることができ、破断面55
の位置を特定することができる。
【0122】図78は、地中内の構造物の探査システム
を示す模式図である。地中65には、マンホール61及
び洞道62が埋設されている。図78に示すように、地
表66には、一対の発振センサ6及び受信センサ7aが
設置されており、これとは別の場所に、受信センサ7
b,7c,7dが設置されている。これらの発振センサ
6及び受信センサ7(7a,7b,7c,7d)は、フ
ィルタリング処理装置(図示せず)に接続されている。
【0123】このように構成された探査システムにおい
て、発振センサ6から、弾性波63が発振され、この波
がマンホール61又は洞道62に到達すると、この波の
一部はこれらの構造物により反射され、反射波64は受
信センサ7(7a,7b,7c,7d)により受信され
る。各受信波を上述のフィルタリング処理装置によりフ
ィルタリング処理し、各受信波の基本振動数を導出す
る。各受信センサ7(7a,7b,7c,7d)で得た
各受信波の基本振動数から、各受信センサ7(7a,7
b,7c,7d)とマンホール61及び洞道62との距
離を算出する。受信センサ7が複数箇所に設けられてい
るため、各受信センサ7とマンホール61及び洞道62
との距離から、マンホール61及び洞道62の位置を特
定することができる。
【0124】以上説明したように、本実施例に係るフィ
ルタリング処理方法は、位置計測に使用することができ
るが、このフィルタリング処理方法の用途はこれに限ら
れるものではなく、弾性体等の内部透視に使用すること
ができる。例えば、鉄筋コンクリート及び地盤等の多孔
質材の内部透視、陶器等の準多孔質材の内部透視並びに
鉄材、アルミニウム材及びその他の金属材料等の均質材
の内部透視に使用することができる。また、雑音に埋も
れた音声等の信号に対し、この信号を抽出することに使
用できる。
【0125】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る重畳
波フィルタリング処理方法よれば、受信された重畳波を
構成する成分のうち、所定の振動数及びこの振動数の奇
数倍振動数の成分が増幅され、この振動数の偶数倍振動
数の成分が削減又は削除されるので、重畳波が複雑な形
状である場合であっても、この重畳波を構成する複数の
波について、各波の基本振動数を正確に決定することが
でき、弾性波を使用した位置計測等の精度を向上させる
ことができる。
【0126】本発明に係る他の重畳波フィルタリング処
理方法よれば、受信された重畳波を構成する成分のう
ち、所定の振動数及びこの振動数の奇数倍振動数の成分
が削除又は削減され、この振動数の偶数倍振動数の成分
が増幅されるので、重畳波が複雑な形状である場合であ
っても、この重畳波を構成する波の基本振動数を正確に
決定することができ、弾性波を使用した位置計測等の精
度を向上させることができる。
【0127】また、本発明に係る重畳波フィルタリング
処理装置は、弾性波発振センサと弾性波受信センサと、
この受信センサにより受信された重畳波をフィルタリン
グ処理する信号解析部とを有するので、極めて短い時間
で重畳波をフィルタリング処理することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は横軸に時間t(秒)をとり、縦軸に重
畳波f(t)をとって両者の関係を示すグラフ図であ
り、(b)は横軸に時間t(秒)をとり、縦軸に重畳波
f(t+Δt)をとって両者の関係を示すグラフ図であ
る。
【図2】横軸に時間t(秒)をとり、縦軸に振幅をとっ
て両者の関係を示す図であり、実線はf(t)を構成す
る各sin(2nπt)を示し、破線はf(t+Δt)
を構成する各sin{(2nπ(t+Δt)}を示す。
【図3】G1(t)を示すグラフ図である。
【図4】G1(t)の各n成分を示すグラフ図である。
【図5】G2(t)を示すグラフ図である。
【図6】G2(t)の各n成分を示すグラフ図である。
【図7】(a)は横軸に時間t(秒)をとり、縦軸に重
畳波f(t)をとって両者の関係を示すグラフ図であ
り、(b)は横軸に時間t(秒)をとり、縦軸に重畳波
f(t+Δt)をとって両者の関係を示すグラフ図であ
る。
【図8】横軸に時間t(秒)をとり、縦軸に重畳波f
(t)及びf(t+Δt)の各n成分(振動数n)をと
って両者の関係を示す図であり、実線はf(t)の基本
振動数波sin(2nπt)を示し、破線はf(t+Δ
t)の基本振動数波sin{(2nπ(t+Δt)}を
示す。
【図9】G1(t)を示すグラフ図である。
【図10】G1(t)の各n成分を示すグラフ図であ
る。
【図11】G2(t)を示すグラフ図である。
【図12】G2(t)の各n成分を示すグラフ図であ
る。
【図13】Σ(n=1,k)sin(2nπt)について、
横軸に振動数(Hz)をとり、縦軸にスペクトル値をと
って両者の関係を示すグラフ図である。
【図14】図13に上記数式2を適用し、得られたスペ
クトル値を示す図であり、横軸に振動数(Hz)をと
り、縦軸にスペクトル値をとって両者の関係を示すグラ
フ図である。
【図15】図13に上記数式3を適用し、得られたスペ
クトル値を示す図であり、横軸に振動数(Hz)をと
り、縦軸にスペクトル値をとって両者の関係を示すグラ
フ図である。
【図16】横軸に時間t(秒)をとり、縦軸に振幅をと
って両者の関係を示すグラフ図である。
【図17】(a)、(b)は、夫々、f(t)、F
1(t)のフーリエスペクトルであり、横軸に振動数
(Hz)をとり、縦軸にスペクトル値をとって両者の関
係を示すグラフ図である。
【図18】(a)、(b)は、夫々、f(t)、F
2(t)のフーリエスペクトルであり、横軸に振動数
(Hz)をとり、縦軸にスペクトル値をとって両者の関
係を示すグラフ図である。
【図19】横軸に振動数(Hz)をとり、縦軸にスペク
トル値をとって両者の関係を示すグラフ図であって、任
意振動数(f0)のスペクトル成分及びこの振動数の奇
数倍振動数(3f0、5f0、・・・・・)のスペクトル
成分を増幅し、偶数倍振動数(2f0、4f0、・・・・
・)のスペクトル成分を削除又は削減するフィルターを
示す図である。
【図20】横軸に振動数(Hz)をとり、縦軸にスペク
トル値をとって両者の関係を示すグラフ図であって、任
意振動数(f0)のスペクトル成分及びこの振動数の奇
数倍振動数(3f0、5f0、・・・・・)のスペクトル
成分を増幅し、偶数倍振動数(2f0、4f0、・・・・
・)のスペクトル成分を削除又は削減するフィルターを
示す図である。
【図21】横軸に振動数(Hz)をとり、縦軸にスペク
トル値をとって両者の関係を示すグラフ図であって、任
意振動数(f0)のスペクトル成分及びこの振動数の奇
数倍振動数(3f0、5f0、・・・・・)のスペクトル
成分を増幅し、偶数倍振動数(2f0、4f0、・・・・
・)のスペクトル成分を削除又は削減するフィルターを
示す図である。
【図22】横軸に振動数(Hz)をとり、縦軸にスペク
トル値をとって両者の関係を示すグラフ図であって、任
意振動数(f0)のスペクトル成分及びこの振動数の奇
数倍振動数(3f0、5f0、・・・・・)のスペクトル
成分を増幅し、偶数倍振動数(2f0、4f0、・・・・
・)のスペクトル成分を削除又は削減するフィルターを
示す図である。
【図23】横軸に振動数(Hz)をとり、縦軸にスペク
トル値をとって両者の関係を示すグラフ図であって、任
意振動数(f0)のスペクトル成分及びこの振動数の奇
数倍振動数(3f0、5f0、・・・・・)のスペクトル
成分を削除又は削減し、偶数倍振動数(2f0、4f0
・・・・・)のスペクトル成分を増幅するフィルターを
示す図である。
【図24】横軸に振動数(Hz)をとり、縦軸にスペク
トル値をとって両者の関係を示すグラフ図であって、任
意振動数(f0)のスペクトル成分及びこの振動数の奇
数倍振動数(3f0、5f0、・・・・・)のスペクトル
成分を削除又は削減し、偶数倍振動数(2f0、4f0
・・・・・)のスペクトル成分を増幅するフィルターを
示す図である。
【図25】横軸に振動数(Hz)をとり、縦軸にスペク
トル値をとって両者の関係を示すグラフ図であって、任
意振動数(f0)のスペクトル成分及びこの振動数の奇
数倍振動数(3f0、5f0、・・・・・)のスペクトル
成分を削除又は削減し、偶数倍振動数(2f0、4f0
・・・・・)のスペクトル成分を増幅するフィルターを
示す図である。
【図26】横軸に振動数(Hz)をとり、縦軸にスペク
トル値をとって両者の関係を示すグラフ図であって、任
意振動数(f0)のスペクトル成分及びこの振動数の奇
数倍振動数(3f0、5f0、・・・・・)のスペクトル
成分を削除又は削減し、偶数倍振動数(2f0、4f0
・・・・・)のスペクトル成分を増幅するフィルターを
示す図である。
【図27】横軸に振動数(Hz)をとり、縦軸にスペク
トル値をとって両者の関係を示すグラフ図であって、任
意振動数(f0)のスペクトル成分及びこの振動数の整
数倍振動数(2f0、3f0、・・・・・)のスペクトル
成分を増幅するフィルタを示す図である。
【図28】横軸に振動数(Hz)をとり、縦軸にスペク
トル値をとって両者の関係を示すグラフ図であって、任
意振動数(f0)のスペクトル成分及びこの振動数の整
数倍振動数(2f0、3f0、・・・・・)のスペクトル
成分を増幅するフィルタを示す図である。
【図29】横軸に振動数(Hz)をとり、縦軸にスペク
トル値をとって両者の関係を示すグラフ図であって、任
意振動数(f0)のスペクトル成分及びこの振動数の整
数倍振動数(2f0、3f0、・・・・・)のスペクトル
成分を増幅するフィルタを示す図である。
【図30】横軸に振動数(Hz)をとり、縦軸にスペク
トル値をとって両者の関係を示すグラフ図であって、任
意振動数(f0)のスペクトル成分及びこの振動数の整
数倍振動数(2f0、3f0、・・・・・)のスペクトル
成分を増幅するするフィルタを示す図である。
【図31】横軸に振動数(Hz)をとり、縦軸にスペク
トル値をとって両者の関係を示すグラフ図であって、任
意振動数(f0)のスペクトル成分及びこの振動数の整
数倍振動数(2f0、3f0、・・・・・)のスペクトル
成分を削除するか又は削減するフィルターを示す図であ
る。
【図32】横軸に振動数(Hz)をとり、縦軸にスペク
トル値をとって両者の関係を示すグラフ図であって、任
意振動数(f0)のスペクトル成分及びこの振動数の整
数倍振動数(2f0、3f0、・・・・・)のスペクトル
成分を削除するか又は削減するフィルターを示す図であ
る。
【図33】横軸に振動数(Hz)をとり、縦軸にスペク
トル値をとって両者の関係を示すグラフ図であって、任
意振動数(f0)のスペクトル成分及びこの振動数の整
数倍振動数(2f0、3f0、・・・・・)のスペクトル
成分を削除するか又は削減するフィルターを示す図であ
る。
【図34】横軸に振動数(Hz)をとり、縦軸にスペク
トル値をとって両者の関係を示すグラフ図であって、任
意振動数(f0)のスペクトル成分及びこの振動数の整
数倍振動数(2f0、3f0、・・・・・)のスペクトル
成分を削除するか又は削減するフィルターを示す図であ
る。
【図35】横軸に振動数(Hz)をとり、縦軸にスペク
トル値をとって両者の関係を示すグラフ図であって、実
線がこの急峻なフィルターを示し、破線は図19に示す
フィルターである。
【図36】図37に示すフィルターを連続してかけるこ
とによって得られたフィルターを示すグラフ図である。
【図37】図19乃至34に示すフィルターを連続して
かけることによって得られたフィルターを示すグラフ図
である。
【図38】図36に示すフィルターを連続してかけるこ
とによって得られたフィルターを示すグラフ図である。
【図39】横軸に振動数(Hz)をとり、縦軸にスペク
トル値をとって両者の関係を示すグラフ図であり、得ら
れた重畳波のフーリエスペクトルを示す図である。
【図40】横軸に振動数をとり、縦軸にスペクトル値を
取って両者の関係を示すグラフ図であり、一連のフィル
タリング処理によって得られたスペクトルを示す図であ
る。
【図41】フィルタリング処理によって得られたスペク
トルを示すグラフ図である。
【図42】基本振動数f0を3.6kHzとし、図27
に示すフィルターを使用し、フィルタリング処理を10
0回実施して得られたスペクトルを示すグラフ図であ
る。
【図43】基本振動数f0を4.7kHzとし、図27
に示すフィルターを使用し、フィルタリング処理を50
回実施して得られたスペクトルを示すグラフ図である。
【図44】基本振動数f0を5.8kHzとし、図27
に示すフィルターを使用し、フィルタリング処理を30
回実施して得られたスペクトルを示すグラフ図である。
【図45】基本振動数f0を6.9kHzとし、図27
に示すフィルターを使用し、フィルタリング処理を50
回実施して得られたスペクトルを示すグラフ図である。
【図46】基本振動数f0を8.2kHzとし、図27
に示すフィルターを使用し、フィルタリング処理を50
回実施して得られたスペクトルを示すグラフ図である。
【図47】横軸に振動数(Hz)をとり、縦軸にスペク
トル値をとって両者の関係を示すグラフ図であり、一連
のフィルタリング処理によって得られたスペクトルを示
す図である。
【図48】図31に示すフィルターを使用し、2.5、
3.6及び4.7kHzの基本振動数を削除したスペク
トルを示すグラフ図である。
【図49】2.5、3.6、4.7及び5.8kHzの
基本振動数を削除したスペクトルを示すグラフ図であ
る。
【図50】2.5、3.6、4.7、5.8及び6.9
kHzの基本振動数を削除したスペクトルを示すグラフ
図である。
【図51】基本振動数f0を8.2kHzとし、図50
に示すスペクトルに対し、図31に示すフィルターを使
用してフィルタリング処理を100回実施して得られた
スペクトルを示すグラフ図である。
【図52】本発明の実施例に係る重畳波フィルタリング
処理装置を示す模式図である。
【図53】鉄筋コンクリートモデルを示す模式図であ
る。
【図54】横軸に振動数(Hz)をとり、縦軸にスペク
トル値をとって両者の関係を示すグラフ図であり、発振
センサ6で発振した発振波及び受信センサ7で得られた
受信波のフーリエスペクトルを示す図である。
【図55】フィルタリング処理後の発振波及び受信波を
示すグラフ図である。
【図56】振動数4.679kHz及びこの振動数の整
数倍の振動数の位置を示すグラフ図である。
【図57】振動数6.703kHz及びこの振動数の整
数倍の振動数の位置を示すグラフ図である。
【図58】振動数7.814kHz及びこの振動数の整
数倍の振動数の位置を示すグラフ図である。
【図59】基本振動数f0を既に確定した4.679k
Hzとし、図31に示すフィルター(フィルター4−
1、符号81n)を使用してフィルタリング処理を実施
し、得られたスペクトルを示すグラフ図である。
【図60】振動数10.094kHz及びこの振動数の
整数倍の振動数の位置を示すグラフ図である。
【図61】フィルタリング処理により得られたスペクト
ル及び基本振動数を示すグラフ図である。
【図62】フィルタリング処理により得られたスペクト
ル及び基本振動数を示すグラフ図である。
【図63】フィルタリング処理により得られたスペクト
ル及び基本振動数を示すグラフ図である。
【図64】フィルタリング処理により得られたスペクト
ル及び基本振動数を示すグラフ図である。
【図65】基本振動数を4.679kHzとし、フィル
タリング処理を50回実施して得られたスペクトルを示
すグラフ図である。
【図66】基本振動数を6.142kHzとし、フィル
タリング処理を50回実施して得られたスペクトルを示
すグラフ図である。
【図67】基本振動数を6.703kHzとし、フィル
タリング処理を50回実施して得られたスペクトルを示
すグラフ図である。
【図68】基本振動数を7.814kHzとし、フィル
タリング処理を50回実施して得られたスペクトルを示
すグラフ図である。
【図69】基本振動数を10.094kHzとし、フィ
ルタリング処理を150回実施して得られたスペクトル
を示すグラフ図である。
【図70】基本振動数を11.721kHzとし、フィ
ルタリング処理を150回実施して得られたスペクトル
を示すグラフ図である。
【図71】基本振動数を13.085kHzとし、フィ
ルタリング処理を150回実施して得られたスペクトル
を示すグラフ図である。
【図72】上記表3に示すフィルタリング処理を実施し
て得られたスペクトルを示すグラフ図である。
【図73】受信センサにより反射波が観測される様子を
示す模式図である。
【図74】各基本振動数とコンクリート内の物体の位置
との関係を示す模式図である。
【図75】(a)は、地中に埋められた杭の長さを計測
する計測システムを示す模式図であり、地中に埋められ
た杭が破断している場合に、この破断面の位置を計測す
る計測システムを示す模式図である。
【図76】地中に埋設されている構造物の形状を計測す
る計測システムを示す模式図である。
【図77】鉄骨柱剪断破壊位置の計測システムを示す模
式図である。
【図78】地中内の構造物の探査システムを示す模式図
である。
【符号の説明】
1;鉄筋コンクリート 2;上面 2a;基準線 3;ひび割れ 4,5;鉄筋 6;発振センサ 7;受信センサ 8;下面 12,64;反射波 13;物体 14;弾性波 21a,21b,21c,21d,21e;半円 31,31a,31b;杭 32;上面 33,44,65;地中 34,45;地表 35;先端 36;破断部 36a;破断面 41;構造物 42;外面 43;弾性波 51a,52b,52a,52b,52c,52d;鉄
骨 53a,53b;ボルト 54a,54b;板 55;破断面 56a;溶接部 61;マンホール 62;洞道 63;弾性波 64;反射波 71;A/Dコンバータ 72;信号処理部 72a;CPU 72b;DSP 72c;メモリー 73;GP−IBインターフェース 74;分析用コンピュータ 75a;計測器A 75b;計測器B 81a,81b,81c,81d,81e,81f,8
1g,81h,81i,81j,81k,81m,81
n,81p,81q,81r,81s,81t,81
u,82a,82b,82c,82d,82e,82
f,82g,82h,82i,82j,82k,82
m,82n,82p,82q,82r,83a,83
b,83c,83d,83e,83f,83g,83
h,83i,83j,83k,83m,83n,83
p,83q,83r;フィルター
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G01N 29/22 501 G01N 29/22 501 G01S 7/526 G01S 7/52 J (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01H 1/14 G01B 17/00 G01B 17/02 G01H 3/08 G01N 29/10 G01N 29/22 501 G01S 7/526

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弾性波が伝播する物質に弾性波発振セン
    サと弾性波受信センサとを配置し、前期弾性波発振セン
    サが発振した弾性波を前記弾性波受信センサにより受信
    し、得られた重畳波をフィルタリング処理する重畳波フ
    ィルタリング処理方法において、前記重畳波のフーリエ
    スペクトルを掃引することにより、その整数倍の振動数
    の位置にスペクトルのピークがある振動数を基本振動数
    として特定する工程と、前記重畳波を時間tの関数f
    (t)として表し、前記基本振動数をf0とし、mを所
    定の正の整数として、Δt=m/2f0とし、a及びb
    を、夫々、所定の正の実数とした場合に、数式{f
    (t)−af(t+Δt)}/bで表される演算を実施
    することにより、f0/m及びf0/mの奇数倍振動数の
    成分を増幅し、f0/mの偶数倍振動数の成分を削減又
    は削除し関数F 1 (t)で表される重畳波を得る工程
    と、前記関数F 1 (t)で表される重畳波のフーリエス
    ペクトルを導出する工程と、を有することを特徴とする
    重畳波フィルタリング処理方法。
  2. 【請求項2】 弾性波が伝播する物質に弾性波発振セン
    サと弾性波受信センサとを配置し、前期弾性波発振セン
    サが発振した弾性波を前記弾性波受信センサにより受信
    し、得られた重畳波をフィルタリング処理する重畳波フ
    ィルタリング処理方法において、前記重畳波のフーリエ
    スペクトルを掃引することにより、その整数倍の振動数
    の位置にスペクトルのピークがある振動数を基本振動数
    として特定する工程と、前記重畳波を時間tの関数f
    (t)として表し、前記基本振動数をf0とし、mを所
    定の正の整数として、Δt=m/2f0とし、a及びb
    を、夫々、所定の正の実数とした場合に、数式{f
    (t)+af(t+Δt)}/bで表される演算を実施
    することにより、f0/m及びf0/mの奇数倍振動数の
    成分を削除又は削減し、f0/mの偶数倍振動数の成分
    を増幅し関数F 2 (t)で表される重畳波を得る工程
    と、前記関数F 2 (t)で表される重畳波のフーリエス
    ペクトルを導出する工程と、を有することを特徴とする
    重畳波フィルタリング処理方法。
  3. 【請求項3】 前記関数F 1 (t)を前記弾性波受信セ
    ンサにより受信した重畳波の関数f(t)とみなして、
    前記数式で表される演算を複数回実施するこ とにより、
    新たな関数F 1 (t)を得る工程を有することを特徴と
    する請求項1に記載の重畳波フィルタリング処理方法。
  4. 【請求項4】 前記関数F 2 (t)を前記弾性波受信セ
    ンサにより受信した重畳波の関数f(t)とみなして、
    前記数式で表される演算を複数回実施することにより、
    新たな関数F 2 (t)を得る工程を有することを特徴と
    する請求項2に記載の重畳波フィルタリング処理方法。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の
    重畳波フィルタリング処理方法の実施に使用する装置で
    あって、弾性波発振センサと弾性波受信センサと、この
    受信センサにより受信された重畳波をフィルタリング処
    理する信号解析部とを有することを特徴とする重畳波フ
    ィルタリング処理装置。
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