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JP3132423B2 - 現像ローラ及び現像装置 - Google Patents
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JP3132423B2 - 現像ローラ及び現像装置 - Google Patents

現像ローラ及び現像装置

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JP3132423B2
JP3132423B2 JP15280997A JP15280997A JP3132423B2 JP 3132423 B2 JP3132423 B2 JP 3132423B2 JP 15280997 A JP15280997 A JP 15280997A JP 15280997 A JP15280997 A JP 15280997A JP 3132423 B2 JP3132423 B2 JP 3132423B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリンタ
等の電子写真装置や静電記録装置などにおいて、静電潜
像を保持した感光ドラムやベルト、紙,OHP,印画紙
等の紙葉類などの画像形成体に一成分現像剤を供給し
て、これら画像形成体表面に可視画像を形成するための
現像ローラ及び該現像ローラを用いた現像装置に関し、
更に詳述すると、耐久性に優れ、長期に使用しても画像
濃度が低下することなく、良好な画像を長期に亘って再
現することができる現像ローラ及び該現像ローラを用い
た現像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、複写機、プリンタ等の電子写真装
置や静電記録装置などにおいて、潜像を保持した感光ド
ラム等の潜像保持体に一成分現像剤を供給し、潜像保持
体表面の潜像に該現像剤を付着させて潜像を可視化する
現像方法として、加圧現像法が知られており(米国特許
第3152012号、同第3731146号等)、この
方法によれば、磁性材料が不要であるため装置の簡素
化、小型化が容易であると共に、トナーのカラー化が容
易である。
【0003】この加圧現像法は、トナー(通常は非磁性
一成分現像剤が用いられる)を担持した現像ローラを感
光ドラム等の静電潜像を保持した潜像保持体に接触させ
て、トナーを該潜像保持体の潜像に付着させることによ
り現像を行うもので、このため上記現像ローラを導電性
を有する弾性体で形成する必要がある。
【0004】即ち、この加圧現像法では、例えば図2に
示されているように、トナーを供給するためのトナー塗
布用ローラ4と静電潜像を保持した感光ドラム5との間
に、上記現像ローラ1が配設され、これら現像ローラ
1、感光ドラム5及びトナー塗布用ローラ4がそれぞれ
図中矢印方向に回転することにより、トナー6がトナー
塗布用ローラ4により現像ローラ1の表面に供給され、
このトナーが成層ブレード7により均一な薄層に整えら
れ、この状態で現像ローラ1が感光ドラム5と接触して
回転することにより、薄層に形成されたトナーが現像ロ
ーラ1から感光ドラム5の潜像に直接付着して、該潜像
が可視化するようになっている。なお、図中8は転写部
であり、ここで紙等の記録媒体にトナー画像を転写する
ようになっており、また9はクリーニング部であり、そ
のクリーニングブレード10により転写後に感光ドラム
5表面に残留するトナーを除去するようになっている。
【0005】この場合、現像ローラ1は、感光ドラム5
に密着した状態を確実に保持しつつ回転しなければなら
ず、このため図1に示されているように、金属等の良導
電性材料からなるシャフト2の外周にシリコーンゴム、
NBR、EPDM等の弾性ゴムやウレタンフォームなど
に導電剤を配合して導電性を付与した弾性体からなる弾
性層3を形成した構造となっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の現像ローラには、その弾性層の特性から以下の欠点
がある。 1)シリコーンゴム、NBR、EPDM等の弾性ゴムで
弾性層を形成した場合、良好な密着性を得るため低硬度
化すると、ローラ表面にゴム中に含まれるオイル成分が
ブリードしてトナーを付着しやすくなり、長期に使用す
ると画像濃度が低下する場合がある。 2)ウレタンフォーム等のスポンジ体で弾性層を形成し
た場合、トナーが弾性層内部に侵入して長期に使用する
とトナーの目詰まりによってローラが硬くなってしまっ
たり、トナーの帯電不良が生じて画像濃度が低下する場
合がある。
【0007】また、上記潜像保持体がドラム状ではな
く、ベルト状である場合や、紙,OHP,印画紙等の紙
葉類などの記録媒体に現像ローラから直接トナーを供給
して画像を形成する方式もあり、このような方式におい
ても同様の現像ローラを用いることができ、この場合に
も上記と同様の問題が生じる場合がある。
【0008】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、長期の使用によっても画像濃度が低下するようなこ
とがなく、長期に亘って良好な画像を確実に再現するこ
とができる現像ローラ、及び該現像ローラを用いた現像
装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記目的を
達成するため鋭意検討を行った結果、良導電性シャフト
の外周に導電性を有する弾性層を形成した現像ローラの
表面に一成分現像剤を担持して該現像剤の薄層を形成
し、この現像ローラを静電潜像を表面に保持した潜像保
持体等の画像形成体に接触又は近接させて、該画像形成
体の表面に前記現像剤を供給することにより、該画像形
成体表面に可視画像を形成する場合に生じる画像濃度の
低下には、ローラの表面状態が大きく影響していること
が知見され、かかる表面状態に着目して更に検討を進め
た結果、前記弾性層表面に表面状態を改善する樹脂成分
を付与すること、この場合樹脂成分としてJIS K7
113の規定による破断時の伸び率が10%以下である
樹脂を用いることにより、長期の使用に対しても画像濃
度の低下を効果的に抑制して良好な画像を再現し得ると
共に、初期画像の品位も向上させ得ることを見出した。
【0010】
【0011】この場合、上記樹脂成分を弾性層表面に付
与することにより、長期使用による画像濃度の低下が防
止される機構については明確ではないが、以下のように
推察される。即ち、現像ローラの表面に破断伸び率が1
0%以下の非常に伸び率の低い樹脂成分が存在すること
によって、現像時のローラ表面の変形を効果的に防止す
ることができ、しかも長期に使用してもその樹脂成分の
特性変化が極めて少なく、良好な表面状態が維持される
ために、上記効果が得られるものと推察される。また、
上記特性物性の樹脂成分を用途や現像剤に応じて適宜選
定することにより、現像剤の帯電性能を適性に制御する
ことができ、良好な画像をより効果的に得ることが可能
となる。
【0012】ここで、このような現像ローラでは、上記
樹脂成分を弾性層表面に付与することにより弾性層の表
面粗さが変化することとなる。そこで、本発明者は上記
樹脂成分付与後でも上記樹脂成分付与による効果を損な
うことなく、適正な表面粗さを確実に得るべく更に検討
を重ねた結果、上記弾性層の基材の表面粗さと、この弾
性層表面に付与する上記樹脂成分の厚さとの関係を適正
化し、上記伸び率の低い樹脂成分を弾性層の基材の表面
粗さよりも薄く形成することにより良好な表面粗さを維
持し得、弾性層の基材表面のJIS10点平均粗さRz
をa、該基材表面に付与された樹脂成分の厚さをbとし
たとき、これらの関係が0.01<b/a<2となるよ
うに調整することにより、適度な表面粗さを維持して良
好な現像剤搬送量を保持しつつ、帯電性、耐久性を向上
させ得ることを見出し、本発明を完成したものである。
【0013】従って、本発明は、良導電性シャフトの外
周に導電性を有する弾性層を形成してなり、前記弾性層
表面に一成分現像剤を担持して該現像剤の薄層を形成
し、この状態で画像形成体に接触又は近接して、該画像
形成体表面に前記現像剤を供給することにより、該画像
形成体表面に可視画像を形成する現像ローラにおいて、
前記弾性層が、その基材表面部分にJIS K7113
の規定による破断時の伸び率が10%以下の樹脂成分を
有すると共に、上記基材表面のJIS10点平均粗さR
zをa、上記樹脂成分の厚さをbとしたとき、0.01
<b/a<2なる関係を満足することを特徴とする現像
ローラを提供する。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明につき更に詳しく説
明する。本発明の現像ローラは、図1に示すように、良
導電性シャフト2の外周に導電性を有する弾性層3を形
成したものであるが、本発明では、この現像ローラの上
記弾性層3表面に、JIS K7113の規定による破
断時の伸び率が10%以下である樹脂成分を付与したも
のである。
【0015】ここで、上記シャフト2としては、良好な
導電性を有するものであれば、いずれのものも使用し得
るが、通常は金属性の中実体からなる芯金や内部を中空
にくりぬいた金属製円筒体等の金属製シャフトが用いら
れる。
【0016】次に、このシャフト2の外周に形成する弾
性層3は、ポリウレタン又はEPDM等のエラストマー
やフォーム材料、或いはその他の樹脂成形体を基材とし
て用い、それにカーボンブラック、金属、金属酸化物粉
などの導電性粉体や、過塩素酸ナトリウムの如きイオン
性導電物質を配合することにより、導電性を用途に応じ
て最適な中抵抗領域103〜1010Ωcm、特に104
108Ωcmに調整したものが好適である。
【0017】この場合、上記基材として具体的には、ポ
リウレタン、天然ゴム、ブチルゴム、ニトリルゴム、ポ
リイソプレンゴム、ポリブタジエンゴム、シリコーンゴ
ム、スチレン−ブタジエンゴム、エチレン−プロピレン
ゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPD
M)、クロロプレンゴム、アクリルゴム、及びこれらの
混合物等が挙げられるが、特にポリウレタンとEPDM
が好ましい。また、基材として用いられるその他の樹脂
としては、フェノール樹脂、ポリエステル、ポリカーボ
ネートなどが挙げられる。
【0018】上記弾性層3の基材として用いられるポリ
ウレタンについて説明すると、ポリウレタンエラストマ
ーやフォーム材は種々の方法で製造されたいずれのもの
でもよく、例えばカーボンブラックをポリウレタンプレ
ポリマー中に配合し、プレポリマーを架橋反応させる方
法、ポリオールに導電性材料を配合し、このポリオール
をワン・ショット法にてポリイソシアネートと反応させ
るなどの方法で得ることができる。
【0019】ポリウレタンを得る場合に用いられるポリ
ヒドロキシル化合物としては、一般の軟質ポリウレタン
フォームやウレタンエラストマー製造に用いられるポリ
オール、例えば、末端にポリヒドロキシル基を有するポ
リエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、及び
両者の共重合物であるポリエーテルポリエステルポリオ
ールが挙げられるほか、ポリブタジエンポリオールやポ
リイソプレンポリオール等のポリオレフィンポリオー
ル、ポリオール中でエチレン性不飽和単量体を重合させ
て得られる所謂ポリマーポリオールなどの一般的なポリ
オールが使用できる。また、ポリイソシアネート化合物
としては、同様に一般的な軟質ポリウレタンフォームや
ウレタンエラストマー製造に使用されるポリイソシアネ
ート、即ち、トリレンジイソシアネート(TDI)、粗
製TDI、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート
(MDI)、粗製MDI、炭素数2〜18の脂肪族ポリ
イソシアネート、炭素数4〜15の脂環式ポリイソシア
ネート及びこれらポリイソシアネートの混合物や変性
物、例えば部分的にポリオール類と反応させて得られる
プレポリマー等が用いられる。
【0020】一方、EPDMは、エチレンとプロピレン
と第3成分とからなる三元重合体であり、上記第3成分
としては、特に制限されるものではないが、ジシクロペ
ンタジエン、エチリデンノルボルネン、1,4−ヘキサ
ジエン等が好適に用いられる。また、上記エチレン、プ
ロピレン及び第3成分の割合は、特に制限されるもので
はないが、エチレンの含有量が5〜95重量%、プロピ
レンの含有量が5〜95重量%、第3成分の含有量がヨ
ウ素価で0〜50とすることが好ましい。なお、ヨウ素
価の異なる2種以上のEPDMを混合して用いることも
できる。上記EPDMには、シリコーンゴム又はシリコ
ーン変性EPDMあるいはこれら双方をブレンドして用
いることもできる。この場合、シリコーンゴム、シリコ
ーン変性EPDMの混合量は、EPDM100重量部に
対して5〜80重量部とすることができる。なお、上記
シリコーン変性EPDMとは、シラノール化合物やシロ
キサンを介してEPDM及びシリコーンの両ポリマー間
の結合力を高めたハイブリッドゴムをいう。
【0021】更にまた、弾性層を架橋してゴム状物質と
するために架橋剤、加硫剤を添加することができる。こ
の場合、有機過酸化物架橋及び硫黄架橋のいずれの場合
でも加硫助剤、加硫促進剤、加硫促進助剤、加硫遅延剤
等を用いることができる。更にまた、上記以外にもゴム
の配合剤として一般に用いられているしゃく解剤、発泡
剤、可塑剤、軟化剤、粘着付与剤、粘着防止剤、分離
剤、離型剤、増量剤、着色剤等を添加することができ
る。
【0022】ポリウレタン又はEPDMを基材として弾
性層3を形成する場合には、例えば現像ローラとして使
用する際の表面上のトナー帯電量をコントロールする目
的でニグロシン、トリアミノフェニルメタン、カチオン
染料などの各種荷電制御剤、シリコーン樹脂、シリコー
ンゴム、ナイロンなどの微粉体を添加することができ
る。この場合、これら添加剤の添加量は、上記ポリウレ
タン又はEPDM100重量部に対して、上記荷電制御
剤は1〜5重量部、上記微粉体は1〜10重量部とする
ことが好ましい。
【0023】次に、この弾性層3に導電性を付与するた
めに用いられる導電性材料としては、まず粉体について
例示すれば、ケッチェンブラックEC,アセチレンブラ
ック等の導電性カーボン、SAF,ISAF,HAF,
FEF,GPF,SRF,FT,MT等のゴム用カーボ
ン、酸化処理等を施したカラ−(インク)用カーボン、
熱分解カーボン、天然グラファイト、人造グラファイ
ト、アンチモンドープの酸化錫、酸化チタン、酸化亜
鉛、ニッケル、銅、銀、ゲルマニウム等の金属及び金属
酸化物、ポリアニリン、ポリピロール、ポリアセチレン
等の導電性ポリマー等が挙げられる。この中で、価格が
安く、少量で導電性を制御し易いものは、カーボンブラ
ックである。これら導電性粉体は、通常ウレタンやEP
DM等の基材100重量部に対して0.5〜50重量
部、特に1〜30重量部の範囲で好適に用いられる。
【0024】また、導電性材料として用いられるイオン
導電性物質を例示すれば、過塩素酸ナトリウム、過塩素
酸リチウム、過塩素酸カルシウム、塩化リチウム等の無
機イオン性導電物質、更に変性脂肪族ジメチルアンモニ
ウムエトサルフェート、ステアリルアンモニウムアセテ
ート、ラウリルアンモニウムアセテート、オクタデシル
トリメチルアンモニウム過塩素酸塩、テトラブチルアン
モニウムほうふっ酸塩等の有機イオン性導電物質が例示
される。
【0025】本発明において、弾性層3は、特に制限さ
れるものではないが、上記導電性材料の配合により、そ
の抵抗値を103〜1010Ωcm、特に104〜108Ω
cmとすることが好ましい。抵抗値が103Ωcm未満
であると電荷が感光ドラム等の画像形成体にリークした
り、電圧により現像ローラ自身が破壊したりする場合が
あり、一方1010Ωcmを超えると、現像画像に地かぶ
りが発生しやすくなる。
【0026】また、弾性層3の硬度は、特に制限される
ものではないが、現像ローラを感光ドラム等の潜像保持
体や紙葉類などの画像形成体に接触させて現像を行う場
合には、JIS−Aスケールで60°以下、特に25〜
55°とすることが好ましい。この場合、硬度が60°
を超えると画像形成体の接触面積が小さくなり、良好な
現像が行えなくなるおそれがあるが、逆にあまり低硬度
にすると圧縮永久歪が大きくなり、なんらかの理由で現
像ローラに変形や偏心が生じた場合、画像の濃度むらが
発生することとなる。このため、弾性層の硬度を低硬度
に設定する場合でも、圧縮永久歪をなるべく小さくする
ことが好ましく、具体的には20%以下とすることが好
ましい。
【0027】本発明の現像ローラは、前記弾性層3の表
面部分に、JIS K7113の規定による破断時の伸
び率が10%以下である樹脂成分を付与したものであ
る。
【0028】この樹脂成分としては、上記伸び率を有
し、感光ドラム等の潜像保持体や紙葉類などの画像形成
体に対して非汚染性のものであればよく、特に制限され
るものではないが、尿素樹脂、メラミン樹脂、アルキッ
ド樹脂、フェノール変性・シリコーン変性等の変性アル
キッド樹脂、オイルフリーアルキッド樹脂、アクリル樹
脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、フェノール樹脂、ポ
リアミド樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、マレ
イン酸樹脂、ウレタン樹脂等を挙げることができる。こ
れらの中では、特に成膜性、密着性の観点から、尿素樹
脂、メラミン樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、
アルキッド樹脂、各種変性アルキッド樹脂、オイルフリ
ーアルキッド樹脂、アクリル樹脂及び湿気硬化型ウレタ
ン樹脂から選ばれる1種又は2種以上の樹脂が好適に使
用され、中でも各種変性アルキッド樹脂又はオイルフリ
ーアルキッド樹脂とメラミン樹脂との混合樹脂やフェノ
ール樹脂が伸び率が低く、機械的強度も高いことから好
ましく使用される。また、メラミン樹脂については樹脂
中の窒素基部の不対電子に起因する電子供給性を有する
ことから好適に使用され、更にフェノール樹脂について
は誘電率が高いことによる電子誘電性を有することから
好ましく使用される。
【0029】ここで、この樹脂成分は、上記のようにJ
IS K7113の規定による破断時の伸び率が10%
以下のものであり、好ましくは5%以下のものが用いら
れる。この場合、この破断時の伸び率が10%を超える
と、長期使用においてローラ表面に変形が生じ、現像剤
の搬送不良等が生じて得られる画像に濃度低下が生じて
しまう。
【0030】この樹脂成分は、導電性材料を含有してい
てもいなくてもよく、ローラ抵抗の調整等に応じて適宜
選定することができる。なお、特に制限されるものでは
ないが、導電性材料を添加する場合には、上述した導電
性粉体が好適に用いられ、特にカーボンブラックが好ま
しく用いられる。
【0031】かかる樹脂成分を弾性層表面に付与する手
段としては、上記樹脂成分を含有する樹脂溶液でローラ
の弾性層を表面処理する方法が好適に採用される。この
場合表面処理は、樹脂溶液を調製した後、スプレー法、
ロールコーター法、ディッピング法などにより行うこと
ができる。例えば、ディッピングによる表面処理は、上
記濃度の樹脂溶液に通常室温で5秒〜5分、好ましくは
10秒〜1分浸漬し、これを引き上げ、乾燥する方法を
採用することができる。なお、スプレー法を採用する場
合、処理液中の樹脂濃度をディッピング法より高く設定
でき、例えば10〜30%の濃度に調整したものを使用
することも可能である。また、樹脂溶液を調製するため
の溶剤は、上記樹脂を溶解するものであればいずれのも
のでもよいが、通常はメタノール,エタノール,イソプ
ロパノール等の低級アルコール、アセトン,メチルエチ
ルケトン,シクロヘキサノン等のケトン類、トルエン、
キシレンなどが好ましく用いられる。
【0032】以上の樹脂成分による表面処理により、ロ
ーラ表面の低摩擦化はある程度達成されるが、更なる摩
擦低減のため種々の添加剤を用いることができる。この
場合、感光体への汚染がなく、表面処理の均一性が低下
することなく、摩擦低減が可能な添加剤として、シリコ
ーン樹脂、シリコーン樹脂粉体、フッ素系及びシリコー
ン系界面活性剤、シリコン系カップリング剤及びシリカ
粉体が好適に用いられる。
【0033】上記シリコーン樹脂としては、溶剤可溶性
のもの、例えばメチルシリコーン、メチルフェニルシリ
コーン、あるいはこれらの変性体、シリコーンエポキシ
ブロック共重合体等が挙げられる。
【0034】シリコーン樹脂粉体としては、例えばメチ
ルシリコーン或いはメチルフェニルシリコーン重合体、
アミノ基変性シリコーン重合体の微粉体などが挙げら
れ、平均粒径0.1〜100μmの真球状及び不定形の
ものが好適に用いられる。
【0035】フッ素系界面活性剤としては、フッ化アル
キルとカルボン酸、カルボン酸塩、スルホン酸塩等とが
結合したイオン性のもの、フッ化アルキルとアルコー
ル、エーテル等とが結合した非イオン性のもの、更に側
鎖、主鎖にフッ化アルキルを含む重合体、共重合体など
の高分子系のものが挙げられる。
【0036】シリコーン系界面活性剤としては、一般的
なシロキサンオキシエチレンのようなメチルシリコーン
と親水性、親油性セグメントとの結合体、メチルシリコ
ーンとアクリルセグメントとの共重合体等の高分子系の
ものが挙げられる。
【0037】シリコン系カップリング剤としては、通常
のシランカップリング剤だけでなく、末端にアミノ基、
イソシアネート基、ビニル基等が導入されたシラン等が
含まれる。
【0038】これらは単独で用いてもよく2種以上組合
せて用いてもよい。なお、フッ素樹脂も摩擦低下剤とし
て有効に作用する。上記摩擦低下剤の使用量は、上記樹
脂成分100重量部に対して1〜100重量部、好まし
くは10〜75重量部である。また、導電材料としてイ
オン導電性物質を用いる場合には、上記樹脂溶液中に添
加するイオン導電性物質の添加量を、上記樹脂成分10
0重量部に対して0.001〜1重量部とすることが好
ましい。
【0039】ここで、本発明の現像ローラでは、弾性層
3の基材の表面粗さ、即ち、上記樹脂成分を表面に付与
する前の弾性層3の表面粗さをa(JIS10点平均粗
さRz)、この弾性層基材上に付与される上記樹脂成分
の厚さをb(μm)としたとき、0.01<b/a<2
なんる関係を満足するように、上記弾性層3の基材表面
の表面粗さと上記樹脂成分の厚さとを調整するものであ
り、これにより適度な表面粗さを維持して良好な現像剤
搬送性を保持しつつ、帯電性、耐久性を確実に向上させ
ることができるものである。なお、b/a≧2である
と、表面粗度が低くなりトナー搬送量が不足する場合が
あり、一方b/a≦0.01であると、耐久性が低下し
て本発明の効果が十分に得られない場合がある。
【0040】この場合、上記弾性層の基材の表面粗さ
a、及び上記樹脂成分の厚さbは、上記関係を満足すれ
ばよく、特に制限されるものではないが、通常基材の表
面粗さa、即ち基材表面のJIS10点平均粗さRz
は、30μm以下、特に0.1〜30μm、更には1〜
15μm程度であることが好ましく、一方上記樹脂成分
の厚さbは、このような好適な表面粗さRz(a)に対
して上記関係を満足する厚さであればよく、具体的には
0.1〜20μm、特に1〜10μm程度であることが
好ましい。なお、上記樹脂成分を付与した後の弾性層3
の表面粗さ、即ち本発明現像ローラの表面粗さは、特に
制限されるものではないが、JIS10点平均粗さRz
で15μm以下、特に1〜10μmとすることが好まし
い。
【0041】ここで、上記表面処理により弾性層3の表
面に付与された樹脂成分は、弾性層3の表面全体を覆う
皮膜状のものであっても、弾性層3表面の微小な凹凸の
凹部内に樹脂成分が付与された分散状であっても、更に
は弾性層3表面の大部分を覆い、弾性層3表面の微小な
凹凸の凸部先端部分が所々露出した状態であってもよ
い。この場合、上記樹脂成分の厚さbは、これら種々の
形態で弾性層3表面に付与された樹脂成分の平均厚みで
あり、以下の方法で測定することができる。例えば、樹
脂成分が付与された弾性層(1cm×1cm)をローラ
の数箇所から採取し、これら弾性層の断面を観察して各
々の樹脂の厚みを計測し、これらの厚みの総和を計測し
た弾性層片の数で割ることによって得られる。なお、樹
脂成分の厚みを観察する手段は、特に制限されず、電子
又は光学顕微鏡等の公知の手段を用いることができる。
【0042】本発明の現像ローラは、一成分現像剤を用
いる通常の現像装置に組み込むことができ、具体的には
図2に示すように、トナーを供給するためのトナー塗布
用ローラ4と静電潜像を保持した感光ドラム5との間
に、本発明現像ローラ1を配設し、トナー塗布用ローラ
4によりトナー6をこの現像ローラ1に供給し、これを
成層ブレード7により均一な薄層に整え、更にこの薄層
からトナーを感光ドラム5に供給し、該感光ドラム5の
静電潜像にトナーを付着させて潜像を可視化することが
できる。この場合、図2では、現像ローラ1の表面が感
光ドラム5に接触した状態となっているが、本発明の現
像ローラは必ずしも感光ドラム5等の画像形成体に接触
してないくてもよく、トナーの受け渡しを行うことが可
能な状態であれば、現像ローラ1と感光ドラム5とは非
接触の近接状態であってもよい。なお、図2の詳細につ
いては、従来技術において説明しているのでその説明を
省略する。
【0043】また、本発明の現像ローラは、図2のよう
に、感光ドラム5表面に保持された静電潜像を一成分現
像剤で可視化する場合に好適に使用されるものである
が、本発明現像ローラにより現像剤を供給して可視画像
を形成する画像形成体としては、上記感光ドラムに限定
されるものではなく、ベルト状等のドラム状以外の潜像
保持体や、更には記録媒体としての紙、OHP、印画紙
等の紙葉類に直接現像剤を供給して、これら紙葉類に可
視画像を形成する用途にも好適に適用することができ
る。例えば、特開平8−129293号公報に開示され
た機構のように、紙やOHP等の紙葉類の裏面側に背面
電極ローラを配置した状態で、該紙葉類の表面側に現像
剤を担持した現像ローラを近接させ、この現像ローラ上
の現像剤をアパチャ電極で制御しながら上記背面電極ロ
ーラへ向けて飛翔させることにより、該背面電極ローラ
と現像ローラとの間に配置された上記紙葉類に現像剤を
供給して該紙葉類に可視画像を形成する現像ローラとし
ても本発明の現像ローラを好適に採用することができ、
この場合にも本発明の現像ローラを用いることにより、
長期使用による画像濃度の低下を効果的に防止して、長
期に亘って良好な画像を確実に再現することができるも
のである。
【0044】なお、本発明の現像ローラを用いて現像を
行う場合に用いられる上記一成分現像剤としては、非磁
性の一成分現像剤が好適に用いられるが、磁性タイプの
一成分現像剤を用いることもでき、例えば磁性一成分現
像剤を用いて白黒画像印字を行う場合にも本発明の現像
ローラ及び現像装置を好適に用いることができる。
【0045】
【実施例】以下、実施例,比較例を示して本発明を具体
的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるもの
ではない。なお、下記の例で、表面処理は室温で処理液
に30秒浸漬することによって行った。
【0046】[実施例1]グリセリンにプロピレンオキ
サイドとエチレンオキサイドを付加して、分子量500
0としたポリエーテルポリオール(旭硝子株式会社のエ
クセノール828)(OH値33)100部(重量部、
以下同じ)に、1,4−ブタンジオール1.0部、シリ
コーン界面活性剤(日本ユニカ社製、L−520)1.
5部、ニッケルアセチルアセトネート0.5部、ジブチ
ルチンジラウレート0.01部及びアセチレンブラック
(デンカ社製)2.0部を添加し、混合機を用いて予備
混合した後、ペイントロールで混練してアセチレンブラ
ックを均一に分散させ、ポリオール組成物を調製した。
【0047】このポリオール組成物を減圧下に撹拌して
脱泡した後、ウレタン変性したMDI(住友バイエルウ
レタン社製、スミジュールPF)を17.5部加えて2
分間撹拌し、次いで110℃に加熱した金型に注型し、
2時間硬化させて金属性シャフトの外周に弾性層を形成
して図1に示した構造のローラを得た。得られたローラ
の表面を研摩して現像ローラを作成した。このローラ表
面のJIS10点平均粗さRzは7.0μmであった。
【0048】次に、オイルフリーアルキッド樹脂とメラ
ミン樹脂(順にベッコライトM−6402、スーパーベ
ッカミンL110、共に大日本インキ化学工業社製)と
を4:1の割合で混合した混合樹脂をトルエン中に10
重量%濃度に溶解した樹脂溶液を調製し、この樹脂溶液
中に上記現像ローラを浸漬した後、これを引き上げ、加
熱乾燥して、表面処理を行った。このローラの破断面を
観察したところ、表面処理によってローラ表面に付与さ
れた上記混合樹脂の厚さは5μm(平均値、以下同様)
であった。
【0049】一方、上記オイルフリーアルキッド樹脂と
メラミン樹脂との混合樹脂を用いてJIS K7113
に規定された第1号形試験片を作成し、JIS K71
13の規定による引っ張り試験を行ったところ、破断時
の伸び率は3%未満であった。
【0050】[実施例2]レゾールタイプのフェノール
樹脂PR50232(住友デュレズ社製)をメチルエチ
ルケトン溶媒に10重量%濃度に溶解した樹脂溶液を用
いて表面処理を行ったこと以外は、実施例1と同様にし
て現像ローラを作成した。このローラの破断面を観察し
たところ、表面処理によってローラ表面に付与された上
記フェノール樹脂の厚さは2μmであった。
【0051】一方、上記フェノール樹脂を用いてJIS
K7113に規定された第1号形試験片を作成し、J
IS K7113の規定による引っ張り試験を行ったと
ころ、破断時の伸び率は3%未満であった。
【0052】[実施例3]表面処理用のフェノール樹脂
に導電剤としてカーボンブラックPrintix35
(デグサ社製)を20phr添加した以外は、実施例2
と同様にして現像ローラを作成した。このローラの破断
面を観察したところ、表面処理によってローラ表面に付
与された上記カーボンブラックを添加したフェノール樹
脂の厚さは3μmであった。
【0053】一方、上記カーボンブラックを添加したフ
ェノール樹脂を用いてJIS K7113に規定された
第1号形試験片を作成し、JIS K7113の規定に
よる引っ張り試験を行ったところ、破断時の伸び率は3
%未満であった。また、この樹脂の抵抗値を測定したと
ころ、104Ωcmであり、上記カーボンの添加によっ
て導電化されていることが確認された。
【0054】
【0055】[比較例1]可溶性共重合ナイロンCM8
000(東レ社製)をメタノールに15重量%濃度に溶
解した樹脂溶液を用いて表面処理を行ったこと以外は、
実施例1と同様にして現像ローラを作成した。このロー
ラの破断面を観察したところ、表面処理によってローラ
表面に付与された上記ナイロンの厚さは5μmであっ
た。
【0056】一方、上記可溶性共重合ナイロンを用いて
JIS K7113に規定された第1号形試験片を作成
し、JIS K7113の規定による引っ張り試験を行
ったところ、破断時の伸び率は100%以上であった。
【0057】[比較例2]表面処理を行わなかったこと
以外は実施例1と同様にして現像ローラを作成した。
【0058】上記実施例及び比較例で得た現像ローラに
ついて、以下の特性試験を行った。結果を表1に示す。 (1)ローラ抵抗 各ローラを銅板に両端にそれぞれ500gの荷重をかけ
て押し付け、抵抗率計R8340A(アドバンテスト社
製)を用い、100Vの電圧を印加して測定した。 (2)画像出し 各ローラを現像ローラとして図2に示した現像ユニット
に装着し、平均粒径7μmの非磁性一成分トナーを用
い、線速60mm/secの周速で回転させながら反転
現像で画像出しを繰り返し、画質を評価した。
【0059】
【表1】
【0060】表1から明らかなように、本発明の現像ロ
ーラによれば、長期の使用に対しても画像濃度の低下を
効果的に抑制して良好な画像を確実に再現し得ると共
に、初期画像の品位にも優れることが確認された。ま
た、弾性層の基材の表面粗さ(a)と表面の樹脂成分の
厚さ(b)とを適正化した実施例1〜3のローラは、現
像剤搬送性に優れ、良好な濃度の画像が確実に得られる
ことが確認された。なお、画像出し試験の後、上記比較
例1の現像ローラを取り出し、その表面を顕微鏡で観察
したところ、表面形態が大きく変化しており、表面に存
在するナイロンが伸びて、表面が平滑化していることが
確認された。これにより、現像剤の搬送不足が生じて濃
度低下が生じたものと思われる。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の現像ロー
ラ及びこれを用いた現像装置によれば、長期の使用に対
しても画像濃度の低下を効果的に抑制して良好な画像を
確実に再現し得ると共に、初期画像の品位も向上させる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明現像ローラの一例を示す概略断面図であ
る。
【図2】本発明現像装置の一例を示す概略断面図であ
る。
【符号の説明】
1 現像ローラ 2 シャフト 3 弾性層 4 トナー塗布用ローラ 5 感光ドラム(潜像保持体) 6 トナー(一成分現像剤) 7 成層ブレード 8 転写部 9 クリーニング部 10 クリーニングブレード
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−124881(JP,A) 特開 平2−1881(JP,A) 特開 平4−103672(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 15/08 501 F16C 13/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 良導電性シャフトの外周に導電性を有す
    る弾性層を形成してなり、前記弾性層表面に一成分現像
    剤を担持して該現像剤の薄層を形成し、この状態で画像
    形成体に接触又は近接して、該画像形成体表面に前記現
    像剤を供給することにより、該画像形成体表面に可視画
    像を形成する現像ローラにおいて、前記弾性層が、その
    基材表面部分にJIS K7113の規定による破断時
    の伸び率が10%以下の樹脂成分を有すると共に、上記
    基材表面のJIS10点平均粗さRzをa、上記樹脂成
    分の厚さをbとしたとき、0.01<b/a<2なる関
    係を満足することを特徴とする現像ローラ。
  2. 【請求項2】 上記樹脂成分が、尿素樹脂、メラミン樹
    脂、アルキッド樹脂、変性アルキッド樹脂、オイルフリ
    ーアルキッド樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、フ
    ェノール樹脂、湿気硬化型ウレタン樹脂から選ばれる1
    種又は2種以上を含有するものである請求項1記載の現
    像ローラ。
  3. 【請求項3】 静電潜像を表面に保持した潜像保持体の
    表面に一成分現像剤を供給して、前記静電潜像を可視化
    するものである請求項1又は2記載の現像ローラ。
  4. 【請求項4】 外周面に一成分現像剤を担持した状態で
    画像形成体表面に当接又は近接し、回転することによ
    り、前記一成分現像剤を画像形成体表面に付着させて該
    画像形成体表面に可視画像を形成する現像ローラを具備
    してなる現像装置において、前記現像ローラとして請求
    項1又は2記載の現像ローラを用いたことを特徴とする
    現像装置。
  5. 【請求項5】 静電潜像を表面に保持した潜像保持体の
    表面に一成分現像剤を供給して、前記静電潜像を可視化
    するものである請求項4記載の現像装置。
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