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JP3134318B2 - 石英ガラス粉末の製造方法 - Google Patents
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JP3134318B2 - 石英ガラス粉末の製造方法 - Google Patents

石英ガラス粉末の製造方法

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JP3134318B2
JP3134318B2 JP03013722A JP1372291A JP3134318B2 JP 3134318 B2 JP3134318 B2 JP 3134318B2 JP 03013722 A JP03013722 A JP 03013722A JP 1372291 A JP1372291 A JP 1372291A JP 3134318 B2 JP3134318 B2 JP 3134318B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は石英ガラス粉末とその製
造方法に関する。さらに詳しくは、半導体工業用石英ガ
ラス製品、光通信用多成分ガラス原料等の各種の用途に
好適に利用することのできるシラノール含有量の低い高
純度の石英ガラス粉末を得ることができる前記石英ガラ
ス粉末とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば半導体工業用石英ガラス製品、光
通信用多成分ガラス等の原料である石英ガラス粉末に
は、低シラノールの要求が高まる一方である。さらに、
近年、半導体素子の高集積化に伴い高純度のシリコン単
結晶の要求が高まり、その製造用ルツボの高温時の高粘
性が求められている。
【0003】半導体工業用原材料の高純度化に伴い、不
純物の多い天然石英粉末原料に代わり、合成石英粉末が
使用されるようになった。しかし、これら合成石英につ
いては、焼成後においても残留するシラノールが多く、
シラノール含有量が100ppm以下のものは得ることができ
ない。前記合成石英粉末を原料に用いて半導体工業用石
英部材、例えば単結晶引き上げ用石英ルツボを作った場
合、高温時に該ルツボの変形等を起こすことが一般に知
られている。これらが合成石英粉末につき、低シラノー
ル化が要求されている理由である。
【0004】前記要求に対し、近年では合成石英粉末
に、低シラノール化のため特別な処理、例えば塩素処理
などが一般に行われている。しかし、これら塩素処理を
行った石英粉末を原料にシリコン単結晶引き上げ用ルツ
ボを作った場合、通常数ppm 程度のCl不純物が含まれて
おり、このようなルツボを用いてシリコン単結晶を引き
上げると、ルツボ中の不純物が単結晶中に移行するの
で、高純度のシリコン単結晶は得られないなどの問題が
ある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】これらシラノール含有
量を減らすためには、石英粉末を結晶化すればよい。単
に結晶化を目的とした場合、一般に1350℃より高い温度
で焼成を行うとクリストバライト化することは知られて
いるが、このような高温焼成においては、炉材および焼
成さやからの不純物たとえばAl等の金属不純物の移行は
避けられない。
【0006】一方、これらの不純物を避けるため、1350
℃以下の温度で焼成を行った場合、得られる石英粉末の
結晶形態は非結晶であり、シラノール含有量は数100ppm
から200ppmと非常に高く、半導体工業用石英部材には適
さない。このため、炉材および焼成さやからの不純物を
避け、なおかつ得られる焼成石英粉末のシラノール含有
量を減らす技術が必要となる。
【0007】本発明者らは、前記課題を解決するため
に、鋭意検討を重ねた結果、珪酸エステルと水との特定
モル比の混合液に特定量のアエロジルを加え、攪拌混合
しゲル化させ、加熱乾燥し、1000℃から1350℃の温度範
囲の電気炉にて焼成を行うことにより、得られる石英ガ
ラス粉末が、完全にクリストバライト化し、かつシラノ
ールの含有量が100ppm以下と、半導体工業材料に好適に
使用することができる石英ガラス粉末を得られることを
見いだして、本発明に至った。
【0008】以上の記述から明らかなように本発明の目
的は、こうした従来の合成石英粉末の問題点を解決し、
産業上の需要を満たすべく、シラノール含有量の低い高
純度石英ガラス粉末とその製造方法を提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、珪酸エステル
1モルに対し、2モル以上の水を混合した混合液に最終
的に得られる石英ガラス粉末の0.1 〜20重量%のヒュー
ムドシリカを添加し、ゲル化させ、乾燥し得られたゲル
シリカ粉末を、1000℃から1350℃の温度範囲の電気炉で
焼成を行うことを特徴とする石英ガラス粉末の製造方法
であるならびに該方法で得られるシラノール含有量が10
0ppm以下の石英粉末である。以下に本発明の石英ガラス
粉末ならびにその製造方法の構成と効果について詳細に
説明する。
【0010】本発明で用いる珪酸エステルの種類として
は、メチルシリケート、エチルシリケート及びプロピル
シリケートのほか、酸またはアルカリの共存下で水と溶
液を形成し得る珪酸エステルは総て使用することができ
る。特にアルコキシ基の炭素原子数が1から3の珪酸エ
ステルは、加水分解反応が速やかに進行するため好適に
使用できる。
【0011】前記珪酸エステルに混合する水の使用量
は、本発明において、前記珪酸エステル1モルに対し、
2モル以上200 モル以下好ましくは20モル以下である。
当該水の量が2モル未満であると、珪酸エステルの加水
分解反応の進行が不充分になり、得られる乾燥ゲルを焼
成すると、残留するアルコキシ基が炭化して製品が黒色
を帯びることがある。また、200 モルを超えて使用して
も加水分解反応の進行上格別の利点はなく、反ってゲル
の乾燥に多大のエネルギーを必要とする。 なお、
使用に供される前記水としては、イオン交換などを行い
充分に精製し、不純物を除去したものが望ましい。
【0012】また、本発明の方法においては前記水と共
に触媒を使用することができる。好適に使用することの
できる前記触媒としては、前記珪酸エステルと前記水の
混合溶液のpHを変更させることのできるものであれば特
に制限はなく、具体的には、酸、例えば硝酸、シュウ
酸、酢酸など、アルカリとしてはアンモニア、トリエチ
ルアミン、エチレンジアミンなどを挙げることができ
る。前記触媒を用いた場合、前記珪酸エステルと前記水
との混合溶液のpHは、前記珪酸エステルの加水分解を速
やかに進行させるために、通常3〜10の範囲が好まし
い。
【0013】本発明で用いるヒュームドシリカ(以下ア
エロジルということがある)は、前記原料珪酸エステル
より得られる石英粉末量の0.1 重量%以上であれば何%
でも良く、好ましくは0.2 重量%から2重量%である。
該アエロジルの種類は任意であるが、前記混合液への分
散性から、好ましくは、粒径は小さい方がよい。
【0014】また、前記アエロジルを添加する方法は、
原料エチルシリケートもしくは、水に予め該アエロジル
を分散させたのち、それらを混合する方法と、原料エチ
ルシリケートと水の加水分解反応液に該アエロジルを添
加する方法のいずれでもよい。前記珪酸エステルと水、
および前記アエロジルの混合液を攪拌しながら、約50℃
に加熱すると、数10分から1時間で均一な珪酸質ゲルが
得られる。
【0015】次に前記ゲルの乾燥を行い、余分な水、お
よび反応で生成するアルコールを除去する。乾燥は、ゲ
ルを乾燥容器たとえば、ナス型フラスコに移し、回転型
の乾燥機たとえば、ロータリーエバポレーターで加熱乾
燥を行う。乾燥方法は、常圧乾燥、減圧乾燥のいずれで
もよく、また、乾燥温度は通常100 ℃以上である。乾燥
により、白色の均一な乾燥ゲルシリカ粉末が得られる。
【0016】
次に、この乾燥ゲルシリカ粉末の焼成
を行う。焼成温度は、いわゆるゾルゲル法における焼成
温度と同様、1000℃以上であればよく、焼成時間は通常
1時間以上である。 該焼成温度は1350℃より高い場
合、前記結晶化シリカ粉末を添加しなくとも、得られる
焼成シリカはクリストバライト化することが知られてい
る。本発明においては、 工業的に通常行われている焼成
方法において結晶化石英ガラス粉末を得ることを特徴と
しており、前記工業的に通常行われている焼成方法とは
1000℃から1350℃までであることから、1350℃より高い
温度での焼成は必要でない。また、1000℃未満の焼成温
度においては、焼成後に得られる石英ガラス粉末の比表
面積が大きくなり、半導体工業用に好適に使用できない
ので好ましくない。
【0017】以上のようにして得られる合成石英ガラス
粉末の結晶形態はクリストバライトであり、かつシラノ
ール含有量は100ppm以下であり、半導体工業用石英ガラ
ス製品、特に、石英ルツボ原料に好適に利用することが
できる。また、高純度であるため光通信用多成分ガラス
等の原料としても使用可能である。
【0018】
【実施例】以下、実施例および比較例によって、本発明
を更に具体的に説明する。なお、実施例、比較例中のシ
ラノール含有量の求めかたは、次の手法に従うものとす
る。赤外線分光光度測定結果からのシラノール含有量の
求めかた β=l/t log 10 Ta/Tb mm-1 C=β/α β:ベータ係数 t:測定片厚さ(mm) Ta:波長2.6 ミクロンでの実質透過率(%) Tb:波長2.7 ミクロンでの実質透過率(%) C:シラノール濃度(ppm) α:吸光係数5.8(リットル/mol・mm) 実施例中、添加するヒュームドシリカとして、日本アエ
ロジル社製品アエロジルを使用しているが、ヒュームド
シリカの種類は限定されず、これによって本発明が限定
されるものではない。
【0019】実施例1 内容積1リットルの硬質ガラス製4つ口フラスコに、イオン
交換水12モル(216g)を入れ、15℃に調節した水浴中にセ
ットする。該フラスコの内容物をフッ素樹脂製の攪拌翼
で攪拌しながら、別の容器に秤り取ったアエロジル1.2g
を該フラスコ中に投入添加し、良く分散させる。前記添
加量は、本例の反応原料に使用するメチルシリケートか
ら理論的に得られる石英ガラス粉末の2重量%に相当す
る。該アエロジルとしては、日本アエロジル社製品OX-5
0 を使用した。これに、別容器に秤り取った正珪酸メチ
ル1モル(152.2g)を、1時間をかけて徐々に加えた。添
加が終了したのち、さらに1時間攪拌を続け、充分な混
合を行った。
【0020】得られた混合液を内容積1リットルのナス型フ
ラスコに移し、ロータリーエバポレターにセットした。
前記フラスコを回転しながら、油浴に浸し50℃に昇温し
たところ、約30分で混合液の粘度が上がりやがて珪酸質
ゲルとなった。
【0021】続いて、油浴の温度を150℃ に上げ、常圧
乾燥を行い、留出するメタノールと水の混合液を除い
た。約4時間ののち、留出が減ったところで、真空ポン
プで系内を-760mmHgまで減圧し更に4時間の乾燥を続
け、嵩高な乾燥ゲルシリカ粉末67g を得た。
【0022】前記乾燥ゲルシリカ粉末を内容量200ミリリット
ル の高純度アルミナ製焼成さやに入れ、さやと同じ材質
の蓋をして電気炉に入れ焼成を行った。この時の焼成条
件は、昇温速度2.2 ℃/分、焼成温度1350℃、焼成時間
4時間、降温速度2.2 ℃/分で行った。
【0023】焼成により、60.5g の石英ガラス粉末を得
た。この石英ガラス粉末をメノウ乳鉢で粉砕しX線回折
に供試したところ図1に示す通り、明らかにクリストバ
ライトのピークが認められ、ほぼ完全な結晶化石英ガラ
ス粉末であった。該焼成石英ガラス粉末の一部をフーリ
エ変換赤外分光光度計以下FT-IR 測定に供し、含有シラ
ノール量の測定を行ったところ、図2に示すとおり、シ
ラノールのピークは認められず、シラノールは全く含ま
れていないことがわかった。
【0024】実施例2 添加したアエロジルの量を0.12g としたほかは、実施例
1と同様に行った。前記添加アエロジルの量は、本例の
反応原料に使用するメチルシリケートから理論的に得ら
れる石英ガラス粉末の0.2 重量%に相当する。また該ア
エロジルは、日本アエロジル社製品#200を使用し
た。
【0025】その結果、得られた石英ガラス粉末のX線
回折で、結晶形態は、クリストバライトであることが確
認された。また、FT-IR 測定では、シラノールを示すピ
ークは認められず、シラノールを全く含んでいないこと
がわかった。
【0026】比較例1 実施例1において、アエロジルを全く添加しなかったほ
かは、実施例1と同様に行った。その結果、得られた石
英ガラス粉のX線回折では、図3に示す通り、クリスト
バラトを示すピークは認められず、完全な非結晶であっ
た。また、FT-IR 測定では、図4に示す通り、シラノー
ルを示すピークが認められ、シラノール含有量は322ppm
であった。
【0027】比較例2 実施例1において、クリストバライト結晶化シリカ粉末
に代わってα−石英粉末を添加したほかは、実施例1と
同様に行った。その結果、得られた石英ガラス粉のX線
回折では、弱いα−石英のピークが観察されたが、クリ
ストバライトを示すピークは認められなかった。また、
FT-IR 測定では、シラノールを示すピークが認められ、
シラノール含有量は286ppmであった。
【0028】比較例3 実施例1のうち、クリストバライト結晶化シリカ粉末に
代わって非結晶シリカ粉末を添加したほかは、実施例1
と同様に行った。その結果、得られた石英ガラス粉のX
線回折では、結晶化を示すピークは確認できず、完全な
非結晶であった。また、シラノール含有量は367ppmと実
施例1、実施例2に比較して高くなった。表1にはこれ
ら実施例および比較例のシラノール含有量測定結果を示
した。
【0029】
【表1】
【0030】表より、実施例1および実施例2の製品が
いづれも比較例の3例に比べシラノール含有量が低くな
っており、本発明の効果は明確である。
【0031】
【発明の効果】本発明によると、 (1)従来、シラノール含有量の高い合成石英ガラス粉
末に対して行っていた塩素処理等の特殊な処理を行わな
くとも、本発明による簡単な操作で、半導体産業用石英
部材として有用な、シラノール含有量の少ない合成石英
ガラス粉末が得られる。 (2)合成反応において、予めアエロジルを添加するこ
とによって、通常結晶化しない比較的低い焼成温度にお
いても完全な結晶化ができる。このことにより、高温焼
成によって起こる炉材および焼成さやからの不純物の移
行がさけられる。これらの効果を有し、工業的に有用な
石英ガラス粉末の製造方法である。
【0032】
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られた石英ガラス粉末のX線回折
結果である。
【図2】実施例1で得られた石英ガラス粉末のFT-IR 測
定結果である。図中の矢印は、シラノールのピークの位
置を示す。
【図3】比較例で得られた石英ガラス粉末のX線回折結
果である。
【図4】比較例で得られた石英ガラス粉末のFT-IR 測定
結果である。図中の矢印はシラノールのピークの位置を
示す。
【図5】本発明の基本的製造フローを示すものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−78948(JP,A) 特開 平4−83711(JP,A) 特開 平4−238808(JP,A) 特開 昭61−286230(JP,A) 特開 平2−145420(JP,A) 特開 昭64−24026(JP,A) 特開 平2−22120(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C01B 33/12 C03B 20/00 C03C 1/02

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 珪酸エステル1モルに対し、2モル以上
    200モル以下の水を混合した混合液に、最終的に得ら
    れる結晶性石英ガラス粉末の0.2〜2重量%のヒュー
    ムドシリカを添加し、ゲル化させて、乾燥したのち、得
    られたゲルシリカ粉末を1000℃から1350℃の温
    度範囲の電気炉で焼成することを特徴とする結晶性石英
    ガラス粉末の製造方法。
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