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JP3136279B2 - 固形食材を含む殺菌流動食品の製造法 - Google Patents
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JP3136279B2 - 固形食材を含む殺菌流動食品の製造法 - Google Patents

固形食材を含む殺菌流動食品の製造法

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JP3136279B2
JP3136279B2 JP09115532A JP11553297A JP3136279B2 JP 3136279 B2 JP3136279 B2 JP 3136279B2 JP 09115532 A JP09115532 A JP 09115532A JP 11553297 A JP11553297 A JP 11553297A JP 3136279 B2 JP3136279 B2 JP 3136279B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、固形食材を含む、各種ス
ープ、シチュー等の流動食品を、常温又は冷蔵流通しう
る殺菌状態に、容易に、且つ食品の品質を良好な状態に
維持して包装することができ、しかも包装の一連の操作
を無菌雰囲気下としなくても大気中等において殺菌状態
の流動食品を得ることができる殺菌流動食品の製造法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、常温又は冷蔵流通させるための殺
菌処理した液状食品を包装するにあたり、無菌雰囲気下
とすることなく、大気中で密封包装可能なバックインボ
ックスが開発され使用されている。このバックインボッ
クスは、インチケープ マーケティング ジャパン社のバ
ックインボックスのカタログによれば、包装材料に液状
食品を無菌充填するための充填口を備え、該充填口は、
液状食品を包装材料内に導入する外側に完全シールされ
た第1の膜を備え、且つ液状食品を充填口内を通して包
装材料内に導入する側に部分シールされた第2の膜を備
えている。この包装材料に液状食品を充填して密封する
には、バックインボックス充填機を用いて、充填バルブ
を前記充填口に接続し、まず、前記第1の膜外表面を蒸
気で滅菌した後、第1の膜を貫通させて前記充填バルブ
を充填口内に導入する。次いで、予め加熱殺菌された液
状食品を充填バルブを通して、前記部分シールされた第
2の膜の隙間を通して包装材料内に充填する。この充填
終了後、充填バルブを充填口内から抜く際に、第2の膜
を完全シールすると共に、充填バルブが充填口から離れ
る際に該充填口をスチームフラッシングすることによ
り、大気中において液状食品を殺菌状態のまま包装材料
に密封包装する方法が開示されている。
【0003】上記包装材料に充填される液状食品は、そ
のほとんどが液体である必要がある。その理由は、液状
食品が前記第2の膜の部分シールされた隙間から包装材
料内に充填されるように、他の包装材料においても液状
物の充填が意図されるのみであるために、固形物を充填
した場合には詰まりの原因となるからである。従って、
固形物を含む場合であっても、挽肉等の細かい固形物や
苺ジャム等の変形する固形物が含有されるに留まり、大
型の固形物を含む殺菌流動食品を包装材料に充填するこ
とは従来全く意図されていない。そこで、常温又は冷蔵
流通させるための殺菌タイプの大型の固形食材を含むス
ープ又はシチューの製造法は、殺菌タイプの前記液状食
品とは全く異なる方法として理解され研究されている。
【0004】従来、このような大型の固形食材を含むス
ープ又はシチューの製造法としては、固形食材と、液状
のスープ又はソースとを別々に高温高圧加熱殺菌し、無
菌雰囲気下(無菌的に)で両方を合わせて包装する方法
(特開昭62−275672号公報、特開平6−237
745号公報等)が知られている。このように、固形食
材と液状食材とを別々に加熱殺菌した後に両方を合わせ
て包装する方法は、固形食材と液状食材とをはじめから
一緒に容器内に収容して加熱殺菌したものに比べて、品
質に優れるという利点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
方法では、別々に加熱殺菌した固形食材と液状食材とを
合わせて包装するには、予め包装材料内部を殺菌したも
のを使用して、無菌室や無菌ボックス等の無菌雰囲気下
で行なう方法が知られるのみである。このような無菌雰
囲気とするためにはその設備等が必要となるばかりでな
く、無菌雰囲気下に持ち込む包材の外面までをも殺菌す
る必要があり、製造工程が煩雑化するという欠点があ
る。
【0006】従って、本発明の目的は、製造工程を無菌
雰囲気でない大気中でも十分実施でき、且つ複数具材の
比率や具材とソースのバラ付きを防止し、品質に優れた
固形食材を含む殺菌流動食品を容易に、しかも短時間で
得ることができる製造法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、液状食
材を大気中で無菌充填しうる充填口を有する包装材料に
固形食材を充填し、密封した後、固形食材が充填された
包装材料内が少なくとも殺菌されるように加熱する工程
(a)と、前記工程(a)において殺菌された包装材料内に、
前記充填口から、実質的に固形分を含まない殺菌された
状態の液状食材を無菌充填する工程(b)と、工程(b)終了
後、前記充填口を密封する工程(c)とを含む固形食材を
含む殺菌流動食品の製造法が提供される。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明において製造する殺菌流動
食品は、常温又は冷蔵等で流通される殺菌が施された状
態で包装された殺菌流動食品である。このような流動食
品としては、野菜、食肉、魚貝類又はこれらの混合物等
を含む各種クリームスープ又は各種ポタージュスープ等
のスープ類;ビーフシチュー、フリカッセ、カレー等の
シチュー類等が挙げられる。流動食品の具にあたる、野
菜、食肉、魚貝類等の固形食材、及びスープ又はソース
にあたる液状食材は、予め調理しておく。調理は、その
種類に応じて通常の方法で行なうことができる他、固形
食材と液状食材とが別々に調理されていても良い。通常
の方法で固形食材と液常食材とを混合状態で調理した場
合には、本発明の製造法に供するに際して各々を分離す
る必要がある。この際、分離された固形食材中に分離し
きれない若干の液状食材が含まれていても良い。
【0009】本発明の製造法では、まず、液状材料を大
気中で無菌充填しうる充填口を有する包装材料に固形食
材を充填し、密封した後、加熱殺菌する工程(a)を行な
う。包装材料は、固形食材を含有しない殺菌液状食品の
殺菌包装に通常使用される、液状食材を大気中において
も無菌充填しうる充填口を有する構造を備えるものが利
用できるが、後述する殺菌のための熱に耐える耐熱性を
有するものが好ましい。従って、各種耐熱性樹脂や金属
箔等の材料で製造された包装材料が使用できる。また、
通常の無菌充填用包装材料は、内部がγ線滅菌により殺
菌済みのものが使用されるが、本発明においては後述す
る固形食材を充填後に加熱による殺菌を必須の構成とし
て実施するので、必ずしも予め内部が殺菌された状態で
なくても良い。
【0010】本発明においては、各食材の充填機及び包
装材料全体を無菌的雰囲気下に保持せずに大気中でも、
後述する予め殺菌された液状食材の殺菌状態を維持して
包装材料内に充填するために、包装材料は、大気中にお
いても無菌充填可能な充填口を有する必要がある。この
ような構造の充填口としては、包装材料の内部と外部と
が遮断されており、且つ、各食材充填機等により、後述
する予め殺菌された液状食材の殺菌状態を維持して充填
しうる構造であれば良い。例えば、バックインボックス
用包装材料に使用されている図1に示す構造の充填口等
が挙げられる。図1において、1は充填口、2は外気と
充填口内及び包装材料内とを完全に遮断するための完全
シールされた第1の膜、3は液状食材を包装材料内に導
く隙間を設けて部分的にシールされた第2の膜をそれぞ
示す。
【0011】前記包装材料に固形食材を充填するには、
包装材料のある一辺を開封状態として充填するのが好ま
しい。充填後に実施する包装材料の密封にあたっては、
包装材料内を減圧するのが好ましい。この減圧は、通常
の真空減圧機を用いて行なうことができ、好ましくは固
形食材と包装材料内表面との間、並びに固形食材同志の
間の空気層がなるべく少なくなるように真空に近い状態
にするのが好ましい。密封は、この減圧状態を維持し
て、加熱シール等の公知の方法で行なうことができる。
即ち、固形食材の充填は、前記充填口以外の開放部から
行なうのが好ましく、該開放部を密閉することにより密
封できる。
【0012】前記密封の後の加熱殺菌は、例えば、通常
のレトルト殺菌方法に準じて、包装材料全体を熱水等で
加熱する方法等により行なうことができる。この加熱殺
菌の条件は、固形食材が充填された包装材料内が少なく
とも殺菌される条件であれば良く、固形食材の種類や大
きさ、並びに減圧状態や包装材料の大きさ等により適宜
選択することができる。この際、包装材料内に存在する
のは、固形食材と残存する空気、場合によっては若干の
調味液等の液状食材等であるので、固形食材と全部の液
状食材とを合わせて加熱殺菌するよりも格段に加熱殺菌
時間等を短縮することができ、工程的にも、エネルギー
的にも非常に有利である。加えて、包装材料内も同時に
殺菌されるため、予め包装材料内がγ線等で殺菌された
ものを使用する必要がない。
【0013】本発明の製造法では、次に、前記工程(a)
において殺菌された包装材料内に、前記充填口から、実
質的に固形分を含まない殺菌された状態の液状食材を無
菌充填する工程(b)を行なう。
【0014】実質的に固形分を含まない殺菌された状態
の液状食材とは、通常の液状スープ又はソース等の殺菌
物であり、前記充填口から包装材料内に充填可能であ
り、詰まり等の恐れがなければ、細かい固形分や変形可
能な固形分等を含有していても良いことを意味する。こ
の液状食材を殺菌された状態とするには、通常の直接加
熱殺菌で行なうことができるが、液状食材の色及び香り
等の品質を維持するために熱交換殺菌が好ましい。殺菌
条件は、液状食材の種類や量等により適宜選択すること
ができる。
【0015】前記液状食材を工程(a)により殺菌された
バック内に前記充填口から無菌充填するには、公知のバ
ックインボックス無菌充填機等、若しくはこれらと同様
な構造を有する充填機を用いて行なうことができる。即
ち、充填口における無菌充填構造を利用して、包装材料
を大気中に開放した状態においても液状食品を無菌状態
のまま包装材料内に充填しうる充填機を用いて行なうこ
とができる。
【0016】本発明の製造法では、工程(b)終了後、前
記充填口を密封する工程(c)を行なうことによって、所
望の殺菌流動食品を得ることができる。工程(c)におけ
る密封は、包装材料の内と外の空気を遮断する方法であ
れば良く、例えば、通常の熱シール等により行なうこと
ができる。
【0017】
【発明の効果】本発明の製造法では、容器として大気中
においても液状食材を無菌充填しうる構造を有する包装
材料を採用するので、無菌室又は無菌ボックス等の無菌
雰囲気下とする必要なく、殺菌流動食品を容易に得るこ
とができ、且つ、固形食材と液状食材とを別々に殺菌す
ると共に包装材料に別々に充填するので、固形食材と液
状食材とを混合してから殺菌するよりも殺菌時間を大幅
に短縮することができ、しかも得られる流動食品の品質
が維持される。加えて固形食材と液状食材との充填比率
を所望の比率に制御し易い。従って、常温又は冷蔵流通
等される、殺菌されたスープ類及びシチューの製造法と
して極めて有用である。
【0018】
【実施例】以下実施例及び比較例により更に詳細に説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。実施例1 一辺2cmにダイスカットした牛バラ肉180g、一辺
2〜3cmに乱切りしたジャガイモ180g、一辺2〜
3cmに乱切りした人参180g及び1×2cmに乱切
りしたゴボウ90gとを1分間熱水でボイルして固形食
材を調製した。一方、別個にカレーソースを公知の方法
で調理し、液状食材を調製した。得られた固形食材を、
充填口(図1参照)を備えた包装材料の一辺を開放した
開放口から充填した後、真空減圧装置を用いて包装材料
内を減圧し、続いて開放した一辺を加熱シール装置を用
いて密封シールした。次いで、固形食材を充填し減圧密
封した包装品を121℃の熱水でレトルト殺菌した。殺
菌時間は、包装材料内の固形食材の中心品温内の殺菌状
態がF0値=12に達する迄行なったところ29分間を
要した。別に、熱交換殺菌(KID'sクッカー(キッ
コーマン(株)製)を用いて128.9℃で2分間保持
(F0値=12))した前記液状食材を、バックインボ
ックス無菌充填機(商品名「StarAsept」BIB型、Tetra
Pak社製)に装填しておき、前記固形食材を殺菌した後
の包装材料の充填口に無菌充填機の充填バルブを大気中
で接続した。次いで、無菌充填機から液状食材2730
gを、該液状食材が大気に接触しないように包装材料内
に充填した。充填終了後、充填バルブを充填口から抜く
際に加熱シール装置を用いて充填口を完全シールしなが
ら充填バルブを抜き固形食材含有流動食品であるカレー
シチューを得た。得られたカレーシチューのF0値は1
2であった。以上の流動食品の製造工程の説明概略図を
図2に示す。尚、液状食材を包装材料内に充填するにあ
たり、レトルト殺菌後に冷却温度45℃で固形食材表面
が80℃になるまで冷却したところ所要時間は1分30
秒であった。
【0019】得られたカレーシチューを沸騰水中で10
分間ボイルした後、25人のパネルにより下記の点につ
いて評価した。各結果の平均値及びカレーソース及び各
固形食材それぞれの総合の平均値を表1に示す。 (1)上記で調製した殺菌処理前のカレーソースの評点
を0とし、0〜−2点までを0.2ポイントづつ10段
階にわけ、得られたカレーシチューのカレーソースの粘
性(−2:明らかに水っぽい,−1:やや水っぽい)、
辛さ(−2:明らかに辛くない,−1:やや辛くな
い)、コク(−2:明らかに悪い,−1:やや悪い)、
風味(−2:明らかに悪い,−1:やや悪い)、香り
(−2:明らかに悪い,−1:やや悪い)及び色(外
観)(−2:明らかに暗い,−1:やや暗い)並びに総
合(−2:明らかに悪い,−1:やや悪い)について評
価した。 (2)固形食材の硬さ及び弾力性について、後述する比
較例1で調製したカレーシチューの各固形食材の硬さ及
び弾性力と比較して相対評価した。評価は比較例1の固
形食材を3点とし、1〜5点で評価した。硬さについて
は、ジャガイモ、ニンジン及びゴボウは、硬いものほど
点数を高くし、牛肉は歯応えがあるほど点数を高くして
評価した。弾性力については、弾性力があるものほど点
数を高くして評価した。
【0020】比較例1 実施例1で調製した固形食材(合計量630g)とカレ
ーソース2370gとをレトルト殺菌用パウチに充填後
密封した。続いて、121℃の熱水中でレトルト殺菌し
た。このレトルト殺菌は、パウチへの熱伝達効率を挙げ
るためにパウチを10r/mで回転させながら行なっ
た。レトルト殺菌開始後、食材中心品温がF0値=12
に達するまでの所要時間は70分であった。得られたカ
レーシチューを沸騰水中で10分間ボイルした後実施例
1と同様にパネル試験を行なった。結果を表1に示す。
【0021】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】バックインボックス用包装材料における充填口
の構造例を示す概略図である。
【図2】実施例1における流動食品の製造工程を示す説
明概略図である。
【符号の説明】
1:充填口 2:第1の膜 3:第2の膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23L 3/00 - 3/023 A23L 1/00 - 1/01 A23L 1/36 A23L 1/48

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液状食材を大気中で無菌充填しうる充填
    口を有する包装材料に固形食材を充填し、密封した後、
    固形食材が充填された包装材料内が少なくとも殺菌され
    るように加熱する工程(a)と、 前記工程(a)において殺菌された包装材料内に、前記充
    填口から、実質的に固形分を含まない殺菌された状態の
    液状食材を無菌充填する工程(b)と、 工程(b)終了後、前記充填口を密封する工程(c)とを含む
    固形食材を含む殺菌流動食品の製造法。
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