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JP3138727B2 - イネもみ枯細菌病菌由来の3種類の挿入配列因子 - Google Patents
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JP3138727B2 - イネもみ枯細菌病菌由来の3種類の挿入配列因子 - Google Patents

イネもみ枯細菌病菌由来の3種類の挿入配列因子

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JP3138727B2
JP3138727B2 JP09056741A JP5674197A JP3138727B2 JP 3138727 B2 JP3138727 B2 JP 3138727B2 JP 09056741 A JP09056741 A JP 09056741A JP 5674197 A JP5674197 A JP 5674197A JP 3138727 B2 JP3138727 B2 JP 3138727B2
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亮 長谷部
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農林水産省農業生物資源研究所長
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はPsedomonas glumae
のゲノムより単離された転移因子および転移因子にコー
ドされるトランスポザーゼに関する。
【0002】
【従来の技術】転移因子は、ゲノムを動き回ることで転
移した前後の遺伝子を不活性化または活性化するのみな
らず、多様なゲノム再編成(欠失、反転、重複など)を
引き起こすことが知られている。またこれら転移因子が
微生物の進化や環境適応にとって重要なゲノム可塑性
(genome plasticity)を生み出していることが知られ
ている(Arberら、FEMS Microb. Ecol., 15:5-14(199
4))。
【0003】転移因子は、大きくトランスポゾンと挿入
配列(Insertion sequence element、以下IS因子とい
う)に分類することができる。
【0004】トランスポゾンは、転移に関与する遺伝子
の他に抗生物質耐性などの表現形質遺伝子を有する。一
方、IS因子とは、大きさが一般的に2kb以下で、遺伝子
の転移に関わる以外の表現形質遺伝子を持たない遺伝子
として定義されている(Gayら、J. Bacteriol., 164:91
8-921(1985))。
【0005】IS因子は大腸菌の突然変異を引き起こす因
子として1960年代後半に最初に発見された。その後大腸
菌群を中心にIS因子の単離と性状解析が進められた。19
80年代後半になると大腸菌群以外でもIS因子の単離の報
告がなされるようになり、現在では300前後のIS因子の
単離が報告されている(大坪および関根(0htsubo andS
ekine)、Current topics in Microbiology and Immuno
logy, 204:l-26(1996))。
【0006】単離されたIS因子はその塩基配列や推定さ
れるアミノ酸配列をもとに相互の比較が進められてい
る。その結果、現在まで得られたIS因子は大きくIS1、
IS3、IS4などのグループにまとめられつつある。特に
IS3ファミリーは大ファミリーで、グラム陰性細菌から
グラム陽性細菌まで多くの細菌からこのIS3ファミリー
に属するIS因子が単離されている(大坪および関根、前
出)。
【0007】IS因子の構造の特徴は、末端に逆向きの反
復配列が存在し、さらにトランスポザーゼをコードする
2つのオープンリーディングフレームを有することであ
る。末端逆向き反復配列は、この部分で組換えが起きる
ことから、転移に重要な役割を果たしていると考えられ
る。挿入の際、挿入を受けた部位の2〜13塩基対がIS因
子の両側に同方向反復配列として重複される(Galasおよ
びChamdler、Mobile DNA、109-162、ASM Press (Washin
gton,D.C) 1989)。
【0008】トランスポザーゼは、遺伝子の挿入反応を
触媒する酵素である。IS因子において、トランスポザー
ゼは2つのオープンリーディングフレームによりコード
されており、翻訳の際に1つのタンパク質として発現さ
れる。例えば、IS3ファミリーの場合、2つのオープン
リーデイングフレームは重複している。重複部分でフレ
ームシフトがおこり、2つのオープンリーディングフレ
ームが連続して翻訳されることによりトランスポザーゼ
が発現される。(大坪および関根、前出)。
【0009】IS因子は、単に学術上の関心のみならず、
菌の同定診断や有用遺伝子の単離に利用できるなど、産
業上有用な遺伝子でもある。
【0010】IS因子がどのようなメカニズムで転移を起
こすかは学術的に興味深い。これらの研究は、研究の進
めやすい大腸菌群のIS因子IS1、IS3、IS150、IS911な
どを材料にして研究が進められ、IS1ファミリー及びIS
3ファミリーの転移メカニズムについてはその詳細が明
らかになりつつある(大坪および関根、前出)。
【0011】IS因子は、それぞれホモロジーはあるもの
の各微生物に特有の配列を持つため、これを利用して菌
の分類、同定、診断が行われている。最も実用的に利用
されているのは、結核菌(Mycobacterium tuberculosi
s)から得られたIS6110であり、結核菌の診断、伝染経
路の解明など疫学調査にも貢献している(Otalら、J. C
lin. Microbiol., 29:1252-1254(1991))。類似の試
みは多くの細菌で進められている。
【0012】IS因子の特徴として、転移を起こすこと
で、挿入した前後の遺伝子を活性化または不活化するこ
とができる。この機能を積極的に利用して、有用遺伝子
の単離のための道具としてIS因子を利用する試みも進め
られている(Haasら、Molecular Biology of Pseudomon
as, pp238-249, ASM Press(Washington D.C.)(199
6))。
【0013】ところで、IS因子の単離は、戦略的に進め
られたきたというよりは、突然変異株の解析によって偶
然に得られてきたものがほとんどである。これは、その
定義からも分かるように、IS因子には遺伝子転移に関わ
る以外の表現形質がないため、積極的な単離が困難であ
ったためである。転移因子のポジティブセレクション
(ある構造遺伝子の一部に転移因子が転移することによ
って、検出マーカーが活性化することを利用する手法)
が1985年に報告されて以来(Gayら、前出)、類似のト
ランスポゾントラップベクターが開発され、現在までに
Agrobacterium tumefaciens、Pseudomonas cepacia、Rh
izobium meliloti、Rhizobiumu leguminosarumなどの細
菌からこの手法でIS因子が単離された。しかし、この手
法によるIS因子の単離数は10数個であり全体の単離総数
から比べればわずかである。ポジティブセレクション手
法の開発を受けて、多様な菌からの新たなIS因子の単離
が今後、加速化するものと予測される。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】現在、農業上重要な植
物の関連細菌については、IS因子の単離研究がほとんど
進められていない。本発明は、わが国の西南暖地でイネ
苗腐敗およびもみ枯れなどを引き起こすイネの重要病原
菌の一つであるイネもみ枯細菌病菌に由来するIS因子を
提供することを目的とする。さらに、これらのIS因子に
よりコードされるトランスポザーゼを提供する。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記目的に
臨み、飯田らにより新たに開発されたトランスポゾント
ラップベクターpSHI1063を用いて新たなIS因子の単離を
試みた。
【0016】本発明は、末端逆向き反復配列として、
5'末端に配列番号2の塩基配列、3'末端に配列番号3
の塩基配列を有し、該末端逆向き反復配列の間にオープ
ンリーディングフレームとして、配列番号4および配列
番号5のアミノ酸配列をコードする塩基配列を含むIS因
子またはそれらの機能的等価物を提供する。ここで、オ
ープンリーディングフレームは、重複して、または独立
して存在し得る。
【0017】さらに、本発明は、配列番号1の塩基配列
からなるIS因子ISmsp2.2を提供する。
【0018】さらに、本発明は、末端逆向き反復配列と
して、5'末端に配列番号7の塩基配列、3'末端に配列
番号8の塩基配列を有し、該末端逆向き反復配列の間に
オープンリーディングフレームとして、配列番号9およ
び配列番号10のアミノ酸配列をコードする塩基配列を含
むIS因子またはそれらの機能的等価物を提供する。ここ
で、オープンリーディングフレームは、重複して、また
は独立して存在し得る。
【0019】さらに、本発明は、配列番号6の塩基配列
からなるIS因子ISmsp8.1を提供する。
【0020】さらに、配列番号11の塩基配列からなるIS
因子ISmsp1.1またはその機能的等価物を提供する。
【0021】さらに、本発明は、配列番号1の塩基95〜
塩基1296の塩基配列から発現されるトランスポザーゼお
よび機能的的等価物を提供する。
【0022】さらに、本発明は、配列番号6の塩基54〜
塩基856の塩基配列から発現されるトランスポザーゼま
たはその機能的等価物を提供する。
【0023】
【発明の実施の形態】
(1)定義 本発明において、「IS因子」とは、大きさが2kb以下
で、遺伝子の転移に関わる遺伝子以外に発現形質遺伝子
を有さず、トランスポザーゼをコードする2つのオープ
ンリーディングフレームおよび末端逆向き反復配列を含
む遺伝単位と定義される。
【0024】ISmsp2.2は、配列番号1の塩基配列からな
るIS因子と定義される。
【0025】ISmsp8.1は、配列番号6の塩基配列からな
るIS因子と定義される。
【0026】ISmsp1.1は、配列番号11の塩基配列からな
るIS因子と定義される。
【0027】ISmsp2.2は、末端逆向き配列として、5'
末端に配列番号2の塩基配列、3'末端に配列番号3の
塩基配列を有する。
【0028】ISmsp8.1は、末端逆向き配列として、5'
末端に配列番号7の塩基配列、3'末端に配列番号8の
塩基配列を有する。
【0029】本発明において、「トランスポザーゼ」と
は、遺伝子の挿入反応を触媒する酵素と定義される。
【0030】配列番号1の塩基95〜塩基1296は、ISmsp
2.2の2つのオープンリーディングフレームを含む領域
であり、配列番号6の塩基54〜塩基856は、ISmsp8.1の
2つのオープンリーディングフレームを含む領域であ
る。これらのオープンリーディングフレームは、別々に
翻訳された場合はトランスポザーゼとしての活性を有さ
ず、翻訳の際に1つのタンパク質として発現された場合
のみトランスポザーゼになる(大坪および関根、前出)。
【0031】本明細書中で使用する「機能的等価物」と
は、元のIS因子またはトランスポザーゼの機能または活
性を実質的に有し、かつ元のIS因子またはトランスポザ
ーゼと最適に並べ合わせた場合に、それぞれ塩基配列ま
たはアミノ酸配列において90%以上、好ましくは95
%以上のホモロジーを有するIS因子またはトランスポザ
ーゼと定義される。
【0032】このようなIS因子の機能的等価物は、機能
部位である末端逆向き反復配列またはオープンリーディ
ングフレームにおいて、元の配列に加えて、1つ以上の
ヌクレオチドの置換、付加、欠失、挿入を含み得る。こ
のような機能的等価物の例として、コードするトランス
ポザーゼのアミノ酸の保存的置換を引き起こすヌクレオ
チド置換を有するもの、オープンリーディングフレーム
内に介在ヌクレオチドを有するものなどが挙げられる。
【0033】また、このようなトランスポザーゼの機能
的等価物は、元の配列に加えて、1つ以上のアミノ酸の
置換(好ましくは保存的置換)、またはさらなるアミノ酸
(例えば、リーダー配列、分泌配列、精製の際にあれば
有利な配列など)を含み得る。これらの機能的等価物の
作製は、十分に当業者の範囲内にあると考えられる。
【0034】本発明の各工程において用い得る一般的な
分子生物学的実験手法(DNAの電気泳動、電気泳動したD
NAをゲルから回収する方法、制限酵素消化、PCR、DNAの
放射標識、ハイブリダイゼーション、塩基配列決定な
ど)は、例えばSambrookら、A Laboratory Manual. 第
2版、Cold Spring Harbour Press、Cold Spring Harbo
ur、New York (1989)に記載されるような当業者に公知
の方法が採用される。
【0035】(2)転移因子の探索方法 (a)標的細菌 本発明は、標的細菌として、イネもみ枯細菌病菌(Pseu
domonas glumae)を用いる。好ましい菌株としては、MA
FF302744株が挙げられる。本菌株は1982年に分離された
イネもみ枯細菌病菌である(対馬ら、日植病報、52:253-
259 (1986))。
【0036】(b)原理 転移因子を単離するための手段として、トランスポゾン
トラップベクターが開発されている。 このベクターは
一般に、選択マーカー遺伝子、転移因子トラップのため
のリプレッサー遺伝子およびその制御下にあるプロモー
ターに連結した検出マーカー遺伝子を有する。本発明に
おける好ましいトランスポゾントラップベクターはpSHI
1063である(図1)。pSHI1063は、選択マーカーとしてア
ンピシリン耐性遺伝子およびスペクチノマイシン遺伝
子、そして検出マーカーとしてIS因子トラップのための
λファージのcIリプレッサー遺伝子とその制御下にあ
るPRプロモーターに連結されたカナマイシン耐性遺伝子
を有するプラスミドベクターである(図1を参照)。pS
HI1063が細菌に導入され、その細菌の持つIS因子などの
転移因子がこのプラスミド中のcIリプレッサー領域に
飛び込むとcIリプレッサーは不活化され、その結果PR
プロモーターが活性化されカナマイシン耐性遺伝子が働
きだすため、細菌がカナマイシン耐性となることによ
り、効率的なIS因子の選抜が可能となる(飯田ら、第1
4回日本分子生物学会年会講演要旨、pp216(199
1))。
【0037】(c)プラスミドDNAの導入および形質転換体
の選抜 標準的な方法(例えばエレクトロポレーション)によ
り、プラスミドDNAをP.glumaeのコンピテント細胞に導
入し、細胞をカナマイシン耐性およびスペクチノマイシ
ン耐性について選択する。
【0038】一般的なエレクトロポレーションによるプ
ラスミドの導入について説明すると、10%グリセロール
溶液中に懸濁したP.glumaeのコンピテント細胞を緩衝液
中のpSHI1063プラスミドと混合し、電気パルスを加えエ
レクトロポレーションを行う。次いで、この混合液中の
菌を培養し、遠心分離により菌を回収して、スペクチノ
マイシンを含有する培地にプレートする。これを適当な
時間培養して、スペクチノマイシン耐性コロニーを選択
する。次に、得られたスペクチノマイシン耐性コロニー
由来の細胞を、カナマイシンおよびスペクチノマイシン
を含む培地で培養することにより、カナマイシンおよび
スペクチノマイシン耐性コロニーが選択される。
【0039】(d)形質転換体からのプラスミドの抽出 選択された所望の耐性を有する菌体からプラスミドを抽
出する方法は当業者に周知である。例えば、得られたカ
ナマイシン耐性およびスペクチノマイシン耐性コロニー
をさらに培養し、遠心分離にかけ、上清を捨て、そして
菌体をSET溶液(25%シュクロース、50mM Tris・HCl(p
H8.0)20mM EDTA-2Na)に懸濁する。次にリゾチーム溶液
を加え室温で適切な時間放置する。次いで、TE緩衝液(1
0mM Tris・HCl(pH8.0)−1mM EDTA)を加え、直ちに1.
5%のSDS溶液(pH12.85)を混合する。さらに2M Tris
(pH7.0)緩衝液を加えて混和した後、2M KClを加え
適切な時間放置する。この混合物を遠心し、上清を取り
出して0.125M KCl飽和フェノールを加え、さらに遠心
分離にかける。再び上清を取り出し、クロロホルムフェ
ノール(クロロホルム:イソアミルアルコール:0.125
M KCl飽和フェノール=24:1:25)を加え、混和した
後遠心する。得られた上清に3M 酢酸ナトリウムおよ
びイソプロパノールを加え、適当な時間放置する。遠心
分離にかけ、上清を捨てた後沈澱を真空乾燥し、滅菌蒸
留水を加え、プラスミドが単離される。
【0040】(e)回収プラスミドの増幅 得られたプラスミドを当業者に公知の一般的な方法(例
えば、Sambrookら、前出)により、アガロース電気泳動
を行い、抽出されたプラスミドの大きさの確認を行う。
そして元のプラスミドの大きさと比較して大きいプラス
ミドを、適切な宿主細胞に導入する。宿主細胞をアンピ
シリンを含む培地上で培養し、目的のプラスミドを増幅
する。
【0041】(f)プラスミドDNAの増幅および解析 当業者に公知の一般的な方法(例えばSambrookら、前
出)に従って、例えばミニレップにより大腸菌からプラ
スミドを回収する。回収したプラスミド中の転移因子の
挿入位置および大きさを明らかにするために、以下の方
法によりプラスミドを解析し得る。
【0042】(イ)回収したプラスミドの制限酵素による
解析 当業者に公知の一般的な方法(例えばSambrookら、前
出)により回収プラスミド中の転移因子の制限酵素解析
を行い得る。制限酵素としては主にSalI、EcoRV、Pst
I、HindIIIなどを使用し得る。各種制限酵素による消化
後、消化産物を電気泳動にかけて形成されるバンドパタ
ーンを比較することにより、挿入された転移因子を分類
し得る。
【0043】(ロ)サザンハイブリダイゼーション 回収プラスミド中の転移因子の挿入位置を特定するため
に、pSHI1063プラスミドの部分配列をプローブとして常
法(Sambrookら、前出)に従いサザンハイブリダイゼー
ションを行い得る。プローブとしては、例えば蛍光標識
した3種類のpSHI1063の部分断片、PstI/EcoRV第4断片
(403bp)、HindIII/EcoRV第3断片(805bp)、HindIII
第3断片(459bp)を用い得る。代表的には、ナイロン
メンブレンを、プレハイブリダイゼーションした後、プ
ローブ溶液を加えてハイブリダイズする。その後、ナイ
ロンメンブレンを洗浄し、検出試薬を加え、X線フイル
ムを用いてオートラジオグラフィに供する。ハイブリダ
イズする位置について元のプラスミドと目的の転移因子
を有するプラスミドとを比較することにより転移因子の
挿入位置を特定し得る。
【0044】(ハ)PCRによる回収プラスミドの解析 転移因子のpSHI1063上における挿入位置および大きさを
さらに詳細に特定するために、pSHI1063の既知塩基配列
をもとにして作成したプライマーを用いて常法(Sambro
okら、前出)によりPCRを行い得る。PCR反応後、反応液
を取り出し、アガロース電気泳動によりDNA増幅の確認
を行う。用いるプライマーと生じる増幅断片を比較する
ことにより、転移因子の大体の挿入位置および大きさを
特定し得る。
【0045】(g)転移因子の塩基配列の決定 転移因子を含むPCR反応産物から目的DNA断片の調製を行
い、適切なベクターにサブクローニングを行う。得られ
るポジティブクローンからプラスミドDNAを調製し、塩
基配列決定の鋳型とし、このプラスミドDNAについて例
えば、Primer Walking法を用いて両ストランドの塩基配
列決定を行い得る(Sambrookら、前出)。
【0046】(3)単離された各転移因子の特徴付け 上記の手順により、P. glumaeから4種類の異なる転移
因子が単離された。得られた4種類の転移因子について
塩基配列を決定し、市販のデータべース(例えば、GENE
TYX-MAC/CD1995)を用いて塩基配列及びアミノ酸配列の
ホモロジー解析を進めたところ、これらの転移因子はす
べてIS因子であった。それらのうちの3つの性状は以下
の通りである。
【0047】(a)ISmsp2.2 図8の塩基78〜塩基1412の塩基配列(全長1335bp)からな
るIS因子であり、末端に不完全逆向き反復配列(17bp)を
有する。標的重複配列は5bpでありその配列はCAGGAで
ある。このIS因子は塩基配列レベルにおいて、IS2(E.
coli)とは64.0%、ISRM1(Rhizobium meliloti)とは
61.3%、IS1312とは59.5%、IS136とは58.0%、ならび
にIS426(Agrobacterium tumefaciens)とは57.5%の相
同性を有する。これらのISはIS3ファミリーに属するこ
と(大坪と関根、前出)から、ISmsp2.2はIS3ファミリ
ーに属するP. glumaeより得られた新規なISと考えられ
る。
【0048】(b)ISmsp8.1 図9の塩基93〜塩基957の塩基配列(全長865bp)からなる
IS因子であり、末端に不完全逆向き反復配列(15bp)を
有する。標的重複配列は3bpでありその配列はTTAであ
る。このIS因子は塩基配列レベルにおいて、IS402(Pse
udomonas cepacia)とは59.6%、IS1237(Clavibacter
xyli)とは57.7%、IS427(Agrobacterium tumefacien
s)とは48.8%、IS1030Cとは47.4%、IS1031(Acetobac
terium xylinum)とは47.1%の相同性を有する。これら
のISはIS4 groupBに属すること(大坪と関根、前出)
から、ISmsp8.1はIS4 groupBに属するP. glumaeより得
られた新規なISと考えられる。
【0049】(c)ISmsp1.1 図10の塩基70〜塩基1284の塩基配列(全長1215bp)からな
るIS因子であり、末端に不完全逆向き反復配列(36bp)
を有する。標的重複配列は7bpでありその配列はGATCAA
Gである。塩基配列及びアミノ酸配列ホモロジー比較を
行ったが既知のISと全く相同性がみられず完全に新規な
IS因子と考えられる。
【0050】(4)各転移因子がコードするトランスポ
ザーゼ 塩基配列解析およびアミノ酸配列ホモロジー解析を行
い、本発明の転移因子は他の転移因子と同様に、トラン
スポザーゼをコードすることを確認した。
【0051】(a)ISmsp2.2がコードするトランスポザー
ゼ ISmsp2.2は、重複する2つのオープンリーディングフレ
ームを有する。塩基172〜塩基534(図8)に存在するオー
プンリーディングフレーム(ORFA)は、121アミノ酸のタ
ンパク質をコードする。このタンパク質をISmsp2.2 Orf
Aタンパク質と命名した。そのアミノ酸配列を配列番号
4に示す。ISmsp2.2 OrfAタンパク質は、IS2の13.4kD
タンパク質と70.5%のアミノ酸配列ホモロジーを有す
る。
【0052】塩基495〜塩基1373(図8)に存在するオー
プンリーディングフレーム(ORFB)は、293アミノ酸のタ
ンパク質をコードする。このタンパク質をISmsp2.2 Orf
Bタンパク質と命名した。そのアミノ酸配列を配列番号
5に示す。ISmsp2.2 OrfBタンパク質は、IS2の33.4kD
タンパク質と59.3%のアミノ酸配列ホモロジーを有す
る。
【0053】IS3ファミリーの他のメンバーとの比較か
ら、この2つのオープンリーディングフレームからトラ
ンスポザーゼが発現されることが分かる。
【0054】(b)ISmsp8.1がコードするトランスポザー
ゼ ISmsp8.1も、2つのオープンリーディングフレームを有
する。塩基146〜塩基550(図9)に存在するオープンリー
ディングフレーム(ORFC)は、IS402の16.2kDタンパク質
と49.0%のアミノ酸配列ホモロジーを有する135アミノ
酸のタンパク質をコードする。このタンパク質をISmsp
8.1 OrfAタンパク質と命名した。そのアミノ酸配列を
配列番号9に示す。
【0055】塩基610〜塩基948(図9)に存在するオープ
ンリーディングフレーム(ORFD)は、IS402の24kDタンパ
ク質と51.0%のアミノ酸配列ホモロジーを有する113ア
ミノ酸のタンパク質をコードする。このタンパク質をIS
msp8.1 OrfBタンパク質と命名した。そのアミノ酸配列
を配列番号10に示す。IS4ファミリーの他のメンバーと
の比較から、この2つのオープンリーディングフレーム
からトランスポザーゼが発現されることが分かる。
【0056】これらのトランスポザーゼは、本発明の転
移因子からコード配列を単離し、適切な発現調節配列と
共に宿主細胞に導入することにより容易に発現させ得
る。あるいは、化学的に合成し得る。これらの手順は当
業者には公知であり、さらに発現したタンパク質の分
離、精製も、当業者に公知の標準的な方法を用いて実施
し得る。
【0057】(5)機能的等価物 このように明らかになったIS因子またはトランスポザー
ゼは、公知のIS因子またはトランスポザーゼと塩基配列
レベルまたはアミノ酸レベルで比較して、最大で70.5%
のホモロジーを有する。従って、これらのIS因子または
トランスポザーゼに対して90%以上の相同性を有するも
のは、他の公知のファミリーの等価物からは明らかに区
別されると考えられる。
【0058】
【実施例】
(実施例1) 1)使用菌株 IS因子探索の標的細菌として、Pseudomonas glumae MAF
F302744株を用いた。
【0059】またIS因子の大腸菌での増幅用に大腸菌E.
coli DH5α株を用いた。
【0060】2)供試プラスミド トランスポゾントラップベクターとして、飯田らにより
開発されたベクターpSHI1063を用いた。pSHI1063は、全
長11.5Kb、Psudomonas aeruginosaの広宿主域プラスミ
ドpVS1と大腸菌のプラスミドpBR322との融合プラスミド
であり、それぞれの複製領域を持つため、大腸菌ととも
にPseudomonasやAgrobacterium、Rhizobiumなどの広範
なグラム陰性細菌での増殖が可能なプラスミドである。
また、選択マーカー遺伝子としてアンピシリン耐性遺伝
子及びスペクチノマイシン耐性遺伝子を持つ。
【0061】3)培地 P. glumaeをPTYG培地(蒸留水1000ml中、バクトペプトン
0.25g、バクトトリプトン0.25g、バクト酵母エキス0.5
g、ブドウ糖0.5g、MgS04・7H20 30mg、CaCl2・2H203.5m
g、固体培地の場合は寒天粉末15g)を用い28℃で培養し
た。E. coli DH5αはLB(蒸留水1000ml中、バクトトリ
プトン10g、バクト酵母エキス5g、NaCl l0g、pH7.4、
固体培地の場合は寒天粉末15g)培地を用い37℃で培養
した。
【0062】4)単離手順 (l)コンピテント細胞の調製 P. glumaeへのプラスミドの導入をエレクトロポレーシ
ョン法で行うために、コンピテント細胞を調製した。
【0063】PTYG寒天プレート上に生育させたP. gluma
eのコロニー1個を5mlのPTYG培地に植菌し、28℃で2
日間振とう培養した。培養液4mlを200mlのPTYG培地に
加え、28℃でOD600がおよそ0.2になるまで振とう培養し
た。培養後、培養液を氷中で20分間おいた後、遠心して
(8000rpm/10min/4℃)集菌した。菌体を10mlの氷冷し
た1mM HEPES・Na0H緩衝液(pH7.0)に懸濁し、再度遠
心して集菌し、菌体を10mlの氷冷したlmM HEPES・Na0H
緩衝液(pH7.0)に懸濁した。遠心(8000rpm/10分/4℃)
集菌して、菌体を2mlの氷冷した10%グリセロール溶液
に懸濁した。得られたコンピテント細胞を40μlずつエ
ッペンドルフチューブに分注し、-80℃で使用まで保存
した。
【0064】(2)エレクトロポレーションと形質転換
体の選抜 40μlのコンピタント細胞に対して、TE緩衝液(10mM Tr
is・HCl(pH8.0)−1mMEDTA)に溶解した約0.36μgのpSH
I1063プラスミド(液量1μl)を混合し、あらかじめ4
℃で冷やしておいたキュベットに移した。バイオラッド
社製高電圧パルス発生装置「ジーンパルサー」を用いて
このキュベットに電気パルスを加えた。電気パルスの条
件は電気抵抗200Ω、電気容量25μFD、電場6.25KV/cmで
あった。パルスをかけた後、細胞/DNA混合液をすばやく
2mlのPTYG培地に移し、28℃でl時間振とう培養し、遠
心(8000rpm/10min/4℃)して、菌体を1mlの滅菌蒸留
水に懸濁した。懸濁液を滅菌蒸留水により順次10倍希釈
し10-4までの菌体希釈液を得た。その100μlをスペクチ
ノマイシン100μg/mlを含むPTYG寒天プレートに播い
た。また、形質転換効率を確認するためにコントロール
として抗生物質を含まないPTYG寒天プレートにも同数の
菌を播いた。これを28℃で2日間培養した。出現したス
ペクチノマイシン耐性の形質転換体コロニーを白金耳を
用いて、再度スペクチノマイシンを含むPTYGプレートに
塗布し、28℃で2日間培養し、シングルコロニーを形成
させた。
【0065】(3)形質転換体の培養と変異株の選抜 シングルコロニーを形成したスペクチノマイシン耐性の
コロニーを白金耳で1個拾い、100μg/mlのスペクチノ
マイシンを含む5mlのPTYG培地に植え、28℃で2日間振
とう培養した。培養後、懸濁液を滅菌蒸留水で順次10倍
希釈し、懸濁液原液から10-6希釈液までの菌体希釈液10
0μlを50μg/mlのカナマイシン及び100μg/mlのスペク
チノマイシンを含むPTYG寒天プレートに塗布した。変異
株の出現効率を確認するためにコントロールとして100
μg/mlのスペクチノマイシンを含むPTYG寒天プレートに
同数の菌を播いた。これを28℃で2日間培養し、得られ
たカナマイシン耐性の形質転換体コロニーを白金耳を用
いて再度50μg/mlのカナマイシン及び100μg/mlのスペ
クチノマイシンを含むPTYG寒天プレートに塗布し、シン
グルコロニーを形成させた。
【0066】(4)変異株からのプラスミドの抽出と大
きさの確認 カナマイシン及びスペクチノマイシン耐性のシングルコ
ロニーを、50μg/mlのカナマイシン及び100μg/mlのス
ペクチノマイシンを含む5mlのPTYG培地に植え、28℃で
2日間振とう培養した。培養液1.5mlをエッペンドルフ
チューブに移し、遠心(8000rpm/1min/4℃)し、再度
1.5mlの培養液をエッペンドルフチューブに移し、遠心
(8000rpm/1min/4℃)した。50μlのSET溶液(25%シ
ュクロース、50mM Tris・HCl(pH8.0)、20mM EDTA-2Na)
に菌体を懸濁し、5μlのリゾチーム溶液(20mg/ml)を
加え、室温で1時間放置した。100μlのTE緩衝液(10mM
Tris・HCl(pH8.0)-1mM EDTA)を加えすばやく上下し混
和した後、直ちに300μlの1.5%SDS溶液(pH12.85、25
℃)を加え上下して混和した。さらに50μlの2MTris
(pH7.0)緩衝液を加え上下し混和した後、2M KClを50
μl加え、上下し混和したのち、氷中で2時間放置し、
遠心(15000rpm/15min/4℃)後、上清を新しいエッペ
ンドルフチューブに移した。560μlの0.125M KCl飽和フ
ェノールを加え上下し混和したのち、遠心(15000rpm/1
5min/4℃)し、上清を新しいエッペンドルフチューブ
に移し、560μlのクロロホルムフェノール(クロロホル
ム:イソアミルアルコール:0.125M KCl飽和フェノール
=24:1:25)を加え上下し混和したのち、遠心(1500
0rpm/15min/4℃)した。上清を新しいエッペンドルフ
チユーブに移し、50μlの3M 酢酸ナトリウム及び340μ
lのイソプロパノールを加え、-20℃で15分間放置し、さ
らに遠心(15000rpm/15min/4℃)して、沈澱を真空乾
燥した後、20μlの滅菌蒸留水を加えた。10μlをとり、
常法(Sambrookら、前出)によりアガロース電気泳動を
行い抽出されたプラスミドの大きさの確認を行った。コ
ントロールとして、pSHI1063を同時に電気泳動した。
【0067】(5)回収プラスミドの大腸菌への形質転
換 (1)の方法に準じてあらかじめ調製された大腸菌E.co
li DH5αのコンピテント細胞40μlに対して10μlの回収
プラスミドを混合し、(2)の手順に準じてエレクトロ
ポレーションを行い、同様にして得られた菌液100μl
を、アンピシリン100μg/mlを含むLB寒天プレートに播
き、37℃で1昼夜培養した。出現したアンピシリン耐性
の形質転換体コロニーより白金耳を用いてアンピシリン
100μg/mlを含む5mlのLB培地に植え、37℃で1昼夜振
とう培養した。
【0068】(6)プラスミドDNAの増幅 常法(Sambrookら、前出)により大腸菌よりプラスミド
をミニプレップで回収した。なお、一部のコロニーにつ
いてはプラスミドの大量調製を行った。
【0069】(7)制限酵素による回収プラスミドの解
析 回収プラスミド中の転移因子の挿入位置及び大きさを明
らかにするために常法(Sambrookら、前出)により制限
酵素解析を進めた。制限酵素としては、主にSalI、EcoR
V、PstI、HindIIIなどを用いた。
【0070】(8)サザンハイブリダイゼーションによ
る回収プラスミドの解析 回収プラスミド中の転移因子の挿入位置を特定するため
に、pSHI1063プラスミドの部分配列をプローブとして常
法(Sambrookら、前出)によりサザンハイブリダイゼー
ションを行った。制限酵素で切断した回収プラスミドを
アガロース電気泳動に供した後、吸引プロット装置(フ
ァルマシア社製)によりDNAをナイロンメンブレン(Hyb
ond-N)に転写した。プローブはECLキット(アマシャム
社製)を用いて蛍光標識した。pSHI1063の部分断片とし
てPstI/EcoRV第4断片(403bp)、HindIII/EcoRV第3断
片(805bp)、HindIII第3断片(459bp)の3種類の断
片をプローブとした。ナイロンメンブレンを、42℃で約
2時間プレハイブリダイゼーションした後、プローブ溶
液を加え、42℃で約16時間ハイブリダイゼーションを行
った。その後、Washing buffer(0.4%SDS、0.1×SSC)
で55℃、10分間、2度洗浄後、さらに2×SSCで2回洗
浄し、ECL検出試薬を加えた。メンブレンをX線フイル
ムを用いてオートラジオグラフィに供した。
【0071】(9)PCRによる回収プラスミドの解析 転移因子のpSHI1063上における挿入位置を特定するため
に、pSHI1063の既知塩基配列をもとにして作成したプラ
イマーを用いて常法(Sambrookら、前出)によりPCRを
行った。DNA増幅装置(ASTEC社製PC800)を用いPCR反応
は94℃-1min(DNA変性)、55℃-2min(アニーリン
グ)、72℃-3min(DNA伸長)のサイクルを25回行っ
た。PCR反応後、反応液より10μlをとり、アガロース電
気泳動(1.5%アガロース)によりDNA増幅の確認を行っ
た。
【0072】(10)転移因子の塩基配列の決定 転移因子を含むPCR反応産物から目的DNA断片の調製を行
い、pT7Blueベクターにサブクローニングを行った。得
られたポジティブクローンからプラスミドDNAを調製
し、塩基配列決定の鋳型とした。このプラスミドDNAに
ついてPrimer Walking法を用いる両ストランドの塩基配
列決定を、オートシークエンサー(ABI社製モデル137
7)を用いて行った(Sambrookら、前出)。
【0073】(11)転移因子のホモロジー検索 塩基配列の決定された転移因子について、市販データべ
ース(GENETYX-MAC/CD1995)を用いて塩基配列ホモロジ
ー及びアミノ酸配列ホモロジーの検索を行い、新規遺伝
子の特徴づけを行った。
【0074】結果 1)変異株の単離とタイプ分け Pseudomonas glumae MAFF302744へのpSHI1063の形質転
換効率は6×10-4であった。さらに得られた形質転換体
から2×10-7の頻度でカナマイシン耐性のコロニーが出
現した。72のカナマイシン耐性株について、プラスミド
を抽出し、pSHI1063と大きさの比較をしたところ、42の
株から回収されたプラスミドはpSHI1063の11.5kbに比べ
て大きなプラスミドであり、これらには転移因子の挿入
が示唆された。一方、残り30の株から得られたプラスミ
ドはpSHI1063とほぼ同じ大きさであり、これらについて
は、カナマイシン遺伝子制御領域での点突然変異などに
よるカナマイシン耐性の獲得が考えられた。
【0075】pSHI1063よりも大きな42個のプラスミドの
うち、19個を大腸菌(E. coli DH5α)に形質転換し、
プラスミドを大腸菌内で増幅後、ミニプレップによりプ
ラスミドを抽出し、各種制限酵素による消化後、アガロ
ース電気泳動しバンドパターンの比較を行った。この結
果、19個のプラスミドは5種類のタイプ(Type3.1、Typ
e2.2、Type1.1、Type8.1、Type5.1)に分類することが
できた。電気泳動の結果を図2に示す。各写真ともレー
ン1及び8はサイズマーカー(λHindIII断片)、レー
ン2はpSHI1063、レーン3はType3.1プラスミド、レー
ン4はType2.2プラスミド、レーン5はType1.1プラスミ
ド、レーン6はType8.1プラスミド、レーン7はType5.1
プラスミドである。図2AはSalI消化の結果を示す。Ty
pe1.1プラスミドのみ2断片に分かれたが、その他のプ
ラスミドは1断片であった。図2BはSalI及びEcoRVに
よる二重消化の結果を示す。Type1.1プラスミドのみ3
断片、残りのプラスミドはすべて2断片であったが、第
2断片の大きさがType8.1が最も大きく、次いでType5.1
であった。Type3.1とType2.2はpSHI1063と同じであっ
た。図2CはPstI消化の結果を示す。Type2.2とType5.1
が4断片に分かれバンドパターンは同一であった。残り
のType3.1、Type1.1及びType8.1は3断片であったが、
それぞれの第2断片の大きさは異なっていた。図2Dは
PstI及びEcoRVによる二重消化の結果を示す。Type5.1は
明瞭な5断片が認められた。またType8.1は4断片に分
かれていた。Type3.1、Type2.2、Type1.1では一部の断
片が重なったが、Type3.1は4断片、Type2.2及びType1.
1は5断片に分かれていた。
【0076】なお、19個の調査したプラスミドの内、Ty
pe3.1が9個と最も出現率が多かった。次いで、Type2.2
の5個、Type8.1の3個であり、Type1.1とType5.1はそ
れぞれl個ずつであった。
【0077】2)転移因子の挿入位置の決定 各タイプ分けされたプラスミド中の転移因子の挿入位置
を明らかにするために、サザンハイブリダイゼーション
を行った(図3を参照)。pSHI1063上のカナマイシン遺
伝子(nptII)遺伝子が活性化されるためには、nptII遺
伝子上流のcIリプレッサーの破壊あるいはnptII遺伝子
とcIリプレッサー遺伝子間へのプロモーター活性を持つ
転移因子の挿入のいずれかの可能性があるので、3種類
のプローブを用いてサザンハイブリダイゼーションを行
った。図3AはpSHI1063のcIリプレッサー領域からnptI
I遺伝子を含むSalI-PstI断片(2587bp)中の3種類のプ
ローブの位置関係を示す。それぞれの断片の位置が、pS
HI1063のそれと異なってハイブリダイズした場合、その
位置に転移因子が挿入したと考えられる。プローブA
(403bpのPstI-EcoRV断片)を用いた場合(図3B
右)、Type8.1及び5.1のハイブリ位置はpSHI1063のそれ
と同じであったが、Type3.1、Type2.2及びType1.1では
ハイブリ位置が異なった。このことはType3.1、Type2.2
及びType1.1では、転移因子がプローブに用いたPstI-Ec
oRV断片上にあることを示している。一方、cIリプレッ
サーをカバーする2種類のプローブ(プローブB;805b
pのHindIII-EcoRV断片(図3C左)、プローブC;459b
pのHindIII断片(図3C右))を用いたサザンハイブリ
ダイゼーションのうち、プローブBでType8.1、Type5.1
のハイブリ位置がpSHI1063のそれと異なったことから、
Type8.1及びType5.1の転移因子はcIリプレッサーのHind
III-EcoRV間にあることが分かった。なお、図3の各写
真ともレーン1及び8はサイズマーカー(λHIndIII断
片)、レーン2はpSHI1063、レーン3はType3.1プラス
ミド、レーン4はType2.2プラスミド、レーン5はType
1.1プラスミド、レーン6はType8.1プラスミド、レーン
7はType5.1プラスミドである。
【0078】さらに、挿入位置の絞り込みと転移因子の
大きさの把握のためにPCRを行った。Type3.1、Type2.2
及びType1.1については、プライマーセット(1535S-161
0A及び329S-1610A)でPCRを行った(図4を参照)。レ
ーン1はサイズマーカー(λHindIII断片)、レーン10
及び11もサイズマーカー(100bp DNA ladder及び250bpD
NA ladder)、レーン2〜5はプライマーセット329S-16
10AによるPCR、レーン6〜9はプライマーセット1535S-
1610AによるPCRである。テンプレートは、レーン2及び
6がpSHI1063、レーン3及び7がType3.1プラスミド、
レーン4及び8がType2.2プラスミド、レーン5及び9
がType1.1プラスミドである。その結果、329S‐1610Aの
プライマーセットでのみpSHI1063と違う位置に増幅断片
が見られたことから、Type3.1、Type2.2及びType1.1の
各転移因子ともpSHI1063上のEcoRVとPstI間の約70bpの
範囲に挿入していることが明らかとなった。またサイズ
マーカーとの比較から、それぞれの転移因子の概略の大
きさがType3.1(1.3kb)、Type2.2(1.3kb)及びType1.
1(1.1kb)であることが分かった。Type8.1とType5.1に
ついては3種類のプライマーセット(37650S-37864A、3
7803S-37864A、37803S-38040A)を用いてPCRを行った。
その結果、37650S-37864AではType5.1でpSHI1063と異な
る位置で増幅断片が現れ、またType8.1では、37803S-38
040Aで同様に増幅断片が現れたこと(図5を参照)か
ら、Type5.1とType8.1ともcI遺伝子上にあるものの挿入
位置は異なり、Type5.1の方がType8.1に比べて上流側に
あることが明らかとなった。サイズマーカーとの比較か
らそれぞれの転移因子の概略の大きさはType8.1(0.9k
b)、Type5.1(1.3kb)と推定された。なお、図5のレ
ーン1はサイズマーカー(λHindIII断片)、レーン11
もサイズマーカー(100bp DNA ladder)、レーン2〜4
はプライマーセット37650S-37864AによるPCR、レーン5
〜7はプレイマーセット37803S-37864AによるPCR、レー
ン8〜10はプライマーセット37803S-38040AによるPCRで
ある。テンプレートは、レーン2、5、8がpSHI1063、
レーン3、6、9がType8.1プラスミド、レーン4、
7、10がType5.1プラスミドである。
【0079】Type5.1とType2.2では大きさ及び制限酵素
の切断部位が似ていたことから、Type2.2のHindIII断片
(約900bp)をプローブとして各プラスミドとサザンハ
イブリダイゼーションを行ったところ(図7を参照)、
Type5.1と全く同じ位置でハイブリダイズした。従っ
て、Type2.2とType5.1中の転移因子は同一であり、Hind
IIIとPstIの制限酵素の位置関係から、Type5.1ではType
2.2と逆向きに転移因子がcI遺伝子上に挿入されたもの
と考えた。なお、図7のレーン1はサイズマーカー(λ
HindIII断片)、レーン2はpSHI1063(HindIII断片)、
レーン3はType3.1(HindIII断片)、レーン4はType2.
2(HindIII断片)、レーン5はType1.1(HindIII断
片)、レーン6はType8.1(HindIII断片)、レーン7は
Type5.1(HindIII断片)、レーン8はサイズマーカー
(100bp DNA ladder)である。
【0080】図6に、以上の実験を総合した結果を示
す。各転移因子のpSHI1063上への挿入位置、制限酵素切
断部位及び大きさを開示する。Type3.1プラスミドでは
転移因子は全長1.3kb、cIとnptII遺伝子の間の領域への
挿入であった。この転移因子にはPstIの切断部位が1ヶ
所あった。また19個の調査をしたプラスミド中、9個が
Type3.1に属する転移因子であった。Type2.2プラスミド
では転移因子は全長1.3kb、cIとnptII遺伝子の間の領域
への挿入であった。この転移因子にはPstI1ヶ所、Hind
III2ヶ所の切断部位があった。また19個の調査したプ
ラスミド中、5個がType2.2に属する転移因子であっ
た。Type1.1プラスミドでは転移因子は全長1.1kb、cIと
nptII遺伝子の間の領域への挿入であった。この転移因
子にはSalI、PstIそれぞれ1ヶ所の切断部位があった。
また19個の調査したプラスミド中、わずか1個がType1.
1に属する転移因子であった。Type8.1プラスミドでは転
移因子は全長0.9kb、cI上への挿入であった。この転移
因子にはHindIIIの切断部位がlヶ所あった。また19個
の調査したプラスミド中、3個がType8.1に属する転移
因子であった。Type5.1プラスミドでは転移因子は全長
1.3kb、cI上への挿入であった。この転移因子にはPstI
1ヶ所、HindIII2ヶ所の切断部位があった。また19個
の調査したプラスミド中、わずかl個がType5.1に属す
る転移因子であった。
【0081】(実施例2)実施例1で得た転移因子を含
むPCR反応産物から目的のDNA断片の調製を行い、pTBlue
ベクターにサブクローンを行った。得られたポジティブ
クローンからプラスミドDNAを調製し、塩基配列決定の
鋳型とした。このプラスミドDNAについてPrimer Walkin
g法を用いて両ストランドの塩基配列決定をオートシー
クエンサー(ABI社製モデル1377)を用いて行っ
た。結果を図8、図9および図10に示す。
【0082】
【発明の効果】トランスポゾンなどの「動く遺伝子」
(転移因子)は、生物ゲノム自身の自己改変のセルフメ
カニズムとして生物の進化や環境適応に大きく関与して
いる可能性が指摘されている。本発明の遺伝子は、微生
物のゲノム上を動き回り、飛び込んだゲノムの下流の遺
伝子を活性化または不活性化する性質を有する。この性
質を利用して産業上有用な遺伝子などの単離を効率的に
行うことが可能となる。またこれらの遺伝子を用いるこ
とにより、Psuedomonas glumaeについての伝染経路の解
明、菌の同定、イネの診断が可能となり得る。また、本
発明のトランスポザーゼを用いて転移因子の転移機能を
促進させることにより、産業上有用な遺伝子などの単離
の効率化が図られるほか、Pseudomonas glumaeの変異誘
発による病原性の低下促進などの防除剤的効果が見込ま
れる。
【0083】
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ:1335 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:genomic DNA 起源 生物名:イネもみ枯細菌病菌(Pseudomonas glumae) 株名:MAFF302744 配列の特徴 特徴を表す記号:CDS 存在位置:95..457 特徴を決定した方法:S 特徴を表す記号:CDS 存在位置:418..1296 配列 TGGAGCAGCC CCCTGAAACA CCGGACACAG TCACCCACTT ACAATAACGG GTAGGCATAA 60 GACCGTGTTT TTGACTCACA CCAGGCAGGA AGTGATGGAC GTGTTGACGG GCCCGGAGCG 120 TCGGCGGCGC TGGACGGCAG AGCAAAAGCT GGCGATGGTT CGCGAGAGTT TCGAGCCGGG 180 GAAATCGGTT TCGATGGTAG CGCGCCAGCA CGGCGTGAAT CCGAACTAGC TCTTTCACTG 240 GCGCAAGCTT TACCAGGATG GAAGCCTGTC GGCGGTCAAG GCTGGCGAGG AAGTGGTTCC 300 GGCCTCGGAG CTGGCCGACG CGCTCAAACA GATTCGCGAG CTGCAGCGCA TGCTCGGCAA 360 GAAGACGATG GAGAATGAGA TTCTTCGCGA GGCTGTCGAA TACGGCCGGG CAAAAAAATG 420 GATAGCGCAC TCGCCATCGT TGCCGGAGGA CAGCCAGTGA AACTGGTCTG CGAAGTCCTC 480 GGCGTGTCGC GCTCGAACGT ATCGGCACGC AGGTCACGCG AGGCGACTTG GCGCGACGCA 540 CGGCAGTCCA GAGCGACCCA CGATGCACCA GTCGTCGAAG CCATTCAGCG GGTGATCAGC 600 GAGCTGCCCA GCTACGGCTA TCGACGCGTA TGGGGAGCGT TGCGCCGCGA GCGCATTGCA 660 GCGGGACAGG CACCGCTGAA CGCCAAGCGC ATTTACCGCG TAATGCGCAT GCATGGCCTG 720 CTGATGCAAC GCAGAGCGAC ACCGGTTCGG CCGCAGCGCC GTCACGATGG CAAGGTTGCG 780 GTGGAGCGCA GCAATCAACG GTGGTGTTCC GACGGCTTCG AGTTTCGCTG CGACAACGGC 840 GAGCCGTTGC GCGTGACGTT CGCACTCGAC TGCTGCGACC GCGAAGCGAT GAGCTGGGCG 900 GCCACGACGG CCGGCCATAG CGGCGACATC GTGCGCGACG TGATGCTGGC TGCGGTGGAA 960 AGCCGGTTTG GGGATGTGCT GCATACCGAG TCCGAAATCG AGTGGCTGAG CGACAACGGC 1020 TCGGGCTATA CGGCCGAGGA GACGCGTCAG TTTGCGGCGC TGCTCGGCCT GAAGCCGTTG 1080 ACCACGCCGG TGTGCAGCCC GCAGAGCAAC GGCATGGCGG AAAGCTTCGT GAAGACCATG 1140 AAGCGCGATT ACGTCGCTAT CATGCCGAAG CCGGACGCAG CGACCGCGGC CAGGAATCTG 1200 GCCATCGCAT TCGAGCACTA CAACGAAAAG CATCCCCATA GCGCGTTGAA GTACCGCTCG 1260 CCTCGCGAGT TTCGACGTTC GACGGATTCA GCAACCTAAG TGGGTGCCGT GTCCTGAGTT 1320 ACGGGGGCAA CTCCA 1335 配列番号:2 配列の長さ:17 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:genomic DNA 配列 TGGAGCAGCC CCCTGAA 17 配列番号:3 配列の長さ:17 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:genomic DNA 配列 TTACGGGGGC AACTCCA 17 配列番号:4 配列の長さ:121 配列の種類:アミノ酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:タンパク質 HYPOTHETICAL:YES 配列 Met Asp Val Leu Thr Gly Pro Glu Arg Arg Arg Arg Trp Thr Ala Glu 1 5 10 15 Gln Lys Leu Ala Met Val Arg Glu Ser Phe Glu Pro Gly Lys Ser Val 20 25 30 Ser Met Val Ala Arg Gln His Gly Val Asn Pro Asn - Leu Phe His 35 40 45 Trp Arg Lys Leu Tyr Gln Asp Gly Ser Leu Ser Ala Val Lys Ala Gly 50 55 60 Glu Glu Val Val Pro Ala Ser Glu Leu Ala Asp Ala Leu Lys Gln Ile 65 70 75 80 Arg Glu Leu Gln Arg Met Leu Gly Lys Lys Thr Met Glu Asn Glu Ile 85 90 95 Leu Arg Glu Ala Val Glu Tyr Gly Arg Ala Lys Lys Trp Ile Ala His 100 105 110 Ser Pro Ser Leu Pro Glu Asp Ser Gln 115 120 配列番号:5 配列の長さ:293 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:タンパク HYPOTHETICAL:YES 配列 Met Asp Ser Ala Leu Ala Ile Val Ala Gly Gly Gln Pro Val Lys Leu 1 5 10 15 Val Cys Glu Val Leu Gly Val Ser Arg Ser Asn Val Ser Ala Arg Arg 20 25 30 Ser Arg Glu Ala Thr Trp Arg Asp Ala Arg Gln Ser Arg Ala Thr His 35 40 45 Asp Ala Pro Val Val Glu Ala Ile Gln Arg Val Ile Ser Glu Leu Pro 50 55 60 Ser Tyr Gly Tyr Arg Arg Val Trp Gly Ala Leu Arg Arg Glu Arg Ile 65 70 75 80 Ala Ala Gly Gln Ala Pro Leu Asn Ala Lys Arg Ile Tyr Arg Val Met 85 90 95 Arg Met His Gly Leu Leu Met Gln Arg Arg Ala Thr Pro Val Arg Pro 100 105 110 Gln Arg Arg His Asp Gly Lys Val Ala Val Glu Arg Ser Asn Gln Arg 115 120 125 Trp Cys Ser Asp Gly Phe Glu Phe Arg Cys Asp Asn Gly Glu Pro Leu 130 135 140 Arg Val Thr Phe Ala Leu Asp Cys Cys Asp Arg Glu Ala Met Ser Trp 145 150 155 160 Ala Ala Thr Thr Ala Gly His Ser Gly Asp Ile Val Arg Asp Val Met 165 170 175 Leu Ala Ala Val Glu Ser Arg Phe Gly Asp Val Leu His Thr Glu Ser 180 185 190 Glu Ile Glu Trp Leu Ser Asp Asn Gly Ser Gly Tyr Thr Ala Glu Glu 195 200 205 Thr Arg Gln Phe Ala Ala Leu Leu Gly Leu Lys Pro Leu Thr Thr Pro 210 215 220 Val Cys Ser Pro Gln Ser Asn Gly Met Ala Glu Ser Phe Val Lys Thr 225 230 235 240 Met Lys Arg Asp Tyr Val Ala Ile Met Pro Lys Pro Asp Ala Ala Thr 245 250 255 Ala Ala Arg Asn Leu Ala Ile Ala Phe Glu His Tyr Asn Glu Lys His 260 265 270 Pro His Ser Ala Leu Lys Tyr Arg Ser Pro Arg Glu Phe Arg Arg Ser 275 280 285 Thr Asp Ser Ala Thr 290 配列番号:6 配列の長さ:865 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:genomic DNA 起源 生物名:イネもみ枯細菌病菌(Pseudomonas
glumae) 株名:MAFF302744 配列の特徴 特徴を表す記号:CDS 存在位置:54..458 配列を決定した方法:S 特徴を表す記号:CDS 存在位置:518..856 配列 GAGCCGCTAA CATAACCTAG ACATGACGTA GCAGAAATCG TATCGTCTGC GATATGGCAA 60 GACGCAAAAT CAGCAATGAA TTGTGGGTGG CACTGGAACC TCTGATTCCG GAATTCACCC 120 CATCGCCCAG GGGCGGACGG CGGCGCACGG TCGATGACCG AGCTGCGCTC AACGGCATCC 180 TGTATGTGCT GCAAACCGGC ATCCCGTGGG AAGACCTCCC GCAAGAACTG GGCTTCGGCA 240 GTGGCATGAC GTGTTGGCGA CGTCTGCGGG ACTGGCAAGC GGCCGGTGTA TGGCATCGGC 300 TGCATCTGGC GATGCTGCGT CGGCTGCGTG AGCACGACCA GATCGATTGG GAGCGCGCCA 360 GCCTCGATGG AGCCAGCGTC TCCAGCCCCC GGGGGGCCAG GAAACCGGCC CCAACCCGAC 420 CGACCGCGGC AAGCTCGGAT CGAAGCGACA CATCGTCGTA GATGCACGCG GCATTCCTCT 480 GGCCGTCACG ATCACGGGAG CCAACCGCCA CGATTCGATG GCATTCGAGT CCACGCTCGA 540 TGCCATTCCT GCGGTACCCG GGCTGAACGG TCCGCCACGC AAGCGCCCGA GCAAACTGCA 600 CGCTGACAAA GGGTATGACT TCGGGCGTTG CCGACGTTAT CTGAGACAGC GCGGCATCAA 660 GGCTCGTATT GCACGCCGCG GTATCGAAAG CAGCGAACGG CTGGGCAGGC ATCGTTGGGT 720 CGTCGAGCGT ACGCATGCCT GGTTCGCCGG ATTCGGCAAG CTTCGAATTC GCTTCGAACG 780 ACGCCTCGAT ATTCATACCG CTCTGCTTGT CCTGGCTGCC GCCGTCATCT GCTCCAGATT 840 CGTGGATGAC TTGTGTTAGC GACTC 865 配列番号:7 配列の長さ:15 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:genomic DNA 配列 GAGCCGCTAA CATAA 15 配列番号:8 配列の長さ:15 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:genomic DNA 配列 TTGTGTTAGC GACTC 15 配列番号:9 配列の長さ:135 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:タンパク質 HYPOTHETICAL:YES 配列 Met Ala Arg Arg Lys Ile Ser Asn Glu Leu Trp Val Ala Leu Glu Pro 1 5 10 15 Leu Ile Pro Glu Phe Thr Pro Ser Pro Arg Gly Gly Arg Arg Arg Thr 20 25 30 Val Asp Asp Arg Ala Ala Leu Asn Gly Ile Leu Tyr Val Leu Gln Thr 35 40 45 Gly Ile Pro Trp Glu Asp Leu Pro Gln Glu Leu Gly Phe Gly Ser Gly 50 55 60 Met Thr Cys Trp Arg Arg Leu Arg Asp Trp Gln Ala Ala Gly Val Trp 65 70 75 80 His Arg Leu His Leu Ala Met Leu Arg Arg Leu Arg Glu His Asp Gln 85 90 95 Ile Asp Trp Glu Arg Ala Ser Leu Asp Gly Ala Ser Val Ser Ser Pro 100 105 110 Arg Gly Ala Arg Lys Pro Ala Pro Thr Arg Pro Thr Ala Ala Ser Ser 115 120 125 Asp Arg Ser Asp Thr Ser Ser 130 135 配列番号:10 配列の長さ:113 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:タンパク質 HYPOTHETICAL:YES 配列 Met Ala Phe Glu Ser Thr Leu Asp Ala Ile Pro Ala Val Pro Gly Leu 1 5 10 15 Asn Gly Pro Pro Arg Lys Arg Pro Ser Lys Leu His Ala Asp Lys Gly 20 25 30 Tyr Asp Phe Gly Arg Cys Arg Arg Tyr Leu Arg Gln Arg Gly Ile Lys 35 40 45 Ala Arg Ile Ala Arg Arg Gly Ile Glu Ser Ser Glu Arg Leu Gly Arg 50 55 60 His Arg Trp Val Val Glu Arg Thr His Ala Trp Phe Ala Gly Phe Gly 65 70 75 80 Lys Leu Arg Ile Arg Phe Glu Arg Arg Leu Asp Ile His Thr Ala Leu 85 90 95 Leu Val Leu Ala Ala Ala Val Ile Cys Ser Arg Phe Val Asp Asp Leu 100 105 110 Cys 配列番号:11 配列の長さ:1215 配列の型:核酸 配列の型:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:genomic DNA 起源 生物名:イネもみ枯細菌病菌(Pseudomonas glumae) 株名:MAFF302744 配列 TGTAGAAGTT CAGACTTGAT CTGACAGTAA GGCCTTGCCA AGAGGCGGGG TTACCCGTTT 60 TGATAGAGGT GCGAATCTTC ATCAAAACAG CGCGCAAGCG CCAAGGAGTA ACCCCGTGAG 120 TAGTTTCAAC CAAAATGTCA TCCGCCACAA GATCGGTCTG CTGAATCTGG CCGCCGAGCT 180 GGGCAACGTG TCGAAAGCCT GCAAGGTGAT GGGGCTGTCG CGCGATACGT TCTACCGCTA 240 TCAGAACGCC GTGGCCGAGG GCGGCGTCGA TGCCCTGTTC GACAGCAATC GGCGCAAGCC 300 GAATCCCAAG AATCGAGTCG ATGAAGCGAC GGAAATCGCC GTGCTGGCCT ATGCCATCGA 360 GCAGCCCGCC CACGGGCAGG TTCGGGTCAG CAACGAATTA CGCCGGCGCG GCATTTTCGT 420 GTCTGCATCC GGCGTTCGTT CGATCTGGCT GCGTCACGCG TTGTCGTCCT TCAAGCTGAG 480 GCTCGTGGCG CTGGAGAAGC AGGTCGCTGA AAAAGGCATC GTGCTGAGCG AGGACCAGGT 540 GGCCGCGCTG GAAAGAAAGC AGGACGACGG TGTGGCTCAT GGCGAAATCG AAACCGCTCA 600 TCCCGGCTAT CTGGGCTCGC AGGGCACGTT CTACGTGGGC ACGATCAAGG GCGTAGGCCG 660 GATTTACCAG CAGACCTTCG TCGACACCTA CAGCAAAGTG GCGATGGCCA AGCTGTACAC 720 GACCAAGACA CCGATCACGG CGGCCGATCT GCTCAATGAC CGGGTGTTGC CGTTCTTCGA 780 GGAGCACGGC ATGGGTGTGA TCCGCATGCT GACCGATCGA GGCACGGAGT ATTGCGGCAA 840 GCCGGAATCG CACGATTATC AGCTGTACCT GGCGCTGAAC GACATCGAGC ACACCAAAAC 900 CAAGGCGCGA CATCCGCAGA CCAATGGCAT CTGCGAGCGG TTCCATAAAA CCATCCTGCA 960 GGAGTTTTAT CAGGTCGCGT TCCGCCACAA GCTCTATCTG ACGCTGGCGG AACTGCAGGT 1020 CGATCTCGAT ACTTGGCTGA TGTACTACAA CGGCGAGCGA ACGCATCAAG GTAAGATGTG 1080 TTGTGGTCGC ACGCCTTTGC AAACGCTCAT CGCGGGCAAG GAGGTGTGGA AGGAGAAAGT 1140 GAGCCACCTG AATCTGATCT GACAGTCACG CACCGTCGGA ACGGGTAACT GTCAGATCGG 1200 GTCGCGACTT CTACA 1215
【図面の簡単な説明】
【図1】 トランスポゾントラップベクターpSHI1063の
構造を示す。
【図2】 変異株より得られたプラスミドの制限酵素消
化後のアガロース電気泳動の写真である。
【図3】 転移因子のpSHI1063上への挿入位置決定のた
めのサザンハイブリダイゼーションの結果を示す電気泳
動写真である。
【図4】 各転移因子のpSHI1063上の挿入位置の絞り込
みと転移因子の大きさの把握のために行ったPCRのプラ
イマーおよびそれを用いて解析した電気泳動写真であ
る。A:PCRに用いたプライマーの相互の位置関係及び
それぞれの塩基配列。B:PCR後の電気泳動。
【図5】 各転移因子のpSHI1063上の挿入位置の絞り込
みと転移因子の大きさの把握のために行ったPCRのプラ
イマーおよびそれを用いて解析した電気泳動写真であ
る。A:PCRに用いたプライマーの相互の位置関係及び
それぞれの塩基配列。B:PCR後の電気泳動。
【図6】 各転移因子のpSHI1063上への挿入位置、制限
酵素切断部位及び転移因子の大きさを整理して示す図で
ある。
【図7】 Type2.2プラスミドの転移因子中のHindIII断
片(約900bp)をプローブとしたサザンブロットハイブ
リダイゼーションの結果を示す電気泳動写真である。
A;アガロースゲル電気泳動写真、B;サザンブロット
ハイブリダイゼーション。
【図8】 Type2.2プラスミドより得られたISmsp2.2及
びその両側領域の塩基配列を示す。下線矢印は末端不完
全逆向き反復配列(17bp)を示す。四角で囲った領域は
標的重複配列(5bp)を示す。
【図9】 Type8.1プラスミドより得られたISmsp8.l及
びその両側領域の塩基配列を示す。下線矢印は末端不完
全逆向き反復配列(15bp)を示す。四角で囲った領域は
標的重複配列(3bp)を示す。
【図10】 Type1.1プラスミドより得られたISmsp1.1
及びその両側領域の塩基配列を示す。下線矢印は末端不
完全逆向き反復配列(36bp)を示す。四角で囲った領域
は標的重複配列(7bp)を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C12R 1:38) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C12N 15/31 C12N 9/10 BIOSIS(DIALOG) GenBank/EMBL/DDBJ/P IR/SwissProt/Genese q JICSTファイル(JOIS) MEDLINE(STN) WPI(DIALOG)

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 末端逆向き反復配列として、5'末端に
    配列番号2の塩基配列、3'末端に配列番号3の塩基配
    列を有し、 該末端逆向き反復配列の間にオープンリーディングフレ
    ームとして、配列番号4および配列番号5のアミノ酸配
    列をコードする塩基配列を含む、IS因子またはそれらの
    機能的等価物。
  2. 【請求項2】 配列番号1の塩基配列からなるIS因子IS
    msp2.2。
  3. 【請求項3】 末端逆向き反復配列として、5'末端に
    配列番号7の塩基配列、3'末端に配列番号8の塩基配
    列を有し、 該末端逆向き反復配列の間にオープンリーディングフレ
    ームとして、配列番号9および配列番号10のアミノ酸配
    列をコードする塩基配列を含む、IS因子またはそれらの
    機能的等価物。
  4. 【請求項4】 配列番号6の塩基配列からなるIS因子IS
    msp8.1。
  5. 【請求項5】 配列番号11の塩基配列からなるIS因子IS
    msp1.1またはその機能的等価物。
  6. 【請求項6】 配列番号1の塩基95〜塩基1296の塩基配
    列から発現されるトランスポザーゼまたはその機能的等
    価物。
  7. 【請求項7】 配列番号6の塩基54〜塩基856の塩基配
    列から発現されるトランスポザーゼまたはその機能的等
    価物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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DNA Seq.,Vol.2(1991)p.163−172
J.Bacteriol.,Vol.177(1995)p.2554−2559

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