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JP3142366B2 - 共重合ポリエステルおよびフィルム - Google Patents
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JP3142366B2 - 共重合ポリエステルおよびフィルム - Google Patents

共重合ポリエステルおよびフィルム

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は芳香族ポリエステルに関
し、更に詳しくは優れたヒートシール性を持つ薄肉フィ
ルム用芳香族共重合ポリエステルおよびその薄肉フィル
ムに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】ポリエ
チレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレ
ート(PBT)に代表される芳香族ポリエステルは、優れた
耐熱性、および機械的強度、耐気体透過性等のバランス
の取れた物理特性により、エンジニアリングプラスチッ
クスとして広い分野で重用されている。ところが、これ
らのポリエステルは、フィルム用途への応用を考えた場
合、ヒートシール性能が極端に低く、製袋困難のため、
樹脂本来の優れた特性である耐気体透過性を有効に利用
できていないと言う難点を有している。
【0003】
【課題を解決するための手段】以上のような課題に鑑
み、本発明者らは耐熱性および耐気体透過性に優れると
同時にヒートシール性能にも優れた共重合ポリエステル
を得るべく鋭意研究した結果、芳香族ポリエステル中に
特定のコモノマーユニットを特定量導入した共重合ポリ
エステルは、上記の如きフィルム用途等に好適なもので
あることを見出し、本発明を完成するに至ったものであ
る。即ち、本発明は、主たる繰り返し単位がテトラメチ
レンテレフタレートであるポリエステルを重合する際
に、ジフェン酸あるいはそのアルキルエステルをポリエ
ステルを構成する全カルボン酸成分に対して10〜30モル
%、およびシクロヘキサンジオールあるいはシクロヘキ
サンジメタノールをポリエステルを構成する全ジオール
成分に対して10〜30モル%導入してなる共重合ポリエス
テル、並びに斯かる共重合ポリエステルを、Tダイ法あ
るいはインフレーション法により薄肉化したフィルムに
関するものである。
【0004】本発明の共重合ポリエステルを形成するた
めに必要な原料化合物を順を追って説明すると、主たる
繰り返し単位であるポリテトラメチレンテレフタレート
ユニットは、カルボン酸成分としてテレフタル酸あるい
はそのジアルキルエステルと、ジオール成分として1,4
−ブタンジオールを、モノマー原料として用いることで
導入できる。ここで、テレフタル酸のジアルキルエステ
ルとしてはテレフタル酸ジメチルが好ましい。
【0005】本発明では、ジフェン酸あるいはそのアル
キルエステルをポリエステルを構成する全カルボン酸成
分に対して10〜30モル%用いることを特徴とし、コモノ
マー成分であるジフェン酸あるいはそのアルキルエステ
ルとしては、重合反応性の観点からジフェン酸ジメチル
が好ましい。本発明において、ジフェン酸あるいはその
アルキルエステルの導入量は全カルボン酸成分に対して
10〜30モル%である。ジフェン酸あるいはそのアルキル
エステルの導入量が10モル%よりも少ない場合は、たと
え下記シクロヘキサンジオールあるいはシクロヘキサン
ジメタノールを30モル%を越えて用いても、融点が高す
ぎるため、重合温度を融点以上に保つとポリエステルの
分解が著しく、好ましくない。又、ジフェン酸あるいは
そのアルキルエステルの導入量が30モル%を越えると、
たとえ下記シクロヘキサンジオールあるいはシクロヘキ
サンジメタノールの導入量が10モル%未満であっても、
得られるポリエステルの耐熱性が充分でなく、好ましく
ない。
【0006】また本発明では、シクロヘキサンジオール
あるいはシクロヘキサンジメタノールをポリエステルを
構成する全ジオール成分に対して10〜30モル%用いるこ
とを特徴とし、コモノマー成分であるシクロヘキサンジ
オールあるいはシクロヘキサンジメタノールをポリエス
テルとしては、やはり、重合反応性の観点から、高沸点
の 1,4−シクロヘキサンジメタノールが好ましい。さら
に、シクロヘキサンジメタノールのシス体/トランス体
比率は特に限定されないが、トランス体の割合が高いほ
うが得られる共重合ポリエステルの融点が高く、より好
ましい。本発明において、シクロヘキサンジオールある
いはシクロヘキサンジメタノールの導入量は全ジオール
成分に対して10〜30モル%である。シクロヘキサンジオ
ールあるいはシクロヘキサンジメタノールの導入量が10
モル%よりも少ない場合は、たとえ上記ジフェン酸ある
いはそのアルキルエステルを30モル%を越えて用いて
も、融点が高すぎるため、重合温度を融点以上に保つと
ポリエステルの分解が著しく、好ましくない。又、シク
ロヘキサンジオールあるいはシクロヘキサンジメタノー
ルの導入量が30モル%を越えると、たとえ上記ジフェン
酸あるいはそのアルキルエステルの導入量が10モル%未
満であっても、得られるポリエステルの耐熱性が充分で
なく、好ましくない。
【0007】本発明の共重合ポリエステルは上記のコモ
ノマー以外に、更に他のコモノマーを少量使用した共重
合ポリエステルであっても良い。他のコモノマー成分と
しては例えば、フタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジ
カルボン酸、4,4'−ジフェニルジカルボン酸の如きジフ
ェン酸以外の芳香族ジカルボン酸およびその誘導体、ア
ジピン酸、セバシン酸、コハク酸等の脂肪族ジカルボン
酸およびその誘導体、トリメシン酸、トリメリット酸等
の芳香族トリカルボン酸およびその誘導体、ヒドロキシ
安息香酸、ヒドロキシナフトエ酸等の芳香族ヒドロキシ
カルボン酸およびその誘導体、エチレングリコール、プ
ロパンジオール、ブテンジオール、ヘキサンジオール等
の低分子量グリコール、ポリエチレンオキシドグリコー
ル、ポリブチレンオキシドグリコール等の高分子量グリ
コール、ビスフェノールA、ビスフェノールS、4,4'−
ヒドロキシジフェニル等の芳香族ジオールおよびそのエ
チレンオキシド、プロピレンオキシド付加体、ペンタエ
リスリトール等のポリヒドロキシ化合物などが挙げられ
る。
【0008】本発明の共重合ポリエステルは、上記モノ
マー原料、およびチタニウムテトラブトキシド等の重縮
合触媒を使用して、一般に行われているポリエステルの
重縮合法を準用して、溶融状態で、固相状態で、または
その両者を組み合わせて製造することができる。
【0009】又、上記共重合ポリエステルに、本発明の
効果を阻害しない範囲で目的に応じ他の熱可塑性樹脂や
無機充填剤または有機添加剤などを補助的に添加使用し
た樹脂組成物も本発明の範囲に含まれるものである。こ
の場合に使用する熱可塑性樹脂は特に限定しないが、ポ
リエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエン、ポリイ
ソプレン等のポリオレフィン、ポリスチレン、ポリ塩化
ビニル等のポリビニル化合物、ポリエチレンテレフタレ
ート、ポリブチレンテレフタレート等の芳香族ポリエス
テル、全芳香族ポリエステル、ポリアミド、全芳香族ポ
リアミド、ポリカーボネート、ポリフェニレンスルフィ
ド、ポリフェニレンオキシド、ポリアセタール、フッ素
樹脂等を挙げることができる。又、これらの熱可塑性樹
脂は2種以上混合して使用することもできる。無機充填
剤としては、使用目的に応じて各種の繊維状、粉粒状、
板状の充填剤を配合することができる。繊維状充填剤と
しては、ガラス繊維、アスベスト繊維、シリカ繊維、シ
リカ・アルミナ繊維、アルミナ繊維、ジルコニア繊維、
窒化珪素繊維、窒化硼素繊維、硼素繊維、チタン酸カリ
ウム繊維、更にステンレス、アルミニウム、チタン、
銅、真鍮等の金属の繊維状物が挙げられる。一方、粉粒
状充填剤としては、カーボンブラック、黒鉛、シリカ、
石英粉末、ガラスビーズ、ミルドガラスファイバー、ガ
ラスバルーン、ガラス粉、珪酸カルシウム、珪酸アルミ
ニウム、カオリン、タルク、クレー、珪藻土、ウォラス
トナイトの如き珪酸塩、酸化鉄、酸化チタン、酸化亜
鉛、三酸化アンチモン、アルミナの如き金属酸化物、炭
酸カルシウム、炭酸マグネシウムの如き金属の硫酸塩、
その他フェライト、炭化珪素、窒化珪素、各種金属粉末
等が挙げられる。又、板状充填剤としては、マイカ、ガ
ラスフレーク、各種の金属箔等が挙げられる。これらの
無機充填剤は、2種以上混合して使用することもでき
る。更に有機添加剤としては、熱安定剤、酸化防止剤、
紫外線吸収剤、帯電防止剤、難燃剤、難燃助剤、染料や
顔料等の着色剤、流動性や離型性の改善のための滑剤、
潤滑剤、結晶化促進剤などが使用できる。
【0010】共重合ポリエステルからフィルム、シート
を成形する方法としては、通常のT−ダイ法やインフレ
ーション法が用いられる。PET やPBT からなるフィルム
はヒートシール可能な温度幅が狭く、ヒートシールが困
難であるが、本発明により得られる共重合ポリエステル
樹脂フィルムはヒートシール温度が低く、且つヒートシ
ール可能な温度幅が広いため、ヒートシールが極めて容
易で包装用材として好適である。フィルム、シートの好
ましい厚みについて言及するならば、厚みが薄すぎる場
合にはフィルム、シート自体の機械的強度が発揮され
ず、実用上好ましくない。しかしながら、厚みが一定限
度を越える場合には、ヒートシール性能が低下し発明の
効果が薄れるため好ましくない。したがって、フィル
ム、シートの好ましい厚みの範囲を数値をもって特定す
れば10〜500 μm であり、より好ましくは15〜300 μm
である。
【0011】
【発明の効果】本発明の共重合ポリエステルは優れた耐
熱性、および機械的強度、耐気体透過性等を有し、且つ
ヒートシール性能が優れているので、フィルム用途に好
適であり、斯かるフィルムは特に製袋用途、特に、電子
レンジ調理用食品用途に適している。本発明の共重合ポ
リエステルは、さらに上記の様な薄肉用途以外にも、熱
源まわり、輸送機器のエンジンまわり、電器製品の発明
部品まわりのチューブ、パイプ等の押し出し成形分野や
射出成形分野にも応用可能である。
【0012】
【実施例】以下実施例により本発明を具体的に説明する
が、本発明はこれらに限定されるものではない。 実施例1 テレフタル酸ジメチル(DMT)を157.0g(0.80モル)、
1,4−ブチレングリコール(BG)を117.2g(1.30モル)、
ジフェン酸ジメチル(DMDP)を 54.1g(0.20モル)、シク
ロヘキサンジメタノール(CHDM)を 14.4g(0.10モル)、
所定量のエステル交換触媒(テトラブチルチタネート)
と共に攪拌機および留出管を備えた反応器に仕込み、十
分に窒素置換した後、常圧下で160 ℃まで温度を上げ攪
拌を開始した。さらに、徐々に温度を上昇させ副生する
メタノールを留去した。温度が 240℃に達したところで
徐々に反応器中を減圧し、0.2torr の圧力で2時間攪拌
を続け極限粘度0.79の共重合ポリエステルを得た。得ら
れたポリエステルについて、以下に示すような物性値の
測定を行った。
【0013】共重合ポリエステル中の酸成分に対するジ
フェン酸ユニットおよびシクロヘキサンジメタノールユ
ニット導入率はトリフルオロ酢酸−dを溶媒とした1H−
NMR測定から求めた。また、ガラス転移点(Tg)および
融点(Tm)はJIS K 7121に基づき測定した。この共重合
ポリエステルを 240℃で溶融し、T−ダイ法により25℃
の冷却ロールに押し出して、厚さ 100μm のフィルムを
作製した。このフィルムのヒートシール性能を調べるた
め、JIS K に基づき、シール時間1秒の際のピール強度
2kgf 以上となる温度の上限値と下限値(ヒートシール
可能温度域)を求めた。結果を表1に示す。
【0014】実施例2〜3 仕込み組成を変化させた以外は実施例1と同様に重合を
行い、DMDPおよびCHDM導入量を種々変化させた共重合ポ
リエステルを得て、実施例1と同様に評価した。結果を
表1に示す。
【0015】比較例1 DMDPを使用せず、CHDMのみを導入した共重合ポリエステ
ルを得て、実施例1と同様に評価した。結果を表1に示
す。
【0016】比較例2 CHDMを使用せず、DMDPのみを導入した共重合ポリエステ
ルを得て、実施例1と同様に評価した。結果を表1に示
す。
【0017】比較例3 DMDPおよびCHDMを使用せず、実施例1と同様に重合を行
いPBT を得て、実施例1と同様に評価した。結果を表1
に示す。
【0018】
【表1】
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 63/00 - 63/91

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主たる繰り返し単位がテトラメチレンテ
    レフタレートであるポリエステルを重合する際に、ジフ
    ェン酸あるいはそのアルキルエステルをポリエステルを
    構成する全カルボン酸成分に対して10〜30モル%、およ
    びシクロヘキサンジオールあるいはシクロヘキサンジメ
    タノールをポリエステルを構成する全ジオール成分に対
    して10〜30モル%導入してなる共重合ポリエステル。
  2. 【請求項2】 ジフェン酸あるいはそのアルキルエステ
    ルがジフェン酸ジメチルである請求項1記載の共重合ポ
    リエステル。
  3. 【請求項3】 シクロヘキサンジオールあるいはシクロ
    ヘキサンジメタノールが、 1,4−シクロヘキサンジメタ
    ノールである請求項1又は2記載の共重合ポリエステ
    ル。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3の何れか1項記載の共重合
    ポリエステルを、Tダイ法あるいはインフレーション法
    により薄肉化した共重合ポリエステルフィルム。
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