JP3143076B2 - アルミニウム材ろう付け用フラックス組成物 - Google Patents
アルミニウム材ろう付け用フラックス組成物Info
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Description
用フラックス組成物、特に熱交換器の製造においてアル
ミニウム又はアルミニウム合金からなる部材同士をろう
付けする場合に用いられるフラックス組成物に関する。
て、近年炉中ろう付け方法が目覚ましく発展してきた。
この方法は、自動車用のアルミニウム製熱交換器類の製
造に適しており、1製品中の数百点のろう付けを1度に
行うことができる。
本体のろう付けには、ブレージングシートが使用されて
おり、パイプ類のろう付けろう成形物を用いた置きろう
が用いられ、その他として熱交換器本体のろう材の補助
材として、またパイプ類のろう付けの置きろうの代わり
として粉末ろうペーストが用いられている。いずれのア
ルミニウムろう材の形態においても、ろう材組成として
は、アルミニウム−シリコン合金系ろう材が使用されて
いる。
方法として、被接合部表面に介在する酸化アルミニウム
被膜をフラックスで除去してろう付けする方法が利用さ
れている。近年、フラックス材料として、従来の塩素系
フラックスに代わって、非腐食性、非水溶性のフッ化ア
ルミニウム系のフラックスが開発された。
従来の塩素系フラックスに比べ、腐食性及び水溶性、吸
湿性がほとんどないため、これを使用直前にアルミニウ
ム合金ろう粉末と共に水に分散させた水性スラリーを被
接合部に付着させ、水を蒸発除去させた後、ろう付けを
行う工法が行われている。
ウム部材に塗布した場合、水は十分な付着性を示さない
ので、塗布後流れ落ちるフラックス量も少なくない。し
たがって塗布量を増さなければならず無駄がでる。ま
た、流れたフラックス組成物はろう付部周辺に付着する
ため、外観が悪くなったり、またろう付け後に残渣が例
えば熱交換機のフィンの表面に付着して、通気抵抗を増
大させたり、この残渣が著しく多い場合には、フィンを
詰まらせるという問題があった。
溶媒としビヒクル(フラックス又はフラックスとアルミ
ニウム合金ろう粉末の分散媒のことで、樹脂類及び有機
溶剤をあわせた総称)の粘着性向上剤等として樹脂類
(例えば、カルボキシメチルセルロース、ロジン樹脂、
酢酸ビニル系樹脂等)を添加する技術が開発された。例
えば、特開平7−185796号公報の「ろう付け方
法」には、上記樹脂類として、ポリビニルアルコールが
提案されている。
物にはろう付け温度(約600℃)に達するまでの昇温
過程において発生する分解ガスや、炭化によりフィレッ
ト内部等に生ずるボイドや、表面に発生する黒色残渣に
起因する外観不良あるいは接合不良が認められるという
問題があった。更に、熱分解物が生成しアルミニウムろ
う付け炉に付着してしまうという不都合もあった。
分解残渣を生じにくい樹脂類を用いたフラックス組成物
が、特開平8−187594号公報の「アルミニウムろ
う付用フラックス組成物」に提案された。すなわち、流
動性を改良するために1,4−ジオキサンやジプロピル
エーテル等の有機溶媒を分散媒とし、熱分解残渣の生じ
にくいポリアルキレンオキサイドを主成分とする樹脂類
を溶解させ、流動性を改良して付着性を向上させてい
る。
開平8−187594号公報に開示されたフラックス組
成物に用いられる有機溶媒は、揮発性が高く引火性も高
いために、取り扱いに注意を要すると共に、特に1,4
−ジオキサンは毒性を有するため、安全衛生面で問題が
あった。
り、その目的は、ろう付けされる部材に塗布されるフラ
ックスの付着性を向上させると共に、ろう付けを行う際
の熱分解残渣のないアルミニウムろう付け用フラックス
組成物を提供することである。
ために、本発明に係るアルミニウム材ろう付け用フラッ
クス組成物は、数平均分子量5万〜200万のアルキレ
ンオキサイド繰り返し単位を含有する高分子化合物を
0.5〜10重量部と、フッ化物系フラックスを5〜3
0重量部と、水を60〜94.5重量部と、を含有す
る。
を用い、更に140℃〜200℃で分解揮発する樹脂を
使用しているため、ろう付けの前工程で簡単な予備加熱
を行うことで、樹脂成分を除去することができ、ろう付
けに有効なフラックスのみをアルミニウム材に供給する
ことができる。従って、樹脂成分の分解残渣による炉の
汚染やこれに伴うろう付け不良が生じるおそれがなくな
る。
け用フラックス組成物は、ノニオン系界面活性剤を0.
03〜5重量部含む。
親和性が高く、これにより、フラックスを安定的に組成
物中に分散させることができる。従って、フラックス組
成物の経時安定性が向上する。
る。なお、本実施の形態において、「アルミニウム材」
とは、特に言及しない限り、純アルミニウムの他に各種
アルミニウム合金からなる構造部材も包含する。
合物は、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等
のアルキレンオキサイド繰り返し単位を有するものであ
り、数平均分子量が5万〜200万、好ましくは5万〜
100万の高分子化合物である。
は、高分子化合物を大量に配合しなければ十分な粘性が
得られず、経済性に劣る。一方、平均分子量が200万
を超えると、曳糸性が強くなりすぎて粘弾特性が劣化し
てしまう。
キサイドの単独重合体であっても良いし、また異種アル
キレンオキサイドあるいは他の化合物との共重合体であ
ってもよい。更に、上記アルキレンオキサイドは、直鎖
型ないし分岐型であってもよい。
が悪く(熱分解開始温度は、分子量が5万〜200万の
高分子化合物と変わらないが、完全に分解するのに時間
を要する)、ろう付け後に熱分解残渣を生じ易くなる。
又、同種のアルキレンオキサイドの単独重合体よりも異
種アルキレンオキサイドのブロックあるいはランダム共
重合体の方が熱分解性が良くろう付後の熱分解残渣によ
る耐黒変性に有利である。(EO−POランダム共重合
体はEO単独重合体より熱分解性良好)。
水酸基を2個以上有する有機化合物にエチレンオキサイ
ドなどの低級アルキレンオキサイドを付加重合して得ら
れるポリアルキレンオキサイド化合物や、その化合物と
多価カルボン酸、その無水物ないしはその低級アルキル
エステルあるいはジイソシアネートとを反応させて得ら
れる高分子量化合物である。また、分子末端には、水酸
基のほかアルコシキ基、カルボキシル基あるいはエステ
ル基を有し、分子内にはエーテル結合以外のエステル結
合やウレタン結合を有する。
としては、エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、1,3−ブチレングリコール、グリセリン、トリメ
チロールプロパン、ペンタエリスリトールなどの多価ア
ルコール、水素化ビスフェノール、ビスフェノールジヒ
ドロキシプロピルエーテルなどの多価フェノールが例示
される。更に、多価カルボン酸としては、マレイン酸、
フマル酸、コハク酸、グルコン酸、アジピン酸、セバシ
ン酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸な
どが例示される。
合物は0.5〜10重量部含有される。さらに好ましく
は、1〜5重量部含有する。高分子化合物の含有量が
0.5重量部未満の場合には、十分な粘性が得られない
ため、フラックスの付着量が低下し、ろう付け不良を生
じるという不都合が生じる。一方、含有量が10重量部
を超えると、必要以上に粘性がでるため、樹脂の付着量
が増え、ろう付けを行なう際に熱分解残渣を生じる。さ
らに過剰にフラックスが付着するため、経済的ではな
い。
を使用する。従って、有機溶剤を使用しないため、溶剤
の揮発による引火や爆発の危険性がなくなり、安全であ
ると共に、有害な溶剤が作業中に拡散しないため衛生面
も改善される。
フラックスが好ましい。フッ化物系フラックスとして
は、フッ化アルミニウムカリウムフラックス、すなわち
AlF 3 −KF、KAlF4−K 3 AlF6 、K3AlF
6 、KAlF4 、KF−AlF3−Al2O3 等があり、
他にCsxAlyF Z も挙げられる。
系フラックスは、5〜30重量部含有され、さらに、好
ましくは、フラックスを5〜20重量部含有する。含有
量が5重量部未満の場合には、塗布するフラックス量が
少ないために、ろう付け不良を起こす可能性がある。一
方、含有量が30重量部を超える場合には、フラックス
がろう材の広がりや流れをよくするが、フィレット表面
に多量の白色残渣が発生するなど、製品外観の不良につ
ながる。
えばポリオキシエチレングリコール、ポリオキシエチレ
ンポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシエチレ
ンアルキルフェニールエーテル、ポリオキシエチレンア
ルキルエーテル、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタ
ン脂肪酸エステル、ペンタエリスリトール脂肪酸エステ
ル、ポリオキシグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシ
エチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシペンタ
エリスリトール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンア
ルキルアミノエーテル、エチレンジアミンのポリオキシ
エチレンポリオキシプロピレングリコールが用いられ
る。
系界面活性剤は、0.03〜5重量部含有される。さら
に好ましくは、0.04〜1重量部含有する。ノニオン
系界面活性剤の含有量が0.03未満の場合には、フラ
ックスの分散性が低下し、フラックスが分離し易くな
る。一方、含有量が5重量部を超える場合には、フラッ
クスの分散性は向上するが、ろう付けを行う際、ノニオ
ン系界面活性剤による熱分散残渣を生じるという不具合
が挙げられる。
明のフラックス組成物は、上述したように高分子化合物
を0.5〜10重量部に対して、フッ化物系フラックス
を5〜30重量部含有する。すなわち、フラックス/高
分子化合物の重量比は、0.5〜60である。さらに好
ましい重量比は1〜20である。上記重量比が0.5未
満の場合には、十分な付着性は得られるが、フラックス
を保持するための高分子化合物が増え過ぎ、ろう付けを
行う際に熱分解残渣を生じる。一方、上記重量比が60
を超えると、フラックスを保持するために必要な高分化
合物が少なくなり、付着性が低下するという不都合が生
じる。
率>フラックス/ノニオン系界面活性剤の重量比は、1
〜1000であり、さらに好ましい重量比は5〜500
である。上記重量比が1未満の場合には、フラックスの
分散性は、向上するがろう付けを行なう際、ノニオン系
界面活性剤による熱分解残渣を生じる(高分子化合物は
140〜200℃で熱分解するのに対して界面活性剤は
200〜250℃で熱分解する)。一方、上記重量比が
1000を超えると、フラックスの分散性が低下し、フ
ラックスが分離し易くなるという不都合が生じる。
150cps〜500cpsであることが好ましい。1
50cps未満の場合には、フラックスの付着量が低下
し、ろう付け不良を生じる。500cpsを超えると、
フラックスが必要以上に付着するため、ろう付けを行な
う際、フラックスの白色残渣を生じる。 <ろう付け方法> ろう付け方法は、前述のフラックス組成物をアルミニウ
ム材製クラッド板材(例えば芯材JIS3003材の両
面にJIS4343材をクラッド率10%でグラッドし
たアルミニウム合金材)の被接合部に適当量(フッ化ア
ルミニウムカリウムフラックスとして2g/m2程度)
塗布し、水分乾燥を行う。次いで、このフラックス組成
物が付着しているクラッド板を目的とする構造に組み合
わせ、この組み付け構造体を窒素雰囲気中で600℃に
数分加熱保持することにより、ろう付けを行う。
下に示す。
レンオキサイド、プロピレンオキサイド等のアルキレン
オキサイド繰り返し単位を有する。
子量が5万〜100万の高分子化合物である。
キレンオキサイドの単独重合体であっても良いし、また
異種アルキレンオキサイドの共重合体であってもよい。
ないし分岐型であってもよい。
は、フッ化アルミニウムカリウムフラックス、すなわち
AlF 3 −KF、KAlF4−K 3 AlF6 、K3AlF
6 、KAlF4 、KF−AlF3−Al2O3 、CsxA
lyF Z の少なくとも一種である。
0.5〜60(好ましくは1〜20)である。
重量比は1〜1000(好ましくは5〜500)であ
る。
具体的に説明する。尚、本発明はこれらの実施例によっ
て限定されるものではない。
ラックス組成物を調製した。
ッド率10%でクラッドしたアルミニウム合金材の被接
合部に適当量フッ化物系フラックスとして2g/m2程
度塗布し、水分乾燥を行う。次いで、このフラックス組
成物が付着しているクラッド板を目的とする構造に組み
合せ、この組み付け構造体を窒素雰囲気中で600℃に
数分加熱保持することにより、ろう付けを行った。
ると脱落する × : 手で触るとフラックスが脱落する (b)ろう付け性(フィレット形成率) ○ : フィレット形成率 100% △ : フィレット形成率 60%以上100%未満 × : フィレット形成率 60%未満 (c)ビヒクルの燃焼性(ろう付け後の熱分解残渣)× : 熱分解残渣を生じない ○ : 熱分解残渣を生じる (d)塗布作業性 ○ : 所定のろう付け部に所定量の塗布ができる △ : 所定のろう付け部よりだれて広がる × : 思うとおりに塗布ができない (e)塗布作業時の臭気 ○ : 特に気にならない × : 特異臭がする (f)フラックスの分散性(一日室温放置後のフラック
スの分離) ○ : フラックスが分離しない × : フラックスが分離する 以上の評価方法に基づいて、実施例及び比較例を評価し
た。結果を表2に示す。
ば、ろう付けされる部材に塗布されたフラックスの付着
性が向上すると共に、ろう付けを行う際の熱分解残渣の
ないろう付けを行うことができることが判明した。
ろう付け用フラックス組成物によれば、ろう付けされる
部材に塗布されたフラックスの付着性が向上すると共
に、ろう付けを行う際の熱分解残渣のないろう付けを行
うことができる。
界面活性剤を添加することにより、フラックスの分散性
が向上する。
Claims (3)
- 【請求項1】 数平均分子量5万〜200万のアルキレ
ンオキサイド繰り返し単位を含有する高分子化合物を
0.5〜10重量部と、 フッ化物系フラックスを5〜30重量部と、 水を60〜94.5重量部と、を含有することを特徴と
するアルミニウム材ろう付け用フラックス組成物。 - 【請求項2】 更に、ノニオン系界面活性剤を0.03
〜5重量部含むことを特徴とする請求項1に記載のアル
ミニウム材ろう付け用フラックス組成物。 - 【請求項3】 フラックス/前記ノニオン系界面活性剤
の重量比は1〜1000であることを特徴とする請求項
2に記載のアルミニウム材ろう付け用フラックス組成
物。
Priority Applications (10)
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Cited By (1)
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-
1997
- 1997-05-06 JP JP09115378A patent/JP3143076B2/ja not_active Expired - Lifetime
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