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JP3146830B2 - 自動変速機の変速比制御装置 - Google Patents
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JP3146830B2 - 自動変速機の変速比制御装置 - Google Patents

自動変速機の変速比制御装置

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JP3146830B2
JP3146830B2 JP3144194A JP3144194A JP3146830B2 JP 3146830 B2 JP3146830 B2 JP 3146830B2 JP 3144194 A JP3144194 A JP 3144194A JP 3144194 A JP3144194 A JP 3144194A JP 3146830 B2 JP3146830 B2 JP 3146830B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、運転者の加速意図を反
映した変速比制御を行なう自動変速機の変速比制御装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動変速機の変速比制御装置とし
ては、例えば、特開平5−26338号公報に記載のも
のが知られている。
【0003】上記従来公報には、スロットル弁開度の変
化量をパラメータとして検出し、このスロットル弁開度
の変化量に対応する補正値を求め、その補正値の時間的
変化により運転者の加速要求を推定して、変速判断を行
っている自動変速機の変速制御装置が示されている。
【0004】すなわち、図6に示すように、スロットル
弁操作変化量演算装置101にはスロットル弁開度セン
サの出力(スロットル弁開度)が入力され、この演算装
置101で演算されたスロットル弁操作変化量はスロッ
トル弁開度補正装置102に入力される。そして、この
補正装置102で補正されたスロットル弁開度は、車速
とともに自動変速機コントローラ103に入力され、こ
こで、自動変速機を何速にするべきかが決定され、その
信号は自動変速機本体104に出力される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の自動変速機の変速比制御装置にあっては、下
記のような問題が存在していることが否めない。
【0006】すなわち、ドライバが車両を運転する際、
前後の車両の位置関係や前方の道路状況(前方がコーナ
であるとか、道幅が広くなっているとかの状況)、道路
視界、また、時間的に過去の運転状況(例えば、今まで
高速道路を走行していたとか、渋滞路を走行していた等
の運転履歴に関する情報)等の多数の情報がドライバに
作用しているため、一概にスロットル弁開度の変化量の
みでドライバの加速要求を検出することは難しい。例え
ば、高速で登坂路を長時間走行後、一般の平坦道路に出
た場合、特に加速要求もないのに、つい、アクセルペダ
ルを登坂走行時のように素早く大きく操作し、その結果
としてドライバの加速要求を検出しても、真にドライバ
の加速要求を検出しているものではない。すなわち、ド
ライバの加速要求を正確に検出するためには、アクセル
操作速度のみならず走行状態を認識しなければ、精度良
く加速要求を検出できない。
【0007】例えば、平坦路走行状態を前提として、ア
クセル操作速度によりドライバの加速要求をみるように
設定した場合、走行負荷の大きな登坂路ではダウンシフ
ト感度が低く、ドライバの加速要求に敏感に応えられな
いものとなってしまう。
【0008】逆に、登坂路走行状態を前提として、アク
セル操作速度によりドライバの加速要求をみるように設
定した場合、走行負荷の小さな平坦路ではダウンシフト
感度が高すぎて不必要なダウンシフトが行われることに
なる。
【0009】よって、ドライバの加速要求をアクセル操
作速度もしくはスロットル弁開度変化量から一律に判断
することはできず、走行状態を無視して加速要求を一律
にアクセル操作速度もしくはスロットル弁開度変化量か
ら判断すると、走行状態のよっては運転性を損ねる結果
となる。
【0010】本発明は、上記のような問題に着目してな
されたもので、第1の目的とするところは、アクセル操
作速度により変速制御に参照されるアクセル操作量情報
を補正する自動変速機の変速比制御装置において、シス
テムコストを有利としながらも、きめ細かなアクセル操
作補正量の設定により、登坂路や平坦路等の走行状態に
かかわらずドライバの加速期待に高レベルで応答する変
速により運転性の向上を図ることにある。
【0011】第2の目的とするところは、第1の目的に
加え、走行状態を観測する走行負荷の推定精度を高める
ことで、より適切にアクセル操作補正量の設定を行なう
ことにある。
【0012】
【0013】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るために請求項1記載の第1の発明の自動変速機の変速
比制御装置では、図1のクレーム対応図に示すように、
車速を検出する車速検出手段aと、アクセル操作量を検
出するアクセル操作量検出手段bと、車速情報とアクセ
ル操作量情報に対する変速ギア比が予め設定されている
変速パターンcと、アクセル操作速度を算出するアクセ
ル操作速度算出手段dと、走行負荷を推定する走行負荷
推定手段eと、前記走行負荷推定手段eにより推定され
た走行負荷推定値と、前記アクセル操作速度算出手段d
により算出されたアクセル操作速度算出値とを乗じる演
算処理によりアクセル操作補正量を設定するアクセル操
作補正量設定手段fと、前記アクセル操作量検出手段b
からのアクセル操作量検出値と前記アクセル操作補正量
設定手段fにより設定されたアクセル操作補正量により
補正アクセル操作量を算出する補正アクセル操作量算出
手段gと、前記車速検出手段aからの車速情報と前記補
正アクセル操作量算出手段gからの補正アクセル操作量
情報とを前記変速パターンcと対比して変速ギア比を決
定する変速ギア比決定手段hと、を備えていることを特
徴とする。
【0014】上記第2の目的を達成するために請求項2
記載の第2の発明の自動変速機の変速比制御装置では、
請求項1記載の自動変速機の変速比制御装置において、
前記走行負荷推定手段eは、駆動力=加速抵抗+転がり
抵抗+空力抵抗+勾配抵抗の関係において、重量増加に
伴う加速抵抗の増加分と勾配抵抗とを合わせた値をその
時刻での走行負荷として算出し、この走行負荷の移動平
均化処理により得られる走行負荷移動平均値を算出する
手段であることを特徴とする。
【0015】
【0016】
【作用】第1の発明の作用を説明する。
【0017】走行時には、変速ギア比決定手段hにおい
て、車速検出手段aからの車速情報と補正アクセル操作
量算出手段gからの補正アクセル操作量情報とを、車速
情報とアクセル操作量情報に対する変速ギア比が予め設
定されている変速パターンcと対比して変速ギア比が決
定され、決定された変速ギア比とする変速制御が行なわ
れる。
【0018】この変速時における補正アクセル操作量の
算出は、アクセル操作速度算出手段dにおいて、アクセ
ル操作速度が算出され、走行負荷推定手段eにおいて、
走行負荷が推定され、アクセル操作補正量設定手段fに
おいて、走行負荷推定手段eにより推定された走行負荷
推定値と、アクセル操作速度算出手段dにより算出され
たアクセル操作速度算出値とを乗じる演算処理によりア
クセル操作補正量が設定される。そして、補正アクセル
操作量算出手段gにおいて、アクセル操作量検出手段b
からのアクセル操作量検出値とアクセル操作補正量設定
手段fにより設定されたアクセル操作補正量により補正
アクセル操作量が算出される。
【0019】したがって、同じアクセル操作速度である
場合、走行負荷が大きいほど、つまり、登坂路走行状態
であるほど、アクセル操作補正量が大きなに設定され
ることになる。このように、走行負荷の大きさにより走
行状態が観測され、例えば、上記のような登坂路走行時
の場合には、加速要求に基づき速い踏み込み速度でアク
セル操作を行なうとこのアクセル操作に敏感に応答して
ダウンシフトが実行される。また、走行負荷が小さな平
坦路走行の場合には、アクセル操作速度に対するアクセ
ル操作補正量が小さく抑えられることで、加速要求がな
く安易に速い踏み込み速度でアクセル操作を行なっても
ダウンシフトされず、不必要な変速が回避される。
た、演算処理によりアクセル操作補正量を設定するよう
にしていることで、例えば、アクセル操作速度に対する
アクセル操作補正量マップを2つ用意する場合に比べて
アクセル操作補正量の設定がきめ細かくなるし、走行負
荷の大きさに応じて多数補正量マップを用意する場合に
比べてメモリ容量を削減できる分、システムコスト的に
有利となる。
【0020】第2の発明の作用を説明する。
【0021】走行負荷を推定するにあたって、走行負荷
推定手段eにおいて、駆動力=加速抵抗+転がり抵抗+
空力抵抗+勾配抵抗の関係において、重量増加に伴う加
速抵抗の増加分と勾配抵抗とを合わせた値がその時刻で
の走行負荷として算出され、この走行負荷の移動平均化
処理により得られる走行負荷移動平均値が走行負荷とし
て推定される値となる。
【0022】したがって、走行状態を観測する走行負荷
に時間的変化が考慮され、例えば、長く登坂路が続く場
合にのみ走行負荷移動平均値が大きくなるというよう
に、路面凹凸等による一時的な走行負荷の増減の影響が
排除される。
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0027】まず、構成を説明する。
【0028】図2は本発明実施例の自動変速機の変速比
制御装置が適用された変速比制御システム図である。
【0029】図2において、1は自動変速機、2はコン
トロールバルブユニット、3,4はシフトソレノイド、
5は車速センサ(車速検出手段aに相当)、6はスロッ
トル弁開度センサ(アクセル操作量検出手段bに相
当)、7はATコントローラ、8はエンジン回転セン
サ、9は前後加速度センサである。
【0030】前記ATコントローラ7の変速制御系を機
能ブロックにより示すと、変速パターン7a(変速パタ
ーンcに相当)と、スロットル弁操作速度算出部7b
(アクセル操作速度算出手段dに相当)と、走行負荷推
定部7c(走行負荷推定手段eに相当)と、補正量設定
部7d(アクセル操作補正量設定手段fに相当)と、補
正スロットル弁開度算出部7e(補正アクセル操作量算
出手段gに相当)と、変速ギア比決定部7f(変速ギア
比決定手段hに相当)とを備えている。
【0031】前記変速パターン7aは、図5に示すよう
に、車速V(t)と補正スロットル弁開度θ* (t)に
対するギア位置が変速線より仕切られているパターン
で、ATコントローラ7の記憶回路に予め設定されてい
る。
【0032】前記スロットル弁操作速度算出部7bで
は、今の時刻tにおけるスロットル弁開度θ(t)と差
分間隔δ前のスロットル弁開度θ(t−δ)との差分値
によりスロットル弁操作速度Δθ(t)を算出される。
【0033】前記走行負荷推定部7cでは、駆動力=加
速抵抗+転がり抵抗+空力抵抗+勾配抵抗の関係におい
て、重量増加に伴う加速抵抗の増加分と勾配抵抗とを合
わせた値がその時刻tでの走行負荷r(t)として算出
され、この走行負荷r(t)の移動平均化処理により走
行負荷移動平均値R(t)が算出される。
【0034】前記補正量設定部7dでは、走行負荷移動
平均値R(t)とスロットル弁操作速度Δθ(t)と実
験により求められた定数αとを用いてスロットル弁開度
補正量kが演算処理により設定される。
【0035】前記補正スロットル弁開度算出部7eで
は、スロットル弁開度センサ6からのスロットル弁開度
θ(t)と、補正量設定部7dからのスロットル弁開度
補正量kとの加算により補正スロットル弁開度θ*
(t)が算出される。
【0036】前記変速ギア比決定部7fでは、前記車速
センサ5からの車速V(t)と前記補正スロットル弁開
度算出部7eからの補正スロットル弁開度θ* (t)と
を変速パターン7aと対比して変速ギア位置を決定し、
決定した変速ギア位置が得られる制御指令が前記シフト
ソレノイド3,4に出力される。
【0037】次に、作用を説明する。
【0038】[補正スロットル弁開度算出処理]図3は
ATコントローラ7で行なわれる補正スロットル弁開度
算出処理作動の流れを示すフローチャートであり、以
下、各ステップについて説明する。
【0039】ステップ31では、スロットル弁操作速度
Δθ(t)が今の時刻tにおけるスロットル弁開度θ
(t)と差分間隔δ前のスロットル弁開度θ(t−δ)
との差分値を求める下記の式により算出される。
【0040】Δθ(t)=θ(t)−θ(t−δ) ステップ32では、駆動力=加速抵抗+転がり抵抗+空
力抵抗+勾配抵抗の関係において、後述する演算手法に
したがって、重量増加に伴う加速抵抗の増加分と勾配抵
抗とを合わせた値が、その時刻tでの走行負荷r(t)
として算出され、走行負荷r(t)の移動平均化処理
(1次フィルタ処理)により走行負荷移動平均値R
(t)が算出される。
【0041】ステップ33では、走行負荷移動平均値R
(t)とスロットル弁操作速度Δθ(t)と実験により
求められた定数αとを用い、下記の式によりスロットル
弁開度補正量kが算出される。
【0042】k=α・R(t)・Δθ(t) ステップ34では、スロットル弁開度センサ6からのス
ロットル弁開度θ(t)と、補正量設定部7dからのス
ロットル弁開度補正量kとを加算する下記の式により補
正スロットル弁開度θ* (t)が算出される。
【0043】θ* (t)=θ(t)+k ステップ35では、ステップ34で求められた補正スロ
ットル弁開度θ* (t)が変速ギア比決定部7fに出力
される。
【0044】[走行負荷の推定]駆動力=加速抵抗+転
がり抵抗+空力抵抗+勾配抵抗の関係において、駆動力
は、エンジン性能マップにおいて、エンジン回転数N
(t)と上記スロットル弁開度θ(t)により求められ
る。また、転がり抵抗と空力抵抗との和は、データマッ
プとして持ち、時刻tの車速V(t)により求められ
る。さらに加速抵抗は、車両の前後加速度XG(t)と
ギア比により求められる。これにより、重量増加に伴う
加速抵抗の増加分と勾配抵抗とを合わせた値が、その時
刻tでの走行負荷r(t)として算出される。
【0045】次に、走行負荷r(t)は移動平均化手段
によって以下のような1次フィルタ処理され、走行負荷
移動平均値R(t)が算出される。
【0046】 R(t)={(n−1)R(t−δ)+r(t)}/n このように、走行負荷の推定を走行負荷移動平均値R
(t)の算出により行なっていることで、走行負荷移動
平均値R(t)が大きい値を示す時には、走行負荷が大
きい場合であり、登坂路を連続的に走行していることに
なり、一方、走行負荷移動平均値R(t)が小さい値を
示す時には、走行負荷が小さい場合であり、平坦路や下
り坂を走行していることになる。
【0047】つまり、走行状態を観測するのに随時検出
される走行負荷r(t)をもちいるのではなく、走行負
荷の時間的変化が考慮される走行負荷移動平均値R
(t)を用いるようにしていることで、路面凹凸等によ
る一時的な走行負荷の増減の影響が排除され、例えば、
登坂路の連続的走行状態等を確実に推定できる。
【0048】これは、スロットル弁の操作速度に応じて
与えるスロットル弁開度の補正量を、走行負荷推定値に
より修正し走行状態に応じてドライバの変速期待に沿っ
た変速を達成するという本発明の制御において、制御目
的を達成する上できわめて重要なことである。
【0049】[スロットル弁開度補正量の設定]上記の
ように推定される走行負荷をパラメータに含んで、スロ
ットル弁の操作速度とドライバの加速要求の強さの関係
を表すと図4に示すようになる。
【0050】この図4の特性は、ドライバにいろいろな
道路を走行してもらい、加速要求んお強さをインタビュ
ーで(例えば、1から5までの5段階)数値化し、この
時のスロットル弁操作速度をプロットして実験的に得た
ものである。
【0051】この結果、スロットル弁操作速度が同じで
ある場合、走行負荷が大であるほどドライバの加速要求
が強くでることが明らかとなった。
【0052】したがって、走行負荷が大きい場合は、ド
ライバのわずかなスロットル弁操作速度でもドライバの
加速要求を敏感に検出し、ダウンシフト等の処理をとっ
たほうが運転性が向上する。一方、走行負荷が小さい場
合は、大きくスロットル弁操作速度が変化した時にドラ
イバの加速要求を検出し、ダウンシフトしたほうが、不
用意なダウンシフトや頻繁な変速を防止し、運転性を高
める上で効果的である。そこで、スロットル弁開度補正
量kは、走行負荷移動平均値R(t)とスロットル弁操
作速度Δθ(t)と実験により求められた定数αとを用
いた下記の式により算出される。
【0053】k=α・R(t)・Δθ(t) そして、変速制御に用いられる補正スロットル弁開度θ
* (t)は、スロットル弁開度センサ6からのスロット
ル弁開度θ(t)に、このスロットル弁開度補正量kを
加算することで得られる。
【0054】つまり、走行負荷移動平均値R(t)が大
きくなると、スロットル弁開度補正量kが大きな値とな
り、補正スロットル弁開度θ* (t)は大きく増加す
る。また、走行負荷移動平均値R(t)が小さくなる
と、スロットル弁開度補正量kが小さな値となり、補正
スロットル弁開度θ* (t)はほとんど増加しないし、
さらに、下り坂が続くような走行で、走行負荷移動平均
値R(t)が負の値になると、スロットル弁開度補正量
kも負の値となり、補正スロットル弁開度θ* (t)は
逆に減少する。
【0055】このように、演算処理にてアクセル操作補
正量kを設定するようにしていることで、例えば、スロ
ットル弁操作速度に対するスロットル弁開度補正量マッ
プを2つ等のように少数用意する場合に比べてスロット
ル弁開度補正量kの設定がきめ細かくなるし、走行負荷
の大きさに応じて多数補正量マップを用意する場合に比
べてメモリ容量を削減できる分、システムコスト的に有
利となる。
【0056】[高負荷走行状態でのダウンシフト制御]
登坂路が続くような高負荷走行状態でアクセル踏み込み
操作を行なうと、図3の補正スロットル弁開度算出処理
において、走行負荷移動平均値R(t)が大きくなるこ
とで、上記のように、補正スロットル弁開度θ* (t)
は、実際のスロットル弁開度θ(t)に対し大きく増加
する。
【0057】したがって、図5に示すように、補正を受
けないスロットル弁開度θ(t)では変速線を横切るこ
となく変速されないが、補正を受けた補正スロットル弁
開度θ* (t)では変速線を横切ることでダウンシフト
変速が実行されることになり、ドライバの加速期待に応
答良く応えることができる。
【0058】[低負荷走行状態でのダウンシフト制御]
平坦路や下り坂が続くような低負荷走行状態でアクセル
踏み込み操作を行なうと、図3の補正スロットル弁開度
算出処理において、走行負荷移動平均値R(t)が小さ
な値あるいは負の値となることで、上記のように、補正
スロットル弁開度θ* (t)は、実際のスロットル弁開
度θ(t)に対しわずかに増加するか逆に減少する。
【0059】したがって、図5に示すように、補正を受
けた補正スロットル弁開度θ* (t)であっても変速線
を横切ることなく、ドライバの意志に反したダウンシフ
トは実行されないことになる。
【0060】つまり、実際のスロットル弁開度θ(t)
が変速線を横切るような大きな踏み込み操作を行なわな
い限り、不要なダウンシフトは行なわれない。
【0061】次に、効果を説明する。
【0062】(1)走行負荷移動平均値R(t)の大き
さにより走行状態を観測し、走行負荷移動平均値R
(t)が大きいほどスロットル弁操作速度Δθ(t)に
対するスロットル弁開度補正量kを大きな値で与え、実
際のスロットル弁開度θ(t)にこのスロットル弁開度
補正量kを加算した補正スロットル弁開度θ* (t)を
変速制御で参照するスロットル弁開度情報として用いる
装置としたため、登坂路や平坦路等の走行状態にかかわ
らずドライバの加速期待に高レベルで応答する変速によ
り運転性の向上を図ることができる。
【0063】(2)走行負荷を推定するにあたって、駆
動力=加速抵抗+転がり抵抗+空力抵抗+勾配抵抗の関
係において、重量増加に伴う加速抵抗の増加分と勾配抵
抗とを合わせた値をその時刻tでの走行負荷r(t)と
して算出し、この走行負荷r(t)の移動平均化処理に
より得られる走行負荷移動平均値R(t)を走行負荷推
定値とする装置としたため、走行状態を観測する走行負
荷の推定精度を高めることで、より適切にスロットル弁
開度補正量kの設定を行なうことができる。
【0064】(3)スロットル弁開度補正量kを設定す
るにあたって、 k=α・R(t)・Δθ(t) ただし、α:実験により求められた定数 R(t):走行負荷移動平均値 Δθ(t):スロットル弁操作速度 の式を用いた演算によりスロットル弁開度補正量kを設
定する装置としたため、メモリに少数の補正量マップを
用意する場合に比べきめ細かなスロットル弁開度補正量
kの設定とすることができ、メモリに多数の補正量マッ
プを用意する場合に比べシステムコストを有利にするこ
とができる。
【0065】以上、実施例を図面により説明してきた
が、具体的な構成は実施例に限られるものではなく、本
発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加等があ
っても本発明に含まれる。
【0066】
【0067】例えば、走行負荷移動平均値R(t)があ
る値よりも小さい時には、スロットル弁開度補正量をゼ
ロとし、補正をやめるようにしても良い。
【0068】実施例では有段の自動変速機への適用例を
示したが、車速とアクセル開度により変速比が決定され
る無段変速機の変速制御装置にも本発明を適用すること
ができる。
【0069】
【発明の効果】請求項1記載の第1の発明にあっては、
アクセル操作速度により変速制御に参照されるアクセル
操作量情報を補正する自動変速機の変速比制御装置にお
いて、走行負荷を推定する走行負荷推定手段と、走行負
荷推定値とアクセル操作速度算出値とを乗じる演算処理
によりアクセル操作補正量を設定するアクセル操作補正
量設定手段と、アクセル操作量検出手段からのアクセル
操作量検出値とアクセル操作補正量設定手段により設定
されたアクセル操作補正量により補正アクセル操作量を
算出する補正アクセル操作量算出手段とを備えた装置と
したため、システムコストを有利としながらも、きめ細
かなアクセル操作補正量の設定により、登坂路や平坦路
等の走行状態にかかわらずドライバの加速期待に高レベ
ルで応答する変速により運転性の向上を図ることができ
るという効果が得られる。
【0070】請求項2記載の第2の発明にあっては、請
求項1記載の自動変速機の変速比制御装置において、走
行負荷推定手段は、駆動力=加速抵抗+転がり抵抗+空
力抵抗+勾配抵抗の関係において、重量増加に伴う加速
抵抗の増加分と勾配抵抗とを合わせた値をその時刻での
走行負荷として算出し、この走行負荷の移動平均化処理
により得られる走行負荷移動平均値を算出する手段とし
たため、上記効果に加え、走行状態を観測する走行負荷
の推定精度を高めることで、より適切にアクセル操作補
正量の設定を行なうことができるという効果が得られ
る。
【0071】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動変速機の変速比制御装置を示すク
レーム対応図である。
【図2】実施例の自動変速機の変速比制御装置が適用さ
れた変速比制御システム図である。
【図3】実施例装置のATコントローラで行なわれる補
正スロットル弁開度算出処理作動の流れを示すフローチ
ャートである。
【図4】実施例装置で走行負荷により補正量を変更設定
するにあたって行なった実験結果によるドライバの加速
要求強さ特性図である。
【図5】実施例装置のスロットル弁開度補正による変速
作用を説明する変速マップ図である。
【図6】従来の自動変速機の変速制御装置を示す概略ブ
ロック図である。
【符号の説明】
a 車速検出手段 b アクセル操作量検出手段 c 変速パターン d アクセル操作速度算出手段 e 走行負荷推定手段 f アクセル操作補正量設定手段 g 補正アクセル操作量算出手段 h 変速ギア比決定手段

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車速を検出する車速検出手段と、 アクセル操作量を検出するアクセル操作量検出手段と、 車速情報とアクセル操作量情報に対する変速ギア比が予
    め設定されている変速パターンと、 アクセル操作速度を算出するアクセル操作速度算出手段
    と、 走行負荷を推定する走行負荷推定手段と、前記走行負荷推定手段により推定された走行負荷推定値
    と、前記アクセル操作速度算出手段により算出されたア
    クセル操作速度算出値とを乗じる演算処理によりアクセ
    ル操作補正量を 設定するアクセル操作補正量設定手段
    と、 前記アクセル操作量検出手段からのアクセル操作量検出
    値と前記アクセル操作補正量設定手段により設定された
    アクセル操作補正量により補正アクセル操作量を算出す
    る補正アクセル操作量算出手段と、 前記車速検出手段からの車速情報と前記補正アクセル操
    作量算出手段からの補正アクセル操作量情報とを前記変
    速パターンと対比して変速ギア比を決定する変速ギア比
    決定手段と、 を備えていることを特徴とする自動変速機の変速比制御
    装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の自動変速機の変速比制御
    装置において、 前記走行負荷推定手段は、駆動力=加速抵抗+転がり抵
    抗+空力抵抗+勾配抵抗の関係において、重量増加に伴
    う加速抵抗の増加分と勾配抵抗とを合わせた値をその時
    刻での走行負荷として算出し、この走行負荷の移動平均
    化処理により得られる走行負荷移動平均値を算出する手
    段であることを特徴とする自動変速機の変速比制御装
    置。
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