JP3147490B2 - 電子楽器 - Google Patents
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- Electrophonic Musical Instruments (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子楽器に関し、特に
鍵盤を用いて演奏操作を行なう鍵盤型電子楽器に関す
る。
鍵盤を用いて演奏操作を行なう鍵盤型電子楽器に関す
る。
【0002】鍵盤型自然楽器のピアノにおいては、鍵盤
の鍵を押下すると、ハンマが駆動され、ハンマがピアノ
線の弦を叩くことによって楽音が発生する。
の鍵を押下すると、ハンマが駆動され、ハンマがピアノ
線の弦を叩くことによって楽音が発生する。
【0003】
【従来の技術】まず、図10を参照して、自然楽器のグ
ランドピアノの鍵機構を説明する。図10(A)はグラ
ンドピアノの鍵1個分のアクション機構の側面図であ
る。
ランドピアノの鍵機構を説明する。図10(A)はグラ
ンドピアノの鍵1個分のアクション機構の側面図であ
る。
【0004】鍵51は、右側部分が演奏部分であり、演
奏者が指で押下げる部分である。鍵51の中央部には支
点が設けられており、鍵51は支点を中心としてシーソ
的に回転することができる。鍵51の左側部分の上には
レバー体52が配置されており、鍵51の押下操作によ
って持ち上げられる。
奏者が指で押下げる部分である。鍵51の中央部には支
点が設けられており、鍵51は支点を中心としてシーソ
的に回転することができる。鍵51の左側部分の上には
レバー体52が配置されており、鍵51の押下操作によ
って持ち上げられる。
【0005】レバー体52の上部にはアクチュエータが
配置されており、ハンマ53と係合している。アクチュ
エータによってハンマ53が上方に駆動されると、ハン
マ53は勢いをつけて弦54に衝突する。この衝突によ
って弦54は振動し、楽音を発生させる。
配置されており、ハンマ53と係合している。アクチュ
エータによってハンマ53が上方に駆動されると、ハン
マ53は勢いをつけて弦54に衝突する。この衝突によ
って弦54は振動し、楽音を発生させる。
【0006】なお、鍵51の左端はダンパ55に係合し
ている。押鍵時は鍵51によってダンパ55が持ち上げ
られ、上部のフェルト部が弦54から離れる。弦54に
振動を発生させた後、鍵51を離鍵すると、ダンパ55
は元の位置に降下し、フェルト部が弦54と接触して弦
の振動を減衰させる。
ている。押鍵時は鍵51によってダンパ55が持ち上げ
られ、上部のフェルト部が弦54から離れる。弦54に
振動を発生させた後、鍵51を離鍵すると、ダンパ55
は元の位置に降下し、フェルト部が弦54と接触して弦
の振動を減衰させる。
【0007】ハンマ53が弦54を叩く動作は、押鍵速
度によって変化する。ハンマ53は鍵51の押鍵動作に
よって駆動され、次第に速度を増やしてやがてレバー体
52を離れ、自由運動的に弦54に向かい、弦54と衝
突する。
度によって変化する。ハンマ53は鍵51の押鍵動作に
よって駆動され、次第に速度を増やしてやがてレバー体
52を離れ、自由運動的に弦54に向かい、弦54と衝
突する。
【0008】図10(B)は、ハンマの位置dhとハン
マの速度vhの時間変化を押鍵速度をパラメータとして
概略的に示す。図10(B)中、上から下に向かうに従
って押鍵速度は速くなるものとする。
マの速度vhの時間変化を押鍵速度をパラメータとして
概略的に示す。図10(B)中、上から下に向かうに従
って押鍵速度は速くなるものとする。
【0009】図10(B)最上段のグラフにおいては、
比較的ゆっくりした速度で押鍵操作がなされる。ハンマ
は押鍵操作に伴って比較的ゆっくり駆動され、やがて鍵
(レバー体)を離れ、ほぼ一定速度で上昇を続け、やが
て弦と衝突する。弦との衝突位置をdthで示す。
比較的ゆっくりした速度で押鍵操作がなされる。ハンマ
は押鍵操作に伴って比較的ゆっくり駆動され、やがて鍵
(レバー体)を離れ、ほぼ一定速度で上昇を続け、やが
て弦と衝突する。弦との衝突位置をdthで示す。
【0010】打鍵速度が小さいときは、ハンマ速度vh
も小さく、その積分量であるdhの傾きも小さい。この
ためハンマ位置dhが打弦位置dthに達するのには比較
的長い時間がかかる。鍵がボトムに到達して加速を停止
した後、大分時間が経ってからハンマが弦に当たり音が
発生する。
も小さく、その積分量であるdhの傾きも小さい。この
ためハンマ位置dhが打弦位置dthに達するのには比較
的長い時間がかかる。鍵がボトムに到達して加速を停止
した後、大分時間が経ってからハンマが弦に当たり音が
発生する。
【0011】打弦速度を次第に速くしていくと、図10
(B)2段目、3段目のグラフに示すように、鍵がボト
ムに達してハンマの加速を停止してからハンマと弦の衝
突が起きるまでの時間は次第に短くなる。3段目のグラ
フでは鍵がボトムに達するのとほぼ同時に音が発生す
る。
(B)2段目、3段目のグラフに示すように、鍵がボト
ムに達してハンマの加速を停止してからハンマと弦の衝
突が起きるまでの時間は次第に短くなる。3段目のグラ
フでは鍵がボトムに達するのとほぼ同時に音が発生す
る。
【0012】図10(B)最下段のグラフにおいては、
打鍵中にハンマの速度vhが大きくなり、鍵から離れて
弦に向かい、鍵がボトムに到達する前に弦に衝突する。
このように、弦とハンマとが衝突する位置を一定とした
場合でも打鍵速度を変えることにより、ハンマが弦に衝
突するタイミングは変化する。
打鍵中にハンマの速度vhが大きくなり、鍵から離れて
弦に向かい、鍵がボトムに到達する前に弦に衝突する。
このように、弦とハンマとが衝突する位置を一定とした
場合でも打鍵速度を変えることにより、ハンマが弦に衝
突するタイミングは変化する。
【0013】その他、自然楽器のグランドピアノにおい
ては、早引きの弱いタッチや途中までそっと押してから
強く押し込んだタッチ等において、それぞれに対応した
楽音が発生する。
ては、早引きの弱いタッチや途中までそっと押してから
強く押し込んだタッチ等において、それぞれに対応した
楽音が発生する。
【0014】電子楽器においては、楽音は電子的に合成
される。このため、ピアノの音色を発生させるときに
も、弦やハンマは必要ない。しかしながら、ピアノの演
奏と同様の演奏を電子楽器で可能とするためには、ピア
ノと同様のタッチ感を鍵盤に持たせ、押鍵操作に応じて
発生する楽音を種々に変化させることが望まれる。たと
えば、タッチの強弱に拘らず、鍵を一定位置まで押し下
げた時に楽音が発生すると、ピアノの演奏に習熟した演
奏者には違和感を与える。
される。このため、ピアノの音色を発生させるときに
も、弦やハンマは必要ない。しかしながら、ピアノの演
奏と同様の演奏を電子楽器で可能とするためには、ピア
ノと同様のタッチ感を鍵盤に持たせ、押鍵操作に応じて
発生する楽音を種々に変化させることが望まれる。たと
えば、タッチの強弱に拘らず、鍵を一定位置まで押し下
げた時に楽音が発生すると、ピアノの演奏に習熟した演
奏者には違和感を与える。
【0015】ハンマアクションを有する鍵盤の操作感を
電子楽器においても実現するためには、機能上は必ずし
も必要ないハンマを備えた鍵盤を用いたり、バネ部材等
によってハンマアクションを備えた鍵盤と同様のタッチ
感を実現することが提案されている。
電子楽器においても実現するためには、機能上は必ずし
も必要ないハンマを備えた鍵盤を用いたり、バネ部材等
によってハンマアクションを備えた鍵盤と同様のタッチ
感を実現することが提案されている。
【0016】また、演奏操作に応じて発生する楽音を変
化させるために、押鍵速度を検出する手段が設けられて
いる。押鍵速度を検出する最も簡単な機構は2段スイッ
チであり、押鍵操作に応じて初め第1のスイッチが閉
じ、やがて第2のスイッチが閉じる。2つのスイッチの
閉成時間の差を検出し、押鍵速度に換算することによっ
て発生楽音の音量エンベロープ等を制御する。
化させるために、押鍵速度を検出する手段が設けられて
いる。押鍵速度を検出する最も簡単な機構は2段スイッ
チであり、押鍵操作に応じて初め第1のスイッチが閉
じ、やがて第2のスイッチが閉じる。2つのスイッチの
閉成時間の差を検出し、押鍵速度に換算することによっ
て発生楽音の音量エンベロープ等を制御する。
【0017】しかしながら、このような方式によって
は、早引きの弱いタッチの演奏や、途中まではそっと押
した後、強く押し込んだタッチの演奏等を自然楽器のピ
アノ同様に再現することができない。
は、早引きの弱いタッチの演奏や、途中まではそっと押
した後、強く押し込んだタッチの演奏等を自然楽器のピ
アノ同様に再現することができない。
【0018】これらの点を改良するため、押鍵操作の全
工程に亘って、多数のパルス信号を発生させ、押鍵操作
の全工程をモニタする方式が提案されている(たとえ
ば、特開平2−214897号公報)。押鍵操作量に応
じて多数のパルスを発生させるためには、積層マグネッ
トやホトセンサを用いることが提案されている。
工程に亘って、多数のパルス信号を発生させ、押鍵操作
の全工程をモニタする方式が提案されている(たとえ
ば、特開平2−214897号公報)。押鍵操作量に応
じて多数のパルスを発生させるためには、積層マグネッ
トやホトセンサを用いることが提案されている。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】自然楽器のピアノにお
いては、押鍵操作に応じて鍵がハンマを駆動し、ハンマ
が弦を叩くことによって楽音が発生する。ハンマを有さ
ない鍵盤を用いた電子楽器においては、このような自然
楽器のピアノのタッチ感と楽音を忠実に再現することが
難しい。
いては、押鍵操作に応じて鍵がハンマを駆動し、ハンマ
が弦を叩くことによって楽音が発生する。ハンマを有さ
ない鍵盤を用いた電子楽器においては、このような自然
楽器のピアノのタッチ感と楽音を忠実に再現することが
難しい。
【0020】本発明の目的は、比較的簡単な構成で自然
楽器のピアノと同様の演奏を可能とする電子楽器を提供
することである。本発明の他の目的は、ハンマを設ける
ことなく、ハンマを用いたのと同様の演奏を可能とする
電子楽器を提供することである。
楽器のピアノと同様の演奏を可能とする電子楽器を提供
することである。本発明の他の目的は、ハンマを設ける
ことなく、ハンマを用いたのと同様の演奏を可能とする
電子楽器を提供することである。
【0021】
【課題を解決するための手段】 本発明の一観点によれ
ば、鍵によって駆動されるハンマを有する楽器の楽音を
発生させるのに適した電子楽器は、演奏操作を行うため
の複数の鍵を有する鍵盤と、前記鍵の押下動作を多数の
位置で検出し、押鍵速度信号を発生する手段と、前記押
鍵速度信号を微分し、正の押鍵加速度信号のみを発生す
る手段と、前記正の押鍵加速度信号を、想定するハンマ
の加速度を表す疑似ハンマ加速度信号に変換する手段
と、前記疑似ハンマ加速度信号を積分し、疑似ハンマ速
度信号を発生する手段と、前記疑似ハンマ速度信号を用
いて楽音要素の少なくとも1つを制御する手段とを有す
る。
ば、鍵によって駆動されるハンマを有する楽器の楽音を
発生させるのに適した電子楽器は、演奏操作を行うため
の複数の鍵を有する鍵盤と、前記鍵の押下動作を多数の
位置で検出し、押鍵速度信号を発生する手段と、前記押
鍵速度信号を微分し、正の押鍵加速度信号のみを発生す
る手段と、前記正の押鍵加速度信号を、想定するハンマ
の加速度を表す疑似ハンマ加速度信号に変換する手段
と、前記疑似ハンマ加速度信号を積分し、疑似ハンマ速
度信号を発生する手段と、前記疑似ハンマ速度信号を用
いて楽音要素の少なくとも1つを制御する手段とを有す
る。
【0022】なお、本発明において、疑似ハンマ速度信
号を積分して疑似ハンマ位置を求め、この疑似ハンマ位
置が所定値に達したときの疑似ハンマ速度信号によって
楽音要素の少なくとも1つを制御するようにしてもよ
い。
号を積分して疑似ハンマ位置を求め、この疑似ハンマ位
置が所定値に達したときの疑似ハンマ速度信号によって
楽音要素の少なくとも1つを制御するようにしてもよ
い。
【0023】
【作用】鍵の押し下げ動作を多数の位置で検出し、押鍵
速度信号を発生させることにより、押鍵操作を全体的に
ほぼ忠実に把握することができる。
速度信号を発生させることにより、押鍵操作を全体的に
ほぼ忠実に把握することができる。
【0024】押鍵速度信号を微分して押鍵加速度信号を
得ることにより、ハンマに働く力を知ることができる。
このハンマに働く力に基づき、想定した一定のハンマが
どのように運動するかを演算し、疑似ハンマ加速度信号
を得ることができる。疑似ハンマ加速度信号を得たとき
は、その信号を積分することにより、疑似ハンマ速度信
号を得ることができる。
得ることにより、ハンマに働く力を知ることができる。
このハンマに働く力に基づき、想定した一定のハンマが
どのように運動するかを演算し、疑似ハンマ加速度信号
を得ることができる。疑似ハンマ加速度信号を得たとき
は、その信号を積分することにより、疑似ハンマ速度信
号を得ることができる。
【0025】したがって、自然楽器のピアノにおいてハ
ンマが弦を叩く動作に対応して、疑似ハンマ速度信号を
用いて楽音要素の少なくとも1つを制御すれば表情豊か
な楽音を発生させることが可能になる。
ンマが弦を叩く動作に対応して、疑似ハンマ速度信号を
用いて楽音要素の少なくとも1つを制御すれば表情豊か
な楽音を発生させることが可能になる。
【0026】
【実施例】図1は、本発明の実施例による電子楽器の構
成を概略的に示す。図1(A)は、電子楽器の回路構成
をブロック図で示し、図1(B)は図1(A)の回路で
行なっている演算処理の概念的内容を示す。
成を概略的に示す。図1(A)は、電子楽器の回路構成
をブロック図で示し、図1(B)は図1(A)の回路で
行なっている演算処理の概念的内容を示す。
【0027】図1(A)において、鍵盤の各鍵に設けら
れたエンコーダから押鍵状態に応じたエンコーダ出力が
供給される。エンコーダは、たとえばロータリエンコー
ダであって鍵の回転軸に設けられ、押鍵位置を多段階に
設定し、鍵の位置が各段階に達したときにパルス信号を
発生させる。
れたエンコーダから押鍵状態に応じたエンコーダ出力が
供給される。エンコーダは、たとえばロータリエンコー
ダであって鍵の回転軸に設けられ、押鍵位置を多段階に
設定し、鍵の位置が各段階に達したときにパルス信号を
発生させる。
【0028】インターバル検出回路11は、エンコーダ
出力のパルス間の時間Δtを検出する。すなわち、所定
距離を移動するのに要した時間(インターバル)Δtが
判る。押鍵速度が速ければ、Δtは小さく、押鍵速度が
ゆっくりしてしればΔtは大きくなる。変換テーブル1
2は、インターバル検出回路11から供給されるインタ
ーバルΔtに基づき、ほぼ逆数変換に対応する変換を行
なうことによって速度信号vを発生する。微分回路13
は、速度信号vを入力し、微分を行なうことによって加
速度信号aを発生する。
出力のパルス間の時間Δtを検出する。すなわち、所定
距離を移動するのに要した時間(インターバル)Δtが
判る。押鍵速度が速ければ、Δtは小さく、押鍵速度が
ゆっくりしてしればΔtは大きくなる。変換テーブル1
2は、インターバル検出回路11から供給されるインタ
ーバルΔtに基づき、ほぼ逆数変換に対応する変換を行
なうことによって速度信号vを発生する。微分回路13
は、速度信号vを入力し、微分を行なうことによって加
速度信号aを発生する。
【0029】ここで得た加速度信号aは、エンコーダが
離散的な出力を与えるため、離散的な値をとるパルス的
信号である。そこで、ローパスフィルタ(LPF)14
が加速度信号aの平滑化を行ない、滑らかに変化する加
速度信号a*を発生する。このようにして、鍵に働いて
いる力が判り、鍵からハンマに伝えられる力を知ること
ができる。
離散的な出力を与えるため、離散的な値をとるパルス的
信号である。そこで、ローパスフィルタ(LPF)14
が加速度信号aの平滑化を行ない、滑らかに変化する加
速度信号a*を発生する。このようにして、鍵に働いて
いる力が判り、鍵からハンマに伝えられる力を知ること
ができる。
【0030】しかしながら、鍵の操作は様々であり、加
速度信号a*は正になることもあれば負になることもあ
る。ハンマが受ける力は、鍵の加速度a*が正のときの
みと考えてもよいそこで、半波整流回路15は半波整流
を行ない、正の加速度のみを検出し、正加速度信号ap
を発生する。この鍵の正加速度信号apに基づき、変換
回路16はハンマ機構を想定した一定の変換を行なって
ハンマらしさを加味し、ハンマの加速度信号ahを発生
する。
速度信号a*は正になることもあれば負になることもあ
る。ハンマが受ける力は、鍵の加速度a*が正のときの
みと考えてもよいそこで、半波整流回路15は半波整流
を行ない、正の加速度のみを検出し、正加速度信号ap
を発生する。この鍵の正加速度信号apに基づき、変換
回路16はハンマ機構を想定した一定の変換を行なって
ハンマらしさを加味し、ハンマの加速度信号ahを発生
する。
【0031】ハンマの加速度信号ahは、積分回路17
で積分されてハンマの速度信号vhを発生する。このハ
ンマの速度信号vhは、さらに積分回路18で積分さ
れ、ハンマの位置信号dhを発生する。このハンマの位
置信号dhによって想定したハンマ機構においてハンマ
がどの程度弦に近づいたかを推定することができる。
で積分されてハンマの速度信号vhを発生する。このハ
ンマの速度信号vhは、さらに積分回路18で積分さ
れ、ハンマの位置信号dhを発生する。このハンマの位
置信号dhによって想定したハンマ機構においてハンマ
がどの程度弦に近づいたかを推定することができる。
【0032】比較回路19は、ハンマの位置信号dh
と、ハンマが弦に衝突する位置を示す閾値信号dthを入
力し、両信号が等しくなったときに出力信号を発生し、
ラッチ20にそのときのハンマの速度信号vhをラッチ
させる。このようにして、ラッチ20が格納し、発生す
る速度信号vtは、ハンマが弦に衝突するときのハンマ
の速度を表す。
と、ハンマが弦に衝突する位置を示す閾値信号dthを入
力し、両信号が等しくなったときに出力信号を発生し、
ラッチ20にそのときのハンマの速度信号vhをラッチ
させる。このようにして、ラッチ20が格納し、発生す
る速度信号vtは、ハンマが弦に衝突するときのハンマ
の速度を表す。
【0033】図1(B)は、図1(A)の回路が行なっ
ている演算の概念的内容を説明するためのピアノの鍵の
模式図である。鍵25を演奏者の指32が押し下げる
と、鍵25は支点26を中心にして回転運動を行なう。
ている演算の概念的内容を説明するためのピアノの鍵の
模式図である。鍵25を演奏者の指32が押し下げる
と、鍵25は支点26を中心にして回転運動を行なう。
【0034】鍵25の他の側には、作用点27が形成さ
れており、ハンマ28の作用点30と係合している。鍵
25を押し下げると、作用点27は上方に移動し、作用
点30を介してハンマ28を上方に駆動する。ハンマ2
8は回転軸29を中心にして回転運動を行なう。
れており、ハンマ28の作用点30と係合している。鍵
25を押し下げると、作用点27は上方に移動し、作用
点30を介してハンマ28を上方に駆動する。ハンマ2
8は回転軸29を中心にして回転運動を行なう。
【0035】自然楽器のピアノにおいては、鍵25を押
鍵操作すると、作用点27がハンマ28を持ち上げ、あ
る時点でハンマ28は鍵25から離れてほぼ自由運動的
に運動を継続し、弦に衝突する。このような動作をシミ
ュレーションするためには、鍵の位置のみによってハン
マが弦を叩く時間を推定することは困難である。
鍵操作すると、作用点27がハンマ28を持ち上げ、あ
る時点でハンマ28は鍵25から離れてほぼ自由運動的
に運動を継続し、弦に衝突する。このような動作をシミ
ュレーションするためには、鍵の位置のみによってハン
マが弦を叩く時間を推定することは困難である。
【0036】図1(A)の回路においては、押鍵操作か
ら押鍵速度を検出し、微分を行なうことによって一旦鍵
の加速度信号を得た後、鍵がハンマに与える力を得るこ
とにより、自然楽器におけるハンマアクション付鍵盤の
ハンマの動作を忠実にシミュレーションすることができ
る。
ら押鍵速度を検出し、微分を行なうことによって一旦鍵
の加速度信号を得た後、鍵がハンマに与える力を得るこ
とにより、自然楽器におけるハンマアクション付鍵盤の
ハンマの動作を忠実にシミュレーションすることができ
る。
【0037】図2は、図1に示した電子楽器の押鍵操作
を説明するためのグラフである。この電子楽器の鍵盤
は、ハンマアクション付鍵盤の操作感覚を再現するため
に、図2最上段に示すように自然に押鍵すると、押鍵操
作の途中で一旦クリック感を与えた後、再び押し下げら
れるような機構を有している。このような押鍵操作に基
づく鍵の変位において、縦軸に示した多数の点において
鍵の通過が検出され、次段に示すエンコーダ出力が与え
られる。
を説明するためのグラフである。この電子楽器の鍵盤
は、ハンマアクション付鍵盤の操作感覚を再現するため
に、図2最上段に示すように自然に押鍵すると、押鍵操
作の途中で一旦クリック感を与えた後、再び押し下げら
れるような機構を有している。このような押鍵操作に基
づく鍵の変位において、縦軸に示した多数の点において
鍵の通過が検出され、次段に示すエンコーダ出力が与え
られる。
【0038】図1(A)に示すインターバル検出回路1
1は、引き続くエンコーダ出力を受け、隣接するエンコ
ーダ出力間のインターバルΔtを検出する。インターバ
ル信号の例を図2の3段目に示す。なお、エンコーダ出
力は位相のずれた2種類の信号を含み、鍵が上向きに移
動しているか下向きに移動しているかを判断することが
できる。図中、+の記号は鍵が下向きに移動しているこ
と(押鍵中)を表す。
1は、引き続くエンコーダ出力を受け、隣接するエンコ
ーダ出力間のインターバルΔtを検出する。インターバ
ル信号の例を図2の3段目に示す。なお、エンコーダ出
力は位相のずれた2種類の信号を含み、鍵が上向きに移
動しているか下向きに移動しているかを判断することが
できる。図中、+の記号は鍵が下向きに移動しているこ
と(押鍵中)を表す。
【0039】図1(A)に示す変換テーブル12は、所
定距離を通過するのに要したインターバルΔtからその
間を鍵が移動する平均速度vを算出し(論理演算、テー
ブル変換のいずれも含む)、速度信号vを発生する。な
お、ここで発生する速度信号は、インターバルΔtが常
に正であることから正の値であり、より正確には|v|
となる。速度信号|v|の例を図2の4段目に示す。
定距離を通過するのに要したインターバルΔtからその
間を鍵が移動する平均速度vを算出し(論理演算、テー
ブル変換のいずれも含む)、速度信号vを発生する。な
お、ここで発生する速度信号は、インターバルΔtが常
に正であることから正の値であり、より正確には|v|
となる。速度信号|v|の例を図2の4段目に示す。
【0040】図1(A)の微分回路13は、速度信号v
を微分し、加速度信号aを発生する。この微分は、ステ
ップ状に変化する速度信号vの各段落における変化分を
とることによって行なわれる。加速度信号の例を図2の
5段目に示す。
を微分し、加速度信号aを発生する。この微分は、ステ
ップ状に変化する速度信号vの各段落における変化分を
とることによって行なわれる。加速度信号の例を図2の
5段目に示す。
【0041】なお、エンコーダ出力が離散的な情報であ
り、その後の演算もこの離散的情報に基づいて行なわれ
るため、ここで得られた加速度信号aはパルス状の信号
となる。
り、その後の演算もこの離散的情報に基づいて行なわれ
るため、ここで得られた加速度信号aはパルス状の信号
となる。
【0042】このパルス状の加速度信号を滑らかな加速
度信号にするために、図1(A)のローパスフィルタL
PF14が設けられている。このローパスフィルタLP
Fは、たとえばデジタルコントロールドフィルタDCF
によって実現することができる。LPF14の発生する
加速度信号a*は、図2中下から2段目に示すように連
続的な信号となる。
度信号にするために、図1(A)のローパスフィルタL
PF14が設けられている。このローパスフィルタLP
Fは、たとえばデジタルコントロールドフィルタDCF
によって実現することができる。LPF14の発生する
加速度信号a*は、図2中下から2段目に示すように連
続的な信号となる。
【0043】なお、押鍵操作においては、ハンマが受け
る力は主に鍵がハンマを押し上げる力であり、鍵がハン
マを押し上げる力が弱まったときはハンマは鍵から離れ
て自由運動的に運動を継続する。このため、加速度信号
a*の負の部分は、ハンマの運動に影響を与えない。
る力は主に鍵がハンマを押し上げる力であり、鍵がハン
マを押し上げる力が弱まったときはハンマは鍵から離れ
て自由運動的に運動を継続する。このため、加速度信号
a*の負の部分は、ハンマの運動に影響を与えない。
【0044】したがって、斜線を付した負の加速度の部
分は無視し、重力加速度、その他の要素も加味してハン
マが受ける加速度を変換回路16によって発生させる。
このハンマの加速度信号を積分回路17で積分すること
により、図2最下段に示すようなハンマの速度信号vh
を得ることができる。
分は無視し、重力加速度、その他の要素も加味してハン
マが受ける加速度を変換回路16によって発生させる。
このハンマの加速度信号を積分回路17で積分すること
により、図2最下段に示すようなハンマの速度信号vh
を得ることができる。
【0045】このようにして、図1に示す実施例によれ
ば、実際にハンマアクションを有していないにも拘ら
ず、あたかもハンマを備えているかのような鍵の動作を
再現することが可能となる。
ば、実際にハンマアクションを有していないにも拘ら
ず、あたかもハンマを備えているかのような鍵の動作を
再現することが可能となる。
【0046】図3、図4は、図1に示した電子楽器の回
路をより詳細に示す回路図である。図3において、ロー
タリエンコーダから位相のずれた2つの信号A、Bが供
給される。この2つのロータリエンコーダの信号は、鍵
の押鍵位置と共に押鍵の方向を表す。
路をより詳細に示す回路図である。図3において、ロー
タリエンコーダから位相のずれた2つの信号A、Bが供
給される。この2つのロータリエンコーダの信号は、鍵
の押鍵位置と共に押鍵の方向を表す。
【0047】ロータリエンコーダの2つの出力A、B
は、遅延回路D1に供給され、1クロック前の信号A
P、BPを発生する。この1クロック前のロータリエン
コーダ出力は、テーブルTBL1、排他的オア回路EX
−OR1、EX−OR2に供給される。
は、遅延回路D1に供給され、1クロック前の信号A
P、BPを発生する。この1クロック前のロータリエン
コーダ出力は、テーブルTBL1、排他的オア回路EX
−OR1、EX−OR2に供給される。
【0048】テーブルTBL1は、ロータリエンコーダ
の出力A、Bを受け、鍵が上向きに移動中か下向きに移
動中かを判断する。このテーブルを図5を参照して説明
する。鍵が下向きに運動しているとき、図5(A)に示
すように、信号Aが先行し、信号Bがある位相遅れて同
じパターンで変化するとする。ある時刻において、2つ
の信号A、Bおよびその1クロック前の信号AP、BP
をテーブル化すると、図5(A)右側のようになる。
の出力A、Bを受け、鍵が上向きに移動中か下向きに移
動中かを判断する。このテーブルを図5を参照して説明
する。鍵が下向きに運動しているとき、図5(A)に示
すように、信号Aが先行し、信号Bがある位相遅れて同
じパターンで変化するとする。ある時刻において、2つ
の信号A、Bおよびその1クロック前の信号AP、BP
をテーブル化すると、図5(A)右側のようになる。
【0049】すなわち、時刻t1においては、信号A、
Bは共に1であり、その前のクロックにおいては信号
A、Bは1、0である。したがって、これらをまとめる
と、(A、AP、B、BP)=(1、1、1、0)とな
る。同様に時刻t2、t3、t4についてロータリエン
コーダの出力を求めると、図示のようになる。
Bは共に1であり、その前のクロックにおいては信号
A、Bは1、0である。したがって、これらをまとめる
と、(A、AP、B、BP)=(1、1、1、0)とな
る。同様に時刻t2、t3、t4についてロータリエン
コーダの出力を求めると、図示のようになる。
【0050】鍵が上昇時には、ロータリエンコーダから
の2つの信号A、Bの関係が反転し、BがAに先行す
る。この様子を図5(B)に示す。図5(A)同様に、
図5(B)の場合についても信号A、Bの変化をテーブ
ル化すると、図中右側のようになる。
の2つの信号A、Bの関係が反転し、BがAに先行す
る。この様子を図5(B)に示す。図5(A)同様に、
図5(B)の場合についても信号A、Bの変化をテーブ
ル化すると、図中右側のようになる。
【0051】このように、ロータリエンコーダからの2
つの出力をその1つ前の出力と共に判断すると、鍵が上
向きに移動中か下向きに移動中かを判断することができ
る。鍵が移動方向を反転したときは、図5(C)に示す
ような信号が得られる。たとえば、信号Aが信号Bに先
行していた期間に続き、信号Bが信号Aに先行するよう
になったときは、鍵の移動方向が反転していることが判
る。
つの出力をその1つ前の出力と共に判断すると、鍵が上
向きに移動中か下向きに移動中かを判断することができ
る。鍵が移動方向を反転したときは、図5(C)に示す
ような信号が得られる。たとえば、信号Aが信号Bに先
行していた期間に続き、信号Bが信号Aに先行するよう
になったときは、鍵の移動方向が反転していることが判
る。
【0052】図3に示すテーブルTBL1は、図5に示
すような信号変化に基づいて鍵が上向きに移動中か下向
きに移動中かを判断する。TBL1が発生する上向き信
号U、下向き信号Dは、ラッチL1に供給され、上向き
の場合はそのまま排他的オア回路EX−OR3に供給さ
れる。
すような信号変化に基づいて鍵が上向きに移動中か下向
きに移動中かを判断する。TBL1が発生する上向き信
号U、下向き信号Dは、ラッチL1に供給され、上向き
の場合はそのまま排他的オア回路EX−OR3に供給さ
れる。
【0053】すなわち、離鍵中においては、上向き信号
Uが発生するため、排他的オア回路EX−OR3は他方
の入力を阻止する働きを行なう。このため、図3に示す
回路は押鍵中の動作のみをモニタする。
Uが発生するため、排他的オア回路EX−OR3は他方
の入力を阻止する働きを行なう。このため、図3に示す
回路は押鍵中の動作のみをモニタする。
【0054】上向き信号U、下向き信号Dは、アップダ
ウンカウンタU/DCNTにも供給される。U/DCN
Tは、入力信号に基づいてカウントを行なうことによ
り、鍵の位置を算出し、比較器COM1のA端子に鍵の
位置信号を供給する。
ウンカウンタU/DCNTにも供給される。U/DCN
Tは、入力信号に基づいてカウントを行なうことによ
り、鍵の位置を算出し、比較器COM1のA端子に鍵の
位置信号を供給する。
【0055】比較器COM1のB端子には、離鍵位置を
示す閾値dthoffが供給され、A端子に入力された鍵
の位置が離鍵位置に達したときには、離鍵を表す信号を
アンド回路AND1に供給する。鍵が上向き移動中であ
るときにこの信号が与えられると、アンド回路AND1
は出力信号を発生し、離鍵に応じた消音操作を行なう。
示す閾値dthoffが供給され、A端子に入力された鍵
の位置が離鍵位置に達したときには、離鍵を表す信号を
アンド回路AND1に供給する。鍵が上向き移動中であ
るときにこの信号が与えられると、アンド回路AND1
は出力信号を発生し、離鍵に応じた消音操作を行なう。
【0056】排他的オア回路EX−OR1は、ロータリ
エンコーダのA出力および1クロック前の出力APを受
け、微分操作に対応する出力を形成する。同様、排他的
オア回路EX−OR2はロータリエンコーダBの出力に
対して微分操作を行なう。これらの微分操作により、ロ
ータリエンコーダの出力が変化する時点でパルス信号が
発生する。これらのパルス信号は、オア回路OR1によ
って統合されてカウンタCNT、ラッチL2、L3に供
給される。
エンコーダのA出力および1クロック前の出力APを受
け、微分操作に対応する出力を形成する。同様、排他的
オア回路EX−OR2はロータリエンコーダBの出力に
対して微分操作を行なう。これらの微分操作により、ロ
ータリエンコーダの出力が変化する時点でパルス信号が
発生する。これらのパルス信号は、オア回路OR1によ
って統合されてカウンタCNT、ラッチL2、L3に供
給される。
【0057】カウンタCNTは、高周波のクロック信号
φをカウントし、オア回路OR1から供給されるロータ
リエンコーダ出力によってリセットされる。すなわち、
カウンタ回路CNTは、隣接するロータリエンコーダ出
力間の時間差を計数する。
φをカウントし、オア回路OR1から供給されるロータ
リエンコーダ出力によってリセットされる。すなわち、
カウンタ回路CNTは、隣接するロータリエンコーダ出
力間の時間差を計数する。
【0058】カウンタ回路CNTの出力は、比較器CO
M2に供給される一方、ラッチL2、L3を介して比較
器COM2のA入力端子に供給される。ラッチL2、L
3は、オア回路OR1から供給されるパルス信号によっ
てトリガされるため、比較器COM2のA入力端子には
2タイミング前のインターバル信号Δtが供給される。
M2に供給される一方、ラッチL2、L3を介して比較
器COM2のA入力端子に供給される。ラッチL2、L
3は、オア回路OR1から供給されるパルス信号によっ
てトリガされるため、比較器COM2のA入力端子には
2タイミング前のインターバル信号Δtが供給される。
【0059】比較器COM2は、B入力端子に供給され
る現在のインターバル信号と、A入力端子に供給される
2タイミング前のインターバル信号とを比較し、現在の
インターバル信号Bの方が2タイミング前のインターバ
ル信号Aより大きくなったときに出力をインバータI1
を介してアンド回路AND2に供給する。
る現在のインターバル信号と、A入力端子に供給される
2タイミング前のインターバル信号とを比較し、現在の
インターバル信号Bの方が2タイミング前のインターバ
ル信号Aより大きくなったときに出力をインバータI1
を介してアンド回路AND2に供給する。
【0060】現在のインターバル信号の方が前のインタ
ーバル信号よりも大きいことは、鍵の移動速度が遅くな
った減速状態を表し、ハンマが鍵を離れて運動すること
をモニタするものである。
ーバル信号よりも大きいことは、鍵の移動速度が遅くな
った減速状態を表し、ハンマが鍵を離れて運動すること
をモニタするものである。
【0061】インターバル信号Δtは、ラッチL2から
テーブルTBL2にも供給され、速度信号vに変換され
る。すなわち、テーブルTBL2は、図6に示すような
ほぼ逆数変換に対応する変換を行なう。
テーブルTBL2にも供給され、速度信号vに変換され
る。すなわち、テーブルTBL2は、図6に示すような
ほぼ逆数変換に対応する変換を行なう。
【0062】すなわち、インターバルΔtが大きいとき
は速度vが遅く、インターバルΔtが小さいときは速度
vが大きいため、Δtからvへの変換を行なう。なお、
ここで、Δtが特に大きい領域においては、押鍵速度を
ハンマ速度に反映させる必要が少ないため、図示のよう
に速度vの値を低く設定してもよい。
は速度vが遅く、インターバルΔtが小さいときは速度
vが大きいため、Δtからvへの変換を行なう。なお、
ここで、Δtが特に大きい領域においては、押鍵速度を
ハンマ速度に反映させる必要が少ないため、図示のよう
に速度vの値を低く設定してもよい。
【0063】アンド回路AND2は、鍵が加速中の場合
のみ、速度信号vを出力側に伝える。排他的オア回路E
X−OR3は、さらに鍵が上向きに移動している時に速
度信号vの通過を禁止する。このようにして、鍵が下向
きに加速中の時のみ、EX−OR3は出力|v|を発生
する。
のみ、速度信号vを出力側に伝える。排他的オア回路E
X−OR3は、さらに鍵が上向きに移動している時に速
度信号vの通過を禁止する。このようにして、鍵が下向
きに加速中の時のみ、EX−OR3は出力|v|を発生
する。
【0064】このようにして形成された速度信号vは、
図3の回路から図4の回路に供給される。図4におい
て、微分回路13は、アンプAMP1、加算器AD1、
遅延回路D2で構成されている。
図3の回路から図4の回路に供給される。図4におい
て、微分回路13は、アンプAMP1、加算器AD1、
遅延回路D2で構成されている。
【0065】すなわち、遅延回路D2によって遅延され
た前回の速度信号を今回の信号から加算器AD1で減算
することにより、微分操作が行なわれる。このようにし
て、微分回路13は、加速度信号aを発生する。この加
速度信号aは、ローパスフィルタLPF14に供給され
て平滑化される。
た前回の速度信号を今回の信号から加算器AD1で減算
することにより、微分操作が行なわれる。このようにし
て、微分回路13は、加速度信号aを発生する。この加
速度信号aは、ローパスフィルタLPF14に供給され
て平滑化される。
【0066】なお、このLPFは、デジタルコントロー
ルフィルタ(DCF)によって形成されている。LPF
14は、加算器AD2、AD3、アンプAMP2、遅延
回路D3によって構成されている。このようにして、L
PF14は平滑化された加速度信号a*を半波整流回路
REC15に供給する。
ルフィルタ(DCF)によって形成されている。LPF
14は、加算器AD2、AD3、アンプAMP2、遅延
回路D3によって構成されている。このようにして、L
PF14は平滑化された加速度信号a*を半波整流回路
REC15に供給する。
【0067】半波整流回路15は、加速度信号a*の正
成分のみを取出し、正の加速度信号apを発生する。こ
の加速度信号apは、加算器AD4において負の重力加
速度−gと加算され、ハンマの加速度信号ahを形成す
る。
成分のみを取出し、正の加速度信号apを発生する。こ
の加速度信号apは、加算器AD4において負の重力加
速度−gと加算され、ハンマの加速度信号ahを形成す
る。
【0068】すなわち、ハンマ2には重力加速度gが下
向きに印加されており、鍵が与える上向きの加速度ap
は重力加速度gと相殺される。このようにして、ハンマ
に働く真の加速度ahを求める。
向きに印加されており、鍵が与える上向きの加速度ap
は重力加速度gと相殺される。このようにして、ハンマ
に働く真の加速度ahを求める。
【0069】このハンマの加速度ahは、積分回路IT
G1によって積分されてハンマの速度信号vhを形成す
る。ハンマの速度信号vhは、他の積分回路ITG2に
供給されて位置信号dhを形成する一方、ラッチL4に
も供給される。
G1によって積分されてハンマの速度信号vhを形成す
る。ハンマの速度信号vhは、他の積分回路ITG2に
供給されて位置信号dhを形成する一方、ラッチL4に
も供給される。
【0070】位置信号dhは、比較器COM3のA入力
端子に供給され、B入力端子に供給される閾値dthと比
較され、dthを越えたときに出力信号を発生し、ラッチ
L4に速度信号vhをラッチする。この時点がハンマが
弦に衝突する時刻を示す。
端子に供給され、B入力端子に供給される閾値dthと比
較され、dthを越えたときに出力信号を発生し、ラッチ
L4に速度信号vhをラッチする。この時点がハンマが
弦に衝突する時刻を示す。
【0071】図4の回路においては、ハンマに働く真の
加速度を求めるため、半波整流回路15で正の加速度を
求めた後、加算器AD4で重力加速度を減算した。図7
は、このような加速度変換を1つのテーブルで行なう場
合を示す。このテーブルは、平滑化した加速度信号a*
を入力し、ハンマ加速と信号ahを出力する。この際、
変換特性をハンマ加速度信号ah軸において−gずらす
ことにより、重力加速度の取込みを同時に行なってい
る。
加速度を求めるため、半波整流回路15で正の加速度を
求めた後、加算器AD4で重力加速度を減算した。図7
は、このような加速度変換を1つのテーブルで行なう場
合を示す。このテーブルは、平滑化した加速度信号a*
を入力し、ハンマ加速と信号ahを出力する。この際、
変換特性をハンマ加速度信号ah軸において−gずらす
ことにより、重力加速度の取込みを同時に行なってい
る。
【0072】なお、図8に示すように、加速度変換テー
ブルは急激に立ち上がるのではなく、滑らかに立ち上が
るようにしてもよい。図9は、本発明のさらに他の実施
例を示す。上述の実施例においては、ハンマに働く加速
度を一定値gとした。しかしながら、ハンマは回転軸を
中心に回転運動を行なうものであり、ハンマに働く重力
加速度は回転角に応じて変化する。本実施例はこの重力
加速度の変化を考慮したものである。
ブルは急激に立ち上がるのではなく、滑らかに立ち上が
るようにしてもよい。図9は、本発明のさらに他の実施
例を示す。上述の実施例においては、ハンマに働く加速
度を一定値gとした。しかしながら、ハンマは回転軸を
中心に回転運動を行なうものであり、ハンマに働く重力
加速度は回転角に応じて変化する。本実施例はこの重力
加速度の変化を考慮したものである。
【0073】実効的鍵の加速度apが加算器AD4に印
加され、乗算器MLから供給される実効重力加速度を減
算され、ハンマの加速度信号ahを発生する。このハン
マの加速度信号ahは、積分回路ITG1に供給されて
積分され、速度信号vhを発生する。
加され、乗算器MLから供給される実効重力加速度を減
算され、ハンマの加速度信号ahを発生する。このハン
マの加速度信号ahは、積分回路ITG1に供給されて
積分され、速度信号vhを発生する。
【0074】速度信号vhは、さらに積分回路ITG2
に供給され、積分されて位置信号dhを発生する。この
位置信号に基づき、テーブルTBL5でハンマに働く重
力加速度の実効成分を示す系数が得られる。この系数が
乗算器MLに供給され、重力加速度−gに乗算されて実
効重力加速度が形成される。
に供給され、積分されて位置信号dhを発生する。この
位置信号に基づき、テーブルTBL5でハンマに働く重
力加速度の実効成分を示す系数が得られる。この系数が
乗算器MLに供給され、重力加速度−gに乗算されて実
効重力加速度が形成される。
【0075】図9(B)は、テーブルTBL5の内容を
例示する。ハンマが移動を開始すると、初め僅かに傾い
た位置から水平位置に近づいて重力加速度が最大とな
り、さらに運動することによって傾いた位置となり、重
力加速度成分は減少する。このような回転運動を考慮し
た重力加速度を取り入れることにより、より忠実なハン
マアクションをシミュレーションすることができる。
例示する。ハンマが移動を開始すると、初め僅かに傾い
た位置から水平位置に近づいて重力加速度が最大とな
り、さらに運動することによって傾いた位置となり、重
力加速度成分は減少する。このような回転運動を考慮し
た重力加速度を取り入れることにより、より忠実なハン
マアクションをシミュレーションすることができる。
【0076】なお、上述の実施例においては、鍵の位置
を検出するのにロータリエンコーダを用いたが、他の検
出器によって鍵の位置を検出することもできる。また、
鍵の位置を検出することをせず、直接鍵の移動速度を検
出してもよい。
を検出するのにロータリエンコーダを用いたが、他の検
出器によって鍵の位置を検出することもできる。また、
鍵の位置を検出することをせず、直接鍵の移動速度を検
出してもよい。
【0077】ハンマに実際に働く加速度を求めるため、
重力加速度を考慮する場合を説明したが、重力加速度以
外にハンマに働く力をさらに考慮することもできる。た
とえば、摩擦力等を考慮してもよい。
重力加速度を考慮する場合を説明したが、重力加速度以
外にハンマに働く力をさらに考慮することもできる。た
とえば、摩擦力等を考慮してもよい。
【0078】また、ハンマの移動速度からハンマの位置
を算出し、ハンマが弦を叩く速度を求めたが、ハンマの
移動速度から予め発生する楽音の高調波成分を求め、波
形メモリから波形を選択すること等を行なってもよい。
たとえば、ハンマの速度vが一定となったときにはその
後速度は変化することはほとんどないので、予めこのよ
うな準備を行なうことが有効である。
を算出し、ハンマが弦を叩く速度を求めたが、ハンマの
移動速度から予め発生する楽音の高調波成分を求め、波
形メモリから波形を選択すること等を行なってもよい。
たとえば、ハンマの速度vが一定となったときにはその
後速度は変化することはほとんどないので、予めこのよ
うな準備を行なうことが有効である。
【0079】以上実施例に沿って本発明を説明したが、
本発明はこれらに制限されるものではない。たとえば、
種々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者
に自明であろう。
本発明はこれらに制限されるものではない。たとえば、
種々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者
に自明であろう。
【0080】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ハンマを備えた鍵盤を用いて演奏操作を行なう自然楽器
の楽音を電子楽器でより忠実に再現することができる。
ハンマを備えた鍵盤を用いて演奏操作を行なう自然楽器
の楽音を電子楽器でより忠実に再現することができる。
【図1】 本発明の実施例による電子楽器の構成を示す
ブロック図および概念的内容を示す概念図である。
ブロック図および概念的内容を示す概念図である。
【図2】 図1の電子楽器の押鍵操作を説明するための
グラフである。
グラフである。
【図3】 図1に電子楽器の回路を示すブロック図であ
る。
る。
【図4】 図1に電子楽器の回路を示すブロック図であ
る。
る。
【図5】 図3の回路におけるテーブルTBL1を説明
するための概念図である。
するための概念図である。
【図6】 図3の回路における変換テーブルTBL2の
内容を示すグラフである。
内容を示すグラフである。
【図7】 図4の回路の一部変更実施例を説明するため
のグラフである。
のグラフである。
【図8】 図4の回路の一部変更実施例を説明するため
のグラフである。
のグラフである。
【図9】 本発明の他の実施例を示すブロック図および
グラフである。
グラフである。
【図10】 従来の技術によるグランドピアノの鍵を説
明するための側面図およびグラフである。
明するための側面図およびグラフである。
11 インターバル検出回路、 12 変換テーブ
ル、 13 微分回路、 14 ローパスフィルタ
(LPF)、 15 半波整流回路、 16変換回
路、 17、18 積分回路、 19 比較回路、
20 ラッチ、 25 鍵、 26 支点、
27、30 作用点、 28 ハンマ、 29
回転軸、 TBL テーブル、 L ラッチ、
D 遅延回路、 CNT カウンタ、 COM 比
較器、 OR オア回路、AND アンド回路、
EX−OR 排他的オア回路、 I インバータ、I
TG 積分回路、 AMP アンプ、 AD 加算
器
ル、 13 微分回路、 14 ローパスフィルタ
(LPF)、 15 半波整流回路、 16変換回
路、 17、18 積分回路、 19 比較回路、
20 ラッチ、 25 鍵、 26 支点、
27、30 作用点、 28 ハンマ、 29
回転軸、 TBL テーブル、 L ラッチ、
D 遅延回路、 CNT カウンタ、 COM 比
較器、 OR オア回路、AND アンド回路、
EX−OR 排他的オア回路、 I インバータ、I
TG 積分回路、 AMP アンプ、 AD 加算
器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G10H 1/32 - 1/34 G10H 1/053 - 1/057 G10H 7/08
Claims (1)
- 【請求項1】 演奏操作を行なうための複数の鍵を有す
る鍵盤と、 前記鍵の押下動作を多数の位置で検出し、押鍵速度信号
を発生する手段と、 前記押鍵速度信号を微分し、正の押鍵加速度信号のみを
発生する手段と、 前記正の押鍵加速度信号を、想定するハンマの加速度を
表す疑似ハンマ加速度信号に変換する手段と、 前記疑似ハンマ加速度信号を積分し、疑似ハンマ速度信
号を発生する手段と、 前記疑似ハンマ速度信号を用いて楽音要素の少なくとも
1つを制御する手段とを有する、鍵によって駆動される
ハンマを有する楽器の楽音を発生させるのに適した電子
楽器。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13787792A JP3147490B2 (ja) | 1992-04-30 | 1992-04-30 | 電子楽器 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13787792A JP3147490B2 (ja) | 1992-04-30 | 1992-04-30 | 電子楽器 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05307388A JPH05307388A (ja) | 1993-11-19 |
| JP3147490B2 true JP3147490B2 (ja) | 2001-03-19 |
Family
ID=15208786
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP13787792A Expired - Fee Related JP3147490B2 (ja) | 1992-04-30 | 1992-04-30 | 電子楽器 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3147490B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6452952B1 (en) | 1997-07-09 | 2002-09-17 | Nec Corporation | Digital information processing system with copy protection subsystem |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP5179224B2 (ja) * | 2008-02-26 | 2013-04-10 | ローランド株式会社 | 鍵盤装置 |
| JP5843287B2 (ja) * | 2012-01-11 | 2016-01-13 | 株式会社コルグ | 鍵盤装置および鍵盤センサユニット |
-
1992
- 1992-04-30 JP JP13787792A patent/JP3147490B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6452952B1 (en) | 1997-07-09 | 2002-09-17 | Nec Corporation | Digital information processing system with copy protection subsystem |
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| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH05307388A (ja) | 1993-11-19 |
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