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JP3164455B2 - 角層修復促進剤 - Google Patents
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JP3164455B2 - 角層修復促進剤 - Google Patents

角層修復促進剤

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JP3164455B2
JP3164455B2 JP02947993A JP2947993A JP3164455B2 JP 3164455 B2 JP3164455 B2 JP 3164455B2 JP 02947993 A JP02947993 A JP 02947993A JP 2947993 A JP2947993 A JP 2947993A JP 3164455 B2 JP3164455 B2 JP 3164455B2
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ginger
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、角層修復促進剤及びそ
れを含有する組成物に関し、詳しくは、ショウガ抽出物
に含まれるジンゲロール、ショウガオールを有効成分と
して含有する角層修復促進剤及びそれを含む組成物に関
する。
【0002】
【従来の技術】角層は皮膚表面に存在しており、絶えず
ターンオーバーを繰り返して一定の厚さと水分量を保持
して、外界からの刺激に対するバリヤー的な役割をして
いる。しかしながら、この角層も紫外線や化学薬品、物
理刺激等により過度に損傷されると修復が追いつかず、
肌荒れ等皮膚トラブルを発生することになる。
【0003】従来、このような角層を損傷する刺激に対
して予防的に皮膚角層を保護するための化粧料、例え
ば、紫外線に対してはUVカット効果をもった化粧料、
乾燥に対しては水分補給(保湿)効果をもった化粧料等
が、数多く開発されてきているが、これらはあくまでも
予防のためのものであり、本質的に損傷した角層を修復
する作用を有するものではない。
【0004】ところで、近年いわゆる機能性食品の有用
性が指摘されるようになっているが、角層の修復機能を
促進するものは知られていない。肌の状態は健康状態と
関わりが深く、また、人の健康は食生活によるところが
大きい。そこで、食品によって皮膚角層の修復機能を内
側から高めて健康な肌に導くことは望ましいことと考え
られる。したがって、角層の修復機能を促進する機能性
食品やこれを実現させる角層修復促進物質が望まれる。
【0005】一方、従来よりショウガには血行をよく
し、発汗をうながして嘔吐をしずめたり、食欲を増進さ
せる作用があることが知られている。また、ショウガの
精油には末梢血液循環を促進し、服用後全身が温かくな
り発汗させる作用、胃液分泌を増加させ、胃腸の蠕動を
強めガスを排出させるなどの健胃作用があることが知ら
れている。さらに、血小板凝集抑制作用(特開昭63−
72625号)、炎症防止作用(特開昭61−2639
09号)、美白作用(特開昭61−50909号)、強
心作用(特開昭57−59809号)、鎮痛作用(特公
昭59−1684号)等も知られている。また、ショウ
ガに含まれる成分である6−ジンゲロール(6-gingero
l)や6−ショウガオール(6-shogaol)が、鎮痛作用(特
公昭59−1684号)、強心作用(特公昭64−92
1号)、血小板凝集抑制作用(特開昭62−28392
2号)、抗寄生虫作用(特開平2−4711号)等を有
していることが報告されている。
【0006】しかし、上記化合物が角層の損傷修復機能
を促進することは知られておらず、これらを利用して角
層の修復力を向上させ、肌荒れを防ぎ、みずみずしく潤
いのある肌にするという試みはいまだ報告されていな
い。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記観点か
らなされたものであり、角層の修復機能を十分に促進
し、安全性の高い角層修復促進剤及びそれを含む組成物
を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するために鋭意研究を行った結果、ショウガ抽出物
に含まれるジンゲロールあるいはショウガオールが角層
の修復機能を促進することを見出し、本発明に至った。
【0009】すなわち本発明は、化4の構造式で表され
る化合物を有効成分として含有する角層修復促進剤、及
びこれを含む組成物である。
【0010】
【化4】
【0011】ただし、化4中、Rは、化5又は化6で表
される基を示す(両式においてnは4、6、又は8を表
す)。
【0012】
【化5】
【0013】
【化6】
【0014】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
角層修復促進剤は、上記化4式で表される化合物の1種
又は2種以上を有効成分とする。尚、化4中、Rが化5
で表されるものはジンゲロール、Rが化6で表されるも
のはショウガオールと称される。これらのうち、化5式
中nが4である6−ショウガオール、化6式中nが4で
ある6−ジンゲロールが、本発明においては特に好まし
い。
【0015】上記化合物は、例えばショウガ科の植物で
あるショウガ(生姜)から以下のようにして得ることが
できる。乾燥させたショウガの根茎をエーテルで抽出し
た抽出物を濃縮し、例えばシリカゲルを用いたカラムク
ロマトグラフィーにかけ、ヘキサンとエーテルの濃度勾
配で溶出すると、ヘキサンとエーテルの混合比が1:1
〜3:1で溶出される分画に主としてショウガオール
が、エーテルで溶出される分画に主としてジンゲロール
が得られる。これらは分取用薄層クロマトグラフィー等
によりさらに精製することができる。
【0016】上記方法の他に、高速液体クロマトグラフ
ィー等によっても単離、精製が可能である。本発明に
は、精製した上記化合物の他、ショウガ抽出物や各製造
段階のものも同様に使用できる。また、ショウガ抽出物
は、ショウキョウエキスとして市販されており、これを
そのまま、あるいは精製して用いてもよい。
【0017】本発明の角層修復促進剤は、上記化合物、
あるいはショウガ抽出物を基剤に配合することにより得
られる。基剤としては、錠剤、カプセルあるいはドリン
ク等の経口用基剤が好ましい。
【0018】本発明の角層修復促進剤の投与量は特に限
定されないが、通常は、上記化合物の量として成人1日
当り0.1mg以上であり、好ましくは1〜10mgで
ある。この範囲で使用することにより、所期の効果が期
待できる。
【0019】又、本発明の組成物は、種々の組成物、例
えば飲食品、医薬品、医薬部外品等に上記角層修復促進
剤を配合したものである。これらの組成物における上記
角層修復促進剤の配合量は、通常は、上記化合物の量と
して成人1日当り0.1mg以上であり、好ましくは1
〜10mgである。尚、ショウガは古くから食用・薬用
に用いられているものであり、長期連用が可能である。
【0020】
【実施例】以下に、本発明の実施例を説明する。はじめ
に、本発明に用いる化合物の製造例を説明する。
【0021】
【製造例1】日本薬局方「ショウキョウ」1kgを熱水
10lで3時間還流抽出してその抽出液を濾過し、その
濾液を凍結乾燥して熱水抽出物114gを得た。この熱
水抽出物を1lの巨大網目構造合成吸着剤XAD−2
(オルガノ(株)製)を充填したカラムに通し、非吸着
分画を水でよく洗出した後、吸着分画を2lの99.5
vol%エタノールで溶出した。このカラム吸着分画から
溶媒を減圧下で留去して、7.3gの固形物を得た。
【0022】この固形物を、分取用逆相カラム(ミリポ
ア社製 μBONDASPHERE 5μ C18-100オンク゛ストローム 19mm×1
5cm)及び溶媒として混合比3:2の水:アセトニトリ
ルを用いた高速液体クロマトグラフィーにより分画し、
6−ジンゲロールが含まれる分画を分取し、減圧下で溶
媒を留去して330mgの6−ジンゲロールを得た。
【0023】6−ジンゲロールの検出は、n−ヘキサ
ン:酢酸エチル=2:1を展開溶媒とした薄層クロマト
グラフィー、あるいは高速液体クロマトグラフィー(カ
ラム:ミリポア社製 μBONDASPHERE 5μ C18-100オンク゛ス
トローム 3.9mm×15cm、溶出溶媒:混合比3:2の水:アセ
トニトリル、流速:1ml/分、検出波長:210n
m)により行うことができる。尚、この条件では、薄層
クロマトグラフィーではRf=0.6、高速液体クロマ
トグラフィーではRt=11.1分付近に溶出される。
【0024】
【製造例2】日本薬局方「ショウキョウ」1kgをエタ
ノール10lで3時間還流抽出してその抽出液を濾過
し、その濾液を減圧濃縮してエタノール抽出物41gを
得た。このエタノール抽出物を1lの酢酸エチルに懸濁
させ、水1lを加えて液−液抽出を行い、酢酸エチル層
を分取し、溶媒を減圧留去して33.6gの固形物を得
た。
【0025】この固形物を、製造例1と同様に高速液体
クロマトグラフィーにより分画し、6−ジンゲロールが
含まれる分画を分取し、減圧下で溶媒を留去して2.2
gの6−ジンゲロールを得た。
【0026】上記製造例1、2で得られた試料が6−ジ
ンゲロールであることを、核磁気共鳴(NMR)スペク
トル、高速液体クロマトグラフィー、薄層クロマトグラ
フィーにより、市販の標品と比較することにより行っ
た。以下に試料のプロトンNMR(in γ-acetone-d6
のスペクトルを示す。
【0027】0.88[3H、トリプレット、J=6ヘル
ツ、-(CH2)4-CH 3] 1.34(センター)[8H、マルチプレット、-CH(OH)-
(CH 2)4-CH3] 2.50[2H、ダブレット、J=7ヘルツ、-C0-CH 2-CH
(OH)-] 2.77[4H、シングレット、Ar-CH 2-CH 2-] 3.81[3H、シングレット、-O-CH 3-] 4.00[1H、マルチプレット、-CH(OH)-] 6.62−6.82[3H、マルチプレット、3×アロマ
ティックH] また、雄性マウスに対する急性毒性は、経口投与で10
0mg/kg以上であった。尚、6−ショウガオールに
ついても、急性毒性は極めて少ないことが知られている
(特公昭59−1684号等)。
【0028】
【実施例1】カルボキシメチルセルロースナトリウム
(cmc−Na)0.1g及び6−ジンゲロール0.2
mgに精製水を加えて10mlの角層修復促進剤を製造
した。
【0029】次に、この角層修復促進剤の効果を示す。
1群10匹づつの雄性ヘアレスマウス(体重約35g、
25週齢)を、23.0±1.0℃、湿度50±5%に
調節された室内で、仰臥位に安定した状態で、胸骨体部
の皮膚にヘキサデカンと石油エーテルの等量混合液を1
日1回10μlの割合で、4日間にわたり塗布した。こ
のようにして十分に損傷を受けた胸部皮膚の角層水分量
の測定及び角層形態評価を行った後、1群には上記角層
修復促進剤0.5mlを1日1回、1週5回(月〜金)
の頻度で6週間、他の1群には比較例として1%カルボ
キシメチルセルロースナトリウム水溶液0.5mlを角
層修復促進剤投与群と同様にして、各々経口投与した。
投与開始後6週間の胸部皮膚の角層水分量測定と角層形
態評価をそれぞれ経時的に(1週、3週、6週)行っ
た。 (1)角層水分量の測定 胸部皮膚角層水分量は、マウスを仰臥位に保定し上記有
機溶剤で損傷された胸骨体部の皮膚に低周波型角層水分
測定装置(Courage+Khazaka electronic 社製Corneomet
er CM820PC)の検出部を当てて測定した。尚、
このCorneometerで測定された皮膚角層の水分量は、arb
itrary units (a.u.) 値で表される。
【0030】実施例投与群と比較例投与群における、1
0匹の平均a.u.値の経時変化を標準偏差とともに図1に
示す。また、比較例投与群の平均a.u.値に対する実施例
投与群の平均a.u.値の百分率(%)を求め、その経時変
化を図2に示す。尚、図中、*印は危険率5%未満で、
**印は危険率1%未満で、それぞれ有意差があること
を示す。(有意差検定は、スチューデントt検定によ
る。)この結果から、比較例のカルボキシメチルセルロ
ースナトリウム水溶液のみを投与されたヘアレスマウス
は、有機溶剤による角層細胞損傷のため、投与開始後1
週目まで角層水分量低下をきたしたが、本発明の角層修
復促進剤を投与されたヘアレスマウスは、投与開始後1
週目から角層水分量は回復し始め、比較例を投与された
ヘアレスマウスに比べ、投与開始後3週目以降におい
て、有意に角層水分量が高くなることが明らかである。
【0031】尚、ヘアレスマウスには汗腺がないので、
ここで測定された角層水分量には発汗によるものは全く
含まれておらず、角層水分量に増加があれば、それは本
発明の角層修復促進剤の作用によるものであると考えて
よい。 (2)角層形態評価 角層形態評価は、剥離角層細胞診断法(J.Soc.Cosmet.C
hem.Japan. Vol.23,No.2,P143-154(1989))に従って、マ
ウスの上記有機溶剤で損傷された胸骨体部の皮膚の角層
標本を作成し、顕微鏡を用いて100倍で観察し、下記
の基準で評価した。尚、評価において各基準の中間点ま
で採用し、0.5点単位で評価した。また上記報告にお
いてマウスの正常角層細胞の観察がされているが、これ
によるとマウスの表面角層は、六角形ないし五角形の極
めて均質な細胞から形成されており、それらの細胞はお
互いの辺縁部の一定部分を重ね合わせることによって規
則的で整然とした配列を形成しシートを形成している。
【0032】
【表1】 実施例投与群と比較例投与群のそれぞれについて、顕微
鏡観察の評点を10匹の平均値で表し、その経時変化を
標準偏差とともに図3に示す。また、比較例投与群の評
点平均値に対する実施例投与群の評点平均値の百分率
(%)を求め、その経時変化を図4に示す。尚、図中、
*印は危険率5%未満で有意差があることを示す。(有
意差検定は、スチューデントt検定による。)この結果
から、比較例のカルボキシメチルセルロースナトリウム
水溶液のみを投与されたヘアレスマウスに比べ、本発明
の角層修復促進剤を投与されたヘアレスマウスは、投与
開始後1週目から角層細胞がより早く回復する傾向が観
察され、投与開始6週後には有意に損傷回復が確認され
た。
【0033】
【発明の効果】本発明の角層修復促進剤及びこれを含む
組成物は、角層の修復機能を十分に促進し、しかも安全
性が高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ヘアレスマウス胸部皮膚角層水分量(a.u.
値)の平均値と標準偏差の経時変化を示す図。
【図2】 比較例に対する実施例の胸部皮膚角層水分量
(a.u.値)の百分率(%)の経時変化を示す図。
【図3】 ヘアレスマウス胸部皮膚角層の顕微鏡観察評
点の平均値と標準偏差の経時変化を示す図。
【図4】 比較例に対する実施例の胸部皮膚角層の顕微
鏡観察評点の百分率(%)の経時変化を示す図。
【符号の説明】
図中*印は危険率5%未満で、**印は危険率1%未満
で、それぞれ有意差があることを示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−96121(JP,A) 特開 平1−207256(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 31/12 A61P 17/00 A61K 35/78 CA(STN) EMBASE(STN) MEDLINE(STN)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 化1の構造式で表される化合物を有効成
    分として含有する角層修復促進剤 【化1】 ただし、化1中、Rは、化2又は化3で表される基を示
    す(両式においてnは4、6、又は8を表す)。 【化2】 【化3】
  2. 【請求項2】 請求項1記載の角層修復促進剤を含有す
    る組成物。
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