JP3166252B2 - 型紙の設計装置 - Google Patents
型紙の設計装置Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は型紙の設計装置に係り、
より詳しくは、コンピュータを用いて意匠データから自
動的に型紙を設計する型紙の設計装置に関する。
より詳しくは、コンピュータを用いて意匠データから自
動的に型紙を設計する型紙の設計装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】本発明
の基礎になった従来の型紙の設計方法としては、日本機
械学会論文集(C編):54巻498号(昭63−2)
「有限要素法による自由曲面の平面展開問題」及び55
巻511号(1989−3)「有限要素法による自由曲
面の平面展開問題(第2報、各種設計制約がある場
合)」に記載されているように、靴や航空機胴部等に適
応した例がある。
の基礎になった従来の型紙の設計方法としては、日本機
械学会論文集(C編):54巻498号(昭63−2)
「有限要素法による自由曲面の平面展開問題」及び55
巻511号(1989−3)「有限要素法による自由曲
面の平面展開問題(第2報、各種設計制約がある場
合)」に記載されているように、靴や航空機胴部等に適
応した例がある。
【0003】この方法では、以下のようにして曲面から
平面展開を行なって、一つの型紙を設計する。まず展開
すべき曲面を多数の3角形メッシュ(要素)に分割す
る。続いて、これらの3角形メッシュに対応する3角形
メッシュを備えた4角形の試行平面を想定する。次に、
4角形の試行平面上の3角形メッシュの形状が、曲面上
の対応する3角形メッシュの形状に等しくなるような力
を試行平面内に与えてその試行平面を変形させ、変形後
の試行平面を評価して型紙を設計する。この試行平面を
評価するに当っては、力学的手法である有限要素法を用
いて試行平面の各節点の変位がもたらす歪エネルギーU
Tを算出し、歪エネルギーUTが1×10 -10 〜-15 と
いう0に近い値に到達するまで、試行平面の変形及び評
価を繰り返している。このため、複雑な曲面形状の型紙
を設計する場合には繰り返し計算回数の増加に伴い計算
時間が増加するという問題があった。
平面展開を行なって、一つの型紙を設計する。まず展開
すべき曲面を多数の3角形メッシュ(要素)に分割す
る。続いて、これらの3角形メッシュに対応する3角形
メッシュを備えた4角形の試行平面を想定する。次に、
4角形の試行平面上の3角形メッシュの形状が、曲面上
の対応する3角形メッシュの形状に等しくなるような力
を試行平面内に与えてその試行平面を変形させ、変形後
の試行平面を評価して型紙を設計する。この試行平面を
評価するに当っては、力学的手法である有限要素法を用
いて試行平面の各節点の変位がもたらす歪エネルギーU
Tを算出し、歪エネルギーUTが1×10 -10 〜-15 と
いう0に近い値に到達するまで、試行平面の変形及び評
価を繰り返している。このため、複雑な曲面形状の型紙
を設計する場合には繰り返し計算回数の増加に伴い計算
時間が増加するという問題があった。
【0004】ここで、歪エネルギーUTはx軸方向、y
軸方向の応力をそれぞれσx ,σy ,せん断応力をτxy
,x,y軸方向の歪をそれぞれεx ,εy ,せん断歪を
γxy,試行平面の3角形メッシュの面積をApとすれ
ば、以下の(1)式で与えられる。
軸方向の応力をそれぞれσx ,σy ,せん断応力をτxy
,x,y軸方向の歪をそれぞれεx ,εy ,せん断歪を
γxy,試行平面の3角形メッシュの面積をApとすれ
ば、以下の(1)式で与えられる。
【0005】
【数1】
【0006】このように、従来の技術においては、試行
平面の形状を評価する方法として試行平面内部の歪エネ
ルギーで行なっているため、試行平面の形状と歪エネル
ギーとの間に直接的な一対一の対応関係がないので、複
雑な曲面形状を平面展開して型紙を設計する場合には、
必然的に歪エネルギーの収束条件を小さくする必要があ
り計算にかなりの時間を要し、実用上問題であった。
平面の形状を評価する方法として試行平面内部の歪エネ
ルギーで行なっているため、試行平面の形状と歪エネル
ギーとの間に直接的な一対一の対応関係がないので、複
雑な曲面形状を平面展開して型紙を設計する場合には、
必然的に歪エネルギーの収束条件を小さくする必要があ
り計算にかなりの時間を要し、実用上問題であった。
【0007】本発明は上記問題点を解決すべく成された
もので、試行平面の評価を行なう計算時間を短縮して複
雑な形状の曲面も短時間で平面展開して型紙を設計する
ことができる型紙の設計装置を提供することを目的とす
る。
もので、試行平面の評価を行なう計算時間を短縮して複
雑な形状の曲面も短時間で平面展開して型紙を設計する
ことができる型紙の設計装置を提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、展開すべき曲面をメッシュに分割すると共
に、該メッシュの各々に対応するメッシュを備えた試行
平面を想定する想定手段と、試行平面上のメッシュの形
状と該メッシュに対応する曲面上のメッシュの形状とが
等しくなるように試行平面を変形させる変形手段と、変
形後の試行平面が設定条件を満たしているか評価する評
価手段と、設定条件を満たした試行平面に基づいて型紙
を設計する設計手段と、を含む型紙の設計装置におい
て、前記評価手段が、前回変形させた試行平面上のメッ
シュの面積と曲面上のメッシュの面積との比を第1の
比、今回変形させた試行平面上のメッシュの面積と曲面
上のメッシュの面積の比を第2の比とするとき、第1の
比と第2の比との差と、第2の比との比で得られる面積
比の変化率、または第1の比と第2の比との比で得られ
る面積比の割合に基づいて変形後の試行平面が設定条件
を満たしているか評価することを特徴とする。
に本発明は、展開すべき曲面をメッシュに分割すると共
に、該メッシュの各々に対応するメッシュを備えた試行
平面を想定する想定手段と、試行平面上のメッシュの形
状と該メッシュに対応する曲面上のメッシュの形状とが
等しくなるように試行平面を変形させる変形手段と、変
形後の試行平面が設定条件を満たしているか評価する評
価手段と、設定条件を満たした試行平面に基づいて型紙
を設計する設計手段と、を含む型紙の設計装置におい
て、前記評価手段が、前回変形させた試行平面上のメッ
シュの面積と曲面上のメッシュの面積との比を第1の
比、今回変形させた試行平面上のメッシュの面積と曲面
上のメッシュの面積の比を第2の比とするとき、第1の
比と第2の比との差と、第2の比との比で得られる面積
比の変化率、または第1の比と第2の比との比で得られ
る面積比の割合に基づいて変形後の試行平面が設定条件
を満たしているか評価することを特徴とする。
【0009】
【作用】本発明では、展開すべき曲面をメッシュ、すな
わち要素に分割し、このメッシュの各々に対応するメッ
シュを備えた試行平面を想定する。次に、試行平面上の
メッシュの形状とこのメッシュに対応する曲面上のメッ
シュの形状とが等しくなるように試行平面を変形させ
る。そして、変形後の試行平面が設定条件を満たしてい
るか否か評価し、設定条件を満たした試行平面に基づい
て型紙を設計する。この場合、本発明では試行平面と曲
面との面積比の変化率又は面積比の割合に基づいて変形
後の試行平面が設定条件を満たしているか否かを評価す
る。
わち要素に分割し、このメッシュの各々に対応するメッ
シュを備えた試行平面を想定する。次に、試行平面上の
メッシュの形状とこのメッシュに対応する曲面上のメッ
シュの形状とが等しくなるように試行平面を変形させ
る。そして、変形後の試行平面が設定条件を満たしてい
るか否か評価し、設定条件を満たした試行平面に基づい
て型紙を設計する。この場合、本発明では試行平面と曲
面との面積比の変化率又は面積比の割合に基づいて変形
後の試行平面が設定条件を満たしているか否かを評価す
る。
【0010】この面積比の変化率Drは、Asを曲面の
メッシュの面積、Apを試行平面のメッシュの面積、n
をメッシュ数とすると、次の(2)式で与えられる。
メッシュの面積、Apを試行平面のメッシュの面積、n
をメッシュ数とすると、次の(2)式で与えられる。
【0011】
【数2】
【0012】ただし、tは試行平面の変形回数を表す。
本発明者等は、変化率Drの値と計算時間との関係を調
べると共に、その展開形状を従来技術の歪エネルギーに
よる判定方法と比較した。その結果を表1、2、3及び
図2に示す。なお、表1、2、3中の※1は従来の歪エ
ネルギー評価方法による評価結果である。これらの表及
び図によればDr≦1.0%になるまで試行平面を変形
させて評価すれば、従来の判定方法と略同等の型紙が従
来時間の1/2以下で得られることが明らかとなった。
本発明者等は、変化率Drの値と計算時間との関係を調
べると共に、その展開形状を従来技術の歪エネルギーに
よる判定方法と比較した。その結果を表1、2、3及び
図2に示す。なお、表1、2、3中の※1は従来の歪エ
ネルギー評価方法による評価結果である。これらの表及
び図によればDr≦1.0%になるまで試行平面を変形
させて評価すれば、従来の判定方法と略同等の型紙が従
来時間の1/2以下で得られることが明らかとなった。
【0013】
【表1】
【0014】
【表2】
【0015】
【表3】
【0016】上記(2)式を変形すると次の(3)式が
得られる。
得られる。
【0017】
【数3】
【0018】したがって、上記の面積比の変化率Drに
代えて、t+1回目に変形させた試行平面の面積と曲面
の面積との面積比に対するt回目に変形させた試行平面
の面積に対する曲面の面積の面積比の割合が1.01以
下を満たしているか否かで試行平面を評価してもよい。
代えて、t+1回目に変形させた試行平面の面積と曲面
の面積との面積比に対するt回目に変形させた試行平面
の面積に対する曲面の面積の面積比の割合が1.01以
下を満たしているか否かで試行平面を評価してもよい。
【0019】なお、上記では試行平面の要素すなわちメ
ッシュの面積に対する曲面の要素すなわちメッシュの面
積の比を用いたが、この逆数を用いてもよい。
ッシュの面積に対する曲面の要素すなわちメッシュの面
積の比を用いたが、この逆数を用いてもよい。
【0020】
【実施例】以下図面を参照して本発明の一実施例を詳細
に説明する。図3は、本実施例の型紙の設計方法を適応
するためのハードウエアを示すもので、このハードウエ
アはパーソナルコンピュータ10、各種のデータを入力
するためのキーボード12、パーソナルコンピュータ1
0で処理した結果等を表示するディスプレイ14及びプ
リンタ16を備えている。
に説明する。図3は、本実施例の型紙の設計方法を適応
するためのハードウエアを示すもので、このハードウエ
アはパーソナルコンピュータ10、各種のデータを入力
するためのキーボード12、パーソナルコンピュータ1
0で処理した結果等を表示するディスプレイ14及びプ
リンタ16を備えている。
【0021】次に図1を参照して本実施例のソフトウエ
アについて説明する。ステップ30において、CAD等
によって決定された3次元意匠図を取込み、ステップ3
2において変換ソフトを用いて3次元意匠図の曲面を3
角形メッシュに分割する。図4は、この曲面18を多数
の3角形メッシュ20に分割した例を模式的に示すもの
である。この例では曲面18は縦がN個の点、横がM個
の点によって2(N−1)・(M−1)個の3角形メッ
シュ20に分割されている。次のステップ34では分割
された3角形メッシュを3次元点別データに変換する。
アについて説明する。ステップ30において、CAD等
によって決定された3次元意匠図を取込み、ステップ3
2において変換ソフトを用いて3次元意匠図の曲面を3
角形メッシュに分割する。図4は、この曲面18を多数
の3角形メッシュ20に分割した例を模式的に示すもの
である。この例では曲面18は縦がN個の点、横がM個
の点によって2(N−1)・(M−1)個の3角形メッ
シュ20に分割されている。次のステップ34では分割
された3角形メッシュを3次元点別データに変換する。
【0022】次のステップ36では、3次元点別データ
をもとに曲面18の周囲を4つの輪郭線から構成される
形状と見做し、初期試行平面として4角形を形成するこ
とができるか5角形を形成することができるかをこの4
つの輪郭線の長さから判定する。すなわち、図5に示す
ように曲面18の周囲を長さa、b、c、dの4つの輪
郭線A、B、C、Dから構成されていると見做し、図6
に示すように最も長い辺である輪郭線Aを底辺にする。
次に輪郭線Aの両サイドの輪郭線B、Dを比較し、長さ
が短い方の輪郭線、図5の例では輪郭線Bを図6に示す
ように輪郭線Aの端点に垂直に立てる。そして、輪郭線
A、Bによって形成される3角形の斜辺の長さ(a2 +
b2 )1/2 と残りの輪郭線C、Dの長さの和c+dとを
比較する。もし、(a2 +b2 )1/2 ≧c+dならば試
行平面として4角形は形成することができない。一方、
(a2 +b2 )1/2 <c+dの場合には試行平面として
4角形を形成することができる。ステップ36で試行平
面として4角形が形成できると判断したときには、ステ
ップ38で4角形の初期試行平面を作成し、ステップ3
6で4角形の試行平面が形成できないと判断したときに
は、ステップ40で5角形の初期試行平面を作成する。
このようにして、初期試行平面の周囲長と曲面の周囲長
とを一致させる。
をもとに曲面18の周囲を4つの輪郭線から構成される
形状と見做し、初期試行平面として4角形を形成するこ
とができるか5角形を形成することができるかをこの4
つの輪郭線の長さから判定する。すなわち、図5に示す
ように曲面18の周囲を長さa、b、c、dの4つの輪
郭線A、B、C、Dから構成されていると見做し、図6
に示すように最も長い辺である輪郭線Aを底辺にする。
次に輪郭線Aの両サイドの輪郭線B、Dを比較し、長さ
が短い方の輪郭線、図5の例では輪郭線Bを図6に示す
ように輪郭線Aの端点に垂直に立てる。そして、輪郭線
A、Bによって形成される3角形の斜辺の長さ(a2 +
b2 )1/2 と残りの輪郭線C、Dの長さの和c+dとを
比較する。もし、(a2 +b2 )1/2 ≧c+dならば試
行平面として4角形は形成することができない。一方、
(a2 +b2 )1/2 <c+dの場合には試行平面として
4角形を形成することができる。ステップ36で試行平
面として4角形が形成できると判断したときには、ステ
ップ38で4角形の初期試行平面を作成し、ステップ3
6で4角形の試行平面が形成できないと判断したときに
は、ステップ40で5角形の初期試行平面を作成する。
このようにして、初期試行平面の周囲長と曲面の周囲長
とを一致させる。
【0023】図7は図4の曲面18に対応する4角形の
試行平面22を示すものである。この試行平面22は、
図4の2(M−1)・(N−1)個の3角形メッシュ2
0の各々に対応する2(M−1)・(N−1)個の3角
形メッシュ24を備えている。試行平面22の周囲に位
置する斜線を付した3角形メッシュ26は、内部の斜線
を付してない3角形メッシュより剛性が高い3角形メッ
シュであるダミー3角形メッシュを示している。これら
のダミー3角形メッシュ26は、型紙の周囲長を曲面の
周囲長と同一にさせるために必要なものであり、詳細に
ついては後述する。
試行平面22を示すものである。この試行平面22は、
図4の2(M−1)・(N−1)個の3角形メッシュ2
0の各々に対応する2(M−1)・(N−1)個の3角
形メッシュ24を備えている。試行平面22の周囲に位
置する斜線を付した3角形メッシュ26は、内部の斜線
を付してない3角形メッシュより剛性が高い3角形メッ
シュであるダミー3角形メッシュを示している。これら
のダミー3角形メッシュ26は、型紙の周囲長を曲面の
周囲長と同一にさせるために必要なものであり、詳細に
ついては後述する。
【0024】図8は図5の曲面18に対応する5角形の
試行平面22を示すものである。この5角形の試行平面
22は、輪郭線Aの中央付近のf点を屈曲させてできる
長さeの辺Eと、輪郭線B、C、Dとで4角形が形成さ
れるまでf点を挟む2辺を折り曲げて作成される。
試行平面22を示すものである。この5角形の試行平面
22は、輪郭線Aの中央付近のf点を屈曲させてできる
長さeの辺Eと、輪郭線B、C、Dとで4角形が形成さ
れるまでf点を挟む2辺を折り曲げて作成される。
【0025】次のステップ42では初期試行平面を基に
従来と同様の平面展開計算を行う。次のステップ46で
は上記(2)式の面積比の変化率Drが所定値(例えば
1.0%)以下か否かを判断することにより作成された
試行平面が基準型紙として採用できるか否かを判断す
る。面積比の変化率が所定値を越える場合には、ステッ
プ44で試行平面上の3角形メッシュとこの3角形メッ
シュに対応する曲面上の3角形メッシュとに着目し、試
行平面上のメッシュ形状とこのメッシュに対応する曲面
上のメッシュ形状とが等しくなるように試行平面を変形
させる。この変形の仕方は従来と同様であるので詳細な
説明を省略する。次に、上記で説明したステップ42の
平面展開計算及びステップ46の変化率Drの大きさの
判定を行なって面積比の変化率Drが所定値以下になる
までステップ42、46、44を繰り返す。
従来と同様の平面展開計算を行う。次のステップ46で
は上記(2)式の面積比の変化率Drが所定値(例えば
1.0%)以下か否かを判断することにより作成された
試行平面が基準型紙として採用できるか否かを判断す
る。面積比の変化率が所定値を越える場合には、ステッ
プ44で試行平面上の3角形メッシュとこの3角形メッ
シュに対応する曲面上の3角形メッシュとに着目し、試
行平面上のメッシュ形状とこのメッシュに対応する曲面
上のメッシュ形状とが等しくなるように試行平面を変形
させる。この変形の仕方は従来と同様であるので詳細な
説明を省略する。次に、上記で説明したステップ42の
平面展開計算及びステップ46の変化率Drの大きさの
判定を行なって面積比の変化率Drが所定値以下になる
までステップ42、46、44を繰り返す。
【0026】面積比の変化率Drが所定値以下の場合に
はステップ48でそのときの試行平面を基準型紙として
決定する。
はステップ48でそのときの試行平面を基準型紙として
決定する。
【0027】次のステップ50ではキーボード12から
ヤング率E、ポアソン比ν、せん断剛性率G等の材料物
性値を入力することによりパーソナルコンピュータ10
内に材料物性値を取込み、ステップ52において自由曲
面展開手法に基づく形状比較によって型紙を評価する。
すなわちステップ48で決定された基準型紙が使用する
材料に対して適正かどうかを評価するため、基準型紙を
曲面に張り合わせたと仮定して使用する材料物性値を与
えて型紙内の応力分布、歪分布等を型紙内部に表示し、
それが基準値以上であれば使用する材料に対し欠陥が出
ると判定して型紙を修正する。この型紙の修正は、ステ
ップ54でその型紙を相似的に縮小し、ステップ56で
材料の物性値を用いて型紙境界線に外力を与え有限要素
法を用いて引張計算して引張変形させる。ステップ58
では基準型紙と変形した型紙とを比較し、縮小、引張変
形を行なった型紙がステップ48で決定された基準型紙
と同一になればこの縮小した型紙が使用する材料に対す
る修正型紙となるので、ステップ60で変形した型紙を
最終型紙として決定する。ステップ58で、縮小、引張
変形した型紙の形状が基準型紙の形状と同一にならなけ
れば、縮小、引張変形した型紙を再度相似的に縮小させ
ると共に引張変形させ、上記手法による計算によって歪
エネルギーが評価値以下になるまで、あるいは面積比の
変化率が1%以下になるまで変形計算して修正する。こ
れによって、材料特性を加味した欠陥のない型紙が設計
できる。また、意匠図から型紙が自動的に設計評価で
き、しかも材料物性値に応じて修正できるので使用する
材料に対し、欠陥のない型紙が設計でき、一層省力化、
高品質化を進めることができる。なおこの使用する材料
に対する型紙修正のためのステップ52〜ステップ60
の詳細を図9に示す。
ヤング率E、ポアソン比ν、せん断剛性率G等の材料物
性値を入力することによりパーソナルコンピュータ10
内に材料物性値を取込み、ステップ52において自由曲
面展開手法に基づく形状比較によって型紙を評価する。
すなわちステップ48で決定された基準型紙が使用する
材料に対して適正かどうかを評価するため、基準型紙を
曲面に張り合わせたと仮定して使用する材料物性値を与
えて型紙内の応力分布、歪分布等を型紙内部に表示し、
それが基準値以上であれば使用する材料に対し欠陥が出
ると判定して型紙を修正する。この型紙の修正は、ステ
ップ54でその型紙を相似的に縮小し、ステップ56で
材料の物性値を用いて型紙境界線に外力を与え有限要素
法を用いて引張計算して引張変形させる。ステップ58
では基準型紙と変形した型紙とを比較し、縮小、引張変
形を行なった型紙がステップ48で決定された基準型紙
と同一になればこの縮小した型紙が使用する材料に対す
る修正型紙となるので、ステップ60で変形した型紙を
最終型紙として決定する。ステップ58で、縮小、引張
変形した型紙の形状が基準型紙の形状と同一にならなけ
れば、縮小、引張変形した型紙を再度相似的に縮小させ
ると共に引張変形させ、上記手法による計算によって歪
エネルギーが評価値以下になるまで、あるいは面積比の
変化率が1%以下になるまで変形計算して修正する。こ
れによって、材料特性を加味した欠陥のない型紙が設計
できる。また、意匠図から型紙が自動的に設計評価で
き、しかも材料物性値に応じて修正できるので使用する
材料に対し、欠陥のない型紙が設計でき、一層省力化、
高品質化を進めることができる。なおこの使用する材料
に対する型紙修正のためのステップ52〜ステップ60
の詳細を図9に示す。
【0028】次に、ダミー3角形メッシュについて詳細
に説明する。従来の技術では、試行平面の作成方法に特
別な考慮を施さずに展開計算を実施すると、変形後の試
行平面の周囲長が展開すべき曲面の周囲長よりも数%長
くなり、展開すべき曲面によくフィットした型紙を設計
することが困難であった。たとえば自動車用シート等で
は、型紙に基づき裁断、縫製した表皮材をシートの内部
クッション材にカバリングさせたとき、表皮材にシワが
発生したり、クッション形状そのものが変形したりせ
ず、内部クッション形状によくフィットする必要がある
が、従来技術では困難であった。この問題を解決するた
めには、変形後の試行平面の周囲長が変形前の試行平面
の周囲長に対して変化しないことが必要である。具体的
には、試行平面の周囲に沿って剛性の高い3角形等のメ
ッシュを配置して試行平面の周囲長が変形しないように
すればよい。
に説明する。従来の技術では、試行平面の作成方法に特
別な考慮を施さずに展開計算を実施すると、変形後の試
行平面の周囲長が展開すべき曲面の周囲長よりも数%長
くなり、展開すべき曲面によくフィットした型紙を設計
することが困難であった。たとえば自動車用シート等で
は、型紙に基づき裁断、縫製した表皮材をシートの内部
クッション材にカバリングさせたとき、表皮材にシワが
発生したり、クッション形状そのものが変形したりせ
ず、内部クッション形状によくフィットする必要がある
が、従来技術では困難であった。この問題を解決するた
めには、変形後の試行平面の周囲長が変形前の試行平面
の周囲長に対して変化しないことが必要である。具体的
には、試行平面の周囲に沿って剛性の高い3角形等のメ
ッシュを配置して試行平面の周囲長が変形しないように
すればよい。
【0029】すなわち、展開すべき曲面をメッシュに分
割すると共に、該メッシュの各々に対応するメッシュを
備えた試行平面を想定し、試行平面上のメッシュの形状
と該メッシュに対応する曲面上のメッシュの形状とが等
しくなるように試行平面を変形させ、変形後の試行平面
が設定条件を満たしているか評価し、設定条件を満たし
た試行平面に基づいて型紙を設計する型紙の設計方法に
おいて、該展開すべき曲面の周囲長に対して周囲長が所
定範囲内の試行平面を想定し、この試行平面の周囲に沿
って剛性の高いダミーメッシュを配置すればよい。
割すると共に、該メッシュの各々に対応するメッシュを
備えた試行平面を想定し、試行平面上のメッシュの形状
と該メッシュに対応する曲面上のメッシュの形状とが等
しくなるように試行平面を変形させ、変形後の試行平面
が設定条件を満たしているか評価し、設定条件を満たし
た試行平面に基づいて型紙を設計する型紙の設計方法に
おいて、該展開すべき曲面の周囲長に対して周囲長が所
定範囲内の試行平面を想定し、この試行平面の周囲に沿
って剛性の高いダミーメッシュを配置すればよい。
【0030】上記所定範囲は展開すべき曲面の周囲長に
対して−2%〜+0.1%以内が好ましい。これは、展
開すべき曲面の周囲長に対して2%よりも短く想定する
と、変形後の試行平面の形状に影響が現れ、この影響に
より布を裁断して曲面にカバリングさせたとき(張り合
わせたとき)外観にしわが生じ、展開すべき曲面の周囲
長に対して0.1%よりも長く想定すると、布を裁断し
て曲面にカバリングさせたとき布の外観にたるみが生じ
るからである。また、ダミーメッシュを配置する位置は
試行平面の内側(図7)、外側(図10)、内側と外側
の両方(図11)のいずれでもよい。ダミーメッシュの
剛性は、ヤング率でダミーメッシュ以外のメッシュの1
00倍〜10000倍が適当である。また、試行平面の
外周線を含むメッシュの形状を展開すべき曲面の対応し
ているメッシュの形状と同一の形状にし、この外周線を
含むメッシュの剛性を上記のように高くしてもよい。
対して−2%〜+0.1%以内が好ましい。これは、展
開すべき曲面の周囲長に対して2%よりも短く想定する
と、変形後の試行平面の形状に影響が現れ、この影響に
より布を裁断して曲面にカバリングさせたとき(張り合
わせたとき)外観にしわが生じ、展開すべき曲面の周囲
長に対して0.1%よりも長く想定すると、布を裁断し
て曲面にカバリングさせたとき布の外観にたるみが生じ
るからである。また、ダミーメッシュを配置する位置は
試行平面の内側(図7)、外側(図10)、内側と外側
の両方(図11)のいずれでもよい。ダミーメッシュの
剛性は、ヤング率でダミーメッシュ以外のメッシュの1
00倍〜10000倍が適当である。また、試行平面の
外周線を含むメッシュの形状を展開すべき曲面の対応し
ているメッシュの形状と同一の形状にし、この外周線を
含むメッシュの剛性を上記のように高くしてもよい。
【0031】このように、周囲長が所定範囲内の試行平
面を想定し、この試行平面の周囲に沿って剛性の高いダ
ミーメッシュを配置すれば、試行平面を変形させたとき
剛性の高いダミーメッシュによって試行平面の周囲が変
形することがなく、展開すべき曲面によくフィットした
型紙を設計することができる。なお、曲面を複数の型紙
で分割して平面展開する場合、隣接する型紙の周囲長を
一致させることができるので、同様に、曲面によくフィ
ットした型紙群を設計することができる。
面を想定し、この試行平面の周囲に沿って剛性の高いダ
ミーメッシュを配置すれば、試行平面を変形させたとき
剛性の高いダミーメッシュによって試行平面の周囲が変
形することがなく、展開すべき曲面によくフィットした
型紙を設計することができる。なお、曲面を複数の型紙
で分割して平面展開する場合、隣接する型紙の周囲長を
一致させることができるので、同様に、曲面によくフィ
ットした型紙群を設計することができる。
【0032】上記の原理を本発明に適用するには、展開
すべき曲面をメッシュに分割すると共に、該メッシュの
各々に対応するメッシュを備えた試行平面を想定する想
定手段と、試行平面上のメッシュの形状と該メッシュに
対応する曲面上のメッシュの形状とが等しくなるように
試行平面を変形させる変形手段と、変形後の試行平面が
設定条件を満たしているか評価する評価手段と、設定条
件を満たした試行平面に基づいて型紙を設計する設計手
段と、を含む型紙の設計装置において、前記評価手段
が、前回変形させた試行平面上のメッシュの面積と曲面
上のメッシュの面積との比を第1の比、今回変形させた
試行平面上のメッシュの面積と曲面上のメッシュの面積
の比を第2の比とするとき、第1の比と第2の比との差
と、第2の比との比で得られる面積比の変化率、または
第1の比と第2の比との比で得られる面積比の割合に基
づいて変形後の試行平面が設定条件を満たしているか評
価するようにすればよい。
すべき曲面をメッシュに分割すると共に、該メッシュの
各々に対応するメッシュを備えた試行平面を想定する想
定手段と、試行平面上のメッシュの形状と該メッシュに
対応する曲面上のメッシュの形状とが等しくなるように
試行平面を変形させる変形手段と、変形後の試行平面が
設定条件を満たしているか評価する評価手段と、設定条
件を満たした試行平面に基づいて型紙を設計する設計手
段と、を含む型紙の設計装置において、前記評価手段
が、前回変形させた試行平面上のメッシュの面積と曲面
上のメッシュの面積との比を第1の比、今回変形させた
試行平面上のメッシュの面積と曲面上のメッシュの面積
の比を第2の比とするとき、第1の比と第2の比との差
と、第2の比との比で得られる面積比の変化率、または
第1の比と第2の比との比で得られる面積比の割合に基
づいて変形後の試行平面が設定条件を満たしているか評
価するようにすればよい。
【0033】このようにすれば、型紙設計の計算繰り返
し回数を少なくすることができると共に、展開すべき曲
面によくフィットした型紙を設計することができる。
し回数を少なくすることができると共に、展開すべき曲
面によくフィットした型紙を設計することができる。
【0034】次に、曲面の周囲長を試行平面の周囲長と
同一の条件で平面展開を行なう場合について、図7に示
すように試行平面22の境界線内の周囲に剛性の高いダ
ミー3角形メッシュ26を配置した平面を試行平面とす
る方法(内部ダミー3角形メッシュ方式)と、図10に
示すように試行平面22の境界線外周部に剛性の高いダ
ミー3角形メッシュ26を配置した平面を試行平面とす
る方法(外部ダミー3角形メッシュ方式)と、図11に
示すように各辺のコーナー部にのみ外部ダミー3角形メ
ッシュ方式のダミー3角形メッシュを配置させ、残りの
部分に内部ダミー3角形メッシュ方式のダミー3角形メ
ッシュを配置させた併用方式とを比較して説明する。外
部ダミー3角形メッシュ方式では、内部ダミー3角形メ
ッシュ方式より外部のダミー3角形メッシュ分だけ要素
数が増える。一方、内部ダミー3角形メッシュ方式で
は、図7に示すように試行平面22の境界線内の周囲に
位置する3角形メッシュをダミー3角形メッシュとして
利用し、試行平面22の境界線内の周囲に剛性の高いダ
ミー3角形メッシュ26を配置している。この外部ダミ
ー3角形メッシュ方式と内部ダミー3角形メッシュ方式
の要素数を比較すると、外部ダミー3角形メッシュ方式
では図10の要素数は2(MN−1)であり、内部ダミ
ー3角形メッシュ方式の要素数は上記で説明したように
2(M−1)・(N−1)である。両者の要素数を比較
すると2(MN−1)>2(M−1)・(N−1)とな
り、内部ダミー3角形メッシュ方式の要素数は外部ダミ
ー3角形メッシュ方式の要素数より少なく、計算処理時
間に対して有利となっている。ただし、M、N>3であ
る。また、外部ダミー3角形メッシュ方式と内部ダミー
3角形メッシュ方式との計算時間について調べた結果を
下記の表4に示す。なお、表4の※1、※2の3次元曲
面形状は省略した。この表4から理解されるように、内
部ダミー3角形メッシュ方式の計算時間は外部ダミー3
角形メッシュ方式の計算時間より短くなっており、要素
数が少ない方が計算処理時間も短くなることが理解でき
る。
同一の条件で平面展開を行なう場合について、図7に示
すように試行平面22の境界線内の周囲に剛性の高いダ
ミー3角形メッシュ26を配置した平面を試行平面とす
る方法(内部ダミー3角形メッシュ方式)と、図10に
示すように試行平面22の境界線外周部に剛性の高いダ
ミー3角形メッシュ26を配置した平面を試行平面とす
る方法(外部ダミー3角形メッシュ方式)と、図11に
示すように各辺のコーナー部にのみ外部ダミー3角形メ
ッシュ方式のダミー3角形メッシュを配置させ、残りの
部分に内部ダミー3角形メッシュ方式のダミー3角形メ
ッシュを配置させた併用方式とを比較して説明する。外
部ダミー3角形メッシュ方式では、内部ダミー3角形メ
ッシュ方式より外部のダミー3角形メッシュ分だけ要素
数が増える。一方、内部ダミー3角形メッシュ方式で
は、図7に示すように試行平面22の境界線内の周囲に
位置する3角形メッシュをダミー3角形メッシュとして
利用し、試行平面22の境界線内の周囲に剛性の高いダ
ミー3角形メッシュ26を配置している。この外部ダミ
ー3角形メッシュ方式と内部ダミー3角形メッシュ方式
の要素数を比較すると、外部ダミー3角形メッシュ方式
では図10の要素数は2(MN−1)であり、内部ダミ
ー3角形メッシュ方式の要素数は上記で説明したように
2(M−1)・(N−1)である。両者の要素数を比較
すると2(MN−1)>2(M−1)・(N−1)とな
り、内部ダミー3角形メッシュ方式の要素数は外部ダミ
ー3角形メッシュ方式の要素数より少なく、計算処理時
間に対して有利となっている。ただし、M、N>3であ
る。また、外部ダミー3角形メッシュ方式と内部ダミー
3角形メッシュ方式との計算時間について調べた結果を
下記の表4に示す。なお、表4の※1、※2の3次元曲
面形状は省略した。この表4から理解されるように、内
部ダミー3角形メッシュ方式の計算時間は外部ダミー3
角形メッシュ方式の計算時間より短くなっており、要素
数が少ない方が計算処理時間も短くなることが理解でき
る。
【0035】
【表4】
【0036】図11に示す併用方式のように、試行平面
のコーナーにある2つの3角形メッシュのそれぞれに外
部ダミー3角形メッシュを設ければ、コーナー部は内部
ダミー3角形メッシュ方式より変形し易くなるので、コ
ーナー部に関しては精度の良い形状にすることができ
る。この併用方式の要素数は2(N−1)・(M−1)
+8となり、上記で説明した内部ダミー3角形メッシュ
方式の要素数より8個多くなるが外部ダミー3角形メッ
シュ方式の要素数よりは少なくなる。しかしながら、上
記の外部ダミー3角形メッシュ方式、上記の内部ダミー
3角形メッシュ方式及び上記の併用方式の要素数を比較
すると2(MN−1)>2(M−1)・(N−1)+8
>2(M−1)・(N−1)となり、計算処理時間も同
様にこの順になることは明らかであり、外部ダミー3角
形メッシュ方式より計算時間を短縮することができる。
なお、併用方式は上記のコーナー部にのみ外部ダミー3
角形メッシュを配置する対応の他適宜位置に配置するこ
とができることはもちろんである。
のコーナーにある2つの3角形メッシュのそれぞれに外
部ダミー3角形メッシュを設ければ、コーナー部は内部
ダミー3角形メッシュ方式より変形し易くなるので、コ
ーナー部に関しては精度の良い形状にすることができ
る。この併用方式の要素数は2(N−1)・(M−1)
+8となり、上記で説明した内部ダミー3角形メッシュ
方式の要素数より8個多くなるが外部ダミー3角形メッ
シュ方式の要素数よりは少なくなる。しかしながら、上
記の外部ダミー3角形メッシュ方式、上記の内部ダミー
3角形メッシュ方式及び上記の併用方式の要素数を比較
すると2(MN−1)>2(M−1)・(N−1)+8
>2(M−1)・(N−1)となり、計算処理時間も同
様にこの順になることは明らかであり、外部ダミー3角
形メッシュ方式より計算時間を短縮することができる。
なお、併用方式は上記のコーナー部にのみ外部ダミー3
角形メッシュを配置する対応の他適宜位置に配置するこ
とができることはもちろんである。
【0037】次に本実施例の効果を従来技術と比較して
説明する。従来技術では、曲面の周囲長を試行平面の周
囲長と同一の条件で平面展開を行なわないため、得られ
た型紙により布を裁断して展開すべき曲面にカバリング
したとき、布はたるみの多い外観となり、良い結果が得
られなかった。これに対し本実施例では、展開すべき曲
面の周囲長に対して周囲長が所定範囲内の試行平面を想
定しているため、展開すべき曲面によくフィットした型
紙を設計することができる。
説明する。従来技術では、曲面の周囲長を試行平面の周
囲長と同一の条件で平面展開を行なわないため、得られ
た型紙により布を裁断して展開すべき曲面にカバリング
したとき、布はたるみの多い外観となり、良い結果が得
られなかった。これに対し本実施例では、展開すべき曲
面の周囲長に対して周囲長が所定範囲内の試行平面を想
定しているため、展開すべき曲面によくフィットした型
紙を設計することができる。
【0038】さらに、平面展開計算の繰り返し演算の収
束判定を、曲面と平面との面積比が1又は1に近い値に
なったか否かにより行っているので、曲面の面積にほぼ
等しい面積と曲面の周囲長にほぼ等しい周囲長とを共に
もつ型紙、すなわち曲面の形状によくフィットした型紙
を、効率よく、短い計算時間で得ることができる。
束判定を、曲面と平面との面積比が1又は1に近い値に
なったか否かにより行っているので、曲面の面積にほぼ
等しい面積と曲面の周囲長にほぼ等しい周囲長とを共に
もつ型紙、すなわち曲面の形状によくフィットした型紙
を、効率よく、短い計算時間で得ることができる。
【0039】また、従来技術では曲面の周囲長を試行平
面としての4角形の周囲長と同一にして平面展開を行な
う場合、試行平面としての4角形ができない場合がある
という問題があった。しかしながら上記実施例では試行
平面として4角形が形成可能か5角形が形成可能かを判
断してそれぞれに適した試行平面を作成しているため、
曲面の周囲を構成する4辺がどんな値でもその型紙を設
計するための試行平面が自動的に作成できる。したがっ
て、効率的でかつ汎用性のある型紙設計を行なうことが
できる。
面としての4角形の周囲長と同一にして平面展開を行な
う場合、試行平面としての4角形ができない場合がある
という問題があった。しかしながら上記実施例では試行
平面として4角形が形成可能か5角形が形成可能かを判
断してそれぞれに適した試行平面を作成しているため、
曲面の周囲を構成する4辺がどんな値でもその型紙を設
計するための試行平面が自動的に作成できる。したがっ
て、効率的でかつ汎用性のある型紙設計を行なうことが
できる。
【0040】従来技術では材料の物性値に関係なく同じ
型紙が作成されるので、型紙を使用する布特性に対して
適正かどうか評価できないという問題があった。上記実
施例では型紙内部の各要素である3角形メッシュとこの
3角形メッシュに対応する曲面上の要素である3角形メ
ッシュとの関係に、ヤング率、ポアソン比等の材料特性
値を与えて有限要素法により各3角形メッシュに加わる
応力を求め、その応力から材料特性に対する応力分布、
歪分布等を型紙内部に表示させている。したがって、型
紙が使用する材料に対して適正かどうかを判断評価で
き、効果的で且つ汎用性のある型紙設計ができる。さら
に、もし欠陥(シワ、破損等)が発生すると評価された
場合には型紙を修正するようにしている。なおこの場
合、評価される値は使用される材料によって予め設定さ
れた値である。すなわち、設計した基準型紙によって構
成すると、使用する材料に対し欠陥が出ると判定された
場合には、その基準型紙を相似的に縮小し、材料のヤン
グ率、ポアソン比、せん断剛性率等の物性値と型紙境界
線に外力をそれぞれ与え有限要素法を用いて引張変形計
算を実施し、その結果が基準型紙と同一になれば計算を
終了し、縮小した型紙を使用する材料等の型紙としてい
る。一方、引張変形計算を実施した後の型紙が基準型紙
の形状と同一にならなければ縮小した型紙を再度相似的
に縮小させ、上記手法による引張計算を基準型紙と同一
形状になるまで繰り返し行なう。したがって、材料の物
性値を加味した欠陥のない型紙が設計できることにな
る。またこの型紙設計方法を型紙設計装置に取り入れる
ことにより型紙評価修正まで可能となり、汎用性を一層
向上させることができる。したがって、設計した型紙が
使用する材料に対して不適切であればその型紙を修正す
ることができる。
型紙が作成されるので、型紙を使用する布特性に対して
適正かどうか評価できないという問題があった。上記実
施例では型紙内部の各要素である3角形メッシュとこの
3角形メッシュに対応する曲面上の要素である3角形メ
ッシュとの関係に、ヤング率、ポアソン比等の材料特性
値を与えて有限要素法により各3角形メッシュに加わる
応力を求め、その応力から材料特性に対する応力分布、
歪分布等を型紙内部に表示させている。したがって、型
紙が使用する材料に対して適正かどうかを判断評価で
き、効果的で且つ汎用性のある型紙設計ができる。さら
に、もし欠陥(シワ、破損等)が発生すると評価された
場合には型紙を修正するようにしている。なおこの場
合、評価される値は使用される材料によって予め設定さ
れた値である。すなわち、設計した基準型紙によって構
成すると、使用する材料に対し欠陥が出ると判定された
場合には、その基準型紙を相似的に縮小し、材料のヤン
グ率、ポアソン比、せん断剛性率等の物性値と型紙境界
線に外力をそれぞれ与え有限要素法を用いて引張変形計
算を実施し、その結果が基準型紙と同一になれば計算を
終了し、縮小した型紙を使用する材料等の型紙としてい
る。一方、引張変形計算を実施した後の型紙が基準型紙
の形状と同一にならなければ縮小した型紙を再度相似的
に縮小させ、上記手法による引張計算を基準型紙と同一
形状になるまで繰り返し行なう。したがって、材料の物
性値を加味した欠陥のない型紙が設計できることにな
る。またこの型紙設計方法を型紙設計装置に取り入れる
ことにより型紙評価修正まで可能となり、汎用性を一層
向上させることができる。したがって、設計した型紙が
使用する材料に対して不適切であればその型紙を修正す
ることができる。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば試行
平面と曲面との面積比の変化率又は面積比の割合に基づ
いて試行平面を評価しているため、展開平面と曲面との
形状が直接的に対応づけられるので、型紙設計の計算繰
り返し回数を少なくすることができ、これによって計算
時間を短縮化することができる、という効果が得られ
る。
平面と曲面との面積比の変化率又は面積比の割合に基づ
いて試行平面を評価しているため、展開平面と曲面との
形状が直接的に対応づけられるので、型紙設計の計算繰
り返し回数を少なくすることができ、これによって計算
時間を短縮化することができる、という効果が得られ
る。
【0042】また、従来の場合展開形状が同じでも局所
的な残留ひずみが存在すれば、このひずみを小さくする
ために繰り返し計算するので、収束に時間がかかり、計
算時間も増加するのに対しメッシュ形状を比較する本発
明では、収束させれば上記のような残留ひずみを無視で
きるので、その分速く収束し計算時間を短縮できる。
的な残留ひずみが存在すれば、このひずみを小さくする
ために繰り返し計算するので、収束に時間がかかり、計
算時間も増加するのに対しメッシュ形状を比較する本発
明では、収束させれば上記のような残留ひずみを無視で
きるので、その分速く収束し計算時間を短縮できる。
【図1】本発明の実施例のソフトウエアを示す流れ図で
ある。
ある。
【図2】従来技術と本発明の展開形状を比較する線図で
ある。
ある。
【図3】本発明の実施例のハードウエアの構成を示すブ
ロック図である。
ロック図である。
【図4】3角形メッシュに分割した曲面の概略図であ
る。
る。
【図5】メッシュに分割した曲面の概略図である。
【図6】試行平面として4角形が形成されないことを説
明するための線図である。
明するための線図である。
【図7】4角形の試行平面を示す概略図である。
【図8】5角形の試行平面を示す概略図である。
【図9】材料による型紙評価を説明するための流れ図で
ある。
ある。
【図10】外周にダミー3角形メッシュを配置した試行
平面の概略図である。
平面の概略図である。
【図11】コーナー部にのみ外部ダミー3角形メッシュ
を配置した試行平面の概略図である。
を配置した試行平面の概略図である。
10 パーソナルコンピュータ 12 キーボード 14 ディスプレイ 16 プリンタ 18 曲面 20 3角形メッシュ 22 試行平面 24 3角形メッシュ 26 ダミー3角形メッシュ
フロントページの続き (72)発明者 藤坂 和義 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 岡本 勇治 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−252725(JP,A) 島田哲夫外1名、”有限要素法による 自由曲面の平面展開問題(第2報、各種 設計制約がある場合)”、日本機械学会 論文集(C編)、第55巻第511号、1989 年3月、p.810−817 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06F 17/50 JICSTファイル(JOIS)
Claims (4)
- 【請求項1】展開すべき曲面をメッシュに分割すると共
に、該メッシュの各々に対応するメッシュを備えた試行
平面を想定する想定手段と、 試行平面上のメッシュの形状と該メッシュに対応する曲
面上のメッシュの形状とが等しくなるように試行平面を
変形させる変形手段と、 変形後の試行平面が設定条件を満たしているか評価する
評価手段と、 設定条件を満たした試行平面に基づいて型紙を設計する
設計手段と、 を含む 型紙の設計装置において、前記評価手段が、 前回変形させた試行平面上のメッシュ
の面積と曲面上のメッシュの面積との比を第1の比、今
回変形させた試行平面上のメッシュの面積と曲面上のメ
ッシュの面積の比を第2の比とするとき、第1の比と第
2の比との差と、第2の比との比で得られる面積比の変
化率、または第1の比と第2の比との比で得られる面積
比の割合に基づいて変形後の試行平面が設定条件を満た
しているか評価することを特徴とする型紙の設計装置。 - 【請求項2】前記想定手段は、前記展開すべき曲面の周
囲長に対して周囲長が所定範囲内の試行平面を想定し、
この試行平面の周囲に沿って剛性の高いダミーメッシュ
を配置することを特徴とする請求項1記載の型紙の設計
装置。 - 【請求項3】前記所定範囲を展開すべき曲面の周囲長に
対して−2%〜+0.1%とした請求項2記載の型紙の
設計装置。 - 【請求項4】前記曲面の周囲を4つの輪郭線から構成さ
れる形状と見做し、4つの輪郭線の長さを判定して初期
試行平面として4角形または5角形を形成する請求項1
〜3のいずれか1項記載の型紙の設計装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP33510591A JP3166252B2 (ja) | 1991-12-18 | 1991-12-18 | 型紙の設計装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP33510591A JP3166252B2 (ja) | 1991-12-18 | 1991-12-18 | 型紙の設計装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05165929A JPH05165929A (ja) | 1993-07-02 |
| JP3166252B2 true JP3166252B2 (ja) | 2001-05-14 |
Family
ID=18284831
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP33510591A Expired - Fee Related JP3166252B2 (ja) | 1991-12-18 | 1991-12-18 | 型紙の設計装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3166252B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002231074A (ja) * | 2001-01-26 | 2002-08-16 | Furukawa Electric Co Ltd:The | ワイヤーハーネスの設計方法およびこの方法をコンピュータに実行させるプログラム |
| JP4556820B2 (ja) * | 2005-09-22 | 2010-10-06 | 三菱電機株式会社 | 地図の座標補正方法及び装置 |
| JP5169114B2 (ja) * | 2007-09-28 | 2013-03-27 | 横浜ゴム株式会社 | タイヤモデルの作成方法 |
-
1991
- 1991-12-18 JP JP33510591A patent/JP3166252B2/ja not_active Expired - Fee Related
Non-Patent Citations (1)
| Title |
|---|
| 島田哲夫外1名、"有限要素法による自由曲面の平面展開問題(第2報、各種設計制約がある場合)"、日本機械学会論文集(C編)、第55巻第511号、1989年3月、p.810−817 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH05165929A (ja) | 1993-07-02 |
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