JP3168390B2 - 液晶素子及びこれを用いた液晶装置 - Google Patents
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Description
光シャッター等で用いる液晶素子、特にカイラルスメク
ティック液晶、好ましくは強誘電性液晶を用いた液晶素
子に関し、更に詳しくは、液晶分子の配向状態を改善し
た液晶素子及び該液晶素子を用いた表示装置を始めとす
る液晶装置に関するものである。
々の分野で応用されている。現在、実用化されている液
晶素子としては、例えばエム・シャット(M.Scha
dt)とダブリュ・ヘルフリッヒ(W.Helfric
h)著”アプライド フィジックス レターズ(App
lied Physics Letters)”Vo
l.18,No.4(1971)P.127に示された
TN(Twisted Nematic)型の液晶を用
いたものがある。しかし、このモードにおいて時分割方
式での駆動を行なった場合、走査線数が増えれば増える
程、画像コントラストの低下が起こり、大容量の表示を
得ることは困難になっている。
にねじって配向させ、液晶セルの複屈折性を利用して表
示する超ねじれ複屈折型(SBE型)表示素子が、ティ
ー・ジェー・シェファー(T.J.Scheffe
r)、ジェー・ネーリング(J.Nehring)によ
り、”アプライド・フィジックス・レターズ”Vol.
45(1984)P.1021により提唱された。
は、従来のようなティルト角の小さな配向膜を用いると
スキャッタリングドメインが発生してしまう。そのため
大きなティルト角を実現する配向膜が必要とされてい
る。
利用して偏向素子との組み合わせにより透過光線を制御
する型の表示素子がクラーク(Clark)及びラガー
ウォル(Lagerwall)により提案されている
(特開昭56−107216号公報、米国特許第4,3
67,924号明細書)。
において、非らせん構造、即ち、スメクティック液晶層
の法線方向における液晶分子のらせん配列が解除された
カイラルスメクティックC相(SmC*)又はH相(S
mH*)を有し、この状態において、加えられる電界に
応答して第1の安定状態と第2の安定状態のいずれかを
取り、且つ電界の印加のない時はその状態を維持する性
質(即ち双安定性)を有する。また、電界の変化に対す
る応答も速やかであり、高速並びに記憶型の表示素子と
しての広い利用が期待されている。特にその機能から大
画面で、高精細のディスプレイとしての応用が期待され
ている。
晶を用いた光学変調素子が所定の駆動特性を発揮するた
めには、一対の平行基板間に配置される液晶が、電界の
印加状態とは無関係に、上記2つの安定状態間での変換
が効果的に起こるような分子配列状態にあることが必要
である。
場合、直交ニコル下での透過率は、
度、θはティルト角、Δnは屈折率異方性、dは液晶層
の膜厚、λは入射光の波長である。〕と表わされる。
は第1と第2の配向状態でのねじれ配列した液晶分子の
平均分子軸方向の角度として現れることになる。上式に
よれば、係るティルト角θが22.5°の時最大の透過
率となり、双安定性を実現する非らせん構造でのティル
ト角θが22.5°にできる限り近いことが必要であ
る。
は、大きな面積にわたってスメクティック液晶を形成す
る複数の分子で組織された分子層をその法線に沿って一
軸に配向させることができ、しかも製造プロセス工程も
簡便である方法が好ましい。例えば、液晶セルにおける
液晶層界面に高分子の範囲の材料からなる薄膜を設けラ
ビング処理を施すことが好ましい。
ルスメクティック液晶のための配向方法としては、例え
ば、米国特許第4,561,726号明細書などが知ら
れている。
で用いられてきた配向方法、特にラビング処理した高分
子配向膜を用いる配向方法を前述のクラークとラガーウ
ォールによって発表された双安定性を示す非らせん構造
の強誘電性液晶に対して適用した場合には、用いる高分
子配向膜の構造や分子量等の諸特性によっては、下述の
如き問題を生じることがある。
ラビング処理した高分子配向膜によって配向させて得ら
れた非らせん構造の強誘電性液晶分子のティルト角(後
述の図3に示す角度θ)はらせん構造を持つ強誘電性液
晶分子のティルト角(後述の図2に示す三角錐の頂角の
1/2の角度Θ)と比べて小さくなっていることが判明
した。例えば、従来のラビング処理した高分子配向膜
(例えば所定構造のポリイミド膜)によって配向させて
得られた非らせん構造の強誘電性液晶のティルト角θ
は、一般に3°〜8°程度で、その時の透過率はせいぜ
い3〜5%であり、表示に際してのコントラストが著し
く劣っていた。
れば双安定性を実現する非らせん構造の強誘電性液晶で
のティルト角はらせん構造を持つ強誘電性液晶でのティ
ルト角と同一の角度を持つはずであるが、実際には非ら
せん構造でのティルト角θの方がらせん構造でのティル
ト角Θより小さくなっている。しかも、この非らせん構
造でのティルト角θがらせん構造でのティルト角Θより
小さくなる原因が非らせん構造での液晶分子のねじれ配
列に起因していることが判明した。つまり、非らせん構
造を持つ強誘電性液晶では、液晶分子が基板の法線に対
して上基板に隣接する液晶分子の軸より下基板に隣接す
る液晶分子の軸(ねじれ配列の方向)へ連続的にねじれ
角δでねじれて配列しており、このことが非らせん構造
でのティルト角θがらせん構造でのティルト角Θより小
さくなる原因となっている。
せん構造でのティルト角θを得て、コントラストを向上
させるべく、液晶配向面と液晶分子のダイレクタとのな
すプレティルト角を大きくすることが有効な手段である
ことが知られているが、このプレティルト角を大きくす
るための配向膜材料としての特性はいまだ十分に解明さ
れていない。
面膜によって生じたカイラルスメクティック液晶の配向
状態は、用いる高分子材料の種類によっては、電極と液
晶層の間の絶縁体層としての配向膜の存在によって、第
1の光学的安定状態(例えば、白の表示状態)から、第
2の光学的安定状態(例えば、黒の表示状態)にスイッ
チングするための一方極性電圧を印加した場合、この一
方極性電圧の印加解除後、強誘電性液晶層には他方極性
の逆電界Vrevが生じ、この逆電界Vrevがディスプレイ
の際の残像を引き起こしていた。上述の逆電界発生現象
は、例えば、吉田明雄著、昭和62年10月「液晶討論
会予稿集」P.142〜143の「SSFLCのスイッ
チング特性」で明らかにされている。
にカイラルスメクティック液晶の非らせん構造で大きな
ティルト角θを生じせしめて高い透過率を実現した液晶
素子を提供することにある。
液晶装置を提供することにあり、更に具体的には、高コ
ントラストな画像で且つ残像を生じない表示装置を提供
することである。
的は、電極の形成された一対の平行基板間に液晶を挟持
してなる液晶素子において、少なくとも一方の基板に有
機配向膜を形成し、且つ該有機配向膜が後述する一般式
(I)で示される繰り返し単位を有する平均分子量30
000以下のポリイミドを少なくとも一種と平均分子量
30000を超える重合体を少なくとも一種含有するこ
とを特徴とする液晶素子によって達成される。
えた液晶装置によって達成される。
量に相当し、実際はゲルろ過クロマトグラフィ(以下G
PCと示す)により測定された値である。このGPCに
ついては、例えば「高分子化学実験法」(高分子学会
編)第1版第1刷202〜210頁に記載の方法に沿っ
て溶液の状態で測定することができる。
施態様を説明する。
等からなる基板11a,11b上は、酸化スズ、酸化イ
ンジウム、ITO(Indium Tin Oxid
e)等の透明導電性材料からなる透明電極12a,12
bによって被覆されている。これら透明電極12a,1
2b上には、必要に応じて、単層又は積層構造の絶縁膜
13a,13bが形成されている。これら絶縁膜には、
例えばSiO2,TiO2,Ta2O5が用いられ、単層で
の厚みを好ましくは200〜1000Åとする。
成の配向制御膜14a,14bが夫々形成される。尚、
これら配向制御膜は、用いる液晶材料等の特性に応じ
て、一方の基板側にのみ、或いは両方の基板に選択して
設ける。
は、平行且つ同一向き(図1ではA方向)になるように
ラビング処理(矢印方向)が施されている。また、基板
11aと11bとの間には、ネマティック液晶、スメク
ティック液晶等の液晶15が配置されている。基板11
aと11bとの間隔の距離は、液晶材料として強誘電性
スメクティック液晶を用いる場合、液晶分子のスメクテ
ィック液晶層の法線方向におけるらせん配列構造の形成
を抑制するのに十分に小さい距離(例えば0.1μm〜
3μm)に設定され、強誘電性スメクティック液晶に双
安定性配向状態を生じせしめる。また、他の液晶材料を
用いる際も、その材料特性に応じ基板間距離を適切に設
定する。上述したような基板間の十分に小さい距離は、
基板11aと11bとの間に配置したビーズスペーサー
16(例えばシリカビーズ、アルミナビーズ)によって
保持される。
な液晶素子の構成において、配向制御膜として平均分子
量が30000以下、好ましくは20000以下、更に
望ましくは10000以下、最も好ましくは8000以
下の重合体を少なくとも1種含有する有機配向膜を適用
することによって優れた液晶配向状態を得ることができ
る。特に、液晶材料として、カイラルスメクティック液
晶を用いる場合、前記配向制御膜を必要に応じてラビン
グ処理して用いることにより、プレティルトの高い配向
状態を実現し、非らせん構造でのティルト角θをより大
きくし、明状態と暗状態での大きな光学的コントラスト
が得られる。特に、米国特許第4,655,561号な
どに開示されたマルチプレクシング駆動時の非選択画素
に対して大きなコントラストを生じ、更にディスプレイ
時の残像の原因となるスイッチング時(マルチプレクシ
ング駆動時)の光学応答遅延を生じない配向状態が達成
される。
下の重合体成分を含む配向膜材料を用いて配向膜を作成
する場合、上述したような作用効果に加えて、液晶注入
後の初期の配向性は高分子量の配向膜を用いた場合と比
べ特に大きな差はないものの、長期間保存した後の配向
状態の劣化が少ないものとなる。その原因については充
分には明らかになっていないものの、低分子量化するこ
とにより種々の転移温度即ち、高分子の状態が緩和する
温度が高分子量のものと比べ相対的に低くなり、成膜後
の熱履歴により配向膜材料としてはより構造的に緩和し
た状態で液晶が注入されることになり、その後の経時変
化に対しても劣化の少ない配向膜となるものと思われ
る。
00以下の重合体成分を用いた場合には、有機配向膜を
基板上に作成するために調整される重合体(もしくは該
重合体前駆体)溶液に用いることの出来る溶剤の選択の
幅がより広がり好ましい。
分を用いた場合には、それに加えさらに有機配向膜作成
のための加熱乾燥処理の温度をより低温域に広げること
ができ好ましい。
の範囲にある分子量の小さい重合体を用いた方が、同じ
条件のラビングで、より高いプレティルトを得ることが
できる。逆にある大きさのプレティルトを得るために必
要なラビング強度は、分子量の大きな重合体と比べより
強くすることが可能であり、その結果として配向膜とし
ての一軸性が強くなり、より広い面積での均一な配向を
実現することができる。これらの十分なる効果を得るた
めの好ましい分子量の値は10000以下であり、更に
8000以下の場合、顕著な効果がもたらされる。
重合体の具体的な構造や合成プロセスの容易さ等にも起
因するもので特に限定されないが、好ましくは500以
上であり、さらに成膜性との両立の観点からより好まし
くは1000以上である。
いる重合体としては好ましくはポリアミド、ポリイミド
が挙げられる。特に、平均分子量30000以下の重合
体としては、下記一般式(I)に示される繰り返し単位
を有するポリイミドの平均分子量を調整したものが用い
られる
基を示し、R1、R2は炭素数1〜10のアルキル基、フ
ルオロアルキル基を示す。但し、R1、R2は同じでも異
なっていても良い〕
体を用いることによって、重合体分子鎖の直線性が良好
なことから、配向規制力が向上し、大面積にわたって均
一な配向を得やすく、また、耐水耐湿性溶剤溶解性等の
点で有利である。
より、特にカイラルスメクティック液晶に適用する場合
に、プレティルト角をより高い値に制御することが可能
となる。
イミドを用いる場合、その平均分子量はその前駆体にお
けるGPCの測定値により設定することができる。
ける際には、ポリイミドの前駆体であるポリアミック酸
をジメチルフォルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジ
メチルスルフォキシド、N−メチルピロリドンなどの溶
剤に溶解して例えば0.01〜40重量%溶液として、
該溶剤をスピンナー塗布法、スプレイ塗布法、ロール塗
布法などにより基板上に塗布した後、100〜350
℃、好ましくは200〜300℃の温度で加熱して脱水
閉環させてポリイミド膜を形成することができる。ま
た、参考までに配向膜がポリアミドの場合にはこれを直
接上記溶剤に溶解し、ポリイミドの場合と同様に基板に
塗布し、100〜250℃、好ましくは150〜220
℃の温度で加熱して溶媒を蒸発させることでポリアミド
膜を形成する。これら有機配向膜は、しかる後に必要に
応じて布などでラビング処理等の一軸配向処理を施す。
30Å〜1μm、好ましくは200〜2000Åに設定
される。この場合、図1に示す絶縁膜13aと13bの
使用を省略することができる。
3bの上に有機配向膜を設定する際には、この有機配向
膜の膜厚は200Å以下、好ましくは100Å以下に設
定することができる。
00以下のポリイミドの平均分子量が小さいために良好
に塗布することが困難であるため、あるいは液晶に対す
る一軸配向規制力を調整すべく、平均分子量が3000
0を超える高分子量重合体、或いはその前駆体と適宜混
合して用いる。その高分子量重合体の平均分子量の上限
は特に限定されるものではないが、その溶剤溶解性,塗
布性等の点から1000000以下、好ましくは500
000以下である。
以下の重合体は少なくとも1種用いて配向膜を形成する
が、その含有量は、重合体(もしくは該重合体前駆体)
溶液中に含有される平均分子量30000以下の重合体
の固形分の比率として、重量比で5〜100%好ましく
は10〜100%より好ましくは20〜100%であ
る。
ば、降温過程で等方相、コレステリック相、スメクティ
ックA相を通してカイラルスメクティックC相を生じる
液晶であって、強誘電性を呈する液晶が好ましい。特
に、カイラルスメクティック相での配向状態向上の観点
でコレステリック相の時のピッチが0.8μm以上のも
のが好ましい(コレステリック相でのピッチは、コレス
テリック相の温度範囲の中央点で測定したものとす
る)。具体的には、フェニルピリミジンやその他の複素
環からなる構造の中心骨格を有する液晶性化合物及び同
様の構造の少なくとも一種のカイラルドーパントを含有
する液晶組成物が用いられる。
ィック液晶やカイラルスメクティック液晶)として具体
的には、下記液晶物質「LC−1」、「80B」及び
「80SI*」を下記比率で含有させた液晶組成物が好
ましく用いられる。
る。)
ク液晶材料を用いることができる。
誘電性を呈するカイラルスメクティック液晶を用いた場
合に配向特性や特に表示に関する特性が向上する。以下
に強誘電性液晶に関連して述べる。
に、液晶セルの例を模式的に描いたものである。
或いはITO等の薄膜からなる透明電極で被覆された基
板(ガラス板)であり、その間に液晶分子層(スメクテ
ィック液晶層)22がガラス面にほぼ垂直になるよう配
向したSmC*又はSmH*の液晶が封入されている。太
線23が液晶分子を表わしており、この液晶分子23は
その分子に直交する方向に双極子モーメント(P⊥)2
4を有している。この時の三角錐の頂角をなす角度が係
るらせん構造のカイラルスメクティック相でのティルト
角Θを表わしている。基板21aと基板21b上の電極
間に一定の閾値以上の電圧を印加すると、液晶分子23
のらせん構造がほどけ、双極モーメント(P⊥)24が
全て電界方向に向くよう、液晶分子23は配向方向を変
えることができる。
り、その長軸方向と短軸方向で屈折率異方性を示し、従
って例えばガラス面の上下に互いにクロスニコルの偏光
子を置けば、電圧印加極性によって光学特性が変わる液
晶光学変調素子となることは、容易に理解される。
態の表面安定型強誘電性液晶セルは、その厚さを十分に
薄く(例えば0.1μm〜3μm)することができる。
このように液晶層が薄くなるに従い、図3に示すように
電界を印加していない状態でも液晶分子のらせん構造が
ほどけ、非らせん構造となり、その双極子モーメントP
a又はPbは上向き(34a)、又は下向き(34b)
のどちらかの状態を取る。
定の閾値以上の極性の異なる電界Ea又はEbを電圧印
加手段31aと31bにより付与すると、双極子モーメ
ントは、電界Ea又はEbの電界ベクトルに対応して上
向き34a、又は下向き34bと向きを変え、それに応
じて液晶分子は、第1の安定状態33a或いは第2の安
定状態33bのいずれか一方に配向する。この時の第1
と第2の安定状態のなす角度の1/2がティルト角θに
相当する。
果は、その第1に、応答速度が極めて速いことであり、
第2に液晶分子の配向が双安定性を有することである。
第2の点を、例えば図3によって更に説明すると、電界
Eaを印加すると液晶分子は第1の安定状態33aに配
向するが、この状態は電界を切っても安定である。ま
た、逆向きの電界Ebを印加すると、液晶分子は第2の
安定状態33bに配向してその分子の向きを変えるが、
やはり電界を切ってもこの状態に留まっている。また、
与える電界Eaが一定の閾値を超えない限り、それぞれ
の配向状態にやはり維持されている。
ける有機配向膜を用いた配向方法により配向した液晶分
子の配向状態を模式的に示す断面図、図5はそのC−ダ
イレクタを示す図である。
上基板及び下基板を表わしており、少なくとも一方が平
均分子量30000以下の重合体からなる有機配向膜に
よって被覆されている。50は液晶分子52で組織され
た液晶分子層で、液晶分子52が円錐53の底面54
(円形)に沿った位置を変化させて配列している。
ダイレクタ81で、U2は他方の安定配向状態でのC−
ダイレクタ81である。C−ダイレクタ81は図4に示
す液晶分子層50の法線に対して垂直な仮想面への分子
長軸の写影である。図5に示す配向状態は、上基板51
aから下基板51bに向けて分子軸のねじれが小さく、
ティルト角θが大きくなっている(ユニフォーム状
態)。
る有機配向膜によって生じた配向状態は、図6のC−ダ
イレクタ図によって示される。図6に示す配向状態は、
上基板51aから下基板51bに向けて分子軸のねじれ
が大きいため、ティルト角θは小さくなっている(スプ
レイ配向状態)。
図5の状態(ユニフォーム配向状態)でのティルト角θ
を示す説明図、及び図7(b)はC−ダイレクタ81が
図6の状態(スプレイ配向状態)でのティルト角θを示
す説明図である。
理軸等の一軸配向処理軸を示し、61aは配向状態U1
での平均分子軸、61bは配向状態U2での平均分子
軸、62aは配向状態S1での平均分子軸、62bは配
向状態S2での平均分子軸を示す。平均分子軸61aと
61bとは互いに閾値電圧を超えた逆極性電圧の印加に
よって変換することができる。同様のことは平均分子軸
62aと62bとの間でも生じる。
(残像)に対するユニフォーム配向状態の有用性につい
て説明する。
液晶層の容量をCLC及び液晶の自発分極をPsとする
と、残像の原因となるVrevは下式で表わされる。
向及び逆電界Vrevの方向を模式的に示した断面図であ
る。図8(a)はパルス電界印加前のメモリ状態下にお
ける+及び−電荷の分布状態を示し、この時の自発分極
Psの向きは+電荷から−電荷の方向である。図8
(b)は、パルス電界解除直後の自発分極Psの向きが
図8(a)の時の向きに対して逆向き(従って、液晶分
子は一方の安定配向状態から他方の安定配向状態に反転
を生じている)であるが、+及び−電荷の分布状態は、
図8(a)の時と同様であるため、液晶内に逆電界V
revが矢印方向に生じている。この逆電界Vrevは、しば
らくした後、図8(c)に示すように消滅し、+及び−
電荷の分布状態が変化する。
配向膜によって生じ易いスプレイ配向状態の光学応答の
変化をティルト角θの変化に変えて示した説明図であ
る。
いては、矢印X1の方向に沿ってスプレイ配向状態下の
平均分子軸S(A)から最大ティルト角Θ付近のユニフ
ォーム配向状態下の平均分子軸U2までオーバーシュー
トし、パルス電界解除直後においては、図8(b)に示
す逆電界Vrevの作用が働いて、矢印X2の方向に沿って
スプレイ配向状態下の平均分子軸S(B)までティルト
角θが減少し、そして図8(c)に示す逆電界Vrevの
減衰作用により、矢印X3の方向に沿ってスプレイ配向
状態下の平均分子軸S(C)までティルト角θが若干増
大した安定配向状態が得られる。この時の光学応答は図
10に示すような遅延となって表れる。
分を含む有機配向膜を用いているため、その配向処理に
より得られた配向状態では、図9に示したスプレイ状態
下の平均分子軸S(A)、S(B)及びS(C)を生じ
ることがなく、従って最大ティルト角Θに近いティルト
角θを生じる平均分子軸に配列させることができる。こ
の時の本発明の光学応答を図11に示す。
の遅れを生じないことと、メモリー状態下でのより高い
コントラストを引き起こしていることがわかる。
高い透過率で白状態に安定となる。
を構成する。例えば、当該液晶素子を表示パネル部に使
用し、図12及び図13に示した走査線アドレス情報を
持つ画像情報なるデータフォーマット及びSYNC信号
による通信同期手段をとることにより液晶表示装置を実
現することができる。
ックコントローラー102にて行なわれ、図12及び図
13に示した信号転送手段に従って表示パネル103に
転送される。グラフィックコントローラー102は、C
PU(中央演算処理装置、以下GCPU112と記す)
及びVRAM(画像情報格納用メモリ)114を核に、
ホストCPU113と液晶表示装置101間の画像情報
の管理や通信を司っており、本発明の制御方法は主にこ
のグラフィックスコントローラー102上で実現される
ものである。
光源が配置されている。
例13、14(実施例)、実施例15(参考実施例)、
参考例1〜3(参考実施例)により本発明について更に
詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定され
るものではない。
スコ(事前に120℃、減圧乾燥機中で十分に乾燥させ
た)に120℃減圧乾燥機中で良く乾燥させた2,2−
ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサ
フルオロプロパン10.37g(20mmol)、無水
N−メチルピロリドン60mlを加え室温、窒素下で溶
解させた。これに150℃減圧乾燥機中で良く乾燥させ
たピロメリット酸3.93g(18mmol)の8割量
を先ず添加した。その後ピロメリット酸の残量を少量づ
つ数回に分けて添加した。ピロメリット酸を全量添加し
た後、無水N−メチルピロリドン65mlを添加し、更
に30分間攪拌を続け、対応するポリアミック酸の10
%N−メチルピロリドン溶液を作製した。
ゲル・パーミェイション・クロマトグラフィー(G.
P.C.)により測定したところ10000であった。
アミドやポリイミド(前駆体)について具体的には、以
下の方法によりGPC測定を行なった。
PCを測定し、検量線を作成した。
O4 0.004mol/lを含む) 流速:1.0ml/min 温度:カラム40℃、インジェクター40℃ 試料濃度:0.3%(wt/vol) 検出器:示差屈折率検出器
リイミド(前駆体)やポリアミド)のGPCを測定し、
ポリスチレン換算の数平均分子量を求めた。
けられている1.1mm厚のガラス板を2枚用意し、そ
れぞれのガラス板上に下式で示す繰り返し単位を有する
ポリアミック酸のN−メチルピロリドン/n−ブチルセ
ルソルブ=5/1の3.0重量%溶液を回転数3000
rpmのスピナーを用いて塗布した。
を施した。この時の膜厚は450Åであった。得られた
ポリイミドの数平均分子量は10000であった。尚、
数平均分子量はG.P.C.により測定した値を示す。
この塗布膜にナイロン植毛布による一方向のラビング処
理を行なった。
ビーズを一方のガラス板上に散布した後、それぞれのラ
ビング処理軸が互いに平行で、同一処理方向となるよう
に2枚のガラス板を重ね合わせて液晶セルを作製した
(セルサイズ3mm×3mm)。
スメクティック液晶である「CS−1014」(商品
名)を等方相下で真空注入してから、等方相から0.5
℃/hrで30℃まで徐冷することによって配向させる
ことができた。この「CS−1014」を用いた本実施
例のセルでの相変化は下記の通りであった。
相、SmA=スメクティックA相SmC*=カイラルス
メクティックC相)
ル偏光子の間に挟み込んでから、50μsecの30V
パルスを印加してから90℃クロスニコルを消光位(最
暗状態)にセットし、この時の透過率をホトマルチプラ
イヤーにより測定し、続いて50μsecの−30Vパ
ルスを印加し、この時の透過率(明状態)を同様の方法
で測定したところ、ティルト角θは15°であり、最暗
状態時の透過率は1%で、最明状態時の透過率は39%
であり、従ってコントラスト比は39:1であった。残
像の原因となる光学応答の遅れは0.2秒以下であっ
た。
印加後透過光の大きさが一定となるまでの時間として測
定したところ0.2秒以下であった。
いたマルチプレクシング駆動による表示を行なったとこ
ろ、高コントラストな高品位表示が得られ、また、所定
の文字入力による画像表示の後に全画面を白の状態に消
去したところ、残像の発生は判読できなかった。尚、図
14のSN,SN+1,SN+2は、走査線に印加した電圧波
形を表わしており、Iは代表的な情報線に印加した電圧
波形を表わしている。(I−SN)は情報線Iと走査線
SNとの交差部に印加された波形を表わしている。ま
た、本実施例では、V0=5V〜8V、ΔT=20μs
ec〜70μsecで行なった。
向膜と数平均分子量のみが異なるポリイミドからなる配
向膜を用いた以外は実施例1と同様にしてセルを作製し
た。
行なった。
(前駆体)の数平均分子量とコントラスト比及び光学応
答の遅れ時間の結果を以下に示す。
グ駆動による表示を行なったところ、コントラスト及び
残像については実施例1と同様な結果が得られた。
と数平均分子量のみが異なるものを用いた以外は実施例
1と同様にしてセルを得た。
行なった。
子量、コントラスト比及び光学応答の遅れ時間の結果を
以下に示す。
ル、および実施例1に記載の配向膜材料においてその数
平均分子量のみが異なる材料(参考例2:39000、
参考例3:31000)を用いて実施例1と同様に液晶
セルを作成し、それらの注入後、およびデシケーター
中、室温で1500時間放置した後の配向状態を光学顕
微鏡で観察した結果を合わせて下表に示す。具体的に
は、液晶セルを黒及び白を同面積で表示した状態とし、
1500時間放置後の黒及び白の表示面積並びに境界に
ついて評価した。
じ、その境界が若干乱れている。 △:黒及び白の領域のそれぞれにおいて反転が生じてい
る。
り、本発明の特定の組成の配向膜を用いた素子では、コ
ントラストがより向上しており、光学応答の遅延が十分
なレベルにあり、特に分子量の小さい領域の重合体成分
を用いることにより、経時後の配向状態をも良好に保つ
ことができる。
向膜を用い、基板サイズを大判(300mm×300m
m)にし、且つプレティルトが同じ程度になるようにラ
ビング強度を調整した以外は実施例1と同様にして液晶
セルを作製した。これらのセルの液晶注入後の配向状態
を特に面内均一性の観点から光学顕微鏡で観察した結果
を下表に示す。
制御膜材料及び液晶材料を用いた他は実施例1と同様に
してセルを得た。
行なった。
結果を表8に示す。
グ駆動による表示を行なったところ、コントラスト及び
残像については実施例1と同様に良好な結果が得られ
た。
た2種の有機高分子材料(或いはその前駆体)のN−メ
チルピロリドン溶液を別途調整し、固形分の比率が同表
に示した重量部になるように対応する溶液を混合した。
これをN−メチルピロリドン、n−ブチルセルソルブで
適宜希釈し所定の濃度に調整したものを配向制御膜とし
て、また、液晶材料として、表7に示したものを用いた
他は、実施例1と同様にしてセルを作製した。
行なった。コントラスト比及び光学応答の遅れ時間の結
果を表8に合わせて示す。また、実施例1と同様のマル
チプレクシング駆動による表示を行なったところ、コン
トラスト及び残像については実施例1と同様に良好な結
果が得られた。
30000以下の重合体成分と30000を超える重合
体成分をブレンドすることによって、得られる配向膜の
配向制御性、スイッチング特性に与える影響について適
切に調整することが可能となることがわかる。
は、成膜性(溶液の塗布性)が良好に制御されている。
液晶の均一配向性が良好でモノドメイン状態が得られ
る。また、明状態と暗状態でのコントラストが高く、特
にマルチプレクシング駆動時の表示コントラストが非常
に大きく高品位の表示特性が得られ、残像現象が生じな
い効果がある。
である。
である。
を模式的に示す断面図である。
る。
液晶分子のC−ダイレクタの一例を示す図である。
を示す説明図である。
界Vrevの方向を模式的に示した断面図である。
示す説明図である。
応答を示す図である。
る。
ラフィクスコントローラーを示すブロック構成図であ
る。
クスコントローラーとの間の画像情報通信タイミングチ
ャート図である。
Claims (9)
- 【請求項1】 電極の形成された一対の平行基板間に液
晶を挟持してなる液晶素子において、少なくとも一方の
基板に有機配向膜を形成し、且つ該有機配向膜が下記一
般式(I)で示される繰り返し単位を有する平均分子量
30000以下のポリイミドを少なくとも一種と平均分
子量30000を超える重合体を少なくとも一種含有す
ることを特徴とする液晶素子。 【化1】 〔上記一般式(I)中、Aは4価の有機残基を示し、R
1 、R 2 は炭素数1〜10のアルキル基、フルオロアルキ
ル基を示す。但し、R 1 、R 2 は同じでも異なっていても
良い〕 - 【請求項2】 有機配向膜に少なくとも一種含有される
ポリイミドの平均分子量が10000以下であることを
特徴とする請求項1記載の液晶素子。 - 【請求項3】 有機配向膜に少なくとも1種含有される
ポリイミドの平均分子量が8000以下であることを特
徴とする請求項1記載の液晶素子。 - 【請求項4】 前記液晶がカイラルスメクティック相を
示す液晶であることを特徴とする請求項1記載の液晶素
子。 - 【請求項5】 前記液晶がネマティック液晶であること
を特徴とする請求項1記載の液晶素子。 - 【請求項6】 前記液晶が強誘電性液晶であることを特
徴とする請求項1記載の液晶素子。 - 【請求項7】 前記有機配向膜が一軸配向処理されたも
のであることを特徴とする請求項1記載の液晶素子。 - 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかに記載の液晶素
子を備えたことを特徴とする液晶装置。 - 【請求項9】 表示装置であることを特徴とする請求項
8記載の液晶装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11531895A JP3168390B2 (ja) | 1994-04-18 | 1995-04-18 | 液晶素子及びこれを用いた液晶装置 |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10171794 | 1994-04-18 | ||
| JP6-101717 | 1994-04-18 | ||
| JP11531895A JP3168390B2 (ja) | 1994-04-18 | 1995-04-18 | 液晶素子及びこれを用いた液晶装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH086033A JPH086033A (ja) | 1996-01-12 |
| JP3168390B2 true JP3168390B2 (ja) | 2001-05-21 |
Family
ID=26442544
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11531895A Expired - Lifetime JP3168390B2 (ja) | 1994-04-18 | 1995-04-18 | 液晶素子及びこれを用いた液晶装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3168390B2 (ja) |
-
1995
- 1995-04-18 JP JP11531895A patent/JP3168390B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH086033A (ja) | 1996-01-12 |
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