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JP3171564B2 - 甘藷ジュースの製造方法 - Google Patents
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JP3171564B2 - 甘藷ジュースの製造方法 - Google Patents

甘藷ジュースの製造方法

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JP3171564B2
JP3171564B2 JP29758096A JP29758096A JP3171564B2 JP 3171564 B2 JP3171564 B2 JP 3171564B2 JP 29758096 A JP29758096 A JP 29758096A JP 29758096 A JP29758096 A JP 29758096A JP 3171564 B2 JP3171564 B2 JP 3171564B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は甘藷ジュースの製造
方法、更に詳しくは原料由来の色素含量が高く且つパル
プ含量が低い、したがって鮮やかな色調でのどごしの良
い飲用に好適な甘藷ジュースを歩留まり良く製造できる
甘藷ジュースの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、甘藷ジュースの製造方法として、
甘藷を剥皮し、加熱処理した後、切断して、ジューサー
で搾汁する方法が提案されている(名古屋女子大学紀要
41巻,93〜100頁,1995年)。最近、高色素
含量の甘藷が種々提供されており、上記の従来法でも、
これら高色素含量の甘藷が検討されている。ところが、
上記の従来法には、原料として高色素含量の甘藷を用い
ても、得られる甘藷ジュースの原料由来の色素含量及び
糖度が低く、とりわけ歩留まりが悪いという欠点があ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、従来法では、原料として高色素含量の甘藷
を用いても、得られる甘藷ジュースの原料由来の色素含
量及び糖度が低く、とりわけ歩留まりが悪い点である。
【0004】
【課題を解決するための手段】しかして本発明者らは、
上記の課題を解決するべく研究した結果、高色素含量の
甘藷に特定の加熱処理及び圧搾搾汁を組み合わせて施す
と、原料由来の色素含量及び糖度が高く且つパルプ含量
が低い、したがって鮮やかな色調でのどごしの良い飲用
に好適な甘藷ジュースを歩留まり良く製造できることを
見出した。
【0005】すなわち本発明は、高色素含量の甘藷を、
これに含まれるポリフェノールオキシダーゼを実質的に
失活するが、アミラーゼを活性化する条件下で、そのマ
ルトース含量が1.0〜10重量%となるように加熱処
理した後、スクリューと該スクリューを包囲するスクリ
ーンとを装着した圧搾式搾汁機により下記の式1を満足
する条件下で圧搾搾汁することを特徴とする甘藷ジュー
スの製造方法に係る。
【0006】
【式1】0.10≦log(P/S)≦2.0 {式1において、 P:圧搾式搾汁機の出口圧力(kgf/cm2)であって、
0.10〜20の範囲内の数値 S:圧搾式搾汁機に装着したスクリーンの孔径(mm)で
あって、0.050〜1.0の範囲内の数値}
【0007】本発明において、原料として用いる甘藷は
カロチンやアントシアニン等の色素を高濃度で含有する
高色素含量の甘藷である。なかでもβ−カロチンを1.
0mg%以上含有する高カロチン含量の甘藷及びその周皮
を除いた部分にアントシアニンを色価で0.10以上含
有する高アントシアニン含量の甘藷が好ましく、かかる
高カロチン含量の甘藷としては、通称ベニハヤト、ヘル
シーレッド、ひがしやま、九州120号等があり、また
かかる高アントシアニン含量の甘藷としては、通称山川
紫、知覧紫、種子島紫、九州109号、九州113号、
ナカムラサキ等がある。本発明において色価とは、それ
が原料の甘藷である場合には、甘藷を剥皮及び摩砕し、
その摩砕物を蒸留水で10重量倍希釈して、遠心分離し
た後、その上澄液の500〜600nmにおける最大吸
収波長での吸光度を測定し、この吸光度を10倍した値
である。またそれが製造した甘藷ジュースである場合に
は、甘藷ジュースを蒸留水で10重量倍希釈して、遠心
分離した後、以下上記と同様にして測定した吸光度を1
0倍した値である。
【0008】本発明では、上記のような高色素含量の甘
藷を加熱処理する。加熱処理は、甘藷中に含まれるポリ
フェノールオキシダーゼを実質的に失活するが、アミラ
ーゼを活性化する条件下で、そのマルトース含量が1.
0〜10重量%、好ましくは3.0〜8.0重量%とな
るように行なう。ポリフェノールオキシダーゼはアミラ
ーゼよりも失活温度が低く、その基質であるポリフェノ
ールの殆どが甘藷の表層部に集中しているので、加熱処
理の温度及び時間を選定することにより、ポリフェノー
ルオキシダーゼを実質的に失活する一方で、アミラーゼ
を活性化することができる。ポリフェノールオキシダー
ゼを失活することにより良好な色調の甘藷ジュースを製
造でき、またアミラーゼを活性化することにより澱粉の
糖化を促して糖度が高い甘藷ジュースを製造できる。
【0009】本発明では、上記のように、高色素含量の
甘藷を、これに含まれるポリフェノールオキシダーゼを
実質的に失活するが、アミラーゼを活性化する条件下
で、そのマルトース含量が1.0〜10重量%、好まし
くは3.0〜8.0重量%となるように加熱処理する。
ポリフェノールオキシダーゼを実質的に失活し、その一
方でアミラーゼを活性化する条件下であっても、アミラ
ーゼの作用で澱粉の糖化により生成するマルトース含量
が1.0重量%未満となるような加熱処理では、糖度が
低い甘藷ジュースしか製造できない。逆にマルトース含
量が10重量%超となるような加熱処理では、澱粉が膨
潤するためと推察されるが、搾汁が難しくなって、歩留
まりが悪くなる。加熱処理それ自体は、甘藷を熱水中に
浸漬する方法、甘藷に水蒸気を噴霧する方法等、公知の
方法を適用でき、エネルギー効率的には甘藷を70〜8
0℃の熱水中に10〜20分間浸漬する方法を適用でき
るが、合目的的には甘藷を80〜100℃未満の熱水中
に5〜20分間浸漬する方法を適用するのが好ましい。
【0010】本発明では、かくして加熱処理した甘藷を
スクリューと該スクリューを包囲するスクリーンとを装
着した圧搾式搾汁機により圧搾搾汁する。搾汁機には、
パルパー、ギナー、デカンター等の遠心分離式のもの
と、フィルタープレス、スクリュープレス、搾汁用二軸
回転型エクストルーダー等の圧搾式のものとがあるが、
本発明では後者の圧搾式のうちで、スクリューと該スク
リューを包囲するスクリーンとを装着した搾汁機により
圧搾搾汁する。なかでも、スクリュープレス又は搾汁用
二軸回転型エクストルーダーにより圧搾搾汁するのが好
ましい。原料由来の色素含量及び糖度が高く且つパルプ
含量が低い、したがって鮮やかな色調でのどごしの良い
飲用に好適な甘藷ジュースを歩留まり良く製造できるか
らである。
【0011】本発明では、加熱処理した甘藷を上記のよ
うな圧搾式搾汁機で圧搾搾汁するとき、前記の式1を満
足する条件下で圧搾搾汁する。前記したように、式1中
のPは圧搾式搾汁機の出口圧力(kgf/cm2)であって、
0.10〜20の範囲内の数値であり、またSは圧搾式
搾汁機に装着したスクリーンの孔径(mm)であって、
0.050〜1.0の範囲内の数値である。圧搾搾汁の
条件が式1を満足しないと、また式1を満足していても
式1中のP又はSが上記の範囲から外れると、原料由来
の色素含量或はパルプ含量が適正値を外れ、したがって
鮮やかな色調でのどごしの良い飲用に好適な甘藷ジュー
スを歩留まり良く製造するという本発明の目的に照らし
て問題を生じる。
【0012】以上、本発明について説明したが、本発明
でも、圧搾搾汁の前の段階で、具体的には加熱処理の前
の段階又は加熱処理の後であって圧搾搾汁の前の段階
で、甘藷を剥皮するのが好ましい。より色調の良好な苦
味の少ない甘藷ジュースを製造できるからである。剥皮
方法には、機械的剥皮方法、化学的剥皮方法、これらを
組み合わせた剥皮方法等、公知の剥皮方法を適用できる
が、合目的的には加熱を伴わない機械的剥皮方法、例え
ばピーラーで剥皮する方法が好ましい。また圧搾搾汁の
前の段階で、加熱処理した甘藷を破砕又は切断するのが
好ましい。搾汁を円滑に行なって搾汁率をより高くし、
歩留まりをより良くするためである。更に圧搾搾汁は、
0.30≦log(P/S)≦1.5を満足する条件下
で行なうのが好ましく、圧搾式搾汁機に装着するスクリ
ューとスクリーンとの間のクリアランス(スクリューの
径方向外周端面とスクリーンの径方向内周端面との間の
隙間)を1.0mm以下に設定して行なうのが好ましい。
搾汁率をより高くして歩留まりをより良くするためであ
る。更にまた圧搾搾汁は品温(圧搾搾汁に供する加熱処
理した甘藷の中心温度)が75℃以下で行なうのが好ま
しい。澱粉の糊化を防止して搾汁率をより高くし、歩留
まりをより良くするためである。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態としては、下記
の1)〜6)が好適例として挙げられる。 1)β−カロチンを3.7mg%含有する通称ヘルシーレ
ッドを90℃の熱水中に10分間浸漬し、ポリフェノー
ルオキシダーゼを実質的に失活する一方でアミラーゼを
活性化して、マルトースを5重量%含有する加熱処理物
を得る。この加熱処理物をピーラーで剥皮し、ミクログ
レーダーで破砕した後、スクリュープレスで圧搾搾汁す
る。圧搾搾汁を、出口圧力P=5.0kgf/cm2、スクリ
ーン孔径S=0.40mm、log(P/S)=1.1、
クリアランス=0.50mm、品温=70℃の条件下で行
ない、甘藷ジュースを製造する。
【0014】2)β−カロチンを10.2mg%含有する
通称九州120号を95℃の熱水中に10分間浸漬し、
ポリフェノールオキシダーゼを実質的に失活する一方で
アミラーゼを活性化して、マルトースを6重量%含有す
る加熱処理物を得る。この加熱処理物をピーラーで剥皮
し、クラッシャーで破砕した後、搾汁用二軸異方向回転
型エクストルーダーで圧搾搾汁する。圧搾搾汁を、出口
圧力P=6.3kgf/cm2、スクリーン孔径S=0.20
mm、log(P/S)=1.5、クリアランス=0.5
0mm、品温=70℃の条件下で行ない、甘藷ジュースを
製造する。
【0015】3)β−カロチンを12mg%含有する通称
ベニハヤトを80℃の熱水中に20分間浸漬し、ポリフ
ェノールオキシダーゼを実質的に失活する一方でアミラ
ーゼを活性化して、マルトースを7重量%含有する加熱
処理物を得る。この加熱処理物をピーラーで剥皮し、ミ
クログレーダーで破砕した後、搾汁用二軸異方向回転型
エクストルーダーで圧搾する。圧搾搾汁を、出口圧力P
=1.0kgf/cm2、スクリーン孔径S=0.50mm、l
og(P/S)=0.30、クリアランス=0.50m
m、品温=70℃の条件下で行ない、甘藷ジュースを製
造する。
【0016】4)アントシアニンを色価で3.2含有す
る通称山川紫を90℃の熱水中に10分間浸漬し、ポリ
フェノールオキシダーゼを実質的に失活する一方でアミ
ラーゼを活性化して、マルトースを5重量%含有する加
熱処理物を得る。この加熱処理物をピーラーで剥皮し、
ミクログレーダーで破砕した後、スクリュープレスで圧
搾搾汁する。圧搾搾汁を、出口圧力P=5.0kgf/c
m2、スクリーン孔径S=0.40mm、log(P/S)
=1.1、クリアランス=0.50mm、品温=70℃の
条件下で行ない、甘藷ジュースを製造する。
【0017】5)アントシアニンを色価で1.5含有す
る通称知覧紫を95℃の熱水中に10分間浸漬し、ポリ
フェノールオキシダーゼを実質的に失活する一方でアミ
ラーゼを活性化して、マルトースを6重量%含有する加
熱処理物を得る。この加熱処理物をピーラーで剥皮し、
クラッシャーで破砕した後、搾汁用二軸異方向回転型エ
クストルーダーで圧搾搾汁する。圧搾搾汁を、出口圧力
P=6.3kgf/cm2、スクリーン孔径S=0.20mm、
log(P/S)=1.5、クリアランス=0.50m
m、品温=70℃の条件下で行ない、甘藷ジュースを製
造する。
【0018】6)アントシアニンを色価で10含有する
通称九州113号を80℃の熱水中に20分間浸漬し、
ポリフェノールオキシダーゼを実質的に失活する一方で
アミラーゼを活性化して、マルトースを7重量%含有す
る加熱処理物を得る。この加熱処理物をピーラーで剥皮
し、ミクログレーダーで破砕した後、搾汁用二軸異方向
回転型エクストルーダーで圧搾する。圧搾搾汁を、出口
圧力P=1.0kgf/cm2、スクリーン孔径S=0.50
mm、log(P/S)=0.30、クリアランス=0.
50mm、品温=70℃の条件下で行ない、甘藷ジュース
を製造する。
【0019】
【実施例】
実施例1 β−カロチンを3.7mg%含有する通称ヘルシーレッド
を80℃の熱水中に8分間浸漬し、ポリフェノールオキ
シダーゼを実質的に失活する一方でアミラーゼを活性化
して、マルトースを3.0重量%含有する加熱処理物を
得た。この加熱処理物をピーラーで剥皮し、ミクログレ
ーダーで破砕した後、搾汁用二軸異方向回転型エクスト
ルーダーで圧搾搾汁した。圧搾搾汁を、出口圧力P=
5.0kgf/cm2、スクリーン孔径S=0.40mm、lo
g(P/S)=1.1、クリアランス=0.50mm、品
温=70℃の条件下で行ない、甘藷ジュースを製造し
た。甘藷ジュースのβ−カロチンは2.6mg%、糖度は
12重量%、SV量(パルプ含量の指標として用いた遠
沈量)は19容量%、歩留まりは61重量%であって、
所望通り鮮やかな色調でのどごしの良い飲用に好適な甘
藷ジュースであった。
【0020】比較例1 実施例1と同じ通称ヘルシーレッドを80℃の熱水中に
20秒間浸漬して、加熱処理物を得た。この加熱処理物
をピーラーで剥皮し、ミクログレーダーで破砕した後、
ジューサーで搾汁して、甘藷ジュースを製造した。甘藷
ジュースのβ−カロチンは1.5mg%、糖度は9.0重
量%、SV量は20容量%、歩留まりは40重量%であ
った。
【0021】実施例2,3及び比較例2,3 手順は実施例1の場合と同様にして、加熱処理条件を表
1記載のように変えて行ない、甘藷ジュースを製造し
た。実施例1及び比較例1の場合も含め、各例の製造条
件、並びに各例で製造した甘藷ジュースの結果を表1に
まとめて示した。
【0022】
【表1】
【0023】表1において、 マルトース:液体クロマトグラフィーで測定した。 β−カロチン:液体クロマトグラフィーで測定した。 糖度:糖度計で測定した。 SV量:甘藷ジュース10mlを遠心沈澱管(長さ105
mm)にとり、遠心分離(回転半径14.5mm、回転数3
000rpm、時間10分)して、自然静置した直後の
沈澱物の目盛(ml)を10倍した値。 歩留まり:原料に対する歩留まり。 官能評価:男性25名及び女性25名の合計50名によ
り、各実施例の甘藷ジュースと比較例1の甘藷ジュース
とを2点比較し、香味、色調及びのどごし等を総合的に
評価して、どちらが好ましいかを選択させ、各例の甘藷
ジュースを好ましいとした人数を表記した(尚、表中の
**印は1%以下の危険率で有意であることを示す)。
【0024】実施例4 β−カロチンを10.2mg%含有する通称九州120号
を90℃の熱水中に10分間浸漬し、ポリフェノールオ
キシダーゼを実質的に失活する一方でアミラーゼを活性
化して、マルトースを5.0重量%含有する加熱処理物
を得た。この加熱処理物をピーラーで剥皮し、ミクログ
レーダーで破砕した後、搾汁用二軸異方向回転型エクス
トルーダーで圧搾搾汁した。圧搾搾汁を、出口圧力P=
1.0kgf/cm2、スクリーン孔径S=0.50mm、lo
g(P/S)=0.30、クリアランス=0.50mm、
品温=70℃の条件下で行ない、甘藷ジュースを製造し
た。甘藷ジュースのβ−カロチンは5.5mg%、糖度は
17重量%、SV量は21容量%、歩留まりは52重量
%であって、所望通り鮮やかな色調でのどごしの良い飲
用に好適な甘藷ジュースであった。
【0025】比較例4 実施例4と同じ通称九州120号を80℃の熱水中に2
0秒間浸漬して、加熱処理物を得た。この加熱処理物を
ピーラーで剥皮し、ミクログレーダーで破砕した後、ジ
ューサーで搾汁して、甘藷ジュースを製造した。甘藷ジ
ュースのβ−カロチンは2.5mg%、糖度は9.0重量
%、SV量は21容量%、歩留まりは40重量%であっ
た。
【0026】実施例5,6及び比較例5〜8 手順は実施例4の場合と同様にして、圧搾搾汁条件を表
2記載のように変えて行ない、甘藷ジュースを製造し
た。実施例4の場合も含め、各例の製造条件、並びに各
例で製造した甘藷ジュースの結果を表2にまとめて示し
た。
【0027】
【表2】
【0028】表2において、マルトース,β−カロチ
ン,糖度,SV量,歩留まり:表1の場合と同じ。官能
評価:各例の甘藷ジュースと比較例4の甘藷ジュースと
を2点比較した以外は表1の場合と同様にして表記した
(尚、表中の**印は1%以下の危険率で有意であるこ
とを示し、また*印は5%以下の危険率で有意であるこ
とを示す)。
【0029】実施例7 アントシアニンを色価で3.2含有する通称山川紫を8
0℃の熱水中に8分間浸漬し、ポリフェノールオキシダ
ーゼを実質的に失活する一方でアミラーゼを活性化し
て、マルトースを3.0重量%含有する加熱処理物を得
た。この加熱処理物をピーラーで剥皮し、ミクログレー
ダーで破砕した後、搾汁用二軸異方向回転型エクストル
ーダーで圧搾搾汁した。圧搾搾汁を、出口圧力P=5.
0kgf/cm2、スクリーン孔径S=0.40mm、log
(P/S)=1.1、クリアランス=0.50mm、品温
=70℃の条件下で行ない、甘藷ジュースを製造した。
甘藷ジュースのアントシアニンは色価で3.7、糖度は
13重量%、SV量は18容量%、歩留まりは60重量
%であって、所望通り鮮やかな色調でのどごしの良い飲
用に好適な甘藷ジュースであった。
【0030】比較例9 実施例7と同じ通称山川紫を80℃の熱水中に20秒間
浸漬して、加熱処理物を得た。この加熱処理物をピーラ
ーで剥皮し、ミクログレーダーで破砕した後、ジューサ
ーで搾汁して、甘藷ジュースを製造した。甘藷ジュース
のアントシアニンは色価で3.0、糖度は9.5重量
%、SV量は22容量%、歩留まりは38重量%であっ
た。
【0031】実施例8,9 手順は実施例7の場合と同様にして、加熱処理条件を表
3記載のように変えて行ない、甘藷ジュースを製造し
た。実施例7及び比較例1の場合も含め、各例の製造条
件、並びに各例で製造した甘藷ジュースの結果を表3に
まとめて示した。
【0032】実施例10 アントシアニンを色価で1.5含有する通称知覧紫を9
0℃の熱水中に10分間浸漬し、ポリフェノールオキシ
ダーゼを実質的に失活する一方でアミラーゼを活性化し
て、マルトースを5.0重量%含有する加熱処理物を得
た。この加熱処理物をピーラーで剥皮し、ミクログレー
ダーで破砕した後、搾汁用二軸異方向回転型エクストル
ーダーで圧搾搾汁した。圧搾搾汁を、出口圧力P=1.
0kgf/cm2、スクリーン孔径S=0.50mm、log
(P/S)=0.30、クリアランス=0.50mm、品
温=70℃の条件下で行ない、甘藷ジュースを製造し
た。甘藷ジュースのアントシアニンは色価で1.7、糖
度は16重量%、SV量は21容量%、歩留まりは51
重量%であって、所望通り鮮やかな色調でのどごしの良
い飲用に好適な甘藷ジュースであった。
【0033】比較例10 実施例10と同じ通称知覧紫を80℃の熱水中に20秒
間浸漬して、加熱処理物を得た。この加熱処理物をピー
ラーで剥皮し、ミクログレーダーで破砕した後、ジュー
サーで搾汁して、甘藷ジュースを製造した。甘藷ジュー
スのアントシアニンは色価で1.3、糖度は11重量
%、SV量は23容量%、歩留まりは35重量%であっ
た。
【0034】実施例11,12 手順は実施例10の場合と同様にして、圧搾搾汁条件を
表3記載のように変えて行ない、甘藷ジュースを製造し
た。実施例10及び比較例10の場合も含め、各例の製
造条件、並びに各例で製造した甘藷ジュースの結果を表
3にまとめて示した。
【0035】
【表3】
【0036】表3において、 マルトース,糖度,SV量,歩留まり:表1の場合と同
じ。 アントシアニンの色価:前述した方法で測定した。 官能評価:実施例7〜9については各例の甘藷ジュース
と比較例9の甘藷ジュースとを2点比較し、また実施例
10〜12については各例の甘藷ジュースと比較例10
の甘藷ジュースとを2点比較した以外は表1の場合と同
様にして表記した。
【0037】
【発明の効果】既に明らかなように、以上説明した本発
明には、原料由来の色素含量及び糖度が高く且つパルプ
含量が低い、したがって鮮やかな色調でのどごしの良い
飲用に好適な甘藷ジュースを歩留まり良く製造できると
いう効果がある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村岡 明高 栃木県那須郡西那須野町大字西富山17番 地 カゴメ株式会社総合研究所内 (56)参考文献 特開 平6−190594(JP,A) 特開 昭54−135286(JP,A) 特開 平5−328949(JP,A) 特開 平8−336376(JP,A) 特開 平9−275949(JP,A) 特開 昭54−119066(JP,A) 特開 平6−217744(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23L 2/00 JICSTファイル(JOIS)

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高色素含量の甘藷を、これに含まれるポ
    リフェノールオキシダーゼを実質的に失活するが、アミ
    ラーゼを活性化する条件下で、そのマルトース含量が
    1.0〜10重量%となるように加熱処理した後、スク
    リューと該スクリューを包囲するスクリーンとを装着し
    た圧搾式搾汁機により下記の式1を満足する条件下で圧
    搾搾汁することを特徴とする甘藷ジュースの製造方法。 【式1】0.10≦log(P/S)≦2.0 {式1において、 P:圧搾式搾汁機の出口圧力(kgf/cm2)であって、
    0.10〜20の範囲内の数値 S:圧搾式搾汁機に装着したスクリーンの孔径(mm)で
    あって、0.050〜1.0の範囲内の数値}
  2. 【請求項2】 高色素含量の甘藷がβ−カロチンを1.
    0mg%以上含有する高カロチン含量の甘藷である請求項
    1記載の甘藷ジュースの製造方法。
  3. 【請求項3】 高色素含量の甘藷がその周皮を除いた部
    分にアントシアニンを色価で0.10以上含有する高ア
    ントシアニン含量の甘藷である請求項1記載の甘藷ジュ
    ースの製造方法。
  4. 【請求項4】 マルトース含量が3.0〜8.0重量%
    となるように加熱処理する請求項1、2又は3記載の甘
    藷ジュースの製造方法。
  5. 【請求項5】 圧搾式搾汁機がスクリュープレス又は搾
    汁用二軸回転型エクストルーダーである請求項1、2、
    3又は4記載の甘藷ジュースの製造方法。
  6. 【請求項6】 圧搾搾汁する前に高色素含量の甘藷を剥
    皮する請求項1、2、3、4又は5記載の甘藷ジュース
    の製造方法。
  7. 【請求項7】 加熱処理した高色素含量の甘藷を破砕又
    は切断してから圧搾搾汁する請求項1、2、3、4、5
    又は6記載の甘藷ジュースの製造方法。
  8. 【請求項8】 0.30≦log(P/S)≦1.5を
    満足する条件下で圧搾搾汁する請求項1、2、3、4、
    5、6又は7記載の甘藷ジュースの製造方法。
  9. 【請求項9】 スクリューとスクリーンとの間のクリア
    ランスを1.0mm以下に設定した圧搾式搾汁機により圧
    搾搾汁する請求項1、2、3、4、5、6、7又は8記
    載の甘藷ジュースの製造方法。
  10. 【請求項10】 品温が75℃以下で圧搾搾汁する請求
    項1、2、3、4、5、6、7、8又は9記載の甘藷ジ
    ュースの製造方法。
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