JP3172391B2 - 音環境再現方法 - Google Patents
音環境再現方法Info
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Description
詳細には、仮想現実の実現において、仮想空間の反射成
分を付加することにより、より現実感のある立体音像を
作成するための方法に関する。更には、コンサート専用
ホール,コンサート専用劇場,リスニングルームなどの
室内音響環境を設計する場合に、設計途中で、その設計
の音響特性をチェックできる音響解析方法に関する。
り、仮想現実で、音像を音源の移動や人の動き(受音
点)に合わせて変化させることが可能になっている。し
かし、反射などの音響特性に関する情報の付加は制限さ
れている。例えば、特開平6−30500号公報に記載
されているような床からの反射を付加する方法や、米国
クリスタル・リバー社の立体音像装置のように、直方体
の仮想空間に限り鏡像法により一次反射を求めて付加す
る方法を用いている。
設計を行う場合には、部屋の形,壁の反射・吸音条件な
どを決める必要があり、設計したホールの音を着工前に
耳で確かめるため、無響室でとった音に反射などの音響
特性に関する情報を付加して出力する方法が行われてい
る。また、疑似コンサートホールの音場制御を行うオー
ディオ機器も市販されている。更に、音響特性を得る方
法として、1つには、実際の環境、若しくは、その模型
で伝達関数を設定し、これと音信号を畳み込み演算によ
って合成する方法がある。
ミュレーションする方法もある。これは、音が壁に当た
った時の反射の様子を、コンピュータによって調べるも
のであり、鏡像法,音線追跡法などがある。これらの方
法は、音場の音質を決める上で最も重要な初期反射がど
の方向からどのような時間経過でやってくるかに着目し
てシミュレーションを行い、伝達関数を作成する方法で
ある。
位置、Yを音源の位置、ABCDを仮想空間(ただし、
説明を簡明にするために、2次元で説明する)とする。
Y,C,DのAB(0次の壁面W0)に関する鏡像を
Y′,C′,D′とする。Y′,C″,BのAD′(0
次の壁面W1)に関する鏡像をY″,C″,B″とす
る。また、Y″,C″のAB″(2次の壁面W2)に関
する鏡像をY′′′,C′′′とする。ここで、音源Y
からの音は、図示例の場合、音源Yから直接受音点Xに
到達するルートと、AB面(0次の壁W0)で反射して
受音点Xに到達するルートと、AD面で反射した後、A
B面で反射して受音点Xに到達するルートとがあり、受
音点Xには、これらのルートを通した音の合計が到達す
るが、これは、Y,Y′,Y″に音源があるのと等価で
ある。
源Yからの音を受音点Xにて聞く場合の、従来の鏡像法
によるシミュレーションの一例を説明するための図で、
まず、図6(a)において、仮想空間を入力し(S
1)、音源/人の位置の入力を行い(S2)、鏡像法に
より反射がどの方向からどのような時間経過でやってく
るかを求める(S3)。次いで、これら情報から音響特
性を現わす伝達関数を求め、無響室でとった音等との畳
み込みの計算を行う(S4)。音源/人の位置が変化す
る場合は、S2の音源・人の位置の入力に戻り、以上の
処理を繰り返す。
ように、入力された音源位置を0次の音源、仮想空間の
壁を0次の壁と呼べば、再帰的にもとまる。図6(b)
において、N次の反射を求めるには(S5)、N−1次
の壁の中から壁WNを1つ選ぶ(S6)。選べない(全
ての壁に対して処理を行った)ならば、N次の反射を求
める処理にもどる(S13)。N−1次の音源に対して
壁WNによる鏡像を求め、N次の音源とする(S7)。
人の位置とN次の音源を結ぶ線分がN個の壁W1,W2,
…,WNとこの順番で交わり、それ以外の壁と交わらない
等のチェックを行い(S8)、チェックを通過すれば反
射に登録を行う(S9)。N+1次についての反射を求
める必要があるならば(S10)、N−1次の壁に対し
てWNによる鏡像を求めN次の壁とし(S11)、N+
1次の反射を求める(S12)。
実では音像を音源や人の動きに合わせて変化させる。当
然、音源や人(受音点)が動けば反射音もそれにともな
って変化する。実際の伝達関数を測定する方法は仮想現
実の実現には適しておらず、また、模型を利用する方法
は仮想空間ごとに模型を作らねばならず、しかも、音源
位置や受音点の位置に応じて伝達関数を設定する必要が
あり、実用的ではない。一方、直方体の形状に限り鏡像
法により一次反射を求めて付加する方法では、あまりに
も単純化されすぎており、仮想空間の音響特性とかけ離
れることになる。
る方法も、現状の方法では計算に時間がかかるため、仮
想現実には利用し難い。したがって、音場の音質を決め
る上で最も重要な初期反射が、音源や受音点の動きら合
わせて高速に、どの方向からどのような時間経過でやっ
てくるかをシミュレーションによって計算することが必
要である。
決するために、(1)仮想空間の壁や音源/受音点位置
から、鏡像法を用いて音の反射波を計算して伝達関数を
求め、音を合成する音環境再現方法において、前記反射
波の計算を、仮想空間の壁の情報で部分計算を行ってテ
ーブルを作成する行程と、このテーブルと音源/受音点
位置から反射波の計算をする行程とに分割して行うこと
を特徴としたものであり、更には、(2)反射の探索空
間、或いは、(3)反射の判定条件を減少させて仮想空
間の音響特性を高速に計算し得るようにしたものであ
る。
空間の壁の情報で部分計算を行ってテーブルを作成する
行程と、このテーブルと音源/受音点位置から反射波の
計算する行程に分割することにより、反復して計算され
る反射や伝達関数を予め計算して求めてテーブルに保存
しておき、反射の計算をする時、このテーブルを参照す
るようにして、反射や伝達関数を求める時の重複計算を
省き、計算の量を減少させる。
による鏡像を求めN次の壁とする処理は、音源/受音点
の位置に依存せず、一度計算すれば十分である。従っ
て、あらかじめ計算してテーブルに保存し、反射の計算
を行う時に参照すれば良い。これにより、重複する計算
を省くことができる。さらに、壁W1,W2,…,WNの選
び方に依存する最適化をかけることができる。壁W1,
W2,…,WNの選び方によっては、音源/受音点をどのよ
うに選んでも、受音点の位置とN次の音源を結ぶ線分が
N個の壁W1,W2,…,WNの少なくとも1つと交わらな
い場合がある。例えば、W1とW2が同じである場合や、
N≧3の時、壁W1,WN上の任意の2点を選んでも、結
んだ線分と常に交わらないWi(1<i<N)が存在す
る場合である(Wiの交点がW1,WN上の点である場合
も交わらないとみなす)。これらをあらかじめチェック
しておき、反射を求める探索空間より削除することによ
り、無駄な計算を省くことができ、処理の高速化が計れ
る。
図5で説明したように、Xを受音点の位置、Yを音源位
置、ABCDを仮想空間とし、Y,C,DのABに関す
る鏡像をY′,C′,D′とし、Y′,C′,BのA
D′に関する鏡像をY″,C″,B″とし、Y″のA
B″に関する鏡像をY′′′,C′′′とする。この
時、線分AB,線分AB″のどのような点をとってきて
もAD′とは(点A以外では)交わらない。したがっ
て、この空間(斜線を施した部分)は、反射を求める探
索空間より削除される。実際、この例で、XY′′′
は、AB,AD′,AB″と交わらないので、反射では
ない。また、交わってはいけない壁のチェックもW1,
W2,…,WN以外のすべての壁に対して行う必要があるわ
けではない。例えば、仮想空間が凸(空間内の任意の2
点を直線で結んでも壁と変わらない)であればチェック
すること自体が不要である。凹空間の場合も壁W1,WN
上のどのような2点を選んで線を引いても交わらない壁
に対してのチェックを行う必要はない。
(ただし、簡単を期すため、2次元で説明を行う)で、
ABCDEFを仮想空間とする。C,D,E,FのAB
に関する鏡像をC′,D′,E′,F′とする。B,
C′,D′,E′のAF′に関する鏡像をB″,C″,
D″,E″とする。この時、AB上の点とAF′上の点
を結ぶ線の存在範囲は図2の斜線部分だけである。従っ
て、E′F′,E′D′,D′C′,B′C′に関して
チェックを行う必要はない。また、BC,CD,AF,
AB″,B″C″,C″D″に関してもチェックを行う
必要はないのは明白である。従って、DE,EF,E″
F′,E″D″についてのみチェックを行えば良い。
算を高速にするための方法について説明する。仮想空間
の入力の方式は色々考えられるが、壁の反射の判定を容
易に行うために、壁の形状は平行四辺形、若しくは、三
角形に分割されているものとする。この時、N−1次の
音源をZの壁WN(△ABC)に関する鏡像、即ち、N
次の音源をZ′とし、Oを源点とし、
点X,Zがある時、XZと△ABCの交点Rが存在する
条件は、
ておくことにより、反復計算を高速化することができ
る。さらに、1つの反射から得られる伝達関数Tr,T
lは、 Tr=Hr*Td*TW1*Tw2*…*TWN Tl=Hl*Td*TW1*Tw2*…*TWN ここで、Hr,Hlは頭部伝達関数で、頭の向きと反射
の方向から定まる。また、Tdは距離に依存する伝達関
数で、鏡像の位置と頭の位置から定まる。TW1,Tw2,…,
TWNは、各壁の反射率によって定まる伝達関数である。
反射率は、音の入射角度,周波数,材質によって変化す
るが、ここでは、音の入射角度毎の伝達関数として各壁
ごと定まっているものとする。しかるに、壁の位置関係
は音像・受音点の位置関係に無関係であるから、TW1へ
の入射角度を与えればTw2,…,TWNの入射角度は一意に
決定し、TW1*Tw2*…*TWNが計算できる。即ち、T
W1,Tw2,…,TWNはTW1への入射角度毎の伝達関数とし
てテーブルにもつことができ、これにより伝達関数を求
める計算を軽減することができる。上記の結果として、
反射をする壁の相互の位置関係から導き出される情報を
元に反射の探索空間を減少し、判定式を単純化でき、ま
た、反復して計算される反射や伝達関数を求める計算の
量の減少を計ることができる。
フロー図で、まず、仮想空間の入力を行い(S21)、
テーブルを作成する(S22)。次に、音源・受音点の
位置の入力を行い(S23)、反射がどの方向からどの
ような時間経過でやってくるかを求める(S24)。こ
れら情報と、テーブルの伝達関数とから、音響特性を現
わす伝達関数を求め無響室でとった音等との畳み込みの
計算を行い(S25)、音源・受音点の位置の入力(S
23)に戻り、以上の処理を繰り返す。反射を求めるフ
ローは、テーブルから1つ選ぶ(S27)。選べない
(全ての壁に対して処理を行った)ならばもどる(S3
1)。音源の鏡像を求め(S28)、人の位置とN次の
音源を結ぶ線分がN個の壁W1,W2,…,WNとこの順番
で交わり、それ以外の壁と交わらない等のチェックを行
い(S29)、チェックを通過すれば反射に登録を行う
(S30)。
ーブルにはN−1次の壁の情報や、次の候補が格納され
ているブロックへのポインター,反射の次数,V,αな
どの音像の鏡像を求めたり、交点を持つ条件を計算する
ための値、また、交点を持ってはならない壁のリスト,
伝達関数を持つ。これらは、テーブル作成の時点で作成
され、以降は変化しない。また、鏡像の計算を行うため
に、音像の鏡像を保持するエリアを有する。N次の音像
の鏡像をN−1次の音像の鏡像と、V,αから計算する
ためである。従って、N−1次の音像の鏡像の計算をN
次の音像の鏡像より先に行わなければならない。逆に、
それが満足されていれば、それ以外の計算の順番を入れ
替えてもよい。
限らずさまざまの対応が可能である。例えば、
Wi+1)であるとき、探索空間から削除できる。また、初
期反射のみ必要な場合、Dmin(W1,WN)が一定値以上
であるならば、探索空間から削除するなどである。
を用いて反射波を計算する行程を、仮想空間の壁の情報
で部分計算を行いテーブルを作成する行程と、このテー
ブルと音源・受音点位置から反射波の計算する行程に分
割することにより、反復して計算される反射や伝達関数
を求める計算の量の減少を計り、また、テーブルの作成
時に反射の探索空間を減少し、判定式を単純化すること
が可能となる。したがって、音場の音質を決める上で最
も重要な初期反射が、音源や受音点の動きに合わせて高
速に、どの方向からどのような時間経過でやってくるか
を計算することが可能となる。
る。
ションの簡単なフロー図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 仮想空間の壁や音源/受音点位置から、
鏡像法を用いて音の反射波を計算して伝達関数を求め、
音を合成する音環境再現方法において、前記反射波の計
算を、仮想空間の壁の情報で部分計算を行ってテーブル
を作成する行程と、このテーブルと音源/受音点位置か
ら反射波の計算をする行程とに分割して行うことを特徴
とする音環境再現方法。 - 【請求項2】 N次の反射を求める場合において、受音
点とN次の音源とを結ぶ線分がN個の壁の少なくとも1
つと交わらない場合には、前記N次の音源空間を反射を
求める探索空間より削除して反射波の探索空間を減少さ
せることを特徴とする請求項1に記載の音環境再現方
法。 - 【請求項3】 前記仮想空間内の任意の2点を結ぶ直線
が壁面と交わらない場合は、該壁面に対する交点チェッ
クを行わないことを特徴とする請求項1又は2に記載の
音環境再現方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP08792095A JP3172391B2 (ja) | 1995-04-13 | 1995-04-13 | 音環境再現方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP08792095A JP3172391B2 (ja) | 1995-04-13 | 1995-04-13 | 音環境再現方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08286690A JPH08286690A (ja) | 1996-11-01 |
| JP3172391B2 true JP3172391B2 (ja) | 2001-06-04 |
Family
ID=13928365
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP08792095A Expired - Fee Related JP3172391B2 (ja) | 1995-04-13 | 1995-04-13 | 音環境再現方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3172391B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP4409177B2 (ja) | 2003-01-07 | 2010-02-03 | ヤマハ株式会社 | データ処理装置、データ処理方法およびプログラム |
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-
1995
- 1995-04-13 JP JP08792095A patent/JP3172391B2/ja not_active Expired - Fee Related
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|---|---|
| JPH08286690A (ja) | 1996-11-01 |
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