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JP3180982B2 - 白色金合金 - Google Patents
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JP3180982B2 - 白色金合金 - Google Patents

白色金合金

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JP3180982B2
JP3180982B2 JP34373592A JP34373592A JP3180982B2 JP 3180982 B2 JP3180982 B2 JP 3180982B2 JP 34373592 A JP34373592 A JP 34373592A JP 34373592 A JP34373592 A JP 34373592A JP 3180982 B2 JP3180982 B2 JP 3180982B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は白色金合金に関し、特に
眼鏡フレームなどに好適に用いることができる白色金合
金に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しよとする課題】白色金
合金は、金の黄金色を脱色するために、主にNiやPd
を合金化して古くからプラチナの代用として用いられて
おり、Ni系合金はAu−Ni(5〜25%)−Cu
(10〜25%)−Zn(1〜5%)の組成範囲であ
り、Pd系合金はAu−Pd(5〜40%)−Ag(1
0〜30%)−Ni(1〜5%)の組成範囲が一般であ
る。この従来のNi系合金の硬さ(HV )は170であ
り、パラジウム系合金の硬さ(HV )は190である。
【0003】ところが、この従来のNi系合金およびP
d系合金は、いずれもNiが添加されているため、人体
への悪影響がある。特に眼鏡や宝飾品などは、直接人体
に触れるため、注意が必要である。また、Niが添加さ
れていると時間の経過と共に、白色金合金が黄変する。
そのため、Ni系合金およびPd系合金では、黄変を防
止する場合、ロジウムメッキなどを施さなければならな
いという問題があった。さらに、この従来のNi系合金
およびPd系合金は、硬度(HV )が170〜190と
小さいため、傷がつきやすく、曲がりやすい。そのた
め、眼鏡フレームなどの構造部品には使用できないとい
う問題もあった。
【0004】このような問題を解決するために、本発明
者等は、特願平1−264873号において、Auを主
成分とし、重量比でAg1〜10%、Pd10〜35
%、Cu1〜10%を含む合金に、Zn0.5〜10%
とIn0.5〜10%添加した白色金合金を開示した。
なお、Pdを10〜35重量%に設定した理由は、10
重量%未満の添加では、Auの黄金色を完全に脱色する
ことができず、35重量%を超える添加では色調が暗灰
色となって良好な色調が得られないためである。また、
AgとCuの下限添加量を1重量%とした理由は、各々
1重量%未満の添加では、他の元素との相乗効果が得ら
れないためであり、各々10重量%を超える添加では金
合金の優れた耐蝕性を劣化させるおそれがあるためであ
る。さらに、ZnとInの含有量を各々0.5〜10重
量%に限定した理由は、0.5重量%未満ではガス抜き
効果が不十分で鋳造性の向上が期待できないめであり、
10重量%を超える添加では融点の低下が著しく、また
加工性に悪影響を及ぼすことになるからである。なお、
ZnとInの添加は双方の相乗的作用による効果を得る
ためである。このように、Pdを10〜35重量%、A
gとCuを各々1〜10重量%、ZnとInの含有量を
各々0.5〜10重量%添加すれば、鋳造する際に流動
性が良く、鋳造体の鋳肌も美しく、インゴット内部の欠
陥が少なく、加工性の良好な白色金合金となる。また、
この白色金合金では、Niを添加しないことから、黄変
を防止できると共に、人体への悪影響なども防止できる
ものである。
【0005】ところが、この従来の白色金合金でも、硬
さ(HV )は120〜160であり、眼鏡フレームなど
の構造部品に用いるには、硬度が依然として小さいとい
う問題があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係る白色金合金
は、このような従来技術の問題点に鑑みてなされたもの
であり、特徴とするところは、Auを主成分とし、重量
比でAg1〜10%、Pd10〜35%、Cu1〜10
%を含む合金に、Zn0.5〜10%とIn0.5〜1
0%添加した白色金合金において、前記CuとPdの重
量比を、Pdが50〜68%の範囲になるように設定
し、ビッカース硬度(Hv)を220以上とした点にあ
る。また、本発明に係る白色金合金の製造方法は、Au
を主成分とし、重量比でAg1〜10%、Pd10〜3
5%、Cu1〜10%を含む合金に、Zn0.5〜10
%とIn0.5〜10%添加した白色金合金の製造方法
において、前記CuとPdの重量比を、Pdが50〜6
8%の範囲になるように設定して加熱溶融した後に、5
80℃以上の温度まで降下させて急冷し、再度300℃
以上の温度で加熱する点にある。
【0007】
【作用】上記のように、CuとPdの重量比を、Pdが
50〜68%の範囲になるように設定すると、鋳造後に
再加熱した場合、β相のCu−Pd化合物が析出し、非
常に硬度(HV )の大きい白色金合金を製造することが
でき、宝飾品は勿論、眼鏡フレームなどの構造部品にも
用いることができる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例を詳細に説明する。本
発明では、Ag Pd Cu系合金に、ZnとInを所
定範囲で添加し、且つCuとPdの重量比を、Pdが5
0〜68%の範囲になるように設定する。すなわち、図
1のPd−Cu合金の状態図に示すように、CuとPd
の重量比を、Pdが12〜38%になるように設定する
と、500℃以下でα相のPd−Cu化合物(PdCu
3 )が多く析出するが、Pdが41〜68%の範囲にな
るように設定するとβ相のPd−Cu化合物(PdC
u)が多く析出する。β相のPd−Cu化合物が多く析
出すると、α相のPd−Cu化合物が多く析出した場合
やこのような特定の相が析出しない場合に比べて硬度が
大きくなり、白色金合金の硬度も大きくなる。一方、本
発明では、他の組成物との関係で、CuとPdの重量比
は、Pdが最低でも50%必要であり、CuとPdの重
量比におけるPdの下限値は50%になると共に、上限
値はβ相のPd−Cu化合物を形成するための最大値で
ある68%になる。
【0009】また、β相のPd−Cu化合物を析出させ
るためには、溶湯を鋳型に注湯して600℃程度の温度
まで降下させ、その後水中に投入して急冷し、再び30
0℃以上の温度で再加熱する。水中に投入して冷却した
段階のインゴットの硬度(HV )は160程度である
が、このインゴットを再び300℃以上の温度で再加熱
するとβ相のPd−Cu化合物が析出し、硬度(HV
は220以上になる。この場合、β相のPd−Cu化合
物をより多く析出させるためには、鋳造後に一定温度ま
で降下させて急冷する際、降下温度が580℃以下(β
相の析出領域温度)にならないようにすることが望まし
い。すなわち、鋳造後に580℃以下の温度で降下させ
て急冷すると、300℃以上の温度で再加熱しても、β
相のPd−Cu化合物の析出が少なく、200程度の硬
度(HV )しか得られないからである。
【0010】−実験例1− 重量比で、Au58.5%、Ag9.0%、Pd18.
5%、Cu9.0%、Zn3.0%、In2.0%の組
成(CuとPdの重量比は、Pdが65%)とし、全体
で500gになるように混合して、高周波炉で溶解し
た。この時の融点は、1040℃であった。この溶融物
を厚さ10mm、幅25mmの板状の鋳造型に注湯し
て、600℃の温度まで下降させ、鋳造型ごと20℃の
水中に投入して急冷した後、400℃で15分間再加熱
し、鋳造体表面のビッカース硬度を測定した。その結
果、ビッカース硬度(HV )は290であり、従来品の
160に比べて格段に硬度の大きいK14の白色金合金
が得られることを確認した。CuとPdの重量比は、P
dが67%であることから、インゴットを急冷した後
に、450℃で15分間再加熱した際に、β相のPd−
Cu化合物(CuPd)が形成されたものと考えられ
る。
【0011】−実験例2− 重量比で、Au58.5%、Ag9.0%、Pd18.
5%、Cu9.0%、Zn3.0%、In2.0%の組
成CuとPdの重量比は、Pdが65%とし、全体で5
00gになるように混合して、高周波炉で溶解した。こ
の時の融点は、1040℃であった。この溶融物を厚さ
10mm、幅25mmの板状の鋳造型に注湯して、70
0℃の温度まで下降させ、鋳造型ごと20℃の水中に投
入して急冷した後、350℃で15分間再加熱し、鋳造
体表面のビッカース硬度を測定した。その結果、ビッカ
ース硬度(HV )は、220であり、従来品の160に
比べて、硬度が大きく、眼鏡フレームなどの構造材に使
用できるK14の白色金合金であることを確認した。こ
の場合も、CuとPdの重量比は、Pdが67%である
ことから、インゴットを急冷した後に、350℃で15
分間再加熱した際に、β相のPd−Cu化合物(CuP
d)が形成されたものと考えられる。
【0012】すなわち、眼鏡フレームとして必要な硬度
(HV )は、220以上と言われており、本発明の白色
金合金はいずれもこの基準を満たすものである。
【0013】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る白色金合金
によれば、Auを主成分とし、重量比でAg1〜10
%、Pd10〜35%、Cu1〜10%を含む合金に、
Zn0.5〜10%とIn0.5〜10%添加した白色
金合金において、前記CuとPdの重量比を、Pdが5
0〜68%の範囲になるように設定し、ビッカース硬度
(Hv)を220以上としたことから、Niを添加しな
い白色金合金でも、硬度が大きくなり、宝飾品は勿論の
こと眼鏡フレームなどの構造材にも用いることができ
る。また、熱処理が可能な地金であるため、眼鏡および
宝飾品として必要な硬度が得られる白色金合金が得られ
る。さらに、Inを含有することにより、地金を白くす
る元素であるPdが多く含まれていても融点を低くおさ
えることが可能となり、鋳造しやすく、かつ欠陥が生じ
にくい。さらにまた、Ni無添加のため、黄変すること
がなく、黄変しても白く見せるためのロジウムメッキな
どが不必要であると共に、Niが無添加のため、人体へ
の悪影響の心配がない。また、本発明に係る白色金合金
の製造方法によれば、Auを主成分とし、重量比でAg
1〜10%、Pd10〜35%、Cu1〜10%を含む
合金に、Zn0.5〜10%とIn0.5〜10%添加
し、このCuとPdの重量比を、Pdが50〜68%の
範囲になるように設定して加熱溶融した後、580℃以
上の温度まで降下させて急冷し、再度300℃以上の温
度で加熱することから、Niを添加しない白色金合金で
も、ビッカース硬度(Hv)が220以上のものを容易
に得ることができ、宝飾品は勿論のこと眼鏡フレームな
どの構造材にも用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】Pd−Cu合金の状態図である。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Auを主成分とし、重量比でAg1〜1
    0%、Pd10〜35%、Cu1〜10%を含む合金
    に、Zn0.5〜10%とIn0.5〜10%添加した
    白色金合金において、前記CuとPdの重量比を、Pd
    が50〜68%の範囲になるように設定し、ビッカース
    硬度(Hv)を220以上としたことを特徴とする白色
    金合金。
  2. 【請求項2】 Auを主成分とし、重量比でAg1〜1
    0%、Pd10〜35%、Cu1〜10%を含む合金
    に、Zn0.5〜10%とIn0.5〜10%添加した
    白色金合金の製造方法において、前記CuとPdの重量
    比を、Pdが50〜68%の範囲になるように設定して
    加熱溶融した後に、580℃以上の温度まで降下させて
    急冷し、再度300℃以上の温度で加熱することを特徴
    とする白色金合金の製造方法。
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