JP3199973B2 - 孔版印刷方式用スタンプインキ含浸体 - Google Patents
孔版印刷方式用スタンプインキ含浸体Info
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Description
タンプインキを含浸させてなるスタンプインキ含浸体に
関する。さらに詳しくは、孔版印刷方式に用いるパッド
中でスタンプインキが偏らず、スタンプインキの浸みが
なく、セットが速いスタンプインキを含浸させてなるス
タンプインキ含浸体に関する。
ンジ等でできている多孔質含浸体(以下パッドと記す)
に含浸させたスタンプインキや、無数の微細な連続気孔
を有する多孔性ゴム印材に含浸させた捺印用スタンプイ
ンキは、染料、水性樹脂、グリコ−ル系溶剤等で出来て
いるものが多く、粘度は低く、ニュートン流体に近い流
動性を示すものが多い。これは連続で印刷した時に、ス
タンプ台中のパッドの表面部分や多孔性ゴム印材の印面
部分に、含浸されているスタンプインキが移動して補充
されやすいように、また印刷後、スタンプインキが紙に
浸透して紙面の乾燥が速くなるようにするためである。
またスタンプ台中のパッドや多孔性ゴム印材の孔径はか
なり微細に出来ている。これは押圧がかかった際、スタ
ンプインキがパッドや多孔性ゴム印材から一度に多量に
滲み出しすぎないよう、またパッドや多孔性ゴム印材中
で毛管現象が起こりやすくすることで、スタンプ台中の
パッドの表面部分や多孔性ゴム印材の印面部分に、含浸
されているスタンプインキが移動して補充されやすいよ
うにするためである。
のスタンプインキを孔版印刷方式のスタンプインキとし
て用いても良好な印刷物は得られない。ここで孔版印刷
方式とはスタンプインキを含浸させた含浸体と、その含
浸体の表面を固定的に覆う孔版原紙とから構成される孔
版原板に穿孔を行い、穿孔を通じて含浸体のスタンプイ
ンキを転移することで印刷を行う方式である。この方式
においては、スタンプインキの粘度が低く、ニュートン
流体に近いこと、また孔版原紙の穿孔径も30μmから
100μmと大きいことから、印刷時のインキ転移量が
多くなり印刷物に滲みが出てしまう。またセット(紙面
の乾燥)も遅くなり、擦れて、紙や手を汚してしまう。
また時間がたつと、孔版原紙の穿孔部分からスタンプイ
ンキが垂れてしまい、スタンプや紙を汚してしまう。
てあるスタンプインキは重力で下方に偏り、上方のパッ
ド部分にはスタンプインキがなくなってしまう。この状
態で捺印しても、版面にスタンプインキが付かなかった
り、薄くなったりして、良好な印刷物は得られなかっ
た。特に夏季は温度が高いのでスタンプインキの粘度は
大幅に下がり、これらの傾向が顕著であった。本発明
は、孔版印刷方式のスタンプ器において、スタンプイン
キの粘度特性さらにはパッド密度の適性化をはかること
にあり、これにより、パッド中でスタンプインキが偏ら
ないこと、スタンプインキの滲みがなく、セットが速
く、印刷濃度も大である印刷物を得ること、さらに連続
印刷が可能であるスタンプインキ含浸体の提供を目的と
する。
料を樹脂と油性溶剤とからなるビヒクルに配合した孔版
印刷方式用スタンプインキにおいて、該インキが、25
℃において、ずり速度20/secにおける粘度値が2
0から250ポイズ、かつ下記計算式 T.I.値=(ずり速度0.5/secにおける粘度
値)/(ずり速度5.0/secにおける粘度値) で算出されるチキソトロピ−インデックス(T.I.
値)が1.2から3.0である孔版印刷方式用のスタン
プインキを、連続気孔を有し、密度20kg/m3から
300kg/m3 の多孔質含浸体に含浸させてなる孔版
印刷方式用のスタンプインキ含浸体に関する。
プ器の外観を図1に、その断面図を図2に示した。スタ
ンプ器は、把持部、印面保持部、印面部を具備し、印面
部は後述のスタンプインキが含浸されたパッドと孔版原
紙を備えている。孔版原紙は熱可塑性フィルムと、多孔
性支持体と、これらを接着する接着剤層とで構成されて
いる。熱可塑性フィルムは、厚さ1から4μm、好まし
くは2μmの熱可塑性合成樹脂材料(例えば、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリプロピレン、塩化ビニリデン
−塩化ビニル共重合体等)のフィルムで構成される。多
孔性支持体は、天然繊維(例えば、マニラ麻、こうぞ、
みつまた等)、合成繊維(例えば、ポリエチレンテレフ
タレート、ポリビニルアルコール、ポリアクリロニトリ
ル等)、またはレ−ヨン等の半合成繊維を主原料とした
多孔性薄葉紙で構成される。
パッドにも接している。図2ではわかりやすいよう離し
て記入してある。サーマルヘッドにより加熱穿孔して製
版した孔版原紙を図2に示すようにスタンプ器に取付け
た後、把持部を手で持ってスタンプ器を紙等の被印刷物
に押しつけると、パッド部分が圧縮され孔版原紙の穿孔
部分からスタンプインキが滲み出て、印刷される。本発
明のスタンプインキは、ずり速度20/secにおける
粘度値が20から250ポイズであるが、好ましくは5
0から200ポイズ、より好ましくは80から150ポ
イズである。粘度値が上記値より小さいと印刷時、スタ
ンプインキが出すぎて印刷物が滲んだり、セットが遅く
なって擦れて汚れたり、手を汚したりしてしまう。粘度
値が上記値より大きいと印刷時、スタンプインキが出に
くく、印刷画像がかすれたり、薄くなったりする。また
捺印荷重(捺印する時にスタンプ器を押しつける荷重)
も大きくなり印面の孔版原紙にしわが寄り易い。
ン流体である。T.I.値が大きいほど、その液体のチ
キソ性または塑性が大きくなる。本発明のT.I.値は
1.2から3.0であるが、好ましくは1.3から2.
5、より好ましくは1.4から2.0である。T.I.
値が上記数値より小さいと含浸体の中でスタンプインキ
の偏りが生じてしまう。T.I.値が上記数値より大き
いと印刷時、スタンプインキが出にくく、印刷画像がか
すれたり、薄くなったりする。また捺印荷重も大きくな
り印面の孔版原紙にしわが寄り易い。また捺印耐久性も
劣ることとなる。上記のスタンプインキにおける粘度特
性だけでも十分良好な品質のスタンプ器を得ることはで
きるが、パッド密度との組合せによってさらに良好な品
質のスタンプ器が得られる。パッドは紙、布、ゴム、樹
脂スポンジ等いずれでもよいが、コスト、加工性の点
で、樹脂スポンジ、特にウレタンフォームが好ましい。
パッド密度が大きくなると、パッドの連続気泡は小さく
なりスタンプインキは出にくくなり、パッド密度が小さ
くなると、パッドの連続気泡は大きくなりスタンプイン
キは出やすくなる傾向がある。
300kg/m3 であるが、好ましくは50kg/m3
から200kg/m3 、より好ましくは80kg/m3
から150kg/m3 である。パッド密度が上記数値よ
り小さいと、印刷時スタンプインキが出すぎて印刷物が
滲んだり、セットが遅くなって擦れて汚れたり、手を汚
したりしてしまう。またパッド密度が上記数値より大き
いと、スタンプインキが出にくく、捺印荷重が大きくな
り印面の孔版原紙にしわが寄り易く、また捺印耐久性も
劣ったものとなる。本発明のスタンプインキは、着色剤
と、樹脂および油性溶剤を含んだビヒクルとからなる。
さらにチキソ性付与剤または塑性付与剤を配合すること
が好ましい。着色剤としては、例えば、カ−ボンブラッ
ク、ベンガラ、黄土、群青、紺青等の無機顔料、不溶性
アゾ、溶性アゾ、フタロシアニン、キナクリドン等の有
機顔料、油溶性染料が用いられる。
ステル、ロジン変成フェノ−ル樹脂、アルキッド樹脂、
石油樹脂、ロジン変成マレイン酸樹脂等が用いられる。
油性溶剤としては、揮発性が少ないものが好ましい。例
えば、沸点が300℃以上の炭化水素系溶剤、スピンド
ル油、流動パラフィン、モ−タ−オイル、ギヤオイル、
マシン油等の石油系溶剤、および、エチレン、プロピレ
ン、ブテン等の不飽和炭化水素の重合によって得られる
合成油が上げられる。またヒマシ油、トール油、大豆
油、オリーブ油、鯨油といった動植物油も使用可能であ
る。チキソ性付与剤や塑性付与剤はスタンプインキ作成
時に、または樹脂ワニス作成時に添加する。例えば、ス
テアリン酸アルミニウム、オクチル酸アルミニウム、オ
レイン酸アルミニウム、ナフテン酸アルミニウム、エチ
ルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート、
アルキルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレ
ート、高級脂肪酸アマイド類、またはタルク、カオリ
ン、炭酸カルシウム、硫酸バリウム等の体質顔料、シリ
カゲル、モンモリロナイトの4級アンモニウム塩等が上
げられる。これらのチキソ性付与剤や塑性付与剤は、樹
脂に対し1から5重量%の範囲で添加することが好まし
い。
果を損なわない範囲で用いることができる。例えば、顔
料分散剤、耐摩擦性向上剤、酸化防止剤、裏移り防止剤
等である。本発明の孔版印刷用スタンプインキは、着色
剤を樹脂や溶剤の全部あるいは一部に添加し、三本ロ−
ルミル、サンドミル等の分散機で練肉、分散し、その
後、押印しやすいように、またスタンプインキが適度に
出やすいように粘度を調整するため、残りの樹脂や溶剤
を添加することで得られる。以下、本発明を実施例に基
づいてより詳細に説明する。実施例中、部は重量基準で
ある。
スコにモーターオイル55部、アルキッド樹脂45部を
仕込み、窒素気流下で180℃、30分攪拌し樹脂を溶
解する。次に、160℃に冷却しステアリン酸アルミニ
ウム2.0部を加え、1時間攪拌し樹脂ワニス1を得
た。 (ワニス作成例 2)ワニス作成例1でステアリン酸ア
ルミニウムを入れなかった他はワニス作成例1と同様に
操作して樹脂ワニス2を作成した。 (インキ作成例)樹脂ワニス2を13部、カーボンブラ
ック7部、モーターオイル10部を混合し3本ロールで
分散した。その後、粘度を15から320ポイズの範囲
で7段階に、T.I.値を1.1から3.3の範囲で5
段階となるように、ワニス1とワニス2とさらにモータ
ーオイルを適宜加え、ディスパ−で攪拌し、計100部
とし、孔版用スタンプインキ計35個を得た。
室内でコーンプレート粘度計を使って、ずり速度20/
secの粘度を測定した。またBH型粘度計を使って2
rpm(0.5/sec)と20rpm(5.0/se
c)での粘度を測定し、T.I.値を算出した。 (印刷テスト)次にパッド密度が15から330kg/
m3 の範囲にある各種ウレタンフォーム(イノアックコ
ーポレーション製ウレタンカラーフォームCFS)に上
記で得られたスタンプインキを含浸させ、印刷テスト
(スタンプインキの滲み、セットの速さ、捺印荷重、捺
印耐久性、スタンプインキの片寄り)を行った。結果を
表1、表2および表3に示す。表中、本発明品は太線で
囲んだ。
下記の意味を表す。 上段左 ───印刷物の滲み(25℃) 良好○ やや
不良△ 不良× 上段中 ───セットの速さ(25℃) 良好○ やや
不良△ 不良× 上段右 ───捺印耐久性 : 10秒間隔で連続し
て捺印したとき、カスレの無い良好な画像が得られる捺
印回数(単位 : 回数) (25℃、印面サイズ 35mm×80mm印面穿孔率 20%) 下段左 ───捺印荷重 : 捺印する時にスタン
プを押しつける1印面あたりの荷重(単位 : kg) (10℃、印面サイズ 35mm×80mm) 下段右 ───インキの片寄り: 印面サイズ 15mm×
80mmのパッドを縦置きにして35℃で1ヵ月保存したも
のについて、捺印耐久性テストを行う。(単位 : 回
数)
固定して、T.I.値と粘度を変えた時の印刷結果を示
した。粘度が320ポイズでT.I.値が1.1のスタ
ンプインキは作成不可能であった。T.I.値が1.1
ではスタンプインキの片寄りが生じており、3.3では
セットが遅く、乾燥性が劣っている。また粘度が15ポ
イズでは滲みが生じており、320ポイズでは乾燥性が
劣っている。評価項目のすべてにおいて最も良好だった
のは、T.I.値が1.7と2.2で粘度が120ポイ
ズの時であった。表2ではT.I.値を1.7に固定し
て、パッド密度と粘度を変えた時の印刷結果を示した。
表3では粘度を120ポイズに固定して、パッド密度と
T.I.値を変えた時の印刷結果を示した。これよりパ
ッド密度が15kg/m3 と350kg/m3 では捺印
耐久性が極端に劣っていることがわかる。また評価項目
のすべてにおいて最も良好だったのは、パッド密度が7
0、120、180kg/m3 であった。
プ器において、スタンプインキの粘度特性およびパッド
密度の適性化をはかることにより、パッド中でスタンプ
インキが偏らず、スタンプインキの滲みがなく、セット
が速く、印刷濃度も大である印刷物を得ることができ、
さらに長期の連続印刷が可能な孔版印刷方式用のスタン
プインキ含浸体が提供される。
Claims (5)
- 【請求項1】 顔料を樹脂と油性溶剤とからなるビヒク
ルに配合した孔版印刷方式用スタンプインキにおいて、
該インキが、25℃において、ずり速度20/secに
おける粘度値が20から250ポイズ、かつ下記計算式 T.I.値=(ずり速度0.5/secにおける粘度
値)/(ずり速度5.0/secにおける粘度値) で算出されるチキソトロピ−インデックス(T.I.
値)が1.2から3.0である孔版印刷方式用のスタン
プインキを、連続気孔を有し、密度20kg/m3から
300kg/m3 の多孔質含浸体に含浸させてなること
を特徴とする孔版印刷方式用のスタンプインキ含浸体。 - 【請求項2】 多孔質含浸体が、密度50kg/m3 か
ら200kg/m3であることを特徴とする請求項1記
載の孔版印刷方式用のスタンプインキ含浸体。 - 【請求項3】 多孔質含浸体が、密度80kg/m3 か
ら150kg/m3であることを特徴とする請求項1記
載の孔版印刷方式用のスタンプインキ含浸体。 - 【請求項4】 ずり速度20/secにおける粘度値が
50から200ポイズ、かつT.I.値が1.2から
2.5であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか
1項に記載の孔版印刷方式用のスタンプインキ含浸体。 - 【請求項5】 ずり速度20/secにおける粘度値が
80から150ポイズ、かつT.I.値が1.2から
2.0であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか
1項に記載の孔版印刷方式用のスタンプインキ含浸体。
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