JP3202964B2 - 蛍光体材料、蛍光体膜およびプラズマディスプレイパネル - Google Patents
蛍光体材料、蛍光体膜およびプラズマディスプレイパネルInfo
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Description
レイパネルなどの蛍光体層に関し、特に蛍光体層の形成
に用いられ紫外線で励起する蛍光体材料に関するもので
ある。
DPと記載する)は、小さい奥行きで大画面を実現する
ことが可能なディスプレイとして注目されており、大別
して直流型(DC型)と交流型(AC型)とに分けられ
るが、現在ではAC型が主流となっている。
示す概略断面図である。本図において、41は前面ガラ
ス基板(フロントカバープレート)であって、この前面
ガラス基板41の表面上に表示電極42が形成され、そ
の上から、誘電体ガラス層43及び酸化マグネシウム
(MgO)誘電体保護層44がコートされている。ま
た、45は背面ガラス基板(バックプレート)であっ
て、この背面ガラス基板45の表面上には、アドレス電
極46および隔壁47、蛍光体層50〜52が設けられ
ている。この蛍光体層50〜52は、カラー表示のため
に、赤50,緑51,青52の3色の蛍光体層が順に配
置されている。前面ガラス基板41と背面ガラス基板4
5とは、電極42,46どうしが対向するように配され
て封着されており、隔壁47間には放電ガスが封入され
て放電空間49が形成されている。各放電空間49で
は、表示電極42間の放電によって波長の短い紫外線
(波長147nm)を発生し、各蛍光体層50〜52を
励起発光させることによって、赤,緑,青の各色を発光
するようになっている。
紫外線で励起発光する蛍光体粒子を含むインキやシート
をパネル基板上に配設し、その後、500℃前後で焼成
し、インキやシート中に存在する有機バインダー成分を
焼失させる工程を通して形成される。各色の蛍光体粒子
としては、母体材料を構成する金属元素が部分的にEu
やMnなどの付活剤で置換された構造のものが多く用い
られている。
焼成プロセスにおいて、蛍光体層を形成する蛍光体粒子
は熱変化を起こし、蛍光体層の輝度や色度が劣化するこ
とが知られている。特に、付活剤としてEu2+イオンを
含む青色蛍光体は、焼成による輝度や発光色度の劣化が
顕著である。このような問題に対して、蛍光体の熱劣化
を改善する工夫もなされている。例えば、光技術コンタ
クトVol.34 No.1(1996)P.23〜2
4には、従来からBaMgAl14O23:Eu2+が優れた
青色蛍光体として知られていたが、パネル動作中の劣化
と色度変化が問題となっていたことや、この点を改善す
るものとしてBaMgAl10O17:Eu2+が開発され、
パネル製作時の焼成による輝度劣化も改善されたことが
記載されている。
の要求が高まる中で、PDPにおいても、輝度や画質を
向上させるために、更に蛍光体層の輝度や色度の劣化を
抑えて、発光強度(輝度を色度のy値で割った値)を向
上させる技術が望まれている。本発明は、このような背
景のもとになされたものであって、輝度や発光強度の良
好な蛍光体層の形成を可能とし、PDP等の高輝度化や
高画質化を実現することを目的とする。
め、本発明は、母体材料中の置換対象の元素がEu2+イ
オンで置換されたPDP用蛍光体材料、特に組成式がB
aMgAl10O17:Eu2+ またはBaMgAl 14 O 23 :
Eu 2+ で表される蛍光体において、置換対象の元素(B
a)に対するEu2+イオンの置換量を8at%以下(好
ましくは1〜6at%)に設定した。
される蛍光体をはじめとして、母体材料中の置換対象の
元素が付活剤としてのEu2+イオンで置換された構造の
青色蛍光体材料において、従来は、置換対象の元素に対
するEu2+イオンの置換量が10〜15at%のものが
用いられてきたが、上記本発明の蛍光体材料を用いて蛍
光体層を形成することによって、従来よりも輝度並びに
発光強度を向上させることができる。そして、このよう
な蛍光体材料を青色蛍光体材料として用いると、PDP
の画質及び輝度を向上が可能となる。これは、PDPを
作製する際に、蛍光体材料を塗布した後、焼成してバイ
ンダを焼失させて蛍光体層を形成するが、その後パネル
を封着する工程でも焼成がなされるので、蛍光体材料は
2度以上焼成にさらされることになり、このような条件
下では、Eu2+イオンの置換量を上記のように従来より
小さい範囲に設定しておく方が、高輝度及び高発光強度
が得られるためである。
上述したように、PDPの蛍光体層には、母体材料を構
成する金属元素が部分的に付活剤で置換された構造の蛍
光体材料が多く用いられている。例えば、BaMgAl
10O17:Eu2+で表される青色蛍光体材料においては、
母体材料であるBaMgAl10O17を構成するBa元素
がEu2+イオンで置換された構造となっている。
において、上記したとおり、置換対象の元素(Ba)に
対するEu2+イオンの置換量が10〜15at%程度に
設定されていたが、その理由は以下のように考察され
る。蛍光体層は、基本的に、蛍光体材料からなる粒子を
バインダと混合して塗布し、その後、500℃前後で焼
成を行いバインダを焼失させるという工程を通して行わ
れる。
うな蛍光体材料においては、Eu2+イオンの置換量を大
きく設定するほど、蛍光体材料の初期の輝度は向上する
一方、耐熱性が低下するため焼成に伴う蛍光体の輝度や
発光強度の低下が大きくなる傾向があるので、この点を
考慮した上で、焼成後の蛍光体層の輝度及び発光強度が
優れた値をとるように、Eu2+イオンの置換量が上記範
囲(10〜15at%)に設定されていたものと考えら
れる。
は、蛍光体層を形成した後に、前面パネルと背面パネル
と封着するために通常400℃程度の温度で焼成が行わ
れる。即ち、蛍光体層の蛍光体は、2度焼成にさらされ
ることになる。従来は、この封着時の焼成は、蛍光体層
を形成するときの焼成温度(500℃前後)と比べると
かなり低い温度でなされるので、蛍光体にあまり影響を
及ぼないと考えられていたが、本発明者等は、この2度
目の焼成によっても蛍光体層の発光強度にかなり影響が
及ぶことを発見した。そして、このように2度にわたっ
て蛍光体材料が焼成にさらされる場合には、蛍光体材料
のEu2+イオンの置換量を従来より低い8at%以下に
設定したものを用いる方が、蛍光体層の輝度及び発光強
度が優れ、特にEu2+イオンの置換量を1〜6at%の
範囲に設定することが好ましいことがわかった。
る。図1は、本発明の一実施形態にかかる交流面放電型
PDPの概略を示す断面図である。図1ではセルが1つ
だけ示されているが、赤,緑,青の各色を発光するセル
が多数配列されてPDPが構成されている。
カバープレート)11上に表示電極12と誘電体ガラス
層13、保護層14が配された前面パネルと、背面ガラ
ス基板(バックプレート)15上にアドレス電極16、
可視光反射層17、隔壁18および蛍光体層19が配さ
れた背面パネルとが貼り合わせられ、前面パネルと背面
パネルとの間に形成される放電空間内に放電ガスが封入
された構成となっており、以下に示すように作製され
る。
ガラス基板11上に表示電極12を形成し、その上を鉛
系の誘電体ガラス層13で覆い、更に誘電体ガラス層1
3の表面に保護層14を形成することによって作製す
る。本実施の形態では、表示電極12は銀電極であっ
て、銀電極用のペーストをスクリーン印刷で塗布した後
に焼成する方法で形成する。また、誘電体ガラス層13
は、鉛系のガラス材料を含むペーストをスクリーン印刷
法で塗布し焼成することによって形成する。ガラス材料
の組成は、例えば、酸化鉛[PbO]70重量%,酸化
硼素[B2O3]15重量%,酸化硅素[SiO2]15重
量%とする。次に、上記の誘電体ガラス層13上に、C
VD法(化学蒸着法)で酸化マグネシウム(MgO)の
保護層14を形成する。
上に、銀電極用のペーストをスクリーン印刷しその後焼
成する方法によってアドレス電極16を形成し、その上
に、TiO2粒子と誘電体ガラス粒子とを含むペーストを
スクリーン印刷法で塗布して焼成することによって可視
光反射層17を形成し、同じくガラス粒子を含むペース
トをスクリーン印刷法を用いて所定のピッチで繰返し塗
布した後、焼成することによって隔壁18を形成する。
そして、隔壁18に挟まれた各空間内に、赤色蛍光体,
緑色蛍光体,青色蛍光体の中の1つをバインダと共に配
設し、空気中で焼成してバインダを焼失させることによ
って、蛍光体粒子が膜状に結着してなる蛍光体層19を
形成する。この蛍光体層19の形成方法および用いる蛍
光体材料については後で詳述する。尚、本実施の形態で
は、40インチクラスのハイビジョンテレビに合わせ
て、誘電体ガラス層13の膜厚は約20μm、保護層1
4の膜厚は1.0μm程度とする。また、隔壁18の高
さは0.1〜0.15mm、隔壁ピッチは0.15〜
0.3mm、蛍光体層19の膜厚は5〜50μmとす
る。
次に、このように作製した前面パネルと背面パネルと
を、前面パネルの表示電極と背面パネルのアドレス電極
とが直交するように重ね合わせると共に、封着用ガラス
を介挿させ、450℃前後で10〜20分間焼成して封
着する。そして、一旦パネル内部のガスを抜くために、
パネル内を高真空(8×10-7Torr)に排気しなが
らパネルを焼成する(例えば、350℃程度で1時
間)。そして、放電ガスを封入することによってPDP
が作製される。なお、本実施の形態で用いる放電ガス
は、Ne−Xe系で、Xeの含有量は5体積%とし、封
入圧力は500〜800Torrの範囲に設定する。
ついて)図2は蛍光体層19を形成する際に用いるイン
キ塗布装置20の概略構成図である。図2に示されるよ
うに、インキ塗布装置20において、サーバ21には蛍
光体インキが貯えられており、加圧ポンプ22は、この
インキを加圧してヘッダ23に供給する。ヘッダ23に
は、インキ室23aおよびノズル24が設けられてお
り、加圧されてインキ室23aに供給されたインキは、
ノズル24から連続的に噴射されるようになっている。
また、ヘッダ23は、背面ガラス基板15上を走査され
るようになっている。このヘッダ23の走査は、本実施
の形態ではヘッダ23を直線駆動するヘッダ走査機構
(不図示)によってなされるが、ヘッダ23を固定して
背面ガラス基板15を直線駆動してもよい。ヘッダ23
を走査しながら、ノズル24からインキを連続的なイン
キ流25(ジェットライン)を形成するように噴射する
ことによって、背面ガラス基板15上の隔壁18と隔壁
18の間に、蛍光体インキが均一的に塗布される。
粒子と有機バインダーと溶剤とが混合され適度な粘度
(25℃で10〜1000センチポアズ)となるように
調合されたものであり、必要に応じて、更に界面活性
剤,シリカ等を添加混合してもよい。
Eu3+や(YaGd1-a)BO3:Eu3+を挙げることが
できる。YBO3:Eu3+は、母体材料であるYBO3を
構成するY元素がEu3+で置換された構造であり、(Y
aGd1-a)BO3:Eu3+は、母体材料である(YaGd
1-a)BO3を構成するY元素及びGd元素がEu3+で置
換された構造である。
O4:Mn2+やBaAl12O19:Mn 2+を挙げることが
できる。Zn2SiO4:Mn2+は、母体材料であるZn
2SiO4を構成するZn元素がMn2+イオンで置換され
た構造であり、BaAl12O19:Mn2+は、母体材料で
あるBaAl12O19を構成するBa元素がMn2+で置換
された構造である。これらの赤色,緑色蛍光体は、PD
Pにおいて一般的に用いられているものをそのまま用い
る。
10O17:Eu2+で表わされるものを用いる。母体材料で
あるBaMgAl10O17を構成するBa元素に対するE
u2+の置換量が10〜15%程度のものはPDPにおい
ても既に用いられているが、本実施の形態では、Ba元
素に対するEu2+の置換量が、従来よりも低い8at%
以下に設定されたものを用いる。これらの赤,緑,青の
各色蛍光体は、平均粒径1〜7μmの粒子状のものを用
いる。
クリル樹脂を用い(インキの0.1〜10重量%)、溶
剤としてターピネオール(C10H18O)を用いることが
好ましい。また、これ以外にも、バインダーとしてはP
MMAやポリビニルアルコールなどの高分子を、溶剤と
してはジエチレングリコールメチルエーテルなどの有機
溶剤や水を用いる事ができる。
を配設した後、背面ガラス基板15を焼成炉に入れて、
500℃前後の温度で10〜20分間焼成する。この焼
成によって、蛍光体インキ,ペーストに含まれる有機バ
インダあるいはシートの樹脂が焼失し、蛍光体粒子が膜
状に結着してなる蛍光体層19が形成される。
ら吐出させながら走査する方法で蛍光体を配設したが、
これ以外に、蛍光体ペーストをスクリーン印刷法で塗布
する方法でも蛍光体を配設することはできる。またこの
他に、各色の蛍光体材料を含有する感光性樹脂のシート
を作製し、これを背面ガラス基板15の隔壁18を配し
た側の面に貼り付け、フォトリソグラフィでパターニン
グし現像することにより不要な部分を除去する方法によ
っても蛍光体を配設することができる。
蛍光体は、例えば以下の方法で製造することができる。 青色蛍光体であるBaMgAl10O17:Eu2+の製法:
原料として、炭酸バリウム(BaCO3),炭酸マグネ
シウム(MgCO3),酸化アルミニウム(α−Al2O
3)及び酸化ユーロピウム(Eu2O3)を、(Baのモ
ル数とEuのモル数の和)とMgのモル数とAlのモル
数の比が、1:1:10となるように混合する。ここ
で、Baのモル数とEuのモル数との比率は、目的とす
る蛍光体のBa元素に対するEu2+イオンの置換量に基
づいて設定する。例えば、Ba元素に対するEu2+イオ
ンの置換量を8at%に設定する場合、Baのモル数と
Euのモル数との比率は、92:8である。従って、配
合する炭酸バリウムと酸化ユーロピウムと炭酸マグネシ
ウムと酸化アルミニウムのモル比は、92:4:10
0:500に定める。そして、上記の混合物に、適量の
フラックス(AlF2,BaCl2)を加えてボールミル
で混合する。そして、弱還元性雰囲気(H2,N2中)の
下で、1400℃〜1650℃の温度で所定時間(例え
ば0.5時間)焼成することによって、所定のEu2+イ
オンの置換量を持つBaMgAl10O17:Eu2+の粒子
が得られる。
法:原料として水酸化イットリウムY2(OH)3と硼酸
(H3BO3)と酸化ユーロピウム(Eu2O3)を、(Y
のモル数とEuのモル数の和)とBのモル数との比が、
1:1となるように配合する。ここで、Yのモル数とE
uのモル数との比率は、目的物である蛍光体のY元素に
対するEu3+イオンの置換量に基づいて設定する。そし
て、上記の混合物に、適量のフラックスを加えてボール
ミルで混合する。そして、空気中で、1200℃〜14
50℃の温度で所定時間(例えば1時間)焼成すること
によって、所定のEu3+イオン置換量を持つYBO3:
Eu3+の粒子が得られる。
製法:原料として、酸化亜鉛(ZnO)、酸化珪素(S
iO2)及び酸化マンガン(Mn2O3)を、(Znのモ
ル数とMnのモル数との和)とSiのモル数との比が、
2:1になるように配合する。ここで、Znのモル数と
Mnのモル数との比率は、目的物である蛍光体のZn元
素に対するMn2+の置換量に基づいて定める。次に、ボ
ールミルで混合する。その後、空気中で1200℃〜1
350℃の温度で所定時間(例えば0.5時間)焼成す
ることによって、所定のMn2+の置換量を持つZn2S
iO4:Mn2+の粒子が得られる。
を作製した。緑色蛍光体は、Zn2SiO4:Mn2+(M
nの含有量は2.3重量%)、赤色蛍光体は、YB
O3:Eu3+(Y元素に対するEu3+の置換量は0.
1)を用いた。青色蛍光体は、BaMgAl10O17:E
u2+であって、母体材料のBa元素に対するEu2+イオ
ンの置換量は、表1のNo.1〜4に示すように、0.
5 ,2.0 ,5.0 ,8.0at%の各値に設定
したものを用いた。なお、表1においては、青色蛍光体
の組成が、Ba1-xMgAl10O17:Euxと表現されて
いる。これはBaMgAl10O17:Eu2+と同じ蛍光体
を表わすが、母体材料のBa元素に対するEu2+イオン
の置換量を示すx値が式中に記載されているものであ
る。
層作製後の焼成は520℃で10分間、パネル張り合わ
せ時の焼成は460℃で10分間行った。また、蛍光体
層の膜厚は20μm、放電ガス圧は500Torrに設
定した。なお、表1のパネルNo.5は、比較例のPD
Pに関するものであって、Ba元素に対するEu2+イオ
ンの置換量を10at%(x=0.100)に設定した
以外は実施例と同様に作製したPDPである。
及び比較例の各PDPについて、色温度無調整輝度並び
に色温度調整輝度を測定した。色温度無調整輝度とは、
3色に同じ信号を入力させて(即ち3色の各放電空間で
同等の紫外線を発生させて)白色表示した場合の輝度で
あり、色温度調整輝度は、各色の信号を調整して色温度
9500度の白色を表示した場合の輝度である。これら
の輝度の測定は、放電維持電圧150V、周波数30k
Hzの放電条件で行った。そして、その測定結果は上記
表1に示されている。
度については、No.1〜4(x=0.005〜0.0
80)と比べてNo.5(x=0.100)の方が高い
値を示しているが、色温度調整輝度については、No.
5(x=0.100)と比べてNo.1〜4(x=0.
005〜0.080)の方が高い値を示している。この
結果は、PDPにおいて、青色蛍光体のx値を従来より
も小さい0.08以下に設定することによって、従来よ
りもパネル輝度を向上できることを示している。特にN
o.2(x=0.020)及びNo.3(x=0.05
0)の色温度調整輝度は高い値を示している。この色温
度調整輝度の測定は、実際のPDPにおいて画質を向上
させるためには白バランスを取る必要があることを考慮
して行っており、色温度調整輝度が高いほど画質を保ち
ながら高い輝度が得られる。
0.08以下に設定することにより高いパネル輝度が得
られるようになったのは、青色蛍光体の発光強度が高く
なったためと考えられる。即ち、PDPで良好な画質を
得るには、白バランスで色温度を9000度以上とする
ことが要求されるが、青色蛍光体は、通常、他の色の蛍
光体と比べて輝度が低いので、すべての色を同じ信号で
点灯させた場合、色温度は6000度前後となり良好な
画質が得られない。色温度を9000度以上とするため
には、信号調整を行って、青色と比べて緑色と赤色の輝
度を落とす必要があるが、青色の蛍光体の発光強度が高
いほど、緑色と赤色の輝度を落とす度合は少なくなり、
色温度調整輝度は高い値を得ることができる。
No.2(x=0.020)よりも色温度調整輝度は低
くなっているが、これは、青色蛍光体のEu2+イオンの
量が少なすぎて、紫外線の励起確率が低いためと考えら
れる。
Al10O17:Eu2+について、以下のようにして、Eu
2+イオンの置換量と耐熱性との関係を調べた。上述した
製法でBaMgAl10O17:Eu2+を作製するに際し
て、酸化ユーロピウム(Eu2O3)の添加量を変化させ
ることによって、様々なx値(Eu2+イオンの置換量)
を持つBa1-xMgAl10O17:Euxを作製した。そし
て、作製した各蛍光体材料を用いて、蛍光体ペーストを
作製して基板上に塗布し、空気中で520℃にて10分
間焼成することによって、蛍光体層を形成した。そし
て、形成した蛍光体層を、更に空気中で460℃にて1
0分間焼成した。
時)、520℃で焼成した後(1回焼成後)、460℃
で焼成した後(2回焼成後)において、蛍光体層にUV
ランプで紫外線を照射しながら蛍光体層の輝度及び発光
強度を調べた。輝度は、輝度計を用いて測定した。発光
強度は、分光光度計を用いて蛍光体層からの発光スペク
トルを測定し、この測定値から色度のy値を算出し、こ
の色度のy値と輝度の測定値とから求めた(輝度/色度
のy値)。
て、(a)はx値と相対輝度との関係、(b)はx値と
相対発光強度を示す特性図である。各図中において、実
線は未焼成時、破線は1回焼成後、一点鎖線は2回焼成
後の特性を示している。また図3(a),(b)におけ
る相対輝度および相対発光強度の値はいずれも、x=
0.1の蛍光体で未焼成時についての値を100とした
ときの指標で表示してある。
ことがわかる。*未焼成時では、x値が大きいほど輝度
も高くなっているが、発光強度はx値が0.1付近で最
高となっている。*1回焼成後では、輝度はx値が0.
1より少し大きいところで最高となっており、発光強度
は、x値が0.1以下の範囲ではほぼ一定の値である
が、x値が0.1を越えるとx値が増加するに従って低
下している。これより、1回焼成後の測定結果に基づい
て判定する場合には、従来のようにx値を0.1〜0.
15程度に設定することが、高性能の蛍光体層を得るの
適しているということが導かれる。*2回焼成後では、
輝度は、x値が0.1より少し小さいところで最高値を
示し、x値がかなり小さくなっても高い値を保ってい
る。発光強度は、x=0.03〜0.06付近で最も高
く、x=0.08を越えた範囲ではかなり低下する。こ
れより、2回焼成後では、x値は0.08以下、特に
0.01〜0.06、その中でも0.03〜0.06の
範囲が好ましいことがわかる。
より大きい範囲と0.08以下の範囲とでは、焼成によ
り発光強度に及ぶ影響が逆の傾向を示していることであ
る。即ち、x値が0.08より大きい範囲では、未焼成
時に比べて焼成後の方が発光強度が低くなっているのに
対して、x値が0.08以下の範囲ではむしろ、未焼成
時よりも焼成後の方が発光強度が高くなっており、更に
1回焼成後よりも2回焼成後の方が輝度及び発光強度が
高くなっている。このような傾向の違いは、蛍光体を焼
成するのに伴って、Eu2+イオンが酸化される一方、水
分などの不純物が除去されたり結晶性が向上し、これが
発光強度の向上に寄与するが、x値が0.08より大き
い範囲では、前者の影響の方が大きいのに対して、x値
が0.08以下では、後者の影響が大きいために生じる
ものと考えられる。
に460℃で焼成する場合について調べたが、500℃
程度で焼成した後に350℃程度で焼成する場合や、同
程度の温度(例えば460℃)で2回焼成を行う場合に
おいても、ほぼ同様の結果が得られる。また、図3で
は、520℃で焼成した後に460℃焼成するという2
回焼成後までの測定結果を示したが、更に、460℃以
下の温度で3回目の焼成を行ってその後に測定を行った
場合にも、2回焼成後の結果と同様の傾向を示す結果が
得られた。即ち、図3の一点鎖線で示されるような2回
焼成後の輝度及び発光強度の傾向は、更に焼成を加えて
もあまり変動しないことがわかった。
u2+イオンを付活剤として含有する青色蛍光体の例とし
て、BaMgAl10O17:Eu2+で表される蛍光体を示
したが、本発明はこれに限られず、BaMgAl
14O23:Eu2+やBaaSr1-aMgAl10O17:Eu 2+
といった青色蛍光体を用いる場合においても適用可能で
ある。即ち、BaMgAl14O23:Eu2+では、Ba元
素に対するEu2+イオンの置換量を、BaaSr1-aMg
Al10O17:Eu2+では、Ba元素とSr元素の和に対
するEu2+イオンの置換量を、8at%以下(好ましく
は1〜6at%)に設定することによって、同様の効果
を得ることができる。また、上記実施の形態では、AC
型のPDPを例にとって説明したが、DC型のPDPに
ついても同様のことが言える。また、上記実施の形態で
説明した青色蛍光体は、必ずしもPDPだけに用いられ
るものではなく、例えば蛍光燈にも用いることができ
る。そして、その場合も同様の効果を奏する。
換対象の元素がEu2+イオンで置換された蛍光体材料、
特に組成式がBaMgAl10O17:Eu2+で表される蛍
光体において、置換対象の元素(Ba)に対するEu2+
イオンの置換量を8at%以下、好ましくは1〜6at
%に設定することによって、従来よりも耐熱性の高い蛍
光体膜を形成し、蛍光体層の輝度並びに発光強度を向上
させることを可能とした。そして、このような蛍光体材
料を青色蛍光体材料として用いると、PDP作製時の焼
成プロセスにおける蛍光体層の熱劣化が抑えられ、PD
Pの画質及び輝度を向上させることができる。
示す概略断面図である。
ンキ塗布装置の概略構成図である。
性図である。
面図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 BaMgAl 10 O 17 :Eu 2+ で表され、
且つBaMgAl 10 O 17 のBa元素に対するEu 2+ イオ
ンの置換量が8at%以下であるプラズマディスプレイ
パネル用蛍光体材料。 - 【請求項2】 前記BaMgAl 10 O 17 のBa元素に対
するEu 2+ イオンの置換量が1〜6at%である請求項
1記載のプラズマディスプレイパネル用蛍光体材料。 - 【請求項3】 BaMgAl 14 O 23 :Eu 2+ で表され、
且つBaMgAl 14 O 23 のBa元素に対するEu 2+ イオ
ンの置換量が8at%以下であるプラズマディスプレイ
パネル用蛍光体材料。 - 【請求項4】 前記BaMgAl 14 O 23 のBa元素に対
するEu 2+ イオンの置換量が1〜6at%である請求項
3記載のプラズマディスプレイパネル用蛍光体材料。
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2001
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