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JP3206553B2 - 復調装置 - Google Patents
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JP3206553B2 - 復調装置 - Google Patents

復調装置

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JP3206553B2 JP20645698A JP20645698A JP3206553B2 JP 3206553 B2 JP3206553 B2 JP 3206553B2 JP 20645698 A JP20645698 A JP 20645698A JP 20645698 A JP20645698 A JP 20645698A JP 3206553 B2 JP3206553 B2 JP 3206553B2
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  • Digital Transmission Methods That Use Modulated Carrier Waves (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、復調装置に関し、
特に、搬送波再生回路を備えた準同期方式の復調装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】
【発明の背景】衛星通信等の通信設備に用いられる復調
装置においては、無調整化によるコスト低減やディジタ
ル化による特性の安定化を目的として、ディジタル化が
実用化され始めている。復調装置における搬送波再生回
路をディジタル化する方式に準同期検波方式がある。こ
の準同期検波は、搬送波周波数に近いが非同期の周波数
を持つLO(局部発振器:Local Oscillator)の局部発
振信号と、入力されたIF(中間 周波)信号とを乗算
することによりBB(Base Band)信号に落とし、更にデ
ィジタル信号に変換した後、僅かに残った周波数差をデ
ィジタル回路で構成された搬送波再生回路を用いて補償
するものである。このような構成により、LOの構成を
VCO(電圧制御発振器:Voltage Controlled Oscilla
tor)から水晶発振器による固定発振周波数の構成(準同
期方式)に変えることができるので、アナログ回路の調
整が不要になり、また、特性の変動を抑えることが可能
になる。
【0003】搬送波再生回路には、IF及びRF(高周
波)の送受LOの周波数差を補償できるだけの同期引き
込み範囲が要求される。アナログの搬送波再生回路の場
合、定常時の搬送波再生PLL(phase locked Loop)の
ループ帯域幅では、搬送波の同期引き込み範囲が十分に
取れないため、スイーパー (Sweeper)と呼ばれる発振器
を設けている。
【0004】図10はディジタル化された従来の準同期
方式の復調装置を示す。この復調装置は、特開平7−1
77194号公報に開示されているものであり、デモジ
ュレータ(DEM:復調器)51、局部発振器(LO)
52、複素乗算器としての無限移相器(EPS:End-le
ss Phase Shifter)53、同期検波器(SYNCDE
T)54、スイーパー55、加算器56、数値制御発振
器(NCO:NumericalControlled Oscillator )5
7、位相差検出回路(PD: Phase Detctor)58、ロ
ーパスフィルタ(LPF)59を備えて構成されてい
る。
【0005】スイーパー55は、遅延回路55aと加算
器55bを備えて構成され、データkと遅延回路55a
の1ビット分の出力とが加算器55bで加算され、この
加算値の遅延出力がスイープデータとなり、加算器56
を介してNCO57の制御データとなる。
【0006】図10の構成においては、DEM51と局
部発振器52により入力信号Siが復調され、その復調
信号は受信変調波信号の搬送周波数と局部発振器52の
発振周波数との差に応じて位相回転した信号になってい
る。そこで、EPS53により所定の補正が施されてい
る。PD58では復調信号の位相誤差が検出され、更に
LPF59により高域がカットされる。LPF59の出
力信号は、加算器56を通してNCO57に制御データ
として印加される。同期検波器54では、EPS53の
出力に対する同期検波が行われ、その結果がスイーパー
55に印加される。スイーパー55は、所望の同期引き
込み範囲に対応する振幅を持つ波形(鋸歯状波)を出力
し、これを加算器56でローパスフィルタ59の出力に
加算する。この加算結果によりNCO57の発振が制御
され、NCO57の発振周波数範囲が拡大される。NC
O57の出力周波数によりEPS53の位相の変化量が
制御される。
【0007】搬送波引き込み過程(同期外れ時)におい
ては、まず、NCO57の発振周波数が入力信号Siの
搬送波周波数に近づくようにスイーパー55が動作す
る。入力信号Siの搬送波周波数とNCO57の発振周
波数との周波数差がLPF59の同期引き込み範囲内に
なると、LPF59の値が変化して同期が確立する。こ
の同期成立が検出された時点で、スイーパー55の動作
が停止し、搬送波引き込みの動作が完了する。その後の
搬送波周波数の変動に対しては、LPF59の出力を用
いて追従し、搬送波との同期を維持する。
【0008】近年、コスト低減や周波数可変などを目的
として、RF部のLOにシンセサイザ方式を採用するこ
とが増えてきている。この方式では、LOの位相雑音が
大きいため、位相雑音に対する耐力を高めること、つま
り、外部からの擾乱により搬送波同期が外れにくいよう
な状態を保つことが要求される。外部からの擾乱に対し
最も強いのは、LPFがその中心値(=0)を中心にし
て動作している状態である。
【0009】図11は、図10の構成を改良した従来の
準同期式の復調装置を示す。この復調装置は、特開平7
−177194号公報の図1に開示されているものであ
るが、図10との構成の差はスイーパー60にある。ス
イーパー60は、検出制御部としての制御器(CON
T)61、設定値k1,k2の一方を選択するセレクタ
(SEL)62、レジスタ(REG)63、クロックC
LK1,CLK2の一方を選択するセレクタ(SEL)
64、REG63とSEL64の出力を基に所定の演算
を実行するアキュムレータ(ACC)65を備えて構成
されている。他の構成は、図10と同一であるので、説
明を省略する。
【0010】SEL62では、加算用の設定値k1と減
算用の設定値k2のいずれかを選択でき、SEL64で
は高速のCLK1と低速のCLK2のいずれかを選択す
ることができる。スイーパー60は、同期検波器54が
同期外れ、或いは同期引き込みを検出したときに起動す
る。
【0011】同期外れが検出されると、SEL62によ
り加算用の設定値k1が選択され、SEL64により高
速のCLK1が選択されるように、CONT61が制御
を開始する。このCLK1に従ってACC65により累
算が行われ、このACC65の出力が加算器56を介し
て制御データとしてNCO57に印加される。また、同
期検波器54が同期引き込みを検出すると、ACC65
による累算処理が停止され、その出力値がホールドされ
る。ここで、SEL62は減算用の設定値k2に切り替
え、SEL64は低速のCLK2に切り替える。
【0012】同期外れの場合、同期検波器94からの同
期外れ検出信号を基にCONT61は、SEL62に加
算用の設定値k1を選択させ、SEL64に高速のCL
K1を選択させる。これにより、加算用の設定値k1が
REG63に設定され、ACC65はCLK1を基に加
算用の設定値k1を累算し、この累算結果を加算器56
を介してNCO57へ制御データとして印加する。ま
た、同期検波器54からの同期引き込み判定信号が入力
されると、REG63はCONT61によってクリアさ
れ、スイープデータがホールドされる。そして、CON
T61は、SEL62により減算用の設定値k2を選択
させ、SEL64により低速のCLK2を選択させる。
ACC65は、低速のCLK2に従ってREG63に設
定された減算用の設定値k2を累算する。このとき、ス
イープデータは位相同期ループが充分に追従できるよう
に、ゆっくりと減少し、零又は零近傍の値になると、C
ONT61はREG63をクリアする。
【0013】次に、同期引き込みの場合、同期検波器5
4から同期引き込み検出信号を基に、CONT61はR
EG63をクリアする。これにより、ACC65の入力
は零になり、その時点のスイープデータがホールドされ
る。そして、前記したように、REG63に減算用の設
定値k2が設定され、スイープデータは徐々に減少す
る。CONT61は、同期引き込みの検出信号が加えら
れている期間にあって、スイープデータが零又は零近傍
の値になったことを検出すると、REG63をクリアす
る。このとき、スイープデータは零を維持するが、この
状態は位相同期ループ(PLL) からスイーパー60を
切り離した時と同じになる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の復調装
置によると、局部発振の位相雑音が大きいため、この位
相雑音に対する耐力を高める手段として、ローパスフィ
ルタ(LPF)を中心値(=0)の近傍で動作させ、外
部からの擾乱により搬送波同期が外れ難くする必要があ
るにもかかわらず、LPFの出力に入力信号の搬送波周
波数が含まれてしまい、LPFはその中心値から離れた
ところで動作していた。このため、中心値から離れる周
波数が大きい場合、同期引き込み時の周波数に対し、正
または負のどちらかの周波数の擾乱に対する耐力が低下
し、動作が不安定になるという問題があった。
【0015】本発明の目的は、入力信号の搬送波周波数
と内部の局部発振(LO)周波数との周波数差によら
ず、擾乱に強く、かつ一定の同期特性を得ることのでき
る復調装置を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するため、受信した変調波を一次復調する復調手段
と、該復調手段による復調信号から搬送波を再生し、こ
の搬送波を用いてベースバンド信号を二次復調する搬送
波再生回路とを備えた準同期検波方式の復調装置におい
て、前記搬送波再生回路は、前記復調手段による一次復
調信号を位相補正する複素演算部と、該複素演算部の出
力信号の位相差を検出する位相差検出回路と、該位相差
検出回路の出力信号の内の低域成分のみを通過させるロ
ーパスフィルタと、搬送波同期情報を基に所定の掃引波
形を生成するスイーパーと、前記搬送波同期情報と前記
ローパスフィルタの出力信号を入力し、搬送波の同期確
立後に前記ローパスフィルタの出力信号の値を中心値に
近づけるための処理を実行する処理回路と、前記ローパ
スフィルタの出力信号、前記スイーパーの出力信号及び
前記処理回路の出力信号の3つの信号を加算して自動位
相制御(APC:AutomaticPhase Control)値を生成す
る加算手段と、該加算手段の出力信号を基に前記複素演
算部より出力される位相及び周波数の誤差成分を0に近
づけるための信号を前記複素演算部へ出力する制御発振
器と、を備えたことを特徴とする復調装置を提供する。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を基に説明する。図1は本発明による復調装置の
構成を示す。入力端子1にはミキサ2,3が接続され、
このミキサ3には局部発振器(LO)4が接続され、ミ
キサ2と局部発振器4の間には90°移相器5が接続さ
れている。ミキサ2の出力とミキサ3の出力にはLPF
6とLPF7が接続され、それぞれにはアナログ/ディ
ジタル(A/D)変換器8,9が接続されている。A/
D変換器8,9には、搬送波再生回路10が接続されて
いる。搬送波再生回路10は、復調出力端子11,1
2、及び情報入力端子13を備えている。
【0018】搬送波再生回路10は、A/D変換器8,
9に接続された無限移相器(EPS:Endless Phase Sh
ifter)14、復調出力端子11,12に接続された位相
差検出回路(PD)15、この位相差検出回路15の出
力に接続されたLPF16、このLPF16及び情報入
力端子13に接続された処理回路としての置き換え回路
(REP)17、情報入力端子13に接続されたスイー
パー(SWEEPER)18、置き換え回路17及びス
イーパー18の両出力に接続された加算器19、該加算
器19及びLPF16の両出力に接続された加算器2
0、及び、該加算器20の出力に接続された数値制御発
振器(NCO)21を備えて構成されている。
【0019】なお、通常、搬送波再生回路10には、波
形整形のためのロールオフフィルタ、信号の識別点にお
ける振幅の誤り率を最良に制御するAGC(自動利得制
御器: Automatic Gain Controller)、A/D変換器3
0,31、入力信号の直流成分の誤り率を最良に制御す
るADC(自動ドリフト制御器: Automatic DriftCont
roller)、A/D変換器8,9における最適サンプリン
グ位相の制御を行なうクロック同期回路等が設けられて
いるが、図1では図示を省略している。
【0020】図1の構成において、入力端子1からIF
の変調波が入力されると、この信号と局部発振器4の発
振周波数(この発振周波数は、変調波の搬送波周波数に
は同期していない)の互いに直交する正弦波とがミキサ
2,3によって乗算され、I、Qの2チャンネルのベー
スバンド(BB)信号に変換され、LPF6,7に入力
される。LPF6,7では、アナログのIF信号(BB
信号)中の不要波が除去された後、A/D変換器8,9
によってディジタル信号に変換され、搬送波再生回路1
0に入力される。搬送波再生回路10では搬送波同期を
確立され、その結果が復調装置の出力として復調出力端
子11,12から出力される。
【0021】搬送波再生回路10の無限移相器14は複
素乗算器であり、A/D変換器8,9の出力にNCO2
1から出力されるsinθ、cosθの信号成分を乗算
することにより、ベクトルの回転対称変換が行われる。
位相差検出回路15では、無限移相器14の出力が正規
信号点配置(図3に示すが、詳細は後述)に対して位相
進みの方向にずれているのか、位相遅れの方向にずれて
いるのかを判定し、この結果を位相誤差情報として出力
する。LPF16は、位相差検出回路15の出力信号中
の雑音成分を抑圧し、搬送波再生回路10の入力信号の
搬送波周波数に対応した値を出力する。ここで、LPF
16の出力信号範囲は、0を中心として正負で同じ範囲
とする。LPF16の入力信号速度をfsとすると、正
の最大値は〔+fs/2〕に対応し、負の最大値は〔−
fs/2〕に対応する。スイーパー18は、情報入力端
子13から入力された搬送波同期情報により、非同期時
には0を中心値として正負同じ最大振幅を持つ三角波を
出力する。そして、同期情報が非同期から同期に変化し
た時点以降は、その時点の出力値を保持する。
【0022】置き換え回路17(処理回路)は、情報入
力端子13から入力された搬送波同期情報により、非同
期時には0を出力する。同期情報が非同期から同期に変
化した時点以降では、LPF16の出力信号と同一極性
の最小単位値の累積加算を行い、さらに、LPF16の
出力信号の絶対値が規定の範囲内に入った後は、その出
力値を保持する。加算器19は、スイーパー18の出力
と置き換え回路17の出力とを加算する。加算器20
は、加算器19の出力とLPF16の出力とを加算す
る。NCO21は、加算器20の出力、すなわち搬送波
再生回路10の入力信号の搬送波に対応しているAPC
値を積分することによって位相値θに変換し、この位相
値に対応したsinθ、cosθを無限移相器14に印
加する。
【0023】図2は無限移相器14の構成を示す。無限
移相器14は、次式に示す回転対称変換に対応してい
る。 Iout =Iin×cosθ−Qin×sinθ ・・・(1) Qout =Iin×sinθ+Qin×cosθ ・・・(2) ここで、IinはA/D変換器8の出力値、QinはA/D
変換器9の出力値、Iout は無限移相器14の出力値、
Qout は無限移相器14の出力値、sinθ及びcos
θはNCO21から与えられる値である。なお、Iは同
相(in phase)、Qは直交位相(quadrature phase)を
意味している。
【0024】無限移相器14は、NCO21からのco
sθとIinを掛け算する乗算器14a、NCO21から
のcosθとQinを掛け算する乗算器14b、QinとN
CO21からのsinθとを掛け算する乗算器14c、
IinとNCO21からのsinθとを掛け算する乗算器
14d、乗算器14aの出力と乗算器14cの出力を加
算して(1)式のIout を出力する加算器14e、乗算
器14bの出力と乗算器14dの出力を加算して(2)
式のQout を出力する加算器14fを備えて構成されて
いる。
【0025】図3はQPSK(4相位相変調:Quadratu
re Phase Shift Keying)に対する位相差検出回路15
による位相判定領域を示す。図3の白丸印はQPSKの
信号点を表している。受信点が信号点と原点を通る破線
と実線の直交座標軸で囲まれた領域が、正負(+,−)
どちらの領域に入っているかを識別して出力している。
なお、図3の領域設定は一例にすぎず、これ以外の領域
設定も可能である。図4はLPF16の詳細構成を示
す。位相差検出回路15の出力信号と定数αを掛け算す
る乗算器16a、位相差検出回路15の出力信号と定数
βを掛け算する乗算器16b、乗算器16aの出力信号
を一方の入力とする加算器16c、加算器16cの出力
信号を遅延させる遅延回路(D)16d、及び該遅延回
路16dの出力と乗算器16bの出力を加算する加算器
16eを備えて構成されたディジタルフィルタである。
【0026】図5はNCO21の詳細構成を示す。NC
O21は、加算器20の出力信号を入力とする加算器2
1a、該加算器21aに接続された遅延回路(D)21
b、及び遅延回路21bに接続されたROM21cを備
えて構成されている。加算器21aと遅延回路21bで
アキュムレータを形成しており、周波数に対応した入力
信号が位相に対応した値θに変換される。アキュムレー
タの出力の最大値が+π(ラジアン)に対応し、最小値
が−πに対応する。ROM21cは、遅延回路21bの
出力θに対応するsinθとcosθを出力する。
【0027】図6はスイーパー18の詳細構成を示す。
スイーパー18は、設定値+k,−kの一方を選択する
セレクタ(SEL)18a、このSEL18aに接続さ
れた加算器18b、同期判定信号を基に加算器18bの
出力信号を遅延させる遅延回路(D)18c、該遅延回
路18c及び制御信号Aを基にSEL18aを制御する
制御部(CONT)18dを備えて構成されている。設
定値kは、ディジタルル表現の最下位ビットLSBの整
数倍の値であり、真値は整数表現の最大値で正規化した
ものである。
【0028】図6のスイーパー18では、同期情報(同
期判定信号)により、加算器18bと遅延回路18cか
らなるアキュムレータは、非同期時に動作状態になる。
SEL18aで設定値+kまたは−kが選択され、この
値がアキュムレータの入力になる。
【0029】図7は図6のスイーパー18におけるSE
L18aとCONT18dの動作波形を示す。SEL1
8aを切り替えるための駆動信号はCONT18dから
出力される。CONT18dは、スイーパー出力(遅延
回路18cの出力)と上下のしきい値(+A、−A)を
比較し、スイーパー出力が上下のしきい値(±A)に到
達する毎にSEL18aに印加する駆動信号の極性を反
転させる。そして、同期判定信号が遅延回路18cに入
力された時点以後、遅延回路18cの出力を保持する。
【0030】図8は、置き換え回路(REP)17の詳
細構成を示す。置き換え回路17は、制御部(CON
T)17a、該CONT17aに接続されたセレクタ
(SEL)17b、該SEL17bに接続された加算器
17c、該加算器17cに接続された遅延回路17dを
備えて構成されている。CONT17aは、しきい値B
とLPF16の出力値とを比較し、SEL17bに駆動
信号を出力する。SEL17bは、CONT17aから
の駆動信号に従って、+j、−j、0のいずれかを出力
する。
【0031】図9は、同期判定信号、LPF16の出力
信号波形、及び該出力信号に基づく図8の置き換え回路
17の動作を示す。図8及び図9において、同期情報
(同期判定信号)が、非同期時を示しているとき
(“H”レベル信号を出力時)、(b)に示すように、
加算器17cと遅延回路17dで構成されたアキュムレ
ータの出力を0に固定するように動作する。LPF16
の出力は非同期時には変化しており、例えば、t1時点
で中心値のCに達し、t2時点で中心から外れるような
出力変化を示している。CONT17aは、LPF16
の出力値がしきい値±Bの範囲に入っているか否かの判
定値とLPF16の出力の極性値をSEL17bへ出力
する。SEL17bは、同期判定信号が同期状態になる
と、LPF16の出力が上下のしきい値(±B)に入る
まで、LPF16の出力と極性が逆の値(+jまたは−
jであるが、図9では−j)を加算器17cへ出力し、
LPF16の出力の絶対値がしきい値B以下に到達した
t3時点以降は、加算器17cへの出力を0に固定にす
る。これにより、(b)のように、遅延回路17dの出
力は増大し、中心値に相当する値Cを保持する。
【0032】次に、図1の搬送波再生回路10の動作に
ついて説明する。EPS14の入力信号には、復調装置
入力信号の搬送波と局部発振器4の出力との周波数差が
入力されている。この周波数差は、PD15で位相誤差
として検出され、LPF16を通過する際に周波数に対
応したAPC(自動位相制御)値が得られる。NCO2
1は、このAPC値を位相θに変換し、この位相θに応
じたsinθとcosθを出力する。EPS14でNC
O21の出力と入力信号との複素乗算(それぞれの片方
を実部、他方を虚部と見て)を行なうことにより、EP
S14の入力信号は角度θの回転対称変換を受け、EP
S14の出力における位相誤差が0に近づくように制御
される。以上が、定常時における搬送波再生ループの動
作である。
【0033】搬送波の引き込み範囲は、PD15とNC
O21の利得及びLPF16のパラメータα、βにより
決定される。EPS14→PD15→LPF16→加算
器20→NCO21の経路によるPLLのループ帯域幅
を拡大すれば、搬送波引き込み範囲を拡大させることが
できるが、帯域内の雑音が増加するため、ビット誤り率
が劣化する。そのため、通常、ループパラメータの選択
のみで搬送波引き込み範囲を十分広げることはできない
ので、スイーパー18を使って引き込み範囲の拡大を図
っている。スイーパー18は基本的には三角波を出力す
る発振器であり、その出力波形は図7に示した通りであ
る。スイーパー18は、搬送波非同期時には三角波を出
力し、同期した時点以降はその出力を保持するように動
作する。しきい値Aで決定される三角波の振幅は、必要
とされる引き込み範囲により決定される。また、三角波
の周波数は、LPF16による引き込みが可能なように
ループ帯域幅よりも低く設定される。三角波の振幅増減
の最小単位をkとすると、三角波の周期Tは、次式で表
される(Aは図6の制御信号レベルである)。T=4A
/kスイーパー18の出力とLPF16の出力が加算器
20により加算されたAPC値が、搬送波再生回路10
の入力信号周波数に近づいてLPF16の引き込み範囲
に入ったときに、搬送波同期が確立する。スイーパー1
8の出力周波数を適切に選べば、LPF16の帯域幅を
拡大することなく、搬送波引き込み範囲を拡大すること
ができる。
【0034】同期が確立した時点でスイーパー18の出
力を保持するため、同期後のスイーパー18の出力値は
搬送波周波数に対応する値に近くなっており、LPF1
6の出力値はLPF16の引き込み範囲限度に対応した
値に近くなっている。このままでは、LPF16の出力
値がその中心値から離れた状態になるため、以下に説明
するような手順で置き換え回路17にLPF16の出力
値を移し、LPF16の出力値をその中心値付近に戻
す。図9に示す時刻t1で搬送波同期が確立し、時刻t
2で同期判定がなされたとする。図9の(a)に示すよ
うに、LPF16の出力値が正の方向で同期確立したと
すると、置き換え回路17は時刻t2から+jを累積加
算していく。NCO21に入力されるAPC値は、LP
F16とスイーパー18と置き換え回路17の各出力を
加算器20で加算したものであり、搬送波再生回路10
の入力周波数が一定であれば、その周波数に対応してい
るAPC値もまた一定となる。したがって、置き換え回
路17の出力値が増加すれば、スイーパー18の出力値
は不変のため、LPF16の出力値が減少することにな
る。LPF16の出力値がしきい値+B以下になったこ
とを検出して置き換え回路17のアキュムレータの動作
を停止させれば、図9(a),(b)に示すように、L
PF16の出力値は、しきい値+B以下で一定になり、
置き換え回路17の出力はLPF16の出力値の減少分
の値で一定となる。つまり、同期が確立した時点で、L
PF16の持っていた値からしきい値+Bを除いた値C
が、LPF16から置き換え回路17に移ったことにな
る。逆に、負の周波数で同期した場合には、置き換え回
路17で−jを累積加算することにより、やはりLPF
16出力値は0に近づいて同期する。
【0035】ここで、置き換え回路17の出力変化をL
PF16の追随速度に対し十分に遅くしておけば、同期
保持に対し悪影響を与えることはない。また、非同期時
には置き換え回路17の出力は0に固定されるため、P
LL動作に影響を与えず、同期引き込み特性には何ら影
響を与えない。さらに、最終的にスイーパー18と置き
換え回路17の出力は固定値となるため(スイーパー1
8の出力が0、置き換え回路17の出力が値C)、これ
らの回路は同期特性に何ら影響を与えない。定常時に
は、LPF16の特性のみによって同期特性が決定され
る。
【0036】上記実施の形態においては、スイーパー1
8及び置き換え回路17の出力波形の変化率が時間的に
一定の波形(三角波)であるとしたが、正弦波のように
変化率が時間的に変動するような波形を用いることもで
きる。また、図11に示したスイーパー95のように、
簡単な構成で発生させることができる鋸波を用いてもよ
い。
【0037】また、上記実施の形態においては、直交変
調方式の復調装置を例に説明したが、本発明はこれに限
定されるものではなく、2相PSK(BPSK)、4相
PSK(QPSK)、8相PSK等の各種の復調装置に
適用可能である。
【0038】さらに、図1の搬送波再生回路10では、
スイーパー出力に置き換え回路17の出力を加算器19
で加算した後にLPF16の出力を加算器20で加算し
ているが、この加算順序は逆であってもよい。
【0039】
【発明の効果】以上より明らかな如く、本発明によれ
ば、搬送波再生回路を備えた復調装置において、搬送波
の同期確立後にローパスフィルタの出力信号の値を中心
値に近づけるための処理を実行する処理回路を設けたの
で、ローパスフィルタは動作可能範囲の中心付近で動作
する。従って、復調装置の入力信号の搬送波周波数が正
負どちらの方向にずれても、LPFローパスフィルタは
その動きに均等に追随することが可能になり、搬送波同
期特性が向上する。この結果、局部発振器に位相雑音の
大きいシンセサイザ方式を採用した場合でも、搬送波同
期特性の劣化を抑えることが可能になり、コスト削減を
図ることができると共に、RF周波数の可変機能を持た
せることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による復調装置の構成を示すブロック図
である。
【図2】図1の無限移相器の構成を示す接続図である。
【図3】QPSKに対する位相差検出回路による位相判
定領域を示す説明図である。
【図4】図1のローパスフィルタ(LPF)の詳細構成
を示す接続図である。
【図5】図1の数値制御発振器(NCO)の構成を示す
ブロック図である。
【図6】図1のスイーパーの詳細構成を示すブロック図
である。
【図7】図6の各回路の動作を示す波形図である。
【図8】図1の置き換え回路(REP)の詳細構成を示
すブロック図である。
【図9】図1のローパスフィルタの出力信号に基づく図
8の置き換え回路の動作を示す波形図である。
【図10】ディジタル化された従来の準同期方式の復調
装置を示すブロック図である。
【図11】図10の構成を改良した従来の復調装置を示
すブロック図である。
【符号の説明】
1 入力端子 2,3 ミキサ 4,52 局部発振器(LO) 5 90°移相器 6,7,16,59 ローパスフィルタ(LPF) 8,9,30,31 A/D変換器 10 搬送波再生回路 11,12 復調出力端子 13 情報入力端子 14,53 無限移相器(EPS) 14a,14b,14c,14d,16a,16b 乗
算器 14f,16c,16e,17c,21a,56b 加
算器 15,58 位相差検出回路(PD) 17 置き換え回路(REP) 18,55,60 スイーパー(SWEEPER) 18b,19,20,55b,56 加算器 21,57 数値制御発振器(NCO) 16d,17d,18c,21a,21b,55a 遅
延回路 21c ROM 17b,18a,62,64 セレクタ(SEL) 17a,18d,61 制御部(CONT) 51 デモジュレータ(DEM) 54 同期検波器 63 レジスタ(REG) 65 アキュムレータ(ACC)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 受信した変調波を一次復調する復調手段
    と、該復調手段による復調信号から搬送波を再生し、こ
    の搬送波を用いてベースバンド信号を二次復調する搬送
    波再生回路とを備えた準同期検波方式の復調装置におい
    て、 前記搬送波再生回路は、前記復調手段による一次復調信
    号を位相補正する複素演算部と、 前記複素演算部の出力信号の位相差を検出する位相差検
    出回路と、 前記位相差検出回路の出力信号の内の低域成分のみを通
    過させるローパスフィルタと、 搬送波同期情報を基に所定の掃引波形を生成するスイー
    パーと、前記搬送波同期情報と前記ローパスフィルタの出力信号
    を入力し、 搬送波の同期確立後に前記ローパスフィルタ
    出力信号の値を中心値に近づけるための処理を実行す
    る処理回路と、 前記ローパスフィルタの出力信号、前記スイーパーの出
    力信号及び前記処理回路の出力信号の3つの信号を加算
    して自動位相制御(APC)値を生成する加算手段と、 前記加算手段の出力信号を基に前記複素演算部より出力
    される位相及び周波数の誤差成分を0に近づけるための
    信号を前記複素演算部へ出力する制御発振器と、を備え
    たことを特徴とする復調装置。
  2. 【請求項2】 前記処理回路は、搬送波同期情報が非同
    期から同期に変化した時点以降では前記ローパスフィル
    タの出力信号の変化方向とは逆方向に前記ローパスフィ
    ルタの出力信号の累積加算を行って出力とし、前記ロー
    パスフィルタの出力信号の値が設定範囲内になった時点
    以降では出力値を保持することを特徴とする請求項1記
    載の復調装置。
  3. 【請求項3】 前記処理回路は、しきい値と前記ローパ
    スフィルタの出力値を比較結果を基に駆動信号を生成す
    る制御部と、 前記制御部からの駆動信号に応じて増減を指示するため
    の信号または出力0を保持させるための信号を出力する
    セレクタと、 前記セレクタの出力を一方の加算入力とする加算器と、 出力信号を前記加算器の他方の加算入力とする遅延回路
    と、を備えることを特徴とする請求項1記載の復調装
    置。
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