Deprecated: The each() function is deprecated. This message will be suppressed on further calls in /home/zhenxiangba/zhenxiangba.com/public_html/phproxy-improved-master/index.php on line 456
JP3207066B2 - 酸化物結晶の製造方法 - Google Patents
[go: Go Back, main page]

JP3207066B2 - 酸化物結晶の製造方法 - Google Patents

酸化物結晶の製造方法

Info

Publication number
JP3207066B2
JP3207066B2 JP32702194A JP32702194A JP3207066B2 JP 3207066 B2 JP3207066 B2 JP 3207066B2 JP 32702194 A JP32702194 A JP 32702194A JP 32702194 A JP32702194 A JP 32702194A JP 3207066 B2 JP3207066 B2 JP 3207066B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
crystal
melt
raw material
crucible
pulling
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP32702194A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08183698A (ja
Inventor
靖生 並川
融 塩原
昭二 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
International Superconductivity Technology Center
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
International Superconductivity Technology Center
Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by International Superconductivity Technology Center, Sumitomo Electric Industries Ltd filed Critical International Superconductivity Technology Center
Priority to JP32702194A priority Critical patent/JP3207066B2/ja
Priority to US08/569,895 priority patent/US5707441A/en
Priority to DE69523270T priority patent/DE69523270T2/de
Priority to EP95119881A priority patent/EP0719878B1/en
Publication of JPH08183698A publication Critical patent/JPH08183698A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3207066B2 publication Critical patent/JP3207066B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C30CRYSTAL GROWTH
    • C30BSINGLE-CRYSTAL GROWTH; UNIDIRECTIONAL SOLIDIFICATION OF EUTECTIC MATERIAL OR UNIDIRECTIONAL DEMIXING OF EUTECTOID MATERIAL; REFINING BY ZONE-MELTING OF MATERIAL; PRODUCTION OF A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; SINGLE CRYSTALS OR HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; AFTER-TREATMENT OF SINGLE CRYSTALS OR A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; APPARATUS THEREFOR
    • C30B29/00Single crystals or homogeneous polycrystalline material with defined structure characterised by the material or by their shape
    • C30B29/10Inorganic compounds or compositions
    • C30B29/16Oxides
    • C30B29/22Complex oxides
    • C30B29/225Complex oxides based on rare earth copper oxides, e.g. high T-superconductors
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C30CRYSTAL GROWTH
    • C30BSINGLE-CRYSTAL GROWTH; UNIDIRECTIONAL SOLIDIFICATION OF EUTECTIC MATERIAL OR UNIDIRECTIONAL DEMIXING OF EUTECTOID MATERIAL; REFINING BY ZONE-MELTING OF MATERIAL; PRODUCTION OF A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; SINGLE CRYSTALS OR HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; AFTER-TREATMENT OF SINGLE CRYSTALS OR A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; APPARATUS THEREFOR
    • C30B15/00Single-crystal growth by pulling from a melt, e.g. Czochralski method
    • C30B15/20Controlling or regulating
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
    • Y10T117/00Single-crystal, oriented-crystal, and epitaxy growth processes; non-coating apparatus therefor
    • Y10T117/10Apparatus
    • Y10T117/1004Apparatus with means for measuring, testing, or sensing

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)
  • Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)
  • Superconductors And Manufacturing Methods Therefor (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、酸化物結晶の製造方法
および製造装置に関し、特に、イットリウム系またはラ
ンタノイド系元素系酸化物超電導体の結晶を製造するた
めの方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】Y系酸化物超電導体(YBa2 Cu3
7-X (0≦X≦1)、以下Y123と示す)は、臨界温
度90Kを有する高温超電導材料として注目されてい
る。その超電導電子デバイスの作製には、大型単結晶基
板の製作技術の確立が望まれる。しかしながら、Y12
3結晶が包晶凝固反応によって成長すること、フラック
スとなるBaO−CuO系融液の反応性が高くるつぼ内
での保持が困難であること等の理由により、Y123の
大型単結晶を得ることはかなり困難である。
【0003】一般に、包晶凝固反応による結晶の作製に
はフラックス法が適している。そのため、従来より、Y
123結晶の作製においてもアルミナや白金のるつぼを
用い、BaO−CuO系融液をフラックスとしてフラッ
クス法による結晶成長が主として試みられてきた。しか
し、フラックス法では、融液中の結晶核の生成を制御す
ることができず、多数の結晶核が生じるため、大きな結
晶を安定して作製することはかなり困難である。前述の
ように、BaO−CuO系融液の反応性が高く、るつぼ
内での保持が困難であることも大きな問題である(参考
文献:J. Crystal Growth, 114, 1991, p269, K. Watan
abe ; J. Crystal Growth, 121, 1992,p531, S. Eliza
beth et. al) 。
【0004】一方、Si、GaAs等の半導体の大型単
結晶の作製に用いられている引上げ法は、融液中から大
型単結晶を制御性よく作製するのに適した方法である。
しかし、引上げ法のY123製造への応用は、前述の包
晶凝固の問題、融液の反応性の問題から困難であった。
【0005】山田らは、イットリアるつぼを用い、かつ
2 BaCuO5 相を溶質の供給源として融液と共存さ
せることにより、引上げ法でY123の単結晶を連続的
に成長することに成功した(参考文献:1993年第5
4回応用物理学会学術講演会、29p-ZK-7、山田他;Y. Y
amada and Y. Shiohara, Pysica C, 217 (1993) 182)。
【0006】Y123単結晶を引上げ法で成長する場
合、前述のようにBaO−CuO系融液のるつぼ内での
保持が第1に問題となり、るつぼ材質の選択が難しい。
白金等の貴金属のるつぼで長時間融液を保持すると、る
つぼに穴があき使用できなくなる恐れがある。また、ほ
とんどの耐火セラミックスるつぼでは、融液がしみ出し
たり、るつぼをはい上がって溢れ出したりして融液が著
しく減少してしまう。したがって、融液を安定して保持
できるるつぼを見出すことが大きな課題であった。
【0007】山田らは、Y23 (イットリア)焼結体
るつぼを使用することにより、融液をある程度安定に保
持し、Y123単結晶を引上げ法によって成長させるこ
とに成功した(参考文献:前記)。これにより不純物の
混入なく結晶を引上げ法によって成長させることが可能
になった。しかしながら、るつぼからの融液の溢れ出し
を完全に抑えることはできておらず、このるつぼを用い
ても、融液はるつぼの側壁を徐々にはい上がっていき、
その液面は降下していく。
【0008】結晶成長を長時間行なっていると、融液の
降下速度は大きくなってくる。結晶の引上げに際し、融
液面がこのように低下すると、従来の方法では、結晶の
成長速度と結晶の引上げ速度をうまくバランスさせるこ
とが困難になり、引上げの最中に結晶が融液面から離れ
てしまうこともあった。従来の方法では、引上げる結晶
の形状を安定に制御することが困難であり、結晶の成長
を安定に長時間継続させることも困難であった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
した従来技術の問題点を解決することであり、より良質
で大型のイットリウム系またはランタノイド系酸化物結
晶を作製するため、引上げる結晶の形状を安定に制御で
き、かつ原料融液からの結晶の成長を安定に継続できる
法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に従う酸化物結晶
の製造方法は、るつぼに収容される原料融液から、回転
する結晶引上げ軸により、RBa2 Cu37-X (Rは
イットリウムまたはランタノイド系元素、0≦X≦1)
の構造を有する酸化物結晶を引上げる方法において、結
晶引上げ中に原料融液の表面の位置を経時的に測定して
該表面の結晶引上げ方向とほぼ平行な方向の移動速度を
求め、該移動速度によって結晶引上げ軸の上昇速度を調
整することを特徴とする。
【0011】本発明の方法において、結晶成長速度と結
晶引上げ速度とをバランスさせるよう結晶引上げ速度の
目標値(V)を設定することができる。そして、原料融
液の表面の移動速度(M)を求めた後、結晶引上げ軸の
上昇速度(P)をP=V−Mの式に従って設定すること
ができる。
【0012】本発明の製造方法において、原料融液表面
の移動速度はたとえば次のようにして決定することがで
きる。製造方法において、原料融液に接触しても安定に
形状を維持することのできる導電性材料を上昇および下
降移動が可能なように設ける。そして、この導電性材料
を原料融液に接触させたときの電気的変化を測定するた
めの手段を設け、導電性材料をこの手段に接続する。そ
して、結晶引上げに際して導電性材料を所定の位置から
下降させて原料融液に接触したときの電気的変化から原
料融液の表面の位置(Z0 )を検知する。原料融液に接
触した導電性材料を上昇させて原料融液から離した後、
0 を検知した時点から所定の時間(T)を経てから再
度導電性材料を下降させて原料融液に接触したときの電
気的変化から原料融液表面の位置(Z1 )を検知する。
これらのデータから、(Z0 −Z 1 )/Tを原料融液表
面の移動速度として求めることができる。
【0013】導電性材料を原料融液に接触させたときの
電気的変化を測定するための手段は、たとえば電気抵抗
測定器を備えることができる。電気抵抗測定器に導電性
材料を接続し、導電性材料が原料融液に接触したときの
電気抵抗値の変化から、融液表面の位置を検知すること
ができる。
【0014】本発明に使用される酸化物結晶の製造装置
は、たとえば、原料融液を収容するためのるつぼと、る
つぼに収容される原料融液を所定の温度に保持するため
の加熱手段と、るつぼに収容される原料融液から結晶を
引上げるため回転昇降可能に設けられる結晶引上げ軸
と、結晶引上げ中にるつぼに収容される原料融液の表面
の位置を経時的に測定するための手段と、経時的に測定
された表面の位置から融液表面の引上げ方向とほぼ平行
な方向の移動速度を求める手段と、該移動速度から結晶
引上げ軸の上昇速度を制御する手段とを備える。
【0015】本発明に使用される装置において、原料融
液の表面の位置を経時的に測定するための手段は、たと
えば、原料融液に接触しても安定に形状を保持すること
のできる導電性材料と、導電性材料をるつぼ上方におい
て保持し、定期的に上昇かつ下降することのできる手段
と、導電性材料が電気的に接続され、かつ導電性材料を
るつぼ中の原料融液に接触させたときの電気的変化を測
定するための手段と、電気的変化に応答して原料融液の
表面の位置を決定する手段とを備えることができる。
【0016】また、このような装置において、電気的変
化を測定するための手段は、電気抵抗測定器を備えるこ
とができる。電気抵抗測定器に導電性材料を接続し、導
電性材料が原料融液に接触したときの電気抵抗値の変化
に応答して、原料融液表面の位置を決定することができ
る。
【0017】
【作用】種々のるつぼでY123結晶製造のための融液
を保持した場合、融液表面の位置が経時的にどのように
変化していくかを図1に示す。図1は、イットリア焼結
体からなる内るつぼとマグネシア焼結体からなる外るつ
ぼとを組みあわせた2重るつぼ5点において、それぞれ
保持される融液の液面位置の経時的変化を示している。
図1から明らかなように、融液は内るつぼと反応して内
るつぼから溢れ出し、徐々にではあるがその液面は下が
っていく。特定のるつぼにおいて、融液の降下速度は時
間とともに変化していく。また、るつぼ同士の間で、融
液低下の状態はかなり異なってくる。これは、それぞれ
のるつぼが焼結体から構成され、その品質を完全に一定
に維持することが困難であるためである。
【0018】一方、引上げ法において結晶引上げ速度
(V)を制御することは、極めて重要である。まず第1
に、Vを結晶成長速度(G)とバランスさせること、す
なわち、次の式が必要条件である。 [数1]V=G V>Gとなると結晶成長が結晶引上げに追いつかず、結
晶が液面から離れてしまい成長を継続できない。また、
結晶の形状を制御することは研究レベル、産業レベルの
いずれにおいても非常に重要な技術である。形状制御
は、主として引上げている結晶の重量変化(ΔW)と結
晶成長速度(G)から結晶径(D)を推定することによ
り行なわれる。Gが十分に大きく、メニスカス部の表面
張力や、融液自由表面より下にある結晶が受ける浮力が
無視でき、かつるつぼが十分に大きく結晶成長に伴う融
液面の低下を無視できる場合は、結晶断面形状を円とし
て、結晶径(D)を次の式で求めることができる。ここ
で、d、Δtは、それぞれ結晶密度、重量変化をもたら
した時間である。 [数2]D=2×(ΔW/πdGΔt)1/2 引上げ軸の上昇速度(P)は機械的に容易に測定するこ
とができるので、融液が安定している場合は引上げ速度
Pから結晶引上げ速度Vを知ることができる。すなわ
ち、V=Pである。しかしながら、融液表面が速度Mで
降下している場合には実質的な結晶引上げ速度は次式に
よって求められる。 [数3]V=P+M したがって、融液低下速度Mがわからなければ、結晶引
上げ速度Vを知ることができない。引上げ速度が融液低
下速度に比べてはるかに大きいとき(P≫M)は、Mを
無視することができる。しかし、引上げ速度と融液低下
速度とが近い場合は、Vを求めるためにはMを測定する
ことが不可欠である。Vがわからなければ、式1のよう
にGとバランスさせるようVを制御することができず、
結晶が液面から離れてしまう危険が常に存在する。ま
た、式2においてGを直接測定する手段がないため、基
本的には式1が成立していることを仮定してVからDを
推定するが、Vがわからなければそのような推定はでき
ず、結晶の形状を制御することは不可能となる。
【0019】Y123結晶はフラックスからの成長であ
り、その成長速度Gはせいぜい0.2mm/h以下と極
めて遅い。したがって、引上げ速度PをGとバランスさ
せるためには、Pを0.2mm/h以下に設定する必要
がある。これに関し、融液の低下速度は条件により異な
るが、図1からも示されるように0〜0.2mm/hで
ある。したがって、MはPとほぼ同じレベルであり、P
だけからではVを推定することは不可能である。結晶成
長を安定に継続させ、さらに結晶形状の制御を行なうた
めには、Mを知ることが不可欠である。しかしながら、
前述のようにMはるつぼにより、あるいは結晶成長条件
により大きく異なってくるため、単純に推定することは
できない。
【0020】そこで、本発明者らは、結晶引上げ中に原
料融液の表面の位置を経時的に測定して表面の移動速度
(下降速度)を求め、その速度によって結晶引上げ軸の
上昇速度を調整することとした。この方法により、融液
表面の移動速度に応じて、結晶引上げ速度を設定するこ
とが可能となり、イットリウム系またはランタノイド系
元素系酸化物結晶の製造において、結晶形状の制御およ
び安定した結晶の引上げが可能となった。
【0021】本発明において、原料融液の表面の位置を
自動的に測定する方法は、種々の方法および手段によっ
て達成することができる。たとえば、導電性材料を原料
融液に対して上昇および下降することができるように設
け、この導電性材料を下降させていき原料融液に接触さ
せたときの電気的変化を測定すれば、自動的に原料融液
の表面の位置を検知することができる。このような方式
は、自動制御に適している。電気的変化には、たとえば
電気抵抗値の変化が好ましく用いられる。融液表面の位
置を測定する方式を、より具体的に以下に説明する。
【0022】RBa2 Cu37-X (Rはイットリウム
またはランタノイド系元素、0≦X≦1)の構造を有す
る結晶を引上げる際、原料は、R、BaおよびCuの酸
化物の混合物である。この原料を加熱して溶融し、その
融液表面から結晶を引上げていく。酸化物結晶は、本来
絶縁体であり、その電気抵抗は非常に大きい一方、その
原料融液では、構成元素が正負のイオンに電離している
ため、融液の電気抵抗はかなり低い。
【0023】そこで、電気的にオープンになっているか
または所定の高い電気抵抗がその間に設定されている2
本または1対の導体を上昇および下降が可能なように設
ける。そして、2本の導体間の電気抵抗を測定しなが
ら、これらの導体を融液の上方から下降させていく。2
本の導体が同時に融液表面に接触したとき、2本の導体
は融液によって電気的に接続され、これらの導体間の電
気抵抗は大きく低下する。これにより、融液表面の位置
を精度よく測定することができる。また、上記2本の導
体のうち1本を予め融液に接触させておいてもよい。こ
の場合、1本が下降されて融液に接触したとき、電気抵
抗が大きく低下し、融液表面の位置が知らされる。
【0024】さらに、2本のうち1本の導体を融液に直
接接触させるのではなく、融液を収容するるつぼまたは
引上げている結晶もしくは種結晶に接続させておいても
よい。そして残りの1本を下降させていき、融液と接触
させる。感度は低下するが、この方式によっても、2本
の導体間の変化により(すなわち、1本の導体が融液に
接触したときの抵抗変化により)、同様の測定が可能で
ある。
【0025】このようにして時間t0 における融液面の
位置Z0 が求められる。融液と接触された導体は上昇さ
れ、融液から離される。そして所定の時間が経過したら
自動的に導体を再び下降させ、融液表面に接触させて、
同様に時間t1 における融液面の位置Z1 を測定する。
融液面が徐々に下降していく場合、(Z0 −Z1 )/
(t1 −t0 )によって融液面の下降速度が算出され
る。以上の操作を定期的に繰返せば、定期的に融液面の
下降速度を求めることができる。
【0026】下降速度をMとしたとき、上述したように
実質的な結晶引上げ速度Vは、P+Mで求めることがで
きる。そこで、たとえば、結晶引上げ軸に取付けられる
ロードセルからのデータより結晶成長速度Gが求められ
れば、GとVとをつり合わせるべく、P(引上げ軸の上
昇速度)を再設定することができる。すなわち、測定さ
れたMに応じて自動制御によりPを調整することができ
る。これにより、GとVとのバランスがとられ、引上げ
る結晶形状の制御が、融液面の移動に応じて行なわれ
る。また、引上げる結晶は、種結晶からの引上げ開始か
ら一定の直径に至るまでの肩部と、一定の直径が続く直
胴部と、その後直径が小さくなり終了に至る後端部とか
ら構成されるが、これらの各部分に応じてそれぞれ結晶
の引上げ速度を設定することも望ましい。
【0027】上述した融液表面の位置測定において、融
液に接触させる導体として、白金、ロジウム、イリジウ
ム、金およびこれらの元素の合金からなる群から選択さ
れる少なくとも1つの材料を用いることができる。導体
の形状は種々のものとすることができるが、たとえば、
線状または板状とすることができる。
【0028】ただし、成長する結晶に非常に近い融液に
導体を接触させることや、成長する結晶近傍の熱環境に
大きな影響を与えるほど熱容量の大きな導体を使用する
ことは、結晶成長に悪影響を与えるので避ける必要があ
る。そのため、導体は、るつぼの内径の1/4以上の距
離だけるつぼ中心から離れた位置で融液表面に接触する
ことが望ましい。また、導体として線状または板状のも
のを用いる場合、導体の最大径または最大幅がるつぼ内
径の1/20以下であることが望ましい。
【0029】また、上昇および下降移動する導体は、熱
電対から構成することができる。この場合、電気抵抗の
測定と同時に、融液の温度を測定することもできる。さ
らに、2本または1対の導体を用いる場合、それぞれを
熱電対の正極および負極とすることもできる。
【0030】以上述べてきた手段により、融液低下速度
を結晶成長に悪影響を与えることなく精度よく測定する
ことができる。これにより、PだけからではVを推定す
ることが不可能である酸化物結晶の成長においても、V
を知ることが可能となる。これにより、VとGをバラン
スさせて結晶成長を安定して継続させることが可能とな
り、しかもVをもとに結晶径Dの制御を行なうことが可
能となる。本発明の方法および装置により、結晶形状が
精度よくコントロールされた良質で大型の酸化物結晶を
作製することができる。
【0031】本発明において、るつぼは、Rの酸化物焼
結体から構成することができる。また、原料融液を直接
収容するるつぼは、MgO(マグネシア)焼結体からな
る外るつぼ内に収納することができる。R酸化物からな
るるつぼを内るつぼ、マグネシア焼結体からなるるつぼ
を外るつぼとして使用することにより、融液をMgで汚
染することなく内るつぼで保持し、外るつぼで融液の溢
れ出しを抑えて結晶を成長させることができる。
【0032】本発明において、るつぼは、MgO(マグ
ネシア)単結晶からなる支持柱上に保持されていること
がより好ましい。また上述したような二重るつぼの構造
をとる場合、外るつぼがマグネシア単結晶からなる支持
柱上に保持されていることがより望ましい。
【0033】本発明において、原料の加熱融解、融液の
保持および酸化物結晶の作製を、銀、銀合金および銀化
合物からなる群から選択される材料の蒸気を含む雰囲気
下で行なうことができる。これらの材料の蒸気、特に銀
の蒸気は、融液の液面の移動(下降)およびるつぼ成分
の融液中への溶解を抑制するように作用する。
【0034】本発明は、YBa2 Cu37-X (0≦X
≦1)の構造を有する酸化物結晶の製造に適用すること
ができる。この場合、原料融液は、Y2 BaCuO5
BaO、CuOの混合物から構成することができる。ま
た本発明は、SmBa2 Cu 37-X (0≦X≦1)の
構造を有する酸化物結晶の製造に適用される。この場
合、原料融液は、Sm2 BaCuO5 、BaO、CuO
の混合物から構成することができる。さらに本発明は、
PrBa2 Cu37-X (0≦X≦1)の構造を有する
酸化物結晶の製造に適用される。この場合、原料融液
は、PrBaO3 、BaO、CuOの混合物から構成す
ることができる。
【0035】
【実施例】次に、本発明に従う製造方法の実施例につい
て、図面を参照しながら以下に説明する。
【0036】実施例1 図2は、本発明に従う結晶引上げ法に用いる装置の一具
体例を示す模式図である。図2を参照して、装置の中央
には二重るつぼが設けられる。二重るつぼは、Y23
焼結体からなる内るつぼ6と、MgO焼結体からなる外
るつぼ7とからなる。外るつぼ7は、MgO単結晶から
なる支持柱8によって支持され、支持柱8は、Al2
3 皿9上に置かれる。該皿9は、断熱材からなる支持台
13上に設けられている。Al23 皿9内には、Ag
の融液10が収容される。外るつぼ7の周りには、電気
ヒータ12が設けられ、これにより融液が所定の温度に
保持されるようになっている。二重るつぼの上方にも、
断熱材11が設けられている。この装置において、中央
には回転昇降可能な引上げ軸1が設けられ、内るつぼ6
に収容される融液から、引上げ軸1により結晶3が引上
げられる。結晶引上げに際し、引上げ軸1の先端に設け
られたMgO単結晶からなる種結晶2を融液に接触した
後、引上げ軸1を回転しながら、結晶3を引上げてい
く。なお、融液は、元素Rの供給源である固相沈澱物5
(Y123結晶を引上げる場合Y2 BaCuO5 (以下
Y211と略す))、およびフラックス4(BaO−C
uO融液)から構成することができる。
【0037】このような装置において、さらに結晶引上
げ軸の移動とは独立して上昇および下降することができ
る副軸15が設けられる。副軸15には、2本の白金線
14が所定の間隔をあけて取付けられ、副軸15の移動
に従って白金線は移動させることができる。2本の白金
線は、抵抗計16のそれぞれの端子に接続されている。
また、2本の白金線の間の抵抗を所定の値に設定するよ
う、抵抗17が取付けられている。このような機構にお
いて、2本の白金線の間の抵抗が抵抗計16によって測
定されている。副軸15が下降し、2本の白金線14が
融液表面に接触すると、2本の白金線の間の抵抗値が急
激に低下し、それが抵抗計によってモニタされ、この変
化によって融液表面の位置が検知される。次いで、白金
線を上昇させて融液から離す。所定の時間が経過した
ら、白金線を再び下降させて、同様に融液表面の位置を
検知する。演算器(図示せず)において、以上の工程に
より経時的に求められた融液表面の位置の差を経過時間
によって割り、融液表面の移動速度(下降速度)が算出
される。その算出データに基づいて、引上げ軸1の上昇
速度を制御機構(図示せず)によって調節する。
【0038】本実施例では、Y123結晶を以下の手順
で作製した。まず、内径50mm、外径60mm、深さ
45mmのY23 焼結体からなる内るつぼ6の底にY
2 BaCuO5 (Y211と略す)を入れる。次に、B
aとCuのモル比が3:5となるように炭酸バリウムと
酸化銅を混合し、880℃で40時間仮焼結した物質
を、フラックス4(BaO−CuO融液)の原料として
Y211の上に入れた。次いで、内るつぼ6を内径65
mm、外径75mm、深さ45mmのMgO焼結体から
なる外るつぼ7に入れた。Al23 皿9にMgO単結
晶からなるるつぼ支持柱8を立て、皿9にAg10を入
れた。そして支持柱8の上に外るつぼ7を載せた。
【0039】これらを炉内にセットし、ヒータ12によ
り、約1000℃に加熱し、内るつぼ内の原料を融解し
た。このとき、Ag10は十分に溶融し、るつぼ周辺は
Ag雰囲気となっていた。一方Y211は、内るつぼ6
の底で固相沈澱物となっていたが、Y211からYがフ
ラックス4中に徐々に溶解していくため、融液中のY、
Ba、Cuのモル比は約1:60:100となってい
る。Yは、結晶成長中もY211固相から融液へと供給
される。
【0040】融液4の表面温度を980℃から1010
℃に保持し、種結晶2を下端にセットした引上げ軸1を
120rpmで回転させながらゆっくりと下降し、種結
晶2の下端を融液表面に接触させ、結晶成長を開始し
た。
【0041】この状態での融液の保持について説明す
る。内るつぼにイットリアを使用しているため、融液へ
の不純物の混入はない。融液はイットリアるつぼと反応
し、るつぼ壁をはい上がるが、銀蒸気の雰囲気を使用す
ることによりこの融液の溢れ出しはかなり低減すること
ができる。内るつぼを溢れ出した融液はマグネシアから
なる外るつぼと接触するが、マグネシアは融液とほとん
ど反応しないため、外るつぼをはい上がって融液が溢れ
出すことはない。しかし、マグネシア外るつぼは焼結体
であるため、その粒界を融液が浸透していくことを完全
に防ぐことはできない。そのため、徐々にではあるが、
融液の表面の位置は低下していく。その低下速度は、る
つぼの個体差や結晶成長条件により異なるが、0〜0.
2mm/hである。
【0042】単に小型の結晶を引上げるだけであれば、
この状態での引上げも可能であるが、結晶成長を長時間
安定させて形状の制御された大型の単結晶を作製しよう
とする場合、液面低下速度Mを知ることが必要となる。
Mを以下の手順で測定した。
【0043】抵抗計16で白金線14間の抵抗を測定し
ながら、副軸15をゆっくりと下降していく。白金線1
4は0.5mmφで、2本の線の間隔は8mmであり、
これらはるつぼ中心から18mmのところに位置するよ
うに設けられている。副軸15は一定速度で上下動が可
能であり、その鉛直方向の位置を分解能0.1mmで測
定することができる。抵抗17の抵抗値は5MΩであっ
た。抵抗17を接続しない場合の白金線14間の抵抗は
10MΩ以上であるので、初期状態では、抵抗計16に
よる測定値は抵抗17の抵抗値5MΩを示した。白金線
14が2本とも融液の表面に接すると、測定抵抗は0.
5〜5KΩまで一気に低下した。このときの副軸15の
位置Z0 を記録した後、所定の高さまで副軸15を引上
げた。一定時間T経過後、同様の操作によりその時点で
の液面位置に相当する副軸15の位置Z1 を記録した。
次の式によりその間の平均液面低下速度Mを求めた。 [数4]M=(Z0 −Z1 )/T 10〜15時間ごとに液面位置測定を繰返して得たZお
よびMの値の結果を図3に示す。Mは、0.015mm
/hから0.040mm/hへと徐々に速くなっていっ
た。
【0044】結晶引上げ速度Vは前述のように式3で与
えられる。そこで、結晶引上げ速度が目標値Vとなるよ
うに、液面低下速度の測定値Mに基づいて上軸速度Pを
次の式に従って制御することが必要となる。 [数5]P=V−M Vを結晶成長速度Gにバランスさせ、かつ結晶形状を制
御するため、Vの目標値を次のように設定した。
【0045】V=0.04±0.005mm/h(引上
げる結晶の肩部) V=0.07±0.005mm/h(引上げる結晶の直
胴部) V=0.10±0.005mm/h(引上げる結晶の後
端部) PおよびVの時間的変化も同様に図3に示す。
【0046】結晶回転数は120rpmで一定であっ
た。なお、図中には示していないが、引上げ軸1の上端
にロードセルが取付けられており、結晶引上げ速度Vが
結晶成長速度Gとバランスしているかどうかは、ロード
セルから得られる結晶重量に関する信号も参考にしてい
る。
【0047】以上のプロセスにより、肩部の長さ3m
m、直胴部が10mm角で長さ6mm、後端部の長さが
3mmの形状が制御されたY123結晶を成長させるこ
とができた。
【0048】実施例2 SmBa2 Cu37-X (0≦X≦1)(以下Sm12
3と略す)の酸化物結晶を作製するための方法について
以下に説明する。
【0049】図4は、Sm123結晶を引上げるために
用いた装置の模式図である。この装置は、実施例1の装
置と以下の点で異なっている。またそれ以外の点は、実
施例1と同様の機構を用いている。この装置では、白金
線14を1本とし、もう1本の白金線18は種結晶2′
に密着させている。白金線18は、引上げ軸1の内部を
通り、スリップリング19に接続される。スリップリン
グ19と抵抗計16はリード線20によって接続されて
いる。白金線18からの出力は、スリップリング19を
介してリード線20で取出し、抵抗計16に入力され
る。白金線14は、副軸でなく、手動のZステージ1
5′に固定されている。内るつぼ6′は、Sm23
結体からなる。原料融液を構成する固相沈澱物5′は、
Sm2 BaCuO5 (以下Sm211と略す)である。
原料融液からSm123結晶3′が引上げられる。
【0050】本実施例ではSm123結晶を以下の手順
で作製した。まず、内径50mm、外径60mm、深さ
45mmのSm23 焼結体からなる内るつぼ6′の底
に、Sm211を入れた。BaとCuのモル比が3:5
となるように炭酸バリウムと酸化銅を混合し、880℃
で40時間仮焼結した物質をBaO−CuO融液4の原
料としてSm211の上に入れた。次に内るつぼを内径
65mm、外径75mm、深さ45mmのMgO焼結体
からなる外るつぼ7に入れた。Al23 皿9にMgO
単結晶からなるるつぼ支持柱8を立て、Ag10を皿9
に入れて、支持柱の上に外るつぼ7を載せた。
【0051】これらを炉内にセットし、ヒータ12によ
り、約1060℃に加熱し、内るつぼ中の原料を融解し
た。このとき、Ag10は十分に溶融し、るつぼ周辺は
Ag雰囲気となった。Sm211は内るつぼ6′の底で
固相沈澱物となっているが、Sm211からSmが融液
4中に溶解するため、融液中のSm、Ba、Cuのモル
比は約1:24:40となっている。
【0052】次に、融液4の表面温度を1040℃から
1055℃に保持し、種結晶2′を下端にセットした引
上げ軸1を100rpmで回転させながらゆっくりと下
降し、種結晶2′の下端を融液表面に接触させた。
【0053】抵抗計16で白金線14と18の間の抵抗
を測定しながら、Zステージ15′をゆっくりと下降し
ていった。このとき、抵抗測定値は約10MΩを示して
いた。白金線14が融液4の表面に接すると、測定抵抗
は200〜500kΩまで低下した。このときのZステ
ージ15′の位置Z0 を記録した後、所定の高さまでZ
ステージ15′を引上げた。一定時間T経過後、同様の
操作によりその時点での液面位置に相当するZステージ
15′の位置Z1 を記録した。実施例1と同様のプロセ
スで連続的に測定した液面降下速度Mは、0.05〜
0.20mm/hであった。
【0054】実施例1と同様に、Mの値に基づいて引上
げ速度Pを変化させることにより、結晶引上げ速度Vを
所定の目標値に制御した。具体的には、V=0.05±
0.005mm/hの一定制御とした。結晶回転数は1
00rpmで一定であった。これにより、肩部の長さ2
mm、直胴部が10mm角で長さ6mmの形状が制御さ
れたSm123結晶を成長させることができた。
【0055】実施例3 PrBa2 Cu37-X (0≦X≦1)(以下Pr12
3と略す)の酸化物結晶を製造する方法について以下に
説明する。
【0056】図5は、Pr123結晶の引上げに用いた
装置を模式的に示す図である。この装置において、実施
例1の装置と異なる点は以下のとおりである。この装置
では、二重るつぼを使用していない。融液を収容するた
めのるつぼとして、MgO焼結体からなるるつぼ26が
用いられる。白金線の代わりにはR型白金ロジウム熱電
対21が1対用いられる。もう1本の白金線22は、る
つぼ26に密着される。デジタルボルトメータ16′に
より、熱電対21の起電力の測定が可能となっている。
熱電対21は、副軸ではなく、手動のZステージ15′
に固定される。融液を構成する固相沈澱物25は、Pr
BaO3 (以下Pr110と略す)からなり、Pr12
3結晶23が引上げられる。
【0057】本実施例では、Pr123結晶を以下の手
順で作製した。まず、内径40mm、外径50mm、深
さ40mmのMgO焼結体からなるるつぼ26の底にP
r110を入れた。BaとCuのモル比が1:3となる
ように炭酸バリウムと酸化銅を混合し、880℃で40
時間仮焼結した物質をBaO−CuO融液4の原料とし
てPr110の上に入れた。Al23 皿9にMgO単
結晶からなるるつぼ支持柱8を立て、皿9にAg10を
入れて、支持柱8の上にるつぼ26を載せた。
【0058】これらを炉内にセットし、ヒータ12によ
り、約1000℃に加熱し、るつぼ中の原料を融解し
た。このとき、Ag10は十分に溶融し、るつぼ周辺は
Ag雰囲気となった。Pr110はるつぼ26の底で固
相沈澱物となっているが、Pr110からPrが融液4
中に溶解するため、融液中のPr、Ba、Cuのモル比
は約1:40:120となっている。
【0059】次に、融液の表面温度を960℃から98
0℃に保持し、種結晶を下端にセットした引上げ軸1を
120rpmで回転させながらゆっくりと下降し、種結
晶の下端を融液表面に接触させた。
【0060】デジタルボルトメータ16′で熱電対21
と白金線22との間の抵抗および熱電対21の熱起電力
を測定しながら、Zステージ15′をゆっくりと下降し
ていった。このとき、抵抗測定値は約20MΩであっ
た。熱電対21が融液4の表面に接すると、測定抵抗は
100〜300kΩまで低下し、同時に熱電対21の熱
起電力から融液表面の温度が測定できた。このときのZ
ステージ15′の位置Z 0 を記録した後、所定の高さま
でZステージ15′を引上げた。一定時間T経過後、同
様の操作によりその時点での液面の位置に相当するZス
テージ15′の位置Z1 を記録した。実施例1と同様の
プロセスで連続的に測定した液面低下速度Mは、0.0
1〜0.06mm/hであった。
【0061】実施例1と同様に、Mの値に基づいて引上
げ速度Pを変化させることにより、結晶引上げ速度Vを
所定の目標値に制御した。具体的には、V=0.05±
0.005mm/hの一定制御とした。結晶回転数は1
20rpmで一定であった。また、融液表面の温度測定
値を参考にして、それが一定となるようヒータのパワー
を制御した。以上のプロセスにより、肩部の長さ3m
m、直胴部が8mm角で長さ6mmの形状制御されたP
r123結晶を成長させることができた。
【0062】なお、実施例1、2および3において、融
液表面に接触させる導体として白金線を用いているが、
融液との反応性が低く、形状が安定な導電性物質であれ
ば、種々の導体を使用することが可能である。また、引
上げ軸の回転数は、実施例1、2および3でそれぞれ、
120、100、120rpmとなっているが、それら
の回転数には限らず、5〜200rpmの任意の回転数
とすることができる。また種結晶もMgO単結晶に限ら
ず、適当な面方位に加工したY123単結晶、Sm12
3単結晶、Pr123単結晶など、種々のものを使用す
ることができる。さらに加熱手段は電気抵抗炉に限ら
ず、高周波加熱等の他の手段を用いることもできる。炉
内の雰囲気は、大気雰囲気の他、低酸素分圧雰囲気、低
圧雰囲気等、自由に選択することができる。
【0063】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
RBa2 Cu37-X (Rはイットリウムまたはランタ
ノイド系元素、0≦X≦1)の構造を有する酸化物結晶
の成長において、融液低下速度を結晶成長に悪影響を与
えることなく精度よく測定することができ、結晶引上げ
速度を知ることが可能となる。これにより、結晶成長を
長時間安定に持続させることができ、結晶引上げ速度を
基に結晶径の制御を行なうことができる。本発明によれ
ば、結晶形状が精度よくコントロールされた良質で大型
の酸化物結晶を作製することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】種々のるつぼにおいて保持される融液の表面の
位置が時間的に変化していくことを測定した結果を示す
図である。
【図2】実施例1においてY123結晶の引上げのため
用いられた装置の模式図である。
【図3】実施例1においてY123結晶を引上げるに際
し、求められた液面低下速度M、それを基に調整した上
軸速度Pおよび結晶引上げ速度Vの経時的変化を示す図
である。
【図4】実施例2においてSm123結晶を引上げるた
め用いられた装置の模式図である。
【図5】実施例3においてPr123結晶を引上げるた
め用いられた装置の模式図である。
【符号の説明】
1 結晶引上げ 2 種結晶 3 Y123結晶 4 フラックス 5 固相沈澱物 6 内るつぼ 7 外るつぼ 8 るつぼ支持柱 9 Al23 皿 10 Ag 11 断熱材 12 電気ヒータ 13 支持台 14 白金線 15 副軸 15′ Zステージ 16 抵抗計 16′ デジタルボルトメータ 17 抵抗 18 白金線 19 スリップリング 20 リード線 21 白金ロジウム熱電対 22 白金線 23 るつぼ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 塩原 融 東京都江東区東雲1丁目14番3号 財団 法人国際超電導産業技術研究センター 超電導工学研究所内 (72)発明者 田中 昭二 東京都江東区東雲1丁目14番3号 財団 法人国際超電導産業技術研究センター 超電導工学研究所内 (56)参考文献 GORILETSKY V.I.et al.,”Automated pu lling of large alk ali halide single crystals,”Journal of Crystal Growth, Vol.52,1981,pp.509−513 EIDELMAN L.G.et a l.,”Automated grow ing of large singl e crystals control led by melt level sensor,”Crystal Re s. & Technol.,Vol. 20,No.2,1985,pp.167−172 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C30B 1/00 - 35/00 EPAT(QUESTEL) WPI(DIALOG)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 るつぼに収容される原料融液から、回転
    する結晶引上げ軸により、RBa2 Cu37-X (Rは
    イットリウムまたはランタノイド系元素、0≦X≦1)
    の構造を有する酸化物の結晶を引上げる方法において、 結晶引上げ中に前記原料融液の表面の位置を経時的に測
    定して前記表面の結晶引上げ方向とほぼ平行な方向の移
    動速度を求め、前記移動速度によって前記結晶引上げ軸
    の上昇速度を調整することを特徴とする、酸化物結晶の
    製造方法。
  2. 【請求項2】 結晶成長速度と結晶引上げ速度とをバラ
    ンスさせるよう前記結晶引上げ速度の目標値(V)を設
    定し、 前記表面の移動速度(M)を求めた後、前記結晶引上げ
    軸の上昇速度(P)をP=V−Mの式に従って設定する
    ことを特徴とする、請求項1記載の酸化物結晶の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 前記原料融液に接触しても安定に形状を
    維持することのできる導電性材料を上昇および下降移動
    が可能なように設け、 前記導電性材料を前記原料融液に接触させたときの電気
    的変化を測定するための手段を設け、前記導電性材料を
    前記手段に接続し、 結晶引上げに際して前記導電性材料を所定の位置から下
    降させて前記原料融液に接触したときの前記電気的変化
    から前記原料融液の表面の位置(Z0 )を検知し、 前記原料融液に接触した前記導電性材料を上昇させて前
    記原料融液から離した後、前記Z0 を検出した時点から
    所定の時間(T)を経てから再度前記導電性材料を下降
    させて前記原料融液に接触したときの前記電気的変化か
    ら前記原料融液の表面の位置(Z1 )を検知し、 (Z0 −Z1 )/Tを前記表面の移動速度として求める
    ことを特徴とする、請求項1または2記載の酸化物結晶
    の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記手段が、電気抵抗測定器を備え、 前記電気抵抗測定器に前記導電性材料を接続し、前記導
    電性材料が前記原料融液に接触したときの電気抵抗値の
    変化から、前記原料融液の表面の位置を検知することを
    特徴とする、請求項3記載の酸化物結晶の製造方法。
JP32702194A 1994-12-28 1994-12-28 酸化物結晶の製造方法 Expired - Fee Related JP3207066B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32702194A JP3207066B2 (ja) 1994-12-28 1994-12-28 酸化物結晶の製造方法
US08/569,895 US5707441A (en) 1994-12-28 1995-12-08 Method for preparing an oxide crystal
DE69523270T DE69523270T2 (de) 1994-12-28 1995-12-15 Verfahren und Vorrichtung zur Herstellung Oxidekristallen
EP95119881A EP0719878B1 (en) 1994-12-28 1995-12-15 Method of and apparatus for preparing oxide crystal

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32702194A JP3207066B2 (ja) 1994-12-28 1994-12-28 酸化物結晶の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08183698A JPH08183698A (ja) 1996-07-16
JP3207066B2 true JP3207066B2 (ja) 2001-09-10

Family

ID=18194428

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP32702194A Expired - Fee Related JP3207066B2 (ja) 1994-12-28 1994-12-28 酸化物結晶の製造方法

Country Status (4)

Country Link
US (1) US5707441A (ja)
EP (1) EP0719878B1 (ja)
JP (1) JP3207066B2 (ja)
DE (1) DE69523270T2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1112079A (ja) * 1997-06-19 1999-01-19 Komatsu Electron Metals Co Ltd 結晶体の引上げ方法およびその引上げ装置
JP4109409B2 (ja) * 2000-03-10 2008-07-02 新日本製鐵株式会社 大型超電導体およびその作製方法

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5034134A (en) * 1989-12-27 1991-07-23 Union Carbide Chemicals And Plastics Technology Corporation Treatment of impurity-containing liquid streams in ethylene oxide/glycol processes with semi-permeable membranes
JPH0726817B2 (ja) * 1990-07-28 1995-03-29 信越半導体株式会社 結晶径測定装置
US5485803A (en) * 1993-01-06 1996-01-23 Nippon Steel Corporation Method of predicting crystal quality of semiconductor single crystal and apparatus thereof

Non-Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
EIDELMAN L.G.et al.,"Automated growing of large single crystals controlled by melt level sensor,"Crystal Res. & Technol.,Vol.20,No.2,1985,pp.167−172
GORILETSKY V.I.et al.,"Automated pulling of large alkali halide single crystals,"Journal of Crystal Growth,Vol.52,1981,pp.509−513

Also Published As

Publication number Publication date
DE69523270T2 (de) 2002-07-25
EP0719878A3 (en) 1996-10-23
EP0719878A2 (en) 1996-07-03
JPH08183698A (ja) 1996-07-16
EP0719878B1 (en) 2001-10-17
DE69523270D1 (de) 2001-11-22
US5707441A (en) 1998-01-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Norton et al. Superconductivity at 32 K in electrocrystallized barium potassium bismuth oxide
EP0482777B1 (en) Method for fabricating oxide superconducting coatings
JP3207066B2 (ja) 酸化物結晶の製造方法
Scheel et al. Phase diagrams and crystal growth of oxide superconductors
EP0767258B1 (en) Method of manufacturing oxide crystal
US6027246A (en) Monocrystal of nickel-cobalt-manganese-copper oxide having cubic spinel structure and thermistor formed therefrom
JPH06122588A (ja) 酸化物結晶の作製方法
Zalar High‐Temperature Resistivity of the Chalcopyritic Compound CuInTe2
JP3234711B2 (ja) 酸化物の融液保持方法および酸化物結晶の作製方法
US5256260A (en) Method and apparatus for the electrodeposition of bismuth based materials and superconductors
Erb The impact of crystal growth, oxygenation and microstructure on the physics of the rare earth (123) superconductors
JPS63310799A (ja) 酸化物超電導結晶の製造方法
JP3117519B2 (ja) 酸化物超電導線材
JP3560541B2 (ja) 酸化物超伝導体単結晶の製造方法
WO1996040589A1 (en) Nickel-manganese oxide single crystals
JP4203582B2 (ja) REーBaーCuーO系酸化物超電導バルク材の製造方法及び装置
JPH101389A (ja) 自動酸化物結晶製造方法及び装置
JP2833640B2 (ja) Pr123結晶の作製法
JP3065411B2 (ja) 酸化物超電導線材の製造方法
WO1998007656A1 (en) Growth of nickel-iron-manganese oxide single crystals
Grozav et al. Fabrication of Bi Pb Sr Ca Cu O superconducting composite wires with copper core
Anderson et al. Investigation of temperature and concentration oscillations in the directional solidification of Pb-Sn-Te
JPS63310798A (ja) 酸化物超電導素子ウェ−ハの製造方法
Hardman et al. Observations on crystal growth mechanisms in the directionally solidified high temperature superconductor Y1Ba2Cu3O7− δ
Anshukova et al. The growth of Ba/sub 1-x/K/sub x/BiO/sub 3/superconducting single crystals with the large Meissner effect

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20010619

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115

R370 Written measure of declining of transfer procedure

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R370

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080706

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080706

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090706

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees