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JP3209920B2 - レーザ光を利用した微粒子回収方法および装置 - Google Patents
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JP3209920B2 - レーザ光を利用した微粒子回収方法および装置 - Google Patents

レーザ光を利用した微粒子回収方法および装置

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JP3209920B2
JP3209920B2 JP13275896A JP13275896A JP3209920B2 JP 3209920 B2 JP3209920 B2 JP 3209920B2 JP 13275896 A JP13275896 A JP 13275896A JP 13275896 A JP13275896 A JP 13275896A JP 3209920 B2 JP3209920 B2 JP 3209920B2
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laser light
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博晶 柴崎
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、室内に浮遊する極
微細粒子を吸引集合して回収する技術の分野に属する。
さらに詳しくは、クリーンルームにおいて空気中に懸濁
するサブミクロン粒子をフィルタによらない新しい方法
で除去して清浄度を向上させる技術、および原子炉格納
容器などの内部に発生する放射性微粒子を速やかに除去
する技術の分野に属する。
【0002】
【従来の技術】例えば、半導体製造装置の薄膜形成、イ
オン注入、ドライエッチング工程などに必要な高い清浄
度レベルを有するクリーンルームでは、高い清浄度レベ
ルを維持・確保するために空気中に懸濁するサブミクロ
ン汚染粒子の除去が必要である。また、クリーンルーム
清掃時の塵埃飛散防止のためにもサブミクロン微粒子の
捕獲除去が必要とされる。
【0003】原子力産業においても、原子炉では放射化
したクリプトン、キセノン、ヨウ素等の放射性微粒子が
発生し、また核融合炉では放射化した炭素、酸素、窒素
などが発生するので、何らかの故障によりこれらが炉の
格納容器内に漏洩して粒子として、あるいは放射能を帯
びた極微小なエアロゾル粒子となって空気中に浮遊する
ときの対処方法を準備しておく必要がある。原子力産業
で使用する各種機器が故障して粒径がサブミクロンから
数ミクロンの小さな放射性微粒子がガス中に飛散するよ
うな場合には、補修に取りかかる前に機器を格納する容
器内の放射性微粒子を回収しなければならない。
【0004】ミクロンオーダの粒子までは時間の経過で
比較的容易に沈降するが、サブミクロンの粒子は沈降し
ない。そこで、従来は、比較的大きな粒子が沈降した後
で完全防備した作業員が微粒子が浮遊している中に立ち
入って極めて細かいメッシュのフィルタを付けた吸引装
置を用いて吸引捕集して放射性物質を除去するしかなか
った。この場合、吸引した気流が外気に排気されるた
め、フィルタで吸着漏れする極く微小な粒子が環境大気
中に逃げ出ないようにすることはなかなか困難であっ
た。従って、高性能の集塵機を活用することが難しく、
一旦事故による汚染があれば、作業員が尋常の装備で立
ち入れる程度に除塵するには1から2ヶ月程度は必要と
されていた。
【0005】このように、原子炉格納容器内のサブミク
ロンサイズの放射性微粒子は簡単に回収することができ
ず、故障対策が遅れる事態が予想される。また、保全の
ための補修作業においても、微粒子が空中に飛散すると
安全確保の必要のため作業性が著しく悪くなった。従
来、クリーンルーム内で空気中に懸濁するサブミクロン
サイズの汚染微粒子の除去や、放射能を帯びた極微小な
エアロゾル粒子等を空気中からはぎ取り集塵することが
必要とされているにもかかわらず、集塵機を用いるのは
適当でなく、またサブミクロン粒子をフィルタで除去す
ることは容易でなく費用もかかる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明が解決
しようとする課題は、サブミクロンサイズの微粒子を空
気中からはぎ取り集塵して除去する新規の手段を提供す
ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の微粒子回収方法は、室内空間にレーザ光を
投射し、レーザ光の光路中にレーザ光に透明な板を配置
してレーザ光進行方向に逆進してくる空中に浮遊するサ
ブミクロンオーダの微粒子を捕捉し、微粒子を捕捉固定
した板を除去することを特徴とする。また、使用するレ
ーザ光には、対象とする微粒子について決まる波長のレ
ーザ光を選択して使用することが好ましい。
【0008】さらに、上記課題を解決するため、本発明
の微粒子回収装置は、レーザ発光部と、対象室内空間に
レーザ光を萬遍なく照射させる機構と、レーザ透過板を
レーザ発光部の前面に保持するレーザ透過板保持機構
と、レーザ透過板保持機構にレーザ透過板を1枚ずつ供
給するレーザ透過板供給部と、微粒子捕獲後のレーザ透
過板を回収するレーザ透過板回収部とを備えることを特
徴とする。なお、レーザ発光部は波長可変のレーザ光を
発生するものであることが好ましく、特に自由電子レー
ザであることが好ましい。
【0009】また、対象室内空間にレーザ光を萬遍なく
照射させる機構は、レーザ発光部の前面に設けたビーム
エキスパンダであってもよく、また、レーザ発光部本体
を回動せしめる機構であってもよい。さらに、対象室内
空間にレーザ光を萬遍なく照射させる機構が3次元駆動
装置であって、レーザ発光部を室内の必要位置に移動さ
せるようにすることもできる。なお、原子炉格納容器中
のサブミクロンオーダの放射性粒子を対象とすることが
でき、また、クリーンルーム中のサブミクロンオーダの
汚染粒子を対象とするものであっても良い。
【0010】従来、粒子のレーザマニピュレーション研
究には数ミクロンから数十ミクロンサイズの粒子を空気
中や水中で捕捉し遠隔操作する巨視的領域の研究があ
り、空気中に懸濁している数ミクロンから数十ミクロン
サイズの粒子はレーザ光束中でレーザ光照射方向に光力
によってはねとばされることが理論的にもまた実験的に
も明らかにされている。一方、原子・分子を真空中でト
ラップしレーザ冷却する微視的領域の研究があった。
【0011】これらの中間領域であるサイズがサブミク
ロンからナノメータオーダの粒子については、清水勲ら
が1995年6月14日の空気清浄協会の学術発表会に
おいて、線香の煙やポリスチレン粒子を用いた実験の結
果、数ミクロン以上の粒子の場合と逆に、レーザ光束中
のサブミクロン粒子がレーザ光照射方向に逆らって飛翔
し、光源側に引きつけられる事実を開示した。これによ
ると、煙粒子はレーザ出力が大きいほど高速で光源側に
移動し、レーザ出力1Wのときに5mm/s程度の速度
で移動することが分かった。なお、この現象の機構は未
解明であるが、0.5μm単分散ポリスチレン粒子の場
合には全部がレーザ光照射方向に逆進するわけではない
ことなどの事実から、レーザ波長と粒子のサイズの関係
や組成の違いが影響することが分かった。
【0012】本発明は、上記の通り、レーザ光束中のサ
ブミクロン粒子がレーザ光照射方向に逆らって飛翔し、
光源側に引きつけられる事実に基づいて行われたもので
ある。本発明の微粒子回収方法によれば、室内空間内の
サブミクロンオーダの微粒子がレーザ光路中をレーザ光
進行方向に逆進してきて、透明板に捕捉されて固定する
ので、適当な露出時間後にこの透明板を取り外せば、室
内空間内のサブミクロンオーダの微粒子を除去すること
ができる。また、サブミクロンの微粒子がレーザ光の照
射方向に逆進する現象は、対象とする微粒子について決
まる特有な波長であるときに顕著に出現するので、レー
ザ光の波長が選択できるようにすることが好ましい。
【0013】また、本発明の微粒子回収装置によれば、
レーザ発光部から射出されるレーザ光を対象室内空間に
万遍なく照射させるため、室内に分布するサブミクロン
オーダの微粒子がレーザ発光部に向けて移動し集合して
くるようになる。従って、集合してくる微粒子をレーザ
発光部の前面に設けたレーザ透過板で捕獲して、表面が
汚れた板を取り替えることにより、室内の微粒子を外部
に除去することができる。なお、微粒子の集合速度を上
げて回収の効率を向上させるために、微粒子の種類に従
ってレーザ光の波長を変化させることができることが好
ましい。ここで、自由電子レーザ発生装置によりレーザ
光を発生させるようにすると、レーザ出力を大きくする
ことができるばかりでなく波長を自由に選択できるので
好ましい。
【0014】また、レーザ発光部の前面に設けたビーム
エキスパンダによりレーザ光を照射させる機構によれ
ば、照射のための可動部がないため、空間内に1カ所あ
るいは適当な個数のレーザ発生装置を静置しておくだけ
で良く、設備が簡単になり運転が容易である。また、レ
ーザ発光部本体を回動せしめる機構を用いると、ビーム
エキスパンダで希釈しない強力なレーザ光を室内に照射
することが可能で回収速度が向上する。さらに、レーザ
光を照射させる機構が3次元駆動装置であって、レーザ
発光部を室内の必要位置に移動させるようにする場合
は、対象とする部屋の形状が複雑な場合にも適当な軌道
を設定して対処することができる。
【0015】なお、対象を原子炉格納容器中のサブミク
ロンオーダの放射性粒子とするときは、故障等により容
器内に放射性微粒子がガス中に飛散した場合、従来の機
械的集塵機では殆ど回収できなかったが、サブミクロン
以下の放射性微粒子の回収効率を著しく向上させること
が可能となり、補修時の作業員の被爆も低減できる。ま
た、クリーンルーム中のサブミクロンオーダの汚染粒子
を対象とするものを利用して、効率よくクリーンルーム
の清浄度レベルを確保し保持することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】清水勲らは1995年6月14日
の空気清浄協会学術発表会において、レーザ光束中のサ
ブミクロン粒子が数ミクロン以上の粒子の場合と逆にレ
ーザ光照射方向に逆らって飛翔し光源側に引きつけられ
る事実を開示した。清水等の知見によると、レーザ波長
と粒子のサイズや組成の間に関係があるが、一般に微粒
子はレーザ出力が大きいほど高速で光源側に移動し、煙
粒子の場合にはレーザ出力1Wのとき約5mm/sの速
度で移動する。
【0017】本発明は、上記新たに発見された、レーザ
光束中のサブミクロン粒子がレーザ光照射方向に逆らっ
て飛翔し光源側に引きつけられる現象を利用して行われ
たものである。本発明の微粒子回収方法および装置は、
対象とする室内空間に強力なレーザ光を投射し、そのレ
ーザ光の光路中をレーザ光進行方向に逆進してくるサブ
ミクロンオーダの微粒子をレーザ光に透明な板により捕
捉し、微粒子が捕捉固定された透明板を除去することを
特徴とする。以下、本発明の方法と装置について実施例
に基づいて詳細に説明する。
【0018】
【実施例1】図1は、本発明の微粒子回収装置の第1の
実施例を示す概念図である。図1に示すように、本発明
の微粒子回収装置は高出力のレーザ光源1で発生するレ
ーザ光を光ファイバで導いて目的とする部分にレーザ光
を放出するレーザ発光部2と、レーザ光を適当に拡幅し
て対象空間に万遍なく照射するためのビームエキスパン
ダ3と、レーザ光を透過する透明ガラス板4を供給する
ガラス板供給部5と供給されるガラス板をレーザ光路中
に保持するガラス板保持機構6と微粒子が堆積した後で
光路から外して回収するガラス板回収部7とから成る。
【0019】レーザ光源1は自由電子レーザ発生装置
で、電子蓄積リングの周回軌道中に挿入したアンジュレ
ータで発生するシンクロトロン放射光を利用して高出力
のレーザ光を発生する。自由電子レーザ発生装置は電子
蓄積リングを周回する電子塊のエネルギを調整すること
によりレーザ光の波長を広範囲に変更することができ
る。レーザ発光部2は対象室内にレーザ光を放出する部
分で、レーザ光源1から導かれて光ファイバの端部から
放出されるレーザ光を所定の強度を有する平行光に整え
る。
【0020】ビームエキスパンダ3はレーザ発光部2か
ら放出されるレーザ光の光路中に設けられて、平行ビー
ム状のレーザ光線を2次的に拡幅して室内の隅々までレ
ーザ光が及ぶようにするもので、円柱レンズを光線軸で
直交するように組み合わせた光学系あるいは球形レンズ
を利用することができる。例えば円柱レンズによるとき
は、断面が点状のレーザ光束を初めのレンズでレンズ軸
に垂直の方向に拡幅し断面線状に変化させ、次いで第2
の円柱レンズで断面線状のレーザ光束を断面がほぼ長方
形のレーザ光束に変形することができる。球形レンズで
は断面が点状のレーザ光束を一挙に断面が円形のレーザ
光束に拡幅することができる。
【0021】透明板4は裏側から照射されるレーザ光を
透過する一方、一定の速度で衝突してくる微粒子を捕捉
し逃がさないようにして、系外に排出する機能を有する
もので、透明板ガラス板などが利用できる。このため、
透明ガラス板4を供給するガラス板供給部5とガラス板
4をレーザ光路中に保持するガラス板保持機構6と微粒
子が堆積した後で光路から外して回収するガラス板回収
部7とから成る。
【0022】ガラス板供給部5は、新しいガラス板4を
1枚ずつ押し出して光路中に供給するプッシュロッド部
と、複数のガラス板4を堆積させておくスタック部とか
らなり、プッシュロッドがガラス板4をガラス板保持機
構6に供給して後退すると、バネ等の力を利用して送り
出したあとにガラス板4を1枚ずつ補充する構造になっ
ている。ガラス板保持機構6は、ガラス板4をレーザ光
路中の所定位置に所定時間保持する支持台からなる。ガ
ラス板回収部7は、適当な時間経過してガラス板供給部
5のプッシュロッドにより供給される新しいガラス板4
に押し出されて来る微粒子の堆積したガラス板4を受け
入れて、一旦堆積した微粒子を拡散させないようにする
ボックスで、汚染ガラス板が適当数溜まるとこれらを系
外に排除するようにする。
【0023】本発明第1実施例の微粒子回収装置を使用
するときは、サブミクロンサイズの微粒子を排除しよう
とする部屋の中に設置して、レーザ光源1を調整して対
象とする微粒子の種類と中心サイズにより予め決まる波
長を選択してレーザ光を発生させると、一旦平行光とし
てレーザ発生部2から放射されるレーザ光束はビームエ
キスパンダ3で適当に拡幅されたレーザ光束8となって
ガラス板4を透過して室内に投射される。すると、室内
の空気中に懸濁していた微粒子9はレーザ光の照射方向
を逆流してレーザ発生部2の方向に集まってきて、ガラ
ス板4に衝突して表面に固着する。固着した微粒子10
の密度が高くなるとガラス板4のレーザ光に対する透明
度が低下するので、適当に堆積したところでガラス板供
給部5を運転して新しいガラス板4と取り替える。ま
た、ガラス板回収部7に適当数の汚染ガラス板が溜まる
とガラス板回収部7ごと室外に取り出して中身を排除す
る。
【0024】このようにしてサブミクロンの微粒子が系
外に排斥されて、室内のサブミクロン粒子の濃度が低下
するので、他のサイズの粒子回収方法と組み合わせて室
内の汚染粒子の回収を図ることができる。従って、従来
適当な排除方法がなかった原子炉格納容器やクリーンル
ーム内のサブミクロンサイズの微粒子を排除する目的に
対応することができる。レーザ光束9中のレーザ光のエ
ネルギ強度は強いほど微粒子の集合速度が速く微粒子回
収効率が高くなる。なお、回収されて微粒子が少なくな
った領域には自由拡散により周囲から微粒子が供給され
て空気中の微粒子濃度は平均化されるので、レーザ光束
は部屋中に行き渡る必要はないが、直接レーザ光束に触
れた方が微粒子集合効率が高くなるので好ましい。
【0025】なお、上記実施例ではレーザ光源として自
由電子レーザ装置を用いたが、色素レーザを用いても本
発明に適用可能な高出力な可変波長レーザを得ることが
できる。また、レーザ光に対して透明で微粒子を固着す
ることができる透明板としてガラス板を用いたが、レー
ザ光の波長やエネルギ水準によっては透明プラスチック
板やプラスチックシートを用いることも可能である。シ
ート状のものを使用するときは連続帯としてカセットに
収納し清浄な部分を繰り出すのに併せて汚染部分を巻き
取る構造にすることにより、取り扱いが簡便で回収した
微粒子を再度拡散させないようにすることが容易になる
利点がある。
【0026】
【実施例2】図2は、本発明の微粒子回収装置の第2の
実施例を示す概念図である。本発明の第2実施例は、第
1実施例のものと比較すると、対象空間に万遍なく照射
するためビームエキスパンダでレーザ光を拡幅する代わ
りにレーザ光の光軸を回転するようにしたところが異な
る。他の構成は同じであるので説明を省略する。なお図
2では、説明の便宜のため、第2実施例の微粒子回収装
置を原子炉格納容器に適用した形態を示し、レーザ発光
部以外の表示を省略している。
【0027】原子炉20を格納する原子炉格納容器21
において、原子炉およびその周辺機器から放射性微粒子
が漏洩した場合の対策として、予め微粒子回収装置を設
備しておくことが好ましい。特に、作業者が原子炉格納
容器21内に立ち入って補修作業をする必要があるとき
には、作業に取りかかる前に容器内の放射性微粒子を回
収して、作業者の被爆を完全に防がなければならない。
ところが、ミクロンオーダの粒子までは時間の経過で比
較的容易に沈降するが、サブミクロンの粒子は沈降せ
ず、しかも、機械的な吸引装置では十分回収ができなか
った。
【0028】本実施例の微粒子回収装置は、このような
場合に性能を発揮するものとして開発されたもので、載
置台22の上に載置された回動装置23にレーザ発生部
24が取り付けられている。レーザ発生部24へは図外
の大容量レーザ光源から光ファイバを経由してレーザ光
が供給される。回動装置23はレーザ発生部24から放
射されるレーザ光25の光軸を適当な軌跡を描くように
振って原子炉格納容器21内に万遍なく行き渡らせる機
能を果たすもので、2軸駆動装置により2次元的に駆動
される。
【0029】なお図示されていないが、第1実施例と同
様、レーザ発生部24の前面には透明板の供給・支持・
回収のための機構が設置されている。この透明板関連の
機構はレーザ発生部24と一緒に回動するようにしても
よいが、載置台22に対して固定するようにしてもよ
い。載置台22に対して固定する場合には、当該機構は
移動しないので装置構成上の困難が少なくなるほか、回
動装置23の負荷も小さくなる利点がある。
【0030】本実施例の微粒子回収装置は、レーザ光束
を拡幅させずにエネルギ強度が強いまま容器内空間に照
射するので、サブミクロンサイズの微粒子が効率よく集
合して回収速度が速い。また、このような微粒子回収装
置は、大型のレーザ光源装置を原子炉格納容器21の外
に設置して容器内には比較的簡単で小型なレーザ発生部
24等を格納して動作させるようにしたから、原子炉格
納容器の容量を大幅に増加させることなく微粒子回収装
置を収納できる。
【0031】原子炉格納容器21内には種々の機器が収
納されているため、レーザ発生部を1カ所に置いて回動
装置23により内部空間全体を走査するようにすること
は無理であるので、別のレーザ発生部26が原子炉格納
装置21の適当な位置に適当数設置されて、全体で全域
をカバーするようにする。
【0032】本実施例の微粒子回収装置を原子炉格納容
器内のサブミクロンサイズの放射性微粒子の回収に適用
することにより、故障による放射性粒子の放出があって
も早急に危険粒子の排除ができるため、迅速な対策がと
れるようになる。また、保全のための補修作業において
も、空中に飛散した放射性微粒子を回収して早期に安全
な作業が可能となる。
【0033】なお、上記実施例ではレーザ光の光軸を回
転するため、回動装置23によりレーザ発生部24自体
を2軸に回動させるようにしたが、レーザ発生部24を
固定して発射されたレーザ光を2個の回動ミラーにより
走査させるようにしてもよい。 回動ミラーを使用する
ときは、回転部分がより小さくなる利点が生ずる。
【0034】
【実施例3】図3は、本発明の微粒子回収装置の第3の
実施例を示す概念図である。本実施例は、対象空間に万
遍なく照射するためにレーザ発光部をロボットマニピュ
レータで把持して移動するようにしたところが異なる。
他の構成は前記実施例のものと異なるところはないの
で、説明を割愛する。なお図3では、説明の便宜のた
め、第2実施例の説明と同様、微粒子回収装置を原子炉
格納容器に適用した形態を示し、レーザ発光部周辺以外
の表示を省略している。
【0035】本実施例の微粒子回収装置は、原子炉20
を格納した原子炉格納容器21内にロボット30を設置
してそのマニピュレータ31のハンドにレーザ発生部3
2を把持させる。レーザ発生部32には図外の大容量レ
ーザ光源から光ファイバを経由してレーザ光が供給され
ており、レーザ発生部32からレーザ光33が放射され
る。ロボット30はレーザ発生部32を予め決められる
軌跡34にそって動かし、放射されるレーザ光33が原
子炉格納容器21内に万遍なく行き渡るようにする。な
お、図示されていないが、第1実施例と同様、レーザ発
生部32の前面には透明板の供給・支持・回収のための
機構が設置されていて、レーザ発生部32と一緒に移動
するようになっている。
【0036】本実施例の微粒子回収装置は、第2実施例
と同じくレーザ光束をエネルギ強度が強いまま容器内空
間に照射するので、サブミクロンサイズの微粒子の回収
速度が速い。また、大型のレーザ光源装置を原子炉格納
容器21の外に設置したから、容量が大きいほど設備費
がかかる原子炉格納容器の容量を大幅に増加させる必要
がない。本実施例によれば、既存のロボットを利用して
レーザ光束の移動軌跡を設定することができるので、少
ない基数で複雑な形状を有する原子炉格納容器21内部
の空間全体を走査するようにすることができる。
【0037】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明の微粒子回収
装置は、自然沈降をせずフィルタで捕捉することが困難
で処理に苦しんでいたサブミクロンサイズの微粒子を新
たに見いだされたレーザ光の作用で集合して排除するこ
とができるので、例えば原子炉格納容器内で漏洩した放
射性微粒子やクリーンルーム内の汚染粒子など、循環気
により拡散させたりフィルタを漏れ出て外気を汚染する
ことを避けなければならないものに対して適用すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の微粒子回収方法を示すブロック図であ
る。
【図2】本発明の微粒子回収装置の1実施例を示す概念
図である。
【図3】本発明の微粒子回収装置の別の実施例を示す概
念図である。
【符号の説明】
1 レーザ光源 2 レーザ発光部 3 ビームエキスパンダ 4 透明ガラス板 5 ガラス板供給部 6 ガラス板保持機構 7 ガラス板回収部 8 レーザ光束 9 懸濁微粒子 10 固着微粒子 20 原子炉 21 原子炉格納容器 22 載置台 23 回動装置 24 レーザ発生部 25 レーザ光 26 レーザ発生部 30 ロボット 31 マニピュレータ 32 レーザ発生部 33 レーザ光 34 軌跡
フロントページの続き (72)発明者 柴崎 博晶 千葉県野田市二ツ塚118番地 川崎重工 業株式会社 野田工場内 (72)発明者 清水 勲 茨城県那珂郡瓜連町中里1114番地の5 (72)発明者 ▲功▼刀 資彰 茨城県那珂郡東海村白方白根2丁目4番 地 日本原子力研究所内 (72)発明者 高瀬 和之 茨城県那珂郡東海村白方白根2丁目4番 地 日本原子力研究所内 (56)参考文献 特開 平1−34439(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01D 49/00 B01J 19/12

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 室内空間にレーザ光を投射し、該レーザ
    光の光路中にレーザ光に透明な板を配置してレーザ光進
    行方向に逆進してくる空中に浮遊するサブミクロンオー
    ダの微粒子を捕捉し、微粒子を捕捉固定した板を除去す
    ることを特徴とする微粒子回収方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の微粒子回収方法におい
    て、前記レーザ光として、対象とする微粒子について決
    まる波長のレーザ光を選択して使用することを特徴とす
    る微粒子回収方法。
  3. 【請求項3】 レーザ発光部と、対象室内空間にレーザ
    光を萬遍なく照射させる機構と、レーザ透過板をレーザ
    発光部の前面に保持するレーザ透過板保持機構と、レー
    ザ透過板保持機構にレーザ透過板を1枚ずつ供給するレ
    ーザ透過板供給部と、微粒子捕獲後のレーザ透過板を回
    収するレーザ透過板回収部とを備える微粒子回収装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の微粒子回収装置におい
    て、前記レーザ発光部が波長可変のレーザ光を発生する
    ものであることを特徴とする微粒子回収装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の微粒子回収装置におい
    て、前記波長可変レーザ光が自由電子レーザであること
    を特徴とする微粒子回収装置。
  6. 【請求項6】 請求項3ないし5のいずれかに記載の微
    粒子回収装置において、前記対象室内空間にレーザ光を
    萬遍なく照射させる機構が、レーザ発光部の前面に設け
    たビームエキスパンダであることを特徴とする微粒子回
    収装置。
  7. 【請求項7】 請求項3ないし5のいずれかに記載の微
    粒子回収装置において、前記対象室内空間にレーザ光を
    萬遍なく照射させる機構が、レーザ発光部本体を回動せ
    しめる機構であることを特徴とする微粒子回収装置。
  8. 【請求項8】 請求項3ないし5のいずれかに記載の微
    粒子回収装置において、前記対象室内空間にレーザ光を
    萬遍なく照射させる機構が3次元駆動装置であって、レ
    ーザ発光部を室内の必要位置に移動させることを特徴と
    する微粒子回収装置。
  9. 【請求項9】 請求項3ないし8のいずれかに記載の微
    粒子回収装置であって、前記対象室が原子炉格納容器で
    あって、前記微粒子がサブミクロンオーダの粒子である
    ことを特徴とする放射光発生装置。
  10. 【請求項10】 請求項3ないし8のいずれかに記載の
    微粒子回収装置であって、前記対象室がクリーンルーム
    であって、前記微粒子がサブミクロンオーダの粒子であ
    ることを特徴とする放射光発生装置。
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