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JP3220821B2 - 単一モード光ファイバの製造方法 - Google Patents
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JP3220821B2 - 単一モード光ファイバの製造方法 - Google Patents

単一モード光ファイバの製造方法

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JP3220821B2
JP3220821B2 JP2505793A JP2505793A JP3220821B2 JP 3220821 B2 JP3220821 B2 JP 3220821B2 JP 2505793 A JP2505793 A JP 2505793A JP 2505793 A JP2505793 A JP 2505793A JP 3220821 B2 JP3220821 B2 JP 3220821B2
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  • Manufacture, Treatment Of Glass Fibers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、フッ化物光ファイバ
の製造方法に関し、特にコア径が小さく損失の低い単一
モード光ファイバの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ZrF4-BaF2 系を主体とするフッ化物ガラ
スの光ファイバは、石英系光ファイバと比較して光の透
過特性が広く、近赤外領域における伝送損失が理論上極
めて低いことなどから、近年、注目されている。これら
フッ化物ガラスは、通常の酸化物ガラスに比べると結晶
化しやすいため、急冷による結晶化を防止する必要があ
り、フッ化物光ファイバの作製には、石英系光ファイバ
とは異なる手法が開発されている。これまでのフッ化物
光ファイバ用の母材の作製方法としては、ビルドインキ
ャスティング法、サクション法、二層融液法、ローテイ
ショナルキャスティング法があった。
【0003】ビルドインキャスティング法(特許第 134
5722号) は、円筒状の鋳型にクラッド組成のガラス融液
をキャスティングし、中央部が固化しない状態で中央部
の融液を流し出し、その中央部へコア融液をキャスティ
ングすることによって母材を作製する方法である。
【0004】サクション法(特開昭63-11535号) は、円
筒状鋳型にまずクラッド融液をキャスティングし、さら
に連続してコア融液をキャスティングし、クラッド融液
が固化する際の体積収縮を利用して中央部にコア融液を
導入し、母材を作製する方法である。
【0005】二層融液法(特許第 1438419号) は、円筒
状鋳型にまずクラッド融液をキャスティングし、さらに
連続してコア融液をキャスティングし、クラッド融液が
固化する前に底を抜いてクラッド融液を流出させ、同時
にコアガラスを中心部に導入する方法である。
【0006】一方、コア/クラッド径比が長手方向に均
一な母材の作製方法として、ローテイショナルキャステ
ィング法(D.C.Tran et al.,Electron.Lett.vol 18,p.5
9(1982))が提案されている。この方法は、円筒状鋳型を
回転しつつクラッドガラス融液を鋳型内部へ流し込み、
遠心力により中空円筒状のクラッドガラスパイプを作製
し、その後、中央部へコアガラス融液を流し込むことに
よって母材を作製する方法である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の母材作製法では、いずれもクラッド融液をキャスティ
ングした後、コア融液をキャスティングするため、クラ
ッドガラスが再加熱され、作製された母材のコア/クラ
ッド界面のクラッド側に結晶体が生じ、これが光の散乱
損失を引き起こすために、低損失光ファイバが作製でき
ないという欠点があった。さらに、これらの方法ではコ
ア融液はクラッドガラス層を介して冷却されるため、十
分な冷却速度が得られず、コアガラス中にも結晶体が生
じるという欠点があった。
【0008】また、細径のコアを有するファイバの作製
法には、上記方法で作製した導波構造を有する母材を上
記ローテイショナルキャスティング法で作製したクラッ
ドガラス組成のガラス管に挿入し、延伸を繰り返した
後、線引きすることによって作製する方法があった。
【0009】この方法では、延伸の際、母材の再加熱を
繰り返すため、この工程中に母材のコア/クラッド界面
およびコア内に存在する結晶核あるいは微結晶が成長
し、散乱損失が増加するという欠点があった。特に、コ
アガラス中にPr、Er等の希土類元素を添加した光増
幅用ファイバにおいては、光増幅特性を向上させるため
に極めて細径のコアが要求されるため、上記問題が顕在
化している。
【0010】この発明は、前述のような事情に鑑みてな
されたもので、その目的は、母材の作製工程で生じる結
晶核あるいは微結晶の発生および成長を最小限に抑える
ことができ、損失が低く、コア径の小さいフッ化物光フ
ァイバを作製することのできる製造方法を提供すること
にある。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明は前記目的を達
成するために、次のような構成とした。即ち、請求項1
に記載の単一モード光ファイバの製造方法は、(a) 溶融
したフッ化物ガラス原料を鋳型に注入し、コア組成のフ
ッ化物ガラスロッドを作製する工程と、(b) ジャケット
管たるクラッド組成のフッ化物ガラス管を前記フッ化物
ガラスロッドと別個に作製する工程と、(c) 前記フッ化
物ガラスロッドを前記フッ化物ガラス管に挿入し、延伸
することにより、コア・クラッド構造を有する細径プリ
フォームを作製する工程と、(d) 前記(a)工程のフッ化
物ガラスロッドを延伸した細径プリフォーム、あるいは
前記(c)工程のコア・クラッド構造を有する細径プリフ
ォームを、さらに前記フッ化物ガラス管に挿入して線引
きする工程と、を備えてコア材とクラッド材からなる
一モードのフッ化物光ファイバを作製する製造方法にお
いて、前記(d)工程で、前記フッ化物ガラス管を重ねて
前記線引きすることを特徴とする。また、請求項2に記
載の単一モード光ファイバの製造方法は、請求項1の構
成において、前記(b)工程で、前記クラッド組成のフッ
化物ガラス管を同サイズで複数作製し、前記(d)工程
で、前記フッ化物ガラス管の一方を延伸することでサイ
ズを小さくして前記フッ化物ガラス管同士を重ねること
を特徴とする。
【0012】さらに、より具体的には、次のような各態
様を採用できる。 フッ化物ガラスロッドを1本、フッ化物ガラス管を
3本作製する。 フッ化物ガラスロッドを第1フッ化物ガラス管に挿
入し、延伸して細径プリフォームを作製する。 細径プリフォームを第2フッ化物ガラス管あるいは
これを延伸した延伸フッ化物ガラス管に挿入する。 内部に細径プリフォームを有する第2フッ化物ガラ
ス管あるいはこれを延伸した延伸フッ化物ガラス管を、
第3フッ化物ガラス管に挿入して線引きする。
【0013】
【0014】 フッ化物ガラスロッドを1本、フッ化
物ガラス管を2本作製する。 フッ化物ガラスロッドを延伸して細径プリフォーム
を作製する。 細径プリフォームを第1フッ化物ガラス管あるいは
これを延伸した延伸フッ化物ガラス管に挿入する。 内部に細径プリフォームを有する第1フッ化物ガラ
ス管あるいはこれを延伸した延伸フッ化物ガラス管を、
第2フッ化物ガラス管に挿入して線引きする。
【0015】
【作用】以上のような構成において、コア組成のフッ化
物ガラスロッドとクラッド組成のフッ化物ガラス管をそ
れぞれ独立に作製し、コア用ガラスロッドをクラッド用
ガラス管に挿入し、延伸することにより導波構造を形成
し、ジャケット延伸を繰り返すことによりファイバを作
製するため、従来技術で説明した界面の再加熱による結
晶化の問題を回避でき、損失の低いファイバを作製でき
ると共に、コア径の極めて細いファイバを作製できる。
特に、光増幅用ファイバとしては、コア径の極めて小さ
い単一モードファイバの作製が必要となり、従来の多モ
ードファイバあるいは通信用単一モードファイバの作製
に比べ、母材のジャケット延伸を数多く繰り返す必要が
ある。このような工程において、低損失ファイバを実現
するためには、結晶核を含まない高品質な母材を必要と
するため、コア/クラッド界面の再加熱のない本発明の
方法は、この点において従来法に比べ優れている。
【0016】
【実施例】以下、この発明を図示する実施例に基づいて
詳細に説明する。図1ないし図4は、1本のコアガラス
ロッドと3本のジャケット管を使用し、コアガラスロッ
ドと第1ジャケット管で細径プリフォームを作製し、こ
の細径プリフォームを第2・第3ジャケット管に挿入し
て線引きする第1実施例、図5,図6は、1本のコアガ
ラスロッドと3本のジャケット管を使用し、コアガラス
ロッドと第1ジャケット管で太径の母材を作製し、順次
第2,第3ジャケット管に挿入して延伸する第2実施
例、図7,図8は、1本のコアガラスロッドと2本のジ
ャケット管を使用し、コアガラスロッドを延伸して細径
プリフォームを作製し、この細径プリフォームを第1・
第2ジャケット管に挿入して線引きする第3実施例、図
9は第1実施例において組成・寸法を異ならせた第4実
施例を示す。なお、本発明はこれらの実施例によって何
ら制限されるものではない。
【0017】<実施例1>この実施例のファイバに使用
したガラス系は、次表の通りである。
【表1】
【0018】図1に、本実施例における光ファイバ作製
のフローチャートを示す。 (1) コアガラスロッド11を円筒形の鋳型へのキャステ
ィングによって作製し、ジャケット管12はローテイシ
ョナルキャスティング法により3本作製した。作製した
コアガラスロッド11の外径は 6mmであった。作製した
ジャケット管12は、内径 6.5mm,外径12mmが1本(1
2−1)、内径 6mm,外径12mmが2本(12−2,12
−3)であった。コアガラスロッド11は表面を耐水研
磨紙4000番で研磨し、その後ZrOCl2の塩酸溶液でエッチ
ングした。ジャケット管12の表面も同様の処理を行っ
た。
【0019】(2) このようにして作製したコアガラスロ
ッド11を、先ず内径 6.5mm,外径12mmの第1ジャケッ
ト管12−1に挿入し、フッ素樹脂 (テフロンFEP)を被
覆材として用い、ジャケット管内部を 1Torr以下の減圧
に保ちつつ延伸することにより、外径 300μm ,コア径
153μm の細径プリフォーム(準ファイバ)13を作製
した。作製した細径プリフォーム13は、テフロン FEP
を取り除き、表面をZrOCl2の塩酸溶液でエッチングし
た。
【0020】(3) 内径 6mm,外径12mmの第2ジャケット
管12−2を、テフロン FEPを被覆材とし内部に脱水し
たArガスを流しつつ、外径 5.5mmに延伸し、延伸ジャケ
ット管12−2’を得た。延伸後の内径は2.75mmとな
り、この延伸によってジャケット管の内径を小さくする
ことで、後述する工程で細径プリフォームを挿入した
後、延伸する際、コアの偏心を最小限に抑えることがで
きる。
【0021】(4) 前述のようにして作製した細径プリフ
ォーム13を、延伸ジャケット管12−2’に挿入し、
さらにこれらを外径12mm,内径 6mmの第3ジャケット管
12−3に挿入し、内部を 1Torr以下の減圧に保ちつつ
線引きすることにより、外径 125μm のファイバ14を
作製した。被覆材にはUV硬化アクリレート樹脂を用い
た。
【0022】以上のようにして得られたファイバ14の
コア径は 1.7μm ,比屈折率差は 3.7%である。従っ
て、カットオフ波長 0.9μm の単一モードファイバであ
った。ファイバの端面の SEM観察を行った結果、コア/
クラッド界面およびジャケット管界面には、変質や結晶
化による不整は認められず、本実施例の方法により界面
の不整による散乱損失の小さいファイバが作製できるこ
とがわかった。
【0023】本発明では、コアガラスロッド作製の後、
表面を研磨・エッチングしたものを母材の作製に使用す
るが、エッチング後のガラス表面には 0.1μm 程度の荒
れが生じる。しかし、本発明の方法では母材は最終的に
10000倍に延伸されるため、表面の荒れは無視できる。
さらに、本発明で作製する光ファイバの構造は、コアガ
ラスのロッドの径とクラッドガラス管の径と厚さによっ
て正確に制御できる。ここで、本発明の方法ではキャス
ティングに使用する鋳型の形状あるいはキャスティング
後の研磨によって長手方向に外径の均一なガラスロッド
の作製が可能であるため、長尺にわたりコア径の安定し
たファイバの作製か可能になるという利点もある。
【0024】損失測定の結果を図2に示す。図2のよう
に得られたファイバの損失は 1.2μm で 15dB/kmであ
り、光増幅に使用するファイバとして十分に低損失なフ
ァイバが得られた。さらに、本実施例で使用したジャケ
ット管の長さは 130mmであり、その結果、得られたファ
イバ長は約 1kmであった。コア径はファイバ全長におい
て変化はなく、±0.1 %であり、偏心率も 0.1%以下で
あった。
【0025】作製したファイバを用いて 1.3μm 帯の光
増幅特性を測定した。図3に実験の構成図を示す。励起
光源としては、Tiサファイアレーザ(1.017μm)110を
用い、信号光としては波長可変LD光源111を用い
た。WDM(波長分割多重) カップラー112により励
起光と信号光とをカップルさせ、20m長の本実施例1の
Prドープフッ化物光ファイバ113に入射させた。出
射側端にアイソレータ114を挿入し、レーザ発振を抑
えた。信号光はフィルタ115を介して光スペクトルア
ナライザ116およびパワーメータ117によりモニタ
ーし、利得は励起光のオン・オフ状態の信号強度比より
求めた。
【0026】図4に1.31μm における利得の励起光依存
性を示す。図4の傾きから求めた利得係数は0.21dB/mW
であり、本発明のファイバを用いることによって効率の
高い光増幅器が作製できることがわかった。
【0027】<実施例2>ガラス系は、実施例1と同様
のものを使用した。図5に、本実施例における光ファイ
バ作製のフローチャートを示す。 (1) コアガラスロッド21を円筒形の鋳型へのキャステ
ィングによって作製し、ジャケット管22はローテイシ
ョナルキャスティング法により作製した。作製したコア
ガラスロッド21の外径は 3mmであった。作製したジャ
ケット管22は、内径 4mm,外径12mmが1本(22−
1)、内径 4mm,外径15mmが2本(22−2,22−
3)であった。コアガラスロッド21は表面を耐水研磨
紙4000番で研磨し、その後ZrOCl2の塩酸溶液でエッチン
グした。ジャケット管22の表面も同様の処理を行っ
た。
【0028】(2) このようにして作製したコアガラスロ
ッド21を、内径 4mm,外径12mmの第1ジャケット管2
2−1に挿入し、テフロン FEPを被覆材として用い、ジ
ャケット管内部を1Torr 以下の減圧に保ちつつ延伸する
ことにより、外径 3.5mm,コア径 0.898mmの第1母材2
3−1を作製した。作製した母材23−1は、テフロン
FEPを取り除き、表面をZrOCl2の塩酸溶液でエッチング
した。
【0029】(3) 作製した第1母材23−1を、内径 4
mm,外径15mmの第2ジャケット管22−2に挿入し、テ
フロン FEPを被覆材として用い、ジャケット管内部を 1
Torr以下の減圧に保ちつつ延伸することにより、外径
3.5mm,コア径 0.211mmの第2母材23−2を作製し
た。作製した母材23−2は、テフロン FEPを取り除
き、表面をZrOCl2の塩酸溶液でエッチングした。
【0030】(4) エッチング後の第2母材23−2を、
内径 4mm,外径15mmの第3ジャケット管22−3に挿入
し、テフロン FEPを被覆材として用い、ジャケット管内
部を 1Torr以下の減圧に保ちつつ延伸することにより、
外径 125μm のファイバ24を作製した。被覆材にはU
V硬化アクリレート樹脂を用いた。
【0031】以上のようにして得られたファイバ24の
コア径は 1.7μm 、比屈折率差は 3.7%である。従っ
て、カットオフ波長 0.95μm の単一モードファイバで
あった。損失測定の結果を図6に示す。図6のように得
られたファイバの損失は 1.1μm で20dB/km であり、光
増幅に使用するファイバとして十分に低損失なファイバ
が得られた。さらに、本実施例で使用したジャケット管
の長さは 140mmであり、その結果、得られたファイバ長
は約 2kmであった。コア径はファイバ全長において変化
はなく、±0.1 %であり、偏心率も 0.1%以下であっ
た。実施例1と同様の方法で、作製したファイバを用い
て 1.3μm 帯の光増幅を行い、利得係数0.20dB/mW を得
た。
【0032】<実施例3>ガラス系は、実施例1と同様
のものを使用した。図7に、本実施例における光ファイ
バ作製のフローチャートを示す。 (1) コアガラスロッド31を円筒形の鋳型へのキャステ
ィングによって作製し、ジャケット管32はローテイシ
ョナルキャスティング法により作製した。作製したコア
ガラスロッド31の外径は 4mmであった。作製したジャ
ケット管32は、内径 4mm、外径15mmが2本(32−
1,32−2)であった。コアガラスロッド31は表面
を耐水研磨紙4000番で研磨し、その後ZrOCl2の塩酸溶液
でエッチングした。ジャケット管32の表面も同様の処
理を行った。
【0033】(2) このようにして作製したコアガラスロ
ッド31を、テフロン FEPを被覆材として用い、延伸す
ることにより、外径 200μm の細径プリフォーム(コア
のみのファイバ)33を作製した。作製した細径プリフ
ォーム33は、テフロン FEPを取り除き、表面をZrOCl2
の塩酸溶液でエッチングした。
【0034】(3) 内径 4mm,外径15mmの第1ジャケット
管32−1を、テフロン FEPを被覆材とし内部に脱水し
たArガスを流しつつ、外径 3.5mmに延伸し、延伸ジャケ
ット管32−1’を得た。延伸後の内径は0.93mmとな
り、この延伸によってジャケット管の内径を小さくする
ことで、後述する工程でファイバを挿入した後、延伸す
るする際、コアの偏心を最小限に抑えることができる。
【0035】(4) 作製した細径プリフォーム33を、内
径0.93mm、外径3.5mm の延伸ジャケット管32−1’に
挿入し、さらに内径 4mm、外径15mmの第2ジャケット管
32−2に挿入し、ジャケット管内部を 1Torr以下の減
圧に保ちつつ線引きすることにより、外径 125μm のフ
ァイバ34を作製した。被覆材にはUV硬化アクリレー
ト樹脂を用いた。
【0036】以上のようにして得られたファイバ34の
コア径は 1.7μm 、比屈折率差は 3.7%である。従っ
て、カットオフ波長 0.9μm の単一モードファイバであ
った。損失測定の結果を図8に示す。図8のように得ら
れたファイバの損失は 1.1μmで26dB/km であり、光増
幅に使用するファイバとして十分に低損失なファイバが
得られた。さらに、本実施例で使用したジャケット管の
長さは 140mmであり、その結果、得られたファイバ長は
約 2kmであった。コア径はファイバ全長において変化は
なく、±0.1 %であり、偏心率も 0.1%以下であった。
実施例1と同様の方法で、作製したファイバを用いて
1.3μm 帯の光増幅を行い、利得係数0.19dB/mW を得
た。
【0037】<実施例4>この実施例のファイバに使用
したガラス系は、次の通りである。
【表2】
【0038】図9に、本実施例における光ファイバ作製
のフローチャートを示す。 (1) コアガラスロッド41を円筒形の鋳型へのキャステ
ィングによって作製し、ジャケット管42はローテイシ
ョナルキャスティング法により作製した。作製したコア
ガラスロッド41の外径は 5mmであった。作製したジャ
ケット管42は、内径 6mm,外径12mmが2本(41−
1,41−3)、内径 4mm,外径15mmが1本(41−
2)であった。コアガラスロッド41は表面を耐水研磨
紙4000番で研磨し、その後ZrOCl2の塩酸溶液でエッチン
グした。ジャケット管42の表面も同様の処理を行っ
た。
【0039】(2) このようにして作製したコアガラスロ
ッド41を、内径 6mm,外径12mmの第1ジャケット管4
2−1に挿入し、テフロン FEPを被覆材として用い、ジ
ャケット管内部を 1Torr以下の減圧に保ちつつ延伸する
ことにより、外径 400μm ,コア径 173μm の細径プリ
フォーム43を作製した。作製した細径プリフォーム4
3は、テフロン FEPを取り除き、表面をZrOCl2の塩酸溶
液でエッチングした。
【0040】(3) 内径 4mm,外径15mmの第2ジャケット
管42−2を、テフロン FEPを被覆材とし内部に脱水し
たArガスを流しつつ、外径 5.5mmに延伸し、延伸ジャケ
ット管42−2’を得た。延伸後の内径は1.47mmとな
り、この延伸によってジャケット管の内径を小さくする
ことで、後述する工程で細径プリフォームを挿入した
後、延伸する際、コアの偏心を最小限に抑えることがで
きる。
【0041】(4) 前述のようにして作製した細径プリフ
ォーム43を、延伸ジャケット管42−2’に挿入し、
さらにこれらを外径12mm,内径 6mmの第3ジャケット管
43−3に挿入し、内部を 1Torr以下の減圧に保ちつつ
線引きすることにより、外径 125μm のファイバ44を
作製した。被覆材にはUV硬化アクリレート樹脂を用い
た。
【0042】以上のようにして得られたファイバ44の
コア径は1.85μm ,比屈折率差は 3.7%である。従っ
て、カットオフ波長0.98μm の単一モードファイバであ
った。ファイバの端面の SEM観察を行った結果、コア/
クラッド界面およびジャケット管界面には、変質や結晶
化による不整は認められず、本実施例の方法により界面
の不整による散乱損失の小さいファイバが作製できるこ
とがわかった。
【0043】損失測定の結果、ファイバの損失は 1.1μ
m で 15dB/kmであり、光増幅に使用するファイバとして
十分に低損失なファイバが得られた。さらに、本実施例
で使用したジャケット管の長さは 130mmであり、その結
果、得られたファイバ長は約1kmであった。コア径はフ
ァイバ全長において変化はなく、±0.1 %であり、偏心
率も 0.1%以下であった。実施例1と同様の方法で、作
製したファイバを用いて 1.3μm 帯の光増幅を行い、利
得係数は0.21dB/mW を得た。
【0044】
【発明の効果】前述の通り、この発明の製造方法は、コ
ア組成のガラスロッドとクラッド組成のガラス管を独立
に作製し、コアガラスロッドをクラッドガラス管に挿入
して延伸し、これを複数回繰り返してファイバを得るよ
うにしたため、損失が低くコア径の極めて細いフッ化物
光ファイバが作製できる。さらに、本発明の方法はコア
組成のガラスロッドとクラッド組成のジャケット管を別
に作製し、ジャケット延伸を繰り返すことによってファ
イバが作製できるため、この方法を用いることにより導
波構造を精密に制御したファイバが可能となる。また、
コア/クラッド界面が再加熱されず、界面の結晶化によ
る散乱損失の増加が生じないため、損失の低いファイバ
が作製できる。特に、光増幅に使用するファイバは細径
のコアを有する必要があるため、複数回のジャケット延
伸が必要になるが、本発明の方法においては、界面の結
晶化あるいは核生成のないコアロッドが使用できるた
め、従来方法に比べ低損失なファイバが作製できる。以
上の結果、増幅媒体として使用した場合、増幅効率の高
い光増幅器が安定に作製できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1における光ファイバ製造方
法のフローチャートである。
【図2】実施例1により作製した光ファイバの損失スペ
クトルを示すグラフである。
【図3】増幅特性の評価系を示す概略図である。
【図4】実施例1で作製した光ファイバを用いて測定し
た利得の励起光依存性を示すグラフである。
【図5】この発明の実施例2における光ファイバ製造方
法のフローチャートである。
【図6】実施例2により作製した光ファイバの損失スペ
クトルを示すグラフである。
【図7】この発明の実施例3における光ファイバ製造方
法のフローチャートである。
【図8】実施例3により作製した光ファイバの損失スペ
クトルを示すグラフである。
【図9】この発明の実施例4における光ファイバ製造方
法のフローチャートである。
【符号の説明】
11 コアガラスロッド 21
コアガラスロッド 12−1 第1ジャケット管 22−1
第1ジャケット管 12−2 第2ジャケット管 22−2
第2ジャケット管 12−2’ 延伸ジャケット管 22−3
第3ジャケット管 12−3 第3ジャケット管 23−1
第1母材 13 細径プリフォーム 23−2
第2母材 14 単一モードファイバ 24
単一モードファイバ 31 コアガラスロッド 41
コアガラスロッド 32−1 第1ジャケット管 42−1
第1ジャケット管 32−1’ 延伸ジャケット管 42−2
第2ジャケット管 32−2 第2ジャケット管 42−2’
延伸ジャケット管 33 細径プリフォーム 42−3
第3ジャケット管 34 単一モードファイバ 43
細径プリフォーム 44 単一モードファイバ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金 森 照 寿 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 (72)発明者 照 沼 幸 雄 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 (72)発明者 西 田 好 毅 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 (72)発明者 森 淳 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−190739(JP,A) 特開 平6−56473(JP,A) 特開 昭56−149337(JP,A) 特開 昭55−32716(JP,A) 特開 昭62−123035(JP,A) 特開 昭58−217443(JP,A) 特開 昭62−41733(JP,A) 特開 昭55−90431(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C03B 37/012

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a) 溶融したフッ化物ガラス原料を鋳型
    に注入し、コア組成のフッ化物ガラスロッドを作製する
    工程と、 (b) ジャケット管たるクラッド組成のフッ化物ガラス管
    を前記フッ化物ガラスロッドと別個に作製する工程と、 (c) 前記フッ化物ガラスロッドを前記フッ化物ガラス管
    に挿入し、延伸することにより、コア・クラッド構造を
    有する細径プリフォームを作製する工程と、 (d) 前記(a)工程のフッ化物ガラスロッドを延伸した細
    径プリフォーム、あるいは前記(c)工程のコア・クラッ
    ド構造を有する細径プリフォームを、さらに前記フッ化
    物ガラス管に挿入して線引きする工程と、 を備えてコア材とクラッド材からなる単一モードのフッ
    化物光ファイバを作製する製造方法において、 前記(d)工程で、前記フッ化物ガラス管を重ねて前記線
    引きすること、 を特徴とする単一モード光ファイバの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記(b)工程で、前記クラッド組成のフ
    ッ化物ガラス管を同サイズで複数作製し、前記(d)工程
    で、前記フッ化物ガラス管の一方を延伸することでサイ
    ズを小さくして前記フッ化物ガラス管同士を重ねること
    を特徴とする請求項1に記載の単一モード光ファイバの
    製造方法。
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WO2000026150A1 (fr) * 1998-10-29 2000-05-11 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Procede de production de preforme et de fibre optique

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